JPH09305003A - 電荷移動装置、帯電装置、除電装置、および転写装置 - Google Patents

電荷移動装置、帯電装置、除電装置、および転写装置

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JPH09305003A
JPH09305003A JP11646596A JP11646596A JPH09305003A JP H09305003 A JPH09305003 A JP H09305003A JP 11646596 A JP11646596 A JP 11646596A JP 11646596 A JP11646596 A JP 11646596A JP H09305003 A JPH09305003 A JP H09305003A
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JP
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charge
frame
charge transfer
charging
liquid
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Application number
JP11646596A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Nagamori
由貴 長森
Tsutomu Sugimoto
勉 杉本
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Elimination Of Static Electricity (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、所定の電荷被移動体との間で電荷の
授受を行なう電荷移動装置(帯電装置、除電装置、転写
装置)に関し、簡単な構成で均一な、かつ安定した電荷
移動(帯電,除電あるいは均一なかつ安定した電界での
転写)を行なう。 【解決手段】所定の電荷被移動体1側に向いた開口を形
成する、電荷移動体1の表面に近接ないし接触して配置
された枠体3と、枠体3内に保持され上記開口を経由し
て電荷被移動体1の表面に接触する液体2とを備え、電
荷被移動体1に対し相対的に移動して、電荷被移動体1
との間で電荷の授受を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の電荷被移動
体との間で電荷の授受を行なう電荷移動装置に関し、具
体的には、感光体等の被帯電体の表面を帯電する帯電装
置、感光体等の被除電体に蓄積した電荷を除電する除電
装置、電荷を担持するトナーによって形成されたトナー
像を、所定の第1のトナー像担持体上から所定の第2の
トナー像担持体上へと、静電的に転写する転写装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば電子写真プロセスを応
用した複写機やプリンタなどの画像形成装置では、上述
の電荷移動装置、すなわち具体的には、帯電装置、除電
装置および転写装置が広く採用されている。これらの基
本構造は互いに近似しているため、以後帯電装置を中心
に説明する。
【0003】上記の画像形成装置では、感光体ドラムな
どの電荷受容体表面を帯電装置により帯電させ、像露光
することにより、その電荷受容体表面に静電潜像を形成
し、現像剤により現像することによってその静電潜像を
可視化して現像像を得、その現像像を記録紙などに転写
し、定着するというプロセスにより、記録紙上に画像を
形成する。このような画像形成装置で用いられる帯電装
置としては、従来より、コロナ放電などを利用した非接
触帯電方式と、微小ギャップでの放電を利用した帯電ロ
ールなどによる接触帯電方式とがある。
【0004】コロナ放電を利用した帯電装置は、シール
ドケース内に電荷受容体の表面と近接・隔離させてワイ
ヤーを張架し、これに高電圧を印加してコロナ放電を発
生させ、電荷受容体に所定の電荷を付与するものであ
る。このような帯電装置は、帯電均一性には優れている
ものの、オゾン、NOX などの放電生成物が大量に発生
するためその対策が必要となり、装置の大型化、高コス
ト化を招きやすいという欠点がある。また、空気中のご
みやフューザーオイルにより電極ワイヤーが汚れ、帯電
が不均一となって、得られる画像に欠陥を生じる恐れも
ある。
【0005】そのため、最近では、電荷受容体に帯電電
極を直接接触させて帯電する接触帯電方式が検討されて
いる。この種の帯電装置は、電荷受容体表面に接触する
ように導電性部材を配置し、その導電性部材に電圧を印
加して接触部近傍の微小空隙で放電を発生させることに
より帯電を行なうものである。このような装置で用いら
れる導電性部材としては、ロール状やブラシ状のものが
挙げられる。この方式では、コロナ放電を利用していな
いため、オゾン発生量が極めて低いという利点をもつ。
また、電荷受容体に接触しているため装置の小型・軽量
化に適しており、現在ではロール型、ブラシ型の帯電装
置を用いた画像形成装置が製品化されている。このほ
か、クリーニングブレードに帯電機能を兼用させたもの
(例えば特開平1−93760号公報、2−28227
9号公報参照)や、フィルム状の帯電装置(特開平4−
249270号公報参照)が提案されており、各種の接
触帯電装置の実用化研究が進められている。
【0006】上記の接触帯電装置のうち、導電性のロー
ルを用いるものでは、ロールの支持装置などが必要とな
るため構造が複雑になりやすいという欠点がある。また
均一な帯電を行うためには電荷受容体との密着性をよく
して安定した微小空隙を形成する必要があり、そのロー
ル表面のゴムの硬度を低くするなどの対策が必要にな
る。そのため、ゴム中に多量のプロセスオイルを含有す
る必要があり、このオイルが電荷受容体に転移して画質
に悪影響を及ぼしやすい。密着性を向上させるためにロ
ールの外形精度を上げる方法もあるが、弾性体の外形精
度を上げることは非常に難しく、歩留りの低下等といっ
たコストアップにつながる。
【0007】上記帯電装置のうち、導電性のブラシを用
いるものでは、均一に接触することは可能であるが、ブ
ラシの製作に手間がかかる上、ブラシの掃き目が帯電ム
ラとして画像に出やすいという問題がある。ブレード状
の帯電電極をクリーニングブレードと兼用するもので
は、クリーニング精度と放電に必要な微小空隙の両立が
困難であり、均一かつ良好な帯電を行うことが難しい。
また、クリーニング機能を兼用させない場合でも、電荷
受容体に対して帯電器が静止しているため、未転写トナ
ーや外添剤などの汚れをため込みやすく、画質欠陥や異
常放電を生じてしまう恐れがある。
【0008】フィルム状の帯電装置(例えば特開平4−
249270号公報参照)では、他の導電性部材に比べ
て簡単な構成で安定した接触が得やすく、部材のコスト
も安価であるものの、電荷受容体に押しつけられたまま
帯電を行なうため、摩擦帯電や帯電器の振動により帯電
電位が不安定になりやすい。また、ブレード状帯電器と
同様に、接触ニップにトナーなどの異物が付着して帯電
電位が不均一になるという問題点もある。このような問
題点を改善するための手段として、フィルム状部材に交
流電圧を重畳した直流電圧を印加する方法もあるが、電
荷受容体の表面エネルギーが増加してしまうため、クリ
ーニング不良や電荷受容体の磨耗が顕著になるといった
問題が生じる。さらに、交流の周波数に応じてフィルム
状部材が振動して帯電音が発生するという欠点がある。
【0009】さらに、上記のような帯電装置では、帯電
効率が極めて低いという問題がある。例えば、エネルギ
ー消費効率を算出すると、帯電器の消費電力エネルギー
に対する、電荷受容体を帯電させる静電エネルギーの比
は、スコロトロン:0.5%、交流電圧重畳ロール:
2.6%、直流電圧印加ロール:27.3%であり、い
ずれも低効率になっている。また、上記の帯電装置のよ
うに、固体である帯電器が、同じく固体である電荷受容
体に接触する場合においては、微視的にみると必ず非接
触の領域が存在する。そのような領域では、放電が不均
一になってしまうため、帯電ムラとなって画質低下を引
き起こしやすいという致命的な欠点がある。
【0010】さらに、上記の帯電装置は、たとえ直流の
接触帯電方式であっても、すべて気中放電を利用してい
るため、環境変化や経時変化による電位変動が大きく、
そのうえオゾンなどの放電生成物、帯電による騒音など
も発生しやすいという問題もある。以上の問題点を解決
するため、最近では放電現象を利用せずに、電荷受容体
を帯電する各種方法が検討されている。これらは、液体
を用いて帯電するという公知技術(特開昭47−714
39号公報、特開昭57−49964号公報など)を応
用したものであり、例えば、特開平7−325458号
公報には、イオン性の液体を用いて電荷受容体を帯電す
る技術が開示されており、特開平5−119583号公
報には、液体ガリウムをスポンジローラに含浸させその
スポンジローラを電荷受容体に接触させて帯電させる技
術が開示されている。また、特開平7−140729号
公報には水を吸収させたスポンジローラを電荷受容体に
接触させて帯電を行なう技術が開示されている。このよ
うな帯電器は、パッシェンの法則から算出される放電開
始電圧によるエネルギー損失がないため、原理的には帯
電効率がほぼ100%に近く、高効率帯電を実現できる
可能性がある。また、オゾンなどの発生もなく、接触状
態も均一になるため、非常に均一な帯電電位となる可能
性を有している。
【0011】しかしながら、上述の、特開平5−119
583号公報、特開平7−140729号公報などに開
示された帯電装置は、スポンジローラに液体(液体ガリ
ウムないし水)を含浸させてそのスポンジローラを介し
て電荷受容体に接触させる構造のものであり、液体を直
接接触させる場合に比べれば、やはり上記各種の帯電装
置と同様、帯電均一性、使用している液体の電荷受容体
への転移、使用中のスポンジローラの摩耗という問題が
ある。また、上記のような構成で水を使用した場合、水
の蒸発の問題があり給水装置が必要となるなど、実用化
にもさらに数多くの問題がある。
【0012】液体の管理の問題に関しては、前掲の特開
平7−325460号公報には、容器内にイオン性液体
と磁性流体とを貯蔵し、磁性流体の姿勢制御方法と液体
のメニスカスを組み合せることにより、イオン性液体と
電荷受容体との接触状態を制御する技術が開示されてい
る。このような帯電器は、液体が直接電荷受容体に接触
するため、非常に均一に帯電することができるうえ、液
体の蒸発を比較的少なく抑えることが可能であるという
利点もある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開平7−325460号公報に開示された帯電装置
は、磁性流体の制御に電磁石を使用するため、磁性トナ
ーや金属粉が電荷受容体に付着し、画質に悪影響を及ぼ
しやすいという欠点がある。また、構成が複雑であるた
め、装置の大型化、コストアップにつながりやすい。さ
らに、液体のメニスカスだけで機能しているため、微量
の液体が荷電受容体に付着することは不可避であり、他
のシステムに悪影響を及ぼすという問題もある。
【0014】ここでは、帯電装置を例として説明した
が、上記の事情は除電装置、転写装置等についても同様
である。本発明は、上記事情に鑑み、簡単な構成で、か
つ他のシステムにも影響を与えない、均一なかつ安定し
た電荷移動(帯電,除電あるいは均一なかつ安定した電
界での転写)を行なうことのできる、電荷移動装置、帯
電装置、除電装置、および転写装置を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の電荷移動装置は、所定の電荷被移動体に対し相対的
に移動して、該電荷被移動体との間で電荷の授受を行な
う電荷移動装置において、電荷被移動体側に向いた開口
を形成する、電荷被移動体表面に近接ないし接触して配
置された枠体と、枠体内に保持され上記開口を経由して
電荷被移動体表面に接触する、流動体もしくは粉体から
なる電荷移動媒体と、枠体の、枠体に対する電荷被移動
体の相対的移動方向下流側の部分に配置された、枠体内
の電荷移動媒体の枠体内からの洩出を防止するせき止め
部材とを備えたことを特徴とする。
【0016】ここで、上記本発明の電荷移動装置は、上
記枠体内に保持された電荷移動媒体に接する電極を備え
たものであってもよい。また、上記せき止め部材が、電
荷被移動体表面に近接ないし接触して配置され、その電
荷被移動体の相対的移動に逆らう方向に回転する回転体
であることが好ましい。
【0017】電荷移動媒体は、1012Ω・cm未満の体
積抵抗率を有するものであることが好ましく、また上記
電荷移動媒体が液体の場合、上記枠体が、その液体に対
し30%以下の吸収率を有するものであることが好まし
い。本発明の電荷移動装置の、上記電荷被移動に対する
配置位置は、特に限定されるものではないが、例えば、
上記枠体の開口を下に向けた状態で、電荷被移動体の上
方に配置されていてもよい。
【0018】また、上記目的を達成する本発明の帯電装
置は、所定の被帯電体に対し相対的に移動して該被帯電
体を帯電する帯電装置において、上記被帯電体側に向い
た開口を形成する、被帯電体表面に近接ないし接触して
配置された枠体と、枠体内に保持され上記開口を経由し
て被帯電体表面に接触する、流動体もしくは粉体からな
る電荷移動媒体と、枠体の、枠体に対する被帯電体の相
対的移動方向下流側の部分に配置された、枠体内の電荷
移動媒体の枠体内からの洩出を防止するせき止め部材と
を備えたことを特徴とする。
【0019】また、上記目的を達成する本発明の除電装
置は、所定の被除電体に対し相対的に移動して被除電体
を除電する除電装置において、上記被除電体側に向いた
開口を形成する、被除電体表面に近接ないし接触して配
置された枠体と、枠体内に保持され上記開口を経由して
被除電体表面に接触する、流動体もしくは粉体からなる
電荷移動媒体と、枠体の、枠体に対する被除電体の相対
的移動方向下流側の部分に配置された、枠体内の電荷移
動媒体の枠体内からの洩出を防止するせき止め部材とを
備えたことを特徴とする。
【0020】さらに、上記目的を達成する本発明の転写
装置は、電荷を担持するトナーによって所定の第1のト
ナー像担持体上に形成されたトナー像を、所定の転写位
置において第1のトナー像担持体に近接ないし接触して
移動する所定の第2のトナー像担持体上に転写する転写
装置において、上記第2のトナー像担持体の、トナー像
が転写される表面に対する裏面側に配置されその裏面側
に向いた開口を形成する、裏面に近接ないし接触して配
置された枠体と、枠体内に保持され上記開口を経由して
上記裏面に接触する、流動体もしくは粉体からなる電荷
移動媒体と、枠体の、枠体に対する第2のトナー像担持
体の相対的移動方向下流側の部分に配置された、枠体内
の電荷移動媒体の枠体内からの洩出を防止するせき止め
部材とを備え、上記電荷移動媒体に電圧を印加すること
により第1のトナー像担持体上のトナー像を第2のトナ
ー像担持体上に転写することを特徴とする。
【0021】尚、以下の説明においては、電荷移動装
置、帯電装置、除電装置、および転写装置を区別する必
要のないときは、それらの総称として「電荷移動装置
等」と称し、これと同様に、電荷被移動体、被帯電体、
被除電体、および第2のトナー像担持体の総称として
「電荷被移動体等」と称する。上記電荷移動媒体(粉体
もしくは流動体)の体積抵抗率が1012Ω・cm未満で
あれば十分な電荷移動、例えば電荷受容体を十分に帯電
すること等が可能であるが、抵抗が大きいほど電荷移動
時間、帯電時間等が長くなるため、プロセススピード1
50mm/sec以上の高速で使用する場合は109 Ω
・cm未満が望ましい。また、この電荷移動媒体は、基
本的には使用状態において流動する状態にある物であれ
ば特に限定されるものではなく、磁性流体や、例えば平
均粒径500μm以下の粉体や、温度、電界、圧力等で
相変化する物質等であってもよいが、常温で液状をして
いる材料であることが好ましく、例えば、水銀、ガリウ
ム−インジウム−スズ(Ga −In −Sn )合金などの
液体金属、純水などの水、シリコンオイル、アミンオイ
ルなどのオイル、エタノール、グリセリンなどのアルコ
−ル、食塩水などの電解質溶液、有機溶剤、乳液状液
体、ゲルなどが好適である。さらには、オイルなどの絶
縁性の液体中に導電粉を混入し、導電性を付与したもの
であっても良いが、電荷被移動体等へ転移しにくいとい
う点では、水、アルコールが好ましい。
【0022】本発明にいう枠体およびせき止め部材は、
電荷移動媒体を吸収しにくいものならばどのような材料
でもよく、例えば、金属、樹脂、スポンジ、フェルト、
不織布、フォーム、ブラシ、ゴムなどを用いることがで
きる。この場合、電荷移動装置等の最外殻が電荷移動媒
体を吸収しない材料で構成されているならば、他はどの
ような材質でもよく、吸収性の繊維、スポンジ、高分子
吸収体などを使用してもよい。枠体を電荷被移動体等に
接触させる場合や、せき止め部材を接触させる際の材料
としては、特に柔らかく接触できるという点から、スポ
ンジ、フェルト、不織布、フォーム、ブラシが好まし
い。
【0023】枠体ないしせき止め部材の構成材料として
撥水性の高分子材料や天然繊維が好適に用いられるが、
電荷移動媒体が水、あるいは親水性の液体の場合、枠体
ないしせき止め部材の高分子材料として、フェルト、ウ
ールフェルト、植物性天然繊維カポック、フッ素スポン
ジ、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチ
レン繊維とポリプロピレン繊維の熱融着繊維など、柔ら
かく、かつ撥水性の高い高分子材料を用いることが好ま
しく、電荷移動媒体がオイル、あるいは疎水性の液体の
場合、フッ素スポンジ、フェルト、イオン交換樹脂な
ど、柔らかく、かつ撥油性の高い高分子材料を用いるこ
とが好ましい。また、このような材料に撥水性ないし撥
油性のコーティング処理を施して形成した部材も、好適
に用いることが可能である。
【0024】せき止め部材が回転体である場合の形状と
しては、ゴムロール、ブラシロール、多数のブレードま
たはフィルムなどからなるブレードロール、スポンジロ
ール等、安定して回転する構造であれば特に限定される
ものではなく、せき止め部材が電荷被移動体に接触する
場合には、特に柔らかく接触できるという点からスポン
ジロール、ブラシロールが好ましい。
【0025】上記電荷移動装置等の電荷移動媒体に電荷
移動用の電圧を印加する場合、その電圧は、直流電圧、
交流電圧に直流電圧を重畳させた電圧、矩形波など、い
ずれの形態の電圧を印加しても電荷被移動体との間で電
荷移動を行なうことが可能である。しかし、均一な電荷
移動(例えば均一な帯電)という機能を重視するなら
ば、直流電圧を印加することが好ましい。
【0026】本発明の電荷移動装置等は、単体で交換、
供給することが可能であるため、大型の複写機、プリン
タ等にも適用することができる。ただし、電荷移動媒体
の蒸発が最小限に抑えられ、かつ小型であることを活か
すならば、小型の複写機や小型のプリンタのカートリッ
ジに実装して用いることが有効である。本発明の電荷移
動装置等では、導電性の電荷移動媒体が直接、電荷被動
移動体に接触して電荷移動(帯電等)を行なうため、電
荷移動媒体(粉体もしくは流動体)と固体との間の接触
となり、微視的に見ても非接触の領域が存在しない。ま
た、電荷移動媒体を吸収しない材料で構成することによ
り、電荷移動媒体の蒸発をほとんど防ぐことが可能とな
る。また、せき止め部材を配置したことによって電荷移
動媒体が電荷移動体に付着して他のシステムに悪影響を
及ぼすことが防止され、さらに、電荷移動媒体の蒸発や
消費をほぼ完全に防ぐことができる。
【0027】さらに、本発明の電荷移動装置等は、枠体
の開口が下に向いた姿勢を含め、どのような姿勢にも設
置することができ、このことから本発明の電荷移動装置
等を組み込んだ例えば画像形成装置等の設計の自由度を
極めて大きく向上させている。枠体ないしせき止め部材
と電荷被移動体との間の距離を、使用する電荷移動媒体
の表面張力と電荷被移動体の表面張力との関係から概算
される微小な間隔に保つと、電荷移動媒体は、自己の表
面張力により、その微小な間隔を通過することなく枠体
内部に保持される。このように枠体と電荷被移動体とを
非接触に保った場合、電荷被移動体の不必要な磨耗や、
摩耗帯電による不均一な電荷移動も防ぐことができる。
【0028】また、本発明の電荷移動装置等では、枠体
あるいはせき止め部材を電荷被移動体に直接接触させて
もよい。この場合、電荷移動媒体として揮発性のものを
使用しても枠体内部の電荷移動媒体はほとんど蒸発せ
ず、また、電荷被移動体の表面状態が変化しても、電荷
移動媒体は安定的にその枠体内部に保持される。また、
本発明において、枠体ないしせき止め部材として撥水性
の高分子材料を用いると、親水性の電荷移動媒体を使用
した場合、その電荷移動媒体の保持が容易であり、かつ
枠体あるいはせき止め部材が簡易な構造となる。また電
荷移動媒体としてオイルなどの親油性のものを使用した
場合であっても、その電荷移動媒体の保持が容易であ
り、かつ枠体あるいはせき止め部材の構造が簡易とな
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の第1の実施形態である帯電
装置を示す概略構成図であり、図1(a)は断面図、図
1(b)は斜視図である。この帯電装置10は、図1
(a)の左右方向に移動可能な電荷受容体1の上方の、
電荷受容体1と対向した位置に支持されており、導電性
の液体2(本発明にいう粉体もしくは流動体からなる電
荷移動媒体の一例)と、この液体2を電荷受容体1に接
触させるように保持する液体保持部材3(本発明にいう
枠体の一例)と、この液体2が電荷受容体1の移動方向
に流出するのを防止するせき止め部材6を備えている。
さらに、液体保持部材3の内部には導電性の液体2に帯
電電圧を供給するための帯電電極4が備えられており、
この電極4には電源5が接続されている。
【0030】電荷受容体1は、例えば導体基板1a上に
光導電層1bが積層された構成のものであり、導体基板
1aは電気的に接地されている。液体保持部材3の長手
方向端部は、図1(b)に示すように、導電性液体2の
流出、蒸発を防ぐため、液体2を取り囲むような構造に
なっている。液体保持部材3の短手方向端部と電荷受容
体1との間の距離およびせき止め部材6と電荷受容体1
との間の距離については後述する。電極4は導電性液体
2と常に接触するように配置されている。
【0031】この帯電装置10を構成する導電性の液体
2は、常温で液状の材料であればどのような種類の液体
であってもよく、体積抵抗率が1012Ω・cm未満であ
れば、電荷受容体1を帯電することが可能である。ただ
し、抵抗が大きいほど帯電時間が長くなるため、高速で
使用する場合は109 Ω・cm未満であることが望まし
い。導電性液体2として、例えば、水銀、ガリウム−イ
ンジウム−スズ合金などの液体金属、純水などの水、シ
リコンオイル、アミンオイルなどのオイル、エタノー
ル、グリセリンなどのアルコ−ル、食塩水などの電解質
溶液、有機溶剤、乳液状液体、ゲルなどを用い、十分帯
電させることが可能である。なかでも、電荷受容体1へ
転移しにくいという点では、水、アルコールが好まし
い。
【0032】液体保持部材3およびせき止め部材6は、
いずれも、導電性液体2を吸収しにくいものならばどの
ような材料で構成されていてもよく、例えば、金属、樹
脂、スポンジ、フェルト、不織布、フォーム、ブラシ、
ゴムなどを用いることができる。液体保持部材3を電荷
受容体1に接触させる場合は、柔らかく接触できるとい
う点から、スポンジ、フェルト、不織布、フォーム、ブ
ラシなどが好ましい。液体保持部材3の材料として、金
属など導電性のものを用いる場合は、電荷受容体1との
近接点において火花放電が発生する恐れがあるため、電
荷受容体1との間に十分な間隔を設けるか、電荷受容体
1との対向面を絶縁性の部材で覆うなど、火花放電の発
生を防止する工夫を施すことが好ましい。
【0033】帯電電極4は導電性液体2に電圧を供給す
るため、その体積抵抗率は導電性液体2の体積抵抗率よ
り小さいほうが望ましい。材質としては、例えばポリエ
ステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリカーボネー
ト、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリ
デンなどの高分子材料にカーボンブラックなどの導電性
粒子を混入することにより形成された導電性樹脂、金属
などが挙げられる。形状は板状でも十分に機能するが、
導電性液体との接触を特に良好にするには、ブラシ、ス
ポンジなど、液体中に入り込めるような形状のものが好
ましい。
【0034】このような帯電装置10において、電源5
から帯電電極4を介して導電性の液体2に所定の電圧が
印加されると、導電性の液体2から供給される電荷によ
り、電荷受容体1が直接的に帯電される。このメカニズ
ムは、導電性の液体2がイオン性液体の場合では、以下
のように説明される。電源5が負極性の場合、導電性の
液体2中のマイナスイオンが電荷受容体1側に移動し、
電荷受容体1を負に帯電させ、プラスイオンは電極4側
に到達して中和される。同様に、電源5が正極性の場
合、導電性の液体2中のプラスイオンが電荷受容体1側
に移動し、電荷受容体1を正に帯電させ、マイナスイオ
ンは電極4側に到達して中和される。電荷受容体1が負
または正に帯電される際には、電荷受容体1および導電
性液体2の表面に微量付着している吸着水が大きく関与
しており、導電性液体2中のイオンは、この吸着水を電
離することにより、電荷受容体を帯電している。また、
導電性の液体2が、液体金属のような非イオン性液体の
場合、電子がイオンと同等の働きをするため、電荷受容
体1の表面および導電性液体2の表面に微量に付着して
いる吸着水を介して同様の現象が発生する。このよう
に、電荷受容体1および導電性液体2の表面の吸着水
は、本発明のような電荷受容体1を直接的に帯電させる
現象に大きく寄与するもので、導電性液体2に代わり固
体(粉体)や液体以外の流動体であっても、その表面に
吸着水が十分に存在し、吸着水を介して電荷受容体1と
導電性液体2が均一に接触している状態であれば、同様
の効果が得られる。
【0035】以上より、上記帯電装置10では、導電性
液体2と電荷受容体1との間に常に安定した接触が得ら
れ、その結果、電荷受容体1を極めて均一に帯電するこ
とが可能となる。また、導電性液体2は液体保持部材3
およびせき止め部材6の内部に安定的に保持されるた
め、蒸発、電荷受容体1への転移などが発生せず、長期
に渡り安定した帯電特性を得ることができる。
【0036】次に、図2に示す帯電試験装置を用いて、
図1に示す帯電装置の帯電テストを実施した結果を示
す。図2に示す帯電試験装置は、矢印方向に回転するド
ラム状の電荷受容体1の周囲に、電荷受容体1の表面電
位を検知する表面電位センサー11と、電荷受容体1の
表面電荷を除電する除電ランプ13とを有しており、表
面電位センサー11には表面電位計12が接続されてい
る。電荷受容体1の回転方向における表面電位センサー
11の上流側には図1に示す構造の帯電装置10が配置
され、導電性の液体2が電荷受容体1の表面に接触する
ように固定されている。電極4には直流電源14が接続
され、直流の帯電電圧が印加されるようになっている。
この直流電源14は、出力電圧を任意に変えることがで
きるものであり、印加電圧の増減にともなって変化する
電荷受容体1の表面電位を、表面電位計12で測定する
ようになっている。
【0037】導電性液体2にはイオン交換水ないし蒸留
水を使用しており、体積抵抗率がそれぞれ107 /c
m、106 Ω/cm、105 Ω/cmのものを使用し
た。また、液体保持部材3はアルミニウム、アクリルの
2種類を用意し、せき止め部材6はポリエチレン繊維を
フェルト状に加工したものを使用した。特にせき止め部
材6については、電荷受容体1に接触させた場合につい
ても実験した。
【0038】図3は、図2に示す帯電試験装置を用いた
帯電テストにおいて、導電性液体2に直流電圧を印加し
た際の印加電圧と、電荷受容体1の表面電位との関係を
示した図である。図3には、図4に示されるような、従
来の放電型デバイスである、接触帯電型の帯電装置によ
る帯電テストの結果も併せて記されている。図4に示す
帯電装置は、ドラム状の電荷受容体1の回転軸と平行な
回転軸を有する導電性ロール100と、その導電性ロー
ル100に接続された電源101とから構成され、電荷
受容体1と導電性ロール100との接触によってその接
触部前後に生じる、微小なくさび型のエアギャップで発
生する微小空隙放電によって、電荷受容体1への帯電が
行なわれる。
【0039】図3において、本発明の第1の実施形態
(図1参照)の場合、直流電源14から0V〜ー1kV
の直流電圧を印加したところ、電荷受容体1の表面電位
は印加電圧の増加に伴って増加し、ー1kVの印加電圧
で約ー950Vに達することが確認された。この間、異
常放電や導電性液体2の電荷受容体1への転移などは発
生しなかった。また、導電性液体2および液体保持部材
3の材料の上記すべての組合せ、およびせき止め部材6
と電荷受容体1との接触、非接触の場合において、良好
な結果を得た。
【0040】本発明の第1の実施形態のグラフと従来の
帯電装置によるグラフとを比較すると、従来の帯電装置
では約−550Vの印加電圧までは帯電されていないの
に対し、本発明による帯電装置では印加電圧とほぼ比例
して表面電位が上昇している。これは、本発明が放電現
象を利用せず、電荷受容体1を直接的に帯電させる方式
であるため、パッシェンミニマムのエアギャップと電荷
受容体の容量とで定まる放電開始電圧による損失がない
ことによる。これらのグラフの結果から、液体を用いて
直接的に帯電させることにより帯電効率が大きく上昇す
ることがわかる。
【0041】図5は、電荷受容体表面の電位変動を示し
た図である。この図5より、従来の帯電装置では5V〜
20Vの電位ムラが発生しているのに対し、本実施形態
では電位が一定し、ほとんど変動していない。従来の帯
電装置は、上述したように、固体と固体の接触によって
生じる、くさび型のエアギャップで発生する放電によっ
て帯電されるため、偏心や真直度によってエアギャップ
の形状が変動し、電位ムラが大きくなる。しかし、本発
明のように放電現象を利用しない場合、電位の均一性は
電荷受容体1と導電性液体2との接触状態によって決ま
るため、本発明のように常に安定した接触が得られる構
成にすることにより、電位変動を極めて小さく抑えるこ
とができる。また、電荷受容体1の特性に起因する、1
サイクル目と2サイクル目の電位の差△Vは、従来の帯
電装置では20V〜30Vであるのに対し、本発明では
10V以下である。
【0042】以上より、本発明による帯電装置では、帯
電効率が大きく改善されるだけでなく、帯電電位の均一
性も大きく向上するという利点があることがわかる。図
6は、図1に示す帯電装置10が適用された画像形成装
置を示す概略構成図である。この画像形成装置は、一様
に帯電された後に像光を照射することによって潜像が形
成される感光体(電荷受容体)20を備え、この感光体
20の周囲には、感光体20の表面を帯電させる、図1
に示す実施形態の帯電装置10のほか、露光装置21、
現像装置22、転写ローラ25、クリーニング装置2
7、及び除電ランプ28が備えられている。さらに、こ
の画像形成装置内には、用紙24を収納する用紙カセッ
ト23、トナー像を定着する定着装置26も備えられて
いる。
【0043】このような画像形成装置では、帯電装置1
0により感光体20が所定の電位に帯電された後、露光
装置21によって画像情報に対応したレーザー光が照射
され、感光体20の表面に静電潜像が形成される。この
静電潜像は、現像装置22によって現像され、感光体2
0へのトナーの付着による可視像が形成される。一方、
用紙カセット23から、用紙24が、ペーパーガイド2
9に沿って感光体20と転写ローラ25との間に搬送さ
れ、転写ローラ25により、感光体20上のトナー像が
用紙24上に転写される。転写されたトナー像は、定着
装置26で定着され、用紙24上にプリント像が形成さ
れる。一方、感光体20の回転に伴ない、感光体20上
に残留した未転写トナーは、クリーニング装置27で清
掃され、除電ランプ28により感光体20表面が除電さ
れた後、再び帯電装置10による帯電工程にはいる。な
お、上記工程において、帯電装置10へ印加される電圧
は約ー360Vであって、これにより、電荷受容体の表
面はほぼー350Vに帯電される。
【0044】このような画像形成装置を用いてプリント
像を形成し、帯電装置10の信頼性テストを行ったとこ
ろ、帯電電位が均一であって帯電不良などの画質欠陥の
ない良好な画像が得られることが確認された。また、除
電ランプ28を消灯して同様のプリントテストを実施し
ても、同様に良好な画像が得られた。従来は、帯電装置
への侵入電位分布によって電界集中などが発生し画像欠
陥が生じたり、不均一な帯電電位になってしまうため、
除電ランプ28を設置する場合があった。しかし、本発
明では、侵入電位分布、極性、大小によらず帯電電位を
一定に保つ電位補償能力が非常に高いため、除電ランプ
28を設置する必要はない。
【0045】以上より、本発明では、常に安定した帯電
電位を補償する能力が高いことが確認された。次に、導
電性液体の種類を変えてその帯電性を検討した結果を示
す。表1は実験に用いた各種導電性液体の種類とその導
電率を測定した結果であり、図7はその実験結果であ
る。帯電試験装置は図2に示したものを使用し、電荷受
容体1としてPETフィルムにアルミニウムを蒸着した
金属蒸着フィルムを使用した。その際、除電には+放電
のコロトロンを使用した。
【0046】
【表1】
【0047】図7より、純水および市水では、導電率の
大小にかかわらず、+帯電、ー帯電いずれにおいても、
金属蒸着フィルムの表面電位は印加電圧とほぼ等しくな
ることが認められた。また、導電率が10-12 S/c
m、10-14 S/cmのシリコンオイルでは、導電率が
低すぎるためほとんど帯電せず、10-12 S/cm以下
の液体は、帯電装置としては使用できないことが実証さ
れた。その他の導電性液体では、グリセリンの導電率が
10-9S/cmともっとも小さいが、同図より、金属蒸
着フィルムを十分に帯電することが可能であることが示
されている。したがって、10-10 S/cm〜10-11
S/cmまでは、本発明による帯電装置の導電性液体と
して十分使用できることが確認された。
【0048】ところで、水以外の導電性液体では、いず
れも印加電圧0Vにおいて、表面電位がマイナス側にシ
フトしている。これは、各種液体と感光体との間の摩擦
帯電などが影響していると考えられる。しかし、すべて
の液体で印加電圧に対する表面電位の傾きは等しいこと
から、水以外の導電性液体についても、帯電装置として
有効に使用することができる。
【0049】図8は、本発明の第2の実施形態である帯
電装置を示す概略構成図である。この帯電装置は、導電
性の液体32と、液体を吸収しない材料からなる液体保
持部材33、やはり液体を吸収しない材料からなるせき
止め部材36とを有する。せき止め部材36は、長手方
向にほぼ均等に植毛された撥水性の繊維からなるブラシ
で構成されている。せき止め部材36は、例えばレーヨ
ン、アクリル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンテレフタレートなどの高分子材料で繊維を形成し、こ
れをブラシ状に成形したものである。液体保持部材33
には、前述した第1の実施形態の液体保持部材と同様の
材料を用いることができる。また、液体保持部材33の
内部には導電性液体32へ給電する電極34が設置され
ており、その電極34には電源35が接続されている。
ただし、液体保持部材33が金属、導電性の樹脂等の導
電性材料からなる場合は、電極34を省略し、液体保持
部材33に直接帯電電圧を印加することも可能である。
また、せき止め部材36は、電荷受容体31に完全に接
触しており、これによって導電性液体32を内部に閉じ
込めた構成になっている。導電性液体32としては第1
の実施形態で例示したものと同様の材料を用いることが
できるが、ここでは水を用いた。
【0050】このような帯電装置を用いてプリントテス
トを行ったところ、良好な画像が得られることが確認さ
れた。図9は、従来の吸水性スポンジを用いた帯電装置
の概略構成図である。この図9に示す帯電装置は、ドラ
ム形の電荷受容体31の回転軸と平行な回転軸を有する
吸水性スポンジロール110と、その吸水性スポンジロ
ール110に接続された電源111から構成されてお
り、吸水性スポンジロール110には、最初、十分な量
の水を含浸させた。
【0051】図10に、図9に示す従来の帯電装置と本
発明による図8に示す帯電装置について、導電性液体
(ここでは水)の蒸発量の比較を示す。本発明による帯
電装置の場合、図9に示される、従来の吸水性スポンジ
を用いた構成に比べ単位時間内に蒸発する蒸発量が極端
に少ないという効果が確認された。また、吸収量の異な
る4種の枠体を使用し、10時間放置後の導電性液体
(ここでは水)の蒸発量を測定したところ、吸収量が重
量比で0.0%および23%の液体保持部材を用いた場
合は水の蒸発はほとんど見られなかった。しかし吸収量
が33%の液体保持部材で約0.5mg/cm2 、71
%の液体保持部材では約30mg/cm2 の水の蒸発が
測定された。このように、本発明の帯電装置に使用する
液体保持部材(枠体)として、吸収量が30%以下の材
料を用いることにより、導電性液体の蒸発を最小限に防
ぐ効果がよりいっそう高まることが確認された。
【0052】図11は、本発明の第3の実施形態である
帯電装置を示す概略構成図である。この帯電装置は、導
電性の液体42と、液体を吸収しない材料からなる液体
保持部材43と、導電性液体42が電荷受容体41に付
着するのを防ぐためのせき止め部材46とを有してい
る。導電性液体42と液体保持部材43としては、それ
ぞれ第1の実施形態に例示した材料と同様の材料を用い
ることができる。液体せき止め部材46は、電荷受容体
41に接触する場合は、絶縁性である方が好ましく、絶
縁性の高分子材料から成型されたゴム、スポンジ、フェ
ルト、ブラシ、多数のブレードからなる回転体などが適
している。また、せき止め部材46には、電荷受容体4
1の回転方向と逆方向に回転するための手段も備えられ
ている。この回転手段は、電荷受容体41の駆動歯車、
別付のモータなど、どのような機構を用いてもよい。ま
た、液体保持部材43の内部には導電性液体42へ給電
する電極44が設置されており、その電極44には電源
45が接続されている。
【0053】このような帯電装置を用いてプリントテス
トを行なったところ、良好な画像が得られ、帯電特性も
良好であった。また、せき止め部材46を回転体とし、
積極的に液体を液体保持部材内に押し戻すような構成に
することにより、より安定的に帯電装置内に導電性液体
を保持することが可能となり、高速機への適用が容易に
なるという特徴も有している。
【0054】さらに、せき止め部材46について電荷受
容体41の回転方向と逆方向に回転させ、せき止め部材
46が、電荷受容体41の回転速度に対して、逆方向に
周遠比1より大きくなるように回転させると、液体を押
し戻す効果が非常に高まった。特に、導電性の液体42
の表面張力が小さく電荷受容体41に転移しやすい場合
や、上述の第1の実施形態では十分な効果が得られなか
った液体でも、液体保持部材43内に安定に保持され、
帯電特性も改善された。また、周速比を1より大にする
ことにより、せき止め部材46を電荷受容体41に対し
て非接触に設置しても、第1の実施形態の非接触である
場合に比べて、より高い液体せき止め効果が得られるた
め、せき止め部材46の材料選択の範囲が広がり、硬い
樹脂のロールなどの表面を研磨し、導電性の液体42と
の摩擦力を高めるといった構成にすることも可能にな
る。
【0055】以上より、せき止め部材の回転速度を速く
することにより、よりいっそう安定して帯電装置内に導
電性液体を保持することが可能となり、導電性液体およ
びせき止め部材の材料選択の幅が広がり、高速機への運
用も容易になるという効果が確認された。図12は、図
11に示す第3の実施形態におけるせき止め部材の各種
形状について示した図である。図12(a)は、第1の
実施形態に示した材料を繊維状にして長手方向にほぼ均
等に植毛し、ブラシロールを形成したものであり、図1
2(b)は、第1の実施形態に例示した材料をスポンジ
状に成形したものであり、図12(c)は、第1の実施
形態に例示した材料をフィルム状に形成し、回転軸から
放射状に張り付けたものである。
【0056】このようなせき止め部材を、図11に示す
第3の実施形態に例示した帯電装置に設置してプリント
テストを行なったところ、いずれの形状においても良好
な画像が得られ、帯電特性も良好であった。また、導電
性液体42が電荷受容体41に転移・付着することもな
く、導電性液体をせき止める機能が十分に発揮されると
いう利点も有している。
【0057】図13は、本発明の第4の実施形態である
帯電装置を示す概略構成図である。この帯電装置は、導
電性の液体62と、液体を吸収しない材料からなる液体
保持部材63と、せき止め部材66とを有するものであ
り、せき止め部材66は、ウール、植物性天然繊維カポ
ック、フッ素、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊
維、ポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維との熱融着
繊維などの撥水性材料をスポンジ状もしくはフェルト状
に成形したものである。液体保持部材63には、第1の
実施形態と同様の材料を用いることができる。また、液
体保持部材63の内部には導電性液体62へ給電する電
極64が設置されており、その電極64には、電源65
が接続されている。ただし、液体保持部材63が金属も
しくは導電性の樹脂等からなる場合は、電極64を省略
し、液体保持部材63に直接帯電電圧を印加することも
可能である。せき止め部材66は、電荷受容体61に完
全に接触しており、これによって導電性液体62を内部
に閉じ込めた構成になっている。導電性液体62には第
1の実施形態と同様の材料を用いることができるが、こ
の実施形態では水を用いた。また、せき止め部材66に
は、吸収量が重量比で23%、単位面積当たりの吸収量
が0.01g/cm2 の高撥水性樹脂であるポリエチレ
ン繊維とポリプロピレン繊維との熱融着繊維をフェルト
状に加工したものを用いた。
【0058】このような帯電装置を用いてプリントテス
トをおこなったところ、良好な画像が得られた。また、
この実施形態は、せき止め部材66から導電性液体62
が全くしみださないため、長期にわたって安定した状態
で使用できるという特徴も有している。図6に示す画像
形成装置に図1ないし図13に示す帯電装置を組み込ん
で、A4サイズの用紙15,000枚の耐久プリントテ
ストを行った。その結果、初期のプリントからテスト終
了まで長期に渡って安定な帯電特性が得られ、良好なプ
リント像が得られた。また、テスト中にクリーニング部
材からすり抜けてくる現像剤が帯電装置内に蓄積されて
も画質欠陥などが発生せず、帯電性に影響を与えないこ
とが確かめられた。特に、図1に示す帯電装置を組み込
んだ場合は、導電性液体2中に現像剤が混入した状態で
あっても良好な帯電特性を示した。したがって、本発明
による帯電装置は、クリーナレスなど新規の電子写真プ
ロセスにおいても適用可能であるという特徴も有してい
ることが確認された。
【0059】以上の各実施形態の説明では帯電装置をと
り上げたが、本発明の電荷移動装置等(帯電装置、除電
装置、転写装置)は用途が異なるのみであって構造はい
ずれも上述の各実施形態のものをそのまま適用すること
ができる。そこで、ここでは除電装置、転写装置の構造
についての説明は省略し、以下、それらの用途について
例示する。
【0060】図14は、本発明の帯電装置および転写装
置を適用した画像形成装置の概略構成図である。この画
像形成装置には、感光体(電荷受容体)70の周囲に、
本発明による帯電装置71、像露光装置72、現像装置
73、転写前コロトロン74、及びクリーナ75が備え
られている。また、転写部にはロール77a、77bお
よび駆動ロール77cに張架された転写ベルト76が備
えられており、この転写ベルト76は駆動ロール77c
によって循環移動するように駆動されている。
【0061】この転写ベルト76を挟み、感光体70に
接近した位置には、本発明による転写装置78が備えら
れており、さらにこの転写ベルト近傍には転写ベルト7
6を除電するための本発明による除電装置91とその対
向電極92も備えられている。感光体70は、帯電装置
71で一様に帯電され、像露光装置72で露光されて感
光体70上に静電潜像が形成され、現像装置73によっ
て現像され、その現像により形成されたトナー像が、用
紙搬送経路Pに沿って転写ベルト76の上により搬送さ
れた用紙(図示せず)上に、転写装置78の作用により
転写される。転写後の用紙は、図示しない定着装置によ
りその用紙上に転写されたトナー像がその用紙上に定着
され、これにより、その用紙上にプリント像が形成され
る。その後、転写ベルト76は除電装置91により除電
される。また感光体70側では、転写後、クリーナ75
により残存トナーの除去が行なわれる。
【0062】この図14に示す構造の画像形成装置を用
いてプリント像を形成し、そのプリント像形成過程にお
ける帯電装置71、転写装置78、および除電装置91
の性能テストやプリント像の画質テストを行なったとこ
ろ、帯電電位が均一で、転写、除電が良好に行なわれ、
帯電不良や転写不良などの画質欠陥のない良好な画像が
得られることが確認された。また、本発明による転写装
置78および除電装置91は非放電型であるため、装置
全体としてのO3 、NOx 発生量が減少し、さらには放
電生成物の堆積による画質欠陥なども防止することがで
きるという効果も有している。
【0063】以上より、本発明は電荷受容体(電荷被移
動体)を均一に帯電するためだけでなく、転写装置、除
電装置としても有効であり、特にこれらの電荷移動装置
をすべて本発明の電荷移動装置に置き換えることによ
り、有害なO3 、NOx の排出が皆無であり、人体およ
び画像形成装置内の他の装置に及ぼす悪影響を低減でき
ることが確認された。
【0064】図15は、本発明の帯電装置及び転写装置
を適用したタンデム型画像形成装置の概略構成図であ
る。この画像形成装置には、4台の感光体(電荷受容
体)70a,70b,70c,70dが備えられてお
り、各感光体70a,70b,70c,70dの周囲に
は、本発明による帯電装置71a,71b,71c,7
1d、像露光装置72a,72b,72c,72d、現
像装置73a,73b,73c,73d、転写前コロト
ロン74a,74b,74c,74d及びクリーナ75
a,75b,75c,75dが備えられている。
【0065】また、この画像形成装置には、ロール77
a,77b,77c,77dに張架された転写ベルト7
6が備えられており、この転写ベルト76は、各感光体
70a,70b,70c,70dに跨がって延在し、循
環移動するように駆動される。この転写ベルト76を挟
んだ、各感光体70a,70b,70c,70dに近接
した位置には、本発明による転写装置78a,78b,
78c,78dが備えられている。さらに、この転写ベ
ルト76の近傍には、用紙搬送経路Pに沿って搬送され
てきた用紙(図示せず)を転写ベルト76に吸着するた
めの吸着用コロトロン79、トナー層上帯電器81、転
写ベルト76を除電するための除電コロトロン80a,
80b、および転写ベルトクリーニング装置82も備え
られている。
【0066】各感光体70a,70b,70c,70d
は、各帯電装置71a,71b,71c,71dで一様
に帯電され、各像露光装置72a,72b,72c,7
2dで露光されて各感光体70a,70b,70c,7
0d上に静電潜像が形成され、各現像装置73a,73
b,73c,73dにより、それぞれイエロー、マジェ
ンタ、シアン、およびブラックのトナーで現像され、そ
の現像により形成された各トナー像が各転写前コロトロ
ン74a,74b,74c,74dで転写に適した電位
に調整され、用紙搬送経路Pに沿って搬送され吸着用コ
ロトロン79の作用により、転写ベルト76に吸着され
た用紙上に、各転写装置78a,78b,78c,78
dの作用により、順次重なるように転写される。転写後
の用紙は、図示しない剥離装置によって転写ベルト76
から剥離されて図15のさらに左方に搬送され、図示し
ない定着装置によりその用紙上に転写されたトナー像が
その用紙上に定着され、これにより、その用紙上にフル
カラーのプリント像が形成される。その後、転写ベルト
76は、除電用コロトロン80a,80bにより除電さ
れる。一方、各感光体70a,70b,70c,70d
は、転写の後、各クリーナ75a,75b,75c,7
5dで残存トナーの除去が行われている。
【0067】この図15に示す構造の画像形成装置を用
いてプリント像を形成し、帯電装置71a,71b,7
1c,71dおよび転写装置78a,78b,78c,
78dの信頼性テスト、画質テストを行ったところ、帯
電電位が均一で帯電不良や転写不良などの画質欠陥のな
い良好な画像が得られることが確認された。また、従来
のこの種のタンデム型画像形成装置では、2色目以降の
トナー転写時に用紙上のトナーが感光体上に転移した
り、用紙の種類や使用環境によって転写性能が大きく変
化してしまうという問題があったが、本発明による転写
装置78a,78b,78c,78dを使用することに
より、これらの問題は発生しなくなった。また、本発明
による転写装置78a,78b,78c,78dは非放
電性であるため、装置全体としてのO3 ,NOX 発生量
が減少するという効果も有している。
【0068】以上より、本発明は、電荷受容体を非常に
均一に帯電するためだけでなく、転写装置としても有効
であり、特にカラー画像形成装置への適応性が高いこと
が確認された。図16は、本発明の帯電装置、転写装
置、さらに本発明の除電装置を適用した中間転写方式の
画像形成装置の概略構成図である。
【0069】図15に示す画像形成装置における各構成
要素に対応する構成要素には、図15に付した符号と同
一の符号を付して示し、相違点のみ説明する。この図1
6に示す画像形成装置には、ドラム状の中間転写体90
が備えられており、各感光体70a,70b,70c,
70d上に形成された各色のトナー像は、本発明を適用
した各転写装置78a,78b,78c,78dによ
り、中間転写体90上に順次重なるように転写され、そ
の後、ベルト76によって搬送されてきた用紙(図示せ
ず)上に、本発明を適用した転写装置78eの作用によ
り一括転写される。中間転写体90は、その一括転写の
後、本発明を適用した除電装置91により除電される。
【0070】図16に示す構造の画像形成装置を用いて
プリント像を形成し、本発明を適用した帯電装置、転写
装置、および除電装置の信頼性テスト、画質テストを行
ったところ、帯電電位が均一で帯電不良等の画質欠陥の
ない良好な画像が得られることが確認された。また、従
来の、中間転写体を有する画像形成装置では中間転写体
は高抵抗であるため、用紙にトナー像を転写した時点
で、中間転写体にかなりの量の電荷が蓄積されてしまう
という欠点があったが、本発明による除電装置を中間転
写体除電用として使用することにより、このような問題
は発生しなくなった。
【0071】以上により、本発明は、帯電装置、転写装
置としてだけでなく、除電装置としても有効であること
が確認された。
【0072】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
流動体を電荷被移動体等に直接接触させて電荷移動を行
うため、印加電圧と、帯電電圧、除電電圧等とがほぼ等
しくなり、高効率な電荷移動装置が実現できる。また、
流動体自体が電荷被移動体等に接触するため、常に安定
した接触状態が得られる。さらに、導電性の液体を枠体
内部に保持し、流動体の蒸発を防止する構成としたの
で、長期に渡って安定した特性が得られるだけでなく、
小型で軽量な装置として構成されるという効果も有して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である帯電装置を示す
概略構成図である。
【図2】図1に示す帯電装置の試験を行うための帯電試
験装置を示す概略構成図である。
【図3】図1に示す帯電装置、および従来の帯電装置に
おける、印加直流電圧と帯電された電荷受容体の表面電
位との関係を示す図である。
【図4】従来の接触型の帯電装置の一例を示す図であ
る。
【図5】図1に示す帯電装置と図4に示す従来の帯電装
置について、電荷受容体の表面電位の均一性について比
較した図である。
【図6】図1に示す帯電装置が用いられる画像形成装置
を示す概略構成図である。
【図7】図1に示す帯電装置を用いて、導電性液体の種
類と導電率を変化させた時の、帯電装置に印加する直流
電圧と、帯電された電荷受容体の表面電位との関係を示
す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態である帯電装置を示す
概略構成図である。
【図9】従来の吸水性スポンジを用いた帯電装置の一例
を示す図である。
【図10】純水の蒸発量について、図8に示す帯電装置
と、図9に示す従来の帯電装置を比較して示した図であ
る。
【図11】本発明の第3の実施形態である帯電装置を示
す概略構成図である。
【図12】図1に示す第3の実施形態におけるせき止め
部材の各種形状について示した図である。
【図13】本発明の第4の実施形態である帯電装置を示
す概略構成図である。
【図14】本発明の帯電装置および転写装置を適用した
画像形成装置の概略構成図である。
【図15】本発明の帯電装置および転写装置を適用した
タンデム型画像形成装置の概略構成図である。
【図16】本発明の帯電装置、転写装置、さらに本発明
の除電装置を適用した中間転写体方式の画像形成装置の
概略構成図である。
【符号の説明】
1,31,41,61 電荷受容体 2,32,42,62 導電性液体 3,33,43,63 液体保持部材 4,34,44,64 電極 5,14,35,45,65 電源 6,36,46,66 せき止め部材 10 帯電装置 11 表面電位センサー 12 表面電位計 13 除電ランプ 20 感光体 21 露光装置 22 現像装置 23 用紙カセット 24 用紙 25 転写ローラ 26 定着装置 27 クリーニング装置 28 除電ランプ 29 用紙パス 70,70a,70b,70c,70d 感光体 71,71a,71b,71c,71d 帯電装置 72,72a,72b,72c,72d 像露光装置 73,73a,73b,73c,73d 現像装置 74,74a,74b,74c,74d 転写前コロト
ロン 75,75a,75b,75c,75d クリーナ 76 転写ベルト 77a,77b,77c,77d ロール 78,78a,78b,78c,78d,78e 転写
装置 79 吸着用コロトロン 80a,80b 除電コロトロン 81 トナー層上帯電器 82 転写ベルトクリーニング装置 90 中間転写体 91 除電装置 92 対向電極 100 帯電ロール 110 吸水性スポンジロール 111 直流電源

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の電荷被移動体に対し相対的に移動
    して、該電荷被移動体との間で電荷の授受を行なう電荷
    移動装置において、 前記電荷被移動体側に向いた開口を形成する、該電荷被
    移動体表面に近接ないし接触して配置された枠体と、 該枠体内に保持され前記開口を経由して前記電荷被移動
    体表面に接触する、流動体もしくは粉体からなる電荷移
    動媒体と、 前記枠体の、該枠体に対する前記電荷被移動体の相対的
    移動方向下流側の部分に配置された、該枠体内の電荷移
    動媒体の該枠体内からの洩出を防止するせき止め部材と
    を備えたことを特徴とする電荷移動装置。
  2. 【請求項2】 前記枠体内に保持された電荷移動媒体に
    接する電極を備えたことを特徴とする請求項1記載の電
    荷移動装置。
  3. 【請求項3】 前記せき止め部材が、前記電荷被移動体
    表面に近接ないし接触して配置され、該電荷被移動体の
    相対的移動に逆らう方向に回転する回転体であることを
    特徴とする請求項1記載の電荷移動装置。
  4. 【請求項4】 前記電荷移動媒体が、1012Ω・cm未
    満の体積抵抗率を有するものであることを特徴とする請
    求項1記載の電荷移動装置。
  5. 【請求項5】 前記電荷移動媒体が液体であり、前記枠
    体が、該液体に対し30%以下の吸収率を有するもので
    あることを特徴とする請求項1記載の電荷移動装置。
  6. 【請求項6】 所定の被帯電体に対し相対的に移動して
    該被帯電体を帯電する帯電装置において、 前記被帯電体側に向いた開口を形成する、該被帯電体表
    面に近接ないし接触して配置された枠体と、 該枠体内に保持され前記開口を経由して前記被帯電体表
    面に接触する、流動体もしくは粉体からなる電荷移動媒
    体と、 前記枠体の、該枠体に対する前記被帯電体の相対的移動
    方向下流側の部分に配置された、該枠体内の電荷移動媒
    体の該枠体内からの洩出を防止するせき止め部材とを備
    えたことを特徴とする帯電装置。
  7. 【請求項7】 所定の被除電体に対し相対的に移動して
    該被除電体を除電する除電装置において、 前記被除電体側に向いた開口を形成する、該被除電体表
    面に近接ないし接触して配置された枠体と、 該枠体内に保持され前記開口を経由して前記被除電体表
    面に接触する、流動体もしくは粉体からなる電荷移動媒
    体と、 前記枠体の、該枠体に対する前記被除電体の相対的移動
    方向下流側の部分に配置された、該枠体内の電荷移動媒
    体の該枠体内からの洩出を防止するせき止め部材とを備
    えたことを特徴とする除電装置。
  8. 【請求項8】 電荷を担持するトナーによって所定の第
    1のトナー像担持体上に形成されたトナー像を、所定の
    転写位置において該第1のトナー像担持体に近接ないし
    接触して移動する所定の第2のトナー像担持体上に転写
    する転写装置において、 前記第2のトナー像担持体の、トナー像が転写される表
    面に対する裏面側に配置され該裏面側に向いた開口を形
    成する、該裏面に近接ないし接触して配置された枠体
    と、 該枠体内に保持され前記開口を経由して前記裏面に接触
    する、流動体もしくは粉体からなる電荷移動媒体と、 前記枠体の、該枠体に対する前記第2のトナー像担持体
    の相対的移動方向下流側の部分に配置された、該枠体内
    の電荷移動媒体の該枠体内からの洩出を防止するせき止
    め部材とを備え、 前記電荷移動媒体に電圧を印加することにより前記第1
    のトナー像担持体上のトナー像を前記第2のトナー像担
    持体上に転写することを特徴とする転写装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1014218A2 (en) * 1998-11-24 2000-06-28 Ricoh Company, Ltd Method and apparatus for image forming performing cleaning and discharging operations on image forming members
JP2011509501A (ja) * 2007-12-21 2011-03-24 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 誘電体材料の電荷を変更するための装置及び方法

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