JPH10244691A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH10244691A
JPH10244691A JP5141897A JP5141897A JPH10244691A JP H10244691 A JPH10244691 A JP H10244691A JP 5141897 A JP5141897 A JP 5141897A JP 5141897 A JP5141897 A JP 5141897A JP H10244691 A JPH10244691 A JP H10244691A
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JP
Japan
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ink
droplets
printing
nozzle
droplet
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Withdrawn
Application number
JP5141897A
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English (en)
Inventor
Satoshi Sakuraoka
聡 桜岡
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はインクジェット記録装置に関し、特
に大滴Iと小滴iの印字ずれをなくし、印字品質の優れ
た印字を可能とするインクジェット記録装置を提供する
ものである。 【解決手段】 本発明は、インクジェット記録装置によ
り印字ヘッドを往復駆動し、往路と復路で大滴Iの印字
と小滴iの印字を分けて行い、印字位置ずれを防止する
ものであり、例えば往路と復路の印字開始位置を予め設
定することにより、大滴Iの印字開始位置を例えば左セ
ンサ7で検出し、小滴iの印字開始位置を右センサ6で
検出し、往路又は復路で大滴Iの印字と小滴iの両印字
を行うことによる問題を解決するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、比較的安価であり、ある程度の印
字品質を確保できるインクジェット記録装置が個人ユー
ザを中心に広く普及している。このようなインクジェッ
ト記録装置は、例えばパーソナルコンピュータ等のホス
ト機器に接続され、ホスト機器から出力される印刷デー
タに従って記録紙に印字処理を行う。
【0003】このようなインクジェット記録装置の中に
は、インク射出部を所定の長さに構成し、このインク射
出部の容量を圧電変換器により可変し、インク溜からイ
ンクを吸引し、ノズルよりインク滴を射出する装置が提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のインクジェ
ット記録装置においては、以下の問題が発生する。すな
わち、上述のような構成のインクジェット記録装置では
異なる大きさのインク滴を同じ射出速度で出力すること
は困難である。
【0005】図10(a)、(b)はこのことを説明す
る図であり、同図(a)は大滴Iを射出する例を示し、
同図(b)は小滴iを射出する例を示す。また、両図と
もインク射出部(印字ヘッド先端)21の移動速度は同
じVであり、インク射出部21から用紙Pまでの距離も
同じHである。ここで、インク射出部21は移動速度V
で矢印方向に移動しながらインクを射出するので、イン
クIまたはiが用紙Pに着弾する位置はインク射出部2
1の直下位置であるI”あるいはi”より下流の着弾位
置I’あるいはi’となる。ここで大滴Iの着弾位置
I’と直下位置I”間の距離をLB 、小滴iの着弾位置
i’と直下位置i”間の距離をLS とする。大滴Iの場
合は射出エネルギが大きく、射出時にノズルからインク
が引きちぎられる際の抵抗も小さく射出速度(VL )も
早いので、同図(a)に示すように距離LB は比較的短
いが、小滴iの場合は射出エネルギーが小さく、射出時
にノズルからインクが引きちぎられる際の抵抗も大きく
射出速度(VS )も遅いので、同図(b)に示すように
距離LS は比較的長くなる。
【0006】したがって、上記理由から、例えば大滴I
と小滴iを交互に印字した場合、図11(a)のような
印字結果となる。すなわち、インク射出部を図に示す右
方向に移動させた場合は大滴Iを基準とすれば小滴iが
右方にずれた印字となり、小滴iを基準とすれば大滴I
が左方にずれた印字となる。
【0007】さらに、図11(b)は列状のインク射出
部21を往復駆動し、印刷処理を行う場合の例を示すも
のである。この場合、大滴Iの印字位置を基準とすれ
ば、往路(I)において小滴iが右方にずれ、復路(I
I)において小滴iが左方にずれ、見苦しい画像とな
る。例えば、実際に360dpi の印字ヘッドを用いて1
0KHz で印字する場合、大滴Iの初速を10m/S、小
滴iの初速を8m/Sとし、前記Lを2mmとした場合、
大滴Iと小滴iの着弾位置の差は約35μmとなり、3
60dpi の印字密度の場合のドットピッチは約70μm
であるから双方向印字で1ドットの印字ずれを生じるこ
とになる。
【0008】本発明は上記課題を解決するため、大滴I
と小滴iの印字ずれをなくし、印字品質の優れた画像の
作成を可能とするインクジェット記録装置を提供するも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は上
記課題を解決するため、ノズルより小滴と大滴の大きさ
の異なる2種類のインク滴を射出可能なインクジェット
記録装置において、前記ノズルを主走査方向に往復移動
させ、印字データに基づき大きさの異なるインク滴を前
記ノズルから射出させるべく制御を行う制御手段を有
し、該制御手段は、前記ノズルの往移動で一方の大きさ
のインク滴を射出させ、前記ノズルの復移動で他方の大
きさのインク滴を射出させるインクジェット記録装置を
提供することによって達成できる。
【0010】すなわち、同じノズルを使用し、一方向の
走査においては同じ大きさのインク滴を射出すること
で、インク滴の大きさの違いによる印字位置のずれをな
くし、印字品質の優れた画像を得るものである。
【0011】請求項2記載の発明は上記課題を解決する
ため、ノズルより小滴と大滴の大きさの異なる2種類の
インク滴を射出可能なインクジェット記録装置におい
て、前記ノズルを主走査方向に往復移動させ、印字デー
タに基づき大きさの異なるインク滴を前記ノズルから射
出させるべく制御を行う制御手段を有し、該制御手段
は、前記ノズルの往復移動で前記小滴の射出を行う第1
の印字モードと、前記ノズルの往復移動で前記大滴の射
出を行う第2の印字モードとを選択してインク滴を射出
させるインクッジェット記録装置を提供することによっ
て達成できる。
【0012】請求項3の記載は、前記請求項1又は2記
載の発明をより具体的にするものであり、前記ノズルの
往移動における走査開始位置を検出する第1のセンサ
と、復移動における走査開始位置を検出する第2のセン
サとを有する構成である。
【0013】ここで、印字開始時間を異ならせる理由
は、前記インク滴の大きさにより往路と復路でインク滴
の印字位置がずれるためであり、このずれ分を予め印字
開始位置をずらすことにより、調整するものである。
【0014】請求項4の記載は、請求項3の記載をより
具体的にするものであり、前記第1のセンサが前記ノズ
ルを検出してからインク射出を開始するまでの時間と、
前記第2のセンサが前記ノズルを検出してからインク射
出を開始するまでの時間を、前記2種類のインク滴にお
ける射出開始位置から用紙へインクが付着する着弾位置
までの距離差に対応させて異ならせたものである。
【0015】このように構成することにより、前記イン
ク滴の印字位置ずれを印字開始時間をずらすことにより
調整する。また、請求項5の記載も、請求項3の記載を
より具体的にするものであり、前記第1のセンサから前
記ノズルの前記往移動における用紙上の印字開始位置ま
での距離と、前記第2のセンサから前記ノズルの前記復
移動における用紙上の印字開始位置までの距離を、前記
2種類のインク滴における射出開始位置から用紙へイン
クが付着する着弾位置までの距離差に対応させて異なら
せたものである。
【0016】このように構成することにより、前記イン
ク滴の印字位置ずれを印字開始位置をずらすことにより
調整する。請求項6の記載は、請求項1の記載をより具
体的にするものであり、前記制御手段は、前記往移動に
おいて前記小滴の印字を行い、前記復移動において前記
大滴の印字を行うか、前記往移動において前記大滴の印
字を行い、前記復移動において前記小滴の印字を行う構
成である。
【0017】請求項7の記載は、請求項2又は6の記載
をより具体的にするものであり、前記制御手段は前記小
滴の印字ピッチを前記大滴の印字ピッチの半分の印字ピ
ッチで行う構成である。
【0018】この場合、例えば小滴の印字と大滴の印字
を往路と復路に分けて行い、小滴と大滴の印字ずれを防
止すると共に、小滴印字を1ドット又は2ドット行うこ
とで大滴、小滴2ドット、小滴1ドット、非印字の4階
調の階調印字が可能となる。
【0019】さらに、請求項8の記載は、請求項1又は
2の記載をより具体的にするものであり、ノズルは副走
査方向に複数の射出ノズルを備える構成である。このよ
うに構成することにより、例えば列状のノズルを用い大
滴、小滴の印字を列状に一括して行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
を用いて詳細に説明する。 <第1の実施形態例>図1は、本発明の第1実施形態例
を説明する図であり、本例のインクジェット記録装置の
構成図である。
【0021】同図において、インクジェット記録装置1
はCPU2、ROM3、RAM4、バッファ5、右セン
サ6、左センサ7、ヘッド制御回路8、印字ヘッド9で
構成されている。CPU2はROM3に記憶するプログ
ラムに基づいて、本例のインクジェット記録装置1のシ
ステム制御を行うと共に、ヘッド制御回路8に制御信号
を出力し、印字ヘッド9に出力する印刷データの制御を
行う。また、この制御は上述の右センサ6及び左センサ
7で検出する印字ヘッド9の位置検出信号に基づいて行
われる。
【0022】ここで、右センサ6及び左センサ7は印字
ヘッド9の位置、具体的には主走査方向(図面では左右
方向)に移動する印字ヘッド9のインク射出部の左右の
初期位置を検出するセンサである。また、この右センサ
6及び左センサ7で検出された検出信号は、インク射出
部の往復操作の際の印字初期位置、すなわち用紙Pに1
列に順次印字されるドット列の各列の印字位置を正確に
設定するために使用される。例えば、左センサ7は印字
ヘッド9が左に移動したときの左初期位置を検出し、C
PU2は左センサ7の出力を基にインク射出部が往路方
向に移動する際の用紙P上の左1列目の印字位置を正確
に設定する。また、右センサ6は印字ヘッド9が右に移
動したときの右初期位置を検出し、CPU2は右センサ
6の出力を基にインク射出部が復路方向に移動する際の
用紙P上の右1列目の印字位置を正確に設定する。尚、
詳しい印字位置の制御方法は後述する。
【0023】バッファ5はCPU2の制御により、不図
示のホスト機器から出力されるコード化された印刷デー
タを格納し、所定量の印刷データが蓄積されるとビット
データに展開してRAM4に印刷データとして出力す
る。RAM4は上述の印刷データを格納するエリアを有
すると共に、CPU2の制御処理の間発生するデータを
格納するエリアや、ワークエリアを有する。
【0024】RAM4に格納された印刷データはCPU
2の制御に従ってヘッド制御回路8に出力され、CPU
2の制御に従って印字ヘッド9に出力される。印字ヘッ
ド9は副走査方向に列状にインク射出部を形成し、主走
査方向に対して印字ヘッド9を移動する際、印刷データ
に従った印字を行う。
【0025】ここで、図2は印字ヘッド9に設けられた
インク射出部10の断面構成図である。同図において、
インク射出部10はチャンネル11、インク供給部1
2、ノズル13、及びチャンネル11の上部に設けられ
た圧電変換部14で構成されている。また、圧電変換部
14は内電極15と外電極16間に圧電素子17を介装
した構造であり、内電極15はチャンネル11に沿って
設けられ、外電極16は圧電素子17上に設けられてい
る。尚、内電極15及び外電極16にはそれぞれ電極1
5’、16’を介して後述する電圧が印加される。
【0026】尚、チャンネル11にはインク供給口12
からインクが供給され、供給されたインクはノズル13
から出射される。以上の構成のインクジェット記録装置
において、以下にその処理動作を説明する。
【0027】図3は、本例のインクジェット記録装置の
処理動作の基本的な考え方を説明する図である。すなわ
ち、本例の場合、印字ヘッド9を往復移動する際、例え
ば図3(a)に示すように往路(I)において大滴Iの
印字を行い、図3(b)に示すように復路(II)にお
いて小滴iの印字を行うものである。このように構成す
ることにより、印字ヘッド9が同じ方向に移動する間に
は、同じ方向への印字位置ずれが生じるが、このずれは
同じ方向に対して同一のずれ量であり、前述の右センサ
6及び左センサ7の出力を基にCPU2で予め位置補正
し、大滴Iと小滴iで印字位置ずれの生じない印刷を行
うものである。このように印字することにより印字ヘッ
ド9が往復移動を完了すると図3(c)の一点鎖線に示
すように大滴Iと小滴iの中心を一致させることができ
る。尚、本例とは逆に、往路で小滴iの印字を行い、復
路で大滴Iの印字を行う構成としてもよい。
【0028】図4は、本例の具体的な印字動作を説明す
る図である。尚、本例の説明では印字ヘッドが右に移動
する時(往路)大滴Iの印字を行い、左に移動する時
(復路)小滴iの印字を行うものとする。
【0029】先ず、本例のインクジェット記録装置1の
初期設定処理の後、CPU2の制御によって、印字ヘッ
ドを図4の紙面に対して右方向に移動し、左センサ7が
インク射出部の初期位置からの移動を検出した後、印字
ヘッドが距離(LL −LB )だけ(但し、LB は図10
(a)参照)移動する時間を計測し、この時間が経過す
ると第1列(第1ライン)の印字開始位置に達したもの
と判断し、ドットD1- 1、D3- 1、・・・を印字す
るための大滴の射出を行う。その後、次のライン(第2
ライン)のドットD2- 2、D4- 2、・・・を印字す
るための大滴の射出を行い、以下同様にして印字処理を
継続する。その後、最終ラインの1ライン前のラインで
は、ドットD1- (n-1)、D3- (n-1)、・・・を
印字するための大滴の射出を行い、最終ラインではドッ
トD2- n、D4- n、・・・を印字するための大滴の
射出を行い、往路の走査を終わる。
【0030】次に、CPU2は印字ヘッド9の走査方向
を反転し、復路の走査で小滴iドットの印字を行う。こ
の場合、小滴iの印字ドットの1ライン目の射出は右セ
ンサ6がインク射出部の初期位置からの移動を検出した
後、インク射出部10が距離(LR −LS )だけ(但
し、LS は図10(b)参照)移動した時点で行う。し
たがって、この移動に要する時間を計測するとインク射
出部10から小滴iの射出を行い、ドットD1- n、D
3- n、・・・を作成する。次に、2ライン目の小滴i
の射出を行いドットD2- (n-1)、D4- (n-1)、
・・・を作成し、その後同様にして小滴iの印字を左移
動の際の最終ラインであるドットD2- 1、D4- 1、
・・・まで行う。
【0031】尚、図5は大滴Iドットと、小滴iドット
の印字処理を往路と復路で分けて示した図である。同図
(a)は往路で行う大滴I印字を示し、同図(b)は復
路で行う小滴i印字を示す。また、同図(c)は両印字
を記録紙に印字した状態を示す。
【0032】以上のように、インク射出部10を右方向
に移動する際(往路)、大滴Iの印字を行い、インク射
出部10を左方向に移動する際(復路)、小滴iの印字
を行い、それぞれの印字開始位置(第1印字ライン位
置)を大滴Iと小滴iの着弾位置のずれに対応させて設
定することにより、大滴Iと小滴iのインク滴のずれ量
をインク射出部10の移動方向に基づいて一括補正で
き、印字位置の正確な画像を得ることができる。尚、往
路で小滴iの印字を行い、復路で大滴の印字を行っても
同様な結果を得られる。この時はインクの射出開始タイ
ミングを往路ではL L −LS 、復路ではLR −LB に調
整する必要がある。
【0033】また上述の例ではインクの往路及び復路の
射出タイミングを異なるタイマーにより設定したが、左
センサ7の配設位置をLL −LB =LL ′となる距離L
L ′に設定し、右センサ6の配設位置をLR −LS =L
R ′となる距離LR ′に設定すれば往路及び復路の射出
タイミングを同一のタイマーを用いることができる。更
に、左センサ7の配設位置をLL 、右センサの配設位置
をLR に設定すればタイマーを用いずにセンサの出力を
受けてすぐ射出を開始すれば良い。
【0034】次に、図6及び図7を用いて大滴Iの印
字、及び小滴iの具体的な印字動作を説明する。先ず、
図6は大滴Iの印字動作を説明するタイムチャートであ
る。尚、同図において、(a)は内電極15に印加する
電圧波形を示し、(b)は外電極16に印加する電圧波
形を示し、(c)はノズル13の先端部の圧力波のレベ
ルを示す。また、この圧力波がマイナスである時、ノズ
ル13からチャンネル11方向への圧力波を示し、プラ
スである時ノズル13からインクを射出する方向への圧
力波を示す。
【0035】先ず、内電極15に図6(a)に示すレベ
ル1の電圧をL/ S+2・a/ Sの時間印加する。ここ
でLは図2に示す圧電変換部の長さ、aは圧電変換部1
4からチャンネル11の後端までの長さ、Sは圧力波の
伝搬速度を示す。この電圧印加により圧電素子17は変
形し、チャンネル11の容量が拡大する方向に変位す
る。また、内電極15に上述の電圧を印加する時間は上
述のようにL/ S+2・a/ Sであり、この間、負の圧
力波がインク供給口12とノズル13方向に生じる。
【0036】ノズル13方向に進行する負の圧力波は時
間b/ S(b:図2に示す圧電変換部14の先端からノ
ズル13先端までの距離)でノズル13の先端部に到達
した後、減衰し符号反転し(反射係数:- 0. 3)、イ
ンク供給口12方向に反射される。一方、インク供給口
12方向に進行する圧力波は時間a/ Sで、チャンネル
11の後端に到達した後、符号反転し(反射係数:-
1. 0)、ノズル13方向に反射される。
【0037】このチャンネル11の後端で反射したレベ
ル1の圧力パルス波が、反射後、時間a/ S+L/ Sで
圧電変換部14の先端に達する。ここで、この時まで内
電極15に印加していた電圧を切り、接地に落とす。ま
た、これと同時に外電極16にレベル1の電圧を印加
し、これにより圧電素子17前の状態とは逆の電圧を加
え、圧電変換部14を変形させ、チャンネル11内の容
積を減少させる。
【0038】圧電変換部14のこの変位により、チャン
ネル11内は加圧され、拡大方向に変位していた圧電変
換部14が待機状態に戻ると共に、新たにチャンネル1
1内の容積を変位させることでプラス方向の圧力波がノ
ズル13方向に発生する。
【0039】このノズル13方向に進行する圧力波は、
前述の後端で反射された圧力波と重畳され、3倍の圧力
波となり、外電極16に電圧を印加後、時間b/ Sでノ
ズル13の先端に到達し、チャンネル11内の容積の減
少に伴いノズル13より吐出するインクに射出エネルギ
ーを与え、記録紙にインク滴を射出する。この処理によ
り、大きな圧力波を得ることができ、大滴Iの印字を記
録紙に行うことができる。このとき用紙に印字されるド
ットの中心は同図(c)に示す圧力波の中心に対応して
形成される。
【0040】尚、外電極16に電圧をL/ S印加した
後、最後に電圧の供給を終了し、内電極15と外電極1
6を共に接地状態とし、残留電圧の消去期間とする。次
に、本例の印字処理の際の復路で行う小滴i印字処理を
説明する。図7(a)〜(c)はこの処理を説明するタ
イムチャートであり、同図においても、(a)は内電極
15に印加する電圧波形を示し、(b)は外電極16に
印加する電圧波形を示し、(c)はノズル13の先端部
の圧力波のレベルを示す。
【0041】先ず、長さLからなる圧電変換部14の内
電極15に図7(a)に示すようにレベル1の電圧を印
加し、外電極16を接地する。このことにより、チャン
ネル11の容量を拡大する。その後、時間Wa(Wa<
L/ S)してから内電極15を接地する。ここで、上述
の内電極15に電圧を印加したことで発生する圧力波
は、時間Wa後に圧電変換部14に加わる電圧が無くな
ることで、その際生じる圧力波と重畳され、パルス待機
時間Waで値 - 1の圧力波とこの圧力波と時間L/ S
遅れて時間Waでレベル1の圧力波がインク供給口12
方向とノズル13方向に生じる。
【0042】初めに内電極15に電圧を印加してから時
間b/ S後にノズル13方向に進行した圧力波がノズル
13の先端に到達する。また、初めに内電極15に電圧
を印加してからL/ S後に再び内電極15にレベル1の
電圧を時間(2・a)/ Sの間印加し、パルス持続時間
(2・a)/ Sで値 - 1の圧力波をノズル13方向と
インク供給口12方向に生じ、前の圧力波と一部重畳さ
れ、パルス持続時間(2・a)/ S- Waで値 - 1の
圧力波となり、ノズル13方向とインク供給口12方向
に生じさせる。
【0043】初めに内電極15に電圧を印加してから時
間L/ S+(2・a)/ Sの後、内電極15を接地し、
外電極16に値1の電圧を印加し、パルス持続時間L/
Sで値2の圧力波を生じさせ、このノズル13方向に進
行する圧力波と、チャンネル11の後端で反射され、ノ
ズル13方向に進行する圧力波が重畳され、パルス持続
時間Waで値3の圧力波を作成する。
【0044】上述のようにして、外電極16に時間Wa
だけ電圧をかけた後、内電極15と外電極16を共に接
地し、圧電変換部14を待機状態に戻すことで、図7
(c)に示すように、パルス持続時間Waで値3のイン
ク滴をノズル13から射出するだけのエネルギーを持っ
た圧力波を任意の駆動に対し、充分短い時間、ノズル1
3の先端に生じさせることができる。尚この場合も用紙
に印字されるドットの中心は同図(c)に示す圧力波の
中心に対応して形成される。
【0045】以上のように駆動させることで、復路にお
いて短い時間圧力波がノズル13に加わり、ノズル13
からのインクの吐出量を減少させ、小滴iのインクを記
録紙に射出することができる。
【0046】以上のように処理することにより、小滴
i、大滴I、非印字の3階調の印刷処理を行うことがで
き、しかもその印字位置は前述のように、往路で大滴I
の印字を行い、復路で小滴iの印字を行い、それぞれの
印字位置の調整を印字開始位置を調整することで補正す
るので、正確の位置に印字を行うことができ、印字品質
の優れた画像を得ることができる。
【0047】尚、上述の例では図5に示すように、往路
で大滴Iの印字を行い、復路で小滴iの印字を行うよう
に構成したが、図8に示すように往路で大滴Iの印字を
行い、復路で通常のドットの半分のドット間隔で印字を
行い、小滴i1ドット、小滴i2ドット、大滴I、非印
字の4階調の印刷処理を行うようにしてもよい。
【0048】また、図9(a)に示すように、更に詳細
印字を行うためには印字間隔を通常の半分のドット間隔
で行い、この処理を往路及び復路とも小滴iで印字を行
い、改行も通常の半分のドット間隔ずらして行うこと
で、更に印字品質の優れた印刷を行うことができる。
【0049】また、図9(b)に示すように、大滴I印
字と小滴i印字を行うことが可能なインクジェット記録
装置により、往路及び復路とも大滴I印字を行い、大滴
I印字のみの画像形成を行うこともできる。このように
構成することにより、より汎用性のあるインクジェット
記録装置を提供できる。
【0050】尚、上述の実施形態例の説明によれば、印
字ヘッド9はインク射出部を複数列状に配設した例で説
明したが、単一のインク射出部を有する印字ヘッドを用
いてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、インク滴の大きさの違いによる印字位置のずれを防
止できるので、印字品質の優れた画像を得ることができ
る。
【0052】また、小滴印字を1ドット又は2ドット行
うことで大滴、小滴2ドット、小滴1ドット、非印字の
4階調の階調印字が可能となるさらに、例えば小滴の印
字のみを印字ヘッドの往復走査で行うことにより、詳細
印字を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例を説明するものであり、本例の
インクジェット記録装置の構成図である。
【図2】印字ヘッドに設けられた各インク出力部の断面
構成図である。
【図3】第1実施形態例の処理動作の基本的な考え方を
説明する図である。
【図4】第1実施形態例の具体的な印字動作を説明する
図である。
【図5】大滴Iドットと、小滴iドットの印字処理を往
路と復路で分けて示した図である。
【図6】(a)〜(c)は大滴Iの印字処理を説明する
タイムチャートである。
【図7】(a)〜(c)は小滴iの印字処理を説明する
タイムチャートである。
【図8】往路で大滴Iの印字を行い、復路で通常のドッ
トの半分のドット間隔で印字を行い例を説明する図であ
る。
【図9】(a)は印字間隔を通常の半分のドット間隔で
行い、この処理を往路及び復路とも小滴iで印字を行
い、改行も通常の半分のドット間隔ずらして行う例を説
明する図である。(b)は印字間隔を通常のドット間隔
で行い、この処理を往路及び復路とも大滴Iで印字を行
う例を説明する図である。
【図10】(a)は大滴Iを射出する例を示し、(b)
は小滴iを射出する例を示す。
【図11】大滴Iと小滴iを交互に印字した場合の印字
結果を示す。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 2 CPU 3 ROM 4 RAM 5 バッファ 6 右センサ 7 左センサ 8 ヘッド制御回路 9 印字ヘッド 10 インク出力部 11 チャンネル 12 インク供給部 13 ノズル 14 圧電変換部 15 内電極 15’、16’電極 16 外電極 17 圧電素子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルより小滴と大滴の大きさの異なる
    2種類のインク滴を射出可能なインクジェット記録装置
    において、 前記ノズルを主走査方向に往復移動させ、印字データに
    基づき大きさの異なるインク滴を前記ノズルから射出さ
    せるべく制御を行う制御手段を有し、 該制御手段は、前記ノズルの往移動で一方の大きさのイ
    ンク滴を射出させ、前記ノズルの復移動で他方の大きさ
    のインク滴を射出させることを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  2. 【請求項2】 ノズルより小滴と大滴の大きさの異なる
    2種類のインク滴を射出可能なインクジェット記録装置
    において、 前記ノズルを主走査方向に往復移動させ、印字データに
    基づき大きさの異なるインク滴を前記ノズルから射出さ
    せるべく制御を行う制御手段を有し、 該制御手段は、 前記ノズルの往復移動で前記小滴の射出を行う第1の印
    字モードと、 前記ノズルの往復移動で前記大滴の射出を行う第2の印
    字モードと、を選択してインク滴を射出させることを特
    徴とするインクッジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記ノズルの往移動における走査開始位
    置を検出する第1のセンサと、復移動における走査開始
    位置を検出する第2のセンサとを有することを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載のインクジェット記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1のセンサが前記ノズルを検出し
    てからインク射出を開始するまでの時間と、前記第2の
    センサが前記ノズルを検出してからインク射出を開始す
    るまでの時間を、前記2種類のインク滴における射出開
    始位置から用紙へインクが付着する着弾位置までの距離
    差に対応させて異ならせたことを特徴とする請求項3記
    載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のセンサから前記ノズルの前記
    往移動における用紙上の印字開始位置までの距離と、前
    記第2のセンサから前記ノズルの前記復移動における用
    紙上の印字開始位置までの距離を、前記2種類のインク
    滴における射出開始位置から用紙へインクが付着する着
    弾位置までの距離差に対応させて異ならせたことを特徴
    とする請求項3記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記往移動において前
    記小滴の印字を行い、前記復移動において前記大滴の印
    字を行うか、前記往移動において前記大滴の印字を行
    い、前記復移動において前記小滴の印字を行うことを特
    徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は前記小滴の印字ピッチを
    前記大滴の印字ピッチの半分の印字ピッチで行うことを
    特徴とする請求項2または請求項6記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  8. 【請求項8】 前記ノズルは副走査方向に複数の射出ノ
    ズルを備えることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載のインクジェット記録装置。
JP5141897A 1997-03-06 1997-03-06 インクジェット記録装置 Withdrawn JPH10244691A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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