JPH102429A - ガスコック - Google Patents
ガスコックInfo
- Publication number
- JPH102429A JPH102429A JP15466496A JP15466496A JPH102429A JP H102429 A JPH102429 A JP H102429A JP 15466496 A JP15466496 A JP 15466496A JP 15466496 A JP15466496 A JP 15466496A JP H102429 A JPH102429 A JP H102429A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cock
- film
- plating film
- grease
- plug
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Taps Or Cocks (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は、過酷な使用状態でも長期に渡
って回動操作性及びシ−ル性を保持するガスコックを提
供するものである。 【構成】ガスコック本体の栓体収容室内に操作軸で回動
する栓体を収容したガスコックにおいて、本体と栓体と
を同じ材質で形成し、栓体の外面又は栓体収容室の内面
のいずれか一方の面にNi−Pメッキ皮膜を形成し、N
i−Pメッキ皮膜の面にSn−Znメッキ皮膜を形成
し、メッキ後Sn−Znメッキ皮膜のZn分を濃硫酸で
選択腐蝕し、選択腐蝕された表面にグリスを塗布したガ
スコックである。
って回動操作性及びシ−ル性を保持するガスコックを提
供するものである。 【構成】ガスコック本体の栓体収容室内に操作軸で回動
する栓体を収容したガスコックにおいて、本体と栓体と
を同じ材質で形成し、栓体の外面又は栓体収容室の内面
のいずれか一方の面にNi−Pメッキ皮膜を形成し、N
i−Pメッキ皮膜の面にSn−Znメッキ皮膜を形成
し、メッキ後Sn−Znメッキ皮膜のZn分を濃硫酸で
選択腐蝕し、選択腐蝕された表面にグリスを塗布したガ
スコックである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コック本体と栓体の摺
動部のカジリ付を防止して、耐久性、操作性の向上を図
ったガスコックに関するものである。
動部のカジリ付を防止して、耐久性、操作性の向上を図
ったガスコックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にガスコックは、コック本体のガス
流路中に形成した栓体収容室に栓体を収容し、操作軸に
よって栓体を回動させてガス流路を開閉する。この栓体
収容室と栓体との摺動面にグリ−スを塗布し、グリ−ス
の薄膜により摺動面の気密を確保している。しかしグリ
−スの薄膜は経年によって、栓の回動回数、温度変化、
グリ−スの劣化等により薄膜が破壊し、コック本体内で
栓がカジリ付いて回動トルクが大きくなり、回動不能と
なることがある。従って一般にはコック本体を鉄で栓体
を銅合金で形成し、コック本体と栓との間に硬度差を付
けてカジリ付きを防止している。
流路中に形成した栓体収容室に栓体を収容し、操作軸に
よって栓体を回動させてガス流路を開閉する。この栓体
収容室と栓体との摺動面にグリ−スを塗布し、グリ−ス
の薄膜により摺動面の気密を確保している。しかしグリ
−スの薄膜は経年によって、栓の回動回数、温度変化、
グリ−スの劣化等により薄膜が破壊し、コック本体内で
栓がカジリ付いて回動トルクが大きくなり、回動不能と
なることがある。従って一般にはコック本体を鉄で栓体
を銅合金で形成し、コック本体と栓との間に硬度差を付
けてカジリ付きを防止している。
【0003】従来、特開昭57−40170号公報で
は、精密に旋削仕上げしたガスコックの摺動面をビ−ズ
ブラストや液体ホ−ニング処理等により適宜の粗さに仕
上げて後、無電解メッキ法によりNi−Pメッキ皮膜を
形成して多孔質メッキ皮膜を得、この摺動面をラッピン
グ処理した後洗浄乾燥し、この摺動面に4弗化樹脂等の
低摩擦微細粒を混入したグリ−スを塗布したものが開示
されている。
は、精密に旋削仕上げしたガスコックの摺動面をビ−ズ
ブラストや液体ホ−ニング処理等により適宜の粗さに仕
上げて後、無電解メッキ法によりNi−Pメッキ皮膜を
形成して多孔質メッキ皮膜を得、この摺動面をラッピン
グ処理した後洗浄乾燥し、この摺動面に4弗化樹脂等の
低摩擦微細粒を混入したグリ−スを塗布したものが開示
されている。
【0004】Ni−Pメッキはコック本体を形成する鋳
鉄や銅合金鋳物の硬さに比べて十分に硬い。本体あるい
は栓体のいずれか一方のみにNi−Pメッキ皮膜を形成
した場合では本体と栓との摺動部に硬度差が付くためカ
ジリ付の現象は軽減される。またグリ−スには低摩擦微
細粒を混入してあるので摺動部の滑りが良く栓体を低ト
ルクで回動出来るというものである。
鉄や銅合金鋳物の硬さに比べて十分に硬い。本体あるい
は栓体のいずれか一方のみにNi−Pメッキ皮膜を形成
した場合では本体と栓との摺動部に硬度差が付くためカ
ジリ付の現象は軽減される。またグリ−スには低摩擦微
細粒を混入してあるので摺動部の滑りが良く栓体を低ト
ルクで回動出来るというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来技術で
は、グリ−スの皮膜は回動操作の繰り返しや配管場所で
の直射日光による温度変化等によってその皮膜が次第に
薄くなり、またグリ−スの劣化が促進するとグリースの
潤滑膜が破壊する。特に本体と栓体との材質が異なる場
合では、その熱膨張係数も異なるので摺動部の隙間がな
くなり、グリ−ス潤滑膜の破壊が促進される。グリ−ス
には低摩擦微細粒が混入されているが、この微細粒がN
i−Pメッキ皮膜の多孔内(実際には下地がビーズブラ
スト等により仕上げられてあるために生じた多孔内)に
保持されていても、微細粒では摺動部のシ−ル性が確保
できず、長期に渡ってシ−ル性を維持できない。本発明
は、過酷な使用状態でも長期に渡って回動操作性及びシ
−ル性を保持するガスコックを提供するものである。
は、グリ−スの皮膜は回動操作の繰り返しや配管場所で
の直射日光による温度変化等によってその皮膜が次第に
薄くなり、またグリ−スの劣化が促進するとグリースの
潤滑膜が破壊する。特に本体と栓体との材質が異なる場
合では、その熱膨張係数も異なるので摺動部の隙間がな
くなり、グリ−ス潤滑膜の破壊が促進される。グリ−ス
には低摩擦微細粒が混入されているが、この微細粒がN
i−Pメッキ皮膜の多孔内(実際には下地がビーズブラ
スト等により仕上げられてあるために生じた多孔内)に
保持されていても、微細粒では摺動部のシ−ル性が確保
できず、長期に渡ってシ−ル性を維持できない。本発明
は、過酷な使用状態でも長期に渡って回動操作性及びシ
−ル性を保持するガスコックを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、コック
本体の栓体収容室内に操作軸で回動する栓体を収容させ
てなるガスコックにおいて、前記コック本体と栓体とを
同じ材質で設けると共に、前記栓体の外面又は栓体収容
室内面のいずれか一方の面にNi−Pメッキ皮膜を形成
し、該Ni−Pメッキ皮膜の面にSn−Znメッキ皮膜
を形成し、該Sn−Znメッキ皮膜のZn分を酸で選択
腐蝕し、該選択腐蝕した後の皮膜表面にグリースを塗布
してなることを特徴とするガスコックである。
本体の栓体収容室内に操作軸で回動する栓体を収容させ
てなるガスコックにおいて、前記コック本体と栓体とを
同じ材質で設けると共に、前記栓体の外面又は栓体収容
室内面のいずれか一方の面にNi−Pメッキ皮膜を形成
し、該Ni−Pメッキ皮膜の面にSn−Znメッキ皮膜
を形成し、該Sn−Znメッキ皮膜のZn分を酸で選択
腐蝕し、該選択腐蝕した後の皮膜表面にグリースを塗布
してなることを特徴とするガスコックである。
【0007】
【作用】本発明は上記の構成であるから、本体と栓体の
材質は必ず例えば鋳鉄同志あるいは銅合金同志等で、そ
の熱膨張係数も同じであり、温度変化があっても熱膨張
による変化がなく、摺動部の隙間に熱膨張による変化が
ない。そして各材質の硬さは約、Sn−ZnメッキHv
10<銅合金Hv80<鋳鉄Hv145<Ni−Pメッ
キHv500の順であり、本体と栓体のどちらか一方に
処理皮膜を形成することにより、必ず摺動部に大きな硬
度差が設けられる。更にまたNi−Pメッキ皮膜の上に
非常に柔らかいSn−Znメッキ皮膜を形成してこのメ
ッキ皮膜のZn分を濃硫酸等の強酸で選択腐蝕しポーラ
ス状の表面にしてあるので、Zn分を腐蝕したポーラス
内にグリースが保持され、長期にわたって潤滑性が維持
される。またSn−Znメッキ皮膜の残ったSnメッキ
皮膜が非常に柔らかいので、潤滑剤となってシール性を
維持し、栓体の回動操作を低トルクで行う。従って長期
に渡って回動操作性及びシ−ル性を良好に維持する。
材質は必ず例えば鋳鉄同志あるいは銅合金同志等で、そ
の熱膨張係数も同じであり、温度変化があっても熱膨張
による変化がなく、摺動部の隙間に熱膨張による変化が
ない。そして各材質の硬さは約、Sn−ZnメッキHv
10<銅合金Hv80<鋳鉄Hv145<Ni−Pメッ
キHv500の順であり、本体と栓体のどちらか一方に
処理皮膜を形成することにより、必ず摺動部に大きな硬
度差が設けられる。更にまたNi−Pメッキ皮膜の上に
非常に柔らかいSn−Znメッキ皮膜を形成してこのメ
ッキ皮膜のZn分を濃硫酸等の強酸で選択腐蝕しポーラ
ス状の表面にしてあるので、Zn分を腐蝕したポーラス
内にグリースが保持され、長期にわたって潤滑性が維持
される。またSn−Znメッキ皮膜の残ったSnメッキ
皮膜が非常に柔らかいので、潤滑剤となってシール性を
維持し、栓体の回動操作を低トルクで行う。従って長期
に渡って回動操作性及びシ−ル性を良好に維持する。
【0008】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1、図2に基づい
て説明する。この図1に示すものは概略従来のガスコッ
クと同様の構成であるが、ガスコック本体1及び栓体2
を共に鋳鉄で設けてあり、栓体2の外周面にはNi−P
メッキ皮膜3と更にその表面にSn−Znメッキ皮膜4
を形成してある。
て説明する。この図1に示すものは概略従来のガスコッ
クと同様の構成であるが、ガスコック本体1及び栓体2
を共に鋳鉄で設けてあり、栓体2の外周面にはNi−P
メッキ皮膜3と更にその表面にSn−Znメッキ皮膜4
を形成してある。
【0009】Ni−Pメッキ皮膜3は、旋削とラッピン
グ加工によって精密仕上げした栓体2の外周面に次亜り
ん酸塩を還元剤とした無電解メッキ法によって行う。こ
の方法によればPを7〜11wt%含み、硬さがHv4
00〜550程度の硬い皮膜が形成される。そして膜厚
は約10μで全体ほぼ均等な厚さに形成される。次にこ
の様に形成したNi−P皮膜3の表面に速やかに電気メ
ッキ法によってSn−Znメッキ皮膜4を形成する。前
記Ni−Pメッキ皮膜3は絶縁性皮膜を形成しやすいの
でSnーZnメッキを連続して行うのが望ましい。連続
工程で行えない場合はSn−Znメッキを行う前に一旦
電解酸を用いてNi−P皮膜3を活性化処理する。
グ加工によって精密仕上げした栓体2の外周面に次亜り
ん酸塩を還元剤とした無電解メッキ法によって行う。こ
の方法によればPを7〜11wt%含み、硬さがHv4
00〜550程度の硬い皮膜が形成される。そして膜厚
は約10μで全体ほぼ均等な厚さに形成される。次にこ
の様に形成したNi−P皮膜3の表面に速やかに電気メ
ッキ法によってSn−Znメッキ皮膜4を形成する。前
記Ni−Pメッキ皮膜3は絶縁性皮膜を形成しやすいの
でSnーZnメッキを連続して行うのが望ましい。連続
工程で行えない場合はSn−Znメッキを行う前に一旦
電解酸を用いてNi−P皮膜3を活性化処理する。
【0010】Sn−Znメッキは有機カルボン酸をベー
スにした中性浴で行ない、電着合金皮膜はほぼSnが7
0%、Znが30%であり、膜厚は約5μ〜10μで、
硬度は平均約Hv13である。更にその後、このSn−
Znメッキ皮膜4を濃硫酸等によって酸処理するとZn
分のみが選択腐蝕され、皮膜4がポーラス状に形成され
る。この残ったSn皮膜4は下地のNi−P皮膜3に比
べて非常に柔らかく、本体1の栓体収容室とのなじみが
優れる。選択腐蝕した後のSnメッキ皮膜4をラッピン
グ加工して、真円度、本体との嵌合度等が高められる。
この様にして形成された栓体2の表面にグリ−スを塗布
して本体1と組立る。グリ−スはSnメッキ皮膜4表面
のポーラス内に入り込み、グリース保持機能が高められ
ろので、栓体の回動操作性、シ−ル性が向上する。実験
結果ではグリ−スを塗布しなくても下地の柔らかいSn
メッキ皮膜4のみでシ−ル効果があることが確認でき
た。
スにした中性浴で行ない、電着合金皮膜はほぼSnが7
0%、Znが30%であり、膜厚は約5μ〜10μで、
硬度は平均約Hv13である。更にその後、このSn−
Znメッキ皮膜4を濃硫酸等によって酸処理するとZn
分のみが選択腐蝕され、皮膜4がポーラス状に形成され
る。この残ったSn皮膜4は下地のNi−P皮膜3に比
べて非常に柔らかく、本体1の栓体収容室とのなじみが
優れる。選択腐蝕した後のSnメッキ皮膜4をラッピン
グ加工して、真円度、本体との嵌合度等が高められる。
この様にして形成された栓体2の表面にグリ−スを塗布
して本体1と組立る。グリ−スはSnメッキ皮膜4表面
のポーラス内に入り込み、グリース保持機能が高められ
ろので、栓体の回動操作性、シ−ル性が向上する。実験
結果ではグリ−スを塗布しなくても下地の柔らかいSn
メッキ皮膜4のみでシ−ル効果があることが確認でき
た。
【0011】次に上記実施例のガスコックについて耐久
試験を行ったのでその結果を下表1に示す。なお比較の
ために本体を鋳鉄、栓体を銅合金で形成し、表面処理を
していない従来のコックについても同様に試験した。試
験条件は下記の通りである。 ガスコックの呼び:3/4 1回の開閉 :閉→90°回転→右開→180°回転→
左開→90°回転→閉 開閉速度 :10回/1分間 トルク測定 :上記の各回転操作時の最大トルク(Kg
−cm)を測定
試験を行ったのでその結果を下表1に示す。なお比較の
ために本体を鋳鉄、栓体を銅合金で形成し、表面処理を
していない従来のコックについても同様に試験した。試
験条件は下記の通りである。 ガスコックの呼び:3/4 1回の開閉 :閉→90°回転→右開→180°回転→
左開→90°回転→閉 開閉速度 :10回/1分間 トルク測定 :上記の各回転操作時の最大トルク(Kg
−cm)を測定
【0012】
【表1】
【0013】次に温度の影響によって開閉操作トルクが
どのようになるかについて調べるため耐熱試験を行っ
た。その結果を下表2に示す。試験条件は下記の通りで
ある。 低高温保持試験:−10°Cと60°Cで30分保持後
その温度での開閉トルクを測定、 ヒ−トサイクル試験:−10°C保持〜60°C保持を
1日4サイクルの速度で10サイクル繰り返し、最終の
60°C保持状態での開閉トルクと、これを20°Cま
で冷却した状態での開閉トルク(Kg−cm)を測定。 その他:前記と同じ条件
どのようになるかについて調べるため耐熱試験を行っ
た。その結果を下表2に示す。試験条件は下記の通りで
ある。 低高温保持試験:−10°Cと60°Cで30分保持後
その温度での開閉トルクを測定、 ヒ−トサイクル試験:−10°C保持〜60°C保持を
1日4サイクルの速度で10サイクル繰り返し、最終の
60°C保持状態での開閉トルクと、これを20°Cま
で冷却した状態での開閉トルク(Kg−cm)を測定。 その他:前記と同じ条件
【0014】
【表2】
【0015】表1の耐久試験では回転操作回数の増加に
伴って回転トルクが全て増加する。しかし本実施例品は
従来品に比べて、試験の前から回転回数が多くなるまで
の全体に亘ってに約1/2程度の小さいトルクで回転操
作出来る。これは硬いNi−Pメッキ皮膜3の上に柔ら
かいポーラス状のSnメッキ皮膜4を設けた効果が発揮
されており、更にグリースがポーラス部に保持されて潤
滑が維持され、グリースの潤滑保持機能が大きく向上し
たためと考えられる。
伴って回転トルクが全て増加する。しかし本実施例品は
従来品に比べて、試験の前から回転回数が多くなるまで
の全体に亘ってに約1/2程度の小さいトルクで回転操
作出来る。これは硬いNi−Pメッキ皮膜3の上に柔ら
かいポーラス状のSnメッキ皮膜4を設けた効果が発揮
されており、更にグリースがポーラス部に保持されて潤
滑が維持され、グリースの潤滑保持機能が大きく向上し
たためと考えられる。
【0016】表2の耐熱試験では、従来品が熱の影響を
大きく受けており、試験前の回転トルクに比べて大幅に
増加している。コックの呼び寸法の大きさからすると、
トルクが10を超えるとハンドル操作は不可能な状態で
ある。またヒ−トサイクル10回後の60°Cでは回転
が不可能であった。これに比べて本実施例品では熱によ
る影響が少なく、十分ハンドル操作が行える低いトルク
値であった。これは本体1と栓体2を同種の金属で構成
した効果が発揮されていると考えられる。またそれに加
えて、上記したごとく硬いNi−Pメッキ皮膜3の上に
柔らかいSn−Znメッキ皮膜を設け、ポーラス状のS
nメッキ皮膜4のみを形成したので、グリースの潤滑保
持機能とも相挨ってカジリ付の防止や滑りの向上に役立
ち、操作性を向上しているものと考えられる。
大きく受けており、試験前の回転トルクに比べて大幅に
増加している。コックの呼び寸法の大きさからすると、
トルクが10を超えるとハンドル操作は不可能な状態で
ある。またヒ−トサイクル10回後の60°Cでは回転
が不可能であった。これに比べて本実施例品では熱によ
る影響が少なく、十分ハンドル操作が行える低いトルク
値であった。これは本体1と栓体2を同種の金属で構成
した効果が発揮されていると考えられる。またそれに加
えて、上記したごとく硬いNi−Pメッキ皮膜3の上に
柔らかいSn−Znメッキ皮膜を設け、ポーラス状のS
nメッキ皮膜4のみを形成したので、グリースの潤滑保
持機能とも相挨ってカジリ付の防止や滑りの向上に役立
ち、操作性を向上しているものと考えられる。
【0017】
【発明の効果】以上説明のごとく本発明のガスコックは
特に操作性に優れたものであり、過酷な使用状態でもポ
ーラス状の柔らかいSnメッキ皮膜とポーラス内に保持
されたグリース保持機能によって長期に渡って安定した
性能を保持するものである。
特に操作性に優れたものであり、過酷な使用状態でもポ
ーラス状の柔らかいSnメッキ皮膜とポーラス内に保持
されたグリース保持機能によって長期に渡って安定した
性能を保持するものである。
【図1】 本発明のガスコックの説明図である。
【図2】 本発明の一本実施例の栓体にメッキ皮膜を設
けた状態を説明する部分断面図である。
けた状態を説明する部分断面図である。
1 本体 2 栓体 3 Ni−Pメッキ皮膜 4 Snメッキ皮膜
Claims (1)
- 【請求項1】 コック本体の栓体収容室内に操作軸で回
動する栓体を収容させてなるガスコックにおいて、 前記コック本体と栓体とを同じ材質で設けると共に、前
記栓体の外面又は栓体収容室内面のいずれか一方の面に
Ni−Pメッキ皮膜を形成し、該Ni−Pメッキ皮膜の
面にSn−Znメッキ皮膜を形成し、該Sn−Znメッ
キ皮膜のZn分を酸で選択腐蝕し、該選択腐蝕した後の
皮膜表面にグリースを塗布してなることを特徴とするガ
スコック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15466496A JPH102429A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | ガスコック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15466496A JPH102429A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | ガスコック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH102429A true JPH102429A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=15589199
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15466496A Pending JPH102429A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | ガスコック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH102429A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100137171A1 (en) * | 2007-06-21 | 2010-06-03 | Danmarks Tekniske Universitet | microporous layer for lowering friction in metal-forming processes |
-
1996
- 1996-06-14 JP JP15466496A patent/JPH102429A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100137171A1 (en) * | 2007-06-21 | 2010-06-03 | Danmarks Tekniske Universitet | microporous layer for lowering friction in metal-forming processes |
JP2010530475A (ja) * | 2007-06-21 | 2010-09-09 | デンマークス テクニスク ユニヴェルジテイト−ディーティーユー | 金属成形プロセスにおける摩擦を低減するためのマイクロ多孔性層 |
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