JPH10230610A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10230610A
JPH10230610A JP3517997A JP3517997A JPH10230610A JP H10230610 A JPH10230610 A JP H10230610A JP 3517997 A JP3517997 A JP 3517997A JP 3517997 A JP3517997 A JP 3517997A JP H10230610 A JPH10230610 A JP H10230610A
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ink
recording head
recording
head
forming apparatus
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JP3517997A
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Hideo Yasutomi
英雄 保富
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクに毒性の強い物質を添加せずに、装置
内部のインクの付着による菌やカビの発生を防止できる
画像形成装置を提供する。 【解決手段】 インクを吐出する記録ヘッド3は、大径
ヘッド部26と小径ヘッド部28を含む。大径ヘッド部
26と小径ヘッド部28は、チャンネルプレート30、
隔壁32、振動板34、ベースプレート36とを一体に
重ねた構造である。撥水コート層99は、ノズル46の
噴出口のある面の噴出口を除いた場所に形成されたもの
であり、適当な樹脂に公知の防カビ剤または抗菌剤を含
有させ塗布されて形成されるものである。なお、上述の
ような撥水コート層は、記録ヘッド3のノズル面だけで
なく、画像形成装置において、ノズル面のクリーニング
を行なう装置におけるノズル面と接触する面や、インク
流路など、インクと接触するインク接触面に形成するこ
ともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に関
し、特に、画像データに基づきインクを吐出することに
よって画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばインクジェットプリンタのよう
な、画像データに基づいて用紙やOHPシート等の記録
媒体にインクを吐出し画像を形成する画像形成装置にお
いては、使用するほどに、インクを吐出するノズルの周
辺や、装置に備えられノズルの吐出口を清掃するための
回復部等のメンテナンス装置の周辺など、インクと接触
のある面に、残留したインクが長期にわたって付着して
しまう。この状態を放置してしまうと、(特に梅雨や夏
期には)付着したインクに菌やカビが発生し、使用時
に、ノズルでのインクの詰まりやインクの吐出に影響を
与える。そこで、従来では、インクにBIT(ベンゾイ
ソチアゾリン)等の防カビ剤を添加していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
BIT等の防カビ剤は、毒性が強く、これらを、吐出す
るインクに添加することは、環境対応上好ましくない。
【0004】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、インクに毒性の強い物
質を添加せずに、装置内部のインクの付着による菌やカ
ビの発生を防止できる画像形成装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、画像データに基づきインクを吐出することによって
画像を形成する画像形成装置であって、前記インクと接
触するインク接触面上に形成され、抗菌剤または防カビ
剤を含有する撥水層とを含むことを特徴としている。
【0006】請求項1に記載の発明によると、インクが
残留する可能性の高いノズル周辺、または、インクが残
留する可能性が高くかつインクの流通がさほど無いため
一旦インクが付着した場合除去される機会の少ない回復
部周辺等のインク接触面に抗菌剤または防カビ剤を含有
する撥水層が形成される。
【0007】これにより、装置内のインクの残留による
菌やカビの発生を効果的に防止することができ、かつ、
このような菌やカビの発生の防止のために、従来のよう
に環境対応上好ましくないBIT等の防カビ剤をインク
に添加することを回避できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例
を、図を参照しつつ説明する。
【0009】図1は、本発明の一実施形態であるインク
ジェット記録装置1の概略構成を示す斜視図である。
【0010】インクジェット記録装置1は、用紙やOH
Pシートなどの記録媒体である記録シート2と、インク
ジェット方式の記録ヘッド3と、記録ヘッド3をその底
面に保持するキャリッジ4と、キャリッジ4を記録シー
ト2の記録面に平行に往復移動させるための揺動軸5,
6と、キャリッジ4を揺動軸5,6に沿って往復駆動さ
せる駆動モータ7と、駆動モータ7の回転をキャリッジ
の往復運動に変えるためのタイミングベルト9、アイド
ルプーリ8とを含んでいる。
【0011】また、インクジェット記録装置1は、記録
シート2を搬送経路に沿って案内するガイド板を兼ねる
プラテン10と、プラテン10との間の記録シート2を
押さえ浮きを防止する紙押さえ板11と、記録シート2
を排出するための排出ローラ12、拍車ローラ13と、
吸引キャップ16とワイピング装置90とからなる記録
ヘッド3のインク吐出不良時に良好な状態の回復させる
回復系14と、記録シート2を手動で搬送するための紙
送りノブ15とを含んでいる。
【0012】記録シート2は、手差しあるいはカットシ
ートフィーダ等の給紙装置によって記録ヘッド3とプラ
テン10とが対向する記録部へ送り込まれる。この際、
図示しない紙送りローラの回転量が制御され、記録部へ
の搬送が制御される。
【0013】記録ヘッド3には、圧電素子が用いられ
る。圧電素子には電圧が印加され、歪みが生じる。この
歪みは、インクで満たされたチャンネルの容積を変化さ
せる。この容積の変化により、チャンネルに設けられた
ノズルからインクが吐出され、記録シート2への記録が
行なわれる。
【0014】キャリッジ4は、駆動モータ7、アイドル
プーリ8、タイミングベルト9により、記録シート2の
桁方向(記録シートを横切る方向)に主走査し、キャリ
ッジ4の底面に取りつけられた記録ヘッド3は1ライン
分の画像を記録する。1ラインの記録が終わるごとに、
記録シート2の縦方向に送られ副走査され、次のライン
が記録される。
【0015】図2、図3および図4は、記録ヘッドの構
成を説明するための図である。図2は、記録ヘッド3の
部分的な下面図であり、図3は、図2のIII−III
線に沿う矢視断面図であり、図4は、図3のIV−IV
線に沿う矢視断面図である。
【0016】記録ヘッド3は、大径ヘッド部26と小径
ヘッド部28を含む。これら大径ヘッド部26と小径ヘ
ッド部28とは、チャンネルプレート30、隔壁32、
振動板34、ベースプレート36とを一体に重ねた構造
となっている。また、チャンネルプレート30の隔壁3
2との対向面と反対側の表面上には、撥水コート層99
が形成されている。
【0017】チャンネルプレート30は、金属または合
成樹脂などからなる。隔壁32との対向面は電鋳または
フォトリソグラフィ等により微細加工され、大径ヘッド
部26と小径ヘッド部28とにはそれぞれにインク41
を収容する複数のインクキャビティ40と、各インクキ
ャビティ41をインク供給室42に連結するインクイン
レット44が形成されている。また、大径用ノズル46
aは、小径用ノズル46bよりも径が大きい。
【0018】図2に示すように、大径ヘッド部26と小
径ヘッド部28とのインクキャビティ40は、大径ヘッ
ド部26と小径ヘッド部28とが対向する方向に向かっ
て伸びる長溝状にかつ平行に形成されている。また、イ
ンク供給室42とインクキャビティ40とは、中央線3
8を挟んで対称に形成されており、図示しないインクタ
ンクに接続されている。
【0019】隔壁32としては、導電材料からなる薄肉
フィルムが使用されており、チャンネルプレート30と
振動板34との間に固定されている。なお、隔壁32
は、所定の張力が加わった状態で固定されている。
【0020】振動板34は、PZT振動子等の圧電素子
48を含む。その上面と下面には、それぞれ共通電極、
個別電極として利用される導電性金属層が設けられてい
る。また、振動板34は、まずベースプレート36に導
電性接着剤で固定され、その後ダイシング加工により縦
方向溝65(図4参照)と横方向溝64(図3参照)と
が形成され、分断される。この分断によって、各インク
キャビティ40に対応する圧電素子48と、隣接する圧
電素子48の間に位置する仕切り壁51と、これらを囲
む壁50とが分離される。
【0021】また、上述のダイシング加工により圧電素
子48の上下に設けられた導電性金属層もそれぞれ前述
の縦方向溝65と横方向溝64とにより分離され、隔壁
32に対向する金属層が共通電極48a、ベースプレー
ト36に対向する金属層が個別電極48bとされる。
【0022】ベースプレート36は、セラミック、金属
または合成樹脂等からなる。振動板34との対向面に
は、大径ヘッド部26、小径ヘッド部28の圧電素子4
8に対応して導電リード部がスパッタリングまたは蒸着
等の周知の技術により形成されている。そして上述のよ
うに形成された個別電極48bは、対応する導電リード
部に導電性接着剤を介して電気的に導通する。
【0023】また、これら共通電極48aと個別電極4
8bとが対向する領域においては、各圧電素子48は、
それぞれ高温下で分極処理されて活性化されている。
【0024】そして、共通電極48aと個別電極48b
との間に所定の電圧が印加されると、圧電素子48は変
形する。この圧電素子48の変形は、隔壁32に伝えら
れ、これにより、インクキャビティ40内のインク41
が加圧され、大径用ノズル46aおよび/または小径用
ノズル46bを介してインク滴を記録シートに向かって
吐出する。
【0025】ここでは、記録ヘッド3として大径用、小
径用ノズルを有する記録ヘッドを例示し説明したが、記
録ヘッドはこれに限定されるものではなく、同一径のみ
のノズルを有する記録ヘッドでもよい。なお、本実施形
態のようにドット径を制御して階調印字可能な記録ヘッ
ドにおいては、より小径のノズルを有する記録ヘッドの
形成時にカビやごみの影響が大きくでることから、防カ
ビ効果が特に顕著になるため、本発明の防カビ等の効果
がより顕著に現われるのである。
【0026】以上のような構成の記録ヘッド3では、キ
ャリッジ4内の記録ヘッド3の上部に配置されるインク
カートリッジに接続された図示しないインクタンクから
インク供給室42にインク41が供給される。インク供
給室42のインク41は、インクインレット44を介し
て各インクキャビティ40に分配される。
【0027】後述するヘッド吐出部105からは、圧電
素子48の両端に設けられた共通電極48aと個別電極
48bとの間に印字信号である所定の電圧が印加され、
応じて、圧電素子48は隔壁32を押す方向に変形す
る。圧電素子48の変形は、隔壁32に伝えられ、これ
によりインクキャビティ40内のインク41が加圧さ
れ、ノズル46を介してインク滴を記録シート2に向か
って吐出する。
【0028】回復系14は、吸引キャップ16とワイピ
ング装置90とから構成されている。ここで、回復系1
4の中の吸引キャップ16について説明する。図5は、
回復系14の一例である吸引キャップ16の動作の概略
を説明するための斜視図である。
【0029】記録ヘッド3のクリーニング時には、記録
ヘッド3は、揺動軸5,6に沿って矢印a方向に移動す
ることにより、吸引キャップ16の前方に達し、(図7
に示す)メンテナンス位置にある状態となる。
【0030】キャップ吸引とは、記録ヘッド3がメンテ
ナンス位置にある状態で、記録ヘッド3のノズルを有す
る面を吸引キャップ16に密着させ、モータ18によっ
て駆動されるピストンポンプ17によって矢印bの方向
にエアを吸引することである。このキャップ吸引によ
り、ノズル周縁に混入した、印字に影響を与える気泡や
ごみ等を除去し、記録ヘッド3のノズル周縁を正常な状
態へと回復させることができる。
【0031】なお、記録ヘッド3のノズル周縁の正常な
状態への回復動作として、キャップ吸引の他に自己パー
ジというものがあり、この自己パージとは、記録ヘッド
3の圧電素子48に、印字とは関係なく電圧を印加し
て、インクキャビティ40内のインク41を加圧し、ノ
ズル46から強制的にインク滴を吐出させることであ
る。この自己パージによりゴミや気泡を強制排出させる
効果がある。この自己パージを前述のキャップ吸引の前
あるいは同時に行なうことにより、記録ヘッド3のノズ
ル周縁を、より効果的に正常な状態へと回復させること
ができる。
【0032】図6は、回復系14の一例の吸引キャップ
16の構成を概略的に説明する斜視図であり、図7は、
図6の吸引キャップ16の動作を説明するための吸引キ
ャップ16および記録ヘッド3の部分的な模式的断面図
である。
【0033】吸引キャップ16は、キャップ筐体52
と、キャップ取り付け部材54と、ゴムキャップ56
と、スポンジ62と、吸引穴58とを含んでいる。
【0034】図7において、記録ヘッド3は、矢印cを
ノズル46(図4参照)のインク吐出方向としており、
記録ヘッド3がメンテナンス位置にある状態では、スポ
ンジ62、ゴムキャップ56および撥水コート層99に
より囲まれた部分が気密性を保つように、撥水コート層
99はゴムキャップ56に密着する。
【0035】メンテナンス時においては、ピストンポン
プ17(図5参照)によって、吸引穴58から矢印d方
向にエアが吸引されつつ、記録ヘッド3からインクを吐
出する。このインクは、上記のエアによって吸引され、
スポンジ62に吸収される。これにより、ノズル周縁の
インクの流路で、インクの吐出に悪影響を及ぼす気泡、
ごみ等が除去される。
【0036】なお、回復系14は、前述の吸引キャップ
16とともに、記録ヘッド3の撥水コート層99の表面
を拭き上げるようにして記録ヘッド3のノズルを有する
撥水コート層99に付着しているインク,ゴミ等を除去
する図1に示したワイピング装置90を、吸引キャップ
16の隣に備えている。
【0037】図8は、キャリッジ4に記録ヘッド3およ
びインクカートリッジ80を装着する様子を示す斜視図
である。なお、図8における矢印pは、図1における記
録ヘッド3の記録シート2に向けたインクの吐出方向を
示している。なお、図8のキャリッジ4においては、図
1において示したような揺動軸5,6を通す穴は省略し
ている。
【0038】記録ヘッド3は、キャリッジ4の底面に装
着されており、キャリッジ4は内部の記録ヘッド3の上
方に着脱可能に取付けられたインクカートリッジ80を
出し入れする際に開閉される蓋4aを有している。そし
て、インクカートリッジ80は、記録ヘッド3のインク
キャビティ40にインクを供給するためのインク供給口
82を底面に有し、インクカートリッジ80と記録ヘッ
ド3は、供給管31で接続されている。
【0039】次に、回復系14(図1参照)の中のワイ
ピング装置90の構成を説明する。図9は、ワイピング
装置90の斜視図である。
【0040】ワイピング装置90は、記録ヘッド3のノ
ズルのインク噴出口表面に付着した汚れ等を、なでるよ
うにして除去するブレード92と、ブレード92を支持
するブレード支持体93と、ブレード支持体93を支持
するベース94と、ベース94が組込まれる筐体91と
を含む。
【0041】また、図10に、図9のブレード92と、
ブレード支持体93と、ベース94の構造を説明する図
を示す。なお、図10(a)は、これらを図9の上方向
から見た図であり、図10(b)は、これらを図9の右
方向から見た図である。
【0042】ブレード92は正面を移動する記録ヘッド
3の表面を拭くことができる程度の適当な弾性と厚さを
有する板状であり、ブレード支持体93はブレード92
の一端を挟み込むようにしたブレード92を支持してお
り、また、ブレード支持体93はベース94上に接着さ
れることにより固定されている。
【0043】ブレード92は、たとえばシリコーンゴ
ム、ブタジエンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、フル
オロシリコンゴム等からなる。また、ブレード支持体9
3、ベース94、筐体91は、たとえばポリプロピレン
のような、ブレード92等を支持できる程度の硬度のあ
る材料よりなる。
【0044】このワイピング装置90を用いた記録ヘッ
ドのノズル周縁の洗浄は、図5を用いて説明したような
吸引キャップ16を用いた洗浄のように、記録ヘッド3
をワイピング装置90の正面(図1参照)まで移動さ
せ、さらに、記録ヘッド3をワイピング装置90の正面
で左右に移動させることにより、ブレード92に、記録
ヘッド3のノズルを有する面をなでさせることにより行
なう。
【0045】図11は、本実施の形態のインクジェット
記録装置1の制御部の構成を示すブロック図である。
【0046】インクジェット記録装置1の制御部は、C
PU101と、RAM102と、ROM103と、デー
タ受信部104と、ヘッド吐出部駆動部105と、ヘッ
ド移動駆動部106と、紙送り駆動部107と、クリー
ニング系駆動部108と、クリーニング制御部109
と、各種センサ部110とを含んでいる。
【0047】全体を制御するCPU101は、必要に応
じてRAM102を用い、ROM103に記憶されてい
るプログラムを実行する。このプログラムには、ホスト
コンピュータ等に接続され記憶すべき画像のデータを受
信する、データ受信部104から読込まれる画像データ
に基づいて、吐出駆動部105、ヘッド移動駆動部10
6、紙送り駆動部107、各種センサ部110を制御し
て記録シート2に画像を記録するための部分と、必要な
際に、クリーニング系駆動部108および各種センサ部
110を制御して記録ヘッド3のクリーニングを行なう
部分を含んでいる。
【0048】全体を制御するCPU101の制御に基づ
いて、ヘッド吐出駆動部105は、画像データに従って
記録ヘッド3の圧電素子48の駆動周波数を制御すべく
圧電素子48への印加電圧を制御し、ヘッド移動駆動部
106は、記録ヘッド3を保持するキャリッジ4を桁方
向に移動させる駆動モータ7を駆動し、紙送り駆動部1
07は、紙送りローラを駆動する。
【0049】また、CPU101の制御に基づいて、ク
リーニング系駆動部108とクリーニング制御部109
とは、記録ヘッド3のクリーニングを行なうために、回
復系14を駆動する。なお、各種センサ部110には、
圧電素子48の駆動周波数を制御する際に必要となる温
度センサが含まれる。
【0050】次に、記録ヘッド3の撥水コート層99に
ついて説明する。撥水コート層99は、適当な樹脂に公
知の防カビ剤または抗菌剤を含有させ、たとえばチャネ
ルプレート30上のノズル46の噴出口を除いた場所に
塗布して形成されるものである。
【0051】なお、上記の樹脂の一例としては、たとえ
ば、ルミフロン(旭硝子社製FEVE系塗料用フッ素樹
脂の商品名)が挙げられ、抗菌剤の一例としては、たと
えば安息香酸が挙げられる。なお、前述のルミフロン
(商品名)の構造式を図12に示す。
【0052】また、樹脂中に含有させる防カビ剤または
抗菌剤の濃度および撥水コート層の厚みについては、適
宜調整されることが望ましいが、上記の安息香酸−ルミ
フロン系については、安息香酸の濃度はたとえば18重
量%とすることができ、コート層の厚みはたとえば3μ
mとすることができる。
【0053】なお、表1に、上述のように撥水コート層
として使用できる抗菌剤と樹脂の組合せを示す。
【0054】
【表1】
【0055】また、図13には、上述にような撥水コー
ト層を形成する際に樹脂に含有させることのできる防カ
ビ剤の例として3種類の防カビ剤の構造式を示す。ここ
で、図13(a)の防カビ剤は2−(4−チアゾリル)
−ベンズイミダソールであり、図13(b)の防カビ剤
は2−(カルボメトキシアミノ)−ベンズイミダソール
であり、図13(c)の防カビ剤は1,2−ベンズイソ
チアゾリン−3−オンである。なお、これらの防カビ剤
については、適当な樹脂と組合わせて用いられる。
【0056】以上説明した実施の形態においては、上述
のような撥水コート層99を記録ヘッド3のノズル46
のインク吐出口が配されている面上に形成していたが、
本発明の、インクと接触するインク接触面に形成され、
抗菌剤または防カビ剤を含有する撥水層は、これに限定
されるものではない。つまり、上述のような撥水層を形
成する場所は、画像形成装置において吐出されるべきイ
ンクが残留してしまう場所、または、インクが流通する
場所であればよい。
【0057】つまり、上述のような撥水層は、たとえば
記録ヘッド3のクリーニングが行なわれる吸引キャップ
16のスポンジ62に抗菌剤または防カビ剤を適当な樹
脂(基材)に相溶または分散させたりしたものを吸収さ
せることにより形成してもよい。
【0058】また、上述のような撥水層は、吸引キャッ
プ16からポンプ17までの流路内に抗菌剤または防カ
ビ剤を分散させ、流路そのものを撥水コート層とするこ
とにより形成してもよい。なお、このような流路は、た
とえば、フルオロシリコーンゴムを加熱しながら、たと
えば5重量%のスルホン酸ナトリウムを混入させ、三本
ロールミルで練り込んだ後、加圧式チューブ押し出し機
でチューブ状に成形することにより、得ることができ
る。
【0059】また、上述のような撥水層は、インクカー
トリッジ80やインクカートリッジ80内にある記録ヘ
ッド3の直前の図示せぬフィルタ部材やインクカートリ
ッジ80と記録ヘッド3の接続部である供給管31のイ
ンク流路に形成してもよい。
【0060】また、上述のような撥水層は、記録紙の一
種であるコート紙のコート層に含有させてもよい。その
場合、画像形成後の紙上でのカビの発生を防止できる。
【0061】また、上述のような撥水層は、ワイピング
装置90のブレード92自体を防カビ剤や抗菌剤を含有
させたゴムにより構成することにより形成することがで
きる。このような例として、たとえば、防カビ剤である
BIT(ベンズイソチアゾリン)を9重量%含有させた
ウレタンゴムによりブレード92を構成することが考え
られる。
【0062】ここで、上述のように、撥水層を、記録ヘ
ッド3のノズル46のインク吐出口が配されている面
(吐出面)上、吸引キャップ16のスポンジ62、ワイ
ピング装置90のブレード92にそれぞれ形成した場合
と、形成しない場合について、JIS Z 2911に
よるカビに対する抵抗性の試験を行なった。
【0063】表2に、この試験に用いた2種のインク
(インクA、インクB)の組成を示す。なお、インクA
は、JIS Z 2911に従ったカビ抵抗性の試験に
おいてカビの発生がほとんどなかったのに対し、インク
Bは、同試験において、カビの発生が見られた。
【0064】
【表2】
【0065】そして、表3に、この試験の結果を示す。
なお、表3において、実施例1は前述の吐出面に、実施
例2はスポンジ62に、実施例3はブレード92に、そ
れぞれ上述のような撥水コート層を形成した場合を示
し、比較例1〜3は、相当する実施例の撥水コート層が
形成されている部材から抗菌剤または防カビ剤を除いた
部材を使用した場合を示す。
【0066】また、表3中で、それぞれの部材に関し、
「◎」はカビの発生が全くないことを示し、「○」はカ
ビの発生がほとんどないことを示し、「△」はカビの発
生によって記録装置の実用上は問題ないが、長期間(約
1ヶ月間)、高温多湿状況下(35℃、相対湿度80
%)放置するとカビの発生により記録装置が実用上問題
の生じる状態になったことを示し、「×」は、この試験
中にカビの発生が多く、記録装置の実用上問題が生じる
状態になったことを示す。
【0067】
【表3】
【0068】表3より、ノズルの形成された面、あるい
は、回復系14の一部であるスポンジ62またはブレー
ド92の表面に撥水コート層を形成させておくと、撥水
コート層を形成していない状態の部材を用いるよりも、
カビの発生を防止できることがわかる。
【0069】さらに、撥水コート層を形成させておく
と、防カビ剤である毒性のあるBITをインクに含有さ
せていなくとも、カビの発生を防止できることがわか
る。
【0070】なお、今回開示された実施の形態は、全て
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく前
掲の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれること
が意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるインクジェット記録
装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1の記録ヘッドの部分的な平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う矢視断面図であ
る。
【図4】図3のIV−IV線に沿う矢視断面図である。
【図5】図1の回復系の一例である吸引キャップの動作
の概略を説明するための斜視図である。
【図6】図5の吸引キャップの構成を概略的に説明する
斜視図である。
【図7】図5の吸引キャップおよび記録ヘッドの部分的
な模式的断面図である。
【図8】図1のキャリッジに記録ヘッドおよびインクカ
ートリッジを装着する様子を示す斜視図である。
【図9】図1の回復系のワイピング装置の構成を概略的
に説明する斜視図である。
【図10】図9のワイピング装置のブレード、ブレード
支持体およびベースの構造を説明する図である。
【図11】図1のインクジェット記録装置の制御部の構
成を示すブロック図である。
【図12】撥水コート層を形成する際に用いる樹脂の一
例の化学構造式を示す図である。
【図13】撥水コート層を形成する樹脂に含有させる防
カビ剤の例である3種類の防カビ剤の構造式を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置(画像形成装置) 3 記録ヘッド 4 キャリッジ 14 回復系 31 供給管 80,150 インクカートリッジ 82 インク供給口 90 ワイピング装置 92 ブレード 99 撥水コート層(撥水層)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データに基づきインクを吐出するこ
    とによって画像を形成する画像形成装置であって、 前記インクと接触するインク接触面上に形成され、抗菌
    剤または防カビ剤を含有する撥水層を含む、画像形成装
    置。
JP3517997A 1997-02-19 1997-02-19 画像形成装置 Withdrawn JPH10230610A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007090282A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Dainippon Printing Co Ltd 微粒子含有インク用インクジェットヘッド
US7984939B2 (en) 2005-04-07 2011-07-26 Mordechai Vodavoz Protection means for road vehicles
JP2014065285A (ja) * 2012-09-27 2014-04-17 Kyocera Document Solutions Inc 廃インクタンク、インクジェット記録装置、及び廃インクタンクによる廃インクの回収方法

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