JPH10225089A - モータ構造 - Google Patents
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- JPH10225089A JPH10225089A JP9020542A JP2054297A JPH10225089A JP H10225089 A JPH10225089 A JP H10225089A JP 9020542 A JP9020542 A JP 9020542A JP 2054297 A JP2054297 A JP 2054297A JP H10225089 A JPH10225089 A JP H10225089A
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Abstract
ャを増大することなく、またモータトルクを減少するこ
となく、低振動のモータを得ること。 【解決手段】N極、S極が進行方向に交互に着磁された
永久磁石10を有するロータ1と、前記永久磁石10と
間隔を保持して対向し、コイル2a、2bに流れる電流
によりロータ1の進行方向に隣接して配置された少なく
とも1相分のステータ極歯3a、4aにN極とS極を発
生するステータ5a、5bとを具備するモータにおい
て、1相を構成するステータ極歯3a、4aの異極歯間
の磁束通過有効面積の大きさを、具体的にM<Lとし、
夫々のステータ磁極から発生する高調波の位相を電気角
で180度異ならせて、それらの高調波を打ち消し合わ
せるように構成する。高調は成分の殆ど含まない誘導起
電力波形が得られ、モータを低振動化することが出来
た。
Description
に係り、特にステッピングモータの磁気回路の改良に関
するものである。
機器などにおいてステッピングモータは広く使用されて
いる。このステッピングモータは、入力パルスにより回
転駆動される電動機であり、その回転角度は入力パルス
数に比例し、またその回転速度はその周波数に比例す
る。従って、ステッピングモータはロータ位置を検出す
る必要がない。すなわちオープンループにてステッピン
グモータを駆動しているため、ロータは磁気抵抗が最小
となるように回転している。従って、ステッピングモー
タを構成するロータの回転状態はロータより発生するマ
グネット磁束及びステータの発生する電機子磁束と、ロ
ータイナーシャに依存する。
の形状、特にクローポール型ステッピングモータの場合
のステータ極歯の形状は、軟磁性材の板を打ち抜き、折
り曲げて形成するため、製造技術的にあまり長く出来な
い。又、長くする時は、極歯が磁気飽和を起こさないよ
うに、極歯の根元を広くした台形型とし、且つ、その極
歯と対向するマグネットの軸方向の長さは、極歯と重な
り合う長さ(投影面積)かそれ以上に長くしているのが
一般的である。
極歯は、同一形状としているのが一般的である。そのた
めステッピングモータを駆動すると入力パルスの周波数
に伴う回転変動が発生するため、振動が発生し、近年の
高性能化された機器では、ステッピングモータの振動が
他の部品の動作に悪影響を与え、機器の不具合を起こす
可能性が大きくなり、問題となっていた。そのためにス
テッピングモータの振動を抑える方法として、特願平8
−276487号等が提案されているが、これは、1相
を構成するステータのロータ磁石とステータヨークの極
歯側辺とが対向する量を変えて低振動化する方法であ
り、この方法ではロータ磁石長さは1相を構成する極歯
の重なり合う長さを全て投影できる面積を必要とし、ロ
ータ磁石の最小化をして省資源化を図ることが困難にな
り、更なるモータの小型化、軽量化及び低価格化には及
ばない。
事情に鑑みなされたもので、ステッピングモータの問題
点である振動の発生源をなくしてモータ自身の振動を抑
え、なお且つ、ロータイナーシャを増大することなく、
低振動のモータを安価に構成できる新規なモータ構造を
提供するものである。
振動化を図るには、ディテントトルクを下げるのが有効
であるが、ディテントトルクを下げる一般的な手段とし
て行われるロータと極歯の間隙を広くする方法では、デ
ィテントトルクは下がるものの、動トルクの低下は免れ
ず、モータ性能の低下を招いてしまうのが現状である。
め、誘導起電力波形に含まれる高調波成分の量、特にそ
の中の第3次高調波の量が振動の大きさを左右すること
をつきとめ、更には、この第3次高調波の量を支配する
要素のうち、ロータ磁石とステータヨークの極歯側辺と
が対向する量(以後スキュー量という)では、高調波成
分の割合(特に第3次高調波の振幅)は変わらないが、
その高調波成分の基本波に対する位相のみが変わること
が判明した。更に、基本波に対する位相には或る一定の
関係(2次関数)が存在していることと、スキュー量と
高調波成分の振幅の大きさとの間には、スキュー量の変
更可能な範囲内で、相関はなく、極歯間の間隙に依存す
ることが分かった。
の極歯間間隙を適切に設定し、且つ、ロータ磁石の軸方
向の位置を、例えば長さで、または着磁面積で、夫々の
極歯に誘起される第3次高調波の位相差が、電気角で1
80度ずれるようなスキュー量になるように設定するこ
とにより、第3次高調波は相殺され、高調波成分の殆ど
含まれない誘導起電力波形を得ることができ、モータの
低振動化が達成できる。クローポール型ステッピングモ
ータのステータを直線に開いて形成したリニアモータに
上記本発明を適用しても同じ結果がえられることは言う
までもない。以上のとおり本発明によれば、ロータ磁石
の長さやロータ磁石の位置を適正にし、またはロータ磁
石の着磁の面積を調節するだけで高調波の位相を制御で
き、その結果部品を増やすことなく、工程の変更もな
く、コストをかけずに、しかも、モータ性能をおとすこ
となく低振動化が達成できる。
用いて詳細に説明する。図1は本発明によるクローポー
ル型ステッピングモータの一部を破断して示した斜視図
であり、図2は図1で示したステッピングモータの縦断
面図を示し、図3はステータ極歯部とロータマグネット
が対向した展開図を示し、図5は48ステップのモータ
における極歯のスキュー量と、ロータが回転することに
より、電機子コイルに誘起される誘導起電力波形に含ま
れる第3次高調波の基本波に対する位相の関係(実験結
果)を示す図である。図4はスキュー量の定義を示す図
である。なお、スキュー量sは極歯側辺の斜め部Cの極
ピッチτpに対する比s=2C/τp にて定義する。
は円筒型の永久磁石10と回転軸11とスリーブ17よ
り構成される。ロータ1は、回転軸11と永久磁石10
とをインサートモールドにより一体化するが、その際に
両者の間にスリーブ17が形成され、このスリーブ17
の介在により回転軸11と永久磁石は一体化される。永
久磁石の外周面は24極に着磁されている。ロータ1の
回転軸1は、モータの上下に平行に配置されたフランジ
6、8に固定された軸受7、7に回転自在に軸支され
る。
フランジ6、8間には、A相ステータ5aとB相ステー
タ5bとが積層されて配置されている。A相ステータ5
aはドーナツに似た円柱状であり、外周壁と上壁面が断
面“「”形状をした外側ヨーク3を持ち、内周壁に沿っ
て12個のステータ極歯3aが外側ヨーク3から間隔を
設けて櫛歯状に形成されている。外側ヨーク3の端周縁
部には、平板状で内側に穴を開けられた内側ヨーク4が
はめ込まれている。又、内側ヨーク4の内周部分からは
12個のステータ極歯4aが間隔を設けて櫛歯状に突出
しており、このステータ極歯4aはステータ極歯3aと
交互に配置されることになる。外側ヨーク3と内側ヨー
ク4により形成される空間内には、ボビン2cにマグネ
ットワイヤを巻回したA相コイル2aが収納されてい
る。
であり、外周壁と上壁面が断面“「”形状をした外側ヨ
ーク3を持ち、内周壁に沿って12個のステータ極歯3
aが外側ヨーク3から間隔を設けて櫛歯状に形成されて
いる。外側ヨーク3の端周縁部には、平板状で内側に穴
を開けられた内側ヨーク4がはめ込まれている。また、
内側ヨーク4の内周部分からは12個のステータ極歯4
aが間隔を設けて櫛歯状に突出しており、このステータ
極歯4aはステータ極歯3aと交互に配置されることに
なる。外側ヨーク3と内側ヨーク4により形成される空
間内には、ボビン2cにマグネットワイヤを巻回したB
相コイル2bが収納されている。B相コイル2bは、A
相コイル2aと同じ構造を持っておりこれを裏返して配
置していて、A相ステータ5aとB相ステータ5bは電
気角で90度の位相差になるようにして、2組の内側ヨ
ーク4各々が背中合わせに固定されている。また、ロー
タ1の永久磁石10の着磁は、磁束分布がサイン波形と
なるように着磁されている。なお、クローポール型ステ
ッピングモータの構造及び組立方法については、特願平
6ー252980号の明細書及び図面(特開平8ー98
498号公報)になお一層詳細に開示されている。
3に示すように、ロータ1の永久磁石10の軸方向長さ
MとA相ステータ5a並びにB相ステータ5bを構成し
ている外側ヨーク3の極歯3aの歯元長さLは、ロータ
1との磁気回路にてA相コイル並びにB相コイル2bに
鎖交する磁束、即ち、夫々のステータ極歯3a及びステ
ータ極歯4aに誘起される誘導起電力に含まれる第3次
高調波の位相が、電気角180度の違いになるように内
側ヨーク4のステータ極歯4aとのスキュー量を多く形
成できるように、M<Lの関係とした。
ように、内側ヨーク4のスキュー量を多くした、すなわ
ち、内側のステータ極歯4aのスキュー量S>外側ステ
ータ極歯3aのスキュー量S’の関係を保持して、永久
磁石10との対向面積を大きくしたが、図11に示すよ
うに、ロータ1の永久磁石を2つに分割して、それぞれ
A相ステータ5aとB相ステータ5bに対応する永久磁
石10a、10bを設ければ、反対に外側ヨーク3のス
テータ極歯3aのスキュー量を多くしても同様な作用と
効果を生じることは明らかである。
ングモータを動作させたときの誘導起電力波形の全高調
波の歪み率は、図6に示すように、従来品と比較して1
0%から1.6%に、第3次高調波の含有率は9%から
0.9%に低減でき、その結果、モータの振動レベル
は、図7に示すように従来品の1/2に低減された。ま
た、スキュー量を多く設定したので、ロータ1が回転し
てもロータ1の永久磁石と外側ヨーク3及び内側ヨーク
4のステータ極歯間の磁束分布は平滑化され、急峻なパ
ーミアンスの変化に起因するディテントトルクは、図8
の如くに従来品と比較して、約60%低減した。そのた
め、モータトルクに対する外乱の影響が少なくなり、図
9に示すように角度誤差が、従来品の±4%から±2%
以下となり角度精度が向上した。
の有効磁束に占める割合が非常に小さい為、基本波で発
生するトルクに対し、ブレーキとなるディテントトルク
が微小となり、なお且つ、隣接するステータ極歯間の距
離は、従来品と同程度確保しているので、漏れ磁束には
影響無く変化しないので、モータトルクは図10のよう
に従来品と同等か若干上回る事が分かる。
の主たる原因である第3次高調波に起因する、ロータ1
の回転ムラがなくなり、角度精度等を改善すると共にト
ルクを下げることなくモータの振動を低減できる。又、
その他の実施形態として図12の(a)に示すように、
ロータ1の永久磁石10aの形状を櫛歯状にするか、若
しくは図11の(b)に示すように、永久磁石10bの
着磁を櫛歯状にする方法がある。なお、図12におい
て、(a)、(b)のケースは、永久磁石10a又は1
0bをA相ステータ5aとB相ステータ5bにそれぞれ
対応させた分割型の例を示し、(c)、(d)のケース
は、1個の永久磁石10cまたは10dをA相ステータ
5aとB相ステータ5bに対応させた一体型の例を示
す。
型パルスモータによって説明されているが、図13に示
すように、A相ステータ、B相ステータを直線状に開い
たA相ステータ5cとB相ステータ5dを電気角で90
度ずらせて平行に配置し、その上を、進行方向にS極、
N極を交互に配したロータ1aを狭い間隔を保持して移
動自在に配置し、A相コイル2dとB相コイル2eにパ
ルス信号を加えて、ステータ極歯3a,4a上をロータ
1aが移動するリニアモータタイプのものに本発明を適
用し、ロータ1aの永久磁石の幅方向長さMとA相ステ
ータ5d並びにB相ステータ5eを構成している外側ヨ
ーク3の極歯3aの歯元長さLを、ロータ1aとの磁気
回路にてA相コイル並びにB相コイルに鎖交する磁束、
即ち、夫々のステータ極歯3a及びステータ極歯4aに
誘起される誘導起電力に含まれる第3次高調波の位相
が、電気角で180度の違いになるように内側ヨーク4
のステータ極歯4aとのスキュー量を多く形成できるよ
うに、M<Lの関係としても、回転型のものと同様な効
果が得られることは明らかである。なお、リニア型ステ
ッピングモータの構造については、特願平7ー2439
2号(特開平8−223901号公報)により一層詳細
に示されている。
したが、本発明の主旨の範囲内で種々の変形や応用が可
能であり、これらの変形や応用を本発明の範囲から排除
するものではない。
N極、S極が進行方向に交互に着磁された永久磁石を有
するロータと、前記永久磁石と間隔を保持して対向し、
コイルに流れる電流によりロータの進行方向に隣接して
配置された少なくとも1相分のステータ極歯にN極とS
極を発生するステータとを具備するモータにおいて、1
相を構成するステータ極歯の異極歯間の磁束通過有効面
積の大きさを、夫々のステータ極歯から発生する高調波
の位相を電気角で180度ずらす面積に異ならせて、そ
れらの高調波を打ち消し合わせるように構成したので、
トルク特性を下げることなく、ロータイナーシャを増加
させず、従来のステッピングモータの問題点であったモ
ータの回転振動を小さくすることが出来、しかも角度精
度を向上させたモータがコストを上げることなく得ら
れ、高精度のモータが安価にでき、ステッピングモータ
の応用範囲を更に拡大できる。
視図である。
ある。
と永久磁石の位置関係を示す図である。
ある。
係を示す図である。
3次高調波の比較図である。
図である。
比較図である。
ある。
性の比較図である。
ステッピングモータの縦断面図である。
又は着磁を櫛歯状とした概略図である。
構成を示した図である。
Claims (7)
- 【請求項1】N極、S極が進行方向に交互に着磁された
永久磁石を有するロータと、前記永久磁石と間隔を保持
して対向し、コイルに流れる電流によりロータの進行方
向に隣接して配置された少なくとも1相分のステータ極
歯にN極とS極を発生するステータとを具備するモータ
において、 1相を構成するステータ極歯の異極歯間の磁束通過有効
面積の大きさを、夫々のステータ極歯から発生する高調
波の位相を電気角で180度ずらすように面積を異なら
せて、それらの高調波を打ち消し合わせることを特徴と
するモータ構造。 - 【請求項2】前記ステータの極歯の異極歯間での永久磁
石の有効面積の大きさの違いを、誘導起電力波形におい
て第3次高調波の電気角の位相差で、180度となるよ
うに調整したことを特徴とする請求項1記載のモータ構
造。 - 【請求項3】前記モータはステータを直線状に形成した
リニアモータであることを特徴とする請求項1又は請求
項2に記載のモータ構造。 - 【請求項4】前記モータはロータが円筒形の永久磁石を
備えたロータ回転型ステッピングモータであることを特
徴とする請求項1又は請求項2に記載のモータ構造。 - 【請求項5】上記ステータは、各極歯の位置関係を互い
に電気角で90度ずらせて2個積層したことを特徴とす
る請求項1又は請求項2に記載のモータ構造。 - 【請求項6】ロータの永久磁石の幅と位置とを調整して
1相を構成する2個のステータ極歯と、これらと対向す
るロータの永久磁石の有効面積を変えることを特徴とす
る請求項1又は請求項2に記載のモータ構造。 - 【請求項7】1相を構成する2個のステータ極歯と、こ
れらと対向するロータの永久磁石の各磁極の着磁面積を
調節して1相を構成する2個のステータ極歯と、これら
と対向するロータの永久磁石の有効面積を変えることを
特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモータ構造。
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Family Applications (1)
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Country Status (2)
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