JPH10235279A - ホットスタンプ処理方法 - Google Patents

ホットスタンプ処理方法

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JPH10235279A
JPH10235279A JP3942497A JP3942497A JPH10235279A JP H10235279 A JPH10235279 A JP H10235279A JP 3942497 A JP3942497 A JP 3942497A JP 3942497 A JP3942497 A JP 3942497A JP H10235279 A JPH10235279 A JP H10235279A
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JP
Japan
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mark
film
base coating
synthetic resin
resin molded
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JP3942497A
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English (en)
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Hideo Naito
日出男 内藤
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Ichikoh Industries Ltd
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Ichikoh Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂成形品1の表面に設定されたマーク
形状の区域に、物理的強度(例えば耐剥離強度)が大き
く、化学的に安定な、高輝度金属光沢を発色させかつ、
上記マーク形状の区域以外を所定の意匠色調ならしめる
ホットスタンプ処理を、容易に、かつ低コストで行ない
得るように改良する。 【解決手段】 第1工程で、マーク形状区域にホットス
タンプ箔膜12を形成し、第2工程で上記ホットスタン
プ箔膜12の上にマスキング塗装14を成膜する。第3
工程でベース塗料4を全面的に噴霧してベース塗膜5で
覆い、第4工程で上記マスキング塗膜14の上に成膜さ
れているベース塗膜5′を剥がし取ってホットスタンプ
箔膜12を露出させ、第5工程で全面的に保護クリヤー
塗膜16で覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばフィニッシ
ャなどの車両用外装品を製造する場合、合成樹脂成形品
の素材の表面に意匠色塗装を施すとともに、該合成樹脂
製素材の面に設定されたマーク形状の区域に金属性光沢
を付与するホットスタンプ箔膜を形成する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂で成形された素材の表面に文
字,記号,模様など(以下、マークと呼ぶ)を高輝度で
標示する技術として、金属箔を用いるホットスタンプ処
理が公知である。このホットスタンプ処理技法によれ
ば、多数の製品をほぼ均一な品質に加工し易いので広く
用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えばフィニッシャや
オーナメントエンブレムといった車両用外装品にホット
スタンプ処理を適用しようとすると、車両用外装品にお
ける使用条件に由来する特有の要件を満たさねばならな
い。すなわち(イ)マーク形状部分以外の区域は、車体
の色調にマッチした意匠色調を呈すること、(ロ)砂塵
が衝突する場合を考慮して耐摩耗性を有すること、およ
び(ハ)意匠色調の部分と金属性光沢を呈する高輝度部
分(ホットスタンプ処理面)との境界が鮮明であるこ
と、を必要とする。こうした要請に応えるため、合成樹
脂材料で成形されたフィニッシャやオーナメントエンブ
レム等の素材(以下、合成樹脂成形品と略称する)の表
面に設定されたマーク形状の区域にホットスタンプ箔膜
を成膜するとともに、該マーク形状区域以外の区域に車
体の塗装にマッチする色調のベース塗膜を形成し、さら
に上記ホットスタンプ箔膜およびベース塗膜を覆って耐
摩耗性の保護クリヤー塗装を施す。
【0004】図4は、合成樹脂成形品の表面にホットス
タンプ箔膜を形成するとともに、該ホットスタンプ箔膜
以外の部分にベース塗膜を形成する従来技術を説明する
ための工程図であって、(A)はマーク形状区域以外の
区域にベース塗装を施している状態を、(B)は該ベー
ス塗装を終えた状態を、(C)はベース塗装されていな
いマーク形状の区域にホットスタンプ箔膜を形成した状
態を、それぞれ模式的に描いてある。図4(A)に示し
たごとく、合成樹脂成形品1の表面に設定されたマーク
形状の区域Mは、周囲の区域よりも若干高くなってい
て、高さ寸法hの段差が形成されている。上記の区域M
を、マーク形状のマスク2で覆い、ノズル3からベース
塗料を噴霧して、同図4(B)に示したように、マーク
形状の区域M以外の区域にベース塗膜5を成膜した後、
同図(C)に示したようにマーク形状の区域Mに、マー
ク形状のホットスタンプ箔膜を成膜する。以上に説明し
た従来技術によると、前提の図4(C)に現れているよ
うに、ホットスタンプ箔膜6とベース塗膜5との境界部
に、ホットスタンプ箔膜も付着せずベース塗膜5で覆わ
れてもいない未処理部7が発生する。このため、ホット
スタンプ箔膜によって形成される金属光沢を有する高輝
度区域(マーク形状)の輪郭が不鮮明になる。上述した
不具合(輪郭不鮮明)を防止するための公知技術とし
て、(i)別体に構成した部材を貼着する方法、および
(ii)マスクを用いず、ベース塗膜の上にホットスタン
プ処理する方法が有るが、別体の部材を貼着する方法に
よると多大の時間と労力を要して割高となり、ベース塗
膜の上にホットスタンプを施すと付着性が悪くなって自
動車規格に適合することが困難であって、特に、耐湿試
験したときに「膨れ」を生じる。ベース塗料や、ホット
スタンプシートの接着層を構成している熱軟化性接着剤
や、クリヤーコート用の塗料を適宜に選定して、ベース
塗膜に対するホットスタンプ箔膜の付着性を改良する研
究も行なわれているが、非常に難しい技術的問題が有
る。その理由は、α.合成樹脂成形品の材質と、β.ベ
ース塗料の材質と、γ.ホットスタンプシート接着層の
材質と、δ.金属箔膜の材質と、ε.クリヤー塗料の材
質との5者間で付着性が良いこと、および化学的反応性
(アタック性)の無いことという制約を受けるので、設
計的自由度が極めて少ない。少ない自由度の中で材質選
定をすると、付着性・化学的安定性以外の条件(例えば
低価格,無毒性,取扱容易性)を比較選定する余地がほ
とんど無くなってしまうことになる。本発明は上述の事
情に鑑みて為されたものであって、ベース塗膜とホット
スタンプ箔膜との境界が鮮明で、加工コストが低廉で、
塗料等の材質選定に関する自由度大きいホットスタンプ
処理方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明方法の基本的な原理を略述すると、
合成樹脂成形品の表面に設定されたマーク形状区域にホ
ットスタンプ処理を施してマーク形状のホットスタンプ
箔膜を形成するに先立って予め、もしくは、該マーク形
状のホットスタンプ箔膜を形成した後、一旦、該マーク
形状区域を含めて全面的にベース塗料を吹きつけてベー
ス塗膜で覆い、然る後にマーク形状の区域のベース塗膜
を除去して、クリヤー塗装を施す。上述した原理に基づ
いて本発明に係るホットスタンプ処理方法は、合成樹脂
成形品の表面にマーク形状の区域を設定して、上記マー
ク形状区域にホットスタンプ処理を施して金属光沢を付
与するとともに、上記マーク形状区域以外の区域に意匠
色の塗装を施すホットスタンプ処理方法において、
(a)合成樹脂成形品のマーク形状区域にホットスタン
プ箔膜を成膜してから、上記マーク形状区域を含めて全
面的にベース塗装してベース塗膜で覆った後、ホットス
タンプ箔膜を覆っているベース塗膜を除去することによ
り、「ホットスタンプ箔膜の輪郭にベース塗膜が隙間無
く接触して合成樹脂成形品の表面を覆っている状態」を
現出し、(a′)もしくは、合成樹脂成形品表面のマー
ク形状区域を含めて全面的にベース塗装してから、マー
ク形状部分のベース塗膜を除去した後、ベース塗膜を除
去されて合成樹脂材が露出している部分にホットスタン
プ箔膜を成膜することにより、「ホットスタンプ箔膜の
輪郭にベース塗膜が隙間無く接触して合成樹脂成形品の
表面を覆っている状態」を現出し、(b)合成樹脂成形
品の表面に成膜されているホットスタンプ箔膜およびベ
ース塗膜を覆って全面的にクリヤー塗装を施して保護ク
リヤー塗膜を形成することを特徴とする。以上に説明し
た本発明に係るホットスタンプ処理方法によると、合成
樹脂成形品の表面に設定されたマーク形状の区域を含め
て全面的にベース塗膜を成膜した後、該マーク形状区域
についてベース塗膜を取り除くことにより、上記ベース
塗膜を除去されたマーク形状区域の内縁と、該ベース塗
装の除去後もしくは除去に先立って形成されたマーク形
状のホットスタンプ箔膜の外周縁とを隙間無く接触させ
るので、従来技術(図4の方法)において形成された未
処理部7(もしくは、これに類似する表面処理欠陥)を
生じる虞れが無い。このため、ホットスタンプ箔膜で標
示される高輝度金属性光沢のマーク形状の輪郭が鮮明で
美麗である。また、本発明方法においてはマーク形状区
域のベース塗膜を除去するので、マーク形状のホットス
タンプ箔膜がベース塗膜上に成膜されることが無い。従
って、ホットスタンプシートの接着剤とベース塗料との
相溶性(付着性)に左右される余地無く、ホットスタン
プ箔膜が合成樹脂成形品の生地に対して直接的に(ベー
ス塗膜を介すること無く)貼着されるので、耐湿試験の
際に膨れを生じたりする虞れ無く自動車規格に適合す
る。
【0006】前述のように、ホットスタンプ箔膜を形成
するに先立って予め全面的にベース塗装した後にマーク
形状区域のベース塗膜を除去するには、ベース塗装前に
マーク形状区域に剥離性を有するマスキング塗膜を形成
しておいて、ベース塗膜とマスキング塗膜とを一緒に機
械的に剥ぎ取っても良く、ベース塗装後にベース塗膜を
機械的に(例えばマイクログラインダ、もしくはレーザ
ー加工機などで)除去しても良く、いずれの場合にもベ
ース塗膜をマーク形状に除去した区域は合成樹脂成形品
の合成樹脂材の生地が露出するので、この合成樹脂生地
面にホットスタンプ箔膜を成膜する操作は、公知技術を
適用して迅速,容易,かつ確実に行なうことができ、自
動車規格に適合する耐剥離性,耐侯性,および耐湿性を
得ることができる。また、予めマーク形状区域にホット
スタンプ箔膜を形成してから全面的にベース塗装を施
し、該ベース塗装の塗膜のマーク形状区域を除去する操
作は、予め形成されているホットスタンプ箔膜の上に剥
離性の良いマスキング塗膜を成膜しておくことによって
迅速,容易かつ確実に行なうことができる。この場合、
ベース塗装前にホットスタンプ箔膜を成膜するので、該
ホットスタンプ箔膜はベース塗料との間の物理的性状・
化学反応性の如何に拘らず、公知技術を適用して迅速,
容易かつ確実に成膜することができる。上述のようにし
て、合成樹脂成形品表面に設定されたマーク形状区域以
外の区域がベース塗膜によって意匠色調を呈するととも
に、該マーク形状区域は鮮明な輪郭で高輝度の金属性光
沢を呈し、かつ、これらホットスタンプ箔膜およびベー
ス塗膜を覆って全面的に保護クリヤー塗膜が形成される
ので、砂塵が吹き付けられたりしても実用上充分な耐摩
耗性を発揮し、その美麗な外観が保たれ、耐久性に優れ
ている。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る第1の実施形
態を示す工程説明図で、第1工程から第5工程に至る間
の各工程について、加工中の状態を表す模式図と加工後
の状態を表す断面図とを描いてある。本図1の第1工程
の左側欄のごとく、受治具8の上に合成樹脂成形品1を
セットし、その上にホットスタンプシート9を置き、そ
の上面から、熱板10に取り付けたマーク形状の圧着治
具11によって矢印Pのように加熱・押圧して、同第1
工程右側欄に示すように合成樹脂成形品1の表面にマー
ク形状のホットスタンプ箔膜12を成膜する。この第1
工程のようにしてホットスタンプ箔膜を成膜する操作は
狭義のホットスタンプ処理であるが、本発明において単
にホットスタンプ処理と言えば、上記狭義のホットスタ
ンプ処理に伴う全工程を総称した広義の表面加工処理を
意味するものとする。本図1の第2工程の左側欄のごと
く、前記マーク形状のホットスタンプ箔膜12の上に、
ローラ3を用いてマスキング塗膜14を形成した後、第
3工程の左側欄に示すごとく、前記マスキング塗膜14
の表面を含めて全面的にベース塗料4によって塗装す
る。これにより、第3工程の右側欄に示したように、合
成樹脂成形品1の表面に設定されたマーク形状区域は、
その上に順次にホットスタンプ箔膜12と、マスキング
塗膜14と、ベース塗膜5とが成層されて三層構造にな
っている。そこで本図1の第4工程に示すように、ベー
ス塗膜5で覆われているマスキング塗膜14を矢印aの
ように機械的に引き剥がすと、マーク形状のホットスタ
ンプ箔膜12が露出する。上記の機械的に引き剥がすと
は、溶剤などの薬品を用いた科学的な剥離操作ではない
意であって、手作業であっても良く、自動化機械を用い
ても良い。
【0008】本図1の第4工程の右側欄に表されている
ように、ベース塗膜5に覆われているマスキング塗膜1
4を引き剥がすと、残り部分のベース塗膜5′に形成さ
れたマーク形状の欠落部の内周縁とマーク形状のホット
スタンプ箔膜12の外周縁とが隙間無く接触して、その
輪郭形状が鮮明になる。本発明において隙間無く接触す
るとは、正常な視力の者が明視距離から肉眼で見たとき
隙間の存在を感知しないという意味であって、微視的隙
間が存在することを許容する。
【0009】次に、本図1の第5工程に示すように、全
面的にクリヤー塗料15を吹きつけて保護クリヤー塗膜
16を成膜してベース塗膜5′とホットスタンプ箔膜1
2とを覆う。
【0010】図2は本発明に係る第2の実施形態を示す
工程説明図で、第1工程から第4工程に至る間の各工程
について、加工中の状態を表す模式図と加工後の状態を
表す断面図とを描いてある。本図2の第1工程の左側欄
に示したように、合成樹脂成形品1の表面に、全面的に
ベース塗料4を噴霧して、同右側欄に示したように、該
合成樹脂成形品1の表面に設定したマーク形状区域を含
めて全面的にベース塗膜5を成膜する。この場合、必ず
しも合成樹脂成形品1の文字通りの前面にベース塗膜5
を成膜しなくても良く、例えば裏面や側面はベース塗膜
5を成膜しなくても良い。本図2の第2工程の左側欄に
示されているように、合成樹脂成形品1を覆っているベ
ース塗膜4の内で、マーク形状区域に位置している部分
を、レーザー18によって除去する。図示の17はレー
ザーガンである。これにより、本図2の第2工程の右側
欄に示されているように、合成樹脂成形品1の上に設定
されているマーク形状区域が露出する。合成樹脂材料が
露出していると、この区域にホットスタンプ箔膜を成膜
することについて格別の困難が無い。そこで、本図2の
第3工程の左側欄に示したようにして、前記合成樹脂成
形品1のマーク形状区域にホットスタンプシート9を載
せ、マーク形状区域以外の区域にベース塗膜を成膜され
ている半製品19に狭義のホットスタンプ処理を施す
と、同右側欄に示したように、マーク形状区域にホット
スタンプ箔膜12が成膜され、その周囲に隙間無く接触
してベース塗膜5が成膜されるので、高輝度の金属性光
沢を有するマーク形状のホットスタンプ箔膜12の輪郭
が鮮明に表されて美麗である。前掲の図1の第4工程の
右側欄においてマスキング塗膜14を剥がし取った状態
と、本図2の第3工程の右側欄においてホットスタンプ
箔膜を成膜した状態とは、本質的に類似である。そこ
で、本図2の第4工程は前掲の図1の第5工程と類似の
工程であって、マーク形状のホットスタンプ箔膜12と
ベース塗装5とを施された合成樹脂成形品1に、全面的
にクリヤー塗料15を塗装して保護クリヤー塗膜16で
覆う。
【0011】図3は本発明に係る第3の実施形態を示す
工程説明図で、第1工程から第5工程に至る間の各工程
について、加工中の状態を表す模式図と加工後の状態を
表す断面図とを描いてある。本図3の第1工程の左側欄
に示すように、ローラ13によってマーク形状の区域に
マスキング塗装を施し、該工程の右側欄に示すようにマ
スキング塗膜14を成膜する。次に、本図3の第2工程
の左側欄に示すように、マーク形状のマスキング塗膜1
4を成膜した合成樹脂成形品1に、全面的にベース塗料
4を噴霧して、該工程の右側欄に示すように、マーク形
状のマスキング塗膜14を覆ってベース塗膜5を成膜す
る。本図3の第3工程の左側欄に示すごとく、ベース塗
膜5を成層されているマスキング塗装14を矢印bのよ
うに引き剥がすと、該工程の右側欄のように、合成樹脂
成形品1の表面に設定されたマーク形状の区域が露出
し、その周囲の区域がベース塗膜5で覆われた状態にな
る。上記の図3の第3工程の右側欄の状態は、前掲の図
2の第2工程の右側欄と本質的に同様ないし類似であ
る。従って、その後の加工もほぼ同様に行なわれる。す
なわち、本図3の第4,第5工程は、前掲の図2の第
3,第4工程と同様ないし類似であり、最終工程におけ
る加工後の状態も同様であり、その作用・効果も同様で
ある。
【0012】
【発明の効果】本発明に係るホットスタンプ処理方法に
よると、合成樹脂成形品の表面に設定されたマーク形状
の区域を含めて全面的にベース塗膜を成膜した後、該マ
ーク形状区域についてベース塗膜を取り除くことによ
り、上記ベース塗膜を除去されたマーク形状区域の内縁
と、該ベース塗装の除去後もしくは除去に先立って形成
されたマーク形状のホットスタンプ箔膜の外周縁とを隙
間無く接触させるので、従来技術(図4の方法)におい
て形成された未処理部7(もしくは、これに類似する表
面処理欠陥)を生じる虞れが無い。このため、ホットス
タンプ箔膜で標示される高輝度金属性光沢のマーク形状
の輪郭が鮮明で美麗である。また、本発明方法において
はマーク形状区域のベース塗膜を除去するので、マーク
形状のホットスタンプ箔膜がベース塗膜上に成膜される
ことが無い。従って、ホットスタンプシートの接着剤と
ベース塗料との相溶性(付着性)に左右される余地無
く、ホットスタンプ箔膜が合成樹脂成形品の生地の表面
に対して直接的に貼着されるので、耐湿試験の際に膨れ
を生じたりする虞れ無く自動車規格に適合する。
【0013】前述のように、ホットスタンプ箔膜を形成
するに先立って予め全面的にベース塗装した後にマーク
形状区域のベース塗膜を除去するには、ベース塗装前に
マーク形状区域に剥離性を有するマスキング塗装を形成
しておいて、ベース塗膜とマスキング塗膜とを一緒に機
械的に剥ぎ取っても良く、ベース塗装後にベース塗膜を
機械的に(例えばマイクログラインダ、もしくはレーザ
ー加工機などで)除去しても良く、いずれの場合にもベ
ース塗膜をマーク形状に除去した区域は合成樹脂成形品
の合成樹脂材の生地が露出するので、この合成樹脂生地
面にホットスタンプ箔膜を成膜する操作は、公知技術を
適用して迅速,容易,かつ確実に行なうことができ、自
動車規格に適合する耐剥離性,耐侯性,および耐湿性を
得ることができる。また、ホットスタンプ箔膜上にベー
ス塗装を施してから該ベース塗装の塗膜をマーク形状に
除去する場合、ベース塗装前にスタンプ箔膜を成膜する
ので別段の技術的な困難を伴わない。
【0014】上述のようにして、合成樹脂成形品のマー
ク形状区域以外の区域がベース塗膜によって意匠色調を
呈するとともに、該マーク形状区域は鮮明な輪郭で高輝
度の金属性光沢を呈し、かつ、これらホットスタンプ箔
膜およびベース塗膜を覆って全面的に保護クリヤー塗膜
が形成されるので、砂塵が吹き付けられたりしても実用
上充分な耐摩耗性を発揮し、その美麗な外観が保たれ、
耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態を示す工程説明図
であって、第1工程から第5工程に至る間の各工程につ
いて、加工中の状態を表す模式図と加工後の状態を表す
断面図とを描いてある。
【図2】本発明に係る第2の実施形態を示す工程説明図
で、第1工程から第4工程に至る間の各工程について、
加工中の状態を表す模式図と加工後の状態を表す断面図
とを描いてある。
【図3】本発明に係る第3の実施形態を示す工程説明図
であって、第1工程から第5工程に至る間の各工程につ
いて、加工中の状態を表す模式図と加工後の状態を表す
断面図とを描いてある。
【図4】合成樹脂成形品の表面にホットスタンプ箔膜を
形成するとともに、該ホットスタンプ箔膜以外の部分に
ベース塗膜を形成する従来技術を説明するための工程図
であって、(A)はマーク形状区域以外の区域にベース
塗装を施している状態を、(B)は該ベース塗装を終え
た状態を、(C)はベース塗装されていないマーク形状
の区域にホットスタンプ箔膜を形成した状態を、それぞ
れ模式的に描いてある。
【符号の説明】
1…合成樹脂成形品、2…マーク形状のマスク、3…塗
装用のノズル、4…ベース塗料、5…ベース塗膜、6…
ホットスタンプ箔膜、7…未処理部、8…ホットスタン
プ用の受治具、9…ホットスタンプシート、10…ホッ
トスタンプ機の熱板、11…ホットスタンプ用の圧着治
具、12…ホットスタンプ箔膜、13…マスキング塗装
用のローラ、14…マスキング塗膜、15…クリヤー塗
料、16…保護クリヤー塗膜、17…レーザーガン、1
8…レーザー、19…ベース塗膜を加工され半製品。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂成形品の表面にマーク形状の区
    域を設定して、上記マーク形状区域にホットスタンプ処
    理を施して金属光沢を付与するとともに、上記マーク形
    状区域以外の区域に意匠色の塗装を施すホットスタンプ
    処理方法において、 (a)合成樹脂成形品のマーク形状区域にホットスタン
    プ箔膜を成膜してから、上記マーク形状区域を含めて全
    面的にベース塗装してベース塗膜で覆った後、ホットス
    タンプ箔膜を覆っているベース塗膜を除去することによ
    り、「ホットスタンプ箔膜の輪郭にベース塗膜が隙間無
    く接触して合成樹脂成形品の表面を覆っている状態」を
    現出し、 (a′)もしくは、合成樹脂成形品表面のマーク形状区
    域を含めて全面的にベース塗装してから、マーク形状部
    分のベース塗膜を除去した後、ベース塗膜を除去されて
    合成樹脂材が露出している部分にホットスタンプ箔膜を
    成膜することにより、「ホットスタンプ箔膜の輪郭にベ
    ース塗膜が隙間無く接触して合成樹脂成形品の表面を覆
    っている状態」を現出し、 (b)合成樹脂成形品の表面に成膜されているホットス
    タンプ箔膜およびベース塗膜を覆って全面的にクリヤー
    塗装を施して保護クリヤー塗膜を形成することを特徴と
    する、ホットスタンプ処理方法。
JP3942497A 1997-02-24 1997-02-24 ホットスタンプ処理方法 Pending JPH10235279A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116141855A (zh) * 2022-12-02 2023-05-23 东莞光群雷射科技有限公司 一种免保护油花纸烫金工艺

Cited By (2)

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CN116141855A (zh) * 2022-12-02 2023-05-23 东莞光群雷射科技有限公司 一种免保护油花纸烫金工艺
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