JPH10230309A - 圧延機および圧延時間の自動収集方法 - Google Patents

圧延機および圧延時間の自動収集方法

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JPH10230309A
JPH10230309A JP3763597A JP3763597A JPH10230309A JP H10230309 A JPH10230309 A JP H10230309A JP 3763597 A JP3763597 A JP 3763597A JP 3763597 A JP3763597 A JP 3763597A JP H10230309 A JPH10230309 A JP H10230309A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延機において、圧延機の各種の制御信号及
び計測データを利用することにより、圧延を行っている
圧延時間値を自動収集する。 【解決手段】 圧延速度を検出する装置により検出した
圧延速度が予め設定した値以上、被圧延材の巻き取り側
の張力信号を検出する装置により検出した信号が張力が
作用している状態、圧延ロールの被圧延材への圧下圧力
を検出する装置により検出した信号が圧下圧力が作用し
ている状態、の全てが成立しているときは圧延機は被圧
延材を圧延していると判断し、この条件が成立している
時間値を稼動実績収集装置により積算して圧延時間を算
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被圧延材を圧延し
ている時間値を正確に自動収集する圧延機およびその圧
延時間を自動収集する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄板材などを圧延する圧延機は高額な装
置であること、所定の板厚に圧延するためには数回のパ
スに分けて圧延すること、及び近年の多材質、多品種化
傾向により長時間を要するロール替えである段取り替え
が頻繁に発生すること等により、圧延機の圧延稼動率を
向上させ生産性を上げることが課題になっている。圧延
機の稼動率を向上させるためには、まず圧延機の稼動状
況を正確に把握し、適切な対策を実施することが必要で
ある。設備の稼動状態を自動的に把握する方法として
は、従来から種々の方法が採用されている。例えば、パ
ーソナルコンピュータあるいはマイクロコンピュータか
ら構成される稼動実績収集装置に、設備の各種の制御信
号を入力して要素動作ごとの時間値を求める方法が既に
実用化されている。このような方法の場合、設備の作業
者が介在しない自動化された設備では、稼動実績を信頼
性高く自動収集することができる。しかし、圧延機の圧
延作業においては、圧延開始時などに作業者が被圧延材
を数mほど試圧延して圧延状態、例えば被圧延材の表面
状態のチェックを行う調整作業を行っている。このよう
な作業者による調整作業が伴う場合に、正確な圧延時間
を自動収集するためには、適切な制御信号データや計測
データを選択して稼動実績収集装置に入力し、これらデ
ータの論理積、論理和から圧延機の稼動状態を判断する
ことが重要になる。また、作業者に負荷をかけないで収
集することも重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、作業者の圧
延開始時に調整作業などが介在する圧延機の圧延作業に
おいて、被圧延材のコイル単位や、圧延パスごとに圧延
時間値を自動収集し、圧延機の稼動率向上のために有効
なデータを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧延機におい
て、圧延速度を検出する装置、被圧延材の巻き取り側の
張力信号を検出する装置、および圧延ロールの被圧延材
への圧下圧力を検出する装置を備え、少なくともこれら
3つの装置における所定の値を基準にして圧延時間を積
算する稼動実績収集装置を有する圧延機である。さらに
本発明は、圧延機の各種の制御及び計測データをもとに
圧延機の稼動状況を自動収集する方法において、これら
各種の制御及び計測データのうち、 1)圧延速度aが予め設定した所定の値以上、 2)被圧延材の巻き取り側の被圧延材に作用する張力信
号bが作用している状態、 3)圧延ロールの被圧延材への圧下圧力cが作用してい
る状態、 の条件がすべて成立しているときを圧延機が被圧延材を
圧延していると判断し、この時間値を積算して被圧延材
の圧延時間として算出するようにした圧延機の圧延時間
の収集方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
説明する。図1は本発明を実施するためのシステム構成
図の一例を示す。図1において、1は圧延機のワークロ
ール、2は中間ロール、3はバックアップロールであ
る。ワークロール1の間に被圧延材4が通過して圧延さ
れる。5はロードセルであり、油圧圧下シリンダー6ま
たは油圧ジャッキ6により被圧延材4を圧延するための
圧下圧力を計測するセンサーである。なお、本発明の実
施例では被圧延材4はコイル状の板材の例で説明する
が、これは線材であっても同様に実施できる。7は、被
圧延材4であるコイルを装着する送り側のテンションリ
ール、8は巻き取り側のテンションリールである。9は
テンションロールで、被圧延材4を圧延するときに正常
に圧延できるように被圧延材4に張力を与えるロールで
ある。テンションロール9には、被圧延材4に作用して
いる張力を検出するロードセル等のセンサー10が埋め
込まれている。11は駆動用ロールである中間ロール2
に回転を与えるミルモータであり、ピニオンスタンド1
2を介して中間ロール2に回転力が与えられる。13は
圧延機の各装置の動作を制御する制御装置でシーケンサ
ーなどから構成される。図1では、制御装置13がミル
モータ11の駆動を制御するための信号線のみを示して
いる。また、ロードセル5及び10の測定データも制御
装置13に入力される。14はパーソナルコンピュータ
から構成される稼動実績収集装置である。稼動実績収集
装置14は、圧延機の制御装置13からの各種の圧延制
御信号のデータ、及び各種センサーからの計測データを
所定の時間間隔、例えば、2秒ごとに取り込み、記憶装
置に記憶する。なお、被圧延材4の圧延速度aは、制御
装置13により駆動ロールである中間ロール2の回転数
から算出するようになっている。また、図1には示して
いないが、被圧延材4の圧延方向も制御装置13に入力
されるようになっている。
【0006】次に本発明の動作について説明する。初め
に、圧延機の作業者はこれから圧延する被圧延材4の品
名をバーコードリーダ、またはキーボード等を使用して
稼動実績収集装置14に入力する。続いて、作業者は、
このコイル(図示せず)をコイルカー(図示せず)によ
り送り側のテンションリール7に装着する。続いて、被
圧延材4の先端をワークロール1の間を通して巻き取り
側のテンションリール8にクランプし、テンションリー
ル8を若干回転させて被圧延材4の巻き締めを行い、被
圧延材4に適切な張力を与える。すると、巻き取り側の
テンションロール9に装着したロードセル10は張力を
検出する、この作業が図3に示すタイムチャートの「コ
イル取付」に相当する。
【0007】次に、被圧延材4を所定の厚さに圧延する
ためにワークロール1間のギャップの間隔を設定した
後、圧延速度aを徐動に設定しミルモータ11を駆動し
て試圧延を行う。これにより、ロードセル5は圧延の圧
下圧力cを検出する。制御装置13は、被圧延材4の圧
延速度a、被圧延材4に張力が作用している張力信号b
(オン)、圧下圧力信号cを稼動実績収集装置14に転
送する。試圧延とは、被圧延材4を圧延速度aを徐動、
例えば20m/分以下にして圧延し、被圧延材4の表面
にキズが発生していないか等のチェックを行う調整作業
のことで、図3に示す「調整」に相当する。この調整作
業中では、稼動実績収集装置14は、図2に示すよう
に、時系列的に2秒間隔で、圧延速度aは20m/秒、
被圧延材の巻き取り側の張力信号bは作用しているオン
(ON)状態、圧延ロールの被圧延材への圧下圧力cは
作用しているオン(ON)状態が入力される。この時刻
においては、稼動実績収集装置14は圧延速度aが徐動
であり所定の圧延速度(40m/分)に達していないた
め、調整作業であると判断する。
【0008】調整作業が終わると、作業者は本圧延を行
うために圧延速度を加速し、所定の圧延速度、(例えば
40m/分)にする。本圧延作業が始っても、稼動実績
収集装置14には、2秒ごとに圧延速度a(40m/
分)、被圧延材4に作用している張力信号b、圧下圧力
信号cが入力されるが、圧延速度aは所定の圧延速度
(40m/分)に達しているので、圧延中であると判断
する。本発明において、圧延していると判断するための
所定の圧延速度aは、調整作業を行うときの徐動速度よ
り大きな速度に設定すればよい。
【0009】最初の圧延作業(パス1)の終了が近づく
と、圧延速度aを減速した後、ミルモータを停止し圧延
作業を終了する。このとき、稼動実績収集装置14には
圧延速度aが所定の圧延速度40m/分より低い速度が
入力されるので、圧延の終了を判断することができる。
【0010】続いて、パス2の圧延を行う場合には、圧
延方向を前記パス1と逆向きにして同様の圧延作業を行
う。この場合、テンションリール7と8は前述したのと
は逆の動作を行う。稼動実績収集装置14に制御装置1
3からこの圧延方向を入力することにより、圧延のパス
ごとに圧延時間を自動収集することができる。このよう
にして、稼動実績収集装置14は圧延のパスごとに、所
定の時間間隔で、圧延速度a、圧延時に被圧延材にかか
る張力信号b、被圧延材4の圧下圧力信号cを取り込
み、記憶装置に記憶する。そして、所定のパス回数の圧
延作業が終了すると、稼動実績収集装置14は、図2に
示すように、収集したデータごとに調整中であるか、圧
延中であるかを判断し、図2に示すようなデータテーブ
ルを作成する。このデータテーブルから、圧延及び調整
作業ごとに時間値を積算して正確な圧延及び調整作業時
間を算出することができる。
【0011】本発明の圧延機では、圧延速度を検出する
検出装置、被圧延材の巻き取り側の張力信号を検出する
装置、圧延ロールの被圧延材への圧下圧力を検出装置か
らの信号を圧延機の制御装置13、または稼動実績収集
装置14にリアルタイムに取り込み、各種信号の論理判
断により、正確な圧延時間を求めることができる。従っ
て、圧延機には何ら設備的な改造を施すことがなく、本
発明の圧延時間の自動収集方法を実現する手段を組み込
むことができる。
【0012】なお以上説明した本発明の実施態様におい
て、制御装置13から稼動実績収集装置14に入力する
被圧延材4の張力信号(b)、被圧延材の圧下圧力
(c)は、オン・オフ信号としたが、絶対値を入力する
ことも可能である。また、上記本発明の実施例では、各
種の制御信号及び計測データから圧延中であるかどうか
の論理的判断は稼動実績収集装置14で行う例で説明し
たが、制御装置13で行うことも可能である。この場合
には、制御装置13から圧延中であるか、調整中である
かどうかの信号を稼動実績収集装置14に転送するよう
にする。
【0013】
【発明の効果】以上に説明した本発明は次の効果を有し
ている。 1)圧延機の制御信号及び計測データをそのまま稼動実
績収集装置に入力することができるので、簡単かつ安価
な装置により正確な圧延実績をリアルタイムに自動収集
することが可能になる。また容易に圧延機と稼動実績収
集装置とを一体化することができる。 2)圧延のパスごとに正確な圧延時間を収集することが
でき、圧延作業の生産性向上のための有効なデータを自
動収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図
【図2】本発明により収集した稼動実績データの一例を
示す図
【図3】圧延時の作業項目と圧延速度との関係を示すタ
イムチャート図
【符号の説明】
1 ワークロール 2 中間ロール 3 バックアップロール 4 被圧延材 5 ロードセル 6 油圧圧下シリンダー 7 テンションリール 8 テンションリール 9 テンションロール 10 ロードセル 11 ミルモータ 12 ピニオンスタンド 13 制御装置 14 稼動実績収集装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延速度を検出する装置、被圧延材の巻
    き取り側の張力信号を検出する装置、および圧延ロール
    の被圧延材への圧下圧力を検出する装置を備え、少なく
    とも前記3つの装置における所定の値を基準にして圧延
    時間を積算する稼動実績収集装置を有することを特徴と
    する圧延機。
  2. 【請求項2】 圧延機の各種の制御及び計測データをも
    とに圧延機の稼動状況を所定の時間間隔で自動収集する
    方法において、前記各種の制御及び計測データのうち、 1)圧延速度aが予め設定した所定の値以上、 2)被圧延材の巻き取り側の被圧延材に作用する張力信
    号bが作用している状態、 3)圧延ロールの被圧延材への圧下圧力cが作用してい
    る状態、 の条件がすべて成立しているときを圧延機が被圧延材を
    圧延していると判断し、この時間値を積算して被圧延材
    の圧延時間として算出することを特徴とする圧延機の圧
    延時間の自動収集方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008302397A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Kobe Steel Ltd 通板設備及び通板設備の作業開始時間判定方法
JP2019200597A (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 株式会社日立製作所 標準作業時間推定方法、標準作業時間推定装置及びプログラム
CN112044959A (zh) * 2020-08-07 2020-12-08 鞍钢股份有限公司 一种防范卷径计算错误的方法

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CN112044959B (zh) * 2020-08-07 2022-03-22 鞍钢股份有限公司 一种防范卷径计算错误的方法

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