JPH10227496A - パイプ接続方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パイプ接続部に締付ねじ等を使用する必要が
なく、且つ接続部の外径を従来より小さくすることがで
きる銅製パイプの接続方法を提供する。 【解決手段】 先端部の外周面に複数の環状凸条５を有
し、該凸条群５よりも基端部側に該凸条群５よりも太径
の環状凸段部６を有する管継手７の上記先端部を、内径
が上記凸条群５の外径と等しくなるように先端部２ａの
み拡管された銅製のパイプ２の該先端部２ａに挿入し、
内径が該パイプ２の拡管部２ｃの外径よりも若干小さい
薄肉鋼製リング８を上記拡管部２ｃに圧挿することによ
り、上記管継手７の先端にパイプ２の先端を接続するよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、輻射式天井システムの
冷温水循環用パイプの接続に適したパイプ接続方法に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】天井を輻射面として利用する冷暖房シス
テムは、冷気あるいは暖気が室内下部あるいは上部に遍
在せず、また輻射が家具などで遮られることもないの
で、冷暖房方式としては優れているが、天井板の構造が
複雑になる上に、特に冷温水パイプの接続部のコンパク
ト化が困難であり、天井板ユニットの重量も増すため
に、経済性、安全性等の点で問題があり、未だに実用化
に至っていないのが現状である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、例えば従来
の吊り天井とほぼ同じ外形寸法の天井パネルを使用し、
軽量で構造簡単な輻射式天井システムを提供するため、
このような天井システムに好適な冷温水パイプの接続方
法、すなわち接続部の外径があまり太くならないような
パイプ接続方法を提供することを目的とするものであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明によるパイプ接続
方法は、冷温水パイプの接続部をコンパクトに構成して
天井板ユニットの厚み内に納まるようにしたものであ
り、図３に示すように、先端部の外周面に複数の環状凸
条５を有し、該凸条群５よりも基端部側すなわち管継手
７の中央側に該凸条群５よりも太径の環状凸段部６を有
する管継手７の上記先端部を、内径が上記凸条群５の外
径と等しくなるように先端部２ａのみ拡管された銅製の
パイプ２の該先端部２ａに挿入し、内径が該パイプ２の
拡管部２ｃの外径よりも若干小さい薄肉鋼製リング８を
上記拡管部２ｃに圧挿することにより、上記管継手７の
先端にパイプ２の先端を接続するようにした点に特徴を
有するものである。

【０００５】

【作用】本発明方法によれば、パイプ接続部において、
パイプの端部が管継手７の環状凸条群５と鋼製リング８
によって挟圧保持するようにしたので、従来の管接続部
のように締付ねじ等を使用する必要がなく、従ってパイ
プ接続部の外径を小さくして天井パネルＡの厚み内に納
めることができる。

【０００６】

【実施例】図１は天井パネルの一部切欠下面図、図２は
その要部断面図を示したもので、天井パネルＡを製造す
る際には、まず銅製のパイプ２をジグザグ状に屈曲する
と共に、両端部２ａ，２ｂを残して偏平に変形し、これ
をアルミ板３の上に載置して、断面Ω形の取付金具９に
よってアルミ板３に固定したのち、下面にジグザグ状の
凹溝１ａを有するロックウール製の基板１をパイプ２の
上から覆着して、基板１の底面をアルミ板３の上面に接
着剤で貼着する。なお取付金具９自体も接着剤でアルミ
板３に接着固定される。基板１及びアルミ板３の両隅部
には、図１に示すように、パイプ接続用切欠部ａ，ｂが
形成されており、この切欠部ａ，ｂに偏平に変形されて
いないパイプ端部２ａ，２ｂを露出させておく。各天井
パネルＡは、この状態で皿ビス１０により天井吊り金具
の下端に吊設され、隣接して吊設されている天井パネル
Ａ同士のパイプ接続作業が完了したのち、切欠部ａ，ｂ
に小形アルミ板４が被着され、更にエンボス加工されて
いるアルミ板４の下面に化粧クロスが貼着される。なお
１１はビス孔である。

【０００７】図３は本発明の核心をなすパイプ接続部の
構造を示したもので、管継手７は銅パイプ２と同径の中
央部の両側にやや太径の凸段部６を有し、この凸段部６
に続く細径の両先端部７ａの外周面に複数の環状凸条５
が形成されている。この凸条群５の外径は銅パイプ２の
内径よりやや大きめに形成されており、パイプ接続の際
には、まず銅パイプ２の先端を凸条群５の外径とほぼ等
しくなるように専用工具を用いて拡管し、管継手７の先
端部７ａをこの拡管部２ｃに挿入し、予めパイプ２に遊
嵌されており且つ内径が拡管部２ｃの外径よりも若干小
さい薄肉鋼製リング８を専用工具を用いて拡管部２ｃに
圧挿するものである。

【０００８】

【発明の効果】本発明によれば上述のように、例えば直
径９ｍｍの銅製パイプを約７ｍｍ以下に圧縮することに
よって、例えば０．８ｍｍのアルミ板、０．３ｍｍの取
付金具及び約４ｍｍの断熱層と共に、従来の天井パネル
の厚み（１２ｍｍ）内に納めてパイプ２と金属板３との
伝熱面積を大きくするようにした輻射式天井システムに
おいて、パネルＡの隅部に切欠部ａ，ｂを設けて、パイ
プ端部２ａ，２ｂを露出させ、天井パネルＡを吊設した
のち、上記切欠部ａ，ｂ内で隣接する天井パネルＡ間の
パイプ端部２ａ，２ｂ同士の接続作業を行い、しかる後
にこの切欠部ａ，ｂに小形金属板４を被着する場合に、
パイプの端部２ａ，２ｂを管継手７の環状凸条群５と鋼
製リング８によって挟圧保持するようにしたので、従来
の管接続部のように締付ねじ等を使用する必要がなく、
従ってパイプ接続部の外径を小さく（直径約１１ｍｍ）
して、従来の天井パネルの厚み（１２ｍｍ）内に納める
ことができる上に、接続部からの水漏れを確実に防止で
きるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の応用例を示す天井パネルの一部切欠下
面図。

【図２】同上の要部断面図。

【図３】本発明方法を示すパイプ接続部の一部断面を示
した側面図。

【符号の説明】

１ 基板 １ａ 凹溝 ２ パイプ ２ａ，２ｂ 端部 ２ｃ 拡管部 ３ 金属（アルミ）板 ４ 小形金属（アルミ）板 ５ 凸条 ６ 凸段部 ７ 管継手 ７ａ 細径先端部 ８ 鋼製リング ９ 取付金具 １０ 皿ビス １１ ビス孔 Ａ 天井パネル ａ，ｂ 切欠部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金田 博 大阪市中央区平野町四丁目１番２号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 渡辺 潔 大阪市都島区片町２丁目10番５号 株式会 社熊谷組大阪支店内 (72)発明者 山代 響 大阪市都島区片町２丁目10番５号 株式会 社熊谷組大阪支店内 (72)発明者 鈴木 信男 茨木県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社土浦工場内 (72)発明者 辰巳 有孝 茨木県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社土浦工場内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端部の外周面に複数の環状凸条を有
   し、該凸条群よりも基端部側に該凸条群よりも太径の環
   状凸段部を有する管継手の上記先端部を、内径が上記凸
   条群の外径と等しくなるように先端部のみ拡管された銅
   製のパイプの該拡管部に挿入し、内径が該拡管部の外径
   よりも若干小さい薄肉鋼製リングを該拡管部に圧挿する
   ことにより、上記管継手７にパイプ２の先端を接続する
   ことを特徴とするパイプ接続方法。