JPH10232971A - 自動販売機 - Google Patents

自動販売機

Info

Publication number
JPH10232971A
JPH10232971A JP3408097A JP3408097A JPH10232971A JP H10232971 A JPH10232971 A JP H10232971A JP 3408097 A JP3408097 A JP 3408097A JP 3408097 A JP3408097 A JP 3408097A JP H10232971 A JPH10232971 A JP H10232971A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
product
collective
vending machine
closed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3408097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3526714B2 (ja
Inventor
Akifumi Miyamoto
明文 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP03408097A priority Critical patent/JP3526714B2/ja
Publication of JPH10232971A publication Critical patent/JPH10232971A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3526714B2 publication Critical patent/JP3526714B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品収納部の前面に一括扉を簡易に開放位置
に保持すると共に、ドア部が閉じられる際、一括扉を自
動的に閉じる構成の自動販売機を提供する。 【解決手段】 複数列の商品コラムを形成した商品収納
部の前面側を覆って開放可能に設けた一括扉と、商品収
納部の側部に沿って上下方向に位置変位可能にスライド
プレートと、このスライドプレートに設けられて一括扉
の側部の係合部と係合して一括扉を所定の開放位置に係
止するストッパと、ドア部の開閉に連動して位置変位し
てスライドプレートに係合し、スライドプレートを位置
変位させ、前記ストッパによる一括扉の開放位置での係
止を解除する移動体とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数列の商品コラ
ムを備えた商品収納部の前面に開閉自在に設けられた一
括扉を、販売機本体のドア部を閉じる際に自動的に閉じ
る機構を組み込んだ自動販売機に関する。
【0002】
【関連する背景技術】たばこ等のパッケージ化された商
品の自動販売機は、一般に、販売機本体内部に商品を積
み重ねて収納する複数列の商品コラムを多段に備え、指
定された商品を前記商品コラムから選択的に払い出し
て、ドア部の裏面側に設けた商品シュートを介して、そ
の下方に設けた商品取出口に導く如く構成される。
【0003】ところで近年、この種の自動販売機の奥行
き寸法をできる限り薄くすること、また構造を簡素化し
てコストの低減を図ることが強く要望されており、種々
の改良が試みられている。しかし従来の自動販売機にお
いては、上述したようにドア部の裏面側に設けた商品シ
ュートを介して商品を導く構成となっているので、該商
品シュート内での商品詰まりを防ぐべく、例えば商品コ
ラムの商品払出口と商品シュートの商品受入口との間
に、商品の払出姿勢を規制する為の、所謂鳥のくちばし
形状を有する姿勢ガイドを設けている。この為、少なく
とも上記姿勢ガイドが専有する空間だけ前記商品コラム
と商品シュートとを離反せざるを得ず、自動販売機の奥
行き寸法を薄くする上での妨げとなっている。しかも上
記姿勢ガイドを各商品コラム毎に設けているので、全体
的な部品点数が増大し、そのコスト高の原因となってい
る。
【0004】また商品コラムの前面には、商品の不本意
な脱落を防ぐと共に、その商品払出口に商品を安定に導
くための商品ガイドが設けられる。この商品ガイドは、
例えば開閉自在に設けられた棒状のガイドシャフトとし
て、或いは商品コラムの前面に沿って張架されたワイヤ
等として実現される。そして各商品コラムへの商品の装
填は、上記商品ガイドを開放して行われるようになって
いる。この為、商品コラムへの商品の装填作業性が悪い
と言う問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような背景の下で
本発明者らは先に、複数列の商品コラムからなる商品収
納部の前面に各商品コラム内の商品を、その商品払出口
に安定に導くための一括扉(商品案内扉)を設けると共
に、この一括扉とドア部の裏面との間に形成される空間
をそのまま、各商品コラムから払い出した商品を導く自
由落下通路として用いることで、ドア部の裏面側に設け
られる商品シュートを省略した構造の自動販売機を提唱
した(特願平8−318164号)。このような構造の
自動販売機によれば、そのドア部を開けて自由落下通路
を開放し、商品収納部の一括扉を開ければ該商品収納部
の各商品コラムの前面が一括して開放されるので、各商
品コラムへの商品の装填を作業性良く行い得る。
【0006】ところで上記一括扉を閉じ忘れた状態でド
ア部を閉めると、商品コラムの前面が開放されたままな
ので、各商品コラムから不本意に商品が落下する虞があ
る。しかも一括扉は、前記自由落下通路の平坦な壁面を
形成する役割を担うものなので、例えば自由落下通路の
形成自体が損なわれたり、商品の自由落下を妨げる要因
等となる。従って一括扉を閉じ忘れた状態であっても、
ドア部を閉じる際に上記一括扉が自動的に閉まる構成と
することが望まれる。
【0007】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、商品収納部の前面に開閉自在に
設けられる一括扉を簡易にその開放位置に保持すると共
に、ドア部が閉じられるときに上記一括扉を自動的に閉
じることのできる簡易な構成の自動販売機を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る自動販売機は、商品を積層して収納す
る複数の商品コラムを販売機本体に備え、指定された商
品を前記商品コラムから選択的に払い出して商品取出口
に導くようにしたものであって、特に複数列の商品コラ
ムを形成した商品収納部の商品払出部を除く前面側を覆
う一括扉をその上端側または下端側を回動支点として手
前側に開放可能に設け、一方、前記商品収納部の側部に
沿って上下方向に位置変位可能にスライドプレートを設
けると共に、このスライドプレートに前記一括扉の側部
に設けた係合部と係合して該一括扉を所定の開放位置に
係止するストッパを設け、更にドア部の開閉に連動して
位置変位して該ドア部が所定の角度まで閉じられたとき
に前記スライドプレートを位置変位させ、前記ストッパ
による前記一括扉の開放位置での係止を解除する移動体
を設けたことを特徴としている。
【0009】即ち、本発明は商品収納部の側部に沿って
上下方向に位置変位可能に設けたスライドプレートに、
前記商品収納部の前面を覆う一括扉の側部に設けた係合
部と係合して該一括扉を所定の開放位置に係止するスト
ッパを設けることで、該一括扉を簡単に所定の開放位置
に保持し得る構成とし、またドア部の開閉に連動して位
置変位する移動体を用いて上記スライドプレートを位置
変位させて前記ストッパによる一括扉の開放位置での係
止を解除するので、ドア部が閉じられる際、簡易にして
確実に一括扉を閉じることができる。
【0010】特に請求項2に記載するように前記一括扉
を、その上端側を回動支点として上方に向けて開かれる
ものとし、前記ストッパによる係止が解除されたとき、
自重により下方に向けて回動して前記商品収納部の前面
側を閉じる構成としてしておくことで、また請求項3に
記載するように前記一括扉を、その下端側を回動支点と
して下方に向けて開かれるものとし、前記ストッパによ
る係止が解除されたとき、ばねによる付勢力を受けて上
方に向けて回動して前記商品収納部の前面側を閉じる構
成としておくことで、前記スライドプレートによるスト
ッパの位置変位だけで簡単に、且つ確実に一括扉を閉じ
ることができる。
【0011】尚、請求項4に記載するように前記ストッ
パとしては、その係止部を前記一括扉の側部に設けた係
合部と係合する向きに弾性偏倚されて前記スライドプレ
ートに取り付けられ、前記スライドプレートの位置変位
により前記係合部との係合位置から引き離されるように
設けることが望ましい。また請求項5に記載するように
前記移動体としては、販売機本体の側壁内面に延設され
たレールに沿って該装置本体の奥行き方向に移動自在に
設けられ、連結アームを介して前記ドア部の回動支点か
ら外れた位置に連結されて該ドア部の開閉に連動して移
動するように構成することが望ましい。
【0012】更には請求項6に記載するように前記販売
機本体が前記一括扉を開閉自在に設けた複数の商品収納
部を多段に備えたものである場合、前記各一括扉をそれ
ぞれ開放位置に係止する複数のストッパを前記スライド
プレートにそれぞれ設けることで、該スライドプレート
の位置変位により前記各一括扉の係止を一括して解除す
るように構成することが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る自動販売機について説明する。図1は本発明の一実施
形態に係る自動販売機の概略構成を示すもので、外観的
には箱状の販売機本体1と、その前面に開放自在に設け
たドア部2とを備えて構成される。販売機本体1の内部
およびドア部2の裏面には、たばこ等のパッケージ化さ
れた商品3を積層して収容する複数列の商品コラム11
がそれぞれ設けられている。つまり販売機本体1の内部
だけではなく、ドア部2の裏面側にも図2に示すように
構成された商品コラム11が設けられており、販売機本
体1側の商品コラム11とドア部2側の商品コラム11
とは、ドア部2が閉じられたとき、図3に示すように所
定の間隔を隔てて互いに対峙するものとなっている。
【0014】即ち、販売機本体1側およびドア部2の裏
面には、その幅方向に10列の商品コラム11がそれぞ
れ形成されている。特に販売機本体1側における左3列
の商品コラム11、およびドア部2側における右3列の
商品コラム11は、大量販売商品用の長尺の商品コラム
11aとして実現されている。また販売機本体1側にお
ける右7列の商品コラム11、およびドア部2側におけ
る左7列の商品コラム11は多段に区分され、各段毎に
長さを異にする複数の多品種少量販売用の短尺の商品コ
ラム11bとして実現されている。
【0015】これらの長尺および短尺の各商品コラム1
1(11a,11b)は、その内部に商品種別毎に分類
された商品3を積層して収納するものであり、各商品コ
ラム11の下方位置には商品コラム11内に積層して収
納した最下位置の商品3を、その前面側に払い出す商品
払出機構12がそれぞれ組み込まれている。この商品払
出機構12の構成については本発明の趣旨と直接的な関
係がないので、その説明は省略するが、従来より種々提
唱されている送りねじ機構式のものや、無端ベルト(チ
ェーン)式のものを適宜採用可能である。
【0016】さてこの実施形態に係る自動販売機が特徴
とするところは、販売機本体1側において4段、またド
ア部2側に3段に亘ってそれぞれ設けられ、短尺商品コ
ラム11bを複数列(7列)備えて実現される複数段の
商品収納部13が、その商品コラム11bの商品払出口
を除く前面側を一括して覆う一括扉17を開閉自在に備
えている点にある。
【0017】上記各一括扉17は、例えば平板状の透明
部材からなり、該一括扉17を閉じた状態のまま、商品
コラム11内における商品3の収納状態が確認できるよ
うになっている。また一括扉17は、主として商品コラ
ム11内に積層して収納された商品3をその下方位置に
安定にガイドする役割を担う。尚、各一括扉17を、そ
の裏面側の商品コラム11の内部の状態、つまり商品3
の収納状態を視認可能なスリットやパンチング孔を備え
た板材により構成することも可能である。
【0018】ところで販売機本体1側の一括扉17は、
図1に示すようにそれぞれ上側に向けて開かれるが、ド
ア部2側の一括扉17は、図2に示すように上側または
下側に開かれて各商品コラム11の前面側を開放するよ
うになっている。これらの一括扉17を開くことによっ
て前記各商品コラム11内への商品3の積層装填がなさ
れる。
【0019】特にドア部2側における上段側の商品収納
部13の一括扉17は、その上端側を回動支点として上
側に向けて開かれるようになっており、また下段側の商
品収納部13の一括扉17は、その下端側を回動支点と
して下側に向けて開かれるようになっている。このよう
に各一括扉17の開放の向きを定めることにより、作業
者は無理な姿勢を強いられることなしに、また踏み台等
の補助具を使用することなしに、各商品コラム11に対
する商品3の装填作業を容易に行い得るようになってい
る。
【0020】また前記各一括扉17は、図3に示すよう
に全ての商品収納部13において閉じられているとき、
その上下に位置する他の商品収納部13の一括扉17と
共に同一平面をなし、後述する自由落下通路18におけ
る商品3の案内壁を形成するものとなっている。尚、各
商品コラム11の下方に設けた商品払出機構12は、そ
の前端面を前記各一括扉17が形成する面に位置付ける
ことで、上記自由落下通路18における案内壁の一部を
形成する。
【0021】さて販売機本体1側およびドア部2側にそ
れぞれ設けられて、その前面に前記一括扉17をそれぞ
れ備えた前記各商品収納部13は、ドア部2が閉じられ
たとき、図3に示すようにその一括扉17を互いに平行
に対向させ、その間に商品3の最大外形寸法よりも僅か
に広い空間部を、自由落下通路18として形成する。こ
の自由落下通路18をなす空間の幅は、基本的には商品
コラム11から払い出された商品3が、その姿勢に拘わ
りなく自由に落下する幅、即ち、パッケージ化された商
品3の最大対角線長で示される長さよりも僅かに長く設
定される。
【0022】即ち、本発明に係る自動販売機は、商品コ
ラム11から払い出された商品3を商品取出口16に導
くための商品通路ユニット(幅狭の商品シュート)を格
別に備えず、図3に示すようにドア部2を閉じたとき
に、販売機本体1側の商品収納部13とドア部2側の商
品収納部13との間に形成される空間部を、商品3の自
由落下通路18として機能させ、各商品収納部13に設
けた一括扉17を上記自由落下通路18の案内壁として
活用することを特徴としている。
【0023】従ってドア部2を開けたときには、各商品
収納部13の一括扉17により構成される前面側がそれ
ぞれ開放される。この結果、販売機本体1側の商品収納
部13とドア部2側の商品収納部13との間に形成され
ていた空間部である商品3の自由落下通路18が存在し
なくなり、各商品収納部13の前面側は、それぞれ前記
各商品コラム11に商品3を装填するための作業空間と
なる。そしてドア部2を閉じて自動販売機を機能させた
ときにのみ、商品コラム11から払い出された商品3が
前記自由落下通路18を介して商品取出口16に導かれ
ることになる。
【0024】尚、販売機本体1側およびドア部2側の各
商品収納部13は、その商品払出口が反対側の商品収納
部13の一括扉17に対峙するように、即ち、その商品
払出口の高さ位置が互いにずれるように位置決めされて
いる。このような商品収納部13の、特にその商品払出
口の高さ位置の設定により、一方の側の商品収納部13
の商品コラム11から選択的に払い出された商品3が、
これに対向する側の商品払出口に入り込むことなく、他
方の側の商品収納部13の一括扉17により規制されて
自由落下通路18内に確実に導かれる。
【0025】またこの実施形態に係る自動販売機にあっ
ては、上述したように自由落下通路18を介して各商品
コラム11から選択的に払い出した商品3を自由落下さ
せる構成を採用しているので、各商品コラム11の下方
にそれぞれ設けられた商品払出機構12においても、格
別に商品姿勢を規制することなしに、その払い出しを行
う如く構成されている。またこれに伴って商品コラム1
1においても、その内部に収納した商品3の姿勢を格別
規制することなく、一括扉17にて単に商品3の脱落を
防止しながら、その積層された商品3を商品払出口(最
下位置)へと導くものとなっている。
【0026】換言すれば、従来においては商品コラム1
1から払い出した商品を、ドア部2に設けた幅狭の商品
シュート内に確実に導くべく、商品コラム11内に収納
した商品3の姿勢をその商品サイズに応じて調整される
商品案内機構により規制し、更にその姿勢を維持しなが
ら商品払出機構により払い出すようにしていた。しかし
この実施形態に係る自動販売機にあっては、商品コラム
11から払い出した商品3が自由な姿勢で自由落下通路
18内を落下するので、この種の商品案内機構が省略さ
れている。そして商品コラム11内の商品3は、その前
面側に設けられた一括扉17により一括して該商品コラ
ム11内からの飛び出し(脱落)が防止され、且つその
積層状態を崩すことなく収納されるようになっている。
また商品払出機構12は、商品3の姿勢を格別に規制す
ることなしに、商品コラム11内の最下位置の商品3か
ら順に前記自由落下通路18内に払い出すものとなって
いる。更に一括扉17は、商品コラム11内に商品3を
収納して閉じられたとき、商品コラム11における商品
払出口だけを開口した状態で、前記商品払出機構12の
収納部前端面と協働して自由落下通路18の案内壁を形
成するフラットな面をなしており、前述した商品案内機
構そのものがないことと相俟って、商品3がその姿勢に
拘わることなく自由落下し得る自由落下通路18を実現
している。
【0027】尚、図3において21は、商品払出機構1
2に組み込まれて商品コラム11内の最下位置にある商
品3を後端部側から押圧し、商品払出口より自由落下通
路18内に押し出す(払い出す)押出し部材であり、2
2は商品コラム12内に収納された商品3からの荷重を
受けてスイッチ動作し、商品切れを検出する為のスイッ
チである。
【0028】ところで図2に示したようにドア部2側の
各商品収納部13にそれぞれ設けられる一括扉17は、
前述した如くその上端部を回動支点として上方に、或い
はその下端部を回動支点として下方に回動されて商品コ
ラム11の前面を開放するように設けられている。これ
らのドア部2側の一括扉17は、例えば図4および図5
にそれぞれ示すように、商品収納部13の側壁13aに
設けられた長孔31に、その回動支点側の回動ピン32
を嵌合させて上下方向に移動自在に、且つ回動自在に支
持されている。また各一括扉17の側部の回動端側に設
けられた半円弧面を備えた係合突起33は、前記側壁1
3aに設けた切り込み部34に入り込み、該切り込み部
34に組み込まれた係止片35に係合するようになって
いる。この係止片35は、例えば合成樹脂材からなり、
その基端部に弾性片36を備えて上方に偏倚された構造
を持つ。
【0029】この係止片35は、前記一括扉17が閉じ
られたとき、該一括扉17の回動端側に設けられた係合
突起33と係合し、前記長孔31と協働して一括扉17
を前後方向に位置規制して該一括扉17を閉じ位置に保
持する役割を果たす。特に図4に示すように一括扉17
が上方に開かれる構造であって、商品コラム11におけ
る商品払出口がその最下位置に設けられている場合、商
品3の払い出し時に一括扉17の回動端部に外向きの力
が加わるので、前記係止片35は不本意に一括扉17が
開くことがないようにする上で重要な役割を果たす。同
様に図5に示すような構造であって商品コラム11にお
ける商品払出口が、その最上位置に設けられるような場
合、前記係止片35は一括扉17が不本意に開くことが
ないようにする上で重要な役割を果たす。
【0030】換言すれば、図4に示すストッパ構造は商
品コラム11における商品払出口がその最上位置である
ならば、商品3の払い出し時に不本意な力が加わること
がないので不要であり、同様に商品コラム11における
商品払出口がその最下位置であるならば図5に示すスト
ッパ構造を省略することができる。ちなみに上記一括扉
17を開く場合には、図4(b)および図5(b)にそれぞ
れ示すように、一括扉17を前記長孔31に沿って若干
持ち上げる。すると前記係合突起33が係止片35から
外れるので、その回動端を手前側に引くことにより一括
扉17を上方、または下方に回動させて該商品運内扉1
7を開くことが可能となる。
【0031】また上方に開かれた一括扉17を閉じる場
合には、例えばその開放位置での保持を解除すれば、一
括扉17がその自重によって下方に向けて回動し、前記
係合突起33が前記側壁13aの切り込み部34に入り
込む。そして図4(c)に示すように係合突起33が係止
片35の先端に当接し、該係止片35を押し下げながら
その内側に入り込む。すると係合突起33はその弾性片
36により弾性復帰した係止片35に係合するので、一
括扉17は図4(a)に示すように閉じ位置にロックされ
ることになる。
【0032】また下方に開かれた一括扉17を閉じる場
合には、一括扉17の前端部を持ち上げて、その回動端
部の係合突起33を前記側壁13aの切り込み部34に
填め込むようにすれば良い。すると係合突起33が図5
(c)に示すように係止片35の先端に当接して、該係止
片35を押し下げながらその内側に入り込み、前記弾性
片36により弾性復帰した係止片35に係合するので、
図5(a)に示すようにロックされることになる。
【0033】ところで上述した如く構成された自動販売
機において、前記一括扉17は前述したように大きな役
割を担うものであり、その閉じ忘れは該自動販売機自体
の機能を損なうことになる。そこでこの実施形態に係る
自動販売機にあっては、ドア部2を閉じる際に、開かれ
た状態の一括扉17が存在する場合であっても、これを
自動的に閉じる為の機構を備えている。
【0034】この機構について説明すると、図1に示す
ように販売機本体1の長尺の商品コラム11aと、複数
列の短尺の商品コラム11bを備えた商品収納部13側
との間には、前述した自由落下通路18の側部案内壁を
形成する仕切板41が設けられている。この仕切板41
は、販売機本体1側の複数段の商品収納部13の側壁を
兼ねるもので、商品収納部13の前面より前記自由落下
通路18の幅だけ突出している。またこの仕切板41に
は、商品収納部13の各一括扉17の側部に突出形成さ
れたガイドピンを嵌合して、該一括扉17の開閉を案内
する円弧状のガイド溝42が設けられている。
【0035】一方、前記販売機本体1の右側部には、前
記商品収納部13の側部に沿って上下に移動自在にスラ
イドプレート43が設けられている。また図7にその一
部を拡大して示すように、前記スライドプレート43の
上方位置には販売機本体1の奥行き方向に延びた直線状
のレール44が設けられている。このレール44に装着
されて該レール44に沿って移動する移動体45は、レ
バー46を介してドア部2の回動支点から離れた位置に
連結され、ドア部2の開閉角度に応じて販売機本体1の
奥行き方向に位置変位する。
【0036】即ち、図6(a)〜(e)に示すように販売機
本体1の側壁上部に設けられたレール44に移動自在に
取り付けられた移動体45は、レバー46を介してドア
部2に連結されている。このレバー46のドア部2への
連結点は、該ドア部2の回動支点から外れた位置に設定
されており、これによって前記移動体45がドア部2の
開き角度に応じて前記レール44に沿って移動するよう
になっている。つまりドア部2の回動が、移動体45の
直線移動に変換されるようになっている。
【0037】しかして移動体45には、図7に示すよう
にローラ47が設けられている。そして移動体45は、
その移動に伴って上記ローラ47を前記スライドプレー
ト43の上端のテーパ部43aに当接させ、これによっ
てスライドプレート43を上下方向に位置変位させるも
のとなっている。具体的には、ローラ47をテーパ部4
3aの下面に潜り込ませることでスライドプレート43
を所定量持ち上げ、テーパ部43aの下面から離脱した
とき、スライドプレート43を自重により所定位置まで
落下させることで、移動体45の水平方向への動きをス
ライドプレート43の上下方向の動きに変換する。特に
この例では、ドア部2が60°の開き角度(閉じ角度)
にあるとき、スライドプレート43を持ち上げるように
設定されている。
【0038】さて上述した如くドア部2の開き(閉じ)
角度に応じて上下に移動変位されるスライドプレート4
3には、販売機本体1側の各一括扉17の側部に突出形
成されたピン状の係合部49とそれぞれ係合して、その
一括扉17を開放位置に保持する複数のストッパ48が
設けられている。このストッパ48は、図8に示すよう
に一端を回動中心とした舌片状の本体部48aと、この
本体部48aの一側部に形成された係合凹部48bを備
え、更に前記回動中心の反対側に延びる弾性片48cを
備えた合成樹脂製の一体成形部品からなる。そしてこの
ストッパ48は、スライドプレート43の断面コ字状を
なして縦方向に延びる凹部内に、前記弾性片48cに曲
げを与えて填め込まれ、前記回動中心を軸として前記本
体部48aを係合凹部48bを設けた側に回動させるべ
く弾性偏倚させた状態で支持される。
【0039】しかして上記ストッパ48による販売機本
体1側の一括扉17の開放位置での保持は、図9(a)に
示すように前記スライドプレート43が下がった状態
で、一括扉17の下端部を上方に向けて開き、該一括扉
17の側部に設けた係合部49が前記ストッパ48と係
合する位置まで押し上げることによって行われる。する
と上記係合部49は、ストッパ48の本体部48aの下
面に当接し、その弾性偏倚力に抗して本体部48aを押
し退けながら前記係合凹部48b内に入り込み、本体部
48aの弾性復帰により係合凹部48bと係合する。こ
の係合によって一括扉17は、その開放位置に保持され
る。
【0040】このようにして開放位置に保持された一括
扉17を閉じる場合には、該一括扉17の下端部(前端
部)を下方に向けて押圧する。すると前記係合部49が
ストッパ48の弾性偏倚力に抗してその本体部48aを
押し退けるので該係合部49と前記係合凹部48bとの
係合が解除され、一括扉17はその自重により下方に向
けて回動し、商品案内部13の前面を閉じる位置に復帰
する。
【0041】また上述した如く開放位置に保持された販
売機本体1側の一括扉17を閉じることなくドア部2を
閉じるような場合、つまり販売機本体1側の一括扉17
を閉じ忘れた状態でドア部2が閉じられる場合には、前
述したようにドア部2の閉じ動作に連動してスライドプ
レート43が持ち上げられる。すると図9(b)に示すよ
うに、スライドプレート43に取り付けられたストッパ
48が、前記一括扉17の係合部49と係合可能な位置
から離反されるので、該一括扉17はストッパ48によ
る開放位置での保持が解除され、その自重によって前記
商品案内部13の前面を閉じる位置に復帰することにな
る。
【0042】尚、一括扉17の閉じ位置への復帰を確実
なものとするべく、該一括扉17と商品収納部13の基
部との間にばねを張架しておき、このばね力を用いて一
括扉17を強制的に閉じ位置に戻すようにしておこくと
も有用である。しかして上述したようなドア部2の開閉
に連動させたスライドプレート43の持ち上げによる販
売機本体1側の一括扉17の開放位置での係止解除は、
該スライドプレート43に取り付けられた複数のストッ
パ48によりそれぞれ開放位置に保持された一括扉17
の全てに対して一斉に行われる。従って1本のスライド
プレート43の上下動を前述したようにドア部2の開閉
に連動させて制御するだけで、簡易にして効果的に複数
の一括扉17を一斉に閉じることが可能となる。
【0043】尚、ここでは複数の一括扉17が、その上
端側を回動支点として上向きに開放されるものとして、
その開放位置での保持とその閉じ制御を説明したが、一
括扉17がその下端側を回動支点として下向きに開放さ
れる場合にも同様に適用することができる。但し、この
場合には前記ストッパ48を逆向きに取り付けると共
に、ドア部2の開閉動作に連動してスライドプレート4
3を下降させるようにすれば良い。また一括扉17の自
重を利用して該一括扉17を閉じることが困難なので、
前述したようにばねを併用するようにすれば良い。また
上向きに開放される一括扉17と、下向きに開放される
一括扉17とが並設されている場合には、例えばドア部
2の開閉に連動して逆向きに位置変位する2条のスライ
ドプレート43を準備し、その開放の向きに応じて一方
のスライドプレート43にストッパ48を設けておくよ
うにすれば良い。
【0044】またこのような構成とすれば、中段や下段
の商品収納部13の一括扉17を、簡易にしてその開放
位置に保持することが可能となり、その保持構造の簡易
化を図ることが可能となる。即ち、従来一般的には、マ
グネットの吸着力を利用する等して開放された一括扉
(商品案内板)を天板等に吸着させているが、多段に設
けられる商品収納部の中段や下段の一括扉については、
天板に吸着させることができないので、その開放位置で
の保持が問題となる。この点、上述した構成によれば、
商品収納部13の側部において一括扉17をそれぞれ開
放位置に保持することが可能となるので、その構成の簡
易化を図ることができる。
【0045】ところで販売機本体1側の最上段の商品収
納部13については、その上面に販売機本体1の天板が
存在するので、前述した図9に示すように一括扉17を
上方に向けて大きく開くことはできない。しかも最上段
の商品収納部13の前面に設けられる一括扉17は、そ
の商品コラム11の商品払出口が下方なので実質的に前
述した自由落下通路18としても機能することはない。
従ってこの最上段の商品収納部13については、前述し
た一括扉17に代えて図10に示すように従来より用い
られてきた商品案内板51を商品コラム11毎に設ける
ことも可能である。
【0046】しかしてこれらの商品案内板51について
は、その前面にマグネット(磁石)52を設けておき、
商品案内板51を上方に向けて開いたときに上記マグネ
ット52を、鉄板等によって構成される天板に吸着させ
ることで、その開放位置に保持するようにしておけばよ
い。そして天板に吸着させた商品案内板51と天板との
間に、上下に位置変位可能なバー53を上方に付勢して
設けておき、ドア部2が閉じられるときに該ドア部2の
上端に設けたカム54を前記バー53と天板との間に割
り込ませ、バー53を下方に位置変位させるようにして
おけば良い。
【0047】このような構成であればドア部2の上端に
設けたカム54によってバー53が下方に位置変位され
るので、閉じ忘れの商品案内板51があっても、上記バ
ー53によって該商品案内板51のマグネット52が天
板から引き離されるので、これによって商品案内板51
が自重により閉じられることになる。尚、ここでは商品
案内板51について示したが、前述した一括扉17を用
いる場合であっても同様にマグネット52を用いて一括
扉17を天板に吸着保持するようにし、ドア部2に設け
たカム54を一括扉17と天板との間に割り込ませるこ
とで上記マグネット52による吸着保持を解除するよう
にすれば良い。
【0048】ところでドア部2側に設けられた商品収納
部13の一括扉17は、前述したようにその上段の一括
扉17は上方に向けて開放され、中段および下段の一括
扉17は下方に向けて開放されるようになっている。し
かして上段の商品収納部13の一括扉17の開放位置で
の保持は、例えばその商品収納部17の上端前面部に設
けたマグネット(図示せず)にて、上方に開かれた一括
扉17を吸着することによって行われる。そしてこの一
括扉17の開放位置における保持の解除は、該一括扉1
7の前端部を下方に向けて引き落とし、上記マグネット
による吸着を解除することによって行われる。
【0049】また中段および下段の商品収納部13の一
括扉17は、その下端側を回動支点として下方に向けて
開放されるようになっており、図11に示すように該一
括扉17の側部と商品収納部13の側壁13aとの間に
張架されたチェーン(或いは紐)37にて、その回動角
(開き角度)が規制されるようになっている。また一括
扉17の側部と商品収納部13の側壁13aとの間に
は、引っ張りばね38が張架されている。この引っ張り
ばね38は、一括扉17が図11(b)に示すように所定
角度開かれたときに最大長となるように、そのばね作用
点(張架位置)が決定されている。
【0050】即ち、ドア部2側の商品収納部13の側壁
13aと該一括扉17との間には、前記一括扉17が閉
じられている状態と、前述した如く開かれた状態との中
間において反転作用を呈する引っ張りばね38が張架さ
れている。しかして一括扉17を引っ張りばね38に抗
してその中立点を超えるまで開けば、図11(a)に示す
ように一括扉17は引っ張りばね38にて下方に回動偏
倚され、前記チェーン37によって規制される開き状態
の位置に安定に保持される。また前記引っ張りばね38
に抗して前記一括扉17の前端を上記開き状態位置から
上方に持ち上げると、図11(b)に示すように引っ張り
ばね38の中立点(最大伸張位置)を越えた時点で該引
っ張りばね38の力が一括扉17に対して逆向きに作用
する。この結果、一括扉17は前記引っ張りばね38の
ばね力を受けて上方に回動し、図11(c)に示すように
自動的に閉じられることになる。
【0051】このようにドア部2側に設けた商品収納部
13の各一括扉17は、開放された状態においてその前
端部を閉じ方向に僅かに変位させることにより、その後
は自重またはばね力を用いて自動的に閉じるように構成
されている。しかしながらこのような構成であってもド
ア部2を閉じる際、ドア部2側の一括扉17を閉じ忘れ
ることがある。
【0052】そこでこの実施形態に係る自動販売機にあ
っては、前述した販売機本体1側の仕切板41を利用
し、ドア部2側の開放状態にある一括扉17の前端部を
上記仕切板41の前縁部に当接させて位置変位させ、こ
れによってドア部2が閉じられる際に上記各一括扉17
を自動的に閉じるようにしている。即ち、図12に示す
ように、前記自由落下通路18の側壁を構成する仕切板
41の幅(突出量)を工夫し、ドア部2が閉じられる際
に該仕切板41の前縁部に、ドア部2側の商品収納部1
3の開かれた状態にある一括扉17の端部を当接させ、
その閉じ方向に変位させる機能を持たせている。
【0053】特にドア部2側の最上段の商品収納部13
の一括扉17は、90°を越えてその上方に大きく開か
れることから(例えば110°)、仕切板41の前縁部
にテーパー状のガイド部41aを形成し、上記一括扉1
7を下方に向けて変位させる構成となっている。またこ
こでは、中段および下段の商品収納部13の下方に向け
て開かれる一括扉17については、仕切板41の前縁部
の垂直領域をそのまま利用して該一括扉17の端部を上
方に変位させるべく、一括扉17の開放角度を90°未
満に規定するように設定されている(例えば75°)。
【0054】かくしてこのように仕切板41の前縁部と
一括扉17の開放角度との関係を設定した構造によれ
ば、ドア部2側の各一括扉17を開いた状態のままドア
部2を閉じると、先ず図12(a)に示すように、その閉
じ角度に応じて先ず最上段の一括扉17の端部が仕切板
41の前縁部に当接して下方に変位され、開放位置での
保持が解除されて自動的に閉じることになる。その後、
ドア部2が更に閉じられると、図12(b)に示すように
次に中段および下段の一括扉17の端部が仕切板41の
前縁部に当接して上方に変位される。すると前述したよ
うに一括扉17に張架された引っ張りばね38の中立点
を越えた時点で、該一括扉17は引っ張りばね38の反
転作用を受けて自動的に閉じられることになる。従って
一括扉17を閉じ忘れた状態でドア部2が閉じられる場
合であっても、ドア部2の閉じ動作に連動させて各一括
扉17を確実に閉じることが可能となる。
【0055】かくして上述した如く構成された自動販売
機によれば、図13(a)〜(e)にドア部2の開き(閉
じ)角度に対する一括扉17の閉じ動作との関係を分解
して示すように、販売機本体1およびドア部2側にそれ
ぞれ多段に設けた商品収納部13の前面を覆う一括扉1
7を閉じ忘れたままドア部2が閉じられる場合であって
も、ドア部2の閉じ動作に連動させて各一括扉17をそ
れぞれ自動的に閉じることができる。尚、図13(a)〜
(e)はドア部2の開き角度が90°,55°,22°,1
5°,0°の状態をそれぞれ示している。
【0056】即ち、各商品コラム11内への商品3の装
填は、ドア部2を開いて前記自由落下通路18を開放
し、この状態で各商品収納部13の一括扉17を開いて
行われる。しかる後、図13(a)に示すように各一括扉
17が開いた状態のままドア部2を閉じると、例えば図
13(b)に示すようにドア部2の開き角度が55°とな
った時点で、先ず前述したようにレバー46を介してス
ライドプレート43が持ち上げられるので、販売機本体
1側の商品収納部13の一括扉17が一斉に閉じられ
る。尚、最上段の商品収納部13の一括扉17(商品案
内板51)は、前述したカム54の作用によって閉じら
れる。
【0057】その後、更にドア部2が閉じられて、その
開き角度が22°となると、図13(c)に示すようにド
ア部2側の最上段の商品収納13の一括扉17が仕切板
41に当接し、その開放位置での保持が解除されて閉じ
られる。そして更にドア部2が閉じられてその開き角度
が15°になると、図13(d)に示すように今度はドア
部2側の中段および下段の商品収納部13の各一括扉1
7が前記仕切板41に当接し、その開放位置での保持が
解除されて閉じられることになる。
【0058】そして図13(e)に示すように、ドア部2
が完全に閉じられた状態に至ったときには、全ての一括
扉17がそれぞれ閉じられた状態となり、販売機本体1
側およびドア部2側における各商品収納部13の一括扉
17は、所定の間隔を隔てて互いに対向して、その間に
自由落下通路18を形成することになる。つまり閉じ忘
れた一括扉17が存在する状態のままドア部2が閉じら
れる場合であっても、該ドア部2の閉じ動作に連動して
全ての一括扉17が確実に閉じられることになる。
【0059】かくして上述した一括扉17の閉じ機構を
組み込んだ、上述した構成の自動販売機によれば、販売
機本体1側およびドア部2側にそれぞれ多段に設けた商
品収納部13の前面側を覆う一括扉17によって、前記
各商品コラム11から選択的に払い出される商品3を商
品取出口16に導く自由落下通路18を確実に形成する
ことができる。そしてこの自由落下通路18を介して商
品3を商品取出口16に導くので、従来のように幅狭の
商品シュートをドア部2に設ける必要がなく、その構成
を大幅に簡略化することができる。
【0060】しかも商品3の姿勢に拘わりなく、該商品
3を自由落下させて商品取出口16に導くだけなので、
商品コラム11内、およびその商品払出口において商品
3の姿勢を規制する必要がなく、従来のような商品の姿
勢を矯正する為の商品案内機構が不要である。従って前
記自由落下通路18として、商品3の最大外形寸法より
も広い幅を必要とすると雖も、上記商品案内機構を必要
としない分だけ、商品コラム11と商品シュートとの間
の無駄な空間を排除することができる。しかも商品コラ
ム11の前面側に設けられる一括扉17自体を自由落下
通路の案内壁とするので、全体的にその奥行き寸法を短
くすることができる。
【0061】またこのような自由落下通路18は、ドア
部2を閉じて自動販売機を機能させるときにだけ形成さ
れ、ドア部2を開いたときには商品コラム11に対する
商品装填等の為の作業空間とされるので、その作業性を
十分に高めることができる。また全体的な構成からし
て、商品コラム11から払い出した商品を搬送する為の
商品落下シュートのような格別な機構部(ユニット)を
必要とせず、また商品の払い出し姿勢を矯正するべく、
各商品コラム毎に設ける姿勢ガイドのような種々の機構
も必要としないので、その分、構成の簡素化を図り、部
品点数を削減して低コスト化を図ることも可能となる等
の効果が奏せられる。
【0062】特に自由落下通路18を形成する上で重要
な役割を担う一括扉17を、ドア部2の閉じ動作に連動
させて確実に閉じることができるので、上述した構成の
自動販売機の機能を遺憾なく発揮させることができる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではな
い。例えば販売機本体側およびドア部側に設ける商品収
納部の段数や、各商品収納部における商品コラムの数、
更には商品コラムの長さは仕様に応じて定めれば良いも
のである。またパッケージ化された商品としては、たば
こに限るものではなく、所謂小型の箱形パッケージ化さ
れた各種商品の自動販売機に適用可能である。この場
合、取り扱い対象とする商品のパッケージの大きさに応
じて商品コラムのサイズ等を定めるようにすれば良い。
【0063】また上述した実施形態にあっては、各商品
コラム11内の商品3を自重によって下方に落下させな
がら、その最下位置にて順番に商品3が払い出される構
造について例示したが、ばね力等を利用して各商品コラ
ム11内の商品3を上方に持ち上げ、その最上位置のも
のから順に払い出す構造のものにも同様に適用すること
ができる。この場合、商品払出機構12は各商品コラム
11の上方に、その押出し部(プッシャ)を下側に向け
て設けられることになる。
【0064】また実施形態においては販売機本体1側お
よびドア部2側にそれぞれシングルコラムを設けたが、
商品3を前後に2重に設けて順次前面側に払い出す、所
謂ダブルコラム構成として実現することも勿論可能であ
る。またドア部2側の商品コラムを省略し、ドア部2の
裏面との間に自由落下通路を形成するようにすることも
可能である。この際、本発明の技術思想とは異なるが、
販売機本体1側の一括扉17の前述したスライドプレー
ト43による開放位置での保持に代えて、ドア部2側に
おける一括扉17の開放位置での保持構造を採用し、こ
れらの一括扉17を自動的に閉じるための前述した仕切
板41をドア部2側に設けるようにすることも可能であ
る。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々
変形して実施することができる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、商
品を積層して収納する複数の商品コラムを販売機本体に
備え、指定された商品を前記商品コラムから選択的に払
い出して商品取出口に導くようにし、複数列の商品コラ
ムを形成した商品収納部の商品払出部を除く前面側を覆
う一括扉をその上端側または下端側を回動支点として手
前側に開放可能に設けた自動販売機であって、特に前記
商品収納部の側部に沿って上下方向に位置変位可能に設
けたスライドプレートに前記一括扉の側部に設けた係合
部品と係合して該一括扉を所定の開放位置に係止するス
トッパを設け、上記スライドプレートをドア部の開閉に
連動させて位置変位させて、前記ストッパによる前記一
括扉の開放位置での係止を解除するようにしているの
で、各商品収納部の一括扉を簡単に所定の開放位置に保
持することができ、しかもドア部の開閉に連動させて上
記開放位置での係止を確実に解除して一括扉を閉じるこ
とができる。
【0066】しかも前記一括扉を自重により閉じる構
成、或いはばねによる付勢力を受けて閉じる構成として
おくことで、該一括扉の開放位置での保持をドア部の開
閉動作に連動させた前記スライドプレートの位置変位に
より開放させるだけで、一括扉を簡単に、且つ確実に閉
じることができる。特にスライドプレートを、ドア部の
開き角度に応じて位置変位する移動体を用いて上下動さ
せるので、簡単な構成でありながら確実に一括扉を閉
じ、上述した構成の自動販売機において重要な役割を担
う一括扉の機能を十分に発揮させることができる等の効
果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動販売機の概略構
成を示す図。
【図2】図1に示す自動販売機のドア部側に設けられる
商品収納部の構成を示す図。
【図3】本発明の実施形態に係る自動販売機における商
品収納部と自由落下通路との関係を示す図。
【図4】商品収納部に設けられる一括扉の開閉機構とそ
の開閉動作を示す図。
【図5】商品収納部に設けられる一括扉の開閉機構とそ
の開閉動作を示す図。
【図6】図1に示す自動販売機における一括扉の制御機
構をなす移動体のドア部の開閉に連動した動きを示す
図。
【図7】図1に示す自動販売機における一括扉の制御機
構をなす移動体とスライドプレートとの関係を示す図。
【図8】スライドプレートに組み込まれるストッパの構
造を示す図。
【図9】ストッパによる一括扉の開放位置での保持と、
スライドプレートの位置変位による一括扉の保持解除の
動きを示す図。
【図10】最上段の商品収納部の商品案内板(一括扉)
の開放位置での保持解除機構を示す図。
【図11】ドア部側に設けられる商品収納部の一括扉の
開閉機構と、その動きを示す図。
【図12】ドア部側に設けられる商品収納部の一括扉
と、販売機本体に設けられた仕切板との関係を示す図。
【図13】ドア部の閉じ角度に応じた一括扉の閉じ動作
を分解して示す図。
【符号の説明】
1 販売機本体 2 ドア部 3 商品(パッケージ化されたたばこ) 11 商品コラム 12 商品払出機構 13 商品収納部 17 一括扉 18 自由落下通路 33 係合突起 35 係止片 37 チェーン 38 引っ張りばね 41 仕切板 43 スライドプレート 44 レール 45 移動体 46 レバー 47 ローラ 48 ストッパ 49 係合部 53 バー 54 カム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商品を積層して収納する複数の商品コラ
    ムを販売機本体に備え、指定された商品を前記商品コラ
    ムから選択的に払い出して商品取出口に導くようにした
    自動販売機であって、 複数列の商品コラムを形成した商品収納部と、 この商品収納部の商品払出部を除く前面側を覆い、且つ
    その上端側または下端側を回動支点として手前側に開放
    可能に設けられた一括扉と、 前記商品収納部の側部に沿って上下方向に位置変位可能
    に設けられたスライドプレートと、 このスライドプレートに支持されて前記一括扉の側部に
    設けられた係合部と係合可能に設けられ、所定の位置ま
    で開かれた前記一括扉をその開放位置に係止するストッ
    パと、 前記販売機本体のドア部の開閉に連動して位置変位し、
    前記ドア部が所定の角度まで閉じられたときに前記スラ
    イドプレートを位置変位させて前記ストッパによる前記
    一括扉の開放位置での係止を解除する移動体とを具備し
    たことを特徴とする自動販売機。
  2. 【請求項2】 前記一括扉は、その上端側を回動支点と
    して上方に向けて開かれるものであって、前記ストッパ
    による係止が解除されたとき、自重により下方に向けて
    回動して前記商品収納部の前面側を閉じるものである請
    求項1に記載の自動販売機。
  3. 【請求項3】 前記一括扉は、その下端側を回動支点と
    して下方に向けて開かれるものであって、前記ストッパ
    による係止が解除されたとき、ばねによる付勢力を受け
    て上方に向けて回動して前記商品収納部の前面側を閉じ
    るものである請求項1に記載の自動販売機。
  4. 【請求項4】 前記ストッパは、その係止部を前記一括
    扉の側部に設けた係合部と係合する向きに弾性偏倚され
    て前記スライドプレートに取り付けられたものであっ
    て、前記スライドプレートの位置変位により前記係合部
    との係合位置から引き離されることを特徴とする請求項
    1に記載の自動販売機。
  5. 【請求項5】 前記移動体は、販売機本体の側壁内面に
    延設されたレールに沿って該装置本体の奥行き方向に移
    動自在に設けられたものであって、連結アームを介して
    前記ドア部の回動支点から外れた位置に連結されて該ド
    ア部の開閉に連動して移動し、所定の位置にて前記スラ
    イドプレートに当接して該スライドプレートを位置変位
    させることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
  6. 【請求項6】 前記販売機本体は、前記一括扉を開閉自
    在に設けた複数の商品収納部を多段に備えたものであっ
    て、上記各一括扉をそれぞれ開放位置に係止する複数の
    ストッパは、複数段の商品収納部の側部に沿って設けら
    れたスライドプレートにそれぞれ支持されて一括して位
    置変位されることを特徴とする請求項1に記載の自動販
    売機。
JP03408097A 1997-02-18 1997-02-18 自動販売機 Expired - Fee Related JP3526714B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03408097A JP3526714B2 (ja) 1997-02-18 1997-02-18 自動販売機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03408097A JP3526714B2 (ja) 1997-02-18 1997-02-18 自動販売機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10232971A true JPH10232971A (ja) 1998-09-02
JP3526714B2 JP3526714B2 (ja) 2004-05-17

Family

ID=12404295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03408097A Expired - Fee Related JP3526714B2 (ja) 1997-02-18 1997-02-18 自動販売機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3526714B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3526714B2 (ja) 2004-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7055716B2 (en) Clear door vending machine
JP3476648B2 (ja) 自動販売機
JP3895820B2 (ja) 自動販売機
JPH10232971A (ja) 自動販売機
JP3542340B2 (ja) 自動販売機
JP3945851B2 (ja) 自動販売機
JP4312161B2 (ja) 自動販売機
JP7511909B2 (ja) 硬貨処理装置
JP4336640B2 (ja) 自動販売機の商品払出装置
JP3095429B2 (ja) 景品払出機
JP2517251Y2 (ja) 自動販売機の商品取出室構造
JP2001014541A (ja) 自動販売機の商品払出装置
JP3711782B2 (ja) 自動販売機の商品搬出装置
JP4936995B2 (ja) 棒金収納装置
JP4434928B2 (ja) 自動販売機
JP2708296B2 (ja) 直積み式商品搬出装置付き自動販売機
JP5217817B2 (ja) 商品収容装置
US1181414A (en) Vending-machine.
JP3759985B2 (ja) 自動販売機
JPH10261161A (ja) 自動販売機
JPH02148388A (ja) 自動販売機のコンベア式商品棚装置
JPH10307953A (ja) 自動販売機
JPH10261160A (ja) 自動販売機の商品払出装置
JPH0311493A (ja) 自動販売機の商品搬出装置
JP2010113686A (ja) 自動販売機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040217

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees