JP3803185B2 - アミン類の製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアミン類の製造法に関する。さらに詳しくは、置換アミド類を還元することによりアミン類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アミン類は、医薬、農薬の中間体として有用であり、従来は一般式(I)で示される置換アミド類から水素化アルミニウムリチウムで還元することにより(▲1▼H. C. Brown and N. M. Yoon, J. Am. Chem. Soc., 88, 1464 (1966)、▲2▼A. C. Cope and E. Ciganek, Organic Syntheses, Coll. Vol. IV p339 (1963) 、▲3▼R. B. Moffett, Organic Syntheses, Coll. Vol. IV p354 (1963))、あるいはボランで還元することにより(▲4▼H. C. Brown and P. Heim, J. Org. Chem., 38, 912 (1973)、R. D. Schuctz, G. P. Nieles, and R. L. Titus, J. Org. Chem., 33, 1556 (1968)、H. C. Murray, L. M. Reineke, and Tonken, J. Org. Chem. 33, 3207 (1968))製造されてきた。しかしこれらの方法では還元剤の取り扱い及び保管に注意を要し、また希薄溶液で反応が行われるため容積効率が悪く、工業的に有利な方法とはいえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、アミン類の工業的に有利な製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の状況に鑑み、置換アミド類の還元方法について鋭意研究したところ、置換アミド類を水素化ホウ素ナトリウムとヨウ化メチル、あるいは水素化ホウ素ナトリウムと塩化水素とから得られる還元剤で処理することにより簡便かつ容易に、そして高容積効率で目的のアミン類を製造することができることを見いだした。本発明はかかる事実に基づき、さらに研究を進めて完成するに至ったものである。
【0005】
即ち、本発明の要旨は、
(1) 一般式(I)
【0006】
【化3】
Figure 0003803185
【0007】
(式中、R1 、R2 又はR3 は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐の、又は環状のアルキル基、本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリール基、本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい原子数3〜22の複素環基、又は本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基を表す。またR1 とR2 は一緒になって環を形成していてもよく、かつ本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい。ただし、R1 、R2 及びR3 がすべて水素原子である場合を除く。前記本反応条件下で安定な置換基とは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、含窒素複素環基、ハロゲン原子、アミノ基、水酸基、チオール基及びニトロ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の基である。
で示される置換アミド類を、テトラヒドロフランの存在下、ヨウ化メチル又は塩化水素水素化金属ホウ素とから得られる還元剤で処理することによる、一般式(III)
【0008】
【化4】
Figure 0003803185
【0009】
(式中、R1 、R2 及びR3 は一般式(I)におけるR1 、R2 及びR3 とそれぞれ同一の意義を表す。)
で示されるアミン類の製造法、
(2) テトラヒドロフランの存在下に一般式(I)で示される置換アミド類と水素化金属ホウ素の混合物中にヨウ化メチル又は塩化水素を添加することを特徴とする前記(1)記載の製造法、
(3) 水素化金属ホウ素が水素化ホウ素ナトリウムであることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の製造法、
(4) ヨウ化メチルと水素化金属ホウ素とから得られる還元剤で処理するときに使用するテトラヒドロフランの量が一般式(I)で示される置換アミド類の1〜5重量倍であることを特徴とする前記(1)〜(3)いずれか1項に記載の製造法、
(5) 塩化水素と水素化金属ホウ素とから得られる還元剤で処理するときに使用するテトラヒドロフランの量が一般式(I)で示される置換アミド類の8〜12重量倍であることを特徴とする前記(1)〜(3)いずれか1項に記載の製造法、並びに
(6) 一般式(I)で示される置換アミド類のR1 が水素原子であることを特徴とする前記(1)〜(5)いずれか1項に記載の製造法、に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について説明する。
本発明に使用される原料化合物は、一般式(I)で示される置換アミド類である。一般式(I)中のR1 、R2 又はR3 は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐の、又は環状のアルキル基、本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリール基、本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい原子数3〜22の複素環基、又は本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基を表す。またR1 とR2 は一緒になって環を形成していてもよく、かつ本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい。ただし、R1 、R2 及びR3 がすべて水素原子である場合を除く。
【0011】
炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、カプリル基、ラウリル基、パルミチル基、ステアリル基等が例示できる。炭素数6〜18のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が例示できる。原子数3〜22の複素環基としては、アジリジル基、フリル基、チェニル基、ピロリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾフリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、ピラジル基、ピリミジル基、キナゾリニル基、プリニル基等が挙げられる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基等が例示できる。
またR1 とR2 は一緒になって環を形成していてもよいが、一緒になったR1 とR2 としては、不飽和結合を有していてもよく、あるいは複素原子を有していてもよい原子数2〜15の二価の基であって、本反応条件下で安定な置換基を有してもよく、また芳香環と縮合していてもよい。例えば、かかる二価の基としてはエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、プロペニレン基等が挙げられる。なお、R1 は水素原子であることが好ましい。
【0012】
本反応条件下で安定な置換基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基等の直鎖又は分岐のアルキル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基等の置換アルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよい含窒素複素環基、フッ素原子、クロル原子、ブロム原子等のハロゲン原子、アミノ基、水酸基、チオール基、アルキル置換チオール基、ニトロ基等が例示できる。
【0013】
一般式(I)で示される置換アミド類の具体例としては、例えば、アセトアニリド、プロピオンアニリド、アセトアミド、ヘキサンアミド、オクタンアミド、4−メチルペンタンアミド、4−(2−ピリジル)ペンタンアミド、4−クロロペンタンアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルヘキサンアミド、N−メチルオクタンアミド、N−メチルペンタンアミド、N−メチル−4−(2−ピリジル)ペンタンアミド、N−メチル−4−クロロペンタンアミド、N−エチル,N−シクロヘキシルアセトアミド、N−エチル,N−シクロヘキシルヘキサンアミド、N,N−ジエチルオクタンアミド、N−エチル,N−(2−ピリジル)ペンチルペンタンアミド、N−エチル,N−(4−クロロペンチル)ペンタンアミド、ベンズアミド、N−メチルベンズアミド、N,N−ジメチルベンズアミド、N−ベンジルベンズアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、α−アセチルアミノナフタレン、β−アセチルアミノナフタレン、1−アセチルアミノ−4−ブロモナフタレン、N−(α−メチル−ベンジル)−3−フェニルプロピオンアミド、N−(α−メチル−ベンジル)−3−(2−クロロフェニル)プロピオンアミド、N−(α−メチル−ベンジル)−3−フェニルブチルアミド、N−(α−メチル−ベンジル)−3−フェニルヘキサンアミド、N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−フェニルプロピオンアミド、N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−(2−クロロフェニル)プロピオンアミド、N−(α−メチル−ベンジル)−ニコチンアミド、2−メトキシ−7−アセチルアミノテトラリン、N−(α−(3,4−ジメトキシベンジル)−エチル)ベンズアミド、フェニルアセトアミド、N−メチルフェニルアセトアミド、N,N−ジメチルフェニルアセトアミド、N−(2−ピリジル),N−メチルフェニルアセトアミド、N−ピラジル,N−メチルフェニルアセトアミド、N−インドリイジイニル,N−メチルフェニルアセトアミド、N−(3−フリル),N−メチルフェニルアセトアミド、N−(2−チェニル),N−メチルフェニルアセトアミド、N−(2−ピイロリル),N−メチルフェニルアセトアミド、ニコチンアミド、N,N−ジエチル−2−フラアミド、N−エチル−N−メチル−8−キノリンカルボキサミド、N,N−ジメチル−2−ピロールカルボキサミド、1−アセチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1−アセチル−ピロリジン、1−アセチル−イミダゾリジン、1−アセチルアミノアクリジン、2−ベンズアミドキノリン、2−(アセチルメチルアミノ)ジベンゾフラン、3−シクロヘキサンカルボキシアミドジベンゾフラン等を例示できる。
【0014】
本発明の反応は、原料化合物である置換アミド類を水素化金属ホウ素と一般式(II) で示される化合物とから得られる還元剤で処理することにより行われる。
【0015】
本発明に用いられる水素化金属ホウ素としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛、水素化ホウ素カリウム、シアン化水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化二ホウ素ナトリウム等が挙げられるが、水素化ホウ素ナトリウムが特に好ましい。
水素化金属ホウ素の使用量は、原料化合物である一般式(I)の置換アミド類の1〜5モル倍、好ましくは1.5〜3モル倍である。
アミド基以外に、チオール基、水酸基、アミノ基、窒素原子を含む複素環基を含む場合は、チオール基、水酸基、アミノ基に対して等モル、窒素原子を含む複素環基に対しては該窒素原子と等モルの水素化金属ホウ素を増量することが好ましい。
【0016】
一般式(II) 中のR4 は炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子、Xはハロゲン原子を表す。炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が例示できる。従って一般式(II) の化合物としては、ヨウ化メチル、臭化メチル、ヨウ化エチル、臭化プロピル、塩化水素等が例示でき、中でも、ヨウ化メチル、塩化水素等が特に好ましい。
一般式(II) で示される化合物の使用量は、水素化金属ホウ素と本発明の還元剤を形成するのに必要な量を超える部分は反応溶媒として働くので、通常水素化金属ホウ素と等モル又はそれ以上である。
【0017】
本発明の反応は、水素化金属ホウ素と一般式(II) で示される化合物とを先ず反応させて、これに原料化合物を添加して還元する方法をとることもできるが、有機溶媒の存在又は非存在下に、水素化金属ホウ素と原料化合物である一般式(I)の置換アミド類との混合物中に一般式(II) で示される化合物を添加することにより反応させることが好ましい。これは、後者の方法をとることにより、反応が逐次的に進行し、従来法と比較して高容積効率でアミン類を製造することができるためである。還元剤で処理するときに使用する有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等が使用できるが、テトラヒドロフランが特に好ましい。また、これらの溶媒とハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素等の溶媒との混合溶媒も使用できる。また、有機溶媒の使用量は、一般式(II) で示される化合物がヨウ化メチルの場合は、原料化合物である一般式(I)の置換アミド類の1〜5重量倍が好ましく、また一般式(II) で示される化合物が塩化水素である場合は、原料化合物である一般式(I)の置換アミド類の8〜12重量倍が好ましい。有機溶媒を大量に使用すると、容積効率が低下するからである。
【0018】
本発明の反応の温度は、通常0〜70℃、好ましくは40〜60℃、さらに好ましくは50〜55℃である。
反応時間は、反応温度にもよるが、通常一般式(II) で示される化合物を滴下した後1〜10時間、好ましくは1〜4時間である。
【0019】
反応終了後、反応液から目的のアミン類を回収するには、通常の方法が適用できる。例えば、反応終了後、反応液に希塩酸を添加して過剰の還元剤を分解し、室温まで冷却した後水酸化ナトリウム水溶液で中和し、トルエン等の有機溶媒で目的の生成物を抽出する。ついで水洗・乾燥した後溶媒を留去して、目的のアミン類を得ることができる。
【0020】
本発明の製造法で得られる一般式(III) で示されるアミン類としては、具体的には、例えば、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、エチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、4−メチルペンチルアミン、4−(2−ピリジル)ペンチルアミン、4−クロロペンチルアミン、N−メチルエチルアミン、N−メチルヘキシルアミン、N−メチルオクチルアミン、N−メチルペンチルアミン、N−メチル−4−(2−ピリジル)ペンチルアミン、N−メチル−4−クロロペンチルアミン、N−エチル,N−シクロヘキシルエチルアミン、N−エチル,N−シクロヘキシルヘキシルアミン、N,N−ジエチルオクチルアミン、N−エチル,N−(2−ピリジル)ペンチルペンチルアミン、N−エチル,N−(2−クロロペンチル)ペンチルアミン、ベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジベンジルアミン、N,N−ジメチルプロピルアミン、α−(N−エチル)アミノナフタレン、β−(N−エチル)アミノナフタレン、1−(N−エチル)−4−ブロモアミノナフタレン、N−(α−メチル−ベンジル)−3−フェニルプロピルアミン、N−(α−メチル−ベンジル)−3−(2−クロロフェニル)プロピルアミン、N−(α−メチル−ベンジル)−3−フェニルブチルアミン、N−(α−メチル−ベンジル)−3−フェニルヘキシルアミン、N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−フェニルプロピルアミン、N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−(2−クロロフェニル)−1−プロピルアミン、N−(α−メチルベンジル)−ニコチニルアミン、N−エチル−2−メトキシテトラミン、N−(α−(3,4−ジメトキシベンジル)−エチル)ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、N−メチルフェニルエチルアミン、N,N−ジメチルフェニルエチルアミン、N−(2−ピリジル),N−メチルフェニルエチルアミン、N−ピラジル,N−メチルフェニルエチルアミン、N−インドイジイニル,N−メチルフェニルエチルアミン、N−(3−フリル),N−メチルフェニルエチルアミン、N−(2−チェニル),N−メチルフェニルエチルアミン、N−(2−ピイロリル),N−メチルフェニルエチルアミン、3−ピリジルメチルアミン、N,N−ジエチルフリルメチルアミン、N,N−ジエチル−2−アミノメチルフラン、N,N−ジメチル−2−アミノメチルピロール、N−エチル−N−メチル−8−アミノメチルキノリン、N−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、N−エチル−ピロリジン、N−エチル−イミダゾリジン、N−エチル−1−アミノアクリジン、N−ベンジル−2−アミノキノリン、N−エチル,N−メチル−3−ジベンゾフラン、N−シクロヘキシルメチル−3−ジベンゾフラン等を例示できる。
【0021】
本発明の製造法によって得られるアミン類は医薬、農薬の中間体として有用である。
【0022】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
【0023】
実施例1
温度計、攪拌機、コンデンサーを取り付けた100mlの四つ口フラスコに、水素化ホウ素ナトリウム1.36g(36ミリモル)、(R)−N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−(2−クロロフェニル)プロピオンアミド3.81g(12ミリモル)及びテトラヒドロフラン14.0gを仕込み、フラスコ系内を窒素で置換し、以後コンデンサー上部より反応中は窒素シールを実施した。室温でヨウ化メチル5.11g(36ミリモル)をテトラヒドロフラン5.0gに溶解して20分間かけて滴下した。55〜60℃で4時間保温した。
【0024】
5℃まで冷却した後、水20gを初期の発泡に注意しながら滴下し、さらに5%塩酸30gを加えた。この混合物に水46g、トルエン93g、10%水酸化ナトリウム水溶液46gを加えて攪拌、静置した後、トルエン層を分液した。
ついで水33gで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後濾過し、濃縮して3.41gの(R)−N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−(2−クロロフェニル)−1−プロピルアミンを得た。収率は94%であった。
【0025】
塩酸塩の物性値は、以下のとおりであった。
Figure 0003803185
【0026】
実施例2
温度計、攪拌機、コンデンサーを取り付けた100mlの四つ口フラスコに、水素化ホウ素ナトリウム1.36g(36ミリモル)、(R)−N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−フェニルプロピオンアミド3.38g(12ミリモル)及びテトラヒドロフラン11.4gを仕込み、フラスコ系内を窒素で置換し、以後コンデンサー上部より反応中は窒素シールを実施した。室温でヨウ化メチル5.11g(36ミリモル)のテトラヒドロフラン(5.0g)溶液を30分かけて滴下し、55〜60℃で3時間保温した。
【0027】
5℃まで冷却した後、水20gを初期の発泡に注意しながら滴下し、さらに5%塩酸30gを加えた。この混合物に水46g、トルエン93g、10%水酸化ナトリウム水溶液46gを加えて攪拌し静置した後、トルエン層を分液した。ついで、水33gで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過・濃縮して3.1gの(R)−N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−フェニルプロピルアミンを得た。収率は96%であった。
【0028】
物性値は、以下のとおりであった。
Figure 0003803185
【0029】
実施例3
温度計、攪拌機、コンデンサーを取り付けた300mlの四つ口フラスコに、水素化ホウ素ナトリウム5.46g(144ミリモル)、N−ベンジルベンズアミド10.16g(48ミリモル)及びテトラヒドロフラン40.8gを仕込み、フラスコ系内を窒素で置換し、以後コンデンサー上部より反応中は窒素シールを実施した。室温でヨウ化メチル20.43g(144ミリモル)のテトラヒドロフラン(10g)溶液を室温で30分間かけて滴下した後、55〜60℃で4時間保温した。
【0030】
5℃まで冷却した後、水80gを初期の発泡に注意しながら滴下し、さらに5%塩酸水溶液120gを加えた。この混合物に水184g、トルエン372g、10%水酸化ナトリウム水溶液を加えて攪拌・静置した後、トルエン層を分液した。ついで、水132gで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過・濃縮して9.4gのN,N−ジベンジルアミンを得た。収率は99%であった。
【0031】
物性値は、以下のとおりであった。
Figure 0003803185
【0032】
実施例4
温度計、攪拌機、コンデンサー、ガス導入管を取り付けた300mlの四つ口フラスコに、水素化ホウ素ナトリウム1.79g(47.1ミリモル)、(R)−N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−(2−クロロフェニル)−プロピオンアミド5.00g(15.7ミリモル)及びテトラヒドロフラン50gを仕込み、フラスコ系内を窒素で置換し、以後コンデンサー上部より反応中は窒素シールを実施した。次に塩化水素ガス(47.1ミリモル)を48℃で165分間かけて吹き込み、さらに55℃に昇温して4時間保温した。
【0033】
5℃まで冷却した後、5%塩酸水溶液20mlを初期の発泡に注意しながら滴下した。この混合物に水40g、トルエン35g、10%水酸化ナトリウム水溶液15mlを加えて攪拌・静置した後、トルエン層を分液した。ついで水40gで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過・濃縮して4.7gの(R)−N−(α−メチル−3−メトキシベンジル)−3−(2−クロロフェニル)−1−プロピルアミンを得た。収率は98%であった。
【0034】
【発明の効果】
本発明により、置換アミド類よりアミン類を簡便かつ高収率で工業的に有利に製造することができる。

Claims (6)

  1. 一般式(I)
    Figure 0003803185
    (式中、R1 、R2 又はR3 は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐の、又は環状のアルキル基、本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリール基、本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい原子数3〜22の複素環基、又は本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基を表す。またR1 とR2 は一緒になって環を形成していてもよく、かつ本反応条件下で安定な置換基を有していてもよい。ただし、R1 、R2 及びR3 がすべて水素原子である場合を除く。前記本反応条件下で安定な置換基とは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、含窒素複素環基、ハロゲン原子、アミノ基、水酸基、チオール基及びニトロ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の基である。
    で示される置換アミド類を、テトラヒドロフランの存在下、ヨウ化メチル又は塩化水素水素化金属ホウ素とから得られる還元剤で処理することによる、一般式(III)
    Figure 0003803185
    (式中、R1 、R2 及びR3 は一般式(I)におけるR1 、R2 及びR3 とそれぞれ同一の意義を表す。)
    で示されるアミン類の製造法。
  2. テトラヒドロフランの存在下に一般式(I)で示される置換アミド類と水素化金属ホウ素の混合物中にヨウ化メチル又は塩化水素を添加することを特徴とする請求項1記載の製造法。
  3. 水素化金属ホウ素が水素化ホウ素ナトリウムであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の製造法。
  4. ヨウ化メチルと水素化金属ホウ素とから得られる還元剤で処理するときに使用するテトラヒドロフランの量が一般式(I)で示される置換アミド類の1〜5重量倍であることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1項に記載の製造法。
  5. 塩化水素と水素化金属ホウ素とから得られる還元剤で処理するときに使用するテトラヒドロフランの量が一般式(I)で示される置換アミド類の8〜12重量倍であることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1項に記載の製造法。
  6. 一般式(I)で示される置換アミド類のR1 が水素原子であることを特徴とする請求項1〜請求項いずれか1項に記載の製造法。
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