JPH10236984A - 徐放性局所送達製剤 - Google Patents

徐放性局所送達製剤

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JPH10236984A
JPH10236984A JP4562097A JP4562097A JPH10236984A JP H10236984 A JPH10236984 A JP H10236984A JP 4562097 A JP4562097 A JP 4562097A JP 4562097 A JP4562097 A JP 4562097A JP H10236984 A JPH10236984 A JP H10236984A
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勇 堀越
Hitoshi Sato
均 佐藤
Isao Adachi
伊佐雄 足立
Hidenori Kitazawa
英徳 北澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体適合性、生体内分解性であり、また薬物
の徐放性に優れ、調製が容易な埋め込み型の局所送達製
剤を提供することにある。 【解決手段】 フィブリノゲン、カルボキシル基を有す
る多糖類もしくはその塩(好ましくはアルギン酸ナトリ
ウム)および薬物の混合液(A液)に生理学的因子例え
ば2価のカルシウムイオンおよびトロンビンを含む溶液
(B液)を加えて得られるフィブリンを含んでなる徐放
性局所送達製剤。前記A液が、さらにアプロチニンおよ
び(または)人血液凝固第XIII因子を含むことにより、
フィブリンの物理的強度、生体内分解に対する抵抗性が
増強される。全身投与による副作用が強い薬物、例えば
抗腫瘍剤の局所投与に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬物を部位特異的
に投与でき且つ適度な徐放性を有する、徐放性局所送達
製剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、フィブリ
ン、カルボキシル基を有する多糖類もしくはその塩およ
び薬物からなる徐放性局所送達製剤、該徐放性局所送達
製剤を調製するためのキット並びに該徐放性局所送達製
剤の担体を調製するためのキットに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薬物を局所的に投与することによ
り副作用を抑制する製剤として局所送達製剤が注目を浴
びている。特に、抗悪性腫瘍剤は重篤な副作用を示すも
のが多いため、それを軽減する製剤が求められている。
局所送達製剤は全身的な副作用を軽減するためのアプロ
ーチの一つであり、薬物を担体した製剤を病巣臓器また
は組織に埋め込み、薬物を局所的に投与するものであ
る。
【0003】このような製剤として例えば、本質的に水
不溶性の生体内分解性高分子により構成された少なくと
も1つの開放端を有する筒状部材内に、ゼラチン、アル
ブミン、コラーゲン、フィブリン等の賦形剤および生理
活性を有する水溶性ペプチドホルモンを含む芯材を入れ
たうめこみ型徐放性製剤が知られている(特開平6−3
21803号公報)。この製剤においては、長期に亙り
薬物を徐放させることができ、また筒状部材が生体適合
性、生体内分解性であり、薬物放出終了後の筒状部材は
徐々に分解代謝されるので摘出手術が不要であるという
利点を有する。しかしながら、筒状部材を製造するのに
繁雑な操作を要する。
【0004】また、特開平6−336444号公報に
は、フィブリノゲンおよび/またはフィブリン、アニオ
ン性界面活性剤、および薬物を含んでなる徐放性医薬品
組成物が記載されている。この製剤においては、フィブ
リンからの薬物の拡散、放出を制御することが可能であ
るが、担体と薬物が均質に分散されなかったり、十分な
徐放効果が得られない、あるいは使用する界面活性剤の
毒性等の問題がある。
【0005】さらに、WO92/13547公報には、
薬物、ペプチドおよび組成物にエネルギーを適用する際
に該ペプチドを支持する第2成分を含む組成物からなる
薬物送達製剤が記載されており、前記ペプチドとして、
フィブリノゲン、フィブリン、トロンビン、コラーゲ
ン、アルブミンが、第2成分として、フラクトース、デ
キストラン、アガロース、アルギン酸などが挙げられて
いる。この組成物はペプチドのゲル化のため、加熱など
のエネルギーを外から与えることを必要としている。ま
た、フィブリノゲン(あるいはフィブリン)、薬物およ
びアルギン酸の混合物を加熱して得られる薬物送達製剤
は、薬物の徐放性が必ずしも満足の行くものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、生体
適合性、生体内分解性であり、また薬物の徐放性に優
れ、かつ調製が容易である局所送達製剤を提供すること
にある。本発明者らは、鋭意研究の結果、フィブリノゲ
ン、カルボキシル基を有する多糖類もしくはその塩およ
び薬物からなる混合物に生理学的因子を加え、フィブリ
ノゲンをフィブリンに変換してゲル化させた組成物が上
記課題を達成することができることを知り、本発明を完
成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、薬物およびカ
ルボキシル基を有する多糖類もしくはその塩の存在下、
所望によりさらにアプロチニンおよび(または)人血液
凝固第XIII因子の存在下で、フィブリノゲンに生理学的
因子を作用させて得られるフィブリンを含んでなること
を特徴とする徐放性局所送達製剤からなる。
【0008】本発明はさらに、薬物、フィブリノゲンお
よびカルボキシル基を有する多糖類もしくはその塩の混
合液、所望によりこの混合液にさらにアプロチニンおよ
び人血液凝固第XIII因子を加えた混合液に、生理学的因
子を含む溶液を加えて得られるフィブリンを含んでなる
ことを特徴とする上記徐放性局所送達製剤からなる。
【0009】さらに本発明は、フィブリノゲン、前記多
糖類もしくはその塩および薬物の混合液、所望によりこ
の混合液にさらにアプロチニンおよび人血液凝固第XIII
因子を加えた混合液と、生理学的因子を含む溶液とから
なることを特徴とする上記徐放性局所送達製剤の調製の
ためのキットよりなる。
【0010】さらに本発明は、フィブリノゲンおよび前
記多糖類もしくはその塩の混合液、所望によりこの混合
液にさらにアプロチニンおよび人血液凝固第XIII因子を
加えた混合液と、生理学的因子を含む溶液とからなるこ
とを特徴とする上記徐放性局所送達製剤の担体の調製の
ためのキットよりなる。
【0011】本発明で使用されるカルボキシル基を有す
る多糖類もしくはその塩の好ましい例としては、アルギ
ン酸、カルボキシデキストラン、カルボキシメチルエチ
ルセルロース等およびそのアルカリ金属塩、例えば、ナ
トリウム塩、カリウム塩が挙げられる。前記多糖類は薬
物と複合体を形成しやすい負電荷を有しており、フィブ
リンとともに徐放効果を高めるための適切な担体であ
る。また、前記多糖類は水に対する溶解度が高い、免疫
原性がない、さらに至適な分子量が選択できるなど、生
体内に投与する担体として要求される諸性質を備えてい
る。なかでも、アルギン酸のアルカリ金属塩、特にアル
ギン酸ナトリウムが好ましい。アルギン酸またはその塩
のような前記多糖類の好ましい平均分子量は1,000
〜500,000の範囲である。
【0012】本発明の製剤において使用される薬物には
特に限定はないが、前記多糖類のカルボキシル基と結合
しやすい正電価を有する塩基性の薬物が好ましい。局所
的な投与により副作用の軽減が望まれている塩基性の抗
悪性腫瘍剤が特に好ましい。抗悪性腫瘍剤としては塩酸
ドキソルビシン、塩酸ペプロマイシン、塩酸ナイトロジ
ェンマスタード−N−オキシド、シクロファスファミ
ド、チオデパ、カルボコン、塩酸ニムスチン、塩酸ブレ
オマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシ
ン、塩酸アクラルビシン、塩酸イダルビシン、塩酸エピ
ルビシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ピラルビシン、ジ
ノスタチンスチマラマー、ネオカルチノスタチン、エト
ポシド、テニポシド、塩酸イリノテカン、硫酸ビンクリ
スチン、硫酸ビンデシン、硫酸ビンブラスチン、L−ア
スパラギナーゼ、塩酸ミトキサントロン、シスプラチ
ン、カルボプラチン、ネダプラチン、ペントスタチン、
ジゾフィラン、ポルフィマーナトリウム、イファスファ
ミド、カタルバジン、メルカプトプリン、チオイノシ
ン、シタラビン、エノシタビン、フルオロウラシル、テ
ガフール、塩酸アンシタビン、メトトレキサート、カル
モフール、マイトマイシンC、アクチノマイシン、塩酸
ブレオマイシン、タキソールが挙げられる。特に、塩酸
ドキソルビシンが好ましい。
【0013】抗腫瘍剤以外の好ましい薬物としては、硫
酸アミカシン等のアミノグリコシド系抗生物質、塩酸バ
ンコマイシン、マクロライド系抗生物質、アゾール系抗
真菌剤が挙げられる。
【0014】本発明においては、フィブリノゲンに生理
学的因子を作用させてフィブリンに変換させる。フィブ
リンへの変換は、フィブリノゲンに2価のカルシウムイ
オンの存在下でトロンビンまたはトロンビン様活性化凝
固因子をフィブリノゲンに作用させることにより行われ
る。トロンビン様活性化凝固因子としては、バトロキソ
ビンが使用され得る。バトロキソビンはBothrops atrox
蛇毒由来のセリンプロテアーゼで、分子量約36000
の直鎖糖タンパクで、炭水化物の含量は約5%であり、
N−末端アミノ酸はバリンで、その主要構成アミノ酸は
アスパラギン酸である。バトロキソビンは、トロンビン
様活性化凝固因子で、37℃で、標準ヒトクエン酸加血
漿にバトロキソビン溶液を加えるとき、凝固させる活性
を有する。
【0015】本発明の局所送達製剤には、薬理学的に許
容されるカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、ヒアルロン酸、コロミン酸等
の増粘剤、アルブミン、クエン酸、アミノ酸類等の安定
化剤、等張化剤、溶解補助剤、pH調節剤等を必要に応
じて添加することができる。
【0016】本発明の徐放性局所送達製剤は、薬物、フ
ィブリノゲンおよびカルボキシル基を有する多糖類もし
くはその塩の混合液、所望によりこの混合液にさらにア
プロチニンおよび人血液凝固第XIII因子を加えた混合液
に、2価のカルシウムイオンを含む生理学的因子例えば
トロンビン溶液を加えてフィブリノゲンをフィブリンに
変換することにより容易に調製することができる。例え
ば、フィブリノゲン、人血液凝固第XIII因子およびアプ
ロチニンを含む溶液に、カルボキシル基を有する多糖類
もしくはその塩および薬物を溶解または均一に分散して
A液を得、次にこのA液に、2価のカルシウムイオンを
含有するトロンビンの溶液(B液)を添加してフィブリ
ンを生成させて糊状組成物とする。
【0017】繊維タンパク質である人フィブリノゲンを
含有する液に、トロンビンおよび塩化カルシウムを含む
液を加えてフィブリノゲンをフィブリンに変換させる場
合、50〜150mg/ml、より好ましくは70mg/ml〜
90mg/mlの人フィブリノゲンを含有した溶液1mlに対
し、0.1〜500単位、好ましくは200〜400単
位のトロンビンおよび1〜50mg/mlの塩化カルシウム
を溶解した2価のカルシウムイオンを有する溶液1mlを
添加することにより容易にフィブリンが得られる。
【0018】フィブノゲンからフィブリンを生成させる
際に、人血液凝固第XIII因子および(または)アプロチ
ニンを存在させることにより、フィブリンの物理的強度
および生体内分解に対する抵抗性を強化することができ
る。人血液凝固第XIII因子は、フィブリノリガーゼ、血
漿トランスグルタミナーゼとも呼ばれ、物理的に強固な
フィブリン形成にかかわるものであり、さらにα2プラ
スミンインヒビターやフィブロネクチンをフィブリンと
架橋結合させることで、生体内の線溶系酵素からフィブ
リンの生分解に対する抵抗性を増大させる。人血液凝固
第XIII因子は正常人血漿1mlに相当する人血液凝固第XI
II因子活性の7〜100倍、好ましくは60〜90倍が
添加される。アプロチニンは、生体内の線溶系酵素から
フィブリンの生分解を防御する。アプロチニンは、例え
ばフィブリノゲンを80mg/ml含有したもの1mlに対し
て20〜2000カリクレイン不活化単位(KIE)、
好ましくは500〜1500KIEを添加する。本発明
で用いられるフィブリン成分として、特公昭63−40
547号公報に記載されているフィブリノゲンおよび人
血液凝固第XIII因子を含有する人間のまたは動物の蛋白
をベースとする組織接着剤が好適に使用される。
【0019】かくして得られたフィブリン組成物を、病
巣臓器または組織に局所投与するに適した球状、棒状、
板状、円盤状またはフイルム状に任意の大きさで成形
し、低温保存あるいは乾燥することによって埋めこみ投
与に適した本発明の局所送達製剤を製造することができ
る。フィブリン組成物をスプレーすることによって、あ
るいは成形したものを粉砕することによって粉末状の製
剤とすることもできる。
【0020】さらに、特開昭50−152641号公報
に記載の方法に準じて、前述のA液とB液とをそれぞれ
別々のシリンジに採取し、両シリンジのシリンダ部前端
部の吐出口に各シリンジ内の溶液を別々に注射針もしく
はカテーテルに導くY字型の導管をもつYピースを設置
し、Yピース先端に取り付けた注射針等により生体内の
標的部位に直接両溶液を注入し、投与部位で本発明の製
剤を形成させることもできる。また、Yピースを用いず
A液、B液のいずれか一方を先に適用した後に残る一方
の液を適用することもできる。あるいは、前記Yピース
のかわりに、Yピース内の導管に不活性ガスを導入でき
るスプレーヘッドを取り付けることにより前記シリンジ
内の両溶液を噴霧投与することも可能である。このよう
に、本発明の局所送達製剤を生体内の標的部位に外科手
術することなく適用することも可能である。
【0021】本発明の局所送達製剤を調製するに当た
り、各成分の濃度は臨界的ではなく、目的とする徐放性
に応じて適宜選択される。通常、A液中の各成分の濃度
は、フィブリノゲン濃度が50〜150mg/ml、好まし
くは70〜90mg/ml、前記多糖類濃度が10〜50mg
/ml、好ましくは20〜30mg/ml、人血液凝固第XIII
因子が正常人血漿1mlの相当する活性の7〜100倍/
ml、好ましくは60〜90倍/ml、アプロチニンが20
〜2000KIE/ml、好ましくは500〜1500K
IE/ml、そして薬物濃度が1〜200mg/ml、好まし
くは20〜100mg/mlである。B液中のトロンビン濃
度は0.1〜500単位、好ましくは200〜400単
位、2価のカルシウムイオン濃度は塩化カルシウム濃度
として1〜50mg/mlである。
【0022】本発明の製剤は、前述したように、球状、
棒状、板状、円盤状もしくはフィルム状に成形されたも
のを患部あるいはその近くに埋め込むことにより投与す
ることができる。あるいは前記A液とB液とからなるキ
ットの形態のものを、前述したYピースを取り付けたシ
リンジを用いて混合して適用部位に注入し、適用部位で
徐放性局所送達製剤を形成させて投与することもでき
る。あるいはフィブリノゲンおよびカルボキシル基を有
する多糖類もしくはその塩の混合液と、2価のカルシウ
ムイオンを含むトロンビン溶液とからなる徐放性局所送
達製剤の担体キットのいずれかの溶液に所望の薬物を添
加した後、これらを前述したYピースを取り付けたシリ
ンジを用いて混合して適用部位に注入し、適用部位で徐
放性局所送達製剤を形成させて投与することもできる。
【0023】
【実施例】次に、実施例を示して本発明の効果をさらに
具体的に説明する。 実施例1 1ml中に1000KIEのアプロチニンを含むアプロチ
ニン液(商品名:ベリプラスト、ヘキスト薬品工業社
製)0.1mlにフィブリノゲン末8mg(商品名:ベリプ
ラスト、ヘキスト薬品工業社製、正常人血液凝固因子XI
II因子を含む)、塩酸ドキソルビシン(商品名:アドリ
アシン、協和醗酵社製)6mg及びアルギン酸ナトリウム
(商品名:アルト、共成製薬社製)2.5mgを溶解させ
てA液を調製した。次に1ml中に塩化カルシウム14.
7mgを含む塩化カルシウム液(商品名:ベリプラスト、
ヘキスト薬品工業社製)0.1mlでトロンビン末30単
位(商品名:ベリプラスト、ヘキスト薬品工業社製)を
溶解しB液を調製した。前記A液とB液を混合した後、
直径10mm、厚さ約2mmの円盤状に成形し本発明の局所
送達製剤を得た。
【0024】対照例1 アルギン酸ナトリウムを除いた他は実施例1と同様に調
製して対照例製剤を得た。 溶出試験 実施例1および対照例1の各製剤を被験物質として、各
被験物質からのin vitroにおける薬物(塩酸ドキソルビ
シン)の溶出を、再生セルロース膜を用いた透析法で測
定した。実施例1および対照例1の両製剤並びに塩酸ド
キソルビシン水溶液を等張リン酸緩衝液(pH7.0)
1mlと共に透析チューブに入れ、100mlの等張リン酸
緩衝液(pH7.0)中に浸し撹拌した。経時的に外液
を採取し、外液を定量するまで−20℃で保存した。塩
酸ドキソルビシン濃度の測定は、蛍光分光光度計(型式
RF−503A,島津製作所製)を用いて、励起波長5
00nm、測定波長580nmで行った。各被験試料からの
塩酸ドキソルビシン放出に関する平均時間をモーメント
法により計算し、平均溶出時間を算出した。
【0025】溶出試験の結果を図1に示す。平均溶出時
間は塩酸ドキソルビシン水溶液、対照例1および実施例
1についてそれぞれ3.7、8.7および80.8時間で
あった。このように、水溶液およびフィブリンからの塩
酸ドキソルビシン放出に対して、塩酸ドキソルビシンと
フィブリン、さらにアルギン酸ナトリウムを含む実施例
1の製剤は長時間にわたり徐放性を示すことが明らかと
なった。この優れた徐放効果は、アルギン酸ナトリウム
がそのカルボキシル基に起因する負電荷を有しており、
正に荷電している(pKa,8.22)塩酸ドキソルビ
シンと静電的に結合していること、さらに、アルギン酸
ナトリウムと塩酸ドキソルビシンの複合体が、フィブリ
ンのマトリックス構造中に効果的に捕捉されていること
により得られたものである。
【0026】腫瘍内薬物動態試験 雄性ドンリュウラット(220〜250g)は三協ラボ
より購入し無病原菌室にて飼育した。ラット腹水肝腫瘍
細胞を腹水中で継代培養し、1×107個のラット腹水
肝腫瘍細胞を前記ラットの背中皮下に植え付け、腫瘍の
長径が1.5〜2cmに成長してから試験に使用した。腫
瘍の体積(V)は以下の計算式により算出した。 V(cm3)=(π/6)(d1)(d2)2 (ただし、d1、d2はそれぞれ腫瘍の長径と短径を示
す)
【0027】前記担癌ラットにペントバルビタールの腹
腔内投与(50mg/kg)で麻酔後、腫瘍の中心部に微小
透析プローブ〔分画分子量20,000のポリカーボネ
ート膜(全長24mm,透析部10mm)を持つ透析プロー
ブ(CMA/20CMA/Microdialysis AB)〕を挿入
し、定速注入器を用い一定流速(3μl/min)でリンゲ
ル液を流した。次に、ハサミで腫瘍と周辺皮膚の間を少
し広げ、そこに実施例1の製剤を挿入した。
【0028】手術後、担癌ラットを拘束ゲージに入れ
た。血液(約200μl)は軽いエーテル麻酔下で経時
的(2、5、7、24時間後)に眼窩静脈より採取し、
透析液はフラクションコレクターで1.5時間毎に採取
した。血液は3,000回転/分で10分間遠心分離
後、血漿を分離した。なお、得られた透析液および血漿
は測定まで−20℃で保存した。
【0029】前記透析液および血漿中の塩酸ドキソルビ
シン濃度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
法にて定量した。腫瘍組織からの透析液は夾雑物を含ま
ないため、無処理で直接HPLCに注入した。200μ
lの血漿サンプルは20μlの40%硫酸亜鉛及び200
μlのメタノールと混合し10秒間振とうした後、1
5,000gで10分間遠心分離し、その上清を蛍光検
出器を接続したHPLCシステム(型式LC module 1,
ウォーターズ社製)に注入した。
【0030】HPLC測定条件は以下の通りである。 測定条件:HPLCカラム;COSMOSIL C18(46×150m
m,ケムコ)、 移動相;0.28Mギ酸緩衝液(pH3.55)/acetone/isopr
opanol(65:30:5) 励起波長;470nm 検出波長;585nm 流速;1.0ml/min 測定結果を定量的に比較するため、非コンパートメント
動態パラメータ(血中濃度下面積AUCおよび平均滞留
時間MRT)をモーメント解析法によって0〜24時間
について求めた。また、測定データの統計的有意差は、
Welchのt−検定法により評価した。
【0031】血漿中および腫瘍細胞外液中の塩酸ドキソ
ルビシン濃度推移を図2に示す。腫瘍細胞外液中の塩酸
ドキソルビシン濃度は被験試料の局所適用後2〜4時間
まで増加し、そして緩やかに減少した。一方、血漿中の
塩酸ドキソルビシン濃度は、腫瘍細胞外液中の濃度より
も24時間にわたって著しく低い値であった。
【0032】塩酸ドキソルビシンをはじめとする抗癌剤
の全身投与が、しばしば投与量を制限するような重篤な
副作用(たとえば骨髄抑制)を起こすことを考えると、
局所と全身に対する薬物暴露の割合によっては、本発明
による抗癌剤の部位特異的(局所)送達製剤は非常に有
用であるといえる。
【0033】非コンパートメント解析による体内動態パ
ラメータを、腫瘍サイズおよび腫瘍細胞外液/血漿中濃
度のAUC比とともに、表1に示す。実施例の製剤で観
察された非常に高いAUC比(860〜2,700)
は、全身への薬物移行を抑えて局所濃度を高めるという
部位特異的薬物送達の目標に合致している。前述の試験
例により、カルボキシル基を有する多糖類を添加したフ
ィブリンを用いた薬物の部位特異的送達法の有用性が明
らかである。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の局所送達製剤は、薬物の徐放性
に優れ、かつ調製が容易である。本発明の製剤において
は、フィブリンに由来する薬物の徐放効果のみならず、
カルボキシル基に起因する負電荷を有する多糖類と薬物
とが静電気的に結合することにより、また、多糖類と薬
物との複合体がフィブリンのマトリックス構造中に効果
的に捕捉されることにより、優れた徐放効果が得られる
ものと思われる。また担体として生体内成分を用いてい
るため、生体適合性、生体内分解性に優れ、埋め込み型
の徐放製剤として安全に生体内に投与でき、薬物の副作
用を伴わずに標的臓器または組織内の薬物濃度を長期間
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】in vitroにおける薬物の放出挙動をあらわす溶
出曲線図である。
【図2】実施例1の本発明製剤をラット腫瘍表面に適用
後の腫瘍細胞外液中および血漿中の薬物の濃度推移を表
すグラフである。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬物およびカルボキシル基を有する多糖
    類もしくはその塩の存在下で、フィブリノゲンに生理学
    的因子を作用させて得られるフィブリンを含んでなるこ
    とを特徴とする徐放性局所送達製剤。
  2. 【請求項2】 薬物およびカルボキシル基を有する多糖
    類もしくはその塩の存在下、並びにアプロチニンおよび
    (または)人血液凝固第XIII因子の存在下で、フィブリ
    ノゲンに生理学的因子を作用させて得られるフィブリン
    を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の徐放性
    局所送達製剤。
  3. 【請求項3】 生理学的因子が2価のカルシウムイオン
    およびトロンビンであることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の徐放性局所送達製剤。
  4. 【請求項4】 薬物、フィブリノゲンおよびカルボキシ
    ル基を有する多糖類もしくはその塩の混合液に生理学的
    因子を含む溶液を加えて得られるフィブリンを含んでな
    ることを特徴とする請求項1に記載の徐放性局所送達製
    剤。
  5. 【請求項5】 薬物、フィブリノゲン、カルボキシル基
    を有する多糖類もしくはその塩、アプロチニンおよび人
    血液凝固第XIII因子の混合液に生理学的因子を含む溶液
    を加えて得られるフィブリンを含んでなることを特徴と
    する請求項2に記載の徐放性局所送達製剤。
  6. 【請求項6】 生理学的因子が2価のカルシウムイオン
    およびトロンビンであることを特徴とする請求項4また
    は5に記載の徐放性局所送達製剤。
  7. 【請求項7】 前記多糖類もしくはその塩がアルギン酸
    またはその塩である請求項1ないし請求項6に記載の徐
    放性局所送達製剤。
  8. 【請求項8】 前記薬物が塩基性薬物である請求項1な
    いし請求項7に記載の徐放性局所送達製剤。
  9. 【請求項9】 前記塩基性薬物が抗悪性腫瘍剤である請
    求項8に記載の徐放性局所送達製剤。
  10. 【請求項10】 前記抗悪性腫瘍剤が塩酸ドキソルビシ
    ンである請求項9に記載の徐放性局所送達製剤。
  11. 【請求項11】 フィブリノゲン、カルボキシル基を有
    する多糖類もしくはその塩および薬物の混合液と生理学
    的因子を含む溶液とからなる請求項4または6に記載の
    徐放性局所送達製剤の調製のためのキット。
  12. 【請求項12】 フィブリノゲン、カルボキシル基を有
    する多糖類もしくはその塩、アプロチニン、人血液凝固
    第XIII因子および薬物の混合液と、生理学的因子を含む
    溶液とからなる請求項5または6に記載の徐放性局所送
    達製剤の調製のためのキット。
  13. 【請求項13】 フィブリノゲンおよびカルボキシル基
    を有する多糖類もしくはその塩の混合液と、生理学的因
    子を含む溶液とからなる請求項4または6に記載の徐放
    性局所送達製剤の担体の調製のためのキット。
  14. 【請求項14】 フィブリノゲン、カルボキシル基を有
    する多糖類もしくはその塩、アプロチニンおよび人血液
    凝固第XIII因子の混合液と、生理学的因子を含む溶液と
    からなる請求項5または6に記載の徐放性局所送達製剤
    の担体の調製のためのキット。
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