JPH01167000A - 熱可塑性合成樹脂フイルム製エンブレム等の古び加工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、布帛１合成樹脂シート、皮革等の基材上に溶
着、成形される熱可塑性合成樹脂フィルム製のエンブレ
ム、ワッペン、紋章等の装飾片の凹陥部分に、古びた感
じの濃い色調を与える古び加工方法に関する。

従来の技術 古び加工技術は、金属製バッジ業界では、個個のバッジ
に濃色塗料を塗布し、直ちに布帛等で払拭して凸部表面
の濃色塗料を除去し、深く凹陥した部位にのみ該塗料を
残存させる技法により行なわれており、１個ずつ手作業
で行なわれるものであるが、熱可塑性合成樹脂フィルム
製のエンブレム、ワッペン等には、次に説明するごとき
問題点が存し、適用し難い技法である。

発明が解決しようとする問題点 すなわち、熱可塑性合成樹脂フィルムを素材として成形
されるエンブレム、ワッペン等の成形品は、布帛、皮革
等の基材に溶着されるものであり、かつ１枚のフィルム
素材から多数個どりされるものであること、製品が比較
的柔軟であること等により、前述の金属等バッジの技法
では、作業員の個人差によって払拭度合に著しい差が生
じ、均一な仕上りが得られず、また多大な作業時間と熟
練技術とを要するため、作業効率が悪く、コスト高とな
る等の問題力乏存する。

発明の目的 上述の現状に鑑み、本発明は、熱可塑性合成樹脂フィル
ム製のエンブレム、ワッペン等に対する古び加工を容易
に、高能率に行なうことができ、しかも均一で高品質の
仕上げを行ないつる古び加工方法を提供することを目的
としている。

問題点を解決するための手段 上述の目的を達成するため、本発明は、金属薄膜を形成
された熱可塑性合成樹脂フィルムの外表面に、溶剤に溶
解する有色塗膜を形成した素材フィルムを基材上に重ね
、模様線に沿う尖鋭な押圧刃部と溶断刃部とを有する彫
金型で押圧し、高周波話電加熱によって、溶断刃部で素
材フィルムの溶断と基材への溶着と、押圧刃部による急
角度に沈み込む模様線の型付けとを行なったのち、前記
有色塗膜を溶剤によって払拭して突出部の有色塗膜を除
去し、急角度に沈み込む模様線底部の有色塗膜のみを残
存させ、次いで前記溶断部分から不用フィルム部分の除
去を行なうという構成を採用している。

作　　　用 本発明では、素材たる金属塗膜を形成された熱可塑性合
成樹脂フィルムの外表面に、予め、溶剤に溶解する有色
塗膜が形成されており１．この素材たるフィルムが、彫
金型に形成されている尖鋭な押圧刃部と溶断刃部とによ
って基材上に押圧されるので、成形されるべきエンブレ
ム。

ワッペン等の外郭線と模様線とにおいて、前記フィルム
は基材に溶着され、また深く刻設され、急角度で沈み込
んだ鋭い模様線が型付けされ、その外表面には、予め形
成されている有色塗膜が現われている。

次の工程として溶剤を含浸させて布帛等で前記フィルム
の外表面を払拭し、前記急角度で沈み込んだ鋭い模様線
部分以外の部分の有色塗膜を除去すると、模様線部分が
有色塗膜の残存によって古びた外観を呈する。

この払拭は、基材上に型付けされた熱可塑性合成樹脂フ
ィルムが基材全面を覆って存在するので、溶剤あるいは
溶解した有色塗料によって該基材が汚損されることなく
行なわれる。

次の工程として、溶断部分外方の不用フィルム部分の除
去、基材の型抜きを行なうものである。

上述の結果として、成形されたエンブレム。

ワッペン等の突出している部分、平面に近い部分、緩い
凹陥部分等は、金属光輝面を呈し、急角度で沈み込んだ
鋭い模様線部分は有色塗膜によって古びた感じのものと
なる。

実施例 第１図、第２図は、本発明によって得られた熱可塑性合
成樹脂フィルム製のエンブレムの実施例の一例を示して
おり、布帛たる基材１上にエンブレム２が成形され、不
用フィルム部分が未だ除去されない状態を示している。

このエンブレム２は輪郭線３、模様線４が急角度に沈み
込む深い溝状をなし、第２図に示されるように、この輪
郭線３、模様線４の溝底に近い側壁部分に有色塗膜５．
６が残存させられ、古びた外観を呈している。

上述のエンブレム２は、本発明により次の工程で成形さ
れる。

すなわち、高周波誘電加熱の一方の電極たる金型台７上
に、布帛等の基材１を載置し、その上に、金属蒸着膜の
ととぎ金属薄膜を内面とするか、あるいは該金属薄膜を
サンドイッチ状に挟着した塩ビフィルムのごとき熱可塑
性合成樹脂フィルム８を、同じく熱可塑性合成樹脂の発
泡シート９を介して載置する。

上述の熱可塑性合成樹脂フィルム８はその外表面にブラ
ック、ブラウン等の濃色で、溶剤に溶解する有色塗膜を
−様に塗布、形成されたものである。

上述のように基材１、発泡シート９、熱可塑性合成樹脂
フィルム８を金型台７上に載置したのち、第３図に示さ
れるごとき彫金型１０で押圧する。

この彫金型１０は高周波誘電加熱の一方の電極をなすも
ので、エンブレム２の輪郭線３に沿って形成された尖鋭
は溶断刃部と、エンブレム２の模様線４に合致する位置
に形成された先鋭な押圧刃部１２とよりなり、この彫金
型１０による押圧と高周波誘電加熱とにより、前述のよ
うに重ね合わされた素材は、第２図に示されるように成
形され、輪郭線３および模様線４は急角度に沈み込んだ
深い溝状を呈する。

この段階では成形された熱可塑性合成樹脂フィルム８の
外表面は−様に前記有色塗膜で覆われている。

上述の成形の完了後に、前記有色塗膜を溶解させつる溶
剤を含浸させた布帛等で、熱可塑性合成樹脂フィルム８
の外表面を払拭する。

この払拭により、前記輪郭線３、模様線４の溝底に近い
側壁部分の有色塗膜５．６以外の、凸部１３．１４部分
および平坦部分１５あるいは緩い凹陥部分等の有色塗膜
は除去され、熱可塑性合成樹脂フィルム８の有する金属
薄膜の固有の光輝面が現われる。

この払拭は、基材１上に熱可塑性合成樹脂フィルム８が
全面的に重ねられている状態で行なわれるので、溶剤や
溶解した塗料で基材１が汚損されることは無く、機械的
な−様な払拭作業で該有色塗膜の除去が均一に行なわれ
る。

上述の払拭の完了後、不用フィルム゛部分の除去、個々
のエンブレムにする打ち抜きが行なわれる。

図示例では熱可塑性合成樹脂の発泡シート９が使用され
ているが、必ずしも必要では無い。

効　　　果 本発明は、以上説明した構成１作用のものであり、熱可
塑性合成樹脂フィルム製のエンブレム、ワッペン等の成
形品の古び加工を大量生産的に高能率に行なうことがで
き、しかも有色塗膜は急角度で沈み込む鋭角的なエンブ
レム輪郭線、模様線の溝底に近い側壁部分のみに残存さ
せうるので、均質な古び加工を、格別の熟練技術を要す
ることなく短時間で実施できる効果も有している。

また加工に際し、布帛、皮革等の基材を汚損することも
ない効果もあり、古び加工工程のコストを低くしうる利
点も有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明で得られたエンブレムの−　　　例の
一部省略略示斜面図、第２図は第１図に示すものの一部
の略示縦断面図、第３図は、本発明の実施に使用される
彫金型の一例の略示縦断面図である。 １：基材、２：エンブレム、３：輪郭線、４：模様線、
５，６：有色塗膜。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 金属薄膜を形成された熱可塑性合成樹脂フィルムの外表
   面に、溶剤に溶解する有色塗膜を形成した素材フィルム
   を基材上に重ね、模様線に沿う尖鋭な押圧刃部と溶断刃
   部とを有する彫金型で押圧し、高周波誘電加熱によって
   、溶断刃部で素材フィルムの溶断と基材への溶着と、押
   圧刃部による急角度に沈み込む模様線の型付けとを行な
   ったのち、前記有色塗膜を溶剤によって払拭して突出部
   の有色塗膜を除去し、急角度に沈み込む模様線底部の有
   色塗膜のみを残存させ、次いで前記溶断部分から不用フ
   ィルム部分の除去を行なう熱可塑性合成樹脂フィルム製
   エンブレム等の古び加工方法。