JPH10228158A - 接触帯電装置 - Google Patents

接触帯電装置

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JPH10228158A
JPH10228158A JP2867397A JP2867397A JPH10228158A JP H10228158 A JPH10228158 A JP H10228158A JP 2867397 A JP2867397 A JP 2867397A JP 2867397 A JP2867397 A JP 2867397A JP H10228158 A JPH10228158 A JP H10228158A
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roll
charging
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conductive
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JP2867397A
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English (en)
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Hitoshi Iwasaki
仁 岩崎
Noritaka Kuroda
能孝 黒田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間連続使用しても帯電ロールの抵抗値が
上昇することがなく、長期にわたり安定な帯電が行える
接触帯電装置を提供する。 【解決手段】 本発明は、像担持体1表面に接触させた
帯電ロール2に電圧を印加して、像担持体1を帯電する
接触帯電装置Uに関する。接触帯電装置Uは、イオン導
電性物質含有の上記帯電ロール2と、その表面に当接配
置された導電性部材10を備えている。導電性部材10
には、帯電ロール2への電圧の印加により解離して分極
するイオン導電性物質のイオンの移動方向とは、逆方向
に移動させる向きの電流を流す極性の電圧が印加され
る。より具体的には、帯電ロール2に印加される直流電
圧(11)またはこれに交流を重畳した電圧(11,13)
とは、直流成分が同極性でしかも絶対値の大きい直流電
圧(12)またはその重畳電圧(12,13)が導電性部材
10に印加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機,
レーザビームプリンター,ファクシミリ,これらの複合
機器等の電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装
置における帯電装置に関する。より詳しくは、感光体や
誘電体等の像担持体表面に帯電ロールを接触させて、像
担持体表面を均一に帯電処理する接触帯電装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】感光体等の像担持体を帯電する帯電装置
としては、従来からコロトロンが広く利用されている。
かかるコロトロンは、像担持体を均一に帯電する手段と
しては有効であるが、像担持体を所定の電位に帯電させ
るために数kVという高電圧を印加しなければならず、
高圧電源を必要とする。また、コロナ放電によるオゾン
や酸化窒素の発生のため、画像形成装置における像担持
体やゴムロール等の劣化を引き起こすだけでなく、周囲
の環境汚染にも繋がる。このような問題を抱えるコロト
ロンに代わる帯電装置として、ロール,ブレード,ブラ
シ等の形状の導電性帯電部材を像担持体に接触させ、電
圧を印加することで像担持体を帯電させる接触帯電装置
が開発されている。かかる接触帯電装置はオゾンの発生
が極めて少なく、コロトロンに比べて低い電源電圧で済
むという長所がある。上記接触帯電装置に用いられる導
電性帯電部材は、像担持体を安定した電位に帯電させる
ために、例えばポリウレタン等の高分子エラストマーな
どの弾性材料にカーボンブラック等の導電性粉末や過塩
素酸リチウム等のイオン導電性物質を分散させることに
より、通常体積抵抗率104〜109Ωcmの範囲内で一定
に設定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、イオン
導電性物質を分散させた帯電部材に電圧を印加して像担
持体を長時間帯電し続けると、帯電部材の抵抗値が次第
に上昇していき、像担持体の表面電位が初期の電位より
低下してしまう。この問題は、特にイオン導電性物質を
分散させた帯電部材とのニップ部に関して、像担持体の
進行移動方向上流側に除電ランプを配置した場合に顕著
である。この現象は次のメカニズムにより発生すると推
測される。例えば、帯電ロールと感光体とのニップ近傍
部で放電が発生すると、図8に示すように、帯電ロール
01中では、感光体02とのニップ近傍部の帯電ロール01表
面側から給電用シャフト03側に向かって電流が流れる。
この電流は、帯電ロール01中のプラスのイオンが帯電ロ
ール01の給電用シャフト03側に、マイナスのイオンが表
面側にそれぞれ移動することによって流れる。したがっ
て、帯電ロール01に長時間通電し続けると、プラスのイ
オンとマイナスのイオンはそれぞれ給電用シャフト03側
と帯電ロール01の表面側に偏って分布することになる。
この結果、電流が流れ難くなって帯電ロール01の抵抗値
が上昇するため、感光体02の帯電電位が低下してしまう
ものと考えられる。特に、除電ランプ04を用いると、感
光体02と帯電ロールの給電用シャフト03部の電位差が大
きくなり、流れる電流量が多くなるため、抵抗値もより
上昇しやすく、感光体02の表面電位もより短期間に低下
すると考えられる。
【0004】上記問題点を解決するために、例えば特開
平7−49604号公報には、イオン導電性を有する導
電部材と被帯電体との間に印加する電流の正負を所定間
隔毎に所定電荷量反転させることにより、導電部材中の
イオン性物質の解離、分極を是正しながら、導電部材の
抵抗値増大を防止しようとする導電部材の運転方法が開
示されている。しかし、この運転方法では、電圧を反転
させた時に本来の帯電極性とは逆極性に被帯電体を帯電
させることになり、逆極性の電荷が被帯電体中に蓄積さ
れる。その結果、次の画像形成プロセスに際し、本来の
極性に帯電させる時に帯電量が低下するという問題があ
る。また、連続して何枚もプリントすることの多い中高
速機では、反転電圧を画像領域と画像領域の間の非画像
領域(インターイメージ部)に入れざるを得ない。しか
し、この反転電圧の印可時には無駄な現像が行われるこ
とになり、事実上この運転方法を採用することは困難で
ある。一方、無駄な現像を回避するために、現像器のバ
イアスを切ったりあるいはリトラクトさせたりするの
は、応答時間の関係上非現実的である。
【0005】さらに、特開平7−129055号公報に
は、電圧を印加したクリーニングローラを像担持体と共
に帯電ローラにも当接させて、像担持体上の残留トナー
の除去と帯電ローラのクリーニングを行う画像形成装置
が開示されている。この画像形成装置は、電圧を印加し
た部材(ただし、セルが表面に露出したスポンジロー
ラ)を帯電ローラに当接させる点では、後述の本発明と
比較的類似しているが、発明の目的が全く異なってい
る。このように、従来の接触帯電装置においては、イオ
ン導電性の帯電ロールに長時間電圧を印加し続けると、
帯電ロールの抵抗値が次第に上昇して像担持体の表面電
位が低下するという問題があり、この問題を効果的に解
決する手段が未だ知られてないのが現状である。そこ
で、本発明は上述の現状に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、長時間連続使用しても帯電ロールの抵
抗値が上昇することがなく、長期にわたり安定な帯電が
行える接触帯電装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、画像形成
装置の連続運転時にイオン導電性物質の正負各イオンが
帯電ロール中に偏って分布しない手段について、鋭意試
験・研究を重ねてきたところ、帯電ロールに低抵抗の導
電性部材を当接させ、この導電性部材に所定の極性の電
圧を印加することによって、帯電ロールに通電を長時間
継続しても抵抗値が殆ど変化しないとの知見を得るに至
り、本発明をなすに至ったものである。すなわち、本発
明の接触帯電装置は、像担持体表面に接触させた状態で
電圧を印加して、像担持体を帯電するイオン導電性物質
含有の帯電ロールと、像担持体に接触することなく帯電
ロール表面に当接配置された導電性部材を備え、帯電ロ
ールへの電圧の印加により解離して分極するイオン導電
性物質のイオンの移動方向とは、逆方向に移動させる向
きの電流を流す電圧を上記導電性部材に印加することを
特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の接触帯電装置が適用される画像形成装置として
は、イオン導電性の帯電ロールが像担持体表面に接触す
る方式のものであれば、特に限定されるものではない。
図1はその一例として挙げた画像形成装置の概略構成図
である。図1において、矢印方向に回転する感光体ドラ
ム等からなる像担持体1の表面が帯電ロール2で一様に
帯電された後、レーザ光等の画像書込手段3により静電
潜像が形成される。静電潜像は現像装置4により可視化
され、トナー像が形成される。トナー像は、像担持体1
に対向して転写器5が配置された転写部に、給紙トレイ
6から所定のタイミングで供給される記録媒体(以下、
用紙Pで代表する)に静電的に転写される。トナー像が
転写された用紙Pは、定着装置7に搬送されて定着処理
された後、機外に排出される。転写工程後の像担持体1
は、クリーニング装置8および除電ランプ9により残留
トナーや残留電荷が除去され、次の画像形成プロセスに
備える。なお、10は帯電ロール2に当接する後述の導
電性部材である。
【0008】上記帯電ロール2の層構成は特に限定され
るものではなく、例えば、棒状または管状の前記給電シ
ャフト2a外周面に導電性弾性体層2bが形成され、更
に上に抵抗層2cおよび表面保護層2dで被覆された3
層構造ものが図2に示されている。本発明におけるイオ
ン導電性の帯電ロールには、少なくとも1つの層にイオ
ン導電性物質が分散されている。また、イオン導電性物
質を含有する層には、同物質を主成分として電子導電性
物質を適宜量分散させることができる。イオン導電性物
質としては、例えば過塩素酸リチウム,過塩素酸ナトリ
ウム,過塩素酸アンモニウム,第四級アンモニウムクロ
ライド等の過塩素酸塩やアンモニウム塩などが用いられ
る。また、電子導電性物質としては、例えばカーボンブ
ラック、グラファイトの他、アルミニウム,ステンレス
鋼(SUS)等の各種導電性金属または合金、酸化錫,
酸化インジウム,酸化チタン,酸化錫−酸化アンチモン
複合酸化物,酸化錫−酸化インジウム複合酸化物等の各
種導電性金属酸化物などの微粉末を用いることができ
る。
【0009】給電シャフトは、電極部材の他に帯電ロー
ルの支持部材として機能するものであり、例えばアルミ
ニウム,銅合金,SUS等の金属または合金、クロム,
ニッケル等で鍍金処理を施した鉄,合成樹脂などの導電
性の材質で構成される。導電性弾性体層は、帯電ロール
が適切なニップ幅ないしニップ圧でもって像担持体表面
に接触して像担持体表面を均一に帯電できるよう、帯電
部材を所定の抵抗値および硬度に収めるために設けられ
る。この弾性体層は、上述のようなイオン導電性物質お
よび電子導電性物質から選ばれる少なくとも1種の物質
(以下、導電剤という)をゴム材料中に分散させること
によって形成される。ゴム材料としては、例えばイソプ
レンゴム,クロロプレンゴム,エピクロルヒドリン系ゴ
ム,ブチルゴム,シリコーンゴム,ウレタンゴム,フッ
素ゴム,SBR,NBR,EPDM,スチレン−ブタジ
エンゴム−スチレン、これらのブレンドゴム等が挙げら
れる。導電性弾性体層の体積抵抗率については、下記の
抵抗層の体積抵抗率と密接に関連するが、104〜109
Ωcmの範囲にあることが好ましい。また、弾性体層の厚
さは1〜5mmの範囲にあることが好ましい。
【0010】抵抗層は、帯電ロールを所定の抵抗値に調
整するために設けられるもので、ポリアミド,ポリエチ
レン,ポリウレタン,アクリル樹脂,エピクロルヒドリ
ン系ゴム等の高分子材料に導電剤を分散させた薄膜から
形成される。抵抗層の体積抵抗率は104〜109Ωcmの
範囲、膜厚は30〜300μmの範囲にあることが好ま
しい。表面保護層は、像担持体表面にタックが発生する
恐れがある場合や抵抗層の磨耗を防止するために設けら
れるもので、ポリアミド,ポリエチレン,ポリウレタ
ン,アクリル樹脂等の高分子材料に導電剤を分散させた
薄膜から形成される。表面保護層の体積抵抗率は104
〜109Ωcmの範囲、膜厚は3〜60μmの範囲にある
ことが好ましい。
【0011】本発明における帯電ロールは、上述のタッ
ク発生等の恐れがない場合には上記表面保護層を敢えて
設ける必要はなく、また帯電ロールの抵抗値を表面保護
層で調整することによって抵抗層を不要とすることがで
きる。さらに、導電性弾性体層から軟化剤やゴム材料等
がブリードしてくる恐れのある場合は、弾性体層と抵抗
層の間にポリアミド,ポリウレタン等に導電剤を分散さ
せた中間層を設けることが好ましい。帯電ロールの体積
抵抗率は、104〜109Ωcmの範囲にあることが好まし
い。これは、前述した導電性弾性体層,抵抗調整層およ
び表面保護層等の各構成材料の体積抵抗率と膜厚とを適
宜組み合わせることによって、上記範囲内に調整するこ
とが可能である。
【0012】図2に示す接触帯電装置Uにおいて、以上
のような帯電ロール2表面には、前述の導電性部材10
が像担持体1に接触しないように当接配置されている。
導電性部材10の形態としては、ロール,ブレード,ブ
ラシ,パッド,フィルムが挙げられる。中でも、帯電ロ
ール2と共に回転することが可能なロール状導電性部材
10が好ましく用いられる。勿論、固定式の部材であっ
ても特に支障はない。ロールを構成する材料は、電気良
導性の金属または合金であれば特に限定されるものでは
なく、例えばSUS,銅,アルミニウム等が用いられ
る。上記ブレード,ブラシ,パッドは、適宜のゴム材料
にカーボンブラック等の導電剤を分散させた低抵抗の材
料からなり、ロールを同様の材料から構成することも可
能である。上記フィルムは、PTFE,PFA,PVD
F等のフッ素系樹脂,アクリル樹脂,ポリアミド樹脂,
ウレタン樹脂の樹脂材料などにカーボンブラック等の導
電剤を分散させた低抵抗の材料からなる。このフィルム
は、像担持体1表面の接線方向に当接するように、固定
式または回転式あるいは巻き取りまたは巻き戻し自在に
張設される。これらの導電性部材10は体積抵抗率が通
常106Ωcm 以下にあればよい。
【0013】給電シャフト2aおよび導電性部材10に
は、それぞれ直流電源11,12および必要に応じて交
流電源13から電圧が印加される。給電シャフト2aに
印加される直流電圧と導電性部材10とに印加される直
流電圧とは互いに同極性で、かつ後者の電圧の絶対値を
大きくする必要がある。また、交流に直流を重畳した重
畳電圧を印加する場合は、位相がズレて前者の電圧が高
くならないよう、交流電圧のピーク間電圧(VP-P )お
よび周波数(位相)を同一とすることが好ましい。しか
し、給電シャフト2aと導電性部材10に印加する交流
電圧を必ずしも一致させる必要はなく、導電性部材10
に印加する電圧(絶対値)を前者より高くして、両者間
に電位差を発生させればよい。この電位差は100〜1
000Vの範囲にあることが好ましい。すなわち、電位
差が100V未満であると、下記に述べるように、イオ
ン導電性物質が分極して帯電ロール2中で偏って分布す
る傾向にあるイオンの移動を元の逆方向に移動させる電
流強度が充分でない。一方、電位差が1000Vより大
きくなると、導電性部材10に印加された電圧からも帯
電ロール2を介して像担持体1が帯電されやすくなり、
像担持体1の帯電電位が所定の値より高くなる。
【0014】次に、本発明において、帯電ロール(給電
シャフト2a)2への電圧の印加によるイオン導電性物
質のイオンの移動方向とは、逆方向に移動させる向きの
電流を流す電圧を導電性部材10に印加した場合、帯電
ロール2の抵抗値が上昇しない理由について、図3に基
づいて説明する。図3Aに示すように、イオン導電性を
有する帯電ロール2に導電性部材10として例えば金属
製ロール(10a)が接触している。図8に示す従来の帯
電ロールと同様のメカニズムで、像担持体1と帯電ロー
ル2のニップ近傍で帯電ロール2中のそれぞれの極性の
イオンが給電シャフト2a側と帯電ロール2表面側に偏
って分布しようとする。しかし、イオン導電性物質の正
負イオンの偏りが多少発生しても、帯電ロール2は回転
しているので、偏った部分が導電性部材10との当接部
に到達すると、給電シャフト2aに印加される直流電圧
と同極性の直流電圧が導電性部材10に印加されている
ため、給電シャフト2aまたは像担持体1とのニップ近
傍部の帯電ロール2表面側から、導電性部材10が当接
した帯電ロール2表面側に電流iが流れる。したがっ
て、帯電ロール2中に偏って分布しようとする正負各イ
オンが、それぞれ図3Bの矢印方向に移動して、元の状
態に戻っていく。このため、長時間連続して帯電ロール
2に電圧を印加しても、抵抗値が上昇することがなく、
長期にわたって安定した電位を維持することができる。
【0015】なお、図3Bには、イオン導電性物質を含
有する層を明確に図示してないが、イオン導電性物質は
前記いずれの層に分散していても、分極したイオンの挙
動に変わりはない。このように、本発明の接触帯電装置
Uにおいては、帯電ロール2中で解離して分極するイオ
ン導電性物質のイオンの移動方向とは、逆方向に移動さ
せる向きの電流iを流す電圧、すなわち給電シャフト2
aに印加される直流電圧と同極性で該電圧より絶対値の
大きい直流電圧を導電性部材10に印加すると、帯電ロ
ール2に長時間通電しても抵抗値が上昇するようなこと
はない。
【0016】(発明の作用)請求項1発明の接触帯電装
置Uによれば、イオン導電性物質含有の帯電ロール2を
像担持体1表面に接触させ、該ロール2に電圧(電源1
1:11,13)を印加して像担持体1を帯電させると
き、帯電ロール2表面に導電性部材10を当接させて、
帯電ロール2中で解離して分極するイオン導電性物質の
イオンの移動方向とは、逆方向に移動させる向きの電流
iを流す電圧(電源12:12,13)を導電性部材10
に印加することにより、上述のように、帯電ロール2に
長時間通電しても抵抗値は上昇することがなく、長期に
わたって安定した電位を維持することができる。請求項
2,3発明の接触帯電装置Uによれば、イオン導電性の
帯電ロール2に直流電圧(11)または交流に直流を重畳
した重畳電圧(11,13)を印加して像担持体1を帯電
させるとき、帯電ロール2に印加した直流電圧(11)と
同極性でしかも絶対値の大きい直流電圧(12)または重
畳電圧(12,13)を導電性部材10に印加することに
より、帯電ロール2への印加電圧(11:11,13)に
よる分極した上記イオンの移動方向とは、逆方向にイオ
ンを移動させる向きの電流iを確実に流すことができ、
請求項1発明と同様の作用を奏する。
【0017】請求項4発明の接触帯電装置Uによれば、
導電性部材10を低抵抗の金属材料で構成したので、電
圧(12:12,13)の印加により、導電性部材10が
当接する帯電ロール2表面側から導電性部材10に流れ
る電流iが多くなり、帯電ロール2中でイオン導電性物
質の正負各イオンがたとえ偏って分布するような場合で
も、イオンの偏りを確実に元の状態に戻すことができ
る。請求項5発明の接触帯電装置Uによれば、導電性部
材10の形態としてブレード,ブラシまたはパッドを用
いることにより、上述のイオンの偏りを元に戻す作用を
奏するだけでなく、帯電ロール2表面に付着したトナ
ー,外添剤,紙粉等を清掃・除去するクリーニング作用
があるので、長期にわたってより一層安定した帯電電位
を維持することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 図2に示す本発明の接触帯電装置Uが組み込まれた画像
形成装置(図1参照)において、赤外領域に光感度を有
する有機感光体ドラムからなる像担持体1は矢印方向に
回転し、そのプロセススピードを100mm/sec に設
定した。この像担持体1表面にイオン導電性の帯電ロー
ル2を接触させ、電源11から帯電ロールの給電シャフ
ト2aに−1300Vの直流電圧を印加し、像担持体1
は所定の電位に一様に帯電される。また、帯電ロール2
表面には外径8mmのアルミニウム製金属ロール(導電
性部材)10aが回転自在に当接していて、電源12か
ら−1700Vの直流電圧を印加した。像担持体1の回
転に伴い、レーザビームの照射による画像書込手段3に
より静電潜像が形成され、静電潜像は現像装置4により
トナー像が形成され、トナー像は転写ロール5により用
紙Pに転写される。用紙P上のトナー像は定着装置7に
搬送されて加熱・加圧処理され、定着画像が形成され
る。一方、転写後の像担持体1は、クリーニング装置8
およびLED(除電ランプ)9の照射により、残留トナ
ーや残留電荷が除去される。
【0019】上記帯電ロール2として、外径8mmのS
US製給電シャフト2a上に、順次厚さ3mmの導電性
弾性体層2b、膜厚120μmの抵抗層2cおよび膜厚
7μmの表面保護層2dを被覆した3層構造ものを用い
た。帯電ロール2の外径14mmであり、体積抵抗率は
106Ωcm である。また、導電性弾性体層1bはカーボ
ンブラック分散のSBRで構成され、その体積抵抗率は
105Ωcm である。抵抗層1cは過塩素酸リチウム分散
のエピクロルヒドリンゴムで構成され、その体積抵抗率
は106Ωcm である。表面保護層2dはカーボンブラッ
ク分散のナイロン系樹脂で構成され、その体積抵抗率は
10 6Ωcm である。
【0020】以上の画像形成装置において、温度10
℃,30%RHの環境下に、連続10枚プリントして1
秒休止することを繰り返す「10枚間欠プリント」を2
2時間半にわたって続ける耐久試験を行った。比較のた
めに(比較例1)、金属ロール10aおよびその印加用
電源12を除いた以外は、実施例1と同じ画像形成装置
を運転して同様の耐久試験を行った。上記耐久試験にお
ける通電時間に対する帯電ロールの体積抵抗率(log Ω
cm)と感光体の表面電位の関係をそれぞれ図4A,Bに
示す。金属ロールを帯電ロールに当接させた本実施例で
は、帯電ロールの抵抗値が初期値から殆ど上昇せず、し
たがって感光体の表面電位も初期値をほぼ維持してい
た。また、画質上の欠陥も発生しなかった。一方、金属
ロールを当接させなかった比較例1では、帯電ロールの
抵抗値が大きく上昇し、これに従い感光体の表面電位が
低下してしまった。同時に、画質上にも全面にかぶりが
発生した。
【0021】実施例2 実施例1の画像形成装置に組み込まれた接触帯電装置U
の帯電ロール(給電シャフト)2および金属ロール10
aに印加する電圧を変化させて、実施例1と同様の10
枚間欠プリント試験を行った。すなわち、帯電ロール2
には、電源11からの直流電圧−700Vに電源13か
ら周波数500Hz,1500VP-P の交流電圧を重畳
した重畳電圧を印加した。また、金属ロール10aに
は、電源12からの直流電圧−900Vに上記交流電圧
を重畳した重畳電圧を印加した。比較例2として、金属
ロール10aおよびその印加用電源12を除いた以外
は、実施例2と同じ画像形成装置を運転して同様の耐久
試験を行った。上記耐久試験における通電時間に対する
帯電ロールの体積抵抗率(log Ωcm)と感光体の表面電
位の関係をそれぞれ図5A,Bに示す。本実施例でも、
帯電ロールの抵抗値が初期値から殆ど上昇せず、したが
って感光体の表面電位も初期値をほぼ維持していた。ま
た、画質上の欠陥も発生しなかった。一方、比較例2で
は、帯電ロールの抵抗値が大きく上昇し、これに従い感
光体の表面電位が低下してしまった。同時に、画質上に
も全面にかぶりが発生した。
【0022】実施例3 金属ロール10aに代えてカーボンブラック分散のポリ
ウレタンからなる体積抵抗率103Ωcm の導電性ブレー
ド10bを用い、該ブレード10bに−1900Vの直
流電圧を印加した以外は、実施例1と同じ画像形成装置
(図6参照)を運転して同様の耐久試験を行った。実施
例1の金属ロールに印加した直流電圧−1700Vより
本実施例の導電性ブレードに印加した電圧を高くしたの
は、金属ロールと比較して、導電性ブレードの抵抗値が
高く電流が流れ難いためである。そして、導電性部材と
してブレードを用いたのは、実施例1,2と同様に、イ
オンの偏りを元の状態に戻す方向の電流を流して帯電ロ
ールの抵抗の上昇を防止する効果と共に、帯電ロール表
面に付着するトナー,外添剤,紙粉等の異物を除去する
効果をも同時に狙ったものである。上記耐久試験におけ
る通電時間に対する帯電ロールの体積抵抗率(log Ωc
m)と感光体の表面電位の関係をそれぞれ図7A,Bに
示す。本実施例でも、帯電ロールの抵抗値が初期値から
殆ど上昇せず、したがって感光体の表面電位も初期値を
ほぼ維持していた。また、画質上の欠陥も発生しなかっ
た。
【0023】
【発明の効果】本発明の接触帯電装置によれば、帯電ロ
ールに連続して長時間通電しても帯電ロールの抵抗値が
上昇するようなことがなく、像担持体の帯電電位を安定
して維持することができる。また、導電性部材としてブ
レード,ブラシ,パッドまたはフィルムを用いる場合に
は、上記抵抗値の上昇が防止されるだけでなく、帯電ロ
ールに付着したトナー等の異物を除去することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の接触帯電装置が装着された画像形成
装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の接触帯電装置の概略構成図である。
【図3】 図3Aは帯電ロール中のイオンの挙動を説明
するための接触帯電装置の概略構成図であって、図3B
はその要部拡大図である。
【図4】 図4A,Bは、実施例1および比較例1の接
触帯電装置への通電時間に対する帯電ロールの体積抵抗
率と感光体の表面電位の関係をそれぞれ示すグラフであ
る。
【図5】 図5A,Bは、実施例2および比較例2の接
触帯電装置への通電時間に対する帯電ロールの体積抵抗
率と感光体の表面電位の関係をそれぞれ示すグラフであ
る。
【図6】 本発明の別の接触帯電装置が装着された画像
形成装置の概略構成図である。
【図7】 図7A,Bは、実施例3の接触帯電装置への
通電時間に対する帯電ロールの体積抵抗率と感光体の表
面電位の関係をそれぞれ示すグラフである。
【図8】 図8Aは帯電ロール中のイオンの挙動を説明
するための従来の接触帯電装置の概略構成図であって、
図8Bはその要部拡大図である。
【符号の説明】
U…接触帯電装置、1…像担持体(感光体ドラム)、2
…帯電ロール、10…導電性部材、11,12…直流電
源、13…交流電源。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体表面に接触させた状態で電圧を
    印加して、像担持体を帯電するイオン導電性物質含有の
    帯電ロールと、像担持体に接触することなく帯電ロール
    表面に当接配置された導電性部材を備え、帯電ロールへ
    の電圧の印加により解離して分極するイオン導電性物質
    のイオンの移動方向とは、逆方向に移動させる向きの電
    流を流す電圧を上記導電性部材に印加することを特徴と
    する接触帯電装置。
  2. 【請求項2】 前記帯電ロールに印加する電圧が直流電
    圧であり、該直流電圧と同極性で絶対値の大きい直流電
    圧を前記導電性部材に印加することを特徴とする請求項
    1記載の接触帯電装置。
  3. 【請求項3】 前記帯電ロールに印加する電圧が交流に
    直流を重畳した重畳電圧であり、帯電ロールに印加する
    交流電圧と同じ交流電圧に、帯電ロールに印加する直流
    電圧と同極性で絶対値の大きい直流電圧を重畳した重畳
    電圧を前記導電性部材に印加することを特徴とする請求
    項1記載の接触帯電装置。
  4. 【請求項4】 前記導電性部材が金属材料からなる請求
    項1〜3のいずれかに記載の接触帯電装置。
  5. 【請求項5】 前記導電性部材の形態がブレード、ブラ
    シまたはパッドである請求項1〜3のいずれかに記載の
    接触帯電装置。
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