JP3506562B2 - ダイレクトコンバージョン受信機 - Google Patents
ダイレクトコンバージョン受信機Info
- Publication number
- JP3506562B2 JP3506562B2 JP18530096A JP18530096A JP3506562B2 JP 3506562 B2 JP3506562 B2 JP 3506562B2 JP 18530096 A JP18530096 A JP 18530096A JP 18530096 A JP18530096 A JP 18530096A JP 3506562 B2 JP3506562 B2 JP 3506562B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- digital
- frequency
- local oscillation
- direct conversion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル移動体
通信等に使用するダイレクトコンバージョン受信機に関
し、特に、フィルタによる隣接波の減衰効果を増大させ
たものである。
通信等に使用するダイレクトコンバージョン受信機に関
し、特に、フィルタによる隣接波の減衰効果を増大させ
たものである。
【0002】
【従来の技術】直交変換によりRF信号から直接ベース
バンド信号への変換を行なうダイレクトコンバージョン
は、回路規模を小さくできるため、ディジタル移動体通
信などの受信機の多くで用いられている。
バンド信号への変換を行なうダイレクトコンバージョン
は、回路規模を小さくできるため、ディジタル移動体通
信などの受信機の多くで用いられている。
【0003】このダイレクトコンバージョン受信機で
は、復調時の直流オフセットによる受信感度の低下を防
ぐため、直交復調器に入力する局部発振信号の周波数を
RF信号の周波数からずらす方法が考えられている。こ
の場合、隣接チャネル波が希望信号に重畳されて復号さ
れる虞れがあるため、その対策が必要になる。
は、復調時の直流オフセットによる受信感度の低下を防
ぐため、直交復調器に入力する局部発振信号の周波数を
RF信号の周波数からずらす方法が考えられている。こ
の場合、隣接チャネル波が希望信号に重畳されて復号さ
れる虞れがあるため、その対策が必要になる。
【0004】従来のダイレクトコンバージョン受信機
は、図5に示すように、信号を受信する空中線1と、局
部発振信号を生成する発振器2と、入力された局部発振
信号からcos波及びsin波を得る移相器3と、受信
信号と局部発振信号とをミキシングしI、Q信号を得る
ミキサ4、5と、前記I、Q信号に対し不要周波数成分
を除去するローパスフィルタ6、7と、アナログ信号を
ディジタル信号に変換するA/D変換器8、9と、隣接
波を除去するためのデータ処理を行なうディジタル乗算
器10、11、12、13、ディジタル減算器14及びディジタル
加算器15と、ディジタル減算器14及びディジタル加算器
15から出力されるI、Qベースバンド信号に対して波形
整形を行なうルートナイキストフィルタ16、17とを備え
ている。
は、図5に示すように、信号を受信する空中線1と、局
部発振信号を生成する発振器2と、入力された局部発振
信号からcos波及びsin波を得る移相器3と、受信
信号と局部発振信号とをミキシングしI、Q信号を得る
ミキサ4、5と、前記I、Q信号に対し不要周波数成分
を除去するローパスフィルタ6、7と、アナログ信号を
ディジタル信号に変換するA/D変換器8、9と、隣接
波を除去するためのデータ処理を行なうディジタル乗算
器10、11、12、13、ディジタル減算器14及びディジタル
加算器15と、ディジタル減算器14及びディジタル加算器
15から出力されるI、Qベースバンド信号に対して波形
整形を行なうルートナイキストフィルタ16、17とを備え
ている。
【0005】このダイレクトコンバージョン受信機で
は、空中線1により受信された受信信号18がミキサ4、
5に入力される。
は、空中線1により受信された受信信号18がミキサ4、
5に入力される。
【0006】ここで、希望波の周波数をfとし、発振器
2の発振する局部発振信号20の周波数をf−foとする
と、直交復調後に希望波帯域に落ち込むのは周波数がf
−2foの隣接波である。従って、希望波の他に周波数
がf−2foの隣接波が1波存在する場合を考える。こ
の場合、信号18は次式(1)で示される。
2の発振する局部発振信号20の周波数をf−foとする
と、直交復調後に希望波帯域に落ち込むのは周波数がf
−2foの隣接波である。従って、希望波の他に周波数
がf−2foの隣接波が1波存在する場合を考える。こ
の場合、信号18は次式(1)で示される。
【0007】
S(t)={I(t)cos2πft+Q(t)sin2πft}
+{II(t)cos2π(f-2fo)t+QQ(t)sin2π(f-2fo)t} (1)
ただし、I(t):ベースバンドI信号(希望波成分)
Q(t):ベースバンドQ信号(希望波成分)
II(t):ベースバンドI信号(隣接波成分)
QQ(t):ペースバンドQ信号(隣接波成分)
【0008】発振器2は、発振器データ19によって、生
成する局部発振信号20の周波数が決定される。局部発振
信号20は、移相器3に入力し、それぞれcos波21とs
in波22としてミキサ4、5に入力する。
成する局部発振信号20の周波数が決定される。局部発振
信号20は、移相器3に入力し、それぞれcos波21とs
in波22としてミキサ4、5に入力する。
【0009】受信信号18は、ミキサ4によってcos波
21とミキシングされ、ダウンコンバートされて、信号S
I(t)23として出力される。この信号SI(t)は次
式(2)で示される。
21とミキシングされ、ダウンコンバートされて、信号S
I(t)23として出力される。この信号SI(t)は次
式(2)で示される。
【0010】
SI(t)={I(t)cos2πft+Q(t)sin2πft}cos2π(f-fo)t
+{II(t)cos2π(f-2fo)t+QQ(t)sin2π(f-2fo)t}cos2π(f-fo)t
={I(t)cos2πfot+Q(t)sin2πfot}/2
+{II(t)cos2πfot-QQ(t)sin2πfot}/2
+{I(t)cos2π(2f-fo)t+Q(t)sin2π(2f-fo)t}/2
+{II(t)cos2π(2f-3fo)t+QQ(t)sin2π(2f-3fo)t}/2 (2)
【0011】同様に、受信信号18は、ミキサ5によって
sin波22とミキシングされ、ダウンコンバートされ
て、信号SQ(t)24として出力される。この信号SQ
(t)は次式(3)で示される。
sin波22とミキシングされ、ダウンコンバートされ
て、信号SQ(t)24として出力される。この信号SQ
(t)は次式(3)で示される。
【0012】
SQ(t)={I(t)cos2πft+Q(t)sin2πft}sin2π(f-fo)t
+{II(t)cos2π(f-2fo)t+QQ(t)sin2π(f-2fo)t}sin2π(f-fo)t
={-I(t)sin2πfot+Q(t)cos2πfot}/2
+{II(t)sin2πfot+QQ(t)cos2πfot}/2
+{I(t)sin2π(2f-fo)t+Q(t)cos2π(2f-fo)t}/2
+{II(t)sin2π(2f-3fo)t+QQ(t)cos2π(2f-3fo)t}/2 (3)
【0013】次に、信号23はアナログローパスフィルタ
6に入力され、不要周波数成分が除去され、信号SSI
(t)25が得られる。信号SSI(t)25は次式(4)
で示される。
6に入力され、不要周波数成分が除去され、信号SSI
(t)25が得られる。信号SSI(t)25は次式(4)
で示される。
【0014】
SSI(t)={I(t)cos2πfot+Q(t)sin2πfot}/2
+{II(t)cos2πfot-QQ(t)sin2πfot}/2 (4)
【0015】同様に、信号24はアナログローパスフィル
タ7に入力され、不要周波数成分が除去され、信号SS
Q(t)26が得られる。信号SSQ(t)26は次式
(5)で示される。
タ7に入力され、不要周波数成分が除去され、信号SS
Q(t)26が得られる。信号SSQ(t)26は次式
(5)で示される。
【0016】
SSQ(t)={-I(t)sin2πfot+Q(t)cos2πfot}/2
+{II(t)sin2πfot+QQ(t)cos2πfot}/2 (5)
【0017】信号25は、A/D変換器8によってディジ
タル信号に変換され、信号DI(nT)27が得られる。
信号DI(nT)は次式(6)で示される。
タル信号に変換され、信号DI(nT)27が得られる。
信号DI(nT)は次式(6)で示される。
【0018】
DI(nT)={I(nT)cos2πfonT+Q(nT)sin2πfonT}/2
+{II(nT)cos2πfonT-QQ(nT)sin2πfonT}/2 (6)
ただし、n=0、1、2・・・
T;サンプリング周期
【0019】同様に、信号26は、A/D変換器9によっ
てディジタル信号に変換され、信号DQ(nT)28が得
られる。信号DQ(nT)は次式(7)で示される。
てディジタル信号に変換され、信号DQ(nT)28が得
られる。信号DQ(nT)は次式(7)で示される。
【0020】
DQ(nT)={-I(nT)sin2πfonT+Q(nT)cos2πfonT}/2
+{II(nT)sin2πfonT+QQ(nT)cos2πfonT}/2 (7)
【0021】次に、信号27は、ディジタル乗算器10、11
によって、それぞれディジタルcos信号29、ディジタ
ルsin信号30と乗算され、それぞれ信号I1(nT)
31と信号Q1(nT)32として出力される。同様に、信
号28は、ディジタル乗算器12、13によって、それぞれデ
ィジタルcos信号29、ディジタルsin信号30と乗算
され、それぞれ信号Q 2(nT)33と信号I 2(nT)
34として出力される。
によって、それぞれディジタルcos信号29、ディジタ
ルsin信号30と乗算され、それぞれ信号I1(nT)
31と信号Q1(nT)32として出力される。同様に、信
号28は、ディジタル乗算器12、13によって、それぞれデ
ィジタルcos信号29、ディジタルsin信号30と乗算
され、それぞれ信号Q 2(nT)33と信号I 2(nT)
34として出力される。
【0022】次に、信号I1(nT)31と信号I 2(n
T)34とはディジタル減算器14に入力し、ディジタル減
算器14からその差分信号35(=I1(nT)-I2(nT))が出
力され、また、信号Q1(nT)32と信号Q 2(nT)
33とはディジタル加算器15に入力し、ディジタル加算器
15から加算信号36(=Q 1 (nT)+ Q 2 (nT))が出力され、
差分信号35および加算信号36は、それぞれルートナイキ
ストフィルタ16、17に入力し、ルートナイキストフィル
タ16、17によって希望信号帯域外の信号が除去される。
T)34とはディジタル減算器14に入力し、ディジタル減
算器14からその差分信号35(=I1(nT)-I2(nT))が出
力され、また、信号Q1(nT)32と信号Q 2(nT)
33とはディジタル加算器15に入力し、ディジタル加算器
15から加算信号36(=Q 1 (nT)+ Q 2 (nT))が出力され、
差分信号35および加算信号36は、それぞれルートナイキ
ストフィルタ16、17に入力し、ルートナイキストフィル
タ16、17によって希望信号帯域外の信号が除去される。
【0023】ここで、fo=1/4T(ローカル信号の1
周期のオーバーサンプリングが4)であり、また、ディ
ジタルcos信号29がcos2πfonTであって、n=
4kのとき1、n=4k+1のとき0、n=4k+2の
とき−1、n=4k+3のとき0を出力し、また、ディ
ジタルsin信号30がsin2πfonTであって、n=
4kのとき0、n=4k+1のとき1、n=4k+2の
とき0、n=4k+3のとき−1を出力するものとす
る。
周期のオーバーサンプリングが4)であり、また、ディ
ジタルcos信号29がcos2πfonTであって、n=
4kのとき1、n=4k+1のとき0、n=4k+2の
とき−1、n=4k+3のとき0を出力し、また、ディ
ジタルsin信号30がsin2πfonTであって、n=
4kのとき0、n=4k+1のとき1、n=4k+2の
とき0、n=4k+3のとき−1を出力するものとす
る。
【0024】信号I 1 (nT)31は、 I 1 (nT)=DI(nT)・cos2πfonT =[{I(nT)cos2πfonT+Q(nT)sin2πfonT}/2 +{II(nT)cos2πfonT-QQ(nT)sin2πfonT}/2]・cos2πfon
T =1/4・I(nT)+1/4・I(nT)cos4πfonT+1/4・Q(nT)sin4π
fonT +1/4・II(nT)+ 1/4・II(nT)cos4πfonT-1/4・QQ(nT)sin
4πfonT となる。このように、cos信号×cos信号、sin
信号×cos信号(あるいはsin信号×sin信号、
cos信号×sin信号)の乗算では、周波数の和の成
分と差の成分とが出力されるが、周波数の和の成分は後
段のルートナイキストフィルタ16、17で除去されるた
め、ここでは差の成分のみを示すと、信号I 1 (nT)
31は、 I 1 (nT)=I(nT)/4 + II(nT)/4 となる。同様に、信号Q 1 (nT)32、信号Q 2 (n
T)33、信号I 2 (nT)34は、次のようになる。 Q 1 (nT)=Q(nT)/4 - QQ(nT)/4 Q 2 (nT)=Q(nT)/4 + QQ(nT)/4 I 2 (nT)=-I(nT)/4 + II(nT)/4 I 1 (nT)とI 2 (nT)において、希望信号I(nT)は逆相(差
分)であり、隣接波成分(II(nT))は同相である。ま
た、Q 1 (nT)とQ 2 (nT)において、希望信号Q(nT)は同相
であり、隣接波成分(QQ(nT))は逆相(差分)である。
したがって、差分信号35(=I 1 (nT)-I 2 (nT))におい
ては、隣接波成分(II(nT))は存在しない。また、加算
信号36(=Q 1 (nT)+ Q 2 (nT))においては、隣接波成分
(QQ(nT))は存在しない。
T =1/4・I(nT)+1/4・I(nT)cos4πfonT+1/4・Q(nT)sin4π
fonT +1/4・II(nT)+ 1/4・II(nT)cos4πfonT-1/4・QQ(nT)sin
4πfonT となる。このように、cos信号×cos信号、sin
信号×cos信号(あるいはsin信号×sin信号、
cos信号×sin信号)の乗算では、周波数の和の成
分と差の成分とが出力されるが、周波数の和の成分は後
段のルートナイキストフィルタ16、17で除去されるた
め、ここでは差の成分のみを示すと、信号I 1 (nT)
31は、 I 1 (nT)=I(nT)/4 + II(nT)/4 となる。同様に、信号Q 1 (nT)32、信号Q 2 (n
T)33、信号I 2 (nT)34は、次のようになる。 Q 1 (nT)=Q(nT)/4 - QQ(nT)/4 Q 2 (nT)=Q(nT)/4 + QQ(nT)/4 I 2 (nT)=-I(nT)/4 + II(nT)/4 I 1 (nT)とI 2 (nT)において、希望信号I(nT)は逆相(差
分)であり、隣接波成分(II(nT))は同相である。ま
た、Q 1 (nT)とQ 2 (nT)において、希望信号Q(nT)は同相
であり、隣接波成分(QQ(nT))は逆相(差分)である。
したがって、差分信号35(=I 1 (nT)-I 2 (nT))におい
ては、隣接波成分(II(nT))は存在しない。また、加算
信号36(=Q 1 (nT)+ Q 2 (nT))においては、隣接波成分
(QQ(nT))は存在しない。
【0025】そのため、希望信号帯域に落ち込んだ隣接
波は除去されて、ベースバンドI信号37及びベースバン
ドQ信号38が出力される。
波は除去されて、ベースバンドI信号37及びベースバン
ドQ信号38が出力される。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の構成の
ダイレクトコンバージョン受信機では、希望信号帯域に
落ち込んだ隣接波はアナログローパスフィルタでは減衰
できないため、希望信号帯域に落ち込んだ隣接波レベル
が希望波レベルに対して非常に大きい場合、A/D変換
器の所要ビット数が多くなるという問題点を有してい
る。
ダイレクトコンバージョン受信機では、希望信号帯域に
落ち込んだ隣接波はアナログローパスフィルタでは減衰
できないため、希望信号帯域に落ち込んだ隣接波レベル
が希望波レベルに対して非常に大きい場合、A/D変換
器の所要ビット数が多くなるという問題点を有してい
る。
【0030】本発明は、このような従来の問題点を解決
するものであり、ローパスフィルタによる隣接波の減衰
効果を増大させ、それにより、A/D変換器の所要ビッ
ト数を削減することを可能にしたダイレクトコンバージ
ョン受信機を提供することを目的としている。
するものであり、ローパスフィルタによる隣接波の減衰
効果を増大させ、それにより、A/D変換器の所要ビッ
ト数を削減することを可能にしたダイレクトコンバージ
ョン受信機を提供することを目的としている。
【0031】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明のダイレ
クトコンバージョン受信機では、局部発振信号の周波数
を希望信号の高域側及び低域側に設定した場合の隣接波
レベルを検出し、隣接波レベルが低くなる側に局部発振
信号の周波数を設定する。このように、局部発振信号の
周波数を、隣接波の周波数に応じて適応的に切り換える
ことによって、ローパスフィルタによる隣接波の減衰効
果を増大させることができ、A/D変換器の所要ビット
数の削減を図ることができる。
クトコンバージョン受信機では、局部発振信号の周波数
を希望信号の高域側及び低域側に設定した場合の隣接波
レベルを検出し、隣接波レベルが低くなる側に局部発振
信号の周波数を設定する。このように、局部発振信号の
周波数を、隣接波の周波数に応じて適応的に切り換える
ことによって、ローパスフィルタによる隣接波の減衰効
果を増大させることができ、A/D変換器の所要ビット
数の削減を図ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、受信信号の周波数に対してオフセットさせた局部発
振周波数を用いて直交検波を行なう直交検波手段と、直
交検波された信号をディジタル信号に変換するA/D変
換手段と、このディジタル信号から隣接波成分を除去す
るイメージ除去ミキサとを備えるダイレクトコンバージ
ョン受信機において、隣接波が存在する周波数によって
直交検波手段の局部発振周波数を適応的に切り換えるよ
うに構成したものであり、隣接波レベルが低くなるよう
に局部発振周波数を設定することによって、ローパスフ
ィルタによる隣接波の減衰効果を増大させることができ
る。
は、受信信号の周波数に対してオフセットさせた局部発
振周波数を用いて直交検波を行なう直交検波手段と、直
交検波された信号をディジタル信号に変換するA/D変
換手段と、このディジタル信号から隣接波成分を除去す
るイメージ除去ミキサとを備えるダイレクトコンバージ
ョン受信機において、隣接波が存在する周波数によって
直交検波手段の局部発振周波数を適応的に切り換えるよ
うに構成したものであり、隣接波レベルが低くなるよう
に局部発振周波数を設定することによって、ローパスフ
ィルタによる隣接波の減衰効果を増大させることができ
る。
【0033】請求項2に記載の発明は、このA/D変換
手段から出力される信号のレベルとイメージ除去ミキサ
によって隣接波成分が除かれたベースバンド信号のレベ
ルとの差分を、局部発振周波数を希望信号の周波数の高
域側に設定した場合と、希望信号の周波数の低域側に設
定した場合とで比較して、局部発振周波数を切り換える
ための制御信号を生成するように構成したものであり、
隣接波のレベルを正確に検出して、局部発振周波数の切
り換えを適切に行なうことができる。
手段から出力される信号のレベルとイメージ除去ミキサ
によって隣接波成分が除かれたベースバンド信号のレベ
ルとの差分を、局部発振周波数を希望信号の周波数の高
域側に設定した場合と、希望信号の周波数の低域側に設
定した場合とで比較して、局部発振周波数を切り換える
ための制御信号を生成するように構成したものであり、
隣接波のレベルを正確に検出して、局部発振周波数の切
り換えを適切に行なうことができる。
【0034】請求項3に記載の発明は、このA/D変換
手段から出力される信号のレベルを、局部発振周波数を
希望信号の周波数の高域側に設定した場合と、希望信号
の周波数の低域側に設定した場合とで比較して、局部発
振周波数を切り換えるための制御信号を生成するように
構成したものであり、局部発振周波数の切り換え制御に
要する演算量を削減することができる。
手段から出力される信号のレベルを、局部発振周波数を
希望信号の周波数の高域側に設定した場合と、希望信号
の周波数の低域側に設定した場合とで比較して、局部発
振周波数を切り換えるための制御信号を生成するように
構成したものであり、局部発振周波数の切り換え制御に
要する演算量を削減することができる。
【0035】請求項4に記載の発明は、イメージ除去ミ
キサを、A/D変換手段の変換したディジタル信号にc
os信号またはsin信号を乗算する複数のディジタル
乗算器と、ディジタル乗算器の内の複数のディジタル乗
算器の出力を加算するディジタル加算器と、ディジタル
乗算器の内の残りのディジタル乗算器の出力の差分を算
出するディジタル減算器とで構成したものであり、この
ディジタル加算器及びディジタル減算器から、隣接波の
成分を除いた受信信号のベースバンド信号を得ることが
できる。
キサを、A/D変換手段の変換したディジタル信号にc
os信号またはsin信号を乗算する複数のディジタル
乗算器と、ディジタル乗算器の内の複数のディジタル乗
算器の出力を加算するディジタル加算器と、ディジタル
乗算器の内の残りのディジタル乗算器の出力の差分を算
出するディジタル減算器とで構成したものであり、この
ディジタル加算器及びディジタル減算器から、隣接波の
成分を除いた受信信号のベースバンド信号を得ることが
できる。
【0036】請求項5に記載の発明は、イメージ除去ミ
キサを、A/D変換手段の変換したディジタル信号の極
性を反転する極性反転器と、極性を反転したディジタル
信号と極性を反転しないディジタル信号とが入力し、そ
れらを時間順に選択して出力する複数のマルチプレクサ
スイッチと、このマルチプレクサスイッチの内の複数の
マルチプレクサスイッチの出力を加算するディジタル加
算器と、マルチプレクサスイッチの内の残りのマルチプ
レクサスイッチの出力の差分を算出するディジタル減算
器とで構成したものであり、ディジタル乗算器を使用し
ていないため、演算量の削減を図ることができる。
キサを、A/D変換手段の変換したディジタル信号の極
性を反転する極性反転器と、極性を反転したディジタル
信号と極性を反転しないディジタル信号とが入力し、そ
れらを時間順に選択して出力する複数のマルチプレクサ
スイッチと、このマルチプレクサスイッチの内の複数の
マルチプレクサスイッチの出力を加算するディジタル加
算器と、マルチプレクサスイッチの内の残りのマルチプ
レクサスイッチの出力の差分を算出するディジタル減算
器とで構成したものであり、ディジタル乗算器を使用し
ていないため、演算量の削減を図ることができる。
【0037】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
を用いて説明する。
【0038】(第1の実施の形態)第1の実施形態のダ
イレクトコンバージョン受信機は、図1に示すように、
信号を受信する空中線1と、局部発振信号を生成する発
振器2と、入力された局部発振信号からcos波及びs
in波を得る移相器3と、受信信号と局部発振信号とを
ミキシングしI、Q信号を得るミキサ4、5と、この
I、Q信号から不要周波数成分を除去するローパスフィ
ルタ6、7と、アナログ信号をディジタル信号に変換す
るA/D変換器8、9と、隣接波除去のためのデータ処
理を行なうディジタル乗算器10、11、12、13、ディジタ
ル減算器14及びディジタル加算器15と、ディジタル減算
器14及びディジタル加算器15から出力されるI、Qベー
スバンド信号に対して波形整形を行なうルートナイキス
トフィルタ16、17と、A/D変換器8、9の出力信号の
振幅を検出する振幅検出回路39と、振幅検出回路39の出
力を平均化する平均化回路40と、ルートナイキストフィ
ルタ16、17の出力信号の振幅を検出する振幅検出回路41
と、振幅検出回路41の出力を平均化する平均化回路42
と、平均化回路40の出力から平均化回路42の出力を減算
して隣接波レベルを算出するディジタル減算器43と、局
部発振周波数を切り換えたときのそれぞれの隣接波レベ
ルから、隣接波レベルの低い方の局部発振周波数を選択
するように制御する制御信号生成回路44と、制御信号生
成回路44の制御信号51に応じて発振器2に送る発振器デ
ータ19を切り換えるスイッチ45とを備えている。
イレクトコンバージョン受信機は、図1に示すように、
信号を受信する空中線1と、局部発振信号を生成する発
振器2と、入力された局部発振信号からcos波及びs
in波を得る移相器3と、受信信号と局部発振信号とを
ミキシングしI、Q信号を得るミキサ4、5と、この
I、Q信号から不要周波数成分を除去するローパスフィ
ルタ6、7と、アナログ信号をディジタル信号に変換す
るA/D変換器8、9と、隣接波除去のためのデータ処
理を行なうディジタル乗算器10、11、12、13、ディジタ
ル減算器14及びディジタル加算器15と、ディジタル減算
器14及びディジタル加算器15から出力されるI、Qベー
スバンド信号に対して波形整形を行なうルートナイキス
トフィルタ16、17と、A/D変換器8、9の出力信号の
振幅を検出する振幅検出回路39と、振幅検出回路39の出
力を平均化する平均化回路40と、ルートナイキストフィ
ルタ16、17の出力信号の振幅を検出する振幅検出回路41
と、振幅検出回路41の出力を平均化する平均化回路42
と、平均化回路40の出力から平均化回路42の出力を減算
して隣接波レベルを算出するディジタル減算器43と、局
部発振周波数を切り換えたときのそれぞれの隣接波レベ
ルから、隣接波レベルの低い方の局部発振周波数を選択
するように制御する制御信号生成回路44と、制御信号生
成回路44の制御信号51に応じて発振器2に送る発振器デ
ータ19を切り換えるスイッチ45とを備えている。
【0039】また、制御信号生成回路44は、図2に示す
ように、局部発振周波数を希望信号の低域側(Lowwer
Lo)に設定して受信した場合の隣接波レベルを記憶する
第1のメモリ55と、局部発振周波数を希望信号の高域側
(Upper Lo)に設定して受信した場合の隣接波レベル
を記憶する第2のメモリ56と、局部発振周波数の設定状
態に応じて、検出された隣接波レベル50の格納先を切り
換えるスイッチ54と、第1のメモリ55及び第2のメモリ
56に記憶された隣接波レベルの差分を出力するディジタ
ル減算器57と、この差分に基づいて隣接波レベルの小さ
い方を判定する判定回路58とを具備している。
ように、局部発振周波数を希望信号の低域側(Lowwer
Lo)に設定して受信した場合の隣接波レベルを記憶する
第1のメモリ55と、局部発振周波数を希望信号の高域側
(Upper Lo)に設定して受信した場合の隣接波レベル
を記憶する第2のメモリ56と、局部発振周波数の設定状
態に応じて、検出された隣接波レベル50の格納先を切り
換えるスイッチ54と、第1のメモリ55及び第2のメモリ
56に記憶された隣接波レベルの差分を出力するディジタ
ル減算器57と、この差分に基づいて隣接波レベルの小さ
い方を判定する判定回路58とを具備している。
【0040】この受信機の動作について説明する。この
装置の空中線1、発振器2、移相器3、ミキサ4、5、
ローパスフィルタ6、7、A/D変換器8、9、ディジ
タル乗算器10、11、12、13、ディジタル減算器14、ディ
ジタル加算器15、及びルートナイキストフィルタ16、17
は、従来例で説明した復調動作を行なう。
装置の空中線1、発振器2、移相器3、ミキサ4、5、
ローパスフィルタ6、7、A/D変換器8、9、ディジ
タル乗算器10、11、12、13、ディジタル減算器14、ディ
ジタル加算器15、及びルートナイキストフィルタ16、17
は、従来例で説明した復調動作を行なう。
【0041】この受信機では、まず、スイッチ45によっ
て、Lowwer LoまたはUpper Loの一方、例えばLowwer Lo
が選択され、データ1(Lowwer Lo)52が発振器データ1
9として発振器2に送られる。発振器2は、これを受け
て、希望波の周波数fから低域側にfoだけずれた周波数
f−foの局部発振信号20を発振し、この状態で、受信信
号の復調動作が行なわれる。
て、Lowwer LoまたはUpper Loの一方、例えばLowwer Lo
が選択され、データ1(Lowwer Lo)52が発振器データ1
9として発振器2に送られる。発振器2は、これを受け
て、希望波の周波数fから低域側にfoだけずれた周波数
f−foの局部発振信号20を発振し、この状態で、受信信
号の復調動作が行なわれる。
【0042】振幅検出回路39は、A/D変換器8、9の
出力を二乗して加算し、その平方根を取ることにより、
A/D変換器8、9の出力の振幅情報を得る。平均回路
40は、振幅検出回路39の検出した振幅情報のデータを平
均化し、その結果をディジタル減算器43に出力する。
出力を二乗して加算し、その平方根を取ることにより、
A/D変換器8、9の出力の振幅情報を得る。平均回路
40は、振幅検出回路39の検出した振幅情報のデータを平
均化し、その結果をディジタル減算器43に出力する。
【0043】また、振幅検出回路41は、ルートナイキス
トフィルタ16、17の出力を二乗して加算し、その平方根
を取ることにより、隣接波が除去された受信信号の振幅
情報を得る。平均回路42は、振幅検出回路41の検出した
振幅情報のデータを平均化し、その結果をディジタル減
算器43に出力する。
トフィルタ16、17の出力を二乗して加算し、その平方根
を取ることにより、隣接波が除去された受信信号の振幅
情報を得る。平均回路42は、振幅検出回路41の検出した
振幅情報のデータを平均化し、その結果をディジタル減
算器43に出力する。
【0044】ディジタル減算器43は、平均回路40の出力
から平均回路42の出力を減算して、隣接波レベルを表す
信号を求め、制御信号生成回路44に出力する。この隣接
波レベルを表す信号50は、制御信号生成回路44のスイッ
チ54を介して、第1のメモリ55に格納される。
から平均回路42の出力を減算して、隣接波レベルを表す
信号を求め、制御信号生成回路44に出力する。この隣接
波レベルを表す信号50は、制御信号生成回路44のスイッ
チ54を介して、第1のメモリ55に格納される。
【0045】次いで、スイッチ45が切り換わり、データ
2(Upper Lo)53が発振器データ19として発振器2に送
られ、発振器2は、希望波の周波数fから高域側にfoだ
けずれた周波数f+foの局部発振信号20を発振し、この
状態で受信信号の復調動作が行なわれる。
2(Upper Lo)53が発振器データ19として発振器2に送
られ、発振器2は、希望波の周波数fから高域側にfoだ
けずれた周波数f+foの局部発振信号20を発振し、この
状態で受信信号の復調動作が行なわれる。
【0046】振幅検出回路39及び41は、同じようにそれ
ぞれの振幅情報を検出し、ディジタル減算器43は、平均
回路40の出力から平均回路42の出力を減算して、この状
態における隣接波レベルを求め、制御信号生成回路44に
出力する。この隣接波レベルを表す信号50は、制御信号
生成回路44のスイッチ54を介して、第2のメモリ56に格
納される。
ぞれの振幅情報を検出し、ディジタル減算器43は、平均
回路40の出力から平均回路42の出力を減算して、この状
態における隣接波レベルを求め、制御信号生成回路44に
出力する。この隣接波レベルを表す信号50は、制御信号
生成回路44のスイッチ54を介して、第2のメモリ56に格
納される。
【0047】次いで、第1のメモリ55からLowwer Loに
おける隣接波レベルが、また、第2のメモリ56からUppe
r Loにおける隣接波レベルがそれぞれ読み出され、ディ
ジタル減算器57は、それらの差分を算出して判定回路58
に出力する。判定回路58は、差分信号62に基づいて、隣
接波レベルの低い方を判別し、隣接波レベルの低い方を
選択する制御信号51をスイッチ45に出力する。スイッチ
45は、この制御信号51に従って、データ1またはデータ
2を選択して発振器2に出力し、発振器2は、それに基
づいて、その後の復調の局部発振信号20を出力する。
おける隣接波レベルが、また、第2のメモリ56からUppe
r Loにおける隣接波レベルがそれぞれ読み出され、ディ
ジタル減算器57は、それらの差分を算出して判定回路58
に出力する。判定回路58は、差分信号62に基づいて、隣
接波レベルの低い方を判別し、隣接波レベルの低い方を
選択する制御信号51をスイッチ45に出力する。スイッチ
45は、この制御信号51に従って、データ1またはデータ
2を選択して発振器2に出力し、発振器2は、それに基
づいて、その後の復調の局部発振信号20を出力する。
【0048】このように、第1の実施形態のダイレクト
コンバージョン受信機では、局部発振信号の周波数を希
望信号の高域側に設定した場合と、低域側に設定した場
合とで、どちらが隣接波レベルが低くなるかを比較し、
隣接波レベルが低くなる方の周波数に設定する。こうし
て局部発振信号の周波数を隣接波が存在する周波数によ
って適応的に切り換えることにより、ローパスフィルタ
による隣接波の減衰効果を増大させることができ、それ
によりA/D変換器の所要ビット数を削減することがで
きる。
コンバージョン受信機では、局部発振信号の周波数を希
望信号の高域側に設定した場合と、低域側に設定した場
合とで、どちらが隣接波レベルが低くなるかを比較し、
隣接波レベルが低くなる方の周波数に設定する。こうし
て局部発振信号の周波数を隣接波が存在する周波数によ
って適応的に切り換えることにより、ローパスフィルタ
による隣接波の減衰効果を増大させることができ、それ
によりA/D変換器の所要ビット数を削減することがで
きる。
【0049】例えば、PDCシステムの場合、希望波に
最も近接した隣接波は25kHz離調波だが、規格上最
も減衰効果が要求されるのは50kHz離調波である。
局部発振信号の周波数を希望波に対して12.5kHz
離調(希望波と25kHz離調波の中間)した場合に
は、一般に、従来の構成では50kHz離調波をアナロ
グローパスフィルタで3dB程度しか減衰できないが、
本発明では、局部発振信号の周波数を、50kHz離調
波の重畳が減少する方向に、希望波に対して12.5k
Hz離調することによって、50kHz離調波を15d
B程度減衰することができる。その結果、本発明では、
従来構成に比べてA/D変換器の所要ビット数を2ビッ
ト以上削減できる。
最も近接した隣接波は25kHz離調波だが、規格上最
も減衰効果が要求されるのは50kHz離調波である。
局部発振信号の周波数を希望波に対して12.5kHz
離調(希望波と25kHz離調波の中間)した場合に
は、一般に、従来の構成では50kHz離調波をアナロ
グローパスフィルタで3dB程度しか減衰できないが、
本発明では、局部発振信号の周波数を、50kHz離調
波の重畳が減少する方向に、希望波に対して12.5k
Hz離調することによって、50kHz離調波を15d
B程度減衰することができる。その結果、本発明では、
従来構成に比べてA/D変換器の所要ビット数を2ビッ
ト以上削減できる。
【0050】(第2の実施の形態)第2の実施形態のダ
イレクトコンバージョン受信機は、局部発振信号の周波
数を切り替えた場合に、どちらの方が隣接波レベルが低
くなるかを簡単な構成で検出している。
イレクトコンバージョン受信機は、局部発振信号の周波
数を切り替えた場合に、どちらの方が隣接波レベルが低
くなるかを簡単な構成で検出している。
【0051】この受信機は、図3に示すように、A/D
変換器8、9の出力信号の振幅を検出する振幅検出回路
39と、振幅検出回路39の出力を平均化する平均化回路40
とを用いて、隣接波レベルの大きさを推定している。そ
の他の構成は第1の実施形態(図1)と変わりがない。
変換器8、9の出力信号の振幅を検出する振幅検出回路
39と、振幅検出回路39の出力を平均化する平均化回路40
とを用いて、隣接波レベルの大きさを推定している。そ
の他の構成は第1の実施形態(図1)と変わりがない。
【0052】この受信機では、局部発振信号の周波数を
希望信号の高域側に設定した場合と、低域側に設定した
場合とで、どちらの方がA/D変換器8、9の出力信号
の振幅が小さくなるかを見て、この振幅が小さく方が隣
接波レベルも低くなっていると推定し、そちらの方に局
部発振信号の周波数を設定する。
希望信号の高域側に設定した場合と、低域側に設定した
場合とで、どちらの方がA/D変換器8、9の出力信号
の振幅が小さくなるかを見て、この振幅が小さく方が隣
接波レベルも低くなっていると推定し、そちらの方に局
部発振信号の周波数を設定する。
【0053】この受信機では、第1の実施形態に比べて
構成を簡略化することができ、また、局部発振信号の設
定に際しての演算量を削減することができる。
構成を簡略化することができ、また、局部発振信号の設
定に際しての演算量を削減することができる。
【0054】(第3の実施の形態)第3の実施形態のダ
イレクトコンバージョン受信機は、復調に際して、少な
い演算量で隣接波の除去を実行することができる。
イレクトコンバージョン受信機は、復調に際して、少な
い演算量で隣接波の除去を実行することができる。
【0055】この受信機は、図4に示すように、A/D
変換器8、9によって変換されたディジタル信号から隣
接波を除去するための構成として、ディジタルDI信号
27の極性を反転する極性反転器63、64と、ディジタルD
Q信号28の極性を反転する極性反転器65、66と、ディジ
タルDI信号27と極性反転器63、64で反転されたディジ
タルDI信号71、72とを時間順に選択出力するマルチプ
レクサスイッチ67、68と、ディジタルDQ信号28と極性
反転器65、66で反転されたディジタルDQ信号73、74と
を時間順に選択出力するマルチプレクサスイッチ69、70
と、マルチプレクサスイッチ67の出力からマルチプレク
サスイッチ70の出力を減算する減算器14と、マルチプレ
クサスイッチ68の出力とマルチプレクサスイッチ69の出
力とを加算する加算器15とを備えている。その他の構成
は第1の実施形態(図1)と変わりがない。
変換器8、9によって変換されたディジタル信号から隣
接波を除去するための構成として、ディジタルDI信号
27の極性を反転する極性反転器63、64と、ディジタルD
Q信号28の極性を反転する極性反転器65、66と、ディジ
タルDI信号27と極性反転器63、64で反転されたディジ
タルDI信号71、72とを時間順に選択出力するマルチプ
レクサスイッチ67、68と、ディジタルDQ信号28と極性
反転器65、66で反転されたディジタルDQ信号73、74と
を時間順に選択出力するマルチプレクサスイッチ69、70
と、マルチプレクサスイッチ67の出力からマルチプレク
サスイッチ70の出力を減算する減算器14と、マルチプレ
クサスイッチ68の出力とマルチプレクサスイッチ69の出
力とを加算する加算器15とを備えている。その他の構成
は第1の実施形態(図1)と変わりがない。
【0056】この受信機では、信号DI(t)27と信号
DQ(t)28とを得るまで、第1の実施形態と同じ動作
が行なわれる。
DQ(t)28とを得るまで、第1の実施形態と同じ動作
が行なわれる。
【0057】信号27は、極性反転器63、64によって極性
反転され、それぞれ信号71と信号72とが出力される。同
様に、信号28は、極性反転器65、66によって極性反転さ
れ、それぞれ信号73と信号74とが出力される。
反転され、それぞれ信号71と信号72とが出力される。同
様に、信号28は、極性反転器65、66によって極性反転さ
れ、それぞれ信号73と信号74とが出力される。
【0058】次に、信号27と信号71とは、マルチプレク
サスイッチ67によってサンプリング周期のタイミングで
時間順に選択され、信号I1(nT)31が出力される。信
号31は次式で示される。
サスイッチ67によってサンプリング周期のタイミングで
時間順に選択され、信号I1(nT)31が出力される。信
号31は次式で示される。
【0059】
I1(nT)= DI(nT) ;n=4k
0 ;n=4k+l
-DI(nT) ;n=4k+2
0 ;n=4k+3 (8)
ただし、k=0、1、2、・・・
【0060】ここで、信号DI(nT)にcos2πfon
Tを乗算するとDI(nT)cos2πfonTとなるが、
fo=1/4Tとした場合(ローカル信号の1周期のオー
バーサンプリングを4とした場合)の信号DI(nT)c
os2πfonTは(8)式のように変形できる。従っ
て、(8)式は信号DI(nT)にcos信号を乗算す
ることと等価である。
Tを乗算するとDI(nT)cos2πfonTとなるが、
fo=1/4Tとした場合(ローカル信号の1周期のオー
バーサンプリングを4とした場合)の信号DI(nT)c
os2πfonTは(8)式のように変形できる。従っ
て、(8)式は信号DI(nT)にcos信号を乗算す
ることと等価である。
【0061】同様に、信号27と信号72、信号28と信号7
3、信号28と信号74は、それぞれマルチプレクサスイッ
チ68、69、70によってサンプリング周期のタイミングで
時間順に選択され、それぞれ信号Q1(nT)32、信号
Q 2(nT)33、信号I 2(nT)34が出力される。信号
32、33、34はそれぞれ次式で示される。
3、信号28と信号74は、それぞれマルチプレクサスイッ
チ68、69、70によってサンプリング周期のタイミングで
時間順に選択され、それぞれ信号Q1(nT)32、信号
Q 2(nT)33、信号I 2(nT)34が出力される。信号
32、33、34はそれぞれ次式で示される。
【0062】
Q1(nT)= 0 ;n=4k
DI(nT) ;n=4k+1
0 ;n=4k+2
-DI(nT) ;n=4k+3 (9)
Q 2(nT)= DQ(nT) ;n=4k
0 ;n=4k+l
-DQ(nT) ;n=4k+2
0 ;n=4k+3 (10)
I 2(nT)= 0 ;n=4k
DQ(nT) ;n=4k+1
0 ;n=4k+2
-DQ(nT) ;n=4k+3 (11)
【0063】この(9)式は信号DI(nT)にsin信
号を乗算することと等価であり、(10)式は信号DQ
(nT)にcos信号を乗算することと等価であり、(1
1)式は信号DQ(nT)にsin信号を乗算すること
と等価である。
号を乗算することと等価であり、(10)式は信号DQ
(nT)にcos信号を乗算することと等価であり、(1
1)式は信号DQ(nT)にsin信号を乗算すること
と等価である。
【0064】従って、これらの信号からべースバンドI
信号37とべースバンドQ信号38とを得るまでの動作は、
従来の受信機(図5)における乗算器10〜13、ディジタ
ル減算器14、ディジタル加算器15、及びルートナイキス
トフィルタの動作と実質的に同じである。
信号37とべースバンドQ信号38とを得るまでの動作は、
従来の受信機(図5)における乗算器10〜13、ディジタ
ル減算器14、ディジタル加算器15、及びルートナイキス
トフィルタの動作と実質的に同じである。
【0065】また、局部発振信号の周波数を設定する制
御信号の生成に関しては、第1の実施形態(図1)と同
じである。
御信号の生成に関しては、第1の実施形態(図1)と同
じである。
【0066】この第5の実施形態の受信機では、イメー
ジ除去ミキサを、ディジタル乗算器を用いずに、極性反
転器とマプチプレクサスイッチとディジタル減算器とデ
ィジタル加算器とで構成しているため、第1の実施形態
に比べて演算量の削減を行なうことができる。
ジ除去ミキサを、ディジタル乗算器を用いずに、極性反
転器とマプチプレクサスイッチとディジタル減算器とデ
ィジタル加算器とで構成しているため、第1の実施形態
に比べて演算量の削減を行なうことができる。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のダイレクトコンバージョン受信機は、局部発振信号の
周波数を隣接波が存在する周波数に応じて適応的に切り
換えることによって、ローパスフィルタの隣接波の減衰
効果を増大させることができ、その結果として、A/D
変換器の所要ビット数を削減することができる。
のダイレクトコンバージョン受信機は、局部発振信号の
周波数を隣接波が存在する周波数に応じて適応的に切り
換えることによって、ローパスフィルタの隣接波の減衰
効果を増大させることができ、その結果として、A/D
変換器の所要ビット数を削減することができる。
【図1】本発明の第1の実施形態におけるダイレクトコ
ンバージョン受信機の構成図、
ンバージョン受信機の構成図、
【図2】第1の実施形態の受信機における制御信号生成
回路の構成図、
回路の構成図、
【図3】本発明の第2の実施形態におけるダイレクトコ
ンバージョン受信機の構成図、
ンバージョン受信機の構成図、
【図4】本発明の第3の実施形態におけるダイレクトコ
ンバージョン受信機の構成図、
ンバージョン受信機の構成図、
【図5】従来のダイレクトコンバージョン受信機の構成
図である。
図である。
1 空中線
2 発振器
3 移相器
4、5 ミキサ
6、7 アナログローパスフィルタ
8、9 A/D変換器
10、11、12、13 ディジタル乗算器
14、43、57 ディジタル減算器
15 ディジタル加算器
16、17 ルートナイキストフィルタ
39、41 振幅情報検出回路
40、42 平均化回路
44 制御信号生成回路
45、54 スイッチ
55 第1のメモリ
56 第2のメモリ
58 判定回路
63、64、65、66 極性反転器
67、68、69、70 マルチプレクサスイッチ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H04B 1/30
H03D 1/22
H03D 3/02
H04L 27/22
H04L 27/14
Claims (5)
- 【請求項1】 受信信号の周波数に対してオフセットさ
せた局部発振周波数を用いて直交検波を行なう直交検波
手段と、直交検波された信号をディジタル信号に変換す
るA/D変換手段と、このディジタル信号から隣接波成
分を除去するイメージ除去ミキサとを備えるダイレクト
コンバージョン受信機において、隣接波が存在する周波
数によって前記直交検波手段の局部発振周波数を適応的
に切り換えることを特徴とするダイレクトコンバージョ
ン受信機。 - 【請求項2】 前記A/D変換手段から出力される信号
のレベルと前記イメージ除去ミキサによって隣接波成分
が除かれたベースバンド信号のレベルとの差分を、前記
局部発振周波数を希望信号の周波数の高域側に設定した
場合と、前記希望信号の周波数の低域側に設定した場合
とで比較して、前記局部発振周波数を切り換えるための
制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の
ダイレクトコンバージョン受信機。 - 【請求項3】 前記A/D変換手段から出力される信号
のレベルを、前記局部発振周波数を希望信号の周波数の
高域側に設定した場合と、前記希望信号の周波数の低域
側に設定した場合とで比較して、前記局部発振周波数を
切り換えるための制御信号を生成することを特徴とする
請求項1に記載のダイレクトコンバージョン受信機。 - 【請求項4】 前記イメージ除去ミキサが、前記A/D
変換手段の変換したディジタル信号にcos信号または
sin信号を乗算する複数のディジタル乗算器と、前記
ディジタル乗算器の内の複数のディジタル乗算器の出力
を加算するディジタル加算器と、前記ディジタル乗算器
の内の残りのディジタル乗算器の出力の差分を算出する
ディジタル減算器とを具備していることを特徴とする請
求項1乃至3に記載のダイレクトコンバージョン受信
機。 - 【請求項5】 前記イメージ除去ミキサが、前記A/D
変換手段の変換したディジタル信号の極性を反転する極
性反転器と、極性を反転した前記ディジタル信号と極性
を反転しない前記ディジタル信号とが入力し、それらを
時間順に選択して出力する複数のマルチプレクサスイッ
チと、前記マルチプレクサスイッチの内の複数のマルチ
プレクサスイッチの出力を加算するディジタル加算器
と、前記マルチプレクサスイッチの内の残りのマルチプ
レクサスイッチの出力の差分を算出するディジタル減算
器とを具備していることを特徴とする請求項1乃至3に
記載のダイレクトコンバージョン受信機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18530096A JP3506562B2 (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | ダイレクトコンバージョン受信機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18530096A JP3506562B2 (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | ダイレクトコンバージョン受信機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1022861A JPH1022861A (ja) | 1998-01-23 |
JP3506562B2 true JP3506562B2 (ja) | 2004-03-15 |
Family
ID=16168451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18530096A Expired - Fee Related JP3506562B2 (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | ダイレクトコンバージョン受信機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3506562B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4631149B2 (ja) * | 2000-10-19 | 2011-02-16 | パナソニック株式会社 | 受信機 |
JP3700933B2 (ja) * | 2001-07-27 | 2005-09-28 | 松下電器産業株式会社 | 受信機および通信端末 |
-
1996
- 1996-06-27 JP JP18530096A patent/JP3506562B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1022861A (ja) | 1998-01-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100661214B1 (ko) | 기준 발진기의 고조파 간섭 억제 방법 및 관련 수신기 | |
US6236690B1 (en) | Direct-conversion receiver for digital-modulation signal | |
US5841388A (en) | A/D converter apparatus with frequency conversion function and radio apparatus using the same | |
US5172070A (en) | Apparatus for digitally demodulating a narrow band modulated signal | |
KR0130471B1 (ko) | Ssb 신호 발생기 | |
JP4648948B2 (ja) | 無線受信装置 | |
JP3414633B2 (ja) | 周波数変換装置 | |
EP1082809B1 (en) | Methods of suppressing reference oscillator harmonic interference and related receivers | |
JPH11317777A (ja) | 受信装置 | |
KR20020023126A (ko) | 수신기 | |
US5398002A (en) | Automatic frequency control system by quadrature-phase in frequency or phase demodulating system | |
JP5585449B2 (ja) | 受信装置及び方法 | |
US5128966A (en) | System for demodulating frequency- or phase-modulated signals by quadrature-phase | |
JPH11168516A (ja) | Dcオフセットキャンセラーおよびこれを備えた受信機と通信システムとdcオフセットキャンセル方法 | |
JP3504071B2 (ja) | ダイレクトコンバージョン受信機 | |
US7751303B2 (en) | Demodulation circuit for use in receiver using if directing sampling scheme | |
JP3506562B2 (ja) | ダイレクトコンバージョン受信機 | |
JP3262608B2 (ja) | インパルス性雑音除去装置 | |
JPH05211535A (ja) | 復調器のafc回路 | |
JP2002271431A (ja) | 低域通過フィルタ | |
KR100924988B1 (ko) | 멀티모드 dc 오프셋 보상을 위한 방법 및 시스템 | |
JP3123941B2 (ja) | 直交信号復調用ベースバンド信号処理回路 | |
JPH1022860A (ja) | ダイレクトコンバージョン受信機 | |
JP3356643B2 (ja) | Fsk受信機 | |
JP2705363B2 (ja) | 自動干渉除去装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20031216 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20031216 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |