JPH1022841A - 携帯電話機の送信パワー制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】送信パワーの設定値を規格値のぎりぎりにし、
送信特性を大幅に改善する送信パワー制御方法を提供す
る。 【解決手段】温度検出部１で温度を検出し、送信パワー
制御部２が検出した温度に対応する送信パワーをメモリ
部３から取り出した補正データより演算して、ＡＭＰ４
に送出する。所定期間後に、送信パワー検出部６で送受
信アンテナ５の送信パワーを検出し、送信パワー制御部
２にフィードバックし、送信パワー制御部２はフィード
バックされた送信パワーの信号に基づき送出する送信パ
ワーを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機の送信
出力の大きさ（以下、送信パワーと略称する）が一定と
なるように制御する方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の携帯電話機の送信パワー制御装置
は、図２の構成図に示すように、温度検出部１、送信パ
ワー制御部２、メモリ部３、ＡＭＰ４、送受信アンテナ
５よりなり、送信パワー制御方法は、温度検出部１で温
度を検出し、送信パワー制御部２がその検出した温度に
対応する送信パワー補正データをメモリ部３から取り出
して演算し、その演算した送信パワーまたは送信パワー
に関連する制御信号を、ＡＭＰ４，送受信アンテナ５に
送出することで実現させていた。この送信パワー制御方
法により、外部の温度変化があっても追従することがで
き、送信パワーをほぼ一定に維持することができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の送信
パワー制御方法では、温度検出部１の精度やＡＭＰ４の
温度特性精度、あるいは各構成要素のばらつきがそのま
ま送信パワー精度にも影響するために、送信パワーを規
格値に定められたぎりぎりの値に設定にした場合に、規
格値を越えてしまう可能性があり、規格値よりも低めに
設定しなければならないという問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題に鑑
みてなされたものであり、温度を検出する温度検出部、
各温度に対応した送信パワー補正データが記録されたメ
モリ部、送信パワーを検出する送信パワー検出部、送信
パワーを制御する送信パワー制御部とを有し、以下の手
順で送信パワーを制御する携帯電話機の送信パワー制御
方法としたものである。

【０００５】（１）温度検出部で温度を検出する。

【０００６】（２）送信パワー制御部が検出した温度に
対応する送信パワーまたは送信パワーに関連する制御信
号をメモリ部に記録されている送信パワー補正データよ
り演算して送出する。

【０００７】（３）所定期間後、送信パワー検出部で送
信パワーを検出し、送信パワー制御部にフィードバック
する。

【０００８】（４）送信パワー制御部がフィードバック
された送信パワーに基づき送信パワーを補正して送出す
る。

【０００９】（５）送信パワー検出部で送信パワーを検
出し、送信パワー制御部にフィードバックする。

【００１０】（６）（４），（５）を繰り返す。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を用いて説明
する。

【００１２】図１は、本発明の携帯電話機の送信パワー
制御装置を示す構成図であり、温度検出部１、送信パワ
ー制御部２、メモリ部３、ＡＭＰ４、送受信アンテナ
５、送信パワー検出部６よりなる。

【００１３】温度検出部１は、携帯電話機内部の温度を
検出する。送信パワー制御部２は、メモリ部３や送信パ
ワー検出部６から信号を受けて、適正な送信パワーまた
は送信パワーに関連する制御信号をＡＭＰ４に送る。メ
モリ部３は、多数の温度に対応した送信パワー補正デー
タを記録している。ＡＭＰ４は、送信パワー制御部２か
らの制御信号に基づいて送信パワーを増幅する。送受信
アンテナ５は、他の携帯電話機や基地局と電波の送受信
を行う。送信パワー検出部６は、送受信アンテナ５の送
信パワーを検出し、送信パワー制御部２に送出する。

【００１４】携帯電話機は、初めは待ち受け状態にあ
り、送受信アンテナ５は受信のみをしている。そこに着
呼が掛かってきた場合、もしくは発呼する場合に、基地
局とのやり取りを行うために、送信出力するが、本発明
による送信パワー制御の手順を以下に説明する。まず、
温度検出部１で温度を検出する。次に、送信パワー制御
部２が検出した温度に対応する送信パワー補正データを
メモリ部３から取り出して演算し、送信パワーまたは送
信パワーに関連する制御信号をＡＭＰ４に制御信号を送
出する。その後、ＡＭＰ４で送信パワーが増幅され、送
受信アンテナ５に送出される。所定期間後、例えば所定
数の送信バーストを出力した後、送信パワー検出部６で
送受信アンテナ５の送信パワーを検出し、送信パワー制
御部２にフィードバックする。そして、送信パワー制御
部２は、フィードバックされた送信パワーの信号に基づ
き、送出する送信パワーを補正する。その後、送信パワ
ー検出部６で送信パワーを検出し、送信パワー制御部２
にフィードバックする動作を繰り返す。

【００１５】本発明では、送信パワーを初期送信時に開
ループとし、所定期間後に閉ループに切り替える。すな
わち、初期送信時には、メモリ部３から送信パワー補正
データを取り出して演算して送出し、所定期間後には、
送信パワー制御部２，ＡＭＰ４，送信パワー検出部６で
閉ループとし、送信パワーを補正する。

【００１６】このように、所定期間後に閉ループとする
ために、温度検出部１の精度による影響がなく、ＡＭＰ
４の温度特性精度や各構成要素のばらつきによる影響が
吸収できるために、送信パワーの設定を規格値に近づけ
ることができる。

【００１７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の携帯電話機の送信パワー制御方法によれば、送信パワ
ー検出部で送信パワーを検出して送信パワー制御部にフ
ィードバックするために、送信パワーの設定値を規格値
のぎりぎりにすることができ、送信特性を大幅に改善す
る送信パワー制御方法を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の送信パワー制御装置を示す構成図であ
る。

【図２】従来の送信パワー制御装置を示す構成図であ
る。

【符号の説明】

１：温度検出部 ２：送信パワー制御部 ３：メモリ部 ４：ＡＭＰ ５：送受信アンテナ ６：パワー検出部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】温度を検出する温度検出部、各温度に対応
   した送信パワー補正データが記録されたメモリ部、送信
   パワーを検出するパワー検出部、送信パワーを制御する
   送信パワー制御部とを有し、以下の手順で送信パワーを
   制御することを特徴とする携帯電話機の送信パワー制御
   方法。 （１）温度検出部で温度を検出する。 （２）送信パワー制御部が検出した温度に対応する送信
   パワーまたは送信パワーに関連する制御信号をメモリ部
   に記録されている送信パワー補正データより演算して送
   出する。 （３）所定期間後、送信パワー検出部で送信パワーを検
   出し、送信パワー制御部にフィードバックする。 （４）送信パワー制御部がフィードバックされた送信パ
   ワーに基づき送信パワーを補正して送出する。 （５）送信パワー検出部で送信パワーを検出し、送信パ
   ワー制御部にフィードバックする。 （６）（４），（５）を繰り返す。