JPH10227413A

JPH10227413A - 燃焼装置

Info

Publication number: JPH10227413A
Application number: JP3192397A
Authority: JP
Inventors: Tsutomu Sofue; 務祖父江; Akio Tanaka; 章夫田中; Takeshi Fukaya; 岳士深谷
Original assignee: Rinnai Corp
Current assignee: Rinnai Corp
Priority date: 1997-02-17
Filing date: 1997-02-17
Publication date: 1998-08-25

Abstract

(57)【要約】【課題】一次空気と燃料ガスとを良好に混合して複数の
バーナに送ることができ、また、未燃ガスの流出を防止
してしかもコンパクトに構成することができる燃焼装置
を提供する。【解決手段】送風手段４と、送風手段４の送風口７から
延出する通風路５ａ，５ｂと、各通風路５ａ，５ｂの終
端に設けられたバーナ１ａ，１ｂとを備える。通風路５
ａ，５ｂの内部には、送風手段４によって形成された気
流に対向して燃料ガスを噴出するガス噴出手段６ａ，６
ｂを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、バーナに向かって
一次空気と燃料ガスとを強制的に送る送風手段を備える
燃焼装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】本出願人は先に、一次空気と燃料ガスと
を円滑に混合して安定した燃焼が得られる送風手段を備
えて全一次空気燃焼を行う燃焼装置を提案した。（特公
平３−２５６８９号公報）この種の燃焼装置は、その一
部を図３（ａ）に模式的に示すが、バーナ２０と、該バ
ーナ２０に向かって一次空気を強制的に送る送風手段２
１とを備えている。送風手段２１は、所謂遠心送風機で
あって、吸気口２２と、該吸気口２２の周囲に設けられ
た送風ファン２３とを備えている。前記吸気口２２には
燃焼ガスを噴出させるガス噴出ノズル２４が臨み、一次
空気と共に燃料ガスが吸気口２２から吸入されるように
なっている。これにより、ガス噴出ノズル２４から噴出
された燃料ガスが送風ファン２３によって放射状に分散
攪拌され、一次空気と燃料ガスが十分に混合された混合
気がバーナ２０に送られるので、バーナ２０においては
安定した全一次燃焼が得られる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の燃
焼装置においては、各々が独立して燃焼される複数のバ
ーナを設けて、各バーナを所望の燃焼量に応じて選択的
に燃焼させるものが知られている。この燃焼装置に上記
送風手段２１を採用する場合には、例えば、図３（ｂ）
に示すように、送風口２５から各バーナ２０ａ，２０ｂ
に向かう複数の通風路２６ａ，２６ｂを設けることが考
えられる。この構造によると、一方のバーナ２０ｂにの
み点火するか、両方のバーナ２０ａ，２０ｂに点火する
かを選択することで燃焼量を調整することができるが、
空気と燃料ガスの混合気が、点火されないバーナ２０ａ
にも供給されて、一方のバーナ２０ｂの燃焼中に未燃ガ
スが流出することになる。

【０００４】そこで、図３（ｃ）に示すように、各バー
ナ２０ａ，２０ｂに別個に送風手段２１ａ，２１ｂ及び
ガス噴出手段２４ａ，２４ｂを設けることが考えられ
る。また、図３（ｄ）に示すように、送風手段２１の吸
気口２２にガス噴出ノズル２４を臨ませるのではなく、
通風路２６ａ，２６ｂのそれぞれに、送風手段２１によ
る一次空気の気流に沿って燃料ガスを噴出するガス噴出
ノズル２７ａ，２７ｂを設けることが考えられる。

【０００５】図３（ｃ）に示すものでは、一方のバーナ
２０ｂのみを燃焼させる場合にはそのバーナ２０ｂに設
けられた送風手段２１ｂのみを駆動することにより、前
述したような他方のバーナ２０ａからの未燃ガスの流出
を防止することができる。

【０００６】しかし、複数のバーナ２０ａ，２０ｂ毎に
送風手段２１ａ，２１ｂを設けたのでは、燃焼装置全体
が大型化する不都合があり、また、複数の送風手段２１
ａ，２１ｂを設けることでコスト高となる不都合があ
る。

【０００７】図３（ｄ）に示すものでは、各通風路２６
ａ，２６ｂ毎に燃料ガスが噴出されるので単一の送風手
段２１から一次空気を送るように構成しても燃焼する何
れかのバーナ２０ａまたは２０ｂのみに燃料ガスを供給
することができて、しかも燃焼装置全体をコンパクトに
構成できる。

【０００８】しかし、ガス噴出ノズル２７ａ，２７ｂか
ら噴出された燃料ガスは、前述したような送風ファン２
３による攪拌が行われず、一次空気と燃料ガスとの混合
が不十分となって、良好な全一次燃焼が望めない不都合
がある。

【０００９】かかる不都合を解消して、本発明は、一次
空気と燃料ガスとを十分に混合して良好な全一次燃焼を
行うことができ、複数のバーナを設けた場合にもコンパ
クトに構成することができる燃焼装置を提供することを
目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明者は各種の試験を
行った結果、一次空気の気流に燃料ガスを衝突させるこ
とによって一次空気と燃料ガスとが良好に混合されるこ
とを知見した。即ち、本発明者が行った試験において空
気過剰率及び燃焼時のＣＯ濃度を測定したところ、送風
手段とバーナとの間に設けられた通風路において、燃料
ガスを一次空気の気流と同じ方向に噴出すると空気過剰
率が１．５８〜１．２０とばらつきが比較的大きく、一
次空気と燃料ガスとの混合が部分的に悪い。このとき、
燃焼時のＣＯ濃度は１７０〜８１０ppm とばらついてし
まい、部分的に不完全燃焼となる。それに対して、送風
手段とバーナとの間に設けられた通風路において、燃料
ガスを一次空気の気流に対向して噴出すると空気過剰率
が１．３６〜１．２０とばらつきが小となり一次空気と
燃料ガスとの混合が十分に行われ、燃焼時のＣＯ濃度は
１８９〜３２６ppm と良好な全一次燃焼が行われること
が判明した。

【００１１】このことから、前記目的を達成するため
に、本発明の燃焼装置は、一次空気を送風口から送り出
す送風手段と、該送風手段の送風口から延出する通風路
と、該通風路の終端に設けられたバーナと、該通風路の
内部に設けられて、前記送風手段によって形成された気
流に対向して燃料ガスを噴出するガス噴出手段とを備え
ることを特徴とする。

【００１２】前記ガス噴出手段によって、燃料ガスが一
次空気の気流に対向して噴出されるので、燃料ガスと一
次空気との衝突が生じて一次空気中に燃料ガスが均一に
分散される。これにより、一次空気と燃料ガスとを確実
に混合することができ、良好な全一次燃焼を得ることが
できる。

【００１３】また、本発明の燃焼装置は、一次空気を送
風口から送り出す送風手段と、該送風手段の送風口から
複数に分岐して延出する通風路と、それぞれが各通風路
の終端に設けられた複数のバーナと、各通風路の内部に
設けられて、前記送風手段によって形成された気流に対
向して燃料ガスを噴出するガス噴出手段とを備えること
を特徴とする。

【００１４】本発明によれば、各通風路の内部に設けら
れた前記ガス噴出手段によって、各通風路毎に一次空気
と燃料ガスの混合気が生成される。これによって、送風
手段が単一であっても、各バーナ毎に一次空気と燃料ガ
スの混合気を送ることができるので、燃焼していないバ
ーナからの未燃ガスの流出を防止することができると共
に、コンパクトな燃焼装置を構成することができる。

【００１５】また、各通風路内では、燃料ガスが一次空
気の気流に対向して噴出されるので、各通風路毎に、前
述したように一次空気と燃料ガスとを確実に混合するこ
とができ、良好な全一次燃焼を得ることができる。

【００１６】更に、本発明においては、前記ガス噴出手
段とバーナとの間に、前記一次空気と前記燃料ガスの混
合気流を分流させ、その分流された各気流を互いに衝突
させた混合気をバーナへ送る混合手段を設けることが好
ましい。これにより、混合手段における混合気の衝突に
よって該混合気が十分に攪拌され、一次空気中に燃料ガ
スが一層均一に分散された混合気をバーナへ送ることが
できる。

【００１７】前記混合手段の態様の一つとして、前記混
合気流を通風路の両側部からバーナ側中央部に案内して
該バーナへ送る案内通路を備えたものを挙げることがで
きる。また、他の態様としては、前記混合気流を通風路
の両側部からバーナ側中央部に向かって案内するように
傾斜して設けられた複数の案内板を備えたものを挙げる
ことができる。

【００１８】

【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。図１は給湯器に採用された本発明の燃焼
装置を示す説明的縦断面図、図２（ａ）は混合手段の一
態様を示す説明的断面図、図２（ｂ）は混合手段の他の
態様を示す説明的断面図である。

【００１９】図１において、１ａ，１ｂは互いに隣設さ
れた一対のバーナ、２はバーナ１ａ，１ｂの上方に配置
された熱交換器、３は該熱交換器２に設けられた給湯管
である。熱交換器２の上方には図示しない排気手段が設
けられている。また、４は一次空気をバーナ１ａ，１ｂ
に向かって強制的に送る送風手段、５ａ，５ｂは送風手
段４と各バーナ１ａ，１ｂとの間に設けられた一対の通
風路、６ａ，６ｂは各通風路５ａ，５ｂ内に燃料ガスを
噴出するガス噴出手段である。両通風路５ａ，５ｂは送
風手段４の送風口７にそれぞれ分岐して接続されてい
る。各通風路５ａ，５ｂのバーナ１ａ，１ｂ側には、比
較的広い空間を有する混合室８ａ，８ｂが形成されてい
る。なお、図示するにあたって、説明の便宜上、バーナ
１ｂのみが燃焼中とされている状態を示した。

【００２０】前記送風手段４は、図示しない駆動装置に
より回転駆動される送風ファン９を備え、該送風ファン
９の内方側には円形の吸入口１０が設けられている。該
送風手段４は、送風ファン９を回転させることにより、
吸入口１０から一次空気を取り入れて送風口７から送り
出す。

【００２１】前記ガス噴出手段６ａ，６ｂは、各通風路
５ａ，５ｂ内部において開口する噴出ノズル１１ａ，１
１ｂと、該噴出ノズル１１ａ，１１ｂに燃料ガスを供給
するガス管１２ａ，１２ｂと、図示しないが、ガス管１
２ａ，１２ｂに設けられた電磁弁等のガス通断手段とを
備えている。該噴出ノズル１１ａ，１１ｂは、通風路５
ａ，５ｂにそれぞれ別個に設けられているので、両バー
ナ１ａ，１ｂを燃焼させる場合には、両噴出ノズル１１
ａ，１１ｂから燃料ガスを噴出し、一方のバーナ（例え
ば符号１ｂのバーナ）のみを燃焼させる場合には、噴出
ノズル１１ａからの燃料ガスの噴出を停止させる。この
とき、噴出ノズル１１ｂから供給された燃料ガスは、送
風手段４からの気流によって混合室８ｂを経てバーナ１
ｂに供給される。一方、通風路５ａでは送風手段４から
の一次空気のみがバーナ１ａに送られてバーナ１ａは燃
焼されない。

【００２２】また、該噴出ノズル１１ａ，１１ｂは、送
風ファン９によって各通風路５ａ，５ｂ内部に形成され
る気流に対向して燃料ガスを噴出するように設けられて
いる。これにより、各通風路５ａ，５ｂに噴出された燃
料ガスは、一次空気との衝突によって攪拌され、一次空
気と燃料ガスとが良好に混合される。

【００２３】なお、図１示の噴出ノズル１１ａ，１１ｂ
は、各通風路５ａ，５ｂ内部の気流に対して１８０°対
向して傾き無く燃料ガスを噴出するように設けられてい
るものであるが、燃料ガスの噴出方向は、燃料ガスと一
次空気との衝突が良好に行われる範囲で傾きをもって各
通風路５ａ，５ｂ内部の気流に対向するようにしてもよ
い。即ち、図示しないが、噴出ノズル１１ａ，１１ｂ
を、図１示の一次空気の気流に対して左右いずれかに多
少傾けて（例えば３０°程度）設けてもよい。

【００２４】また、図１に示したものは、各通風路５
ａ，５ｂ内部を横断して延設された各ガス管１２ａ，１
２ｂのそれぞれ一箇所を開口することにより噴出ノズル
１１ａ，１１ｂが形成されているが、これ以外に、図示
しないが、各通風路５ａ，５ｂ内部を横断するガス管１
２ａ，１２ｂの長手方向に複数箇所を開口して複数の他
の噴出ノズルを形成することもできる。さらにこの場
合、各他の噴出ノズルを、噴出ノズル１１ａ，１１ｂと
同じ方向だけでなく、交互に左右に傾けて配設して送風
ファン９からの一次空気の気流に対向させることによ
り、燃料ガスと一次空気とを一層良好に混合させること
ができる。

【００２５】また、本実施形態においては、噴出ノズル
１１ａ，１１ｂが気流と反対方向に向かって燃料ガスを
噴出することで、一次空気と燃料ガスとを混合させてい
るが、更に、その混合気を攪拌するために、図２（ａ）
に示すように、前記混合室８ａ，８ｂに混合手段として
の案内通路１３ａ，１３ｂを設けることが好ましい。該
案内通路１３ａ，１３ｂは、互いに対向する一対の板材
１４，１５により形成されている。上流側に位置する板
材１４には、前記混合室８ａ，８ｂの両側近傍に一対の
第１案内口１６が形成されており、下流側に位置する板
材１５には、両第１案内口１６間の略中央に対応して開
口する第２案内口１７が形成されている。

【００２６】これにより、前記噴出ノズル１１ａ，１１
ｂによって噴出された燃料ガスが一次空気と混合された
後に、その混合気流が両第１案内口１６によって分流さ
れて案内通路１３ａ，１３ｂ内を通過する。案内通路１
３ａ，１３ｂ内では、分流された混合気が互いに逆方向
に流通し、第２案内口１７において集合する。このとき
第２案内口１７を通過した両混合気が互いに衝突し合っ
て攪拌され、バーナ１ａ，１ｂに向かって流出する。こ
のように、混合手段としての案内通路１３ａ，１３ｂを
設けることにより、混合気が十分に攪拌され、一次空気
中に燃料ガスが一層均一に分散された混合気をバーナへ
送ることができる。

【００２７】なお、図２（ａ）においては、案内通路１
３ａ，１３ｂを一対の板材１４，１５により形成したも
のを示したが、これに限るものではなく、図示しない
が、更に板材１４，１５と同様に形成された他の板材を
所定間隔を存して交互に配設し、案内通路１３ａ，１３
ｂの距離を長く形成すると同時に混合気同士の衝突回数
を多くすることもできる。

【００２８】また、混合手段の他の例としては、図２
（ｂ）に示すように、混合室８ａ，８ｂの両側部からそ
の中央部に向かって傾斜する複数の案内板１８を設けて
もよい。各案内板１８は、支持部材１９に所定間隔を存
して配列支持され、該支持部材１９の中央部を境界とし
て送風手段４側の両側からバーナ１ａ，１ｂ側の中央部
に向かって混合気を案内する。これにより、混合気流は
各案内板１８により一旦分流されたた後に、バーナ１
ａ，１ｂ側の中央部で互いに衝突する。従って、これに
よっても混合気は十分に攪拌されるので、一次空気中に
燃料ガスが一層均一に分散された混合気をバーナへ送る
ことができる。

【００２９】更に、この場合に、図示しないが、案内板
１８を支持した支持部材１９と同様に構成された他の支
持部材を、支持部材１９の上流側或いは下流側に平行に
配設して、混合気の攪拌を多層にわたって行うようにし
てもよい。

【００３０】なお、本実施形態においては、２つバーナ
１ａ，１ｂと各バーナ１ａ，１ｂに対して格別に設けら
れた通風路５ａ，５ｂを有するものを例に挙げたが、バ
ーナの数はこれに限られるものではない。例えば、図示
しないが、３つのバーナを備える場合には、前記通風路
をバーナごとに設け、各通風路のそれぞれに一次空気の
気流に対向して燃料ガスを噴出する噴出ノズルを設ける
ことで、バーナごとに一次空気と燃料ガスとを確実に混
合して良好な全一次燃焼を得ることができる。また、バ
ーナが１つであっても、通風路に一次空気の気流に対向
して燃料ガスを噴出する噴出ノズルを設けることで、一
次空気と燃料ガスとを確実に混合して良好な全一次燃焼
を得ることができるのは言うまでもない。

【００３１】更にまた、本実施形態において採用した図
１示の送風手段４は所謂遠心送風機であるが、送風手段
の構造はこれに限るものではなく、通風路を介してバー
ナに向かって確実に一次空気の気流が形成できるもので
あればよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】給湯器に採用された本発明の燃焼装置を示す説
明的縦断面図。

【図２】（ａ）は混合手段の一態様を示す説明的断面
図、（ｂ）は混合手段の他の態様を示す説明的断面図。

【図３】従来の燃焼装置を示す説明図。

【符号の説明】

７…送風口、４…送風手段、５ａ，５ｂ…通風路、１
ａ，１ｂ…バーナ、６ａ，６ｂ…ガス噴出手段、１３
ａ，１３ｂ…案内通路、１８…案内板。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一次空気を送風口から送り出す送風手段
と、該送風手段の送風口から延出する通風路と、該通風
路の終端に設けられたバーナと、該通風路の内部に設け
られて、前記送風手段によって形成された気流に対向し
て燃料ガスを噴出するガス噴出手段とを備えることを特
徴とする燃焼装置。
【請求項２】一次空気を送風口から送り出す送風手段
と、該送風手段の送風口から複数に分岐して延出する通
風路と、それぞれが各通風路の終端に設けられた複数の
バーナと、各通風路の内部に設けられて、前記送風手段
によって形成された気流に対向して燃料ガスを噴出する
ガス噴出手段とを備えることを特徴とする燃焼装置。
【請求項３】前記ガス噴出手段とバーナとの間に、前記
一次空気と前記燃料ガスの混合気流を分流させ、その分
流された各気流を互いに衝突させた混合気をバーナへ送
る混合手段を設けたことを特徴とする請求項１又は２記
載の燃焼装置。
【請求項４】前記混合手段は、前記混合気流を通風路の
両側部からバーナ側中央部に案内して該バーナへ送る案
内通路を備えることを特徴とする請求項３記載の燃焼装
置。
【請求項５】前記混合手段は、前記混合気流を通風路の
両側部からバーナ側中央部に向かって案内するように傾
斜して設けられた複数の案内板を備えることを特徴とす
る請求項３記載の燃焼装置。