JPH10233288A - 有機el素子 - Google Patents

有機el素子

Info

Publication number
JPH10233288A
JPH10233288A JP9364539A JP36453997A JPH10233288A JP H10233288 A JPH10233288 A JP H10233288A JP 9364539 A JP9364539 A JP 9364539A JP 36453997 A JP36453997 A JP 36453997A JP H10233288 A JPH10233288 A JP H10233288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
quinolinolato
organic
group
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9364539A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Arai
三千男 荒井
Osamu Onizuka
理 鬼塚
Kenji Nakatani
賢司 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP9364539A priority Critical patent/JPH10233288A/ja
Publication of JPH10233288A publication Critical patent/JPH10233288A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/17Carrier injection layers
    • H10K50/171Electron injection layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホール注入電極、特にスズおよび/または亜
鉛ドープ酸化インジウム透明電極と、ホール注入輸送性
化合物を有する層、特にテトラアリーレンジアミン誘導
体を有する層とを用いた有機EL素子において、これら
の密着性を改善し、かつ耐熱性を良化し、長寿命化を図
ることができ、しかも、駆動後の電荷(電子)のチャー
ジ現象を防止し、異常発光を防止可能な有機EL素子を
提供する。 【解決手段】ホール注入電極とホール注入輸送性化合物
を含有する層との間に、厚さ15nm以下のキノリノラト
金属錯体を50wt% 以上含有する層を有する有機EL素
子とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機EL(電界発
光)素子に関し、詳しくは、有機化合物からなる薄膜に
電界を印加して光を放出する素子に関する。
【0002】
【従来の技術】有機EL素子は、蛍光性有機化合物を含
む薄膜を、電子注入電極とホール注入電極とで挟んだ構
成を有し、前記薄膜に電子およびホールを注入して再結
合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、
このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)
を利用して発光する素子である。
【0003】有機EL素子の特徴は、10V前後の電圧
で数100から数10000cd/m2ときわめて高い輝度
の面発光が可能であり、また蛍光物質の種類を選択する
ことにより青色から赤色までの発光が可能なことであ
る。
【0004】ところで、有機EL素子として、ホール注
入電極にスズドープ酸化インジウム(ITO)透明電極
を使用し、ホール注入輸送層等用のホール注入輸送性化
合物にテトラアリーレンジアミン誘導体を使用した構成
のものが知られている(特開昭63−295695号
等)。
【0005】しかしITO透明電極上に直接例えばN,
N,N’,N’−テトラキス(−m−ビフェニル)−
1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンのようなテ
トラアリーレンジアミン誘導体の層を形成した場合にテ
トラアリーレンジアミン誘導体の結晶化や層の剥離によ
って発光寿命が十分でないという問題がある。
【0006】このような問題に対処するために、ITO
透明電極とテトラアリーレンジアミン誘導体を含有する
層との間に、ホール注入輸送性化合物でもある4,
4’,4”−トリス(−N−(−3−メチルフェニル)
−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDA
TA)を含有する層を設け、ホール注入効果を得るとと
もに、両層の密着性を改善することが行われている(特
開平4−308688号等)。
【0007】しかしながら、4,4’,4”−トリス
(−N−(−3−メチルフェニル)−N−フェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンはガラス転移温度が80℃程度
であり、耐熱性が不十分である。有機EL素子は、実用
上、高い電界強度下において使用されるものであって発
熱からは逃れられないものであるため、4,4’,4”
−トリス(−N−(−3−メチルフェニル)−N−フェ
ニルアミノ)トリフェニルアミンの耐熱性の悪さは深刻
であり、これに起因して発光寿命が十分でないという問
題が生じる。
【0008】また、有機EL素子はその構造上ダイオー
ド特性を示す。このため、駆動電圧を印加しなくなった
後、ホール注入電極側等を接地電位としても有機層中等
に電子やホールが残存する場合がある。例えばマトリク
ス駆動するディスプレイにおいて、このようにチャージ
アップされた状態が生じると、ディスプレイ駆動中に、
駆動する画素でないにも関わらず発光し、異常発光現象
として表れてしまうことがある。
【0009】このような異常発光現象を防止するため、
駆動電圧を印加しなくなった後に有機EL素子のホール
注入電極側に負電圧を印加し、チャージされた電子やホ
ールを引き抜く試みもなされている。
【0010】しかし、有機EL素子を駆動停止する度に
このような作業を行うのは煩雑であり、負電圧を印加す
るための回路を必要とし、駆動回路全体としての回路構
成や制御が極めて複雑なものとなってしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ホー
ル注入電極、特にスズおよび/または亜鉛ドープ酸化イ
ンジウム透明電極と、ホール注入輸送性化合物、特にテ
トラアリーレンジアミン誘導体を有する層とを用いた有
機EL素子において、密着性を改善し、かつ耐熱性を良
化し、長寿命化を図ることができる有機EL素子を提供
することである。
【0012】また、駆動後の電荷(電子)のチャージ現
象を防止し、異常発光を防止可能な有機EL素子を提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】下記目的は、下記の本発
明により達成される。 (1) ホール注入電極とホール注入輸送性化合物を含
有する層との間に、厚さ15nm以下のキノリノラト金属
錯体を50wt% 以上含有する層を有する有機EL素子。 (2) 前記キノリノラト金属錯体を50wt% 以上含有
する層は、膜厚5nm以下である上記(1)の有機EL素
子。 (3) 前記ホール注入電極は、透明電極である上記
(1)または(2)の有機EL素子。 (4) 前記透明電極は、スズおよび/または亜鉛ドー
プ酸化インジウム電極である上記(3)の有機EL素
子。 (5) 前記ホール注入輸送性化合物は、テトラアリー
レンジアミン誘導体である上記(1)〜(4)のいずれ
かの有機EL素子。 (6) 前記ホール注入輸送性化合物を含有する層は、
ホール注入性および/またはホール輸送性を有する層で
あり、この層の前記キノリノラト金属錯体を50wt% 以
上含有する層と反対側に発光層を有する上記(1)〜
(5)のいずれかの有機EL素子。 (7) 前記発光層は、キノリノラト金属錯体を含有す
る上記(6)の有機EL素子。 (8) 前記ホール注入輸送性化合物を含有する層は、
さらに電子注入輸送性化合物を含有する混合層であり、
この層の前記キノリノラト金属錯体を50wt%以上含有
する層と反対側に電子注入輸送性化合物を含有する電子
注入および/または電子輸送性の層を有する上記(1)
〜(5)のいずれかの有機EL素子。 (9) 前記電子注入輸送性化合物は、キノリノラト金
属錯体である上記(8)の有機EL素子。 (10) 前記キノリノラト金属錯体は、トリス(8−
キノリノラト)アルミニウムである上記(1)〜(9)
のいずれかの有機EL素子。 (11) 少なくとも発光層とホール注入電極との間に
ホール注入性および/またはホール輸送性を有する層
と、発光層と電子注入電極との間に電子中性および/ま
たは輸送性を有する層を有する上記(1)〜(10)の
いずれかの有機EL素子。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明では、好ましくはテトラアリ
ーレンジアミン誘導体のようなホール注入輸送性化合物
を含有する層を、好ましくはスズおよび/または亜鉛ド
ープ酸化インジウム(ITO、IZO)透明電極のよう
なホール注入電極上に設ける場合、これらの間に厚さ1
5nm以下のキノリノラト金属錯体を50wt% 以上含有す
る層を介在させている。このため、ホール注入輸送性化
合物を含有する層とホール注入電極との密着性が向上
し、耐熱性が良化するので発光寿命が長くなる。また、
有機層等に蓄積された電子やホールをホール注入電極側
から放出することができ、異常発光を防止できる。キノ
リノラト金属錯体を含有する層の厚さを15nm(150
A)以下とするのは、この層の厚さが15nmをこえる
と、キノリノラト金属錯体が電子注入輸送性化合物であ
るため、ホールの注入を阻害し、有機EL素子の発光機
能が阻害されてしまうからである。また、キノリノラト
金属錯体の含有量を50wt% 以上とするのは、50wt%
未満では耐熱性が十分得られないからである。
【0015】このように、本発明は、キノリノラト金属
錯体を50wt% 以上含有させ、かつ層の厚さを15nm以
下とすることによって、キノリノラト金属錯体を含有す
る層中をトンネル効果により電流が流れるようにしたも
のであり、こうすることによって耐熱性に優れたキノリ
ノラト金属錯体を密着性改善に用いることができる。
【0016】また、キノリノラト金属錯体を50wt% 以
上含有する層を、ホール注入電極上に設けることにより
異常発光を防止することができる。これは、有機層中に
蓄積された電子やホールを、ホール注入電極側から排出
することができるためであると考えられる。すなわち、
ホール注入輸送性化合物を有する層と、ホール注入電極
との間に電子注入輸送性化合物を含有する層を設けるこ
とで、特別な回路により負電圧を印加することなくチャ
ージされた電子、ホールを速やかに排出することができ
る。
【0017】このようなことからキノリノラト金属錯体
を含有する層の厚さは15nm以下、好ましくは1〜12
nmであることが好ましい。またキノリノラト金属錯体の
含有量は50wt% 以上、通常50〜100wt% である。
このなかで、キノリノラト金属錯体のみを含有させると
きの層の厚さは10nm以下、さらには3〜7nmであるこ
とが好ましく、他の化合物と併用するとき、特にキノリ
ノラト金属錯体の含有量が50〜90wt% 程度のときは
5〜12nmであることが好ましい。
【0018】また、キノリノラト金属錯体を含有する層
は、特に異常発光現象の抑制のために用いる場合、その
膜厚は5nm以下、より好ましくは2〜4nmとすることが
好ましい。チャージされた電子、ホールの放出のために
は5nm程度以下の膜厚を有すれば十分である。また、膜
厚をこの程度に抑えることにより、ホール注入・輸送機
能をさらに良好にすることができる。この場合のキノリ
ノラト金属錯体の含有量は、好ましくは70〜100wt
% 、より好ましくは70〜80wt% である。
【0019】本発明に用いられるキノリノラト金属錯体
としては、8−キノリノールないしその誘導体を配位子
とするキノリノラト金属錯体、特にアルミニウム錯体が
好ましい。このときの8−キノリノールの誘導体は、8
−キノリノールにハロゲン原子やアルキル基等が置換し
たもの、ベンゼン環が縮合したものなどである。このよ
うなキノリノラト金属錯体としては、特開昭63−26
4692号、特開平3−255190号、特開平5−7
0733号、特開平5−258859号、特開平6−2
15874号等に開示されているものを挙げることがで
きる。
【0020】具体的には、まず、トリス(8−キノリノ
ラト)アルミニウム、ビス(8−キノリノラト)マグネ
シウム、ビス(ベンゾ{f}−8−キノリノラト)亜
鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ムオキシド、トリス(8−キノリノラト)インジウム、
トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ム、8−キノリノラトリチウム、トリス(5−クロロ−
8−キノリノラト)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−
キノリノラト)カルシウム、5,7−ジクロル−8−キ
ノリノラトアルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−
8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、ポリ[亜
鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリニル)メ
タン]、等がある。
【0021】また、8−キノリノールないしその誘導体
のほかに他の配位子を有するアルミニウム錯体であって
もよく、このようなものとしては、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(フェノラト)アルミニウム(III)
、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−
クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(メタークレゾラト)アルミニウム
(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ
−クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル
−8−キノリノラト)(オルト−フェニルフェノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノ
ラト)(メタ−フェニルフェノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)(2,3−ジメチルフェノ
ラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キ
ノリノラト)(2,6−ジメチルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(3,4−ジメチルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,5−ジメ
チルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2,6−ジフェニルフェノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(2,4,6−トリフェニルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(2,3,6−トリメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,
3,5,6−テトラメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(1−ナ
フトラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)
(オルト−フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,
4−ジメチル−8−キノリノラト)(メタ−フェニルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジメチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチル−8
−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4−エチ
ル−8−キノリノラト)(パラ−クレゾラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キ
ノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウ
ム(III) 、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリ
ノラト)(オルト−クレゾラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−6−トリフルオロメチル−8−キノ
リノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(III) 等が
ある。
【0022】このほか、ビス(2−メチル−8−キノリ
ノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス
(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)アルミニウム
(III) −μ−オキソ−ビス(2,4−ジメチル−8−キ
ノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス(4−エチル−
2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −
μ−オキソ−ビス(4−エチル−2−メチル−8−キノ
リノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4
−メトキシキノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オ
キソ−ビス(2−メチル−4−メトキシキノリノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(5−シアノ−2−メチル−
8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−
ビス(5−シアノ−2−メチル−8−キノリノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−5−トリフルオ
ロメチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ
−オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル
−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 等であっても
よい。
【0023】これらのなかでも、本発明では、特にトリ
ス(8−キノリノラト)アルミニウムを用いることが好
ましい。
【0024】キノリノラト金属錯体は1種のみ用いても
2種以上を併用してもよい。
【0025】キノリノラト金属錯体を含有する層には、
前にも述べたように、キノリノラト金属錯体のみを含有
させてよいが、他の化合物を併用してもよく、併用が好
ましいものとしては、ホール注入促進という観点等か
ら、ホール注入輸送性化合物がある。ホール注入輸送性
化合物としては特に制限はなく、後述のいずれのものを
も用いることができる。
【0026】本発明に用いられるホール注入電極として
は、有機EL素子を面発光させるためには、少なくとも
一方の電極が透明ないし半透明である必要があり、後述
のように電子注入電極の材料には制限があるので、好ま
しくは発光光の透過率が80%以上となるようにホール
注入電極の材料および厚さを決定することが好ましく、
ホール注入電極はこのような透明電極であることが好ま
しい。具体的には、例えば、スズドープ酸化インジウム
(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO)、S
nO2 、ドーパントをドープしたポリピロールなどをホ
ール注入電極に用いることが好ましい。また、ホール注
入電極の厚さは10〜500nm程度とすることが好まし
い。また、素子の信頼性を向上させるために駆動電圧が
低いことが必要である。
【0027】好ましいものとしては、ITO、IZO等
が挙げられ、これらの混合物であってもよい。ITO、
IZOにおける酸化物組成は化学量論組成から多少偏奇
したものであってもよく、ITOにおいてはInO1-2
・SnO0.8-1.2で示される組成、IZOにおいてはI
nO1-2・Zn0.8-1.2で示される組成をとることができ
る。また、ITOにおける酸化スズの割合、IZOにお
ける酸化亜鉛の割合は12〜32モル%であることが好
ましい。
【0028】あるいはまた、ITOでは、通常In2
3 とSnO2 とを化学量論組成で含有するが、酸素量は
多少これから偏倚していてもよい。In2 3 に対しS
nO2 の混合比は、1〜20wt%が好ましく、さらには
5〜12wt%が好ましい。In2 3 に対しZnO2
混合比は、12〜32wt%が好ましい。
【0029】本発明においてキノリノラト金属錯体を含
有する層を設けたホール注入電極上に設けられる層に含
有させるホール注入輸送性化合物としては、下記式
(1)で表されるテトラアリーレンジアミン誘導体(T
PD誘導体)が好ましい。
【0030】
【化1】
【0031】式(1)中、Aryはアリーレン基を表
し、nは1〜4の整数であり、A1 〜A4 は各々同一で
も異なるものであってもよく、アリール基を表す。Ar
yで表されるアリーレン基、A1 〜A4 で表されるアリ
ール基はさらにアルキル基、アルコキシ基、アリール
基、アリールオキシ基、ハロゲン原子のような置換基を
有していてもよい。Aryとしてはフェニレン基、A1
〜A4 としてはフェニル基が好ましい
【0032】テトラアリーレンジアミン誘導体の具体例
としては、特開昭63−295695号、特開平2−1
91694号、特開平3−792号、特開平5−234
681号、特開平5−239455号、特開平5−29
9174号、特開平7−126225号、特開平7−1
26226号、特開平8−100172号、EP065
0955A1(対応特願平7−43564号)等に記載
の化合物が挙げられる。
【0033】なかでもテトラアリーレンジアミン誘導体
としては下記式(2)〜(5)で表される化合物が好ま
しい。
【0034】
【化2】
【0035】式(2)において、R7 、R8 、R9 およ
びR10は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アリー
ル基、アリールオキシ基、アミノ基またはハロゲン原子
を表し、これらは同一でも異なるものであってもよい。
r7、r8、r9およびr10は、それぞれ0〜4の整
数である。R11、R12、R13およびR14は、それぞれア
ルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、アミノ基またはハロゲン原子を表し、これらは同一
でも異なるものであってもよい。r11、r12、r1
3およびr14は、それぞれ0〜5の整数である。R5
およびR6 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、ア
ミノ基またはハロゲン原子を表し、これらは同一でも異
なるものであってもよい。r5およびr6は、それぞれ
0〜4の整数である。
【0036】
【化3】
【0037】式(3)において、R7 、R8 、R9 およ
びR10は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アリー
ル基、アリールオキシ基、アミノ基またはハロゲン原子
を表し、これらは同一でも異なるものであってもよい。
r7、r8、r9およびr10は、それぞれ0〜4の整
数である。R11、R12、R13およびR14は、それぞれア
ルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、アミノ基またはハロゲン原子を表し、これらは同一
でも異なるものであってもよい。r11、r12、r1
3およびr14はそれぞれ0〜5の整数である。R5
よびR6 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アミ
ノ基またはハロゲン原子を表し、これらは同一でも異な
るものであってもよい。r5およびr6は、それぞれ0
〜4の整数である。
【0038】
【化4】
【0039】式(4)において、R7 、R8 、R9 およ
びR10は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アリー
ル基、アリールオキシ基、アミノ基またはハロゲン原子
を表し、これらは同一でも異なるものであってもよい。
r7、r8、r9およびr10は、それぞれ0〜4の整
数である。R11、R12、R13およびR14は、それぞれア
ルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、アミノ基またはハロゲン原子を表し、これらは同一
でも異なるものであってもよい。r11、r12、r1
3およびr14はそれぞれ0〜5の整数である。R5
よびR6 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アミ
ノ基またはハロゲン原子を表し、これらは同一でも異な
るものであってもよい。r5およびr6は、それぞれ0
〜4の整数である。
【0040】
【化5】
【0041】式(5)において、Ar4 およびAr5
は、それぞれジアリールアミノアリール基を表し、これ
らは同一でも異なるものであってもよい。R15およびR
16は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アリール
基、アリールオキシ基、アミノ基またはハロゲン原子を
表し、これらは同一でも異なるものであってもよい。r
15およびr16は、それぞれ0〜4の整数である。R
17およびR18は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アミノ基またはハロゲン原子を表
し、これらは同一でも異なるものであってもよい。r1
7およびr18は、それぞれ0〜5の整数である。R5
およびR6 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、ア
ミノ基またはハロゲン原子を表し、これらは同一でも異
なるものであってもよい。r5およびr6は、それぞれ
0〜4の整数である。
【0042】式(2)〜(4)について、さらに説明す
ると、式(2)〜(4)の各々において、R11〜R
14は、それぞれアリール基、アルキル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アミノ基またはハロゲン原子を
表し、これらは同一でも異なるものであってもよい。
【0043】R11〜R14で表されるアリール基として
は、単環もしくは多環のものであってよく、縮合環や環
集合も含まれる。総炭素数は6〜20のものが好まし
く、置換基を有していてもよい。この場合の置換基とし
ては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリー
ルオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0044】R11〜R14で表されるアリール基の具体例
としては、フェニル基、(o−,m−,p−)トリル
基、ピレニル基、ペリレニル基、コロネニル基、ナフチ
ル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェニルアント
リル基、トリルアントリル基等が挙げられ、特にフェニ
ル基が好ましく、アリール基、特にフェニル基の結合位
置は3位(Nの結合位置に対してメタ位)または4位
(Nの結合位置に対してパラ位)であることが好まし
い。
【0045】R11〜R14で表されるアルキル基として
は、直鎖状でも分岐を有するものであってもよく、炭素
数1〜10のものが好ましく、置換基を有していてもよ
い。この場合の置換基としてはアリール基と同様のもの
が挙げられる。
【0046】R11〜R14で表されるアルキル基として
は、メチル基、エチル基、(n−,i−)プロピル基、
(n−,i−,s−,t−)ブチル基等が挙げられる。
【0047】R11〜R14で表されるアルコキシ基として
は、アルキル部分の炭素数1〜6のものが好ましく、具
体的にはメトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基等が
挙げられる。アルコキシ基はさらに置換されていてもよ
い。
【0048】R11〜R14で表されるアリールオキシ基と
しては、フェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−
(t−ブチル)フェノキシ基等が挙げられる。
【0049】R11〜R14で表されるアミノ基としては、
無置換でも置換基を有するものであってもよいが、置換
基を有するものが好ましく、具体的にはジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリル
アミノ基、ジビフェニリルアミノ基、N−フェニル−N
−トリルアミノ基、N−フェニル−N−ナフチルアミノ
基、N−フェニル−N−ビフェニリルアミノ基、N−フ
ェニル−N−アントリルアミノ基、N−フェニル−N−
ピレニルアミノ基、ジナフチルアミノ基、ジアントリル
アミノ基、ジピレニルアミノ基等が挙げられる。
【0050】R11〜R14で表されるハロゲン原子として
は、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
【0051】r11〜r14はそれぞれ0〜5の整数で
あり、r11〜r14は、式(2)〜(4)のいずれに
おいても0であることが好ましい。
【0052】なお、r11〜r14が各々2以上の整数
であるとき、各R11〜R14同士は同一でも異なるもので
あってもよい。
【0053】式(2)〜(4)において、R5 、R6
表されるアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ハロゲ
ン原子としてはR11〜R14のところで挙げたものと同様
のものが挙げられる。
【0054】r5、r6は、ともに0であることが好ま
しく、2つのアリールアミノ基を連結するビフェニレン
基は無置換のものが好ましい。
【0055】式(2)〜(4)において、R7 〜R10
それぞれアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリ
ールオキシ基、アミノ基またはハロゲン原子を表し、こ
れらは同一でも異なるものであってもよい。これらの具
体例としてはR11〜R14のところで挙げたものと同様の
ものを挙げることができる。
【0056】r7〜r10はそれぞれ0〜4の整数であ
り、r7〜r10は0であることが好ましい。
【0057】式(5)についてさらに説明すると、式
(5)において、Ar4 およびAr5はそれぞれジアリ
ールアミノアリール基を表し、これらはそれぞれ同一で
も異なるものであってもよい。ジアリールアミノアリー
ル基としては、ジアリールアミノフェニル基が好まし
く、具体的にはジフェニルアミノフェニル基、ビス(ビ
フェニル)アミノフェニル基、ビフェニルフェニルアミ
ノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基、フェニルト
リルアミノフェニル基、ナフチルフェニルアミノフェニ
ル基、ジナフチルアミノフェニル基、フェニルピレニル
アミノフェニル基等が挙げられる。
【0058】式(5)中のR15およびR16は、それぞれ
アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキ
シ基、アミノ基またはハロゲン原子を表し、R15とR16
とはそれぞれ同一でも異なるものであってもよい。これ
らの具体例としては式(2)〜(4)のR11〜R14のと
ころで挙げたものと同様のものを挙げることができる。
【0059】r15、r16は、0〜4の整数である
が、r15、r16は0であることが好ましい。
【0060】式(5)中のR17、R18は、それぞれアル
キル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基ま
たはハロゲン原子を表し、R17とR18とはそれぞれ同一
でも異なるものであってもよい。これらの具体例として
はR11〜R14のところで挙げたものと同様のものを挙げ
ることができる。
【0061】r17、r18は、0〜5の整数である
が、r17、r18は0であることが好ましい。
【0062】なお、式(5)において、r15、r16
が2以上の整数であるとき、R15同士、R16同士は各々
同一でも異なるものであってもよく、r17、r18が
2以上の整数であるとき、R17同士、R18同士、R19
士は各々同一でも異なるものであってもよい。
【0063】式(5)において、R5 、R6 、r5およ
びr6は式(2)〜(4)のものと同義であり、r5=
r6=0であることが好ましい。
【0064】以下に、テトラアリーレンジアミン誘導体
の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるされるも
のではない。なお、具体例は一般式(2a)〜(5a)
で示し、これらの式中のR1 等の組合せで示している。
この表示において、Ar1 〜Ar6 を除いて、すべてH
のときはHで示しており、置換基が存在するときは置換
基のみを示すものとし、他のものはHであることを意味
している。
【0065】
【化6】
【0066】
【化7】
【0067】
【化8】
【0068】
【化9】
【0069】
【化10】
【0070】
【化11】
【0071】
【化12】
【0072】
【化13】
【0073】
【化14】
【0074】
【化15】
【0075】
【化16】
【0076】
【化17】
【0077】
【化18】
【0078】
【化19】
【0079】
【化20】
【0080】
【化21】
【0081】
【化22】
【0082】
【化23】
【0083】
【化24】
【0084】
【化25】
【0085】
【化26】
【0086】また、以下の化合物も好ましいものとして
挙げられる。
【0087】
【化27】
【0088】
【化28】
【0089】これらの化合物はEP06509551A
(対応特願平7−43564号)等に記載の方法で合成
することができる。
【0090】これらの化合物は、1000〜2000程
度の分子量をもち、融点は200〜400℃程度、ガラ
ス転移温度は130〜200℃程度である。このため、
通常の真空蒸着等により透明で室温以上でも安定なアモ
ルファス状態を形成し、平滑で良好な膜として得られ、
しかもそれが長期間に渡って維持される。また、バイン
ダー樹脂を用いることなく、それ自体で薄膜化すること
ができる。
【0091】これらのテトラアリーレンジアミン誘導体
は1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
【0092】本発明において、ホール注入電極上にキノ
リノラト金属錯体の層を介して設けられるテトラアリー
レンジアミン誘導体を含有する層は、ホール注入および
/または輸送性の層、あるいは電子注入輸送性化合物と
の混合層とした発光層であることが好ましい。
【0093】テトラアリーレンジアミン誘導体を含有す
る層がホール注入および/または輸送性の層(すなわち
ホール注入層、ホール輸送層、ホール注入輸送層)であ
るとき、この層上には発光層を設けることが好ましく、
さらにこの上に電子注入および/または輸送性の層(す
なわち電子輸送層、電子注入層、電子注入輸送層)を設
けた構成とすればよい。また、発光層に電子注入性の蛍
光物質を用いることにより、電子注入および/または輸
送性の層を兼ねた発光層としてもよく、このような構成
は本発明において好ましいものである。このような電子
注入および/または輸送性の層を兼ねた発光層に用いる
蛍光物質としてはキノリノラト金属錯体、なかでもアル
ミニウム錯体、特にトリス(8−キノリノラト)アルミ
ニウムを用いることが好ましい。
【0094】また、テトラアリーレンジアミン誘導体を
含有する層を混合層タイプの発光層とするときは、電子
注入輸送性化合物としてキノリノラト金属錯体、なかで
もアルミニウム錯体、特にトリス(8−キノリノラト)
アルミニウムを用いることが好ましい。この場合の混合
比は、一般に、ホール注入輸送性化合物/電子注入輸送
性化合物の重量比が、10/90〜90/10、さらに
は20/80〜80/20、特には30/70〜70/
30程度となるようにすることが好ましい。そしてこの
混合層上には電子注入および/または輸送性の層を設け
ることが好ましく、このような層には電子注入輸送性化
合物としてキノリノラト金属錯体、中でもアルミニウム
錯体、特にトリス(8−キノリノラト)アルミニウムを
用いることが好ましい。
【0095】上記構成において、電子注入輸送性化合物
を含有する層上には、通常電子注入電極が設けられる
が、電子注入電極には、仕事関数の小さい材料、好まし
くは仕事関数が4eV以下の金属、合金または金属間化合
物から構成される。仕事関数が4eVを超えると、電子の
注入効率が低下し、ひいては発光効率も低下してくる。
仕事関数が4eV以下の電子注入電極膜の構成金属として
は、例えば例えば、Li、Na、K等のアルカリ金属、
Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属、La、
Ce等の希土類金属や、Al、In、Ag、Sn、Z
n、Zr等が挙げられる。仕事関数が4eV以下の膜の構
成合金としては、例えばAg・Mg(Ag:1〜20at
%)、Al・Li(Li:0.5〜12at%)、In・
Mg(Mg:50〜80at%)、Al・Ca(Ca:5
〜20at%)等が挙げられる。これらは単独で、あるい
は2種以上の組み合わせとして存在してもよく、これら
を2種以上組み合わせた場合の混合比は任意である。
【0096】また、電子注入電極は結晶粒が細かいこと
が好ましく、特に、アモルファス状態であることが好ま
しい。電子注入電極の厚さは、電子注入を十分行える一
定以上の厚さとすればよく、1nm以上、好ましくは3nm
以上とすればよい。また、その上限値には特に制限はな
いが、通常膜厚は3〜1000nm、より好ましくは10
〜1000nm、特に10〜500nm程度とすればよい。
【0097】電子注入電極上、つまり有機層と反対側に
補助電極層を設けてもよい。この補助電極は、電子注入
電極の膜抵抗が高い場合、あるいは最低限電子注入機能
を有する程度の膜厚とした場合等にはこれを補うため、
また、単純マトリクスの配線電極として用いた場合、電
圧降下が少なく、輝度ムラが防止でき、さらに、TFT
等を用いたアクティブマトリクスタイプのディスプレイ
に応用した場合、高速化が可能である。
【0098】補助電極を配線電極として機能させる場
合、好ましい比抵抗としては500μΩ・cm以下、より
好ましくは50μΩ・cm、特に30μΩ・cm以下、さら
には10μΩ・cm以下である。その下限値としては特に
制限されるものではないが、Alの比抵抗である3〜4
μΩ・cm程度が挙げられる。このような比抵抗を有する
補助電極としては、AlまたはAlおよび遷移金属の合
金が好ましく挙げられる。
【0099】補助電極の厚さは、電子注入効率を確保
し、水分や酸素あるいは有機溶媒の進入を防止するた
め、一定以上の厚さとすればよく、好ましくは50nm以
上、さらに100nm以上が好ましい。
【0100】基板材料に特に制限はないが、基板側から
発光光を取り出すためには、ガラスや石英、樹脂等の透
明ないし半透明材料を用いる。また、基板には、カラー
フィルター膜や蛍光物質を含む蛍光変換フィルター膜、
あるいは誘電体反射膜を用いて発光色をコントロールし
てもよい。
【0101】カラーフィルター膜には、液晶ディスプレ
イ等で用いられているカラーフィルターを用いれば良い
が、有機ELの発光する光に合わせてカラーフィルター
の特性を調整し、取り出し効率・色純度を最適化すれば
よい。
【0102】また、EL素子材料や蛍光変換層が光吸収
するような短波長の外光をカットできるカラーフィルタ
ーを用いれば、素子の耐光性・表示のコントラストも向
上する。
【0103】また、誘電体多層膜のような光学薄膜を用
いてカラーフィルターの代わりにしても良い。
【0104】蛍光変換フィルター膜は、EL発光の光を
吸収し、蛍光変換膜中の蛍光体から光を放出させること
で、発光色の色変換を行うものであるが、組成として
は、バインダー、蛍光材料、光吸収材料の三つから形成
される。
【0105】蛍光材料は、基本的には蛍光量子収率が高
いものを用いれば良く、EL発光波長域に吸収が強いこ
とが望ましい。実際には、レーザー色素などが適してお
り、ローダミン系化合物・ペリレン系化合物・シアニン
系化合物・フタロシアニン系化合物(サブフタロ等も含
む)ナフタロイミド系化合物・縮合環炭化水素系化合物
・縮合複素環系化合物・スチリル系化合物・クマリン系
化合物等を用いればよい。
【0106】バインダーは基本的に蛍光を消光しないよ
うな材料を選べば良く、フォトリソグラフィー・印刷等
で微細なパターニングが出来るようなものが好ましい。
また、ITOの成膜時にダメージを受けないような材料
が好ましい。
【0107】光吸収材料は、蛍光材料の光吸収が足りな
い場合に用いるが、必要の無い場合は用いなくても良
い。また、光吸収材料は、蛍光性材料の蛍光を消光しな
いような材料を選べば良い。
【0108】以上においては、キノリノラト金属錯体を
含有する層を有するホール注入電極と、電子注入電極と
の間に設けられる有機化合物層の構成として、ホール注
入電極側からテトラアリーレンジアミン誘導体を含有す
るホール注入および/または輸送性の層を設け、さらに
キノリノラト金属錯体を含有する発光層を設ける積層タ
イプ、およびテトラアリーレンジアミン誘導体とキノリ
ノラト金属錯体との混合層タイプの発光層を設けること
について主として説明してきたが、本発明はこれらに限
定されるものではなく、ホール注入電極と、好ましくは
テトラアリーレンジアミン誘導体のようなホール注入輸
送性化合物を含有する層との間にキノリノラト金属錯体
を含有する層を介在させた構成とするものであればその
他の構成についてはいずれのものであってもよい。
【0109】このようなその他の構成における有機化合
物層に含有させることができる前記以外の有機化合物、
あるいは前記の好ましい構成の有機化合物層において併
用できる有機化合物としては、以下のものを挙げること
ができる。
【0110】本発明において、発光層に用いることがで
きる蛍光物質としては、例えば、特開昭63−2646
92号公報に開示されているような化合物、例えばキナ
クリドン、ルブレン、スチリル系色素、クマリンないし
その誘導体等の化合物から選択される少なくとも1種が
挙げられる。また、テトラフェニルブタジエン、アント
ラセン、ペリレン、コロネン、12−フタロペリノン誘
導体等が挙げられる。さらには、特開平8−12600
号のフェニルアントラセン誘導体、特開平8−1296
9号のテトラアリールエテン誘導体等も挙げられる。
【0111】また、ホール注入性および/または輸送性
の層用のホール注入輸送性化合物としては、特開昭63
−295695号公報、特開平2−191694号公
報、特開平3−792号公報等に記載されている各種有
機化合物、例えば式(I)のテトラアリーレンジアミン
誘導体以外の芳香族三級アミン、ヒドラゾン誘導体、カ
ルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール
誘導体、アミノ基を有するオキサジアゾール誘導体、ポ
リチオフェン等が挙げられる。
【0112】また、電子注入性および/または輸送性の
層には、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピ
リジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導
体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘
導体等を用いることができる。
【0113】本発明における発光層の厚さ、ホール注入
輸送層の厚さおよび電子注入輸送層の厚さは特に限定さ
れず、形成方法によっても異なるが、通常、5〜100
0nm程度、より好ましくは5〜500nm程度、特に10
〜300nm、さらには10〜200nmとすることが好ま
しい。
【0114】ホール注入輸送層の厚さおよび電子注入輸
送層の厚さは、再結合・発光領域の設計によるが、発光
層の厚さと同程度もしくは1/10〜10倍程度とすれ
ばよい。電子もしくはホールの、各々の注入層と輸送層
を分ける場合は、注入層は1nm以上、輸送層は1nm以
上、特に20nm以上とするのが好ましい。このときの注
入層、輸送層の厚さの上限は、通常、注入層で500nm
程度、より好ましくは100nm程度、輸送層で1000
nm程度、より好ましくは500nm程度である。このよう
な膜厚については注入輸送層を2層設けるときも同じで
ある。
【0115】また、混合層の厚さは、分子層一層に相当
する厚みから、有機化合物層の膜厚未満とすることが好
ましく、具体的には1〜85nmとすることが好ましく、
さらには5〜60nm、特には5〜50nmとすることが好
ましい。
【0116】本発明において、電子注入電極およびホー
ル注入電極は、蒸着法やスパッタ法等の気相成長法によ
り形成することが好ましい。
【0117】電子注入電極、ホール注入電極は蒸着法等
によっても形成できるが、好ましくはスパッタ法、さら
にはDCスパッタ法、特にパルススパッタ法により形成
することが好ましい。DCスパッタ装置の電力として
は、好ましくは0.1〜10W/cm2 、特に0.5〜7
W/cm2 の範囲が好ましい。成膜レートとしては、好ま
しくは0.1〜100nm/min 、特に1〜30nm/min
が好ましい。
【0118】スパッタガスとしては特に限定するもので
はなく、Ar、He、Ne、Kr、Xe等の不活性ガ
ス、あるいはこれらの混合ガスを用いればよい。このよ
うなスパッタガスのスパッタ時における圧力としては、
通常0.1〜20Pa程度でよい。
【0119】ホール注入電極上にキノリノラト金属錯体
を含有する層、ホール注入および/または輸送性の層、
発光層および電子注入および/または輸送性の層の形成
には、均質な薄膜が形成できることから真空蒸着法を用
いることが好ましい。真空蒸着法を用いた場合、アモル
ファス状態または結晶粒径が0.1μm 以下(通常、下
限値は0.001μm 程度である。)の均質な薄膜が得
られる。結晶粒径が0.1μm を超えていると、不均一
な発光となり、素子の駆動電圧を高くしなければならな
くなり、電荷の注入効率も著しく低下する。
【0120】真空蒸着の条件は特に限定されないが、1
-3Pa(10-5Torr)以下、より好ましくは10-4Pa以
下の真空度とし、蒸着速度は0.1〜1nm/sec 程度と
することが好ましい。また、真空中で連続して各層を形
成することが好ましい。真空中で連続して形成すれば、
各層の界面に不純物が吸着することを防げるため、高特
性が得られる。また、素子の駆動電圧を低くすることが
できる。
【0121】これら各層の形成に真空蒸着法を用いる場
合において、1層に複数の化合物を含有させる場合、化
合物を入れた各ボートを個別に温度制御して共蒸着する
ことが好ましいが、予め混合してから蒸着してもよい。
またこの他、溶液塗布法(スピンコート、ディップ、キ
ャスト等)、ラングミュア・ブロジェット(LB)法な
どを用いることもできる。溶液塗布法では、ポリマー等
のマトリクス物質中に各化合物を分散させる構成として
もよい。
【0122】これに関連して、本発明における混合層の
形成方法としては、異なる蒸着源より蒸発させる共蒸着
が好ましいが、蒸気圧(蒸発温度)が同程度あるいは非
常に近い場合には、予め同じ蒸着ボード内で混合させて
おき、蒸着することもできる。混合層は化合物同士が均
一に混合している方が好ましいが、場合によっては、化
合物が島状に存在するものであってもよい。
【0123】本発明の有機EL素子は、通常、直流駆動
型のEL素子として用いられるが、交流駆動またはパル
ス駆動することもできる。印加電圧は、通常、2〜20
V 程度とされる。
【0124】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。 [実施例1]厚さ100nmのITO透明電極(ホール注
入電極)を有するガラス基板を、中性洗剤、アセトン、
エタノールを用いて超音波洗浄し、煮沸エタノール中か
ら引き上げて乾燥し、UVオゾン洗浄後、蒸着装置の基
板ホルダーに固定して、1×10-6torrまで減圧した。
なお、ITOはIn23 (90モル%)−SnO
2(10モル%)の組成を有するものである。
【0125】次いで、トリス(8−キノリノラト)アル
ミニウム(Alq3)を蒸着速度0.2nm/secで5
nmの厚さに蒸着した。
【0126】さらに、N,N,N’,N’−テトラキス
(−m−ビフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,
4’−ジアミン(例示化合物No.2−1)を蒸着速度
2nm/secで80nmの厚さに蒸着し、ホール注入輸送
層とした。
【0127】次いで、トリス(8−キノリノラト)アル
ミニウムを蒸着速度1nm/secで30nmの厚さに蒸着
し、発光層(電子注入輸送層を兼ねる)とした。
【0128】さらに、減圧状態を保ったまま、MgAg
(重量比10:1)を蒸着速度0.2nm/sec で200
nmの厚さに蒸着し、有機EL素子を得た。これをサンプ
ルNo.1とする。
【0129】サンプルNo.1において、ホール注入電
極上にトリス(8−キノリノラト)アルミニウムの層を
形成しないものとするほかは同様にしてサンプルNo.
2を得た。
【0130】また、ホール注入電極上に形成するトリス
(8−キノリノラト)アルミニウムの層の厚さを20nm
とするほかは同様にしてサンプルNo.3を得た。
【0131】さらには、ホール注入電極上にトリス(8
−キノリノラト)アルミニウムのかわりに4,4’,
4”−トリス(−N−(−3−メチルフェニル)−N−
フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)
の層を40nm厚に形成するほかは同様にしてサンプルN
o.4を得た。
【0132】また、サンプルNo.1において、ホール
注入電極上にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム
と4,4’,4”−トリス(−N−(3−メチルフェニ
ル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MT
DATA)とを60:40の重量比となるように共蒸着
して10nmの厚さの層を形成するほかは同様にしてサン
プルNo.5を得た。
【0133】これらのサンプルNo.1〜No.5に対
し、7.5V・10mA/cm2 の条件で電圧を印加して
電流を流し、60℃、N2 雰囲気中にて、初期輝度30
0cd/m2での輝度の半減期を求めた。結果を表1に示
す。
【0134】
【表1】
【0135】表1から明らかなように、厚さ15nm以下
のトリス(8−キノリノラト)アルミニウムを含有する
層をホール注入電極上に設けることによって耐熱性が向
上し、発光寿命が延びる。
【0136】[実施例2]実施例1のサンプルNo.1
〜No.5の各々において、N,N,N’,N’−テト
ラキス(−m−ビフェニル)−1,1’−ビフェニル−
4,4’−ジアミンのホール注入輸送層とトリス(8−
キノリノラト)アルミニウムの発光層との積層構成とす
るかわりに、N,N,N’,N’−テトラキス(−m−
ビフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジア
ミンとトリス(8−キノリノラト)アルミニウムとを5
0:50の重量比となるように共蒸着し、50nm厚の混
合層タイプの発光層とし、さらにこの上にトリス(8−
キノリノラト)アルミニウムの電子注入輸送層を30nm
厚に蒸着により形成し、この上に電子注入電極を形成す
るほかは同様にして有機EL素子のサンプルを得た。こ
れらを実施例1のサンプルNo.1〜No.5に応じサ
ンプルNo.21〜No.25とする。
【0137】これらのサンプルNo.21〜No.25
に対し、実施例1と同様にして特性を調べた。結果を表
2に示す。
【0138】
【表2】
【0139】表2から明らかなように、厚さ15nm以下
のトリス(8−キノリノラト)アルミニウムを含有する
層をホール注入電極上に設けることによって耐熱性が向
上し、発光寿命が延びる。
【0140】[実施例3]実施例1のサンプルNo.
1、5において、ホール注入輸送層に、N,N,N’,
N’−テトラキス(−m−ビフェニル)−1,1’−ビ
フェニル−4,4’−ジアミンを用いるかわりに、例示
化合物No.5−2、5−3、5−10、5−12、6
−1、6−2、6−3をそれぞれ用いるほかは同様にし
て有機EL素子のサンプルNo.31〜44を得た。こ
れらのサンプルについて実施例1と同様にして特性を調
べたところ、その構成に応じ、実施例1のサンプルN
o.1、5と同等の良好な結果を示した。
【0141】[実施例4]実施例2のサンプルNo.2
1、No.25において、混合層タイプの発光層にN,
N,N’,N’−テトラキス(−m−ビフェニル)−
1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンを用いるか
わりに、例示化合物No.5−2、5−3、5−10、
5−12、6−1、6−2、6−3をそれぞれ用いるほ
かは同様にして有機EL素子のサンプルNo.51〜6
4を得た。これらのサンプルについて実施例1と同様に
して特性を調べたところ、その構成に応じ、実施例2の
サンプルNo.21と同等の良好な結果を示した。
【0142】[実施例5]実施例1〜4の本発明のサン
プルにおいて、透明電極にITOを用いるかわりにIZ
Oを用いたところ、実施例1〜4の本発明のサンプルと
同等の良好な結果が得られた。
【0143】なお、IZOは、In23 (95モル
%)−SnO2 (5モル%)の組成を有するものであ
る。
【0144】[実施例6]実施例1のサンプルNo.1
において、ITO透明電極を所定のパターンに形成し、
実施例1のサンプルNo.1と同様にして発光層等の有
機層を形成した。次いで実施例1の電子注入電極を所定
のパターンに形成し、その上にガラス封止板を設けて1
画素300×300μm で、256×64ドットの有機
ELディスプレイを作製した。
【0145】得られた有機ELディスプレイを実施例1
と同様な発光条件となるようにマトリクス駆動し、各画
素の状態を目視により観察した。このとき用いた駆動回
路は、駆動時にはホール注入電極を駆動電源側に接続
し、非駆動時にはホール注入電極を接地側に接続する
(接地電位となる)ものであった。
【0146】その結果、1/64デューティ駆動で、通
算1000時間駆動したが、その間異常発光は確認でき
なかった。
【0147】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性に優れたキノリ
ノラト金属錯体を用いているので、ホール注入電極とホ
ール注入輸送性化合物を含有する層との密着性が向上す
るととともに耐熱性が良化し、発光寿命が長くなる。
【0148】また、駆動後の電荷(電子)のチャージ現
象を防止し、異常発光を防止することができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホール注入電極とホール注入輸送性化合
    物を含有する層との間に、厚さ15nm以下のキノリノラ
    ト金属錯体を50wt% 以上含有する層を有する有機EL
    素子。
  2. 【請求項2】 前記キノリノラト金属錯体を50wt% 以
    上含有する層は、膜厚5nm以下である請求項1の有機E
    L素子。
  3. 【請求項3】 前記ホール注入電極は、透明電極である
    請求項1または2の有機EL素子。
  4. 【請求項4】 前記透明電極は、スズおよび/または亜
    鉛ドープ酸化インジウム電極である請求項3の有機EL
    素子。
  5. 【請求項5】 前記ホール注入輸送性化合物は、テトラ
    アリーレンジアミン誘導体である請求項1〜4のいずれ
    かの有機EL素子。
  6. 【請求項6】 前記ホール注入輸送性化合物を含有する
    層は、ホール注入性および/またはホール輸送性を有す
    る層であり、この層の前記キノリノラト金属錯体を50
    wt% 以上含有する層と反対側に発光層を有する請求項1
    〜5のいずれかの有機EL素子。
  7. 【請求項7】 前記発光層は、キノリノラト金属錯体を
    含有する請求項6の有機EL素子。
  8. 【請求項8】 前記ホール注入輸送性化合物を含有する
    層は、さらに電子注入輸送性化合物を含有する混合層で
    あり、この層の前記キノリノラト金属錯体を50wt% 以
    上含有する層と反対側に電子注入輸送性化合物を含有す
    る電子注入および/または電子輸送性の層を有する請求
    項1〜5のいずれかの有機EL素子。
  9. 【請求項9】 前記電子注入輸送性化合物は、キノリノ
    ラト金属錯体である請求項8の有機EL素子。
  10. 【請求項10】 前記キノリノラト金属錯体は、トリス
    (8−キノリノラト)アルミニウムである請求項1〜9
    のいずれかの有機EL素子。
  11. 【請求項11】 少なくとも発光層とホール注入電極と
    の間にホール注入性および/またはホール輸送性を有す
    る層と、発光層と電子注入電極との間に電子中性および
    /または輸送性を有する層を有する請求項1〜10のい
    ずれかの有機EL素子。
JP9364539A 1996-12-20 1997-12-18 有機el素子 Withdrawn JPH10233288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9364539A JPH10233288A (ja) 1996-12-20 1997-12-18 有機el素子

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-354937 1996-12-20
JP35493796 1996-12-20
JP9364539A JPH10233288A (ja) 1996-12-20 1997-12-18 有機el素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10233288A true JPH10233288A (ja) 1998-09-02

Family

ID=26580181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9364539A Withdrawn JPH10233288A (ja) 1996-12-20 1997-12-18 有機el素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10233288A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002050484A (ja) * 2000-05-22 2002-02-15 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置および電気器具
US7173370B2 (en) 2001-02-01 2007-02-06 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic light emitting element and display device using the element
US7196360B2 (en) 2001-02-08 2007-03-27 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device
US7332857B2 (en) 2001-01-18 2008-02-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device and manufacturing method thereof
US7342355B2 (en) 2000-12-28 2008-03-11 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device having organic light emitting material with mixed layer
US7399991B2 (en) 2001-02-22 2008-07-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic light emitting device and display device using the same
US7432116B2 (en) 2001-02-21 2008-10-07 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method and apparatus for film deposition
JP2009120668A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Sharp Corp 発色構造体
US7550919B2 (en) 2003-03-28 2009-06-23 Sanyo Electric Co., Ltd. Organic electroluminescent device with reduced initial drive voltage and manufacturing method thereof
US7550173B2 (en) 2001-01-17 2009-06-23 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Luminescent device and method of manufacturing same
US7572522B2 (en) 2000-12-28 2009-08-11 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Luminescent device
US7629025B2 (en) 2001-02-08 2009-12-08 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Film formation apparatus and film formation method
US9349977B2 (en) 2001-02-01 2016-05-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting device having mixed layer including hole transporting compound

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002050484A (ja) * 2000-05-22 2002-02-15 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置および電気器具
JP4683766B2 (ja) * 2000-05-22 2011-05-18 株式会社半導体エネルギー研究所 アクティブマトリクス型発光装置
US9362518B2 (en) 2000-12-28 2016-06-07 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device and method of manufacturing the same
US9209418B2 (en) 2000-12-28 2015-12-08 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device and method of manufacturing the same
US7342355B2 (en) 2000-12-28 2008-03-11 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device having organic light emitting material with mixed layer
US8878431B2 (en) 2000-12-28 2014-11-04 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device and method of manufacturing the same
US8432094B2 (en) 2000-12-28 2013-04-30 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device and method of manufacturing the same
US7915807B2 (en) 2000-12-28 2011-03-29 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device and method of manufacturing the same
US7572522B2 (en) 2000-12-28 2009-08-11 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Luminescent device
US7550173B2 (en) 2001-01-17 2009-06-23 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Luminescent device and method of manufacturing same
US7332857B2 (en) 2001-01-18 2008-02-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device and manufacturing method thereof
US8174007B2 (en) 2001-02-01 2012-05-08 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic light emitting element and display device using the element
US9219241B2 (en) 2001-02-01 2015-12-22 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic light emitting element and display device using the element
US9608224B2 (en) 2001-02-01 2017-03-28 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic light emitting element and display device using the element
US7173370B2 (en) 2001-02-01 2007-02-06 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic light emitting element and display device using the element
US7858977B2 (en) 2001-02-01 2010-12-28 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic light emitting element and display device using the element
US9349977B2 (en) 2001-02-01 2016-05-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting device having mixed layer including hole transporting compound
US7459722B2 (en) 2001-02-01 2008-12-02 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic light emitting element and display device using the element
US7456425B2 (en) 2001-02-08 2008-11-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device
US8513648B2 (en) 2001-02-08 2013-08-20 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device
US7196360B2 (en) 2001-02-08 2007-03-27 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device
US7629025B2 (en) 2001-02-08 2009-12-08 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Film formation apparatus and film formation method
US7432116B2 (en) 2001-02-21 2008-10-07 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method and apparatus for film deposition
US7399991B2 (en) 2001-02-22 2008-07-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic light emitting device and display device using the same
US7663149B2 (en) 2001-02-22 2010-02-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic light emitting device and display device using the same
US7550919B2 (en) 2003-03-28 2009-06-23 Sanyo Electric Co., Ltd. Organic electroluminescent device with reduced initial drive voltage and manufacturing method thereof
JP2009120668A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Sharp Corp 発色構造体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6660411B2 (en) Organic electroluminescent device
JP3866293B2 (ja) 有機el素子
JP4623223B2 (ja) 有機el素子
JP5135657B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置
JP4672825B2 (ja) 有機系多層型エレクトロルミネセンス素子
JP5120398B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置
JP4364130B2 (ja) 有機el素子
JPH0812600A (ja) フェニルアントラセン誘導体および有機el素子
JP2002100482A (ja) 有機電界発光素子
JP4804661B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO1999057221A1 (fr) Composes pour element organique electroluminescent et element organique electroluminescent
JP5340999B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置
JP3974720B2 (ja) 有機el素子
JP3793607B2 (ja) クマリン誘導体を用いた有機el素子
JPH10233288A (ja) 有機el素子
JP3994799B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置
JP4103442B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子および表示装置
JP3871396B2 (ja) 有機el素子
JPH0665569A (ja) 電界発光素子
JP3742176B2 (ja) 有機el素子用化合物および有機el素子
JP4686895B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置
JP4227995B2 (ja) 有機el素子
JP2000026334A (ja) 有機el素子用化合物および有機el素子
JP2000182778A (ja) 有機系多層型エレクトロルミネセンス素子
JPH05320634A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040601

A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050301