JP2003246687A - 吸水性セラミックスの製造方法 - Google Patents

吸水性セラミックスの製造方法

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JP2003246687A
JP2003246687A JP2002046279A JP2002046279A JP2003246687A JP 2003246687 A JP2003246687 A JP 2003246687A JP 2002046279 A JP2002046279 A JP 2002046279A JP 2002046279 A JP2002046279 A JP 2002046279A JP 2003246687 A JP2003246687 A JP 2003246687A
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pore
ceramics
water
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Yoshinori Onda
佳則 恩田
Katsuharu Tsukano
勝晴 塚野
Toshihiko Onozuka
敏彦 小野塚
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YASUDA MACHI
NGK Insulators Ltd
Japan Institute of Wastewater Engineering Technology
Original Assignee
YASUDA MACHI
NGK Insulators Ltd
Japan Institute of Wastewater Engineering Technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】均質な気孔構造を有する吸水性セラミックスが
得られるとともに、材料コストを低く抑制できる吸水性
セラミックスの製造方法。 【解決手段】 粘土、珪砂など素地原料1は、水分調整
され、供給機2で混合し、これを粗砕機3を通して生素
地とし、製管装置4に供給される。生素地は製管装置4
から加圧押出され、生成形体5が形成され、次いで焼成
のため十分に乾燥される。乾燥された成形体は単独炉ま
たはトンネル炉など焼成炉6で焼成されるこの場合、前
記セラミックス原料からなる生素地に、焼成時に消失し
て気孔を形成する造孔成分と前記セラミックス原料と燒
結または融着する無機成分とを含む、整粒した造孔剤1
1を製管工程前に、供給機1または粗砕機2において配
合、混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水性セラミック
ス、特に吸水性のある排水用陶管の製造方法の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、多孔質の吸水性セラミックスを製
造するには、原料粒子の粒径を調節して、粒子間に材料
の表裏を連通する気孔を形成する方法の他、原料素地に
化学的発泡剤ないし起泡剤や、添加後に溶出または消失
して気泡を形成する気孔形成剤を混合しする方法が知ら
れている。
【0003】原料を粒度調節する方法では、吸水率を大
きくしにくいほか、強度が低下しやすい傾向があり、高
温度焼成により強度を補う必要があり、焼成コストが大
であった。また、化学的な気孔形成剤を用いる方法で
は、均質な気孔構造が得られにくく吸水性にむらがあっ
た。また、溶出または消失する気孔形成剤としては、例
えば、気孔の大きさを精度よく形成するためにポリスチ
ロールビーズ粒子が用いられるが材料コストが増大する
問題があり、また、低コスト品にはおが粉など有機質廃
材粉が用いられるものの、均質な気孔構造が得られにく
いという問題があった。なお、これら気孔形成剤を用い
ると、実用的な強度を得るために焼成温度を高める必要
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであり、均質な気孔構
造を有する吸水性セラミックスが得られるとともに、材
料コストを低く抑制できる吸水性セラミックスの製造方
法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題は、セラミッ
クス用原料からなる生素地に、焼成時に消失して気孔を
形成する造孔成分と前記セラミックス原料と燒結または
融着する無機成分とを含む、整粒した造孔剤を配合し、
成形し、焼成することを特徴とする、本発明の吸水性セ
ラミックスの製造方法によって、解決することができ
る。また、この本発明は、前記造孔剤が、下水汚泥を炭
化処理して得られる炭化処理材であって、主として炭素
分からなる造孔成分と、Si、Alおよびアルカリ土類
金属の酸化物からなる無機成分を含むものである前記の
吸水性セラミックスの製造方法として、好ましく具体化
される。
【0006】本発明によると、焼成時に消失して気孔を
形成する造孔剤として、例えば、主として炭素分からな
る造孔成分と、Si、Al、アルカリ土類金属の酸化物
からなる無機成分を含む、下水汚泥から得た炭化処理材
を整粒して用いるので、セラミックス内に均質な気孔構
造が得られ、比較的強度に優れた吸水性セラミックスが
安価に製造される利点が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の吸水性セラミック
スの製造方法に係る実施形態について、具体的には、暗
渠排水用素焼陶管を対象に図1(製造フロー)を参照し
ながら説明する。粘土、珪砂などセラミックス用素地原
料1は、水分調整され、供給機2で混合し、これを粗砕
機3を通して生素地とし、製管装置4に供給される。生
素地は製管装置4から加圧押出され、生成形体5が形成
され、次いで焼成のため十分に乾燥される。乾燥は、自
然乾燥、加熱乾燥が適宜採用される。乾燥された成形体
は単独炉またはトンネル炉など焼成炉6で焼成され、完
成品としてストックヤードに送られる。
【0008】このような陶管製造プロセスは、従来の方
法、設備がそのまま応用でき、その運転条件、例えば、
原料種類、配合比率、成形用水分、製管装置の圧力な
ど、乾燥温度・時間、焼成スケジュール・温度なども概
略、従来の条件が適用されるもので、従来から知られて
いる製造技術を前提としている。
【0009】そして、本発明の特徴とするところは、前
記セラミックス原料からなる生素地に、焼成時に消失し
て気孔を形成する造孔成分と前記セラミックス原料と燒
結または融着する無機成分とを含む、整粒した造孔剤1
1を配合する点にあり、ここでは製管工程前に、供給機
2または粗砕機3において添加、混合している。
【0010】排水用陶管を製造するためのセラミックス
原料としては、畑土、田土などの雑粘土に、必要に応じ
て、成形性の良い粘土、調整用の珪砂などを配合して、
要求される焼成温度に適していて、焼成後の強度、成形
の難易度などからそれらの組み合わせ定めればよい。
【0011】本発明においては、前記造孔剤として、主
として炭素分からなる造孔成分と、Si、Al、および
Caのようなアルカリ土類金属の酸化物からなる無機成
分を含む、下水汚泥を炭化処理して得られる炭化処理材
を、所定の粒度に整粒して応用するのがコスト面から最
も好ましい。
【0012】この場合、その造孔剤の適正粒度およびそ
の添加量は、目的とする吸水性に適合するよう設定すれ
ばよいが、好ましい粒度は、0.1〜5mm、より好ま
しくは0.5〜2mmであって、その添加量は、1%〜
10%(重量)、より好ましくは1%〜5%の範囲であ
る。そして、この造孔剤を添加した生素地は、前記した
製管装置4により成形し、最終的に焼成炉6で焼成する
点にその特徴がある。
【0013】前記炭化処理剤は、次のように製造するこ
とができるものである。すなわち、間接加熱式もしくは
直接加熱式ロータリーキルンの前部から脱水汚泥を投入
し、低酸素雰囲気中で間接加熱もしくは部分燃焼加熱
(400〜700℃)して炭化させ、後部から取り出す
ようにした炭化処理剤製造方法である。この場合、炭化
の初期段階で多量に発生する有害ガスは速やかに炉外に
排出される。かくして有害ガスが付着しない臭気のない
炭化処理剤を得る利点がある。
【0014】このようにして得られる炭化処理剤は、主
として炭素分からなる20〜46%(重量)の未燃成分
と、残部が無機物からなる不燃成分とから構成される。
そして、この未燃成分がセラミックス生素地において焼
成時に酸化消失して、吸水性に寄与する適度な気孔を形
成する造孔成分として作用するのである。
【0015】また、前記不燃成分は、8〜11%(重
量)のSiO2、9〜10%(重量)のAl23、およ
び6〜9%(重量)のCaOのようなアルカリ土類金属
の酸化物からなる無機成分であり、これらの酸化物は、
本発明の前記セラミックス生素地が焼成されるときに、
その素地自体と相互に燒結しあうか、または相互に融着
しあう無機成分であって、得られる気孔構造を強度面か
ら補強する働きがあるものと思われる。
【0016】次に、表1に、一般の吸水性排水陶管にお
いて、本発明の実施品と従来品との簡単な比較を示す。
比較例と実施例の製造方法は、従来から知られている方
法と何ら変わりはない。この結果によれば、管長さ、管
内径とも規格上問題はなく、耐圧強度は炭化処理剤の添
加量とともに低下傾向であるが、規格上および実用上な
んら問題が認められなかった。そして、実施例では、適
度な吸水性が付与され、吸水性排水陶管として実用に供
せられるものであった。
【0017】
【表1】
【0018】以上の実施形態では、排水用陶管を事例と
して説明してきたが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、車道、歩道に最近用いられている吸水性舗装材
の製造方法としても有用である他、上水用ろ過フィルタ
ー材料など、セラミックスの材質的特徴と水の透過性が
利用できる材料の製造方法として好適に実用化され得る
ものである。
【0019】
【発明の効果】本発明の吸水性セラミックスの製造方法
は、以上説明したように構成されているので、均質な気
孔構造を有する吸水性セラミックスが得られるととも
に、例えば吸水性排水陶管を従来の工場、設備を有効に
応用して材料コスト低く製造することができるという優
れた効果がある。よって本発明は、従来の問題点を解消
し、下水汚泥の炭化処理剤の全量を有効に活用できる吸
水性セラミックスの製造方法として、その実用的価値は
きわめて大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための製造方法の
フロー図。
【符号の説明】
1 素地原料、2 供給機、3 粗砕機、4 製管装
置、5 生成形体、6 焼成炉、11 造孔剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 恩田 佳則 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 塚野 勝晴 新潟県北蒲原郡安田町大字保田1756−1 安田町役場内 (72)発明者 小野塚 敏彦 東京都豊島区西池袋1丁目22番8号 財団 法人下水道新技術推進機構内 Fターム(参考) 4G019 GA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス原料からなる生素地に、焼
    成時に消失して気孔を形成する造孔成分と前記セラミッ
    クス原料と燒結または融着する無機成分とを含む、整粒
    した造孔剤を配合し、成形し、焼成することを特徴とす
    る吸水性セラミックスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記造孔剤が、下水汚泥を炭化処理して
    得られる炭化処理材であって、主として炭素分からなる
    造孔成分と、Si、Alおよびアルカリ土類金属の酸化
    物からなる無機成分を含むものである請求項1に記載の
    吸水性セラミックスの製造方法。
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