JPH1022860A - ダイレクトコンバージョン受信機 - Google Patents

ダイレクトコンバージョン受信機

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Publication number
JPH1022860A
JPH1022860A JP18529896A JP18529896A JPH1022860A JP H1022860 A JPH1022860 A JP H1022860A JP 18529896 A JP18529896 A JP 18529896A JP 18529896 A JP18529896 A JP 18529896A JP H1022860 A JPH1022860 A JP H1022860A
Authority
JP
Japan
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signal
digital
direct conversion
conversion receiver
signals
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Pending
Application number
JP18529896A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Sudo
浩章 須藤
Genichiro Ota
現一郎 太田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 局部発振信号の周波数をRF信号の周波数か
らずらして直交検波する場合に、隣接チャネル波の重畳
による受信障害を除去できるダイレクトコンバージョン
受信機を提供する。 【解決手段】 この受信機の直交検波で得られたI、Q
信号の不要周波数成分を除くフィルタ5、6と、フィル
タ出力のアナログ信号をディジタル信号に変換するA/
D変換器7、8と、ディジタル信号に含まれる隣接波の
成分を除去する、極性反転器23〜26とマルチプレクサス
イッチ27〜30とディジタル加算器32とディジタル減算器
31とから成るイメージ除去ミキサと、I、Qベースバン
ド信号の波形整形を行なうルートナイキストフィルタ
9、10とを設ける。希望信号帯域に落込んだ隣接波がイ
メージ除去ミキサで除かれ、受信障害が防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル移動体
通信等に使用するダイレクトコンバージョン受信機に関
し、特に、局部発振信号の周波数をRF信号の周波数か
らずらして行なう直交検波において、隣接波の除去を可
能にしたものである。
【0002】
【従来の技術】直交変換によりRF信号から直接ベース
バンド信号への変換を行なうダイレクトコンバージョン
は、回路規模を小さくできるため、ディジタル移動体通
信などの受信機の多くで用いられている。
【0003】従来のダイレクトコンバージョン受信機
は、図7に示すように、信号を受信する空中線1と、入
力された局部発振信号からcos波及びsin波を得る
移相器2と、受信信号と局部発振信号とをミキシングし
I、Q信号を得るミキサ3、4と、前記I、Q信号に対
し不要周波数成分を除去するローパスフィルタ5、6
と、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変
換器7、8と、前記I、Qベースバンド信号に対し波形
整形を行なうルートナイキストフィルタ9、10とを備え
ている。
【0004】このダイレクトコンバージョン受信機で
は、まず、空中線1により受信された受信信号11が、ミ
キサ3、4に入力する。また、局部発振信号12が移相器
2に入力し、cos波13とsin波14とが出力される。
受信信号11とcos波13とはミキサ3によってミキシン
グされ、ダウンコンバートされた信号15が出力される。
同様に、受信信号11とsin波14とはミキサ4によって
ミキシングされ、ダウンコンバートされた信号16が出力
される。
【0005】次に、信号15は、アナログローパスフィル
タ5に入力し、不要周波数成分が除去され、信号17とし
て出力される。同様に、信号16は、アナログローパスフ
ィルタ6に入力し、不要周波数成分が除去され、信号18
として出力される。
【0006】次に、信号17と信号18とは、それぞれA/
D変換器7、8によってディジタル信号に変換され、そ
れぞれ信号19、20が出力される。
【0007】最後に、信号19と信号20とは、それぞれル
ートナイキストフィルタ9、10によって波形整形され、
それぞれ波形整形されたべースバンドI信号21及び波形
整形されたべースバンドQ信号22が出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成のダイレク
トコンバージョン受信機では、直交復調器を構成するミ
キサや増幅器の直流オフセット等によって、I、Qベー
スバンド信号に直流オフセットが生じ、この直流オフセ
ットによって、受信感度が劣化するという問題があっ
た。
【0009】こうした点を解決するため、直交復調器に
入力する局部発振信号の周波数をRF信号の周波数から
ずらす方法がある。しかし、この方法を用いると、隣接
チャネル波が希望信号に重畳され受信障害が生じるとい
う問題点がある。
【0010】本発明は、このような従来の問題点を解決
するものであり、直交検波器に入力する局部発振信号の
周波数をRF信号の周波数からずらして直交検波する場
合に、隣接チャネル波の重畳による受信障害を除去する
ことができるダイレクトコンバージョン受信機を提供す
ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明のダイレ
クトコンバージョン受信機では、直交検波で得られた
I、Q信号をディジタル信号に変換した後、極性反転器
とマルチプレクサスイッチとディジタル加算器とディジ
タル減算器とから成るイメージ除去ミキサを用いて、デ
ィジタル信号に含まれる隣接波成分を除去している。
【0012】そのため、隣接波に起因する受信障害を防
ぐことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、受信信号にRF信号からずらした周波数の局部発振
信号を乗算して直交検波を行なうダイレクトコンバージ
ョン受信機において、直交検波で得られたI、Q信号の
不要周波数成分を除去するアナログローパスフィルタ
と、不要周波数成分の除去されたアナログ信号をディジ
タル信号に変換するA/D変換器と、変換されたディジ
タル信号に含まれる隣接波の成分を除去するための、極
性反転器とマルチプレクサスイッチとディジタル加算器
とディジタル減算器とから成るイメージ除去ミキサと、
このイメージ除去ミキサから出力されるI、Qベースバ
ンド信号に対して波形整形を行なうルートナイキストフ
ィルタとを設けたものであり、希望信号帯域に落ち込ん
だ隣接波がイメージ除去ミキサによって除去され、受信
障害が防止される。
【0014】請求項2に記載の発明は、このアナログロ
ーパスフィルタから出力される信号に対してI、Q利得
誤差除去を行なう振幅調整回路を設けたものであり、利
得誤差を除くことにより隣接波除去の効果を高めること
ができる。
【0015】請求項3に記載の発明は、局部発振信号に
対して位相調整を行なう位相調整回路を設けたものであ
り、この位相調整により、隣接波除去の効果を高めるこ
とができる。
【0016】請求項4に記載の発明は、このI、Q利得
誤差除去をディジタル信号処理により行なうようにした
ものであり、振幅調整の自動化が可能となる。
【0017】請求項5に記載の発明は、ディジタル信号
処理によるI、Q利得誤差除去の実行を、隣接波のレベ
ルによって適応的に選択するようにしたものであり、利
得誤差除去の動作を制限することによって演算量の削減
を図ることができる。
【0018】請求項6に記載の発明は、ディジタル信号
処理によるI、Q利得誤差除去の実行を、A/D変換器
の出力する信号レベルによって適応的に選択するように
したものであり、演算量の一層の削減を図ることができ
る。
【0019】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
【0020】(第1の実施の形態)第1の実施形態のダ
イレクトコンバージョン受信機は、図1に示すように、
信号を受信する空中線1と、入力された局部発振信号33
からcos波34及びsin波35を得る移相器2と、受信
信号11と局部発振信号34、35とをミキシングしI、Q信
号を得るミキサ3、4と、前記I、Q信号に対し不要周
波数成分を除去するローパスフィルタ5、6と、アナロ
グ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器7、8
と、信号の極性を反転する極性反転器23、24、25、26
と、並列入力する信号を直列に出力するマルチプレクサ
スイッチ27、28、29、30と、マルチプレクサスイッチ27
の出力46からマルチプレクサスイッチ30の出力49を減算
するディジタル減算器31と、マルチプレクサスイッチ28
の出力47とマルチプレクサスイッチ29の出力48とを加算
するディジタル加算器32と、ディジタル減算器31の出力
50に対して波形整形を行なうルートナイキストフィルタ
9と、ディジタル加算器32の出力51に対して波形整形を
行なうルートナイキストフィルタ10とを備えている。
【0021】このダイレクトコンバージョン受信機で
は、空中線1により受信された受信信号11が、それぞれ
ミキサ3、4に入力する。
【0022】ここで、希望彼の周波数をfとし、局部発
振信号33の周波数をf−foとすると、直交復調後に希
望波帯域に落ち込むのは周波数がf−2foの隣接波で
ある。従って、希望波の他に周波数がf−2foの隣接
波が1波存在する場合を考える。この場合、信号11は次
式で示される。
【0023】 S(t)={I(t)cos2πft+Q(t)sin2πft} +{II(t)cos2π(f-2fo)t+QQ(t)sin2π(f-2fo)t} (1) ただし、I(t);ベースバンドI信号(希望波成分) Q(t);ベースバンドQ信号(希望波成分) II(t);ベースバンドI信号(隣接波成分) QQ(t);ベースバンドQ信号(隣接波成分)
【0024】局部発振信号33は移相器2に入力し、移相
器2の出力するcos波34とsin波35とは、それぞれ
ミキサ3、4に入力する。
【0025】ミキサ3は、信号11とcos波34とをミキ
シングし、ダウンコンバートして、信号SI(t)36を
出力する。信号SI(t)36は次式で示される。
【0026】 SI(t)={I(t)cos2πft+Q(t)sin2πft}cos2π(f-fo)t +{II(t)cos2π(f-2fo)t+QQ(t)sin2π(f-2fo)t}cos2π(f-fo)t ={I(t)cos2πfot+Q(t)sin2πfot}/2 +{II(t)cos2πfot-QQ(t)sin2πfot}/2 +{I(t)cos2π(2f-fo)t+Q(t)sin2π(2f-fo)t}/2 +{II(t)cos2π(2f-3fo)t+QQ(t)sin2π(2f-3fo)t}/2 (2)
【0027】同様に、ミキサ4は、信号11とsin波35
とをミキシングし、ダウンコンバートして、信号SQ
(t)37を出力する。信号SQ(t)37は次式で示され
る。
【0028】 SQ(t)={I(t)cos2πft+Q(t)sin2πft}sin2π(f-fo)t +{II(t)cos2π(f-2fo)t+QQ(t)sin2π(f-2fo)t}sin2π(f-fo)t ={-I(t)sin2πfot+Q(t)cos2πfot}/2 +{II(t)sin2πfot+QQ(t)cos2πfot}/2 +{I(t)sin2π(2f-fo)t+Q(t)cos2π(2f-fo)t}/2 +{II(t)sin2π(2f-3fo)t+QQ(t)cos2π(2f-3fo)t}/2 (3)
【0029】次に、信号36は、アナログローパスフィル
タ5に入力し、不要周波数成分が除去され、信号SSI
(t)38として出力される。信号SSI(t)38は次式
で示される。
【0030】 SSI(t)={I(t)cos2πfot+Q(t)sin2πfot}/2 +{II(t)cos2πfot-QQ(t)sin2πfot}/2 (4)
【0031】同様に、信号37は、アナログローパスフィ
ルタ6に入力し、不要周波数成分が除去され、信号SS
Q(t)39として出力される。信号SSQ(t)39は次
式で示される。
【0032】 SSQ(t)={-I(t)sin2πfot+Q(t)cos2πfot}/2 +{II(t)sin2πfot+QQ(t)cos2πfot}/2 (5)
【0033】信号38はA/D変換器7によってディジタ
ル信号に変換され、信号DI(nT)40として出力され
る。信号DI(nT)40は次式で示される。
【0034】 DI(nT)={I(nT)cos2πfonT+Q(nT)sin2πfonT}/2 +{II(nT)cos2πfonT-QQ(nT)sin2πfonT}/2 (6) ただし、n=0、1、2・・・ T;サンプリング周期
【0035】同様に,信号39はA/D変換器8によって
ディジタル信号に変換され、信号DQ(nT)41として
出力される。信号DQ(nT)41は次式で示される。
【0036】 DQ(nT)={-I(nT)sin2πfonT+Q(nT)cos2πfnoT}/2 +{II(nT)sin2πfonT+QQ(nT)cos2πfonT}/2 (7)
【0037】次に、信号40は極性反転器23、24によって
極性反転され、それぞれ信号42と43とが得られる。同様
に、信号41は極性反転器25、26によって極性反転され、
それぞれ信号44と45とが得られる。
【0038】次に、信号40と信号42とは、マルチプレク
サスイッチ27によってサンプリング周期のタイミングで
時間順に選択され、信号I1(nT)46として出力され
る。信号46は次式で示される。
【0039】 I1(nT)= DI(nT);n=4k 0 ;n=4k+1 -DI(nT);n=4k+2 0 ;n=4k+3 (8) ただし、k=0、1、2、・・・
【0040】ここで、信号I1(nT)にcos2πfonTを乗算す
るとI1(nT)cos2πfonTとなるが、fo=1/4Tとした場合
(ローカル信号の1周期のオーバーサンプリングを4と
した場合)の信号I1(nT)cos2πfonTは(8)式のように
変形できる。従って、(8)式は信号I1(nT)にcos2πfo
nTを乗算することと等価である。
【0041】同様にして、信号40と信号43、信号41と信
号44、信号41と信号45は、それぞれマルチプレクサスイ
ッチ28、29、30によってサンプリング周期のタイミング
で時間順に選択され、それぞれ信号Q1(nT)47、信号I2(n
T)48、信号Q2(nT)49として出力される。信号47、48、49
はそれぞれ次式で示される。
【0042】 Q1(nT)= 0 DI(nT);n=4k+1 0 ;n=4k+2 -DI(nT);n=4k+3 (9) I2(nT)= DQ(nT);n=4k 0 ;n=4k+1 -DQ(nT);n=4k+2 0 ;n=4k+3 (10) Q2(nT)= 0 ;n=4k DQ(nT);n=4k+1 0 ;n=4k+2 -DQ(nT);n=4k+3 (11)
【0043】次に、信号I1(nT)46と信号Q2(nT)49とはデ
ィジタル減算器31に入力する。ディジタル減算器31の出
力は次式のようになる。
【0044】 I1(nT)-Q2(nT)= DI(nT);n=4k -DQ(nT);n=4k+1 -DI(nT);n=4k+2 DQ(nT);n=4k+3 (12) ここで、fo=1/4Tであるから、 n=4kのときの DI(nT)={I(nT)/2}+{II(nT)/2} n=4k+1のときの -DQ(nT)={I(nT)/2}-{II(nT)/2} n=4k+2のときの -DI(nT)={I(nT)/2}+{II(nT)/2} n=4k+3のときの DQ(nT)={I(nT)/2}-{II(nT)/2} となり、サンプリング周期で見たとき、希望信号帯域に
落ち込んだ隣接波が除去され、ディジタル減算器31から
は信号I(nT)50が得られる。
【0045】同様に、信号Q1(nT)47と信号I2(nT)48とは
ディジタル加算器32に入力し、ディジタル加算器32の出
力は次のようになる。
【0046】 Q1(nT)+I2(nT)= DQ(nT);n=4k DI(nT);n=4k+1 -DQ(nT);n=4k+2 -DI(nT);n=4k+3 (13) n=4kのときの DQ(nT)={Q(nT)/2}+{QQ(nT)/2} n=4k+1のときの DI(nT)={Q(nT)/2}-{QQ(nT)/2} n=4k+2のときの -DQ(nT)={Q(nT)/2}+{QQ(nT)/2} n=4k+3のときの -DI(nT)={Q(nT)/2}-{QQ(nT)/2}
【0047】従って、希望信号帯域に落ち込んだ隣接波
が除去され、ディジタル加算器32からは信号Q(nT)51が
出力される。
【0048】最後に、信号I(nT)50と信号Q(nT)51とは、
それぞれルートナイキストフィルタ9、10によって波形
整形されるとともに希望信号帯域外の隣接波を除去さ
れ、それぞれベースバンドI信号21とべースバンドQ信
号22とが得られる。
【0049】このように、第1の実施形態のダイレクト
コンバージョン受信機では、直交検波器に入力する局部
発振信号の周波数をRF信号の周波数からずらして直交
検波を行なう場合に、直交検波器により出力される2つ
の系統の信号に対し、極性反転器とマルチプレクサスイ
ッチとディジタル減算器とディジタル加算器とにより構
成されるイメージ除去ミキサを用いて、希望信号帯域に
落ち込んだ隣接波を除去しており、こうすることによっ
て、隣接波に起因する受信障害の発生を防ぐことができ
る。
【0050】また、イメージ除去ミキサをディジタル乗
算器を用いずに構成することによって、演算量を削減す
ることができ、さらにディジタル信号処理部の処理速度
の高速化を図ることができるため、アナログローパスフ
ィルタの次数を削減することができ、アナログ回路の回
路規模の削減が可能となる。この受信機では、ディジタ
ル信号処理部の処理速度はA/D変換器の処理速度で決
まる。一般に、A/D変換器の処理速度はディジタル乗
算器の処理速度の4倍程度であるため、全体の処理速度
をディジタル乗算器を用いた場合の4倍程度とすること
ができ、アナログローパスフィルタをバタワース特性の
フィルタで実現した場合は次数を3次程度削減すること
ができる。
【0051】(第2の実施の形態)第2の実施形態のダ
イレクトコンバージョン受信機は、図2に示すように、
アナログローパスフィルタ5、6によって出力されるア
ナログ信号に対し、I、Q利得誤差を除去するための振
幅調整回路52、53を備えている。その他の構成は、第1
の実施形態(図1)と変わりがない。
【0052】この受信機において、信号SSI(t)38
と信号SSQ(t)39とを得るまでの動作は、第1の実
施形態と同じである。
【0053】信号SSI(t)38と信号SSQ(t)39
とは、それぞれ、振幅調整回路52、53によってI、Q利
得誤差が除去され、信号54と信号55として出力される。
【0054】それ以降の動作は第1の実施形態と同じで
ある。
【0055】イメージ除去ミキサによる希望信号帯域に
落ち込んだ隣接波除去効果は、I、Q利得誤差によって
劣化する。
【0056】第2の実施形態の構成においては、I、Q
利得誤差を振幅調整回路によって除去することにより、
第1の実施形態の構成よりもさらに希望信号帯域に落ち
込んだ隣接波除去効果を増大させることができる。
【0057】(第3の実施の形態)第3の実施形態のダ
イレクトコンバージョン受信機は、図3に示すように、
移相器2によって出力される局部発振信号に対し位相調
整を行なう位相調整回路56を備えている。その他の構成
は第2の実施形態(図2)と変わりがない。
【0058】この受信機の移相器2から出力されるco
s波34は、位相調整回路56によって位相誤差が除去さ
れ、位相調整されたcos波57としてミキサ3に出力さ
れる。イメージ除去ミキサによる希望信号帯域に落ち込
んだ隣接波除去効果は、I、Q利得誤差の他に局部発振
信号の位相誤差によって劣化する。第3の実施形態の受
信機では、局部発振信号の位相誤差を位相調整回路によ
って除去しているため、第2の実施形態の受信機よりも
さらに希望信号帯域に落ち込んだ隣接波除去効果を増大
させることができる。
【0059】(第4の実施の形態)第4の実施形態のダ
イレクトコンバージョン受信機は、図4に示すように、
I、Q利得誤差の除去をディジタル信号処理で行なうた
めに、振幅情報検出回路58、59と、ディジタル乗算器6
0、61とを備えている。
【0060】この受信機において、信号DI(t)40と
信号DQ(t)41とを得るまでの動作は、第1の実施形
態と同じである。
【0061】信号DI(t)40と信号DQ(nT)41と
は、それぞれ振幅情報検出回路58、59に入力され、2乗
の演算をされ、さらに平方根の演算をされ、信号DI
(t)の振幅情報信号62、及び信号DQ(t)の振幅情
報信号63が出力される。次に、信号DI(t)40と信号
DQ(t)の振幅情報信号63とは、ディジタル乗算器60
で乗算され、また、信号DQ(t)41と信号DI(t)
の振幅情報信号62とは、ディジタル乗算器61で乗算さ
れ、I、Q利得誤差の除去された信号64、65が出力され
る。それ以降の動作は、第1の実施形態と同じである。
【0062】第4の実施形態の受信機では、I、Q利得
誤差をディジタル信号処理によって除去しているため、
第2の実施形態において必要であった振幅調整作業を削
除することができ、無調整化を図ることができる。
【0063】(第5の実施の形態)第5の実施形態のダ
イレクトコンバージョン受信機は、隣接波レベルによっ
てI、Q利得誤差の除去を行なうか否かを適応的に選択
することができる。この受信機は、図5に示すように、
利得調整を行なう経路と利得調整を行なわない経路とを
切り換えるスイッチ66、67、68、69と、A/D変換器
7、8の出力における振幅情報を検出する振幅情報検出
回路70と、ベースバンド信号21、22の振幅情報を検出す
る振幅情報検出回路72と、振幅情報検出回路70、72の出
力をそれぞれ平均する平均化回路71、73と、平均化回路
71の出力から平均化回路73の出力を減算するディジタル
減算器74と、ディジタル減算器74の出力と基準信号83と
の差分に基づいて各スイッチ66、67、68、69に切り換え
制御信号84を出力するディジタル減算器75とを備えてい
る。その他の構成は第4の実施形態(図4)と変わりが
ない。
【0064】この受信機において、信号DI(t)40と
信号DQ(t)41とを得るまでの動作は、第1の実施形
態と同じである。
【0065】信号DI(t)40と信号DQ(t)41と
は、それぞれスイッチ66、68、スイッチ67、69によっ
て、I、Q利得誤差の除去を行なうか否かが適応的に選
択され、それぞれ信号76、信号77として出力される。こ
こで、I、Q利得誤差の除去を行なう場合の動作は第4
の実施形態と同じである。
【0066】また、信号DI(t)40と信号DQ(t)
41とは振幅情報検出回路70に入力し、2乗されて加算さ
れ、さらに平方根の演算をされ、信号78として出力され
る。また、信号78は平均化回路71によって平均化の演算
をされ、信号79として出力される。同様に、べースバン
ドI信号21とベースバンドQ信号22とは、振幅情報検出
回路72に入力し、2乗されて加算され、さらに平方根の
演算をされ、信号80として出力される。また、信号80は
平均化回路73によって平均化の演算をされ、信号81とし
て出力される。次に、信号79と信号81とは、ディジタル
減算器74によって減算され、隣接波レベルを表す信号82
が出力される。
【0067】ディジタル減算器75は、信号82と基準信号
(REF1)83との差分を演算し、差分に基づいて制御
信号84を出力する。制御信号84は、スイッチ66、67、6
8、69の切り換えを制御する。
【0068】イメージ除去ミキサによる希望信号帯域に
落ち込んだ隣接波除去効果は、I、Q利得誤差によって
劣化するが、I、Q利得誤差の除去は隣接波レベルが希
望信号レベルに対して十分大きい場合にのみ行なえばよ
く、I、Q利得誤差の除去を行なうか否かを適応的に選
択することにより、演算量の削減を図ることができる。
【0069】第5の実施形態の受信機では、隣接波レベ
ルによってI、Q利得誤差の除去を行なうか否かを適応
的に選択しているため、第4の実施形態よりもさらに演
算量の削減を行なうことができる。
【0070】(第6の実施の形態)第6の実施形態のダ
イレクトコンバージョン受信機は、図6に示すように、
A/D変換器7、8の出力信号40、41のレベルだけを用
いて、I、Q利得誤差の除去を行なうか否かを適応的に
選択している。この構成では、第5の実施形態(図5)
で備えていた振幅情報検出回路72、平均化回路73及びデ
ィジタル減算器74を有しておらず、その点だけが第5の
実施形態と違っている。
【0071】この受信機では、A/D変換器7、8の出
力信号40、41のレベルが振幅情報検出回路70で検出さ
れ、平均化回路71で求めた平均値がディジタル減算器75
に入力し、ディジタル減算器75は、この値と基準信号
(REF2)85との差分を演算し、この差分に基づい
て、スイッチ66、67、68、69の切り換えを制御する制御
信号84を出力する。
【0072】この第6の実施形態の受信機では、第5の
実施形態よりもさらに演算量を削減して、I、Q利得誤
差の除去を行なうか否かを適応的に選択することができ
る。
【0073】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のダイレクトコンバージョン受信機は、直交検波器にR
F信号からずらした周波数の局部発振信号を入力して直
交検波を行なう場合に、希望信号帯域に落ち込む隣接波
を除去することによって受信障害の発生を防ぐことがで
きる。
【0074】また、この隣接波の除去処理を、ディジタ
ル乗算器を使わずに、極性反転器とマルチプレクサスイ
ッチとディジタル減算器とディジタル加算器とより構成
されるイメージ除去ミキサを用いて行なっているため、
演算量を削減することができ、ディジタル信号処理部の
処理速度を、ディジタル乗算器を用いる場合の凡そ4倍
程度に高速化することができる。
【0075】また、それに伴って、アナログ回路の回路
規模を削減することができ、アナログローパスフィルタ
をバタワース特性のフィルタで実現した場合、その次数
を3次程度削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のダイレクトコンバ一ジョン受
信機の構成を示すブロック図、
【図2】第2の実施形態のダイレクトコンバージョン受
信機の構成を示すブロック図、
【図3】第3の実施形態のダイレクトコンバージョン受
信機の構成を示すブロック図、
【図4】第4の実施形態のダイレクトコンバージョン受
信機の構成を示すブロック図、
【図5】第5の実施形態のダイレクトコンバ−ジョン受
信機の構成を示すブロック図、
【図6】第6の実施形態のダイレクトコンバージョン受
信機の構成を示すブロック図、
【図7】従来のダイレクトコンバージョン受信機の構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 空中線 2 移相器 3、4 ミキサ 5、6 アグローパスフィルタ 7、8 A/D変換器 9、10 ルートナイキストフィルタ 23、24、25、26 極性反転器 27、28、29、30 マルチプレクサスイッチ 31、74、75 ディジタル減算器 32 ディジタル加算器 52、53 振幅調整回路 56 位相調整回路 58、59、70、72 振幅情報検出回路 60、61 ディジタル乗算器 66、67、68、69 スイッチ 71、73 平均化回路 83、85 基準信号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号に、RF信号からずらした周波
    数の局部発振信号を乗算して直交検波を行なうダイレク
    トコンバージョン受信機において、 直交検波で得られたI、Q信号の不要周波数成分を除去
    するアナログローパスフィルタと、 不要周波数成分の除去されたアナログ信号をディジタル
    信号に変換するA/D変換器と、 変換された前記ディジタル信号に含まれる隣接波の成分
    を除去するための、極性反転器とマルチプレクサスイッ
    チとディジタル加算器とディジタル減算器とから成るイ
    メージ除去ミキサと、 前記イメージ除去ミキサから出力されるI、Qベースバ
    ンド信号に対して波形整形を行なうルートナイキストフ
    ィルタとを備えることを特徴とするダイレクトコンバー
    ジョン受信機。
  2. 【請求項2】 前記アナログローパスフィルタから出力
    される信号に対してI、Q利得誤差除去を行なう振幅調
    整回路を設けたことを特徴とする請求項1に記載のダイ
    レクトコンバージョン受信機。
  3. 【請求項3】 前記局部発振信号に対して位相調整を行
    なう位相調整回路を設けたことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のダイレクトコンバージョン受信機。
  4. 【請求項4】 前記I、Q利得誤差除去をディジタル信
    号処理により行なうことを特徴とする請求項2に記載の
    ダイレクトコンバージョン受信機。
  5. 【請求項5】 前記ディジタル信号処理によるI、Q利
    得誤差除去の実行を、隣接波のレベルによって適応的に
    選択することを特徴とする請求項4に記載のダイレクト
    コンバージョン受信機。
  6. 【請求項6】 前記ディジタル信号処理によるI、Q利
    得誤差除去の実行を、前記A/D変換器の出力する信号
    レベルによって適応的に選択することを特徴とする請求
    項5に記載のダイレクトコンバージョン受信機。
JP18529896A 1996-06-27 1996-06-27 ダイレクトコンバージョン受信機 Pending JPH1022860A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7054610B1 (en) 1999-02-24 2006-05-30 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Wireless terminal device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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