JP4535814B2 - 静圧気体軸受スピンドルおよびその制御装置 - Google Patents

静圧気体軸受スピンドルおよびその制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4535814B2
JP4535814B2 JP2004268212A JP2004268212A JP4535814B2 JP 4535814 B2 JP4535814 B2 JP 4535814B2 JP 2004268212 A JP2004268212 A JP 2004268212A JP 2004268212 A JP2004268212 A JP 2004268212A JP 4535814 B2 JP4535814 B2 JP 4535814B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas bearing
main shaft
rotary encoder
bearing spindle
static pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004268212A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006084279A (ja
Inventor
隆 原口
淳一 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP2004268212A priority Critical patent/JP4535814B2/ja
Publication of JP2006084279A publication Critical patent/JP2006084279A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4535814B2 publication Critical patent/JP4535814B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Description

この発明は、磁気ディスクや光ディスク等の製造工程,検査工程等で使用される高精度位置検出機能を備えた静圧気体軸受スピンドルおよびその制御装置に関する。
静圧気体軸受スピンドルは、主軸を静圧気体軸受により非接触で支持するため、回転精度が高く、精密加工機や精密検査装置のワークスピンドルまたは工具スピンドルなどに使用される。このようなスピンドルでは外乱の侵入を防ぎ制御性を高めるために、ベルト等を使用せず主軸にモータのロータを直接取付けて駆動する場合が多い。回転時の軸の振れや回転速度に対して、特に高い精度が必要な場合には、ロータに永久磁石を使用した同期型ACサーボモータとロータリーエンコーダを主軸に直接取付けて、フィードバック制御を行なうことが多い(例えば特許文献1)。
この種の静圧気体軸受スピンドルは、磁気ディスクや光ディスク等の製造・検査工程で使用されるが、このような用途では前記ディスクの記録密度を向上させるため、データ信号を高密度に書き込む必要があり、ディスクと記録、再生ヘッドの位置決め精度の向上が必要になっている。そのため、高分解能のロータリーエンコーダを静圧気体軸受スピンドルに取付け、回転位置を高精度に検出して、ヘッドの位置やデータの書き込み/読み取りのタイミングの補正に用いる場合がある。
なお、このような高精度の回転位置検出が必要な用途において、回転制御用とは別に、回転位置検出用の高分解能のロータリーエンコーダを主軸に取付けるものを先に提案した(特願2003−339338)。
この先出願例となるACサーボモータによるダイレクトドライブ型静圧気体軸受スピンドルを図6に示す。主軸31は、ハウジング32に静圧気体ジャーナル軸受33aおよび静圧気体スラスト軸受33bからなる静圧気体軸受33を介して非接触で支持され、同期型ACサーボモータ36のロータ36aが一体に取付けられている。主軸31の一端にはワークを固定するための回転テーブル35が取付けられ、もう一方の端に、高分解能の第1のロータリーエンコーダ38のパルス円板38aと、これよりも低分解能の第2のロータリーエンコーダ37のパルス円板37aが取付けられている。両パルス円板37a,38aは、主軸31の回転速度ムラを小さくするために、主軸31の回転中心とパルス円板37a,38a上の検出マークの回転中心とが一致するよう主軸31に固定される。
特開平10−239102号公報
従来の構成では、いずれも、図6を参考に説明すると、ワークを固定する回転テーブル35と回転位置検出に使用するロータリーエンコーダ37,38との距離が離れているため、主軸31の回転中心に偏心や傾きが生じた場合、ロータリーエンコーダ37,38で検出した位置とワークの位置とがずれ、位置決め精度不良となる可能性がある。
主軸31を駆動するモータ36のコギングトルクは、滑らかに回転する主軸31の動きを乱す原因になる。そのため、モータ36のコギングトルクが大きいと主軸31に偏心や傾きが生じ易く、高精度の位置検出が困難になる。また、主軸31はアンバランスによる振れ回りによっても偏心や傾きが生じるため、主軸31にアンバランスがあると高精度位置検出が困難になる。
また、ロータリーエンコーダ38の分解能が高いと、1回転当たりの出力パルス数が多いため、出力信号の周波数が高くなる。これをスピンドルの回転制御用フィードバック信号として使用すると、フィードバック信号の周波数が高過ぎて、従来のモータ制御装置では対応できない。このため、図6の先出願例では、回転制御用のフィードバック信号に適した出力の第2のロータリーエンコーダの37をさらに主軸31に取付けている。しかし、その場合、主軸31が静圧気体軸受33の外側へ突出している部分の長さが長くなるので、主軸31の振れ回りを低減することが困難である。
この発明の目的は、主軸回転時に偏心や傾きが生じた場合でも、高精度な位置検出が可能な静圧気体軸受スピンドルを提供することである。
この発明の他の目的は、主軸とロータリーエンコーダのパルス円板の芯合わせ作業を容易にできるものとすることである。
この発明のさらに他の目的は、主軸回転時の偏心や傾きを抑えることである。
この発明のさらに他の目的は、高精度な位置検出用のロータリーエンコーダとは別に回転制御用のロータリーエンコーダを設けることなくモータの回転制御が一般的な回路構成で行える静圧気体軸受スピンドル制御装置を提供することである。
この発明の静圧気体軸受スピンドルは、主軸を回転自在に支持する静圧気体軸受と、上記主軸の一端に固定された回転テーブルと、上記主軸を回転駆動するモータと、上記主軸の回転位置を検出するロータリーエンコーダを備えた静圧気体軸受スピンドルにおいて、上記ロータリーエンコーダを、上記静圧気体軸受に対して上記回転テーブルと軸方向の同じ側に配置したことを特徴とする。
この構成によると、ロータリーエンコーダを、静圧気体軸受に対して回転テーブルと軸方向の同じ側に配置したため、回転テーブルにセットされるワークと、ロータリーエンコーダのパルス円板との距離が短くなる。そのため、主軸の回転中心に偏心や傾きが発生した場合でも、ロータリーエンコーダで検出した位置とワークの位置とのずれを小さく抑えることができる。
記ロータリーエンコーダを構成するパルス円板を上記回転テーブルとは別体に設け、このパルス円板を上記回転テーブルに対し半径方向に位置調節して固定可能な固定手段により固定する。
回転テーブルとパルス円板を別体とすることで、主軸に対して回転テーブルの位置を変えることなく、パルス円板だけで芯合わせ作業が行え、その芯合わせ作業を容易に行うことができる。
この発明において、上記ロータリーエンコーダに、原点信号の出力機能を持たせても良い。
原点信号の出力機能があると、主軸の回転中心に偏心や傾きが発生した場合でも、主軸の1回転ごとに原点信号が検出される位置とワークの回転基準位置とのずれを小さく抑えることができ、高精度の位置検出が可能となる。また、パルス円板の芯合わせ作業時も、回転テーブルの近傍に配置されたロータリーエンコーダからの原点信号を基準として使用することで、偏心方向を容易にかつ正確に得ることができ、その芯合わせ作業を効率良く行うことができる。
この発明において、上記モータを、回転側に永久磁石とロータヨークを有し固定側に励磁コイルを有するコアレスモータとしても良い。
コアレスモータは、主軸の回転中の外乱となるコギングトルクが小さいので、主軸の回転中心の偏心や傾きを小さく抑えることができる。
この発明において、上記コアレスモータの回転側のロータヨークに、バランス修正用のねじ孔を複数個設けても良い。
上記ねじ孔が設けられていると、主軸のアンバランスの大きさに応じた重さのねじをねじ込むことで、主軸のバランス修正を容易に行うことができる。
この発明において、前記主軸に、バランス修正用のねじ孔を複数個有するアース用接触子を設けても良い。
この構成の場合、アース用接触子を介して、主軸が電気的に接地される。また、主軸にモータヨークやアース用接触子等を取付けた際に生じるアンバランスに応じて、接触子のバランス修正用のねじ孔に重りとなるねじをねじ込むことで、主軸の回転時の振れ回りを小さくすることができる。
この発明において、上記ロータリーエンコーダよりも低分解能の第2のロータリーエンコーダを設けても良い。
高分解能のロータリーエンコーダは、1回転当たりのパルス数が大きいので、これを回転制御のフィードバック信号して使用すると、フィードバック信号の周波数が非常に高くなり、一般的なモータ制御回路では対応できない。しかし、分解能の低い第2のロータリーエンコーダを内蔵することで、従来の一般のモータ制御回路を用いることができる。そのため、外部出力として必要な分解能を第1のロータリーエンコーダで得ながら、モータ制御を簡易に行うことができる。
また、この構成の場合、第1のロータリーエンコーダについては、回転テーブルと軸方向の同じ側に配置しているため、他方に第2のロータリーエンコーダのパルス円板を取付けても、主軸が静圧気体軸受から突出する長さを短くできる。そのため、主軸の同じ側に2つのロータリーエンコーダのパルス円板を取付ける場合に比べて、主軸の振れ回りが低減される。
第2のロータリーエンコーダを設ける代わりに、次の構成の静圧気体軸受スピンドル制御装置を設けてても良い。この静圧気体軸受スピンドル制御装置は、この発明の上記いずれかの構成の静圧気体軸受スピンドルの回転を制御する制御装置であって、上記ロータリーエンコーダの出力パルスを分周する分周回路を備えたことを特徴とする。
この構成の場合、ロータリーエンコーダの出力パルスを分周し、その信号をモータの回転制御のフィードバック信号として使用することにより、回転制御用の低分解能のロータリーエンコーダを別に取付ける必要が無くなる。そのため、回転制御用のロータリーエンコーダを別に取付けない分だけ、主軸が軸受部の外側へ突き出す部分の長さを短くすることができ、主軸の振れ回りを低減することが可能になる。
この発明の静圧気体軸受スピンドルは、主軸を回転自在に支持する静圧気体軸受と、上記主軸の一端に固定された回転テーブルと、上記主軸を回転駆動するモータと、上記主軸の回転位置を検出するロータリーエンコーダを備えた静圧気体軸受スピンドルにおいて、上記ロータリーエンコーダを、上記静圧気体軸受に対して上記回転テーブルと軸方向の同じ側に配置したため、主軸回転時に偏心や傾きが発生した場合でも、ロータリーエンコーダで検出した位置とワークの位置とのずれが小さく抑えられ、高精度な位置検出が可能となる。
上記ロータリーエンコーダを構成するパルス円板を上記回転テーブルとは別体に設け、半径方向に位置調節して固定可能な固定手段により固定したため、主軸とロータリーエンコーダのパルス円板の芯合わせ作業を容易に行うことができる。
上記モータをコアレスモータとした場合は、主軸回転時の偏心や傾きを抑えることができる。
この発明の静圧気体軸受スピンドル制御装置は、上記ロータリーエンコーダの出力パルスを分周する分周回路を備えたため、高精度な位置検出用のロータリーエンコーダとは別に回転制御用のロータリーエンコーダを設けることなくモータの回転制御が一般的な回路構成で行えて、回転制御用のロータリーエンコーダを別に取付ける場合に比べて主軸の突き出し長さを短くすることができ、主軸の振れ回りを低減することが可能になる。
この発明の第1の実施形態を図1と共に説明する。この静圧気体軸受スピンドルAは、ハウジング2内において、主軸1を静圧気体軸受3により非接触で支持し、ハウジング2に内蔵のモータ6によって主軸1を回転駆動するものである。静圧気体軸受3は、ハウジング2の内周部を構成するスリーブ2aに設けられている。静圧気体軸受3は、静圧気体ジャーナル軸受3aおよび静圧気体スラスト軸受3bからなる。これら静圧気体ジャーナル軸受3aおよび静圧気体スラスト軸受3bは、それぞれハウジング2のスリーブ2aと主軸1との間の半径方向および軸方向の軸受隙間にハウジング2内のノズル4a,4bから圧縮気体を噴出することにより、非接触で主軸1を支持するものである。主軸1は下部の外周にフランジ1aを有していて、静圧気体スラスト軸受3bは、このフランジ1aの両面の軸受隙間に圧縮気体を噴出するものとされている。ノズル4a,4bは、給気路10を介して圧縮気体供給源(図示せず)に接続されている。モータ6は、主軸1の下端に設けられた永久磁石からなるロータ6aと、ハウジング2における前記ロータ6aに対向する位置に設けられたステータ6bとで構成された同期型ACモータとされている。
主軸1の上端には回転テーブル5が設けられ、その上面中央部は磁気ディスク等のワーク(図示せず)のセット部5aaとされる。このワークセット部5aaは、主軸1と同心の円形凹部に形成されている。ワークセット部5aaへのワークのセットは、真空チャック等の取付手段(図示せず)によって行われる。回転テーブル5と主軸1とは一体であっても良いが、主軸1が下部にフランジ1aを有するため、ハウジング2のスリーブ2aと主軸1との組立の都合上、主軸1とは別体に形成され、ボルト等で固定されている。
回転テーブル5は、ワークセット部5aaを上面に形成した中央凸部5aと、その外周に中央凸部5aよりも段差を持って低く形成された外周板部5bとでなる段付き円板状とされ、上記外周板部5bの上面に、主軸1の回転位置を検出するロータリーエンコーダ7のパルス円板9がボルト等の着脱可能な締結具11で固定されている。中央凸部5aは、主軸1と同心の円柱状とされている。
パルス円板9は、回転テーブル5の中央凸部5aの外周に隙間を介して遊嵌するリング状とされ、この隙間の範囲で回転テーブル5に対して位置調整可能である。また、パルス円板9の上記ボルトからなる締結具11を挿通する挿通孔は、パルス円板9の半径方向について、回転テーブル5の中央凸部5aとパルス円板9間の上記隙間よりも大きな隙間が締結具との間に得られる大きさの円形孔または長孔とされている。これらの各隙間を得る各部の形状と上記締結具11とで、パルス円板9を回転テーブル5に対し半径方向に位置調節して固定可能な固定手段11Aが構成される。
パルス円板9は、円板基体9aと、この円板基体9aの上面に貼付した検出マークシート9bとでなり、検出マークシート9bの幾何学中心と主軸1の回転中心とが一致するように回転テーブル5に対して半径方向に調整して主軸1に固定される。ハウジング2の上端には、前記パルス円板9を覆うカバー部2bが設けられ、このカバー部2bに、パルス円板9に対して軸方向に対面する検出ヘッド8が設けられる。この検出ヘッド8とパルス円板9とで、ロータリーエンコーダ7が構成される。このように、静圧気体軸受3に対して回転テーブル5と軸方向の同じ端部側にロータリーエンコーダ7が配置される。
ロータリーエンコーダ7の検出ヘッド8および検出マークシート9bは、回転方向・回転角度検出用の互いに位相が略90度ずれた2相(A相,B相)の信号を出力するためのセンサおよび検出マークを有しており、かつ回転位置の原点信号となるZ相信号を出力するためのセンサおよび検出マーク(いずれも図示せず)を有している。
上記構成の静圧気体軸受スピンドルAによると、ロータリーエンコーダ7を、静圧気体軸受3に対して回転テーブル5と同じ側に配置しているので、回転テーブル5にセットされるワークと、ロータリーエンコーダ7のパルス円板9との距離が短くなる。そのため、主軸1の回転中心に偏心や傾きが発生した場合でも、ロータリーエンコーダ7で検出した位置とワークの位置とのずれを小さく抑えることができる。
また、回転テーブル5に対してパルス円板9を別部材とし、固定手段11Aにより、回転テーブル5に対して半径方向に調整可能にパルス円板9を固定する構造としたので、主軸1に対して回転テーブル5の位置を変えることなく、パルス円板9だけでその芯合わせ作業を容易に行うことができる。
また、ロータリーエンコーダ7の上記検出ヘッド8および検出マークシート9bは、回転位置の原点信号となるZ相信号を出力するためのセンサおよび検出マークを有するものとしているので、主軸1の回転中心に偏心や傾きが発生した場合でも、主軸1の1回転ごとに原点信号が検出される位置とワークの回転基準位置とのずれを小さく抑えることができ、高精度の位置検出が可能となる。また、パルス円板9の芯合わせ作業時も、回転テーブル5の近傍に配置されたロータリーエンコーダ7からの原点信号を基準として使用することで、偏心方向を容易かつ正確に得ることができ、その芯合わせ作業を効率良く行うことができる。
図2は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態の静圧気体軸受スピンドルAでは、図1に示す第1の実施形態におけるAC同期型モータ6に代えて、コアレスモータ6Aを用いている。このコアレスモータ6Aは、回転側である主軸1に設けられた永久磁石12およびロータヨーク13と、固定側であるハウジング2に設けられた励磁コイル14とでなる。ロータヨーク13には、バランス修正用ねじ孔15が複数個設けられている。このねじ孔15は、周方向に等間隔に並べて配置される。ねじ孔15の向きは、ここでは軸方向とされているが、径方向であっても良い。その他の構成は第1の実施形態の場合と同じである。
コアレスモータ6Aは、主軸1の回転中の外乱となるコギングトルクが小さいので、主軸1の回転中心の偏心や傾きを小さく抑えることができる。また、主軸1に固定されるロータヨーク13に複数個のねじ孔15が設けられているため、主軸1のアンバランスの大きさに応じた重さのねじをねじ込むことで、主軸1のバランス修正を容易に行うことができる。
なお、主軸1のバランス修正はこの実施形態のようにモータ6Aの回転部での1面修正に限らず2面修正を行っても良い。その場合には、ロータヨーク13における構造と同様のねじ孔を、回転テーブル5やパルス円板9の端面や外径面に設けることで、2面修正を行うことができる。
図3は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の静圧気体軸受スピンドルAでは、図2に示す実施形態における主軸1の下端とハウジング2との間に、主軸1を電気的に接地するためのアース用接触子16が設けられている。この接触子16は、回転部材である主軸1の下端に取付けられた接触子回転部16aと、固定部材であるハウジング2の下端に取付けられた板ばね等の導電性弾性部材16bと、この弾性部材16bの先端に設けられ前記接触子回転部16aに押し当てられる導電体16cとでなる。導電体16cはカーボン等の自己潤滑性を有するものとされる。接触子回転部16aの外径面には、複数個のバランス修正用ねじ孔17が周方向に等間隔に並べて配置されている。このねじ孔17は、接触子回転部16aの端面に設けても良い。その他の構成は、第2の実施形態の場合と同じである。
この実施形態の場合、アース用接触子16およびハウジング2を介して、主軸1が電気的に接地される。また、主軸1にコアレスモータ6Aの永久磁石12、ロータヨーク13や、アース用接触子16等を取付けた際に生じるアンバランスに応じて、接触子回転部16aのバランス修正用ねじ孔17に重りとなるねじをねじ込むことで、主軸1の回転時の振れ回りを小さくすることができる。
図4は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この静圧気体軸受スピンドルでは、図1に示す第1の実施形態において、ロータリーエンコーダ7よりも低分解能の第2のロータリーエンコーダ18が設けられている。第2のロータリーエンコーダ18のパルス円板19は主軸1の下端に設けられ、このパルス円板19に対面する検出ヘッド(図示せず)はハウジング2に設けられる。第2のロータリーエンコーダ18の出力信号は、主軸1の回転制御用に使用される。その他の構成は、第1の実施形態の場合と同じである。
この実施形態では、外部出力用のロータリーエンコーダ7とは別に、低分解能の第2のロータリーエンコーダ18を設けている。そのため、ロータリーエンコーダ7の高分解能化等によりロータリーエンコーダ7からの出力信号の周波数が上昇しても、その出力信号を主軸1の回転制御用に併用することなく、低分解能の第2のロータリーエンコーダ18を回転制御用に使用することができる。このため、回転制御装置側で制御回路を変更することなく、一般的なモータ制御回路を用いて主軸1の回転を制御することが可能である。そのため、主軸1の回転位置検出用のロータリーエンコーダ7を、必要に応じて異なる仕様のものに容易に取り替えることができる。
また、この実施形態で回転位置検出用および回転制御用の2つのロータリエンコーダ7,18を主軸1に設けている点については、図6に示した提案例と同様であるが、この実施形態では前記両ロータリエンコーダ7,18のパルス円板9,19の一つを回転テーブル5に固定している。そのため、提案例の場合に比べて主軸1が軸受部の外側へ突き出している部分の長さを短くできる。その結果、提案例に比べて、主軸1の振れ回りを低減できる。
図5は、図1〜図3の実施形態のように1つのロータリーエンコーダ7のみを備えた静圧気体軸受スピンドルAに用いられる制御装置の一実施形態を示す。この制御装置Bは、静圧気体軸受スピンドルAにおけるロータリーエンコーダ7の出力パルスを分周する分周回路20を備える。また、その分周出力aを制御手段21で所定の指令値22と比較することで補正信号bを得て、静圧気体軸受スピンドルAのモータ6,6Aを駆動するモータ駆動手段23に前記補正信号bをフィードバック信号として与えるものとしている。これにより、主軸1の回転を制御するものとしている。
静圧気体軸受スピンドルAにおける回転位置検出用のロータリーエンコーダ7は分解能が高いので、この出力をそのまま一般的なモータ制御に用いることができない。一般的なモータ制御回路を使用するには、従来例や図4の実施形態のように、回転制御用のフィードバック信号として適した出力パルス数の別のロータリーエンコーダを静圧気体軸受スピンドルに取付ける必要がある。しかし、この実施形態のように、静圧気体軸受スピンドルAの制御装置Bに分周回路20を設けることで回転位置検出用のロータリーエンコーダ7の出力を分周すると、その分周信号を回転制御のフィードバック信号として使用することができる。これにより、回転制御用のロータリーエンコーダを別に取付ける必要が無くなる。そのため、回転制御用のロータリーエンコーダを別に取付けない分だけ、主軸1が軸受部の外側へ突き出す部分の長さを短くすることができ、主軸1の振れ回りを低減することが可能になる。
この発明の第1の実施形態にかかる静圧気体軸受スピンドルの断面図である。 この発明の他の実施形態にかかる静圧気体軸受スピンドルの断面図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる静圧気体軸受スピンドルの断面図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる静圧気体軸受スピンドルの断面図である。 この発明の静圧気体軸受スピンドル用の回転制御装置の概略構成を示すブロック図である。 先提案例の断面図である。
符号の説明
1…主軸
3…静圧気体軸受
5…回転テーブル
6…モータ
6A…コアレスモータ
7…ロータリーエンコーダ
9…パルス円板
11A…固定手段
12…永久磁石
13…ロータヨーク
14…励磁コイル
15…バランス修正用ねじ孔
16…アース用接触子
17…バランス修正用ねじ孔
18…第2のロータリーエンコーダ
19…パルス円板
20…分周回路
A…静圧気体軸受スピンドル
B…制御装置

Claims (7)

  1. 主軸を回転自在に支持する静圧気体軸受と、上記主軸の一端に固定された回転テーブルと、上記主軸を回転駆動するモータと、上記主軸の回転位置を検出するロータリーエンコーダを備えた静圧気体軸受スピンドルにおいて、上記ロータリーエンコーダを、上記静圧気体軸受に対して上記回転テーブルと軸方向の同じ側に配置し、上記ロータリーエンコーダを構成するパルス円板を上記回転テーブルとは別体に設け、このパルス円板を上記回転テーブルに対し半径方向に位置調節して固定可能な固定手段により固定したことを特徴とする静圧気体軸受スピンドル。
  2. 請求項において、上記ロータリーエンコーダに、原点信号の出力機能を備えた静圧気体軸受スピンドル。
  3. 請求項1または請求項2において、上記モータを、回転側に永久磁石とロータヨークを有し固定側に励磁コイルを有するコアレスモータとした静圧気体軸受スピンドル。
  4. 請求項において、上記コアレスモータの回転側のロータヨークに、バランス修正用のねじ孔を複数個設けた静圧気体軸受スピンドル。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、前記主軸に、バランス修正用のねじ孔を複数個有するアース用接触子を設けた静圧気体軸受スピンドル。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、上記ロータリーエンコーダよりも低分解能の第2のロータリーエンコーダを設けた静圧気体軸受スピンドル。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の静圧気体軸受スピンドルの回転を制御する制御装置であって、上記ロータリーエンコーダの出力パルスを分周する分周回路を備えたことを特徴とする静圧気体軸受スピンドル制御装置。
JP2004268212A 2004-09-15 2004-09-15 静圧気体軸受スピンドルおよびその制御装置 Expired - Fee Related JP4535814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004268212A JP4535814B2 (ja) 2004-09-15 2004-09-15 静圧気体軸受スピンドルおよびその制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004268212A JP4535814B2 (ja) 2004-09-15 2004-09-15 静圧気体軸受スピンドルおよびその制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006084279A JP2006084279A (ja) 2006-03-30
JP4535814B2 true JP4535814B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=36162909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004268212A Expired - Fee Related JP4535814B2 (ja) 2004-09-15 2004-09-15 静圧気体軸受スピンドルおよびその制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4535814B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5253358B2 (ja) * 2009-11-06 2013-07-31 三鷹光器株式会社 ロータリエンコーダ制御式エアスピンドル
CN103016530B (zh) * 2012-12-31 2014-12-10 浙江工业大学 无气管弯曲扰动影响的旋转供气装置
CN105928960A (zh) * 2016-07-13 2016-09-07 重庆大学 一种精密气浮转台
CN110894854B (zh) * 2019-09-25 2021-06-04 北京工业大学 一种集成永磁悬浮的重载气浮主轴
CN114251363B (zh) * 2020-09-24 2024-05-03 武汉科技大学 一种适用于真空环境条件下主动控制的气体静压电主轴

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02119215U (ja) * 1989-02-09 1990-09-26
JP2003346470A (ja) * 2002-05-28 2003-12-05 Sony Corp ドラム装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62165851U (ja) * 1986-04-09 1987-10-21
JPH10239102A (ja) * 1997-02-26 1998-09-11 Ntn Corp エンコーダ付きスピンドル装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02119215U (ja) * 1989-02-09 1990-09-26
JP2003346470A (ja) * 2002-05-28 2003-12-05 Sony Corp ドラム装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006084279A (ja) 2006-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020008581A (ja) スピンドルまたは回転テーブルのための測定装置
JP4535814B2 (ja) 静圧気体軸受スピンドルおよびその制御装置
US6384495B1 (en) Motor, method of manufacturing motor and rotary apparatus equipped with motor
JP2021012196A (ja) 角度測定装置
JP2010205324A (ja) ディスク駆動装置の製造方法、ディスク駆動装置及びディスク駆動装置のサブアッセンブリ
JP3779295B2 (ja) ロータリエンコーダ
JP2003004042A (ja) スピンドル装置及びその回転軸の振れを補正する方法
JP3863828B2 (ja) ディスク媒体の位置決め方法
JP2005341648A (ja) アライメントステージ装置
JP4289965B2 (ja) 静圧気体軸受スピンドル
JP5253358B2 (ja) ロータリエンコーダ制御式エアスピンドル
JP2002311199A (ja) X線回折装置用ゴニオメータ
JP2008215514A (ja) 補助転がり軸受を有する高剛性転がり軸受装置
US6992416B2 (en) Bearing device
JP5179922B2 (ja) 回転体バランス補正装置
JP2009134824A (ja) 記憶媒体の装着方法
WO2023047733A1 (ja) 回転テーブル装置
JP4518783B2 (ja) スピンドル装置におけるモータの回転速度制御方法
JP2002345282A (ja) エアスピンドルの回転軸心振れ補正装置及び補正方法
JP2002369445A (ja) エアスピンドル
US6278214B1 (en) Motor, method of producing motor, and rotator device
JPH01271965A (ja) 記録ディスク用支持及び駆動装置
JP2005063615A (ja) スピンドルモータ
JPS6213724B2 (ja)
CN116475441A (zh) 一种电主轴

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100615

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees