JPH10225283A - 食品等冷凍物の業務用解凍装置 - Google Patents

食品等冷凍物の業務用解凍装置

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JPH10225283A
JPH10225283A JP3008697A JP3008697A JPH10225283A JP H10225283 A JPH10225283 A JP H10225283A JP 3008697 A JP3008697 A JP 3008697A JP 3008697 A JP3008697 A JP 3008697A JP H10225283 A JPH10225283 A JP H10225283A
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JP
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thawing
conveyor
chamber
refrigerated
air
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JP3008697A
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Mitsuhiro Takahashi
充宏 高橋
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TAKAHASHI KOGYO KK
Original Assignee
TAKAHASHI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 解凍対象物の種類とサイズ、解凍環境条件の
変動に対応できる機能を具備させ、解凍対象物の形態崩
れ、鮮度低下等の品質を確保する。 【解決手段】 トンネル状の解凍室1 内に三室の解凍ス
テップ室11をネットコンベヤ2aの移送方向に沿って形成
し、各解凍ステップ室11に、ネットコンベヤ2aに向かっ
て送風するための筋状の吹き出し口4 の多数をネットコ
ンベヤ2a上であって解凍対象物a の移動方向と略水平に
交叉する状態に形成したダクト5 と、送風機6 に加熱機
7 と冷却機8 の両方又はいずれか一方を装備した送風装
置により温度制御された空気を前記ダクト5 に供給し室
内を循環させるようにした解凍温度制御装置C1、Cとを備
え、解凍対象物a の移動に応じて各解凍ステップ室11の
解凍環境を変更制御し、解凍対象物a を連続的に通過さ
せて解凍する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として冷凍食品の
連続的解凍を行う業務用解凍装置の改良に関し、さらに
詳しくは、解凍手段を内蔵したトンネル形状の解凍室内
に、コンベヤで食品等冷凍物である解凍対象物を、該解
凍対象物の凍結表面又は内面温度よりも高い雰囲気中に
連続的に通過させることによって解凍するところの食品
等冷凍物の業務用解凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来における冷凍食品の解凍装置として
は、バッチ式解凍装置とコンベヤで解凍対象物を移動し
つつ解凍する連続式解凍装置がある。
【0003】前者のバッチ式解凍装置は、解凍対象物を
解凍室またはチャンバー内に収納して熱風循環或は温水
散布により解凍を行う構成であることから、設置床面積
が狭く一度に大量の解凍処理ができる長所はあるもの
の、連続的に解凍処理することができないことから、解
凍処理効率が低くいのみならず、インライン化が困難で
あり、包装、箱詰め等に至る一貫した流れ作業に組み込
むには不適当である。
【0004】またコンベヤを使用した連続式解凍装置に
は、コンベヤを上下に多段に設け、最上段のコンベヤに
供給した解凍対象物を順次最下段のコンベヤに移送する
間に、循環する温風或は上方から散布される解凍液を万
遍なく解凍対象物に接触させるようにした多段コンベヤ
式解凍装置と、内蔵した温風熱交換解凍手段によって吹
き出す風を、コンベヤの進行方向に対して横方向に還流
循環させて解凍環境を形成したトンネル形状の解凍室内
に、コンベヤで食品等冷凍物である解凍対象物を移送し
て連続的に解凍するようにした水平コンベヤ式解凍装置
がある。
【0005】これらは前記したバッチ式解凍装置に比
べ、連続解凍することができることから一貫した流れ作
業に組み込む経済性は得られるものの、最も肝心な解凍
対象物の形態崩れ、鮮度低下等の品質の確保が極めて困
難であり、これに加え単一水平コンベヤ式解凍装置は設
置床面積が広くなる不経済がある。このため設置面積の
経済性の解消と解凍品質を主眼として、高周波解凍装置
等も開発されているが、設備コスト、ランニングコスト
等が高くなるだけでなく、解凍対象物の形状によって
は、熱集中による焼け焦げ部分が形成されたり、解凍対
象物の内外温度差の大きさから、解凍対象物の解凍後の
品質の確保ができず、結局、一貫した流れ作業に組み込
むことができないバッチ式解凍装置を使用しているケー
スが多いのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記各種の
解凍装置の内、水平コンベヤ式解凍装置に属する食品等
冷凍物の業務用解凍装置であって、この種解凍装置の欠
点である設置面積の不経済性を緩和するとともに、解凍
対象物の種類とサイズ、解凍環境条件の変動に対応でき
る機能及び年間を通じての外気温度変化に対応して制御
できる機能を具備させ、解凍対象物の形態崩れ、鮮度低
下等の品質を確保するとともに、一貫した流れ作業に組
み込んで能率的に解凍作業が実施できる利点を生かした
付加価値の高い、食品等冷凍物の業務用解凍装置を提供
することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る食品等冷凍
物の業務用解凍装置は、解凍手段を内蔵したトンネル形
状の解凍室(1) 内に、コンベヤ(2) で食品等冷凍物であ
る解凍対象物(a) を連続的に通過させて解凍するように
した解凍装置において、コンベヤ(2) を、解凍室(1) 内
においてエンドレス往復駆動するように且つ後記吹き出
し口(4) と前記コンベヤ(2) の平面との間隔 (d)を一定
又は調節自在として配設するとともに、前記解凍室(1)
内を、複数の解凍ステップゾーンをコンベヤ(2) の移送
方向に沿って形成し、解凍手段として、各解凍ステップ
ゾーンには、コンベヤ(2) に向かって送風するための筋
状の吹き出し口(4) の多数を、コンベヤ(2) 上であって
解凍対象物(a) の移動方向と略水平に交叉する状態に開
口したダクト(5) と、送風機(6) に加熱機(7) と冷却機
の両方又はいずれか一方を装備した送風装置により温度
制御された空気を前記ダクト(5) に供給して噴射させ室
内循環させるようにした解凍温度制御装置(C) とを備
え、解凍対象物(a) の移動に応じて各解凍ステップゾー
ンの解凍環境を変更制御するようにしたことを特徴とす
る。なお、コンベヤとしては、スチールコンベヤ、ネッ
トコンベヤが最適である。
【0008】
【発明の効果】上記装置は、解凍手段を内蔵したトンネ
ル形状の解凍室(1) 内に、食品等冷凍物である解凍対象
物(a) を順次コンベヤ(2) に整列状態で供給して連続的
に通過させ、その通過段階で解凍するのであるが、解凍
手段として解凍室(1) 内に複数の解凍ステップゾーンを
コンベヤ(2) の移送方向に沿って形成し、それぞれの解
凍ステップゾーンにおいて、加熱機(7) と冷却機(8) の
いずれか一方又は両方により温度調節された空気を、コ
ンベヤ(2) 上に向かって噴射させるための筋状の吹き出
し口(4) の多数を解凍対象物(a) の移動方向と略水平に
交叉する状態に形成したダクト(5) へ送風機(6) によっ
て供給することにより、単に室内に吹き出した温風で還
流循環する温風還流循環経路内に位置して解凍対象物
(a) が解凍されるものに比べ、前記ダクト(5) の吹き出
し口(4) から温度制御された空気が、コンベヤ(2) と各
解凍ステップゾーン内を通過する解凍対象物(a) にスキ
ャニング状態で直接且つ万遍なく当射されることの相乗
作用によって、解凍対象物(a)を周囲から効率良く解凍
し、その解凍熱交換効率を良好とする。
【0009】また、各解凍ステップゾーンを、コンベヤ
(2) 及び解凍対象物(a) の通過を阻害しない隔壁(10)で
仕切って解凍ステップ室(11)とし、相互が仕切られた解
凍ステップ室(11)に、解凍温度及び送風量を独立してコ
ントロールできる解凍温度制御装置(C) を設けることに
よって、ダクト(5) の筋状の吹き出し口(4) から噴射さ
れる解凍条件の異なる送風による相互影響が最小限に押
えられるようになり、解凍対象物(a) の形態崩れを生じ
ず、平均的な解凍が行われて、解凍対象物(a)の鮮度の
維持を図ることができる。
【0010】従って本発明装置によれば、水平コンベヤ
式解凍装置特有の、一貫した流れ作業に組み込んで能率
的に解凍作業が実施できる利点を生かした上で、解凍条
件の変動に対応できる機能及び年間を通じての外気温度
変化に対応して制御できる機能を発揮させ得、最も肝心
な解凍対象物の形態崩れ防止、短時間で平均的解凍によ
る鮮度品質の保持が確保でき、装置設置面積の不経済を
極力考慮して軽減し、該軽減した不経済性があってもこ
れを吸収し余りある高い解凍機能が得られるところの、
食品等冷凍物の業務用解凍装置を提供することができ
る。
【0011】なお、各解凍ステップゾーン又は解凍ステ
ップ室(11)内の空気は、クリーンルームに設置する場合
は別として、塵埃、雑菌等が混入し解凍対象物(a) に付
着することを防止するために、清浄機(12)に通したもの
を供給して循環させることが衛生上好ましい。また解凍
対象物(a) の種類、形状、外気温度等によって変更が必
要となる解凍環境は、コンベヤ(2) の移送速度の変更
と、各解凍ステップ室(11)毎に制御する、送風温度、空
気湿度、吹き出し口(4) の面積と速度の変更とによって
行うことにより、最適の解凍環境を形成する。
【0012】しかし、前記したように解凍装置を設置し
ている部屋がクリーンルームであって恒温化されている
場合には、清浄機(12)を通す必要はなく、装置としても
装備させる必要はない。
【0013】またダクト(5) の吹き出し口(4) を、スリ
ット又は列設した小孔を有する固定側部材とスライド側
部材との摺接調節により拡縮する構成とした場合には、
解凍対象物(a) に対応した環境条件の設定の選択枝を多
くして対応でき、利用範囲を多様化することが可能とな
る。
【0014】さらに各解凍ステップゾーン又は解凍ステ
ップ室(11)の終端部に、光エネルギー又は熱エネルギー
を電気エネルギーに変換する機能を持つ光電変換素子を
利用した解凍状態検知手段(D) を設け、該手段の電気エ
ネルギー(電気信号)によって解凍温度制御装置(C) 及
び/又は解凍環境を変更制御する場合には、解凍対象物
(a) に対応した環境条件の設定を正確且つ自動的に制御
することが可能となり、解凍作業能率の向上、作業者の
削減、解凍対象物の品質確保ができる。
【0015】さらにまた各解凍ステップゾーン又は解凍
ステップ室(11)に、水の霧状散布又は蒸気散布等の加湿
手段(E) を具備させることによって、解凍対象物(a) の
乾燥を防止して品質確保に貢献することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】及び
【実施例】図は本発明に係る食品等冷凍物の業務用解凍
装置の実施例の構成略図であって、図1は長手方向断面
構成図、図2は図1のA−A線における断面図、図3は
供給用進入口側を示す正面図、図4は図1のB−B線に
おける断面図である。
【0017】本発明に係る食品等冷凍物の業務用解凍装
置は、コンベヤ(2) として使用した通風可能なネットコ
ンベヤ(2a)を駆動するコンベヤ装置部分(G) と、該コン
ベヤ装置部分(G) のネットコンベヤ(2a)が長手方向水平
に貫通し且つネットコンベヤ(2a)の移送方向に沿って三
室の解凍ステップ室(11)を形成した断熱構造の解凍室本
体(F) と、該解凍室本体(F) の各解凍ステップ室(11)内
であってネットコンベヤ(2a)の上部に設備した解凍温度
制御装置(C) とから構成されており、これら各部の構成
について詳細に説明すると以下の通りである。
【0018】まずコンベヤ装置部分(G) は、一般的なコ
ンベヤ支持手段と駆動伝達によりネットコンベヤ(2a)を
水平方向のエンドレスに稼働させる構成であることか
ら、駆動伝達手段及び支持手段を略図的に示して説明す
ると、ネットコンベヤ(2a)自体は、幅1mのステンレス
製であって、解凍有効ストローク20mを確保するもの
であり、コンベヤ支持ロールと同軸の爪車により水平方
向へ移動稼働するようになっている。
【0019】そして、供給した解凍対象物(a) を解凍室
本体(F) の各解凍ステップ室(11)に通して搬出するよう
に、支持フレーム(21)に支持(図面上は、支持フレーム
(21)に固定された支軸アームを供給用進入口(13)、搬出
口(15)を通して支持した状態を示している。)されたリ
ターン側ローラと駆動側ローラの両端に軸着したスプロ
ケットにチェーンを掛け回し、両スプロケットの間を移
動するチェーンをテンション調整用の中間スプロケット
で支持させ、一方、ネットコンベヤ(2a)はリターン側ロ
ーラと駆動側ローラに掛け回してエドレスとし、その往
動側のネットコンベヤ(2a)の中間部を支持フレーム(21)
に支持させた移動方向の摺動支持バーと回転自在とした
支持ローラで支承させて水平移動を確保している。な
お、ネットコンベヤ(2a)のネットピッチを利用して爪車
と噛合するようにする場合には、チェーンを使用する必
要はなく、次に説明する中間スプロケットも必要としな
い。
【0020】また復動側のネットコンベヤ(2a)は、前記
支持フレーム(21)にチェーンが大きく弛まない間隔で垂
設固定したアーム等に回転自在に支持させた中間スプロ
ケットと同軸で横たわる支持ローラに支持させ、駆動側
ローラのスプロケットと同軸に軸着された駆動用スプロ
ケットに無段変速タイプのモータ(M) からの動力をチェ
ーン伝達するようになっており、前記無段変速タイプの
モータ(M) の回転は、後記中央制御装置(H) からの信号
により、或は作業者による操作によって回転数が変更で
きるようになっている。なお、無段変速タイプのモータ
(M) からの動力を、駆動側ローラに軸継手等を用いて直
結して伝達する場合には、駆動側ローラにスプロケット
を軸着する必要も、チェーン伝達も必要としないことは
言うまでない。
【0021】このコンベヤ装置部分(G) の全体は、後記
ダクト(5) の吹き出し口(4) とネットコンベヤ(2a)の平
面との間隔(d) を変更して、吹き出し口(4) と解凍対象
物(a) との間隔を3〜6cmの範囲で設定できるようにな
っており、その上下高さ調節設定手段としては、例え
ば、図1、図4に示すように、支持フレーム(21)の前後
底面に、解凍室本体(F) の内底面に貫通固定した二機の
エヤーリフタ(22)を固定し、コンプレッサーからの圧縮
空気を制御バルブを介して供給及び排気を制御する手
段、或は4〜8本の螺子軸を平均的に配置して垂直方向
に立設し、該螺子軸と螺合するナットを、前記コンベヤ
装置部分(G) の全体を支持フレーム(21)に固定し、それ
ぞれのナットと螺合した各螺子棒を、動力又は手動力に
より同方向回転を付与してロックできるようにした回転
伝達手段等の公知の上下調節手段を採用することにより
行う。
【0022】なおダクト(5) の吹き出し口(4) とネット
コンベヤ(2a)の平面との間隔(d) の調節は、各解凍ステ
ップゾーン又は解凍ステップ室(11)毎に調節するため
に、解凍温度制御装置(C) を上下させてダクト(5) の高
さを変更させることが好ましいが、その上下手段が複雑
となることから、コンベヤ装置部分(G) の全体を上下さ
せるようにした。しかし、ダクト(5) の高さを各解凍ス
テップ室(11)毎に変更して解凍温度制御装置(C) を固定
し、コンベヤ装置部分(G) は定位置固定とすることもで
きる。
【0023】次に解凍室本体(F) について説明すると、
解凍有効全長20mの断面角形のトンネル状態にステン
レス製壁で断熱構成の外郭体を形成し、トンネル状態の
外郭体の両端開口部は、前記ネットコンベヤ(2a)の往動
及び復動通過とこれに載置された解凍対象物(a) が通過
する供給用進入口(13)を開設した前端板(14)と、解凍処
理後の解凍対象物(a) とネットコンベヤ(2a)の往動及び
復動通過可能な搬出口(15)を開設した後端板(16)とで閉
塞され、その内部には、既述したようにネットコンベヤ
(2a)の移送方向に沿って、コンベヤ(2) 及び解凍対象物
(a) の通過を阻害しない隔壁(10)で仕切って、各室内に
おいて設定された温度の空気が循環されるように、4m
長の第一解凍ステップ室(11)と、10.6m長の第二解
凍ステップ室(11)及び5.3m長の第三解凍ステップ室
(11)を順次形成した構成とする。
【0024】そして第一解凍ステップ室(11)には、上方
からネットコンベヤ(2a)に向かって送風するためのスリ
ットからなる多数の吹き出し口(4) をネットコンベヤ(2
a)の移動方向に対して水平直角に横たわるように開設し
たダクト(5) と、送風機(6)、加熱機(7) からなる解凍
温度制御装置(C1)を装備させて、専ら温風を供給するよ
うにし、また第二解凍ステップ室(11)及び第三解凍ステ
ップ室(11)には、前記ダクト(5) と、送風機(6) 、加熱
機(7) 及び冷却機(8) からなる解凍温度制御装置(C) を
装備して、加熱機(7) 及び冷却機(8) の一方又は両方を
稼働させることができるようにし、一年を通じて変化す
る外気温度に対応させることができるようにした構成と
して、それぞれの解凍ステップ室(11)の内壁に固定装備
されている。
【0025】また各解凍ステップ室(11)の外壁には、清
浄機(12)を通して空気を供給するエアー管と解凍対象物
(a) に湿気を付与するための温水供給管が貫設され、貫
通した温水供給管は、解凍対象物(a) に加湿できる位置
に装備した噴霧シャワーに配管し、また各解凍ステップ
室(11)の終端部を通過する解凍対象物(a) の解凍状況を
確認するための、熱エネルギーを電気エネルギー(電気
信号)に変換する機能を持つ光電変換素子を利用した解
凍状態検知手段(D) を室壁に設け、電気信号によって解
凍温度制御装置(C1)、(C)を構成する加熱機(7) と冷却機
(8) の駆動制御、送風機(6) の送風量及び温水供給の制
御及び無段変速タイプのモータ(M) の回転制御を、中央
制御装置(H) において行うようにして、解凍対象物(a)
に対応した環境条件の設定を正確且つ自動的に設定し、
解凍作業能率の向上、作業者の削減、解凍品の品質確保
ができる構成としている。
【0026】そして解凍室本体(F) の前端板(14)と後端
板(16)には、図3に示すように、コンベヤ装置部分(G)
の全体の上下調節移動に対応させるための開口位置調節
板(20)が、ねじ棒とナットと操作ハンドルからなる進退
機構(23)により上下方向に調節設定できるように設けた
ガイドフレーム(20a) に支持装着されており、供給用進
入口(13)及び搬出口(15)を必要以上に開口しないように
して、該部分からの外気の侵入を阻止するようにしてあ
る。
【0027】さらに解凍室本体(F) の搬出口(15)側に
は、解凍対象物(a) を次期工程、例えば、パック工程(
図示せず)に受け渡しを完了したネットコンベヤ(2a)
を、これに付着した残滓を温水散布手段で膨潤させて刷
子で掻き落とした後、滅菌槽内に通すようにした洗浄滅
菌装置(J) を装備させ、該洗浄滅菌装置(J) を通過した
ネットコンベヤ(2a)を、後端板(16)の搬出口(15)の復動
側から解凍室本体(F) 内を通して供給用進入口(13)へ戻
すようになっている。前記洗浄滅菌装置(J) は、供給用
進入口(13)の側下方でも良い。
【0028】以上説明した実施例に係る食品等冷凍物の
業務用解凍装置は、例えば、切断加工装置において所定
のサイズとした解凍対象物(a) をコンベヤ供給するライ
ン(前処理ライン)と、解凍処理後の解凍品を、例えば
パックする装置へのコンベヤ搬送ライン(後処理ライ
ン)との間に介在設置させ、前処理ラインから搬送され
た解凍対象物(a) を、本発明装置のネットコンベヤ(2a)
上に移送方向に沿って二列又は三列に整列するように供
給し、各解凍ステップ室(11)内で順次解凍して後処理ラ
インへ受け渡すように使用するのである。この場合、予
め解凍対象物(a) の種類とサイズ及び外気温度に応じて
設定された制御データに基づき解凍環境条件を手動制御
して駆動するか、中央制御装置(H) によりすべてを自動
制御によって行うかは任意である。
【0029】なお上記実施例においては、ネットコンベ
ヤ(2a)の中間部を支持フレーム(21)に回転自在に支承さ
せた支持ローラで支持する場合で説明したが、ネットコ
ンベヤ(2a)の支持手段は、移動方向に並列された摺接バ
ーであってもよく、その手段は、ネットコンベヤ(2a)の
平面とダクト(5) の吹き出し口(4) とに設定された間隔
(d) が確保できる手段であれば特に限定されるものでは
ない。
【0030】また、ダクト(5) に設けた多数の吹き出し
口(4) を、ネットコンベヤ(2a)の移動方向に対して水平
直角に横たわるように開設したスリット(図4参照)を
前提としてで形成したが、図5のSに示すように多数の
スリットをネットコンベヤ(2a)の移動方向(図面上、矢
印方向)に対して45度に設けても良く、移送される解
凍対象物(a) を、噴射気流で実質的にスキャニングする
状態で万遍なく当射するように吹き出し口(4) を形成す
れば足りるものであるが、ネットコンベヤ(2a)の移動方
向に対して45〜90度の範囲が好ましい。
【0031】例えば、図5のTに示すように、近接して
平行する数本の直線上に千鳥足状に列設したり、多数の
小孔を直線上に列設(図示せず)する場合及びネットコ
ンベヤ(2a)の移動方向上において水平交叉(矢印で示し
たネットコンベヤ(2a)の移動方向に対して45〜90度
の範囲が好ましい)する方向に形成しても、本発明の目
的とする課題は達成される。
【0032】さらに上記実施例では、衛生環境と品質管
理を良好とするために、清浄機(12)を通した空気の供
給、解凍対象物(a) に湿気を付与するための加湿手段
(E) 、各解凍ステップ室(11)への解凍状態検知手段(D)
の設置をした場合について説明したが、本発明装置の設
置場所の環境条件等によっては、これらの何れか若しく
は何れも必要とせずとも品質を確保した解凍処理ができ
る場合もある。
【0033】上記実施例に係る本発明の食品等冷凍物の
業務用解凍装置(全長20m) と、従来の水平コンベヤ
式解凍装置に属する食品等冷凍物の業務用解凍装置(全
長20m) を、解凍対象物(a) として、24.5×42.0×4
(cm) 、中心温度−10℃、表面温度−4.5 ℃に冷凍され
た「豚バラ肉」を用い、進行方向に3.5cm の間隔で二列
に整列するように供給して解凍搬送し、外気温度10℃の
室内に設置して、解凍対象物(a) の解凍後の表面温度5
℃、中心温度1乃至2℃となるように解凍するにおい
て、本発明装置は、ダクト(5) の1cm幅のスリットから
なる吹き出し口(4)とネットコンベヤ(2a)の面との間隔
(d) を4cmに設定して、15〜20m/s の速度で、4m
長の第一解凍ステップ室(11)では35℃の温風を、10.
6m長の第二解凍ステップ室(11)では15℃の温風を、ま
た5.3m長の第三解凍ステップ室(11)では5℃の冷風
(外気温度を基準として温風、冷風という)を噴射させ
て解凍対象物(a) に直射させて循環させ、一方、従来の
水平コンベヤ式解凍装置に属する食品等冷凍物の業務用
解凍装置(以下従来装置という)においては、17℃の温
風を6〜8m/s で還流循環させた。
【0034】その結果本発明装置では、コンベヤ速度が
0.13m/min に設定することによって、全長20mの装置で
2時間34分の所要時間で解凍対象物(a) の解凍後の表
面温度5℃、中心温度1乃至2℃とすることができ、し
かも解凍対象物の表面の明彩色と弾力が、冷凍前と殆ど
格差のない新鮮な状態に解凍することができた。
【0035】これに対して従来装置では、コンベヤ速度
が0.09m/min に設定する必要があり、解凍処理に要した
時間は3時間45分であった。そこで還流循環する温風
温度を高めると解凍時間は短縮されるものの、解凍対象
物(a) の解凍後の表面温度5℃、中心温度1乃至2℃を
確保することができず、一層商品価値を確保できない解
凍状態となり、またコンベヤ速度を遅くし温度14℃を下
げると、解凍品の品質の確保はある程度できるものの長
い時間を必要とし、特に外気温度が低い場合には、外気
温度で自然解凍する方が時間はかかるものの新鮮度が保
たれ、解凍装置としての意味が無い結果となった。
【0036】この従来装置では、コンベヤ速度が一定の
もとで連続的に供給される解凍対象物に異なる解凍環境
を形成することができないことから、解凍対象物の処理
後の品質を確保するには、所定温度で長い解凍所要スト
ロークを必要とし、解凍装置の全長を40mとか30m
のものを並列設置して連続移送するなど、装置設置面積
の不経済を招くが、本発明装置ではこのようなことが解
消される。
【0037】もちろんバッチ式解凍装置の設置面積のよ
うに狭くはならないが、連続的な解凍によって品質が確
保でき、解凍能率が良く、また労働負担を軽減すること
ができる点において優れた業務用解凍装置が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る食品等冷凍物の業務用解
凍装置の長手方向断面構成略図である。
【図2】図1のA−A線における断面構成略図である。
【図3】本発明の実施例に係る装置の供給用進入口側を
示す正面図である。
【図4】図1のB−B線における断面構成略図である。
【図5】ネットコンベヤの移動方向を基準として、ダク
トに穿設する吹き出し口の形状と方向を示した二種類の
部分平面図である。
【符号の説明】
(1) トンネル形状の解凍室 (2) コンベヤ (2a) ネットコンベヤ (4) 吹き出し口 (5) ダクト (6) 送風機 (7) 加熱機 (8) 冷却機 (10) 隔壁 (11) 解凍室 第一解凍ステップ室 第二解凍ステップ室 第三解凍ステップ室 (12) 清浄機 (C) 解凍温度制御装置 (D) 解凍状態検知手段 (E) 加湿手段 (G) コンベヤ装置部分 (H) 中央制御装置 (J) 洗浄滅菌装置 (M) モータ (d) 間隔 (a) 解凍対象物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解凍手段を内蔵したトンネル形状の解凍
    室(1) 内に、コンベヤ(2) で食品等冷凍物である解凍対
    象物(a) を連続的に通過させて解凍するようにした解凍
    装置において、 コンベヤ(2) を、解凍室(1) 内においてエンドレス往復
    駆動するように且つ後記吹き出し口(4) と前記コンベヤ
    (2) の平面との間隔 (d)を一定又は調節自在として配設
    するとともに、前記解凍室(1) 内を、複数の解凍ステッ
    プゾーンをコンベヤ(2) の移送方向に沿って形成し、解
    凍手段として、各解凍ステップゾーンには、コンベヤ
    (2) に向かって送風するための筋状の吹き出し口(4) の
    多数を、コンベヤ(2) 上であって解凍対象物(a) の移動
    方向と略水平に交叉する状態に開口したダクト(5) と、
    送風機(6) に加熱機(7) と冷却機の両方又はいずれか一
    方を装備した送風装置により温度制御された空気を前記
    ダクト(5) に供給して噴射させ室内循環させるようにし
    た解凍温度制御装置(C) とを備え、解凍対象物(a) の移
    動に応じて各解凍ステップゾーンの解凍環境を変更制御
    するようにしたことを特徴とする食品等冷凍物の業務用
    解凍装置。
  2. 【請求項2】 各解凍ステップゾーンを、コンベヤ(2)
    及び解凍対象物(a)の通過を阻害しない隔壁(10)で仕切
    って複数の解凍ステップ室(11)とした請求項1記載の食
    品等冷凍物の業務用解凍装置。
  3. 【請求項3】 清浄機(12)を通した空気を使用して一部
    を循環させ、また解凍環境の変更は、コンベヤ(2) の移
    送速度の変更と、各解凍ステップ室(11)毎に制御する、
    送風温度、空気湿度、吹き出し口面積と速度等の変更と
    によって行うようにした請求項1又は2記載の食品等冷
    凍物の業務用解凍装置。
  4. 【請求項4】 ダクト(5) の筋状の吹き出し口(4) は、
    スリット又は列設した小孔を有する固定側部材とスライ
    ド側部材との摺接調節により、拡縮する構成となってい
    る請求項1、2又は3記載の食品等冷凍物の業務用解凍
    装置。
  5. 【請求項5】 各解凍ステップゾーン又は解凍ステップ
    室(11)の終端部に、光エネルギー又は熱エネルギーを電
    気エネルギーに変換する機能を持つ解凍状態検知手段
    (D) を設け、該手段からの電気信号によって解凍温度制
    御装置(C) 及び/又は解凍環境を変更制御するようにし
    た請求項1、2、3又は4記載の食品等冷凍物の業務用
    解凍装置。
  6. 【請求項6】 各解凍ステップゾーン又は解凍ステップ
    室(11)に、蒸気噴射又は霧状散水による加湿手段(E) を
    具備させた請求項1、2、3、4又は5記載の食品等冷
    凍物の業務用解凍装置。
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Cited By (5)

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