JPH10235889A - インクジェットカートリッジ - Google Patents

インクジェットカートリッジ

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Publication number
JPH10235889A
JPH10235889A JP4583097A JP4583097A JPH10235889A JP H10235889 A JPH10235889 A JP H10235889A JP 4583097 A JP4583097 A JP 4583097A JP 4583097 A JP4583097 A JP 4583097A JP H10235889 A JPH10235889 A JP H10235889A
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JP
Japan
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ink
ink jet
jet cartridge
cartridge
jet recording
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Application number
JP4583097A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Masuda
和明 益田
Toshimitsu Nakamura
利光 中村
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Publication of JPH10235889A publication Critical patent/JPH10235889A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録装置に正しい組合せでは
ないインクジェットカートリッジを無理に装着した場合
でも、インクジェット記録装置を破損しない。 【解決手段】 インクジェットカートリッジ16には、
蓋部材30が固定されている。蓋部材30の裏面には、
誤った組合せのインクジェット記録装置への誤装着を防
止する誤装着防止手段としての突起部材34が設けられ
ている。突起部材34の破壊強度は、インクジェットカ
ートリッジ16をインクジェット記録装置に備えられた
キャリッジ107に装着させようとしたときに突起部材
34と干渉する支持板108の破壊強度よりも、小さく
設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出して
被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置に
装着されるインクジェットカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータやワードプロセッサ、ワー
クステーション等の出力装置として用いられる記録装
置、あるいは、複写機やファクシミリの出力手段として
用いられる記録装置では、画像(文字や記号を含む。以
下同じ。)が、記録装置に入力された画像情報に基づい
て、記録用紙もしくはOHPシートなどのプラスチック
薄板を始めとする被記録媒体に記録される。
【0003】このような記録装置の一つに、いわゆるイ
ンクジェット記録装置がある。インクジェット記録装置
とは、インクジェット記録ヘッドに設けられたノズルか
ら被記録媒体にインクを吐出して、被記録媒体に画像を
記録する記録装置である。インクジェット記録装置の利
点としては、高精度の画像を高速で記録できること、特
別な処理がなされていない普通紙に記録できること、ノ
ンインパクト式であるために記録時の騒音が小さいこ
と、さらに、多色のインクを使用してカラー画像を記録
することが容易であること、インクジェット記録ヘッド
の小型化が容易であること、などが知られている。
【0004】ところで、インクジェット記録装置におけ
るインクジェット記録ヘッドへのインク供給手段には、
チューブ等を介してインクジェット記録ヘッドにインク
タンクが接続された構成のものや、あるいは、インクジ
ェット記録ヘッドとインクタンクとが一体化されたイン
クジェットカートリッジを用いたものなど、様々な形態
のものがある。そのうち、インクジェットカートリッジ
に関しては、例えば米国特許第4771295号(特開
昭63−84239号)に、記録装置に対して着脱可能
に搭載され、交換可能なインクジェットカートリッジで
あって、インクタンク内にインク吸収体が充填され、イ
ンク吸収体にインクを含浸させているものが開示されて
いる。なお、このようなインクジェットカートリッジ
は、既に広く市販されている。
【0005】一方、最近では、インクジェット記録ヘッ
ドのノズルがより高密度に配列され、高精細な画像の記
録が可能になっている。例えば、黒インクのみを用いた
文字記録だけでなく、カラーインクを用いたカラー画像
記録や、さらには、写真調の高画質な画像の記録も可能
になっている。これに伴って、記録装置で用いられるイ
ンクの種類も多種多様になってきており、例えば、黒イ
ンクに関しては、染料を水系溶媒に溶かしたものだけで
なく、顔料を用いたものや、染料であっても耐水性を有
するものなどが使われている。また、カラーインクに関
しては、単なるイエロー、マゼンダ、シアンのインクだ
けではなく、インクの各色の濃度を淡くすることによ
り、記録画像における単色部分と複数色が重ね合わされ
た部分との間の明度に階調性をもたせ、より高品位の記
録画質を得ることができるイエロー、マゼンダ、シアン
のインクや、さらには、レッド、グリーン、ブルーのイ
ンクも使われている。このような背景によってインクジ
ェットカートリッジの種類が増加しており、また、各イ
ンクジェットカートリッジに対応すべく、インクジェッ
ト記録装置の種類も増加している。
【0006】ところで、インクジェットカートリッジや
インクジェット記録装置は、生産コストの低減や開発期
間の短縮を図るために多数の部品が共通化されているの
で、各種類とも形状が類似している。そこで、インクジ
ェット記録装置と、それに装着できてかつ良好に記録で
きるインクジェットカートリッジとの組合せについて
は、店頭での説明や、カタログ、取扱説明書によってユ
ーザーサポートが行われている。しかしながら、ユーザ
ーが、インクジェット記録装置に対応していないインク
ジェットカートリッジを誤って装着してしまう可能性は
皆無ではない。インクジェット記録装置に対応していな
いインクジェットカートリッジが装着された場合は、イ
ンクジェット記録装置が備えているプリンタドライバで
は駆動条件が異なるため、インク種類やインクの吐出量
の違い、ノズル密度の違いなどにより、全く記録がされ
ないか、もしくは正常な画像が記録されないケースが発
生し得る。
【0007】そこで、このような事態を防止するため、
インクジェット記録装置とインクジェットカートリッジ
との少なくとも一方に、誤装着か否かを識別するための
識別手段が備えられている。識別手段としては、インク
ジェットカートリッジに付された識別信号をインクジェ
ット記録装置側に設けられている信号読取手段で読み取
ることにより誤装着を識別する電気的な識別手段と、イ
ンクジェットカートリッジに凸部を設けるとともに、イ
ンクジェット記録装置にはインクジェットカートリッジ
の凸部が嵌合する凹部を設けるなどして、誤った組合せ
ではインクジェットカートリッジをインクジェット記録
装置に装着できなくすることにより誤装着を識別する構
造的な識別手段とがある。
【0008】上記の識別手段のうち、電気的な識別手段
では、インクジェットカートリッジが装着された後に誤
装着であったか否かが識別される。ところが、インクジ
ェット記録装置には、インクジェットカートリッジのノ
ズルの吐出口面を保護したり、ノズルからインクを吸引
するためのキャッピング手段が設けられており、このキ
ャッピング手段には、インクジェット記録装置に前に装
着されていたインクジェットカートリッジのインクが多
少残っている。そのため、新たに装着されたインクジェ
ットカートリッジのノズルにキャピング手段が接触する
と、ノズルおよびキャッピング手段の表面で、異質のイ
ンクが混合した状態になる。このように異質のインクが
混合すると、インクの固着が促進されるなどの原因によ
り、特にインクジェット記録ヘッドのノズルでは、記録
を開始してから固着したインクが除去されるまでの間
は、インクが正常に吐出されないため、記録した画像が
かすれてしまうことがある。インクの固着がさらに進ん
だ場合には、インクジェット記録ヘッドのノズルが詰ま
ったり、キャッピング手段が正常に機能しなくなること
も考えられる。
【0009】一方、上記の識別手段のうち、構造的な識
別手段では、インクジェットカートリッジに設けられた
凸部と、インクジェット記録装置に設けられた凹部と
は、インクジェットカートリッジと記録装置とが正しい
組合せの場合である場合にのみ、嵌合して、装着できる
ように設けられている。これにより、インクジェットカ
ートリッジの誤装着を未然に防止することができるの
で、上記のように、異質のインクを混合させてしまうこ
とがない。
【0010】そこで、インクジェットカートリッジの誤
装着の識別手段には、上記の構造的な識別手段が広く用
いられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構造的な識別手段が用いられている場合では、インクジ
ェット記録装置とインクジェットカートリッジとが誤っ
た組合せであるにもかかわらず、ユーザーが気付かない
まま無理にインクジェットカートリッジを装着してしま
った場合には、インクジェット記録装置とインクジェッ
トカートリッジのうち、少なくとも一方が破損してしま
う。インクジェットカートリッジ側が破損した場合は、
別の正規のインクジェットカートリッジを用意すれば直
ちに記録することができる。しかし、インクジェット記
録装置側が破損した場合には、インクジェット記録装置
を修理する必要が生じ、修理期間中はインクジェット記
録装置を使用できなくなることなどから、ユーザーが被
る負担が大きく、インクジェット記録装置側の破損は好
ましくない。
【0012】そこで本発明は、インクジェット記録装置
に正しい組合せではないインクジェットカートリッジを
無理に装着した場合であってもインクジェット記録装置
を破損することがない、誤装着防止手段を有するインク
ジェットカートリッジを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のインクジェットカートリッジは、インクを
吐出して被記録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘ
ッド部と、前記インクジェット記録ヘッド部に供給され
るインクを収容するインクタンクとが一体となって構成
されてインクジェット記録装置に装着されるインクジェ
ットカートリッジであって、装着しても使用できないイ
ンクジェット記録装置に装着しようとしたときに、前記
インクジェット記録装置の一部と干渉することによって
前記インクジェット記録装置への誤装着を防止する誤装
着防止手段が設けられ、前記誤装着防止手段の破壊強度
は、前記誤装着防止手段が干渉するインクジェット記録
装置の部材の破壊強度よりも小さく設定されている。
【0014】これにより、万一、装着しても使用できな
いインクジェット記録装置にインクジェットカートリッ
ジが無理に装着された場合には、インクジェット記録装
置における部材のうち、誤装着防止手段が干渉する部分
が破損する前に、インクジェットカートリッジの誤装着
防止手段が破損する。
【0015】また、前記誤装着防止手段は突起部材であ
ることにより、突起部材が破損するときの感触や聴覚に
よって、ユーザに誤装着であることが認識される。
【0016】さらに、前記誤装着防止手段は、前記イン
クタンクに脱離可能に固定された外壁部材を含み、前記
外壁部材と前記インクタンクとの固定部の破壊強度が、
前記誤装着防止手段が干渉する部材の破壊強度よりも小
さく設定されていることにより、万一、装着しても使用
できないインクジェット記録装置にインクジェットカー
トリッジが無理に装着された場合には、外壁部材がイン
クタンクから脱離する。従って、突起だけが破損して脱
離する場合に比べて、ユーザに誤装着であることが明ら
かに認識される。
【0017】なお、前記外壁部材は、熱融着手段もしく
は接着手段もしくは嵌着手段により前記インクタンクに
固定されていることが好ましい。
【0018】また、前記誤装着防止手段は、破壊されて
も前記インクジェットカートリッジが有する機能を損な
わない位置に配設されていることにより、誤装着により
誤装着防止手段が破壊されたインクジェットカートリッ
ジであっても、インクジェットカートリッジが有する機
能は損なわれない。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0020】最初に、図1を用いて、本発明のインクジ
ェットカートリッジが用いられるインクジェット記録装
置の一実施形態の概略を説明する。図1は、本発明のイ
ンクジェットカートリッジが用いられるインクジェット
記録装置の一実施形態の概略構成を示す斜視図である。
【0021】図1に示すように、インクジェット記録装
置1には、螺旋溝2aが刻まれたリードスクリュー2が
回転自在に支持されている。リードスクリュー2は、リ
ードスクリュー2に設けられた駆動力伝達ギア6と、駆
動力伝達ギア6に噛み合されて設けられている駆動力伝
達ギア5とを介して、駆動モータ4の正逆回転に連動し
て回転される。また、インクジェットカートリッジ16
が搭載されるキャリッジ7は、リードスクリュー2を支
持する部分に設けられたピン(不図示)が螺旋溝2aに
係合し、かつリードスクリュー2とガイドレール3とに
対して摺動自在に設けられている。これにより、駆動モ
ータ4の正逆回転に連動してピンが螺旋溝2aに誘導さ
れるため、キャリッジ7は、プラテンローラ11の軸方
向(図示のX軸方向)に沿って移動する。記録用紙やプ
ラスチック薄板などの被記録媒体10は、プラテンロー
ラ11によって紙送りされる。なお、被記録媒体10の
表面のうち、インクジェットカートリッジ16のインク
ジェット記録ヘッド(不図示)に対面する範囲では、プ
ラテンローラ11よりも幅広に形成され、キャリッジ7
の移動方向に沿って設けられている紙押え板12によっ
て、被記録媒体10がプラテンローラ11の周面に押圧
されている。
【0022】また、インクジェット記録装置1には、キ
ャリッジ7に設けられたレバー15の通過を検出して駆
動モータ4の回転方向の切替え等を行うためのホームポ
ジション検出手段として、フォトカプラ13,14が備
えられている。さらに、インクジェットカートリッジ1
6のインクジェット記録ヘッドが記録領域から外れた位
置(例えば、ホームポジション)において、インクジェ
ット記録ヘッドに対面する位置には、インクジェット記
録ヘッドのインク吐出口面を覆う(キャッピング)ため
のキャッピング手段20が配設されている。キャピング
手段20は、支持部材21によって支持され、さらにイ
ンクジェット記録ヘッドのインク吐出口からインクを吸
引する吸引手段22が備えられ、キャップ内開口23を
介してインクジェット記録ヘッドのインク吐出口を吸引
することにより、インクジェット記録ヘッドの吸引回復
が行われる。
【0023】インクジェット記録装置1の枠部材24に
は、支持板材25が取り付けられており、支持板材25
に摺動可能に支持されたクリーニングブレード26は、
駆動手段(不図示)により、図示のY軸方向に移動可能
に設けられており、インクジェット記録ヘッドに接触お
よび離間することによって、インクジェット記録ヘッド
のクリーニングが行われる。
【0024】カム28は、キャリッジ7がある位置に移
動したときに当接する位置に設けられている。レバー2
7は、キャリッジ7に動かされたカム28に連動して可
動するように設けられている。レバー27の動きに伴っ
て、ギア29やクラッチ(不図示)等の周知の動力伝達
手段を制御することにより、駆動モータ4からの駆動力
の伝達が制御される。
【0025】前述のキャッピング、吸引回復、クリーニ
ングの各処理行程は、キャリッジ7がホームポジション
領域に移動したときに、インクジェット記録ヘッドがキ
ャップ内開口23もしくはクリーニングブレード26に
対面する位置に位置合わせされて、行われる。これらの
各処理行程とインクジェット記録ヘッドの位置合わせ行
程は、周知のタイミングおよびシーケンスを利用して、
任意の態様で行うことができる。また、これらの各処理
行程は、単独で行ってもよいし、複合的に行ってもよ
い。
【0026】なお、インクジェット記録装置1には、イ
ンクジェットカートリッジ16に付された識別信号をイ
ンクジェット記録装置1側に設けられる信号読取手段で
読み取ることにより誤装着を識別する電気的な識別手段
が備えられていてもよい。
【0027】次に、本発明のインクジェットカートリッ
ジの一実施形態の構成を説明する。図2は本発明のイン
クジェットカートリッジの一実施形態の全体構成を示す
斜視図、図3は図2に示したインクジェットカートリッ
ジにおけるインクジェット記録ヘッドの透視斜視図、図
4は図2に示したインクジェットカートリッジの分解斜
視図である。
【0028】図2および図4に示すように、インクジェ
ットカートリッジ16は、インクジェット記録ヘッド1
7を備えたインクジェットユニット18と、インクを収
容するインクタンク19とが一体に組み付けられた構造
となっている。
【0029】図5は、図2に示したインクジェットカー
トリッジを図2に示したA方向から見た状態で示す斜視
図、図6は、図5に示した蓋部材の裏面を示す斜視図で
ある。
【0030】図5に示すように、蓋部材30は、インク
ジェットカートリッジ16の外壁の一部であるととも
に、インクタンク19との間にインクジェットユニット
18を包囲して収納する包囲空間31を形成している。
また、インクジェットカートリッジ16には、後述する
キャリッジ7のフック9a(図8参照)に係合される爪
部36が設けられている。蓋部材30は、2箇所の融着
部32,33でインクタンク19に固定されている。な
お、図5および図6に示したように、蓋部材30の裏面
には、誤った組合せのインクジェット記録装置への誤装
着を防止する誤装着防止手段としての突起部材34が設
けられている。また、図6に示すように、蓋部材30に
は、融着部32,33にピン孔35が設けられている。
蓋部材30の2箇所のピン孔35には、それぞれ、イン
クタンク19に設けられている2箇所の融着ピン(不図
示)が差し込まれ、融着ピンの頭部が熱によって押し潰
されることにより、蓋部材30がインクタンク19に対
してカシメ固定されている。本実施形態では、蓋部材3
0はノリル樹脂で形成されており、突起部材34の大き
さは、高さ約3mm、幅約4mm、厚さ約0.5mm程
度に形成されている。なお、蓋部材30の成形材料や突
起部材34の形状および寸法は、上記に限定されるもの
ではない。
【0031】続いて、インクジェット記録ヘッド17の
構成について説明する。
【0032】図3に示すように、インクジェット記録ヘ
ッド17には、複数の吐出口37が列状に設けられてお
り、各吐出口37には、インクを供給するためのインク
液路39が配設されている。各インク液路39には、吐
出口37からインクを吐出させるためのエネルギー素子
として、供給された印加電圧によって熱エネルギーを発
生する電気熱変換体38が配設されている。画像信号に
応じて各電気熱変換体38に駆動信号を選択的に印加す
ることによって、電気熱変換体38から発生する熱エネ
ルギーによりインクに膜沸騰を生じさせて、インク液路
39内に気泡を発生させる。この気泡をさらに成長させ
ることによって、吐出口37からインク滴が吐出され
る。
【0033】なお、各電気熱変換体38はシリコン基板
からなるヒーターボード40上に設けられ、各電気熱変
換体38に電力を供給するアルミニウム等の配線や電極
(不図示)とともに、エッチング、蒸着、スパッタリン
グ等の半導体製造プロセスによる成膜技術によって一体
的に形成される。これにより、吐出口37が高密度に配
設されたインクジェット記録ヘッド17を容易に製造す
ることができ、インクジェット記録ヘッド17の一層の
コンパクト化を図ることができる。また、IC技術やマ
イクロ加工技術の長所を活用することにより、インクジ
ェット記録ヘッド17の長尺化や面状化(2次元化)も
容易であり、さらに、インクジェット記録ヘッド17の
フルマルチ化および高密度実装化も容易である。
【0034】また、各インク液路39を区分するための
隔壁や、各インク液路39へ供給されるインクを一時的
に収納する共通液室41や、インクタンク19から共通
液室41にインクを導入するするためのインク受け口4
3(図4参照)等が設けられた天板42は、一体成形さ
れている。天板42の成形材料としては、ポリスルフォ
ンが好ましいが、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニ
レンオキシド、ポリプロピレンなどの他の成形用樹脂材
料を用いてもよい。
【0035】次に、インクジェットユニット18の構成
について説明する。
【0036】図4に示すように、金属製の支持体45
は、インクタンク19に設けられた2つの位置決め用の
突起47a,47bおよび2つの熱融着保持用の突起4
8,49(突起49は図7参照)とに係合する孔50,
51,52を有する他、キャリッジ7に対する位置決め
用の突起53,54を有している。加えて、支持体45
には、後述するインク供給管55を貫通させ、インクタ
ンク19からのインク流路を形成するための孔56が形
成されている。なお、支持体45の位置決め用の突起5
3,54の近傍には、それぞれ凹部57,58が設けら
れており、凹部57,58は、組み立てられたインクジ
ェットカートリッジ16(図2参照)において、インク
ジェットカートリッジ16におけるインクジェットユニ
ット18の周囲の3辺に形成されたそれぞれ複数の平行
溝59,60の延長線上に位置することにより、ゴミや
インク等の不要物が突起53,54に至ることがないよ
うに構成されている。
【0037】配線基板46は、支持体45に接着材等に
より貼着されている。配線基板46の一端には、インク
ジェット記録装置1からの電気信号を受けるための複数
個のパッド61が設けられており、他端には、インクジ
ェット記録ヘッド17の基板でもあるヒーターボード4
0の配線部分が接続されている。各パッド61は、イン
クジェット記録ヘッド17に設けられている各電気熱変
換体38(図3参照)に対応しており、インクジェット
記録装置1からの電気信号は、各パッド61を通り、各
電気熱変換体38に個別に供給される。
【0038】インクジェット記録ヘッド17を支持体4
5に固定するための押えばね62は、M字形状に形成さ
れている。ヒーターボード40と天板42とは、押えば
ね62と支持体45との間に配置されており、押えばね
62の足部を、支持体45の孔63を通して支持体45
の裏面側に係合させることによって、ヒーターボード4
0と天板42とが、押えばね62と支持体45との間に
挟み込まれた状態で固定される。このとき、押えばね6
2のM字形状の中央部により、天板42の外壁のうち、
共通液室41(図3参照)の外壁の部分が軽圧で押圧さ
れているとともに、押えばね62の前だれ部64によ
り、インクジェット記録ヘッド17のインク液路39
(図3参照)の一部、好ましくは吐出口37近傍の領域
が線圧で集中押圧されている。
【0039】インクタンク19から供給されるインクを
インクジェット記録ヘッド17に供給するためのインク
供給部材65には、インク供給管55が片持ち梁状に設
けられており、かつインク供給管55に連結されたイン
ク導管66が備えられ、さらに、インク導管66とイン
ク供給管55との間の毛細管現象を確保するための封止
ピン67が挿入されている。なお、インクタンク19と
インク供給管55との結合部は、圧入により封止されて
いる。
【0040】インク供給部材65は、モールド成形によ
って一体成形されるので、各部の寸法精度が高い。例え
ば、インク導管66のインク受け口43に対する圧接状
態は、インク供給部材65の各部の寸法精度が高いの
で、安定している。ここで、インク導管66をインク受
け口43に圧接させた状態で、インク供給部材65側か
ら封止樹脂用接着剤を流し込めば、インク導管66とイ
ンク受け口43とのより確実な連通状態を得ることがで
きる。また、支持体45に対するインク供給部材65の
固定は、インク供給部材65に形成されている2本のピ
ン(不図示)を支持体45の孔68,69に貫通させ、
ピンを熱融着することにより、簡単に行われる。なお、
ピンを熱融着したことによって支持体45のインクタン
ク19側に生じたわずかな突出部は、インクタンク19
の表面のうち、インクジェットユニット18の取付け部
の側面に形成された窪み(不図示)内に収められる。従
って、インクタンク19にインクジェットユニット18
を取付ける際の位置決めに支障をきたすことはない。
【0041】次に、インクタンク19の構成について説
明する。
【0042】図4に示すように、インクタンク19は、
カートリッジ本体70と、インクを含浸して保持するイ
ンク吸収体71と、タンク蓋72とから構成され、イン
ク吸収体71をインクジェットユニット取付け部19a
側の反対側から挿入した後、タンク蓋72でインク吸収
体71を封止することによって組み立てられる。インク
タンク19のインクジェットユニット取付け部19aに
設けられたインク供給口73は、インクジェットユニッ
ト18にインクを供給するためのものであり、インク供
給口73の内部にはフィルタ(不図示)が設けられてい
る。また、インクタンク19には、内部を大気に連通さ
せるための大気連通口74が設けられており、さらに、
大気連通口74には、大気連通口74からインクが漏洩
するのを防止する揆液材75が挿入され、固定されてい
る。
【0043】図7および図4を用いて、インクタンク1
9のインクジェットユニット取付け部19aの構成を説
明する。図7は、図4中に示したインクタンク19にお
けるインクジェットユニット取付け部19aを示す斜視
図である。
【0044】図7および図4に示すように、インクタン
ク19のインクジェットユニット取付け部19aにおい
て、天板42の前面に一体に成形された吐出口プレート
44の吐出口37のほぼ中心を通り、インクタンク19
の底面19bの基準面に平行な直線をL1とすると、直
線L1上に、支持体45に形成されている2つの孔50
に係合される2つの突起47a,47bが設けられてい
る。突起47a,47bは、インクジェットユニット取
付け部19aに対する支持体45の位置決めを行うもの
であり、突起47a,47bの高さは、支持体45厚さ
よりもわずかに低く形成されている。
【0045】また、インクジェットユニット取付け部1
9aには、突起48,49が設けられている。突起4
8,49は、支持体45に形成されている、インクジェ
ットユニット取付け部19aへの固定用孔51,52に
対応するものであり、突起47a,47bよりも長く形
成されており、支持体45を貫通して突出した部分が熱
融着されることによって、支持体45をインクジェット
ユニット取付け部19aに固定する。
【0046】直線L1に垂直で、突起48を通る直線を
3、突起49を通る線をL2とすると、直線L3上には
インク供給口73のほぼ中心が位置するので、インク供
給口73とインク供給管55との連通状態が安定し、イ
ンクジェットカートリッジ16の落下などの衝撃によっ
て連通状態が損なわれるおそれが軽減されている。ま
た、直線L2と直線L3とは一致せず、突起47a周辺に
突起48,49が存在しているので、インクジェットユ
ニット取付け部19aに対するインクジェット記録ヘッ
ド17の位置決め精度の向上が図られている。なお、曲
線L4は、インクジェットユニット取付け部19aにイ
ンクジェットユニット18が装着されたときの、インク
供給部材65の外壁位置である。インクジェットユニッ
ト18は、インク供給部材65が設けられている部分に
重量が集中しているが、このように、インク供給部材6
5が、固定部である突起48,49にほぼ沿った位置に
固定されるので、固定状態が安定しており、容易にイン
ク供給部材65の固定位置がずれるようなことはない。
【0047】さらに、インクタンク19に設けられてい
るつば76は、キャリッジ7に形成されているつば溝7
b(図8参照)に挿入され、キャリッジ7に対するイン
クジェットカートリッジ16の姿勢が極端に悪くなるこ
とが防止される。また、インクタンク19のインクジェ
ットユニット取付け部19aに設けられている抜け止め
87が、キャリッジ7に設けられている引掛け部(不図
示)に係合されることにより、何らかの原因によってイ
ンクジェットカートリッジ16をキャリッジ7から離脱
させる外力が作用しても、インクジェットカートリッジ
16の装着状態が維持される。
【0048】図5に示すように、インクタンク19は、
インクジェットユニット18が装着された後にインクジ
ェットユニット取付け部19aが蓋部材30で覆われる
ことにより、インクジェットユニット18を、下方開口
16aを除いて包囲するように構成されている。しか
し、インクジェットカートリッジ16がキャリッジ7に
搭載されたときは、下方開口16aがキャリッジ7の表
面に塞がれるため、実質的にはインクジェットユニット
18を4方で包囲する包囲空間31が形成されることに
なる。従って、この包囲空間31内に設けられているイ
ンクジェットユニット18からの発熱は、この包囲空間
31内に均一に分散して、この空間内を保温するものと
して有効である。しかしながら、インクジェット記録装
置1が長時間連続して使用された場合など、包囲空間3
1内にわずかな昇温を生ずることがある。このため、イ
ンクジェットユニット18からの自然放熱を助けるため
に、図2に示すように、インクタンク19の屋根部77
に、この包囲空間31よりも小さい幅のスリット78を
設けて、包囲空間31内の昇温を防止しつつ、外部環境
に左右されずにインクジェットユニット18全体の温度
分布の均一化が実現されている。
【0049】図4に示すように、インクジェットカート
リッジ16の内部では、インクは、カートリッジ本体7
0の内部から、インク供給口73、支持体45の孔56
を通り、インク供給部材65の中裏面側に設けられた導
入口を通してインク供給部材65内に供給され、インク
供給部材65の内部を通った後、天板42のインク受け
口43を通って共通液室41(図3参照)内へと流入さ
れる。以上におけるインクの供給路の接続部には、例え
ば、シリコンやブチルゴム等からなるパッキンやOリン
グなどの封止部材79が配設され、これによって封止が
行われて、インク供給路が確保される。
【0050】前述のように、インク供給部材65、天板
42、カートリッジ本体70はそれぞれ一体成形部品で
あるので、廉価で寸法精度が高く形成されるばかりでな
く、大量生産の品質向上に極めて有効である。又、部品
点数が従来に比べて減少されているので、優れた消耗特
性を確実に発揮することができる。
【0051】インクジェットカートリッジ16全体の説
明に戻り、組み立てられたインクジェットカートリッジ
16は、図2に示すように、インク供給部材65の上面
部80と、インクタンク19のスリット78が形成され
た屋根部77の端部との間に、隙間81が形成されてい
る。同様に、インク供給部材65の下面部82(図4参
照)と、インクタンク19のインクジェットユニット取
付け部19aの下部に設けられた薄板部材83(図7参
照)との間にも、隙間(不図示)が形成されている。こ
れらの隙間は、スリット78での放熱効果を補助すると
ともに、インクジェットカートリッジ16に作用する不
要な外力を吸収することにより、外力がインクジェット
ユニット18に直接作用することを防止している。
【0052】次に、本実施形態のインクジェット記録装
置1におけるキャリッジ7の構成について説明する。図
8は、図1に示したインクジェット記録装置のキャリッ
ジおよび図2に示したインクジェットカートリッジの全
体構成を示す斜視図である。
【0053】図1を用いて説明したように、キャリッジ
7は、プラテンローラ11の軸方向に沿って移動するも
のである。図8に示すように、キャリッジ7には、プラ
テンローラ11(図1参照)に対向する部分に、前板7
aが設けられている。前板7aには、インクジェットカ
ートリッジ16の外壁に設けられたつば76(図2等参
照)が差し込まれるつば溝7bが形成されている。
【0054】また、キャリッジ7には、電気接続用の支
持板8が設けられている。支持板8の表面のうち、イン
クジェットカートリッジ16が装着されたときに配線基
板46に対面する面には、配線基板46のパッド61に
対応するパッド84を有するフレキシブルシート85が
設けられている。なお、フレキシブルシート85の裏面
には、各パッド84を裏側から押圧する凸部を有するゴ
ムパッドシート(不図示)が備えられている。一方、支
持板8の表面のうち、インクジェットカートリッジ16
が装着されるときに、インクジェットカートリッジ16
の蓋部材30に設けられた突起部材34が通る部分に
は、突起部材34との干渉を避けるための切欠き部8a
が形成されている。
【0055】さらに、キャリッジ7には、インクジェッ
トカートリッジ16を固定するためのフック9aが備え
られている。フック9aは、フック9aを支持するため
のフック支持台9に設けられた固定軸9cに対して回動
自在に設けられており、フック9aの先端には、インク
ジェットカートリッジ16の爪部36に係合するフック
面9bが形成されている。
【0056】次に、インクジェットカートリッジをイン
クジェット記録装置のキャリッジへ装着する過程を説明
する。
【0057】まず最初に、インクジェットカートリッジ
とインクジェット記録装置とが正しい組合せである場合
について、図8および図9を用いて説明する。ここで、
インクジェットカートリッジとインクジェット記録装置
とが正しい組合せである場合とは、上記で説明したイン
クジェット記録装置1とインクジェットカートリッジ1
6とが組合せられた場合をいう。
【0058】図9は、図2に示したインクジェットカー
トリッジを正しい組合せのインクジェット記録装置にお
けるキャリッジに装着する状態を示す上面図である。な
お、図9では、インクジェットカートリッジ16とキャ
リッジ7の支持板8のみが示されており、インクタンク
の屋根部77(図2参照)は省略して描かれている。
【0059】図8に示すように、インクジェットカート
リッジ16の下方開口16aを有する面をキャリッジ7
の表面に対面させ、下方開口16aをキャリッジ7の支
持板8に挿入する。図8および図9に示すように、支持
板8には切欠き部8aが設けられているので、インクジ
ェットカートリッジ16に設けられている突起部材34
が支持板8に干渉されることはなく、インクジェットカ
ートリッジ16はキャリッジ7に正常に装着される。
【0060】インクジェットカートリッジ16がキャリ
ッジ7に装着され、インクジェットカートリッジ16の
底面がキャリッジ7の表面に接すると、インクジェット
カートリッジ16のつば76が、キャリッジ7の前板7
aに形成されているつば溝7bに差し込まれる。つい
で、キャリッジ7に備えられているフック9aを回動さ
せて、フック面9bをインクジェットカートリッジ16
の爪部36に係合させると、インクジェットカートリッ
ジ16がキャリッジ7に固定される。
【0061】このとき、支持板8のフレキシブルシート
85にインクジェットカートリッジ16の配線基板46
が圧接されているため、フレキシブルシート85のパッ
ド84と配線基板46のパッド61とは接触した状態に
なる。これにより、インクジェット記録装置1からイン
クジェットカートリッジ16へ記録信号が伝送されるよ
うになる。なお、フレキシブルシート85の裏面には、
各パッド84を裏側から押圧する凸部を有するゴムパッ
ドシート(不図示)が備えられているため、各パッド6
1,84間の接触圧力が増し、接触状態が安定してい
る。
【0062】なお、インクジェット記録装置1およびイ
ンクジェットカートリッジ16に、インクジェットカー
トリッジの誤装着を識別する電気的な識別手段が備えら
れている場合には、インクジェット記録装置1の表示パ
ネル(不図示)に、インクジェットカートリッジが正し
く装着された旨の表示がされる。
【0063】次に、インクジェットカートリッジとイン
クジェット記録装置とが誤った組合せである場合につい
て、図10および図11を用いて説明する。ここで、誤
った組合せである場合とは、インクジェットカートリッ
ジと、そのインクジェットカートリッジを装着しても使
用できないインクジェット記録装置とが組み合わされた
場合をいう。
【0064】図10は、図2に示したインクジェットカ
ートリッジを誤った組合せのインクジェット記録装置の
キャリッジに装着する状態を示す斜視図、図11は、図
2に示したインクジェットカートリッジを誤った組合せ
のインクジェット記録装置のキャリッジに装着する状態
を示す上面図である。なお、図11では、インクジェッ
トカートリッジ16とキャリッジ107の支持板108
のみが示されており、インクタンク19の屋根部77
(図2参照)は省略して描かれている。
【0065】図10および図11に示すように、誤った
組合せのインクジェット記録装置における支持板108
には、インクジェットカートリッジ16の突起部材34
との干渉を防ぐための切欠き部が設けられていない。な
お、突起部材34の破壊強度は、支持板108の破壊強
度よりも小さく設定されている。その他、キャリッジ1
07の各部は、図8に示したキャリッジ7と同じである
ので、詳しい説明は省略する。
【0066】このように、インクジェットカートリッジ
16とインクジェット記録装置とが誤った組合せである
場合には、図11に示すように、インクジェットカート
リッジ16の突起部材34が支持板108の上面に当接
するため、インクジェットカートリッジ16をキャリッ
ジ107に装着することができない。
【0067】万一、インクジェットカートリッジ16が
無理にキャリッジ107に押し込まれた場合には、突起
部材34の破壊強度は、支持板108の破壊強度よりも
小さく設定されているので、支持板108が破損する前
に蓋部材30の裏面に設けられている突起部材34が破
損してインクジェットカートリッジ16がキャリッジ1
07に装着されるので、インクジェット記録装置側の部
品が破損することはない。また、突起部材34が破損す
るときの感触や聴覚により、ユーザに誤装着であること
を認識させることができる。本実施形態のインクジェッ
トカートリッジ16の突起部材34は、約5kgfの荷
重で破損するように設けられているが、支持板108の
強度の改良や、突起部材34が破損するときの感触や聴
覚の改良に応じて、突起部材34の破壊強度を変更して
もよい。
【0068】また、インクジェット記録装置およびイン
クジェットカートリッジ16に、インクジェットカート
リッジの誤装着を識別する電気的な識別手段が備えられ
ている場合には、インクジェット記録装置の表示パネル
(不図示)に、誤った組合せのインクジェットカートリ
ッジ16がキャリッジ107に装着された旨の表示がさ
れる。従って、インクジェットカートリッジ16を装着
したときにユーザが誤装着であることを認識できなかっ
た場合でも、装着後ではあるが、誤装着であることを知
ることができる。
【0069】なお、誤装着により破損したインクジェッ
トカートリッジ16であっても、破損箇所は突起部材3
4だけであり、突起部材34が破損してもインクジェッ
トカートリッジ16のインクジェット記録ヘッド17や
インクジェットユニット18は何ら影響を受けないの
で、インクジェットカートリッジ16が有する機能、す
なわち、インクジェット記録ヘッド17のインク吐出機
能やインクタンク19のインク収容機能等は損なわれて
いない。そのため、インクジェットカートリッジ16を
正しい組合せのインクジェット記録装置に装着すれば、
何ら支障無く使用することができる。
【0070】以上のように、インクジェットカートリッ
ジ16には誤装着防止手段としての突起部材34が設け
られ、インクジェット記録装置に誤った組合せのインク
ジェットカートリッジ16を無理に装着した場合であっ
ても、インクジェット記録装置側を破壊する前に突起部
材34が破損するため、インクジェット記録装置を破損
することがない。
【0071】また、突起部材34は、突起部材34が破
損してもインクジェットカートリッジ16の本質的な記
録機能に影響を与えない部分に設けられているため、イ
ンクジェットカートリッジ16を一度誤装着させてしま
った場合でも、インクジェットカートリッジ16を正し
い組合せのインクジェット記録装置に装着すれば、何ら
支障無く使用することができる。
【0072】次に、本実施形態のインクジェットカート
リッジの応用例を図12および図13に示す。図12
は、図2から図6に示したインクジェットカートリッジ
の応用例を示す斜視図、図13は、図12に示した蓋部
材の裏面を示す斜視図である。
【0073】図12および図13に示すように、本応用
例のインクジェットカートリッジ116では、外壁部材
としての蓋部材130に、突起部材134が直方体状に
形成されている。本応用例でも、蓋部材130はノリル
樹脂で形成されており、突起部材134の大きさは、高
さ約3mm、幅約4mm、長さ約10mm程度に形成さ
れている。その他、インクジェットカートリッジ116
の各構成は図2から図6を参照して説明したインクジェ
ットカートリッジ16と同じであるので、詳細な説明は
省略する。
【0074】続いて、インクジェットカートリッジ11
6をインクジェット記録装置のキャリッジ207へ装着
する過程を説明する。ただし、インクジェットカートリ
ッジ116とインクジェット記録装置とが正しい組合せ
である場合については、図8および図9を用いて説明し
た場合と同様であるので、説明を省略する。
【0075】図14は、図12に示したインクジェット
カートリッジを誤った組合せのインクジェット記録装置
のキャリッジに装着する状態を示す斜視図である。な
お、キャリッジ207の各部の構成は図8に示したキャ
リッジ7と同じであるので、詳しい説明は省略する。
【0076】このように、インクジェットカートリッジ
116とインクジェット記録装置とが誤った組合せであ
る場合には、図11を用いて説明したように、インクジ
ェットカートリッジ116の突起部材134が支持板2
08の上面に当接するため、インクジェットカートリッ
ジ116をキャリッジ207に装着することができな
い。
【0077】万一、インクジェットカートリッジ116
が無理に支持板208に押し込まれた場合には、本応用
例のインクジェットカートリッジ116では、蓋部材1
30の突起部材134が破損するのではなく、脱離可能
な固定手段としての熱融着手段によって蓋部材130を
インクジェットカートリッジ116に固定している融着
部132,133のカシメ固定が外れて、インクジェッ
トカートリッジ116から蓋部材130が脱離する。蓋
部材130の融着部132,133の破壊強度は、支持
板208が破損する前にインクジェットカートリッジ1
16から脱離するような強度に設定されているので、イ
ンクジェット記録装置側の部品が破損することはない。
このように蓋部材130が脱離することにより、蓋部材
の一部である突起部材だけが破損して脱離する場合に比
べて、ユーザに誤装着であることを明らかに認識させる
ことができる。
【0078】図15は、図12に示したインクジェット
カートリッジの蓋部材と融着ピンとを示す上面図、およ
びそのA−A線断面図である。インクジェットカートリ
ッジ116での蓋部材130の融着部132,133で
は、図15に示すような、円形断面の融着ピン186が
用いられている。円形断面の融着ピン186を熱によっ
て押し潰すと、融着ピン186の全周が蓋部材130の
ピン孔135に融着する。ところが、融着ピン186の
全周が融着してしまうと、蓋部材130の脱離強度が大
きくなってしまい、インクジェットカートリッジ116
を誤った組合せのインクジェット記録装置に装着したと
きに、蓋部材130が脱離せずに、インクジェット記録
装置を損傷してしまうおそれがある。そこで、融着ピン
186を溶かす融着温度を低くしたり、融着時間を短く
したりすることで、蓋部材130の融着部の強度を意図
的に弱くするような工夫がされている。
【0079】また、インクジェット記録装置に、インク
ジェットカートリッジの誤装着を識別する電気的な識別
手段が備えられている場合には、インクジェット記録装
置の表示パネル(不図示)に、誤った組合せのインクジ
ェットカートリッジ116がキャリッジ207に装着さ
れた旨の表示がされる。従って、インクジェットカート
リッジ116を装着したときにユーザが誤装着であるこ
とを認識できなかった場合でも、装着後ではあるが、誤
装着であることを知ることができる。
【0080】なお、誤装着により蓋部材130が脱離し
たインクジェットカートリッジ116であっても、イン
クジェットカートリッジ116が有する機能、すなわ
ち、インクジェット記録ヘッドのインク吐出機能ややイ
ンクタンクのインク収容機能等は損なわれていない。そ
のため、インクジェットカートリッジ116を正しい組
合せのインクジェット記録装置に装着すれば、何ら支障
無く使用することができる。
【0081】以上のように、インクジェット記録装置に
正しい組合せではないインクジェットカートリッジ11
6を無理に装着した場合であっても、インクジェットカ
ートリッジ116の外壁である外壁部材としての蓋部材
130が、インクジェット記録装置側を破壊する前に脱
離するので、インクジェット記録装置を破損することが
ない。さらに、インクジェットカートリッジ116の外
壁の一部である蓋部材130が脱離することで、ユーザ
ーに、誤装着であることを明らかに認識させることがで
きる。
【0082】なお、インクジェットカートリッジ116
への蓋部材130の固定手段は上記の熱融着手段に限ら
れない。例えば、適量の接着剤を用いて融着ピン186
を蓋部材のピン孔135に固定して、インクジェットカ
ートリッジ116に蓋部材130を固定する接着手段で
あってもよい。また、融着ピン186の外径をピン孔1
35よりも少しだけ太く形成し、融着ピン186とピン
孔135とを嵌着させることにより、インクジェットカ
ートリッジ116へ蓋部材130を固定する嵌着手段で
あってもよい。さらには、融着ピン186とピン孔13
5とを設けずに、インクジェットカートリッジ116と
蓋部材130との表面同士を、熱融着手段や接着手段を
用いて固定してもよい。
【0083】次に、図15に示したインクジェットカー
トリッジのさらなる応用例を図16に示す。図16は、
図15に示したインクジェットカートリッジのさらなる
応用例における蓋部材と融着ピンとを示す上面図、およ
びそのA−A線断面図である。
【0084】図16に示すように、融着ピン286の形
状は、断面が略十字形になるように形成されていてもよ
い。融着ピン286の断面形状を略十字形とすること
で、蓋部材230のピン孔235と融着ピン286との
融着面積が小さくなるため、融着部232,233の融
着強度が小さくなり、蓋部材230の脱離強度を低く抑
えることができる。これにより、融着ピン286を溶か
す際の融着温度や融着時間などの融着条件を厳密なもの
としなくても、所望の脱離強度に近い値で、蓋部材23
0をインクジェットカートリッジ216にカシメ固定す
ることができる。
【0085】このように、融着ピン286の断面形状を
略十字形とすることで、蓋部材230の脱離強度のばら
つきが抑えられるので、インクジェットカートリッジ2
16の誤装着時に、蓋部材230をより確実に脱離させ
ることができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェットカートリッジは、装着しても使用できないインク
ジェット記録装置に装着しようとしたときに、インクジ
ェット記録装置の一部と干渉することによってインクジ
ェット記録装置への誤装着を防止する誤装着防止手段が
設けられ、誤装着防止手段の破壊強度は、誤装着防止手
段が干渉する部材の破壊強度よりも小さく設定されてい
るので、インクジェット記録装置に正しい組合せではな
いインクジェットカートリッジを無理に装着した場合で
あっても、インクジェット記録装置を破損することがな
い。
【0087】また、誤装着防止手段は突起部材であるこ
とにより、突起部材が破損するときの感触や聴覚によっ
て、ユーザに誤装着であることを認識させることができ
る。
【0088】さらに、誤装着防止手段は、インクタンク
に脱離可能に固定された外壁部材を含み、外壁部材とイ
ンクタンクとの固定部の破壊強度が、誤装着防止手段が
干渉する部材の破壊強度よりも小さく設定されているこ
とにより、突起部材だけが破損して脱離する場合に比べ
て、ユーザに誤装着であることを明らかに認識させるこ
とができる。
【0089】また、誤装着防止手段は、破壊されても前
記インクジェットカートリッジが有する機能を損なわな
い位置に配設されていることにより、誤装着により誤装
着防止手段が破壊されてもインクジェットカートリッジ
が有する機能は損なわれず、インクジェットカートリッ
ジを正しい組合せのインクジェット記録装置に装着すれ
ば、何ら支障無く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットカートリッジが用いら
れるインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す
斜視図である。
【図2】本発明のインクジェットカートリッジの一実施
形態の全体構成を示す斜視図である。
【図3】図2に示したインクジェットカートリッジにお
けるインクジェットインクジェット記録ヘッドの透視斜
視図である。
【図4】図2に示したインクジェットカートリッジの分
解斜視図である。
【図5】図2に示したインクジェットカートリッジを図
2に示したA方向から見た状態で示す斜視図である。
【図6】図5に示した蓋部材の裏面を示す斜視図であ
る。
【図7】図4中に示したインクタンクにおけるインクジ
ェットユニット取付け部を示す斜視図である。
【図8】図1に示したインクジェット記録装置のキャリ
ッジおよび図2に示したインクジェットカートリッジの
全体構成を示す斜視図である。
【図9】図2に示したインクジェットカートリッジを正
しい組合せのインクジェット記録装置のキャリッジに装
着する状態を示す上面図である。
【図10】図2に示したインクジェットカートリッジを
誤った組合せのインクジェット記録装置のキャリッジに
装着する状態を示す斜視図である。
【図11】図2に示したインクジェットカートリッジを
誤った組合せのインクジェット記録装置のキャリッジに
装着する状態を示す上面図である。
【図12】図2から図6に示したインクジェットカート
リッジの応用例を示す斜視図である。
【図13】図12に示した蓋部材の裏面を示す斜視図で
ある。
【図14】図12に示したインクジェットカートリッジ
を誤った組合せのインクジェット記録装置のキャリッジ
に装着する状態を示す斜視図である。
【図15】図12に示したインクジェットカートリッジ
の蓋部材と融着ピンとを示す上面図、およびそのA−A
線断面図である。
【図16】図15に示したインクジェットカートリッジ
のさらなる応用例における蓋部材と融着ピンとを示す上
面図、およびそのA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 2 リードスクリュー 2a 螺旋溝 3 ガイドレール 4 駆動モータ 5,6 駆動力伝達ギア 7,107,207 キャリッジ 7a 前板 7b つば溝 8,108,208 支持板 8a 切欠き部 9 フック支持台 9a フック 9b フック面 9c 固定軸 10 被記録媒体 11 プラテンローラ 12 紙押え板 13,14 フォトカプラ 15 レバー 16,116,216 インクジェットカートリッジ 17 インクジェット記録ヘッド 18 インクジェットユニット 19 インクタンク 19a インクジェットユニット取付け部 19b 底面 20 キャッピング手段 21 支持部材 22 吸引手段 23 キャップ内開口 24 枠部材 25 支持板材 26 クリーニングブレード 27 レバー 28 カム 29 ギア 30,130,230 蓋部材 31 包囲空間 32,33,132,133,232,233 融着
部 34,134 突起部材 35,135,235 ピン孔 36 爪部 37 吐出口 38 電気熱変換体 39 インク液路 40 ヒーターボード 41 共通液室 42 天板 43 インク受け口 44 吐出口プレート 45 支持体 46 配線基板 47a,47b,48,49,53,54,134
突起 50,51,52,56,63,68,69 孔 55 インク供給管 57,58 凹部 59,60 平行溝 61,84 パッド 62 押えばね 64 前だれ部 65 インク供給部材 66 インク導管 67 封止ピン 70 カートリッジ本体 71 インク吸収体 72 タンク蓋 73 インク供給口 74 大気連通口 75 揆液材 76 つば 77 屋根部 78 スリット 79 封止部材 80 上面部 81 隙間 82 下面部 83 薄板部材 85 フレキシブルシート 86,186,286 融着ピン 87 抜け止め

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出して被記録媒体に記録を行
    うインクジェット記録ヘッド部と、前記インクジェット
    記録ヘッド部に供給されるインクを収容するインクタン
    クとが一体となって構成されてインクジェット記録装置
    に装着されるインクジェットカートリッジであって、 装着しても使用できないインクジェット記録装置に装着
    しようとしたときに、前記インクジェット記録装置の一
    部と干渉することによって前記インクジェット記録装置
    への誤装着を防止する誤装着防止手段が設けられ、 前記誤装着防止手段の破壊強度は、前記誤装着防止手段
    が干渉するインクジェット記録装置の部材の破壊強度よ
    りも小さく設定されていることを特徴とするインクジェ
    ットカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記誤装着防止手段は突起部材である請
    求項1記載のインクジェットカートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記誤装着防止手段は、前記インクタン
    クに脱離可能に固定された外壁部材を含み、前記外壁部
    材と前記インクタンクとの固定部の破壊強度が、前記誤
    装着防止手段が干渉する部材の破壊強度よりも小さく設
    定されている請求項1記載のインクジェットカートリッ
    ジ。
  4. 【請求項4】 前記外壁部材は、熱融着手段により前記
    インクタンクに固定されている請求項3記載のインクジ
    ェットカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記外壁部材は、接着手段により前記イ
    ンクタンクに固定されている請求項3記載のインクジェ
    ットカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記外壁部材は、嵌着手段により前記イ
    ンクタンクに固定されている請求項3記載のインクジェ
    ットカートリッジ。
  7. 【請求項7】 前記誤装着防止手段は、破壊されても前
    記インクジェットカートリッジが有する機能を損なわな
    い位置に配設されている請求項1から6のいずれか1項
    記載のインクジェットカートリッジ。
  8. 【請求項8】 前記インクジェット記録ヘッドは、イン
    クを吐出させるために利用される熱エネルギーを発生す
    る電気熱変換体を有する請求項1から7のいずれか1項
    記載のインクジェットカートリッジ。
  9. 【請求項9】 インクは、前記電気熱変換体によって印
    加される熱エネルギーによって生じる膜沸騰を利用して
    吐出される請求項8記載のインクジェットカートリッ
    ジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7249832B2 (en) 2002-12-10 2007-07-31 Seiko Epson Corporation Liquid cartridge and method for manufacturing liquid cartridge

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7125108B2 (en) 2002-12-10 2006-10-24 Seiko Epson Corporation Liquid cartridge
US7249832B2 (en) 2002-12-10 2007-07-31 Seiko Epson Corporation Liquid cartridge and method for manufacturing liquid cartridge

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