JPH10237027A - アミン類の製造法 - Google Patents

アミン類の製造法

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JPH10237027A
JPH10237027A JP5976897A JP5976897A JPH10237027A JP H10237027 A JPH10237027 A JP H10237027A JP 5976897 A JP5976897 A JP 5976897A JP 5976897 A JP5976897 A JP 5976897A JP H10237027 A JPH10237027 A JP H10237027A
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JP5976897A
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Masafumi Maruo
政文 丸尾
Kenji Saito
憲治 齋藤
Koji Hayashi
浩二 林
Norio Yonetani
徳郎 米谷
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Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アミン類を工業的に有利に製造し得る方法を提
供すること。 【解決手段】一般式(I): 【化1】 (R1 、R2 又はR3 は、同一でも異なっていてもよ
く、水素原子、本反応条件下で安定な置換基を有してい
てもよい炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜18
のアリール基、原子数3〜22の複素環基、又は炭素数
7〜20のアラルキル基を表す。またR1 とR2 は一緒
になって環を形成していてもよく、かつ本反応条件下で
安定な置換基を有していてもよい。ただし、R1 、R2
及びR3 がすべて水素原子である場合を除く。)で示さ
れる置換アミド類を硫酸と水素化金属ホウ素とから得ら
れる還元剤で処理することによる、一般式(II): 【化2】 (式中、R1 、R2 及びR3 は前記と同じ。)で示され
るアミン類の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアミン類の製造法に
関する。さらに詳しくは、置換アミド類を還元すること
によりアミン類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アミン類は、医薬、農薬等の中間体とし
て有用であり、従来は一般式(I)で示される置換アミ
ド類から水素化アルミニウムリチウムで還元することに
より(H. C. Brown and N. M. Yoon, J. Am. Chem. S
oc., 88, 1464 (1966)、A. C. Cope and E. Ciganek,
Organic Syntheses, Coll. Vol. IV p339 (1963) 、
R. B. Moffett, Organic Syntheses, Coll. Vol. IV p3
54 (1963))、あるいはボランで還元することにより(
H. C. Brown and P. Heim, J. Org. Chem., 38,912 (19
73)、R. D. Schuctz, G. P. Nieles, and R. L. Titus,
J. Org. Chem.,33, 1556 (1968)、H. C. Murray, L.
M. Reineke, and Tonken, J. Org. Chem.33, 3207 (196
8))製造されてきた。しかしこれらの方法では還元剤の
取り扱い及び保管に注意を要し、また希薄溶液で反応が
行われるため容積効率が悪く、工業的に有利な方法とは
いえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、アミン類を工業的に有
利に製造し得る方法を提供する方法を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の状
況に鑑み、置換アミド類の還元方法について鋭意研究し
たところ、置換アミド類を水素化ホウ素ナトリウムと硫
酸とから得られる還元剤で処理することにより簡便かつ
容易に、そして高容積効率で目的のアミン類を製造する
ことができることを見いだした。本発明はかかる事実に
基づき、さらに研究を進めて完成するに至ったものであ
る。
【0005】即ち、本発明の要旨は、(1) 一般式
(I):
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R1 、R2 又はR3 は、同一でも
異なっていてもよく、それぞれ水素原子、本反応条件下
で安定な置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直
鎖もしくは分岐の、又は環状のアルキル基、本反応条件
下で安定な置換基を有していてもよい炭素数6〜18の
アリール基、本反応条件下で安定な置換基を有していて
もよい原子数3〜22の複素環基、又は本反応条件下で
安定な置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアラ
ルキル基を表す。またR1 とR2 は一緒になって環を形
成していてもよく、かつ本反応条件下で安定な置換基を
有していてもよい。ただし、R1 、R2 及びR3 がすべ
て水素原子である場合を除く。)で示される置換アミド
類を硫酸と水素化金属ホウ素とから得られる還元剤で処
理することによる、一般式(II):
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R1 、R2 及びR3 は一般式
(I) におけるR1 、R2 及びR3 とそれぞれ同一の意
義を表す。)で示されるアミン類の製造法、(2) 有
機溶媒の存在下又は非存在下に一般式(I) で示される
置換アミド類と水素化金属ホウ素の混合物中に硫酸を添
加することを特徴とする前記(1)記載の製造法、
(3) 水素化金属ホウ素が水素化ホウ素ナトリウムで
あること特徴とする前記(1)又は(2)記載の製造
法、(4) 還元剤で処理するときに使用する有機溶媒
の量が一般式(I) で示される置換アミド類の1〜5重
量倍であることを特徴とする前記(2)または(3)記
載の製造法、(5) 還元剤で処理するときに使用する
有機溶媒が、テトラヒドロフランであることを特徴とす
る前記(2)〜(4)いずれか1項に記載の製造法、並
びに(6) 一般式(I)で示される置換アミド類のR
1 が水素原子であることを特徴とする前記(1)〜
(5)いずれか1項に記載の製造法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明について説明する。
本発明に使用される原料化合物は、一般式(I)で示さ
れる置換アミド類である。一般式(I)中のR1 、R2
又はR3 は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水
素原子、本反応条件下で安定な置換基を有していてもよ
い炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐の、又は環状のア
ルキル基、本反応条件下で安定な置換基を有していても
よい炭素数6〜18のアリール基、本反応条件下で安定
な置換基を有していてもよい原子数3〜22の複素環
基、又は本反応条件下で安定な置換基を有していてもよ
い炭素数7〜20のアラルキル基を表す。またR1 とR
2 は一緒になって環を形成していてもよく、かつ本反応
条件下で安定な置換基を有していてもよい。ただし、R
1 、R2 及びR3 がすべて水素原子である場合を除く。
【0011】炭素数1〜20のアルキル基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、ter
t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、
ノニル基、カプリル基、ラウリル基、パルミチル基、ス
テアリル基等が例示できる。炭素数6〜18のアリール
基としては、フェニル基、ナフチル基等が例示できる。
原子数3〜22の複素環基としては、アジリジル基、フ
リル基、チェニル基、ピロリル基、ピリジル基、キノリ
ル基、ベンゾフリル基、オキサゾリル基、チアゾリル
基、イミダゾリル基、ピラジル基、ピリミジル基、キナ
ゾリニル基、プリニル基等が挙げられる。炭素数7〜2
0のアラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチ
ル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニ
ルペンチル基、フェニルヘキシル基等が例示できる。ま
たR1 とR2 は一緒になって環を形成していてもよい
が、一緒になったR1とR2 としては、不飽和結合を有
していてもよく、あるいは複素原子を有していてもよい
原子数2〜15の二価の基であって、本反応条件下で安
定な置換基を有してもよく、また芳香環と縮合していて
もよい。例えば、かかる二価の基としてはエチレン基、
トリメチレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン
基、プロペニレン基等が挙げられる。なお、R1 は水素
原子であることが好ましい。
【0012】本反応条件下で安定な置換基としては、メ
チル基、エチル基、イソプロピル基等の直鎖又は分岐の
アルキル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、
ブロモメチル基等の置換アルキル基、メトキシ基、エト
キシ基等のアルコキシ基、置換基を有していてもよいフ
ェニル基、置換基を有していてもよい含窒素複素環基、
フッ素原子、クロル原子、ブロム原子等のハロゲン原
子、アミノ基、水酸基、チオール基、アルキル置換チオ
ール基、ニトロ基等が例示できる。
【0013】一般式(I)で示される置換アミド類の具
体例としては、例えば、アセトアニリド、プロピオンア
ニリド、アセトアミド、ヘキサンアミド、オクタンアミ
ド、4−メチルペンタンアミド、4−(2−ピリジル)
ペンタンアミド、4−クロロペンタンアミド、N−メチ
ルアセトアミド、N−メチルヘキサンアミド、N−メチ
ルオクタンアミド、N−メチルペンタンアミド、N−メ
チル−4−(2−ピリジル)ペンタンアミド、N−メチ
ル−4−クロロペンタンアミド、N−エチル,N−シク
ロヘキシルアセトアミド、N−エチル,N−シクロヘキ
シルヘキサンアミド、N,N−ジエチルオクタンアミ
ド、N−エチル,N−(2−ピリジル)ペンチルペンタ
ンアミド、N−エチル,N−(4−クロロペンチル)ペ
ンタンアミド、ベンズアミド、N−メチルベンズアミ
ド、N,N−ジメチルベンズアミド、N−ベンジルベン
ズアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、α−ア
セチルアミノナフタレン、β−アセチルアミノナフタレ
ン、1−アセチルアミノ−4−ブロモナフタレン、N−
(α−メチル−ベンジル)−3−フェニルプロピオンア
ミド、N−(α−メチル−ベンジル)−3−(2−クロ
ロフェニル)プロピオンアミド、N−(α−メチル−ベ
ンジル)−3−フェニルブチルアミド、N−(α−メチ
ル−ベンジル)−3−フェニルヘキサンアミド、N−
(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−フェニル
プロピオンアミド、N−(α−メチル−3−メトキシベ
ンジル)−3−(2−クロロフェニル)プロピオンアミ
ド、N−(α−メチル−ベンジル)−ニコチンアミド、
2−メトキシ−7−アセチルアミノテトラリン、N−
(α−(3,4−ジメトキシベンジル)−エチル)ベン
ズアミド、フェニルアセトアミド、N−メチルフェニル
アセトアミド、N,N−ジメチルフェニルアセトアミ
ド、N−(2−ピリジル),N−メチルフェニルアセト
アミド、N−ピラジル,N−メチルフェニルアセトアミ
ド、N−インドリイジイニル,N−メチルフェニルアセ
トアミド、N−(3−フリル),N−メチルフェニルア
セトアミド、N−(2−チェニル),N−メチルフェニ
ルアセトアミド、N−(2−ピイロリル),N−メチル
フェニルアセトアミド、ニコチンアミド、N,N−ジエ
チル−2−フラアミド、N−エチル−N−メチル−8−
キノリンカルボキサミド、N,N−ジメチル−2−ピロ
ールカルボキサミド、1−アセチル−1,2,3,4−
テトラヒドロキノリン、1−アセチル−ピロリジン、1
−アセチル−イミダゾリジン、1−アセチルアミノアク
リジン、2−ベンズアミドキノリン、2−(アセチルメ
チルアミノ)ジベンゾフラン、3−シクロヘキサンカル
ボキシアミドジベンゾフラン等を例示できる。
【0014】本発明の反応は、原料化合物である置換ア
ミド類を水素化金属ホウ素と硫酸とから得られる還元剤
で処理することにより行われる。
【0015】本発明に用いられる水素化金属ホウ素とし
ては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛、水
素化ホウ素カリウム、シアン化水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化ホウ素リチウム、水素化二ホウ素ナトリウム
等が挙げられるが、水素化ホウ素ナトリウムが特に好ま
しい。水素化金属ホウ素の使用量は、原料化合物である
一般式(I)の置換アミド類の1〜5モル倍、好ましく
は1.5〜3モル倍であることが望ましい。アミド基以
外に、チオール基、水酸基、アミノ基、窒素原子を含む
複素環基を含む場合は、チオール基、水酸基、アミノ基
に対して等モル、窒素原子を含む複素環基に対しては該
窒素原子と等モルの水素化金属ホウ素を増量することが
好ましい。
【0016】本発明に用いられる硫酸の使用量は、水素
化金属ホウ素と本発明の還元剤を形成するのに必要な量
を超える部分は前記還元剤を分解するので、通常水素化
金属ホウ素の0.5モル倍またはそれ以下であることが
好ましい。
【0017】本発明の反応は、有機溶媒の存在又は非存
在下に、水素化金属ホウ素と原料化合物である一般式
(I)の置換アミド類との混合物中に硫酸を添加するこ
とにより反応させることが好ましい。これは、この方法
をとることにより、反応が逐次的に進行し、従来法と比
較して高容積効率でアミン類を製造することができるた
めである。還元剤で処理するときに使用する有機溶媒と
しては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラ
ン等が使用できるが、テトラヒドロフランが特に好まし
い。また、これらの溶媒とハロゲン化炭化水素、芳香族
炭化水素、脂肪族炭化水素等の溶媒との混合溶媒も使用
できる。また、有機溶媒の使用量は、原料化合物である
一般式(I)の置換アミド類の1〜5重量倍が好まし
い。有機溶媒を大量に使用すると、容積効率が低下する
からである。
【0018】一般式(I)で示される置換アミド類を硫
酸と水素化金属ホウ素とから得られる還元剤で処理する
際の温度は、通常0〜70℃、好ましくは40〜60
℃、さらに好ましくは50〜55℃である。反応時間
は、反応温度等にもよるが、通常硫酸を滴下した後1〜
10時間、好ましくは1〜4時間である。
【0019】反応終了後、反応液から目的のアミン類を
回収するには、通常の方法が適用できる。例えば、反応
終了後、反応液に希塩酸を添加して過剰の還元剤を分解
し、室温まで冷却した後水酸化ナトリウム水溶液で中和
し、トルエン等の有機溶媒で目的の生成物を抽出する。
ついで水洗・乾燥した後溶媒を留去して、目的のアミン
類を得ることができる。
【0020】本発明の製造法で得られる一般式(II)で
示されるアミン類としては、具体的には、例えば、N−
エチルアニリン、N−プロピルアニリン、エチルアミ
ン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、4−メチルペン
チルアミン、4−(2−ピリジル)ペンチルアミン、4
−クロロペンチルアミン、N−メチルエチルアミン、N
−メチルヘキシルアミン、N−メチルオクチルアミン、
N−メチルペンチルアミン、N−メチル−4−(2−ピ
リジル)ペンチルアミン、N−メチル−4−クロロペン
チルアミン、N−エチル,N−シクロヘキシルエチルア
ミン、N−エチル,N−シクロヘキシルヘキシルアミ
ン、N,N−ジエチルオクチルアミン、N−エチル,N
−(2−ピリジル)ペンチルペンチルアミン、N−エチ
ル,N−(2−クロロペンチル)ペンチルアミン、ベン
ジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N,N−ジメ
チルベンジルアミン、N,N−ジベンジルアミン、N,
N−ジメチルプロピルアミン、α−(N−エチル)アミ
ノナフタレン、β−(N−エチル)アミノナフタレン、
1−(N−エチル)−4−ブロモアミノナフタレン、N
−(α−メチル−ベンジル)−3−フェニルプロピルア
ミン、N−(α−メチル−ベンジル)−3−(2−クロ
ロフェニル)プロピルアミン、N−(α−メチル−ベン
ジル)−3−フェニルブチルアミン、N−(α−メチル
−ベンジル)−3−フェニルヘキシルアミン、N−(α
−メチル−3−メトキシベンジル)−3−フェニルプロ
ピルアミン、N−(α−メチル−3−メトキシベンジ
ル)−3−(2−クロロフェニル)−1−プロピルアミ
ン、N−(α−メチルベンジル)−ニコチニルアミン、
N−エチル−2−メトキシテトラミン、N−(α−
(3,4−ジメトキシベンジル)−エチル)ベンジルア
ミン、フェニルエチルアミン、N−メチルフェニルエチ
ルアミン、N,N−ジメチルフェニルエチルアミン、N
−(2−ピリジル),N−メチルフェニルエチルアミ
ン、N−ピラジル,N−メチルフェニルエチルアミン、
N−インドイジイニル,N−メチルフェニルエチルアミ
ン、N−(3−フリル),N−メチルフェニルエチルア
ミン、N−(2−チェニル),N−メチルフェニルエチ
ルアミン、N−(2−ピイロリル),N−メチルフェニ
ルエチルアミン、3−ピリジルメチルアミン、N,N−
ジエチルフリルメチルアミン、N,N−ジエチル−2−
アミノメチルフラン、N,N−ジメチル−2−アミノメ
チルピロール、N−エチル−N−メチル−8−アミノメ
チルキノリン、N−エチル−1,2,3,4−テトラヒ
ドロキノリン、N−エチル−ピロリジン、N−エチル−
イミダゾリジン、N−エチル−1−アミノアクリジン、
N−ベンジル−2−アミノキノリン、N−エチル,N−
メチル−3−ジベンゾフラン、N−シクロヘキシルメチ
ル−3−ジベンゾフラン等を例示できる。
【0021】本発明の製造法によって得られるアミン類
は医薬、農薬等の中間体として有用である。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はかかる実施例によりなんら限定され
るものではない。
【0023】実施例1 温度計、攪拌機、コンデンサーを取り付けた500ml
の四つ口フラスコに、水素化ホウ素ナトリウム7.14
g(189ミリモル)、(R)−N−(α−メチル−3
−メトキシベンジル)−3−(2−クロロフェニル)−
1−プロピオンアミド20g(62.9ミリモル)及び
テトラヒドロフラン60gを仕込み、フラスコ系内を窒
素で置換し、以後コンデンサー上部より反応中は窒素シ
ールを実施した。55〜60℃に昇温後、硫酸9.26
g(94.4ミリモル)のテトラヒドロフラン溶液40
gを3.5時間かけて滴下し、同温度で1時間保温し
た。
【0024】5℃にまで冷却した後、水51gおよび3
5重量%塩酸水溶液12.8gを初期の発泡に注意しな
がら滴下した。還流下で2時間攪拌後、濃縮し、この混
合物に水96g、トルエン96gおよび28%水酸化ナ
トリウム水溶液38.2gを加えて攪拌、静置した後、
トルエン層を分液した。ついで水38.2gで洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥した後濾過し、濃縮して(R)
−N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−
(2−クロロフェニル)−1−プロピルアミン19gを
得た(収率99%)。
【0025】物性値は、以下のとおりであった。 1 H−NMR(CDCl3 ,270.05MHz) δ(ppm):1.86(d,3H,J=6.9Hz) 2.23(tt,2H,J=7.7Hz、7.7Hz) 2.67(m,4H) 3.87(s,3H) 4.15(br d,1H) 6.89−7.65(m,8H) 9.83(br s,1H) 10.24(br s,1H)
【0026】以上の結果より、1施例の方法によれば、
簡便かつ高収率で工業的に有利にアミン類を製造するこ
とができることがわる。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造法により、置換アミド類よ
りアミン類を簡便かつ高収率で工業的に有利に製造する
ことができるという効果が奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 211/26 C07C 211/26 211/33 211/33 211/43 211/43 (72)発明者 米谷 徳郎 大阪市西淀川区歌島3丁目1番21号 住化 ファインケム株式会社総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1 、R2 又はR3 は、同一でも異なっていて
    もよく、それぞれ水素原子、本反応条件下で安定な置換
    基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖もしくは分
    岐の、又は環状のアルキル基、本反応条件下で安定な置
    換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリール基、
    本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい原子数
    3〜22の複素環基、又は本反応条件下で安定な置換基
    を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基を表
    す。またR1 とR2 は一緒になって環を形成していても
    よく、かつ本反応条件下で安定な置換基を有していても
    よい。ただし、R1 、R2 及びR3 がすべて水素原子で
    ある場合を除く。)で示される置換アミド類を硫酸と水
    素化金属ホウ素とから得られる還元剤で処理することに
    よる、一般式(II): 【化2】 (式中、R1 、R2 及びR3 は一般式(I) におけるR
    1 、R2 及びR3 とそれぞれ同一の意義を表す。)で示
    されるアミン類の製造法。
  2. 【請求項2】 有機溶媒の存在下又は非存在下に一般式
    (I) で示される置換アミド類と水素化金属ホウ素の混
    合物中に硫酸を添加することを特徴とする請求項1記載
    の製造法。
  3. 【請求項3】 水素化金属ホウ素が水素化ホウ素ナトリ
    ウムであること特徴とする請求項1又は2記載の製造
    法。
  4. 【請求項4】 還元剤で処理するときに使用する有機溶
    媒の量が一般式(I) で示される置換アミド類の1〜5
    重量倍であることを特徴とする請求項2または3記載の
    製造法。
  5. 【請求項5】 還元剤で処理するときに使用する有機溶
    媒が、テトラヒドロフランであることを特徴とする請求
    項2〜4いずれか1項に記載の製造法。
  6. 【請求項6】 一般式(I)で示される置換アミド類の
    1 が水素原子であることを特徴とする請求項1〜5い
    ずれか1項に記載の製造法。
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JP5976897A Pending JPH10237027A (ja) 1997-02-26 1997-02-26 アミン類の製造法

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