JPH10239102A - エンコーダ付きスピンドル装置 - Google Patents
エンコーダ付きスピンドル装置Info
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- JPH10239102A JPH10239102A JP4197997A JP4197997A JPH10239102A JP H10239102 A JPH10239102 A JP H10239102A JP 4197997 A JP4197997 A JP 4197997A JP 4197997 A JP4197997 A JP 4197997A JP H10239102 A JPH10239102 A JP H10239102A
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- spindle
- disk
- main shaft
- shaft
- spindle device
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- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
- Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 主軸の回転中心とパルス円板の格子縞の中心
を組立時の調整によって一致させることができ、スピン
ドルの回転速度むらを低減することができるようにす
る。ダイレクトドライブの静圧空気軸受スピンドル等に
応用される。 【解決手段】 ロータリエンコーダ32のパルス円板2
1を取付ける軸状の円板取付部品25をスピンドル装置
の主軸1と別体に設ける。円板取付部品25の中心に取
付孔25cを設ける。この取付孔25cを遊嵌状態に貫
通して主軸1の端面に形成されたねじ孔に螺合するボル
ト26により、円板取付部品25を主軸1の端面に取付
ける。
を組立時の調整によって一致させることができ、スピン
ドルの回転速度むらを低減することができるようにす
る。ダイレクトドライブの静圧空気軸受スピンドル等に
応用される。 【解決手段】 ロータリエンコーダ32のパルス円板2
1を取付ける軸状の円板取付部品25をスピンドル装置
の主軸1と別体に設ける。円板取付部品25の中心に取
付孔25cを設ける。この取付孔25cを遊嵌状態に貫
通して主軸1の端面に形成されたねじ孔に螺合するボル
ト26により、円板取付部品25を主軸1の端面に取付
ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、精密加工機や精
密検査装置等の静圧空気軸受スピンドル等に応用される
エンコーダ付きスピンドル装置に関する。
密検査装置等の静圧空気軸受スピンドル等に応用される
エンコーダ付きスピンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】静圧空気軸受は主軸を軸受に対して非接
触で支持するため、回転精度が高く、精密加工機や精密
検査装置のワークスピンドルまたは工具スピンドル等に
使用される。このようなスピンドルでは外乱の侵入を防
ぎ制御性を高めるために、ベルト等を使用せず主軸にモ
ータのロータを直接取付けて駆動する場合が多い。回転
時の軸の振れや回転速度に対して、特に高い精度が必要
な場合には、ロータに永久磁石を使用した同期型ACサ
ーボモータと、ロータリエンコーダを主軸に直接取り付
けて、フィードバック制御を行うことが多い。
触で支持するため、回転精度が高く、精密加工機や精密
検査装置のワークスピンドルまたは工具スピンドル等に
使用される。このようなスピンドルでは外乱の侵入を防
ぎ制御性を高めるために、ベルト等を使用せず主軸にモ
ータのロータを直接取付けて駆動する場合が多い。回転
時の軸の振れや回転速度に対して、特に高い精度が必要
な場合には、ロータに永久磁石を使用した同期型ACサ
ーボモータと、ロータリエンコーダを主軸に直接取り付
けて、フィードバック制御を行うことが多い。
【0003】このようなACサーボモータによるダイレ
クトドライブ型静圧空気軸受スピンドルの従来の例を図
3に示す。なお、同図には実施形態を示す図1と対応す
る部分に同一符号を付してある。主軸1は、ハウジング
4に静圧空気軸受30を介して支持され、同期型ACサ
ーボモータ31のモータロータ19が一体に取付けられ
ている。主軸1の一端に、回転角を検出するロータリエ
ンコーダ32のパルス円板21が取り付けられる。パル
ス円板21はボス部22に一体に固定され、ボス部22
は主軸1の小径の軸頭1aに対して所定の隙間をもって
嵌合し、止めねじ23で固定される。
クトドライブ型静圧空気軸受スピンドルの従来の例を図
3に示す。なお、同図には実施形態を示す図1と対応す
る部分に同一符号を付してある。主軸1は、ハウジング
4に静圧空気軸受30を介して支持され、同期型ACサ
ーボモータ31のモータロータ19が一体に取付けられ
ている。主軸1の一端に、回転角を検出するロータリエ
ンコーダ32のパルス円板21が取り付けられる。パル
ス円板21はボス部22に一体に固定され、ボス部22
は主軸1の小径の軸頭1aに対して所定の隙間をもって
嵌合し、止めねじ23で固定される。
【0004】主軸1が回転すると、パルス円板21も主
軸1と一体に回転する。パルス円板21には明暗の格子
縞21a(図4)が放射状に配置されており、これを、
光源,インデックススケールおよび受光素子からなる検
出ヘッド部24で検出することによって、主軸1の回転
角を測定し、モータ31の制御回路へフィードバックさ
れる。制御回路では、格子縞21aの通過する時間間隔
が目標値に等しくなるようにモータ31の電流(トル
ク)を制御する。
軸1と一体に回転する。パルス円板21には明暗の格子
縞21a(図4)が放射状に配置されており、これを、
光源,インデックススケールおよび受光素子からなる検
出ヘッド部24で検出することによって、主軸1の回転
角を測定し、モータ31の制御回路へフィードバックさ
れる。制御回路では、格子縞21aの通過する時間間隔
が目標値に等しくなるようにモータ31の電流(トル
ク)を制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】静圧空気軸受スピンド
ルは、光ディスクの原盤製造装置で、原盤を載せて回転
するターンテーブル用スピンドルに使用されているが、
光ディスクは、記録密度が急速に向上している。たとえ
ば、従来の代表的な光ディスクである、コンパクトディ
スク(CD)では、トラックピッチが1.6μm、最短
記録マーク長0.9μmであったが、デジタルビデオデ
ィスク(DVD)においては、それぞれ0.74μm、
0.4μmとなっている。さらに、次世代のDVDで
は、現在の物の3倍程度の記録密度が計画されている。
原盤記録装置では、原盤を回転させながら、記録マーク
を書き込んで行くので、ターンテーブル用スピンドル
に、振れ回りや回転速度むらがあると、隣接する記録マ
ーク間で干渉を生じる。そのため、記録密度が向上する
とともに、スピンドルの振れや回転速度むらに対する許
容値も厳しくなっている。また、従来はマークの中心位
置に情報を持たせていたが、記録密度を上げるために、
マークの両端の位置に情報を持たせる記録方式も考えら
れている。この場合は、マークの周方向の位置精度がさ
らに厳しくなり、したがって、回転速度むらの小さいス
ピンドルが必要になる。
ルは、光ディスクの原盤製造装置で、原盤を載せて回転
するターンテーブル用スピンドルに使用されているが、
光ディスクは、記録密度が急速に向上している。たとえ
ば、従来の代表的な光ディスクである、コンパクトディ
スク(CD)では、トラックピッチが1.6μm、最短
記録マーク長0.9μmであったが、デジタルビデオデ
ィスク(DVD)においては、それぞれ0.74μm、
0.4μmとなっている。さらに、次世代のDVDで
は、現在の物の3倍程度の記録密度が計画されている。
原盤記録装置では、原盤を回転させながら、記録マーク
を書き込んで行くので、ターンテーブル用スピンドル
に、振れ回りや回転速度むらがあると、隣接する記録マ
ーク間で干渉を生じる。そのため、記録密度が向上する
とともに、スピンドルの振れや回転速度むらに対する許
容値も厳しくなっている。また、従来はマークの中心位
置に情報を持たせていたが、記録密度を上げるために、
マークの両端の位置に情報を持たせる記録方式も考えら
れている。この場合は、マークの周方向の位置精度がさ
らに厳しくなり、したがって、回転速度むらの小さいス
ピンドルが必要になる。
【0006】このような背景から、本発明では、従来は
問題にならなかった程度の回転速度むらを、さらに改善
することを課題としている。先に述べたように、パルス
円板21は、ボス22を介して止めねじ23によって主
軸1に固定される。ボス部22と主軸1は隙間嵌めなの
で、パルス円板21は主軸1に対して偏心して取り付け
られる。したがって、図4に示すように、主軸1が回転
すると、検出ヘッド部24はパルス円板21の中心P
(すなわち格子縞21aの中心)に対して偏心した円周
(検出ヘッド部の軌跡a)上の格子縞21aを検出す
る。このため、検出される格子縞21aの間隔に対応す
る主軸の実際の回転角は、偏心方向で大きく(bL )、
その反対側で小さく(bS )なる。したがって、主軸1
が一定の回転速度で回転している場合、ロータリエンコ
ーダ32の出力パルス間隔は、1回転に1回の周期で変
動する。モータ31の制御回路は、この出力パルス間隔
が一定になるように、モータ31の電流を制御するの
で、結局主軸1の回転速度は、1回転に1回の周期で増
減を繰り返し、回転速度むらの原因になっていた。
問題にならなかった程度の回転速度むらを、さらに改善
することを課題としている。先に述べたように、パルス
円板21は、ボス22を介して止めねじ23によって主
軸1に固定される。ボス部22と主軸1は隙間嵌めなの
で、パルス円板21は主軸1に対して偏心して取り付け
られる。したがって、図4に示すように、主軸1が回転
すると、検出ヘッド部24はパルス円板21の中心P
(すなわち格子縞21aの中心)に対して偏心した円周
(検出ヘッド部の軌跡a)上の格子縞21aを検出す
る。このため、検出される格子縞21aの間隔に対応す
る主軸の実際の回転角は、偏心方向で大きく(bL )、
その反対側で小さく(bS )なる。したがって、主軸1
が一定の回転速度で回転している場合、ロータリエンコ
ーダ32の出力パルス間隔は、1回転に1回の周期で変
動する。モータ31の制御回路は、この出力パルス間隔
が一定になるように、モータ31の電流を制御するの
で、結局主軸1の回転速度は、1回転に1回の周期で増
減を繰り返し、回転速度むらの原因になっていた。
【0007】この発明は、上記の課題を解消するもので
あり、主軸の回転中心とパルス円板の格子縞の中心を組
立時の調整によって一致させることができ、スピンドル
の回転速度むらを低減することができるエンコーダ付き
スピンドル装置を提供することを目的とする。
あり、主軸の回転中心とパルス円板の格子縞の中心を組
立時の調整によって一致させることができ、スピンドル
の回転速度むらを低減することができるエンコーダ付き
スピンドル装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するた
め、この発明のエンコーダ付きスピンドル装置は、ロー
タリエンコーダのパルス円板を取付ける円板取付部品を
スピンドル装置の主軸と別体に設けたものである。円板
取付部品は、取付ボルトが遊嵌する取付孔を中心に設
け、この取付孔を貫通して前記主軸の端面に形成された
ねじ孔に螺合するボルトにより、主軸の端面に取付け
る。この構成によると、ボルトを緩めた状態で、主軸の
回転中心を基準としてパルス円板を芯出しした後に、ボ
ルトを締め付け、パルス円板を主軸に一体に固定するこ
とができる。そのため、スピンドルの回転速度むらを低
減することができる。
め、この発明のエンコーダ付きスピンドル装置は、ロー
タリエンコーダのパルス円板を取付ける円板取付部品を
スピンドル装置の主軸と別体に設けたものである。円板
取付部品は、取付ボルトが遊嵌する取付孔を中心に設
け、この取付孔を貫通して前記主軸の端面に形成された
ねじ孔に螺合するボルトにより、主軸の端面に取付け
る。この構成によると、ボルトを緩めた状態で、主軸の
回転中心を基準としてパルス円板を芯出しした後に、ボ
ルトを締め付け、パルス円板を主軸に一体に固定するこ
とができる。そのため、スピンドルの回転速度むらを低
減することができる。
【0009】上記構成において、前記円板取付部品は、
軸部およびこの軸部の基端で広がって主軸の端面に接す
る座部を有する軸状の部品であり、前記パルス円板は、
中心部に設けられたボス部が前記円板取付部品の軸部に
外嵌し、前記ボス部に設けられた半径方向のねじ孔に螺
合する止めねじにより、前記円板取付部品に止め付けら
れるものとしても良い。この構成によると、ボス部を有
するパルス円板を、主軸に直接に取付ける場合と同様に
止めねじで固定でき、しかも円板取付部品の前記芯出し
によって、パルス円板を主軸に対して芯出しすることが
できる。そのため、一般の主軸に直接に取付ける形式の
ロータリエンコーダにおけるパルス円板を、そのまま用
いることができ、特殊な構成のロータリエンコーダを必
要としない。円板取付部品は、基端に座部が広がってい
るため、安定して主軸に取付けられる。
軸部およびこの軸部の基端で広がって主軸の端面に接す
る座部を有する軸状の部品であり、前記パルス円板は、
中心部に設けられたボス部が前記円板取付部品の軸部に
外嵌し、前記ボス部に設けられた半径方向のねじ孔に螺
合する止めねじにより、前記円板取付部品に止め付けら
れるものとしても良い。この構成によると、ボス部を有
するパルス円板を、主軸に直接に取付ける場合と同様に
止めねじで固定でき、しかも円板取付部品の前記芯出し
によって、パルス円板を主軸に対して芯出しすることが
できる。そのため、一般の主軸に直接に取付ける形式の
ロータリエンコーダにおけるパルス円板を、そのまま用
いることができ、特殊な構成のロータリエンコーダを必
要としない。円板取付部品は、基端に座部が広がってい
るため、安定して主軸に取付けられる。
【0010】また、これらの構成において、前記主軸
は、静圧気体軸受でハウジングに支持され、かつサーボ
モータのロータが設けられたものであっても良い。この
種の静圧気体軸受を用い、主軸を直接に駆動するスピン
ドル装置は、高度の回転精度を目指したものであるが、
このようなスピンドル装置に上記構成のパルス円板の取
付構造を用いても、満足できる回転精度の向上が図れ
る。
は、静圧気体軸受でハウジングに支持され、かつサーボ
モータのロータが設けられたものであっても良い。この
種の静圧気体軸受を用い、主軸を直接に駆動するスピン
ドル装置は、高度の回転精度を目指したものであるが、
このようなスピンドル装置に上記構成のパルス円板の取
付構造を用いても、満足できる回転精度の向上が図れ
る。
【0011】さらに、これらの構成において、前記円板
取付部品と主軸との合わせ面の少なくとも一方に、固体
潤滑剤を含浸したアルマイト,固体潤滑剤を分散させた
無電解ニッケルめっき,および固体潤滑剤を分散させた
樹脂コーティング等の潤滑性の良い被膜を設けることが
好ましい。このような潤滑性の良い被膜を設けることに
より、ボルトで緩く締めつけた状態の円板取付部品を移
動させることが円滑に行え、精度良く芯出しすることが
できる。また、これらの構成において、円板取付部品
は、アルミ合金や樹脂等の比重の小さい材質で構成され
ていることが好ましい。前記のパルス円板の芯出しを行
うと、パルス円板軸が回転中心に対して偏心し、重量の
不釣合いを生じることがある。この不釣合いは、実用
上、支障がない程度であるが、円板取付部品がアルミ合
金や樹脂等の比重の小さい材質で構成されていると、前
記不釣合いを小さくでき、一層の回転精度の向上が図れ
る。
取付部品と主軸との合わせ面の少なくとも一方に、固体
潤滑剤を含浸したアルマイト,固体潤滑剤を分散させた
無電解ニッケルめっき,および固体潤滑剤を分散させた
樹脂コーティング等の潤滑性の良い被膜を設けることが
好ましい。このような潤滑性の良い被膜を設けることに
より、ボルトで緩く締めつけた状態の円板取付部品を移
動させることが円滑に行え、精度良く芯出しすることが
できる。また、これらの構成において、円板取付部品
は、アルミ合金や樹脂等の比重の小さい材質で構成され
ていることが好ましい。前記のパルス円板の芯出しを行
うと、パルス円板軸が回転中心に対して偏心し、重量の
不釣合いを生じることがある。この不釣合いは、実用
上、支障がない程度であるが、円板取付部品がアルミ合
金や樹脂等の比重の小さい材質で構成されていると、前
記不釣合いを小さくでき、一層の回転精度の向上が図れ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1およ
び図2と共に説明する。このエンコーダ付きスピンドル
装置は、ACサーボモータによるダイレクトドライブ型
静圧空気軸受スピンドルに適用した例である。主軸1
は、次のジャーナル軸受部7,8およびスラスト軸受部
9,10を有する静圧空気軸受30により、ハウジング
4に支持されている。すなわち、ハウジング4には軸受
スリーブ5,6が固定され、主軸1は、軸受スリーブ
5,6に設けたジャーナル軸受部7,8、および主軸1
に一体に設けたスラスト板2,3と向き合う形で軸受ス
リーブ5,6に設けられた一対のスラスト軸受部9,1
0によって、微小な軸受隙間を介して、固定部に対して
非接触で支持される。
び図2と共に説明する。このエンコーダ付きスピンドル
装置は、ACサーボモータによるダイレクトドライブ型
静圧空気軸受スピンドルに適用した例である。主軸1
は、次のジャーナル軸受部7,8およびスラスト軸受部
9,10を有する静圧空気軸受30により、ハウジング
4に支持されている。すなわち、ハウジング4には軸受
スリーブ5,6が固定され、主軸1は、軸受スリーブ
5,6に設けたジャーナル軸受部7,8、および主軸1
に一体に設けたスラスト板2,3と向き合う形で軸受ス
リーブ5,6に設けられた一対のスラスト軸受部9,1
0によって、微小な軸受隙間を介して、固定部に対して
非接触で支持される。
【0013】ジャーナル軸受部7,8の内径側の軸受面
には、複数の微細な絞り穴11,12が周方向に等間隔
に配置されている。また、スラスト軸受部9,10に
は、円周上1列に微細な絞り穴13,14が設けてあ
る。静剛性を上げる目的で、ジャーナル軸受部7,8お
よびスラスト軸受部9,10には、絞り穴をつなぐ円周
溝を設ける場合がある。軸受給気口15から圧縮空気を
供給すると、圧縮空気はハウジング4に設けた給気通路
16を経由して、絞り穴11,12,13,14からジ
ャーナル軸受部7,8およびスラスト軸受部9,10の
軸受隙間に流入し、軸受隙間内の空気の圧力によって主
軸1の自重や外部負荷に釣り合う軸受反力を生じる。軸
受30から流出する空気は、軸受端部から直接、または
排気通路17,18を通って、スピンドルの外部に排出
される。
には、複数の微細な絞り穴11,12が周方向に等間隔
に配置されている。また、スラスト軸受部9,10に
は、円周上1列に微細な絞り穴13,14が設けてあ
る。静剛性を上げる目的で、ジャーナル軸受部7,8お
よびスラスト軸受部9,10には、絞り穴をつなぐ円周
溝を設ける場合がある。軸受給気口15から圧縮空気を
供給すると、圧縮空気はハウジング4に設けた給気通路
16を経由して、絞り穴11,12,13,14からジ
ャーナル軸受部7,8およびスラスト軸受部9,10の
軸受隙間に流入し、軸受隙間内の空気の圧力によって主
軸1の自重や外部負荷に釣り合う軸受反力を生じる。軸
受30から流出する空気は、軸受端部から直接、または
排気通路17,18を通って、スピンドルの外部に排出
される。
【0014】主軸1には同期型ACサーボモータ31の
永久磁石からなるモータロータ19が一体に取り付けら
れ、モータステータ20との相互作用により回転力を発
生する。主軸の一端に、回転角を検出するロータリエン
コーダ31のパルス円板21が、下記の構成により取り
付けられる。パルス円板21は、図3と共に従来例で説
明したように、明暗の格子縞21aを円周方向に沿って
放射状に設けたものである。ロータリエンコーダ31の
検出ヘッド部24は、光源,インデックススケール,お
よび受光素子からなり、ハウジング4に取付けられてい
る。主軸1と一体に回転するパルス円板21の格子縞2
1aを検出ヘッド部24で検出することにより、主軸1
の回転角を測定し、モータ31の制御回路へフィードバ
ックされる。制御回路では、格子縞の通過する時間間隔
が目標値に等しくなるようにモータの電流(トルク)を
制御する。
永久磁石からなるモータロータ19が一体に取り付けら
れ、モータステータ20との相互作用により回転力を発
生する。主軸の一端に、回転角を検出するロータリエン
コーダ31のパルス円板21が、下記の構成により取り
付けられる。パルス円板21は、図3と共に従来例で説
明したように、明暗の格子縞21aを円周方向に沿って
放射状に設けたものである。ロータリエンコーダ31の
検出ヘッド部24は、光源,インデックススケール,お
よび受光素子からなり、ハウジング4に取付けられてい
る。主軸1と一体に回転するパルス円板21の格子縞2
1aを検出ヘッド部24で検出することにより、主軸1
の回転角を測定し、モータ31の制御回路へフィードバ
ックされる。制御回路では、格子縞の通過する時間間隔
が目標値に等しくなるようにモータの電流(トルク)を
制御する。
【0015】パルス円板21の取付構造を説明する。パ
ルス円板21は、ボス部22を介して、止めねじ23で
軸状の円板取付部品25に固定される。円板取付部品2
5は、軸部25aおよびその基端で広がる座部25bか
らなり、中心部の取付孔25cを貫通するボルト26で
主軸1に固定される。ボルト26は、主軸26の端面の
中心に設けられたねじ孔に螺合される。円板取付部品2
5の取付孔25cは、ボルト26が軸心調整用の遊びを
持って嵌合する内径に形成してある。
ルス円板21は、ボス部22を介して、止めねじ23で
軸状の円板取付部品25に固定される。円板取付部品2
5は、軸部25aおよびその基端で広がる座部25bか
らなり、中心部の取付孔25cを貫通するボルト26で
主軸1に固定される。ボルト26は、主軸26の端面の
中心に設けられたねじ孔に螺合される。円板取付部品2
5の取付孔25cは、ボルト26が軸心調整用の遊びを
持って嵌合する内径に形成してある。
【0016】円板取付部品25は、ボルト26を緩めた
状態でパルス円板21の中心と主軸1の中心を一致させ
てから、ボルト26を締めて主軸1に対して固定する。
パルス円板21と主軸1の中心を一致させるには、例え
ば、静圧空気軸受30を給気した状態で主軸1を回しな
がら、格子縞21aの基準円の振れを測定し、基準円の
振れが小さくなるように、円板取付部品25を半径方向
に移動させる等の方法で行うことができる。ボルト26
の頭部と円板取付部品25との間にワッシャ27を介在
させたり、主軸1と円板取付部品25の合わせ面の少な
くとも一方に潤滑性の良い被膜(図示せず)を設ける
と、パルス円板軸25の半径方向の移動が容易になり、
精度良く芯出しを行うことができる。
状態でパルス円板21の中心と主軸1の中心を一致させ
てから、ボルト26を締めて主軸1に対して固定する。
パルス円板21と主軸1の中心を一致させるには、例え
ば、静圧空気軸受30を給気した状態で主軸1を回しな
がら、格子縞21aの基準円の振れを測定し、基準円の
振れが小さくなるように、円板取付部品25を半径方向
に移動させる等の方法で行うことができる。ボルト26
の頭部と円板取付部品25との間にワッシャ27を介在
させたり、主軸1と円板取付部品25の合わせ面の少な
くとも一方に潤滑性の良い被膜(図示せず)を設ける
と、パルス円板軸25の半径方向の移動が容易になり、
精度良く芯出しを行うことができる。
【0017】前記のようにパルス円板21の格子縞を回
転中心に一致させると、その結果、パルス円板軸が回転
中心に対して偏心し、重量の不釣合いを生じることがあ
る。この不釣合いを小さくするために、円板取付部品2
5,ボルト26,およびワッシャ27のうち、少なくと
も円板取付部品25は、アルミニウム合金や、樹脂等の
比較的比重の小さい材料、すなわちステンレスや鉄系の
材料に比べて比重の小さな材料で構成することが望まし
い。また、これらの部材をアルミニウム合金で構成する
場合は、上記の潤滑性の良い被膜として、固定潤滑材を
含浸したアルマイトや、固定潤滑剤を分散させた無電解
ニッケルめっき、または固定潤滑剤を分散させた樹脂コ
ーティング等を用いることができる。
転中心に一致させると、その結果、パルス円板軸が回転
中心に対して偏心し、重量の不釣合いを生じることがあ
る。この不釣合いを小さくするために、円板取付部品2
5,ボルト26,およびワッシャ27のうち、少なくと
も円板取付部品25は、アルミニウム合金や、樹脂等の
比較的比重の小さい材料、すなわちステンレスや鉄系の
材料に比べて比重の小さな材料で構成することが望まし
い。また、これらの部材をアルミニウム合金で構成する
場合は、上記の潤滑性の良い被膜として、固定潤滑材を
含浸したアルマイトや、固定潤滑剤を分散させた無電解
ニッケルめっき、または固定潤滑剤を分散させた樹脂コ
ーティング等を用いることができる。
【0018】このようにして、主軸1の回転中心とパル
ス円板21の格子縞21a(図3)の中心を一致させる
ことによって、1回転に1回の回転速度変動を無くし、
静圧気体軸受スピンドルの回転速度むらを低減すること
ができる。
ス円板21の格子縞21a(図3)の中心を一致させる
ことによって、1回転に1回の回転速度変動を無くし、
静圧気体軸受スピンドルの回転速度むらを低減すること
ができる。
【0019】
【発明の効果】この発明のエンコーダ付きスピンドル装
置は、パルス円板を取付ける円板取付部品をスピンドル
装置の主軸と別体に設け、この円板取付部品の取付孔に
遊嵌するボルトにより主軸に固定するようにしたため、
主軸の回転中心とパルス円板の格子縞の中心を組立時の
調整によって一致させることができ、主軸の回転速度む
らを低減することができる。前記円板取付部品が軸状の
部品であり、前記パルス円板がボス部で前記軸状の円板
取付部品に嵌合して止めねじで取付けられるものとした
場合は、パルス円板に取付用の特別な加工を施す必要が
なく、一般のロータリエンコーダをそのまま用いること
ができる。また、この発明をサーボモータで直接駆動さ
れる静圧気体軸受スピンドルに適用した場合は、この種
のスピンドル装置に要求される高度な回転精度を確保す
ることができる。前記円板取付部品と主軸との合わせ面
に潤滑性の良い被膜を設けた場合は、芯出し作業が円滑
に精度良く行える。さらに、円板取付部品が、アルミ合
金や樹脂等の比重の小さい材質で構成されている場合
は、パルス円板の芯出しに伴う重量不釣合いを小さくで
き、一層の回転精度の向上が図れる。
置は、パルス円板を取付ける円板取付部品をスピンドル
装置の主軸と別体に設け、この円板取付部品の取付孔に
遊嵌するボルトにより主軸に固定するようにしたため、
主軸の回転中心とパルス円板の格子縞の中心を組立時の
調整によって一致させることができ、主軸の回転速度む
らを低減することができる。前記円板取付部品が軸状の
部品であり、前記パルス円板がボス部で前記軸状の円板
取付部品に嵌合して止めねじで取付けられるものとした
場合は、パルス円板に取付用の特別な加工を施す必要が
なく、一般のロータリエンコーダをそのまま用いること
ができる。また、この発明をサーボモータで直接駆動さ
れる静圧気体軸受スピンドルに適用した場合は、この種
のスピンドル装置に要求される高度な回転精度を確保す
ることができる。前記円板取付部品と主軸との合わせ面
に潤滑性の良い被膜を設けた場合は、芯出し作業が円滑
に精度良く行える。さらに、円板取付部品が、アルミ合
金や樹脂等の比重の小さい材質で構成されている場合
は、パルス円板の芯出しに伴う重量不釣合いを小さくで
き、一層の回転精度の向上が図れる。
【図1】この発明の一実施形態にかかるエンコーダ付き
スピンドル装置の断面図である。
スピンドル装置の断面図である。
【図2】その部分拡大断面図である。
【図3】従来の静圧空気軸受スピンドルの断面図であ
る。
る。
【図4】そのパルス円板の偏心の影響を示す説明図であ
る。
る。
1:主軸 4:ハウジング 19:モータロータ 20:モータステータ 21:パルス円板 22:ボス部 23:止めねじ 24:検出ヘッド部 25:円板取付部品 26:ボルト 30:静圧空気軸受 31:モータ 32:ロータリエンコーダ
Claims (5)
- 【請求項1】 ロータリエンコーダのパルス円板を取付
ける円板取付部品をスピンドル装置の主軸と別体に設
け、前記円板取付部品の中心に取付ボルトが遊嵌する取
付孔を設け、この取付孔を貫通して前記主軸の端面に形
成されたねじ孔に螺合するボルトにより、前記円板取付
部品を前記主軸の端面に取付けたエンコーダ付きスピン
ドル装置。 - 【請求項2】 前記円板取付部品は、軸部およびこの軸
部の基端で広がって主軸の端面に接する座部を有する軸
状の部品であり、前記パルス円板は、中心部に設けられ
たボス部が前記円板取付部品の軸部に外嵌し、前記ボス
部に設けられたねじ孔に螺合する止めねじにより、前記
円板取付部品に止め付けられる請求項1記載のエンコー
ダ付きスピンドル装置。 - 【請求項3】 前記主軸は、静圧気体軸受でハウジング
に支持され、かつサーボモータのロータが設けられたも
のである請求項1または請求項2記載のエンコーダ付き
スピンドル装置。 - 【請求項4】 前記円板取付部品と主軸との合わせ面の
少なくとも一方に、固体潤滑剤を含浸したアルマイト,
固体潤滑剤を分散させた無電解ニッケルめっき,および
固体潤滑剤を分散させた樹脂コーティング等の潤滑性の
良い被膜を設けたことを特徴とする請求項1または請求
項2または請求項3記載のエンコーダ付きスピンドル装
置。 - 【請求項5】 前記円板取付部品が、アルミ合金や樹脂
等の比重の小さい材質で構成されていることを特徴とす
る請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のエンコー
ダ付きスピンドル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4197997A JPH10239102A (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | エンコーダ付きスピンドル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4197997A JPH10239102A (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | エンコーダ付きスピンドル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10239102A true JPH10239102A (ja) | 1998-09-11 |
Family
ID=12623331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4197997A Pending JPH10239102A (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | エンコーダ付きスピンドル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10239102A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005160276A (ja) * | 2003-11-28 | 2005-06-16 | Ntn Corp | モータの回転速度制御装置およびスピンドル装置 |
JP2006084279A (ja) * | 2004-09-15 | 2006-03-30 | Ntn Corp | 静圧気体軸受スピンドルおよびその制御装置 |
US8198852B2 (en) | 2007-06-04 | 2012-06-12 | Ntn Corporation | Drive control circuit for polyphase motor capable of reducing variation among armature currents of respective phases, and spindle apparatus using the same |
-
1997
- 1997-02-26 JP JP4197997A patent/JPH10239102A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005160276A (ja) * | 2003-11-28 | 2005-06-16 | Ntn Corp | モータの回転速度制御装置およびスピンドル装置 |
JP4518783B2 (ja) * | 2003-11-28 | 2010-08-04 | Ntn株式会社 | スピンドル装置におけるモータの回転速度制御方法 |
JP2006084279A (ja) * | 2004-09-15 | 2006-03-30 | Ntn Corp | 静圧気体軸受スピンドルおよびその制御装置 |
US8198852B2 (en) | 2007-06-04 | 2012-06-12 | Ntn Corporation | Drive control circuit for polyphase motor capable of reducing variation among armature currents of respective phases, and spindle apparatus using the same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040622 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040706 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20040903 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041019 |