JPH10226946A - 織機の全巾テンプル装置 - Google Patents

織機の全巾テンプル装置

Info

Publication number
JPH10226946A
JPH10226946A JP9044804A JP4480497A JPH10226946A JP H10226946 A JPH10226946 A JP H10226946A JP 9044804 A JP9044804 A JP 9044804A JP 4480497 A JP4480497 A JP 4480497A JP H10226946 A JPH10226946 A JP H10226946A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temple
woven fabric
nip
bar
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9044804A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Shimizu
和也 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Texsys Co Ltd
Original Assignee
Nissan Texsys Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Texsys Co Ltd filed Critical Nissan Texsys Co Ltd
Priority to JP9044804A priority Critical patent/JPH10226946A/ja
Priority to TW088218021U priority patent/TW427339U/zh
Priority to KR1019970015781A priority patent/KR100230712B1/ko
Publication of JPH10226946A publication Critical patent/JPH10226946A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03JAUXILIARY WEAVING APPARATUS; WEAVERS' TOOLS; SHUTTLES
    • D03J1/00Auxiliary apparatus combined with or associated with looms
    • D03J1/22Temples
    • D03J1/223Temples acting on the full width of cloth
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D41/00Looms not otherwise provided for, e.g. for weaving chenille yarn; Details peculiar to these looms
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D49/00Details or constructional features not specially adapted for looms of a particular type
    • D03D49/04Control of the tension in warp or cloth
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03JAUXILIARY WEAVING APPARATUS; WEAVERS' TOOLS; SHUTTLES
    • D03J1/00Auxiliary apparatus combined with or associated with looms
    • D03J1/06Auxiliary apparatus combined with or associated with looms for treating fabric
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06CFINISHING, DRESSING, TENTERING OR STRETCHING TEXTILE FABRICS
    • D06C3/00Stretching, tentering or spreading textile fabrics; Producing elasticity in textile fabrics

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Auxiliary Weaving Apparatuses, Weavers' Tools, And Shuttles (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 織縮みを防止すると共に、高密度で且つ衣料
用に用いることができる高品位な織布を得ることがで
き、更に廉価な装置で容易に織り巾変更が可能な全巾テ
ンプル装置を提供する。 【解決手段】 織布両端部の織前5c近傍にそれぞれ設
けられ、織布両端部を巾出しする巾出しテンプル機構3
6と、これら巾出しテンプル機構36の後側近傍にあっ
て、表面が滑らかな棒状部材にて織布全巾を把持するニ
ップテンプル機構39とで構成した。またニップテンプ
ル機構39は、巾出しテンプル機構36を支持するテン
プルバー38に形成され、織布5と接する面に間隙部3
8cを有する把持空間38aと、該把持空間38a内に
装着され、前記間隙部38cより織布5を導入して巻き
掛けた後、再び前記間隙部38cより導出させるよう織
布5を案内する前記棒状部材としてのニップスピンドル
46を備え、更にニップスピンドル46と間隙部38C
に形成された傾斜面38bとによって楔を構成するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は織機の全巾テンプル
装置に関し、詳しくは織り縮みを防止するとともに、高
密度で且つ高品位な織布を得るようにした装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】織機において、緯糸が経糸開口内に緯入
れされた後、筬打ちされて織布が形成される際には、筬
打ち毎に織前の緯糸は後側に押し込まれるが、このとき
織前近傍の織布張力は弛緩し、極端な場合は織前が波打
つバンピング現象が生じる。このバンピング現象は織布
が高密度、即ち所定経糸長に対する緯糸本数が多くなる
ほど大きくなり、織前部位では筬打ちしても織前の波打
ちが大きくなるばかりで、緯糸を押し込めることが出来
なくなる(密度が入らない)ようになる。そのため、高
密度の織布を製織する際には、全巾テンプルを用いて織
布を全巾で把持するようにした技術が知られている。
【0003】従来この種の技術としては、特開昭60−
173147号公報等に開示されている装置が知られて
いる。これを図11で説明すると、図において8は全巾
テンプル装置を示し、1は支持部材、2は押さえ部材で
ある。支持部材1には抑止突条1cが形成され、この抑
止突条1cと押さえ部材2に形成した咬合突条2cとが
咬合状態となっている。ここで、5の2点鎖線は織り上
がった織布、5a、5bは上下経糸を示す。前記支持部
材1と押さえ部材2との間には把持棒3を転動自在に内
包する把持空間3aが形成され、更に支持部材1と押さ
え部材2の織前5c側端部には間隙4が形成されてい
る。
【0004】6はブレストビーム7と支持部材1とを固
定した固定部材である。ここで、図示しない緯入れノズ
ル等の緯入れ装置により上下経糸5a、5b間に緯糸が
挿入され、この緯糸を図外の筬により織前5cへ打込
み、また上下経糸5a、5bが開閉口運動するといった
一連の動作を繰り返しながら織布5が形成される。ここ
で、織布5は図示しないサーフェスローラの回転駆動に
よりブレストビーム7側へ所定の速度で牽引される一
方、上下経糸5a、5bは所定の張力を保ちつつ送り出
し装置から繰り出される。これにより、織前5cは一定
位置を保っている。このとき織布5は前記支持部材1と
押さえ部材2との間隙4より把持空間3a内に至り、更
に把持棒3により折り返すように案内されて、再び間隙
4より出て押さえ部材2と摺接しつつブレストビーム7
側に至る。
【0005】ここで、把持棒3には織布5の張力により
把持空間3a内から間隙部4側に引き出される方向に作
用するが、間隙部4の寸法は把持棒3の径よりも小さい
ことから、この力によって把持棒3と支持部材1及び把
持棒3と押さえ部材2との間で織布5を強い力で全巾に
亘って把持することができる。このような全巾テンプル
装置を用いることにより、織前5cの近傍の織布5を全
巾で把持し、バンピングを抑制して、より高密度な織布
を製織することが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記織前近
傍に設けた全巾テンプルにあっては、テンプルとしての
巾出し機能も必要なため、把持棒3には中央部から端部
側へ向かう螺旋状の突条加工がなされている。すなわ
ち、筬打ちにより経糸間に織り込まれた緯糸は必然的に
波状となって織り巾が縮小する(織縮み)傾向にあり、
そのため織布5の織り縁側に向けて張力を付与(巾出
し)することにより、一定の織り巾を保って織布5の品
質を確保する機能が必要となる。そのため、前記全巾テ
ンプル装置の把持棒3に織布進行方向に向かって織布中
央部から両端側に向かう螺旋状の突条を形成し、その突
条により織布表面を端部側へこするように引張って巾出
しするのである。ここで、前記のように把持棒3は織布
5の張力により支持部材1と押さえ部材2との間隙部4
に把持棒3が強く押しつけられ、且つ突条により織布を
こすることから、織布5に前記把持棒3の突条による傷
が生じる。そのため、前記の様な全巾テンプル装置は、
衣料に用いるような高品位織布には用いることは出来
ず、高密度、気密性が求められるような自動車用エアー
バックやその他産業用資材にのみ使用されていたのが実
情である。
【0007】また、前記全巾テンプル装置にあっては、
織り巾を変更する際には、反緯入れ側の織前にある機
器、例えば常用カッタや糸端処理糸等の位置を変更する
必要があるので、その際には織前近傍にある全巾テンプ
ルが干渉することがないよう、長さの異なる複数種類の
テンプル装置を別に用意して、交換しなければならず、
装置コストが高くなる上、交換作業も面倒なものとなっ
ていた。
【0008】本発明は、以上の問題点に鑑みなされたも
ので、織り縮みを防止すると共に、高密度で且つ衣料用
に用いることができる高品位な織布を得るとともに、廉
価な装置で容易に織り巾変更が可能な全巾テンプル装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、第1
に織布両端部の織前近傍にそれぞれ設けられ、織布両端
部を巾出しする巾出しテンプル機構と、これら巾出しテ
ンプル機構の後側近傍にあって、表面が滑らかな棒状部
材にて織布全巾を把持するニップテンプル機構とで構成
した。
【0010】そして第2に、ニップテンプル機構は巾出
しテンプル機構を支持するテンプルバーに形成されると
共に、織布と接する面に間隙部を有する把持空間と、該
把持空間内に装着され、前記織布を間隙部より導入して
巻き掛けるようにした後、再び前記間隙部より導出させ
るよう案内する棒状部材を備え、更に前記棒状部材と前
記間隙部に形成された傾斜面とにより楔を構成した。
【0011】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき図面を参照して説明する。なお、従来技術として説
明した同様の部材には、同一符号を付して説明を省略す
る。この実施例では、本発明を水噴射式織機に適用した
例について示す。図1〜図6は本発明の一実施例を示す
図で、図1は巾出しテンプル機構36とニップテンプル
機構39の取付状態を示す斜視図、図2は図1のニップ
テンプル機構39を示す断面図、図3は図1の巾出しテ
ンプル機構36を示す斜視図、図4はテンプルバーサポ
ート15の支持構造を説明する側面図、図5は装置全体
を示す平面図、図6は図1のニップテンプル機構39に
織布5を装着する際の作業手順を示す斜視図である。
【0012】図1を参照し、10はステーで、図5に示
す織機の両フレーム40、40に端部を固定され、織機
の骨格を構成する。12はステー10にボルト11の螺
合により固定されたサポート部材で、ステー10に沿っ
て複数設置されている。このサポート部材12には、サ
ポートシャフト13が回動自在に支持され、更にサポー
トシャフト13はテンプルバーサポート15の一端側の
割り部15aに取付られ、ボルト14を割り部15aの
図示上側に貫通させ、割り部15aの図示下側に螺合さ
せることにより締め付け固定される。そして、テンプル
バーサポート15の中間上部15bには、ニッパ17を
テンプルサポート15とテンプルバー38に止め掛け
て、ボルト16をテンプルサポート15に螺合させるこ
とでテンプルバー38が固定されている。なお、テンプ
ルサポート15の他端側の割り部15cにはフェルプレ
ート23の一端部が挿入され、ボルト22を割り部15
Cの図示上側に貫通させ、割り部15aの図示下側に螺
合させることにより締め付け固定されている。なお、フ
ェルプレート23は織り巾方向に対し複数に分割され、
分割部位を上下2枚重なるようにしてテンプルバーサポ
ート15の割り部15Cに固定される。
【0013】ステンレス製のテンプルバー38は、織布
5の巾方向に沿って延び少なくとも織布の巾よりも長い
長尺な部材で、断面は図2(B)に示すように略台形と
なっており、織布5と接する面に間隙部38cを有する
把持空間38aが形成されている。この実施例では、テ
ンプルバー38全体は一体形成され、詳細は省略する
が、図示する断面形状となるよう、押し出し成形にて高
精度に形成される。このテンプルバー38の把持空間3
8a内には棒状部材としてのニップスピンドル46が装
着されている。ニップスピンドル46は織布の長手方向
に延び少なくとも織布の巾よりも長い長尺の丸棒で、材
質は布種に応じて樹脂や真鍮、ステンレス等の比較的軟
質なものを用いるのが好ましいが、耐摩耗性を得るため
にセラミック等を適宜選定してもよく、特に表面は滑ら
かにして織布を傷つけることなく把持し案内させる。な
お、このテンプルバー38とニップスピンドル46とに
よりニップテンプル機構39を構成する。また、ニップ
スピンドル46は、前記間隙部38cより織布5を導入
して巻き掛けるようにした後、再び前記間隙部38cよ
り導出させるよう織布5を案内するようにし、また把持
空間38a内の間隙部38cには、テンプルバー38の
上面38eに対して約40度傾斜した傾斜面38bが形
成され、織布5が間隙部38c側に引張られる際に、傾
斜面38bと、ニップスピンドル46の前記傾斜面38
bと対向する部位で楔を構成するようにしており、これ
により織布5を全巾に亘ってより強く把持することがで
きる。また、前記ニップテンプル機構39は後述する巾
出しテンプル機構36の後側近傍にあって、織前5cか
ら約5cm〜10cmに位置している。
【0014】図1に戻り、36は巾出しテンプル機構
で、図では緯入れ側のみを示してあるが、図5に示すよ
うに織布5の両端部の織前5c近傍にそれぞれ設けられ
ている。この巾出しテンプル機構36は、先細り円筒形
状の2個のテンプル27をテンプルブラケット26の長
孔28にボルト29により位置調整可能に固定してあ
り、このテンプル27は図3に示すように(2個のテン
プル27は同部材なので、一個のみ示す)、根元部には
回転自在の傾斜したテンプルリング55が2個取付けら
れ、またテンプルリング55の外周には多数の針55a
が植設されている。56はテンプルカバーで、テンプル
27とテンプルカバー56との間に織布5の織り耳部5
dが把持され、前記テンプルリング55の針55aが織
り耳部5dに突き刺さり、且つ織布5の進行に伴って回
転するので、前記テンプルリング55の傾斜により織布
5の織り耳部5dが布端側に引かれて巾出しされながら
進行する。このテンプルリング55は織布5両端部の織
り耳部5dに針55aの刺し傷を作るが、この織り耳部
5dは裁断過程で切除できるので、織布の品位を何ら損
なうことはない。
【0015】前記テンプルブラケット26はブラケット
25にボルト24により固定され、このブラケット25
は織前側の一端部がテンプルバー38に係止され、それ
に続く部位がテンプルバー38下側を跨いでおり、ボル
ト18をニッパ19を貫通してブラケット25に螺合す
ることによりテンプルバー38に位置調整可能に固定さ
れている。30は緯入れ側の常用カッタで、常用カッタ
30を支持するカッタブラケット31がテンプルバー3
8の下側を跨いでおり、ボルト20をニッパ21を貫通
してカッタブラケット31に螺合することによりテンプ
ルバー38に位置調整可能に固定されている。なお、常
用カッタ30は図5に示すように、反緯入れ側において
も同様にテンプルバー38に位置調整可能に取り付け固
定してあり、反緯入れ側の常用カッタ30の更に反緯入
れ側には糸端処理糸43aを撚回する糸端処理装置43
が同じくテンプルバー38に対し図外のニッパとボルト
で位置調整可能に取り付け固定してある。35は筬、3
3はスレソードシャフト、34はスレイ、32はリード
ホルダである。また図5に示す44は緯入れノズルで、
緯入れノズル44からの噴射水により緯糸が上下経糸5
a、5bの開口内に緯入れされる。41は脱水筒で、織
布に含まれた緯入れ水を吸引除去するものである。42
はプレスローラで、図4に示すサーフェスローラ49と
の間に織布を狭持して、サーフェスローラ49の回転駆
動に追従して回転し、図外のクロスローラ側に織布を案
内する。なお、この実施例では水噴射式織機について示
したが、これに限らず空気噴射式織機やレピア織機、グ
リッパ織機、シャトル織機等にも適用できる。
【0016】図4はテンプルバーサポート15の支持構
造、特にサポートシャフト13を往復回動させる機構を
示すもので、テンプルバーサポート15をサポートシャ
フト13の往復回動により数十秒に一回の周期で揺動運
動させることにより、筬35の筬打ち箇所を変更して、
筬羽が一カ所だけ摩耗して筬傷が生じるのを防止する装
置である。図中、サーフェスローラ49の端部には偏心
カム50がボルト53により固定されている一方、サポ
ートシャフト13にはリンク51の一端が固定され、そ
の他端にはカムフォロア52が回転自在に設けてある。
このカムフォロア52は前記サポートシャフト13の軸
心とサーフェスローラ49の軸49aの軸心を結ぶ線
(図4に示す鎖線)よりも図示右側に位置している。こ
こで、テンプルバー38の上面38eはワープラインよ
りも微少量だけ下側にあるが、フェルプレート23は織
布5に接して下方に押圧され、テンプルバーサポート1
5のリンク51の系は、サポートシャフト13を中心と
して図示反時計方向に回動するモーメントが作用する。
しかし、一方で織布5はサーフェスローラ49側に移動
するので、ニップテンプル機構39は織布5を高い摩擦
力で把持することから、テンプルバーサポート15を介
して前記リンク51の系を時計方向に回動する大きなモ
ーメントが作用し、このモーメントは前記織布5が前記
フェルプレート23を押し下げることにより生じるモー
メントよりも大きなものとなる。そのため、前記リンク
51の系は結果的に図示時計方向に回動するよう作用し
て、カムフォロア52はカム50のボトム部においても
当接状態になる。カム50のトップ部とカムフォロア5
2との当接状態からサーフェスローラ49が矢印方向に
回動すると、前記ニップテンプル機構39と織布5の摩
擦力より生じるモーメントによって前記リンク51の系
が時計方向へ回動されるので、サポートシャフト13、
テンプルバーサポート15を介してフェルプレート23
は織布5に接しながら上方に移動し、織前5cも同方向
へ移動する。この動きはカム50のボトム部まで継続す
る。カムフォロア52の当接位置がカム50のボトム部
を過ぎると、カム50により、リンク51の系が反時計
方向へ回動され、織布5は自己の張力でフェルプレート
23、ニップテンプル機構39の下方動に伴って、織前
5cも同方向に移動する。これにより、緩速度で回転し
ているサーフェスローラ49の回転により、フェルプレ
ート23は少しづつ上下方向に位置が変更され、筬傷が
防止される。なお、他の実施例として図示を省略する
が、カムフォロア52を図4に示す鎖線よりも左側に位
置させてもよく、その場合にはテンプルバーサポート1
5の割り部15Cの下側に、付勢手段として引張りスプ
リングの一端を取り付け、他端をフレーム側に固定する
ことにより、リンク51の系を反時計方向に回動させる
モーメントを作用させ、これにより前記ニップテンプル
機構39と織布5の摩擦力により生じるモーメントを上
回るようにして、カムフォロア52がカム50に当接す
るようにする。
【0017】次に、ニップテンプル機構39への織布5
の案内手順を図6にて説明すると、テンプルバー38の
端部より把持空間38a内にニップスピンドル46をX
方向に挿入し、ニップスピンドル46に形成した円錐状
の先端部46aを織布5の織り耳部5dに位置させる。
その後織り耳部5dの上方から板状の治具45を把持空
間38a内に向けてY方向(下方)に押し込み、これに
より把持空間38a内の織り耳部5dが把持空間内の下
方に位置し、この状態から更に前記ニップスピンドル4
6をX方向に挿入すると共に、治具45をY方向とは逆
方向(上方)に離脱させる。その後、更にニップスピン
ドル46をX方向に移動させると、織布5はニップスピ
ンドル46の先端部46aに押し下げられ、把持空間3
8a内に押し込まれる。このような作業を繰り返して織
布5を全巾に亘って間隙部38cより導入してニップス
ピンドル46に巻き掛けるようにした後、再び前記間隙
部38cより導出することにより作業は完了する。な
お、休日等で織機を長時間停止させる際には、経糸に付
着していた糊材等が把持空間内に溜まった状態で固まら
ないよう、ニップテンプル機構39に案内された織布5
の上方から、或いはテンプルバー38の端部から水をか
ける等行って清掃するとよい。また、この実施例は高品
位で高密度な織布を製織できる装置を提供するものであ
るが、さほど高密度が要求されないような織布も製織可
能であり、その場合にはニップテンプル機構39を残し
たまま、織布5を把持空間38a内のニップスピンドル
46に案内させないようにして、巾出しテンプル機構3
6のみで製織を行うことが可能である。すなわち、この
実施例では織布品種に対する汎用性が極めて高いという
効果もある。
【0018】図7は図6の他の実施例で、ナイロン樹脂
等の容易変形材質で作成した板状の治具47に間隙47
aを有する湾曲部47bを形成してある。また織り耳部
5dの外側に位置するテンプルバー38の把持空間38
a上部に拡開部38dを形成する。そして、織り耳部5
dを外側の鎖線Bまで引っ張り込んだ後、上方より拡開
部38dのY方向(下方)に湾曲部47bを押し込むよ
うにする。その後ニップスピンドル46をX方向に移動
させて先端部46aを湾曲部47b内の収容部47cに
挿入し、更にX方向に移動させる。その後、治具47を
持ち上げると、湾曲部47bがたわみ、ニップスピンド
ル46が間隙47aから抜けて治具47を取り出すこと
ができる。更にニップスピンドル46をX方向に挿入さ
せることで、織布5の全巾に亘って間隙部38cより織
布を導入してニップスピンドル46に巻き掛けるように
した後、再び前記間隙部38cより導出させる状態とな
る。以上により、織布の装着する際の作業性がより向上
する。
【0019】以上の構成により、図5に示す緯入れノズ
ル44から噴射される緯入れ水により上下経糸5a、5
b間に緯糸が挿入され、この緯糸を筬35により織前5
cへ打込み、また上下経糸5a、5bが開閉口運動する
といった一連の動作を繰り返しながら織布5が形成され
る。ここで、織布5はサーフェスローラ49側へ所定速
度で牽引される。一方、上下経糸5a、5bは所定の張
力を保つよう送出し装置より繰り出されるので、織布5
は徐々にサーフェスローラ49側へ移動して行く。この
とき、織布両端部の織前近傍にある巾出しテンプル機構
36のテンプル27及びテンプルリング55と、テンプ
ルカバー56との間に織布5の織り耳部5dが把持さ
れ、特に傾斜したテンプルリング55の針55aにより
織布5は巾出しされながら進行して行く。
【0020】その後更に、織布5は巾出しテンプル機構
36のサーフェスローラ49側近傍の織布全巾に亘って
設けたニップテンプル機構39のテンプルバー38の間
隙部38cより把持空間38a内に導入され、ニップス
ピンドル46により巻き掛けるように折り返した後、再
び前記間隙部38cより導出する。ここで、ニップスピ
ンドル46には織布張力により把持空間38a内から間
隙部38c側に引き出される方向の力が作用するが、間
隙部38cの寸法はニップスピンドル46の径よりも小
さいことから、この力によってニップスピンドル46と
把持空間38aの傾斜面38bとの間で織布5を強い力
で全巾に亘って把持することができ、図2(B)に示す
ように、傾斜面38bと、ニップスピンドル46の傾斜
面38bと対向する部位で楔が構成され、より強い力で
織布5を把持することができる。これにより織前5cか
ら近い位置で織布5を全巾に渡り拘束するので、バンピ
ングが確実に抑制されて高密度織布が製織できる。な
お、ニップテンプル機構39として構成されるテンプル
バー38は、織布の進行方向に対して巾出しテンプル機
構36の後側(サーフェスローラ側)にあるので、織機
の最大織り巾の長さに設定されており、勿論、常用カッ
タ30や糸端処理装置43とは干渉することはない。そ
のため、織り巾を変更する際には、反緯入れ側のテンプ
ル36、常用カッタ30、糸端処理装置43のテンプル
バー38への取付固定位置を変更する等の作業は従来同
様に必要であるが、ニップテンプル機構39を交換する
等の作業を行うことなく、装置が廉価で作業性が容易と
なる。
【0021】以上により、織布両端部の織前近傍位置に
それぞれ個別に設けた巾出しテンプル機構36と、この
巾出しテンプル機構36の後側にあって、表面が滑らか
なニップスピンドル46にて織布全巾を把持するニップ
テンプル機構39を別個にして組み合わせる構成とした
ため、織縮みを防止すると共に、バンピングを確実に抑
制して高密度で且つ衣料に用いることができる高品位な
織布を得ることが可能となり、また廉価な装置で容易に
織り巾変更が行える。また、この実施例では、ニップテ
ンプル機構39をテンプルバー38に形成すると共に、
テンプルバー38に形成した間隙部38cを有する把持
空間38a内に前記ニップスピンドル46を設けて、間
隙部38cに設けた傾斜面38bとニップスピンドル4
6とで楔を構成しているので、よりコンパクトで簡素な
装置でありながら、より高い把持力で織布を把持でき、
これにより高密度な織布が製織できるという効果があ
る。
【0022】図8〜図10はニップテンプル機構の他の
実施例を示す。第8図を参照し、テンプルバー58内に
はテンプルバー58とは別にインナーテンプル59が分
割して設けてあり、図8に示すストッパ60にて固定さ
れている。図9は図8の要部で、織布5を装着して製織
を行う際の状態を示し、図10は織布5を取り外した状
態を示す。図9、図10共に(A)は要部断面図、
(B)は(A)に示す鎖線61の断面図。(C)は
(B)の矢示Dから見た側面図である。ここで、図9を
参照し、インナーテンプル59はテンプルバー58内
で、図9(A)に示す紙面と垂直な方向にスライド可能
となっており、(B)に示すように、インナーテンプル
59の側面59bがストッパ60に位置した状態でイン
ナーテンプル59の片側端部に設けた図外の一個のボル
トによってテンプルバー58を固定してスライド不能と
し、これによりインナーテンプル59の側面59bはス
トッパ60により拘束されて固定状態となっている。次
に、機換え作業等で織布5を取り外す際には、前記ボル
トを離脱させてインナーテンプル59をスライド可能と
し、図10(B)に示すように、凹部59aがストッパ
60に位置するまでスライドさせる。この状態でインナ
ーテンプル59をニップスピンドル46に対してテンプ
ルバー58内の側面58aまで後退させ、織布5と共に
ニップスピンドル46を取り出す。なお、織布5を装着
する際には、織布5の上方からニップスピンドル46を
把持空間58a内に押し込み、図9の状態にして前記ボ
ルトにより固定すればよい。以上により織布5とニップ
スピンドル46をテンプルバー58の上方から脱着でき
る上、インナーテンプル59もスライド動作と一カ所の
ボルト固定によりテンプルバー58に確実に固定できる
ので、織布の装着、離脱作業を極めて容易に行うことが
できるという効果がある。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、織布両端部の織前
近傍位置にそれぞれ設けた巾出しテンプル機構と、これ
ら巾出しテンプル機構の後側にあって、表面が滑らかな
棒状部材にて織布全巾を把持するニップテンプル機構と
により、巾出し機能と全巾ニップ機能の両機能を別個に
して組み合わせる構成としたため、織縮みが防止できる
と共に、バンピングを確実に抑制して高密度で且つ衣料
用に用いることができる高品位な織布を得ることが可能
となる上、廉価な装置で容易に織り巾変更が可能となる
という格別な効果を奏する。また、ニップテンプル機構
をテンプルバーに形成すると共に、テンプルバーに形成
した間隙部を有する把持空間内に前記棒状部材を設け
て、間隙部に設けた傾斜面と棒状部材とで楔を構成すれ
ば、よりコンパクトで簡素な装置でありながら、より高
い把持力で織布を把持でき、これにより高密度な織布が
製織できるという効果がある。
【0024】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の装置を示す斜視図
【図2】 図1の要部を示す断面図
【図3】 図1の要部を示す斜視図
【図4】 テンプルサポートの支持構造を説明する側
面図
【図5】 本発明の一実施例の装置を説明する全体平
面図
【図6】 図1の装置に織布を装着する作業手順を示
す斜視図
【図7】 図6の他の実施例を示す斜視図
【図8】 図1の他の実施例を示す断面図
【図9】 図8の要部説明図
【図10】 図9の織布を離脱させたときの説明図
【図11】 従来技術を示す側面図
【符号の説明】
23 フェルプレート 27 テンプル 36 巾出しテンプル機構 38 テンプルバー 38a 把持空間 38b 傾斜面 38c 間隙部 39 ニップテンプル機構 46 ニップスピンドル(棒状部材) 58 テンプルバー 59 インナーテンプル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織布両端部の織前近傍にそれぞれ設け
    られ、織布両端部を巾出しする巾出しテンプル機構と、
    これら巾出しテンプル機構の後側近傍にあって、表面が
    滑らかな棒状部材にて織布全巾を把持するニップテンプ
    ル機構とで構成した織機の全巾テンプル装置。
  2. 【請求項2】 ニップテンプル機構は、巾出しテンプ
    ル機構を支持するテンプルバーに形成されると共に、織
    布と接する面に間隙部を有する把持空間と、該把持空間
    内に装着され、前記織布を間隙部より導入して巻き掛け
    るようにした後、再び前記間隙部より導出させるように
    案内する棒状部材を備え、更に前記棒状部材と前記間隙
    部に形成された傾斜面とにより楔を構成した請求項1に
    記載の織機の全巾テンプル装置。
JP9044804A 1997-02-13 1997-02-13 織機の全巾テンプル装置 Pending JPH10226946A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9044804A JPH10226946A (ja) 1997-02-13 1997-02-13 織機の全巾テンプル装置
TW088218021U TW427339U (en) 1997-02-13 1997-04-22 Full width temple device for a loom
KR1019970015781A KR100230712B1 (ko) 1997-02-13 1997-04-26 직기의 전폭 템플 장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9044804A JPH10226946A (ja) 1997-02-13 1997-02-13 織機の全巾テンプル装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10226946A true JPH10226946A (ja) 1998-08-25

Family

ID=12701624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9044804A Pending JPH10226946A (ja) 1997-02-13 1997-02-13 織機の全巾テンプル装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JPH10226946A (ja)
KR (1) KR100230712B1 (ja)
TW (1) TW427339U (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101812761A (zh) * 2010-04-22 2010-08-25 无锡华必德技术材料有限公司 高度可调式旋转撑幅杆
WO2018088473A1 (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 東レ株式会社 織物、織物の製織用把持棒、織機用全幅テンプル装置、織機、織物の製造方法
WO2018088474A1 (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 東レ株式会社 織機用全幅テンプル装置、織物の製造方法および織物、該織物からなる織物ロール
WO2022030505A1 (ja) * 2020-08-04 2022-02-10 東洋紡株式会社 エアバッグ用基布およびエアバッグ用基布の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101812761A (zh) * 2010-04-22 2010-08-25 无锡华必德技术材料有限公司 高度可调式旋转撑幅杆
WO2018088473A1 (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 東レ株式会社 織物、織物の製織用把持棒、織機用全幅テンプル装置、織機、織物の製造方法
WO2018088474A1 (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 東レ株式会社 織機用全幅テンプル装置、織物の製造方法および織物、該織物からなる織物ロール
WO2022030505A1 (ja) * 2020-08-04 2022-02-10 東洋紡株式会社 エアバッグ用基布およびエアバッグ用基布の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR100230712B1 (ko) 1999-11-15
KR19980069753A (ko) 1998-10-26
TW427339U (en) 2001-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008045255A (ja) ヘルドおよび織物製造装置
JPH10226946A (ja) 織機の全巾テンプル装置
JPS62289649A (ja) 杼無織機におけるよこ糸插入装置によこ糸を供給する装置
JP2000328399A (ja) 緯糸先端の処理方法および処理装置
US4054159A (en) Picking method for a shuttleless weaving machine
JPH03137251A (ja) 空気式織機
EP0446150B1 (fr) Dispositif de détissage automatique pour machines à tisser avec organes d'insertion mécanique de la trame
US5529094A (en) Method and apparatus for manufacturing carbon fiber woven fabric by water-jet loom
KR930007630B1 (ko) 실의 공급방법 및 그 장치
US7740030B2 (en) Selvedge forming apparatus, weaving machine with a selvedge forming apparatus and method for forming a selvedge
JP3500138B2 (ja) 織機における緯糸供給装置
JPH055252A (ja) 緯糸を集束させて製織する方法
JPH10251944A (ja) 織機の全巾テンプル装置
JPH07173744A (ja) 箔織物の製造方法及びシャットル
JP2003089950A (ja) スレー装置
JP3379732B2 (ja) 緯糸糸端挟持装置
JP3039238U (ja) 織機用の全幅テンプル装置
JP3628459B2 (ja) 三軸織機
KR100267867B1 (ko) 직물제직의 준비공정 인 싸이징공정
JPH05321100A (ja) 織機における継ぎ経糸の処理装置
JPS62117854A (ja) 流体噴射式織機における緯糸引戻し方法
JPS5819780B2 (ja) ムヒシヨツキ ニ オケル ヨコイトハシハジホウホウ ナラビニ ソウチ
JPH0978409A (ja) 織物の織成方法及びこれを実施する織機
EP0292461B1 (fr) Méthode de rectification du trajet des fils de chaîne entre l'ensouple et la foule d'une machine à tisser et de réalisation d'un changement d'ensouple;machine à tisser mettant en oeuvre cette méthode
JPH10102360A (ja) エアジェットルームにおける捨て耳の引き取り方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051011

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060221