JP2004346353A - 非晶質炭素被膜の成膜方法 - Google Patents

非晶質炭素被膜の成膜方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、AlまたはAl基材を溶体化処理,窒化,Ni−Pめっきまたは
Ni−P系めっきを行う硬化・防食層の形成により、軽量でかつ耐荷重性,密着性,耐食性に優れた非晶質炭素被膜を提供することである。
【解決手段】中間層として無電解めっき膜を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、AlまたはAl合金に中間層として無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非晶質炭素被膜を軽量で汎用性の高いAlまたはAl合金へ成膜する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境への負荷低減を目的に、製品の小型化・高性能化・高効率化が産業界へ要求されている。これらの要求に答える新しい表面改質技術として非晶質炭素被膜が注目されている。非晶質炭素被膜は、グラファイトとダイヤモンドからなり、特性は、非常に低フリクションな膜であり、また酸・アルカリに対しても化学的に安定である。非晶質炭素被膜は、一般的には、DLC(Diamond Like Carbon)と表現されているが、その特性は、グラファイトとダイヤモンドの割合、水素含有量で異なる。また最近では、膜に金属をドープさせるDLC(Me−DLC)やイオンを注入するDLC、また窒化炭素膜等も開発されている。
【0003】
一方、製品の軽量化も上記目的に有効であることから、AlまたはAl合金も注目されている。Alは、軽量だけでなく、低融点金属であることからダイカストが可能であるため、工業的に汎用性が高い金属である。しかしAlまたはAl合金は、金属のなかで標準電位が低い金属であるため、湿気のある雰囲気で、ほとんどの金属と接触させた場合、腐食する。また硬さが軟らかいため、摺動部材では、摩耗により、損耗する。そこで使用環境に応じて、耐食性,耐摩耗性等の機能性を付与する各種表面処理が適用されている。Alの表面処理には、陽極酸化処理,化学酸化処理,金属めっき,非金属めっき等があり、それらは、特開
2002−47556号公報や特開2001−280497号公報に記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−47556号公報
【特許文献2】
特開2001−280497号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開2002−47556号公報には、Al合金基材を溶体化処理し、その後時効処理と非晶質炭素被膜コーティング処理を同時に行う成膜方法に関して記載されている。これにより、被膜とAl合金基材の密着力を向上し、軽量かつ自己潤滑性の高い高品質な素材の供給,低コストな省エネルギー型プロセスが可能であると開示されている。
【0006】
しかしながら、Al合金の硬さは、ビッカース硬さで80〜120であり、硬質膜を成膜した場合、耐荷重性に劣る。非晶質炭素被膜の硬さは、ビッカース硬さで1000〜8000の硬い被膜であるため、被膜と被膜下の層との硬さの差が大きすぎるため、割れ,剥離等が生じやすく、密着性も劣る。さらに腐食雰囲気で使用する場合、非晶質炭素被膜にピンホールやクラックがあれば、基材の耐食性が劣る。
【0007】
一方、特開2001−280497号公報には、Al合金基材にガス窒化や、TiN等のイオンプレーティングによる硬質膜を形成した後、その上に非晶質炭素被膜を形成することで、密着性に優れた非晶質炭素被膜コートシリンダに関して記載されている。しかしながら、ガス窒化層上に非晶質炭素被膜を成膜する場合は、ガス窒化を施した基材の耐食性が劣るため、腐食雰囲気では使用できない。またイオンプレーティング層上に非晶質炭素被膜を成膜する場合は、イオンプレーティングは、凹部,複雑形状,内孔面等には被膜が形成されにくく、均一な中間層形成が難しい。
【0008】
以上のことから、AlまたはAl合金上に非晶質炭素被膜を成膜する場合、非晶質炭素被膜とAlまたはAl合金の間に以下の特性を有する中間層が必要であることがわかる。1)耐荷重性の向上、深さ方向への硬さ分布の傾斜化が可能な硬質層であること。2)複雑な形状に均一に成膜できること。3)耐食性を有する防食層であること。これらの要求を満たす中間層として、無電解めっきによるNi−Pめっき、またはNi−P系めっきがある。
【0009】
Ni−Pがめっきされるメカニズムは次のようである。めっき液中のニッケルイオンと還元剤である次亜リン酸イオンが接触すると、その基材が触媒となって脱水素分解を生じる。その生成した水素原子が、基材に吸着されて活性化し、これがめっき液中のニッケルイオンに接触してニッケルを金属に還元して触媒金属表面に析出する。また触媒金属表面の活性化した水素原子は、液中の次亜リン酸イオンとも反応し、含有するリンを還元してニッケルと合金化する。この析出したニッケルが触媒となって前述のニッケルの還元めっき反応が継続して進行する。すなわちニッケルの自己触媒作用によりめっきの継続進行する特徴がある。これにより、めっき液が流通する空隙があれば、均一にめっき被膜が形成され、まためっき被膜の厚さはめっき時間と比例しており、時間の制御で容易に管理される。さらにDMAB(ジメチルアミンボタン)の併用で得られるNi−P−Bや、Al,SiC,BN,MoS ,PTFE(四フッ化エチレン)等の微粒子やFe,Cu,Co,W等の金属元素をめっき液中に分散させ被膜中に共析させることで得られるNi−P系めっきによって、高硬度化,耐摩耗性,耐食性等を向上させることができる。
【0010】
本発明は、AlまたはAl基材を溶体化処理,窒化,Ni−Pめっきまたは
Ni−P系めっきを行う硬化・防食層の形成により、軽量でかつ耐荷重性,密着性,耐食性に優れた非晶質炭素被膜を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、中間層として無電解めっき膜を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、AlまたはAl合金に中間層として無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法にある。
【0012】
また上記目的を達成するために、中間層として無電解めっき膜を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、溶体化処理を施したAlまたはAl合金に、中間層として無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理及び無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法にある。
【0013】
また上記目的を達成するために、中間層として拡散層を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、溶体化処理を施したAlまたはAl合金に、中間層として拡散層を形成し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法にある。
【0014】
また上記目的を達成するために、中間層として拡散層および無電解めっき膜を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、AlまたはAl合金に拡散層を形成後、無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法にある。
【0015】
また上記目的を達成するために、中間層として拡散層および無電解めっき膜を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、溶体化処理を施したAlまたはAl合金に、拡散層を形成後、無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理及び無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法にある。
【0016】
また上記目的を達成するために、前記無電解めっき膜は、Ni−PめっきまたはNi−P系めっきであることを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法にある。
【0017】
また上記目的を達成するために、AlまたはAl合金に中間層として無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜を施したAlまたはAl合金の膜構造にある。
【0018】
また上記目的を達成するために、溶体化処理を施したAlまたはAl合金に、中間層として無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理及び無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜を施したAlまたはAl合金の膜構造にある。
【0019】
また上記目的を達成するために、溶体化処理を施したAlまたはAl合金に中間層として拡散層を形成し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜を施したAlまたはAl合金の膜構造にある。
【0020】
また上記目的を達成するために、AlまたはAl合金に中間層として拡散層および無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜を施したAlまたはAl合金の膜構造にある。
【0021】
また上記目的を達成するために、溶体化処理を施したAlまたはAl合金に中間層として拡散層および無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理及び無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜を施したAlまたはAl合金の膜構造にある。
【0022】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
図1は、本発明により作製した膜構造1である。基材2は、Al合金(例えば、ADC12,75S,A5056等)、無電解めっき膜3は、Ni−Pめっき、非晶質炭素被膜4は、DLC(Diamond Like Carbon)である。基材2はAlでもよく、無電解めっき膜3は、Ni−P系めっきでもよい。
【0023】
基材2をニッケルイオンと次亜リン酸イオンが入っためっき液に、40分浸漬し、10μmのNi−Pめっきを作製した。それらを成膜装置にセットし、真空排気後、プラズマCVD法で1.5μm のDLCを成膜した。ここで、基材2は、Alでも同様の効果が得られる。また無電解めっき膜3は、めっき液の成分を変化することで作製できるNi−P系めっき(Ni−P−Co,Ni−P−W,Ni−P−PTFE等の公知のNi−P系めっき)でも同様の効果が得られる。さらに非晶質炭素被膜4は、公知であるMe−DLC,Cでも同様の効果が得られ、製法もイオン化蒸着法,マグネトロンスパッタリング,イオンプレーティングでも同様の効果が得られる。
【0024】
この膜構造1の場合、非晶質炭素被膜4の成膜時において、無電解めっき膜3の熱処理と非晶質炭素被膜4の成膜とを同時に行うことができる。無電解めっき膜3の熱処理により以下の効果が得られる。1)無電解めっき膜3が結晶化し、硬さが向上し、耐荷重性が向上する。2)無電解めっき膜3と非晶質炭素被膜4との界面が活性化し、密着性が向上する。
【0025】
図2は、膜構造1の硬さ分布を示す。無電解めっき膜3を設けることで、硬さ分布が階段状に傾斜化され、耐荷重性が向上する。
【0026】
図3は、膜構造1の密着性を示す。無電解めっき膜3を設けることで、無電解めっき膜なしと比較して、密着性が約2倍向上する。
【0027】
図4は、膜構造1の耐食性を示す。無電解めっき膜3を設けることで、無電解めっき膜なしと比較して、孔食電位が0.3V 向上し、耐食性が向上する。
【0028】
〔実施例2〕
図5は、本発明により作製した膜構造5である。基材2は、Al合金(例えば、ADC12,75S,A5056等)、無電解めっき膜3は、Ni−Pめっき、非晶質炭素被膜4は、DLC(Diamond Like Carbon)である。
【0029】
基材2を熱処理炉にセットし、溶体化処理を行い、基材6を作製した。以下、実施例1と同様に、Ni−Pめっき,DLCを作製し、耐荷重性,密着性,耐食性の評価を行った。この膜構造5の場合、DLC成膜時において、T6過程等の溶体化処理後に行う時効処理とDLC成膜とを同時に行うことができる。過飽和固溶体温度以上に昇温させる溶体化処理後に時効処理により以下の効果が得られる。1)基材6の硬さが向上し、耐荷重性が向上する。2)基材6と無電解めっき膜3との界面が活性化し、密着性が向上する。
【0030】
図6は、膜構造5の硬さ分布を示す。無電解めっき膜3を設けること、溶体化処理を行った基材6を用いることで、硬さ分布が実施例1と比較してさらに傾斜化され、耐荷重性が向上する。
【0031】
図7は、膜構造5の密着性を示す。無電解めっき膜3を設けること、溶体化処理を行った基材6を用いることで、無電解めっき膜なしと比較して、密着性が約2.5倍向上する。
【0032】
図8は、膜構造5の耐食性を示す。無電解めっき膜3を設けること、溶体化処理を行った基材6を用いることで、無電解めっき膜なしと比較して、孔食電位が0.3V 向上し、耐食性が向上する。
【0033】
〔実施例3〕
図9は、本発明により作製した膜構造7である。基材2は、Al合金(例えば、ADC12,75S,A5056等)、拡散層8は、イオン窒化層,非晶質炭素被膜4は、DLC(Diamond Like Carbon)である。
【0034】
基材2を熱処理炉にセットし、溶体化処理を行い、基材6を作製した。それらを拡散・成膜装置にセットし、真空排気後、イオン窒化でイオン窒化層を10μm、プラズマCVD法で1.5μm のDLCを成膜した。ここで、拡散層8は、公知であるガス窒化,浸硫窒化,ラジカル窒化等でも同様の効果が得られる。以下、実施例1と同様に、耐荷重性,密着性,耐食性の評価を行った。
【0035】
図10は、膜構造7の硬さ分布を示す。拡散層8を設けること、溶体化処理を行った基材6を用いることで、硬さ分布がさらに傾斜化され、耐荷重性が向上する。
【0036】
図11は、膜構造7の密着性を示す。拡散層8を設けること、溶体化処理を行った基材6を用いることで、拡散層なしと比較して、密着性が約3倍向上する。
【0037】
図12は、膜構造7の耐食性を示す。拡散層8を設けること、溶体化処理を行った基材6を用いることで、拡散層なしと比較して、孔食電位が0.2V 向上し、耐食性が向上する。
【0038】
図13は、拡散層8の層厚さの影響を示す。厚さが15μm以上となると、
Alと窒化Alの熱膨張係数の差に起因して生じた歪みにより剥離が生じ、DLCが成膜できない。
【0039】
〔実施例4〕
図14は、本発明により作製した膜構造9である。基材2は、Al合金(例えば、ADC12,75S,A5056等)、拡散層8はイオン窒化層、無電解めっき膜3はNi−Pめっき、非晶質炭素被膜4はDLC(Diamond Like Carbon)である。以下、実施例1〜3と同様に、拡散層8,無電解めっき膜3,非晶質炭素被膜4を作製し、耐荷重性,密着性,耐食性の評価を行った。
【0040】
図15は、膜構造9の硬さ分布を示す。無電解めっき膜3,拡散層8を設けることで、硬さ分布がさらに傾斜化され、耐荷重性が向上する。
【0041】
図16は、膜構造9の密着性を示す。無電解めっき膜3,拡散層8を設けることで、拡散層なしと比較して、密着性が約3.5 倍向上する。
【0042】
図17は、膜構造9の耐食性を示す。無電解めっき膜3,拡散層8を設けることで、拡散層なしと比較して、孔食電位が0.5V 向上し、耐食性が向上する。
【0043】
〔実施例5〕
図18は、本発明により作製した膜構造10である。基材2は、Al合金(例えば、ADC12,75S,A5056等)、拡散層8は、イオン窒化層,無電解めっき膜3は、Ni−Pめっき、非晶質炭素被膜4は、DLC(Diamond LikeCarbon)である。以下、実施例1〜3と同様に基材6,拡散層8,無電解めっき膜3,非晶質炭素被膜4を作製し、耐荷重性,密着性,耐食性の評価を行った。
【0044】
図19は、膜構造10の硬さ分布を示す。無電解めっき膜3,拡散層8を設けること、溶体化処理を行った基材6を用いることで、硬さ分布がさらに傾斜化され、耐荷重性が向上する。
【0045】
図20は、膜構造10の密着性を示す。無電解めっき膜3,拡散層8を設けること、溶体化処理を行った基材6を用いることで、拡散層なしと比較して、密着性が約3.6 倍向上する。
【0046】
図21は、膜構造10の耐食性を示す。無電解めっき膜3,拡散層8を設けること、溶体化処理を行った基材6を用いることで、拡散層なしと比較して、孔食電位が0.5V 向上し、耐食性が向上する。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、AlまたはAl基材を溶体化処理,窒化,Ni−PめっきまたはNi−P系めっきを行う硬化・防食層の形成により、軽量でかつ耐荷重性,密着性,耐食性に優れた非晶質炭素被膜を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】膜構造を表す図。
【図2】膜構造の硬さ分布を表す図。
【図3】膜構造の密着性を表す図。
【図4】膜構造の耐食性を表す図。
【図5】膜構造を表す図。
【図6】膜構造の硬さ分布を表す図。
【図7】膜構造の密着性を表す図。
【図8】膜構造の耐食性を表す図。
【図9】膜構造を表す図。
【図10】膜構造の硬さ分布を表す図。
【図11】膜構造の密着性を表す図。
【図12】膜構造の耐食性を表す図。
【図13】拡散層の層厚さの影響を表す図。
【図14】膜構造を表す図。
【図15】膜構造の硬さ分布を表す図。
【図16】膜構造の密着性を表す図。
【図17】膜構造の耐食性を表す図。
【図18】膜構造を表す図。
【図19】膜構造の硬さ分布を表す図。
【図20】膜構造の密着性を表す図。
【図21】膜構造の耐食性を表す図。
【符号の説明】
1,5,7,9,10…膜構造、2,6…基材、3…無電解めっき膜、4…非晶質炭素被膜、8…拡散層。

Claims (12)

  1. 中間層として無電解めっき膜を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、AlまたはAl合金に中間層として無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法。
  2. 中間層として無電解めっき膜を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、溶体化処理を施したAlまたはAl合金に、中間層として無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理及び無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法。
  3. 中間層として拡散層を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、溶体化処理を施したAlまたはAl合金に、中間層として拡散層を形成し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法。
  4. 中間層として拡散層および無電解めっき膜を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、AlまたはAl合金に拡散層を形成後、無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法。
  5. 中間層として拡散層および無電解めっき膜を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成する成膜方法において、溶体化処理を施したAlまたはAl合金に、拡散層を形成後、無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理及び無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする非晶質炭素被膜の成膜方法。
  6. 前記無電解めっき膜は、Ni−PめっきまたはNi−P系めっきであることを特徴とする請求項1〜請求項5に記載の非晶質炭素被膜の成膜方法。
  7. AlまたはAl合金に中間層として無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする請求項1〜6に記載の非晶質炭素被膜を施したAlまたはAl合金の膜構造。
  8. 溶体化処理を施したAlまたはAl合金に、中間層として無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理及び無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする請求項1〜6に記載の非晶質炭素被膜を施したAlまたはAl合金の膜構造。
  9. 溶体化処理を施したAlまたはAl合金に中間層として拡散層を形成し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理を同時に行うことを特徴とする請求項1〜6に記載の非晶質炭素被膜を施したAlまたはAl合金の膜構造。
  10. AlまたはAl合金に中間層として拡散層および無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする請求項1〜6に記載の非晶質炭素被膜を施したAlまたはAl合金の膜構造。
  11. 溶体化処理を施したAlまたはAl合金に中間層として拡散層および無電解めっき膜を成膜し、その後、非晶質炭素被膜の成膜時に、基材の時効処理及び無電解めっき膜の熱処理を同時に行うことを特徴とする請求項1〜6に記載の非晶質炭素被膜を施したAlまたはAl合金の膜構造。
  12. 中間層としてNi−Pめっき膜または、Ni−P系めっき膜を有するAlまたはAl合金の表面に非晶質炭素被膜を形成したAlまたはAl合金の膜構造。
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