JPH10223737A - 半導体製造装置用のサセプタ及びこのサセプタを使用するウエーハ着脱方法 - Google Patents

半導体製造装置用のサセプタ及びこのサセプタを使用するウエーハ着脱方法

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JPH10223737A
JPH10223737A JP2776497A JP2776497A JPH10223737A JP H10223737 A JPH10223737 A JP H10223737A JP 2776497 A JP2776497 A JP 2776497A JP 2776497 A JP2776497 A JP 2776497A JP H10223737 A JPH10223737 A JP H10223737A
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義和 森山
Nobuhisa Omura
信久 大村
Hideo Furushima
英男 古嶋
Sumio Isomura
住夫 磯村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエーハの自動着脱に適した構造を備え、且
つその表面に大きな溝を設けずに済むサセプタの構造を
提供する。 【解決手段】 本発明のサセプタ2は、ウエーハ1の外
周部に沿って、表面の少なくとも三箇所に凹部3を備え
る。これらの凹部3の中には、それぞれ突き上げピン4
が配置されている。突き上げピン4は、中間に支点5を
有し、先端部4aがウエーハ1の周縁部の下側に位置
し、後端部4bがウエーハ1の外周の外側に位置し、支
点5の回りで上下方向の傾動が可能である。突き上げピ
ン4の後端部4bを、ウエーハ搬送装置側に設けられた
ピン18で押し下げることによって、突き上げピン4の
先端部4aを押し上げ、これによってウエーハ1をサセ
プタ2の表面から持ち上げた状態で、ウエーハ1の移載
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CVD装置などの
半導体製造装置において半導体のウエーハを保持するた
めに使用されるサセプタの構造に係り、特に、半導体の
ウエーハをサセプタに対して自動着脱する際に好適な構
造、及び自動搬送装置を用いて当該サセプタに対してウ
エーハを着脱する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CVD装置などの半導体製造装置
において、搬送用ロボットなどの自動搬送装置を使用し
てサセプタ上にウエーハを降ろし、あるいはサセプタ上
からウエーハを取り出すために、図5に示す様に、ウエ
ーハ1の外周部の下側に当るサセプタ2の表面に溝9を
設け、自動搬送装置のチャック16の爪17が、この溝
9を介して、ウエーハ1の周縁部の下側に挿入される様
にしている。
【0003】(従来技術の問題点)ウエーハ1はサセプ
タ2から、直接、チャックの爪17によって持ち上げら
れて搬送されるため、サセプタ2に形成されるチャック
の爪17用の溝9として、かなり大きな溝を設ける必要
がある。
【0004】この様な大きな溝がサセプタの表面に形成
されているので、CVDプロセスの間に反応ガスがウエ
ーハ1の裏面側に回り込み、回り込んだ反応ガスによっ
てウエーハ1の温度が局部的に低下するために、ウエー
ハの温度の均一性が損なわれ、これによって、形成され
る気相成長層の膜厚の均一性が低下するという問題があ
った。
【0005】また、回り込んだ反応ガスによってウエー
ハ1の裏面側にも気相成長層が形成されると、製造され
るエピタキシャル・ウエーハの商品価値が損われるとい
う問題もあった。更に、ウエーハ1がサセプタ2上に置
かれたとき、サセプタ2の余熱によって、ウエーハ1が
裏面側から暖められ、表面と裏面との間の温度差によっ
て反りを生ずることがあり、この反りによってウエーハ
1の位置が動いてしまう問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の様な
問題を解決すべくなされたもので、本発明の目的は、ウ
エーハの自動着脱に適した構造を備え、且つその表面に
大きな溝を設けずに済むサセプタの構造を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のサセプタは、半
導体製造装置において半導体のウエーハが搭載されるサ
セプタであって、ウエーハの外周部に沿って、表面の少
なくとも三箇所に凹部を備え、この凹部の中に、中間に
支点を有し、先端部がウエーハの周縁部の下側に位置
し、後端部がウエーハの外周の外側に位置し、前記支点
の回りで上下方向の傾動が可能な突き上げピンが配置さ
れていることを特徴とする。
【0008】なお、望ましくは、前記突き上げピンは、
その上面の、ウエーハの外周部に隣接する部分にウエー
ハの面方向の移動を拘束するための突起部を備える。本
発明のサセプタに対するウエーハの着脱は、ウエーハ搬
送装置を用いて、以下の様に行われる。
【0009】即ち、サセプタ上にウエーハを置くとき
は、前記突き上げピンの後端部を押し下げることによっ
て前記突き上げピンの先端部を押し上げ、この状態でウ
エーハ搬送装置のチャックの爪の上から前記突き上げピ
ンの先端部にウエーハを移載し、次いで前記突き上げピ
ンの先端部を下げてウエーハをサセプタ上に降ろす。一
方、サセプタ上からウエーハを取り出すときは、前記突
き上げピンの後端部を押し下げることによって前記突き
上げピンの先端部を押し上げ、これによりウエーハをサ
セプタ表面から持ち上げた状態で、前記突き上げピンの
先端部からウエーハ搬送装置のチャックの爪の上にウエ
ーハを移載する。
【0010】本発明のサセプタによれば、ウエーハの周
縁部の下側に当たるサセプタの表面部分には、前記突き
上げピンの先端部分を収容するための小さな溝を設ける
だけで、サセプタに対するウエーハの着脱が可能になる
ので、従来の構造によるサセプタと比較して、ウエーハ
の裏面側への反応ガスの回り込みを大幅に減少させるこ
とができる。この結果、CVDプロセスの間におけるウ
エーハの温度の均一性が改善されるので、ウエーハ表面
に形成される気相成長層の膜厚分布の均一性を向上さ
せ、また、ウエーハの裏面側における気相成長層の形成
を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1及び図2に、本発明のサセプ
タの構造の一例を示す。なお、図2は図1のA−A部の
部分拡大断面図を表す。図中、1はウエーハ、2はサセ
プタ、3は凹部、4は突き上げピン、5は支点、6はス
トッパ(突起部)を表す。
【0012】サセプタ2の表面には、ウエーハ1の外周
部に沿った位置の4箇所に、凹部3が形成されている。
これらの各凹部3の中には、それぞれ突き上げピン4が
配置されている。突き上げピン4は、中間に支点5を有
し、その先端部4aがウエーハ1の周縁部の下側に位置
し、後端部4bがウエーハ1の外周の外側に位置し、こ
の支点5の回りで上下方向の傾動が可能である。なお、
この他に、突き上げピン4の上面には、ウエーハ1の外
周部の外側の近傍に当たる部分に突起状のストッパ6が
設けられており、ウエーハ1の面方向の位置ずれを拘束
する機能を備えている。
【0013】図3に、この突き上げピン4を用いて、ウ
エーハ1をサセプタ2の表面から上方に持ち上げた状態
を示す。この突き上げピン4は、てこの原理を利用した
もので、図3に示す様に、突き上げピン4の後端部4b
をウエーハの搬送装置等に設けられたアーム18を用い
て押し下げることによって、支点5の回りで突き上げピ
ン4を傾動させて、突き上げピン4の先端部4aを押し
上げ、これによって、ウエーハ1をサセプタ2の表面か
ら上方に持ち上げることができる。また、突き上げピン
4の先端が下げられた状態では、突き上げピンの先端部
4aがサセプタ2の表面より上方へ出ないように、突き
上げピン4を収容する凹部3の深さが設定されている。
【0014】図4に、上記のサセプタ2を使用するウエ
ーハ1の自動搬送装置の概要を示す。搬送ヘッド11
は、ロボット式あるいはガイドレール式などの移動装置
により、サセプタ2上でのウエーハのセット位置と、カ
セット(図示せず)等のウエーハ収納位置との間を移動
するようになっている。
【0015】搬送ヘッド11の前面には昇降ガイド12
を介して昇降体13が取り付けられ、昇降体13の前面
には水平ガイド14を介して一対のスライダ15が取り
付けられ、各スライダ15の前方にはそれぞれチャック
16が取り付けられている。
【0016】また、昇降体13には、前記の突き上げピ
ン4を操作するためのアーム18が取り付けられてい
る。昇降体13は、サセプタ2上のウエーハ1のセット
位置の上方において、昇降ガイド12に沿って昇降され
る。突き上げピン4によってウエーハ1がサセプタ2か
ら持ち上げられている状態で、一対のスライダ15を水
平ガイド14に沿って対称方向に移動させて、チャック
16を開閉することにより、チャックのツメ17がウエ
ーハ1の下方で出し入れされる。
【0017】次に、この自動搬送装置を用いて、サセプ
タ2に対してウエーハ1を着脱する際の動作について説
明する。先ず、処理対象のウエーハはカセット(図示せ
ず)に収容された状態でCVD装置に搬送され、CVD
装置にセットされる。次に、ウエーハはロボットアーム
によってカセットから抜き取られ、搬送台(図示せず)
の上に運ばれる。搬送台の上に水平に載せられたウエー
ハは、搬送ヘッド11のチャック16で持ち上げられ、
CVD装置内の指示されたサセプタの上方まで、そのま
ま平行に搬送される。
【0018】一方、サセプタ2には、先に図1及び図2
に示した様に、ウエーハ1の外周に沿った4箇所に突き
上げピン4が組み込まれている。但し、これらの突き上
げピン4とチャックの爪17とは互いに干渉しないよう
に、その配置は円周方向にずらされている。
【0019】ウエーハ1がサセプタ2上に平行に搬送さ
れた後、昇降体13を降下させ、それによってアーム1
8で突き上げピン4を操作して、突き上げピン4の先端
部を押し上げる、これによりチャックの爪17によって
支えられていたウエーハ1が、突き上げピン4の先端部
の上に移される(図3参照)。ここで、チャック16を
開いて、昇降体13を上昇させ、更に搬送ヘッド11を
移動させて、次のウエーハを取りに戻る。一方、昇降体
13の上昇に伴い、突き上げピン4の先端部が下がり、
ウエーハ1はサセプタ2の上面にセットされる(図2参
照)。
【0020】なお、サセプタ2の上に置かれたウエーハ
1に熱による反りが生じても、突き上げピン4の上面に
設けられたストッパ6(図2参照)によって、ウエーハ
1は定位置を維持することができる。
【0021】ウエーハ1の反りがなくなった状態では、
サセプタ2の上面とウエーハ1の下面とは密着している
が、突き上げピン4の先端部が収容されている凹部3の
部分には小さな隙間ができる。しかし、従来の、チャッ
クの爪が挿入されるための溝9(図5)と比較すると遥
かに小さな隙間であり、その影響は僅かである。
【0022】この様にして、サセプタ2の上に規定枚数
のウエーハのセットが完了した後、気相成長のプロセス
が開始される。本発明に基づくサセプタを使用した場
合、サセプタの表面のウエーハ1の周縁部の下側に当た
る部分には、突き上げピン4の先端部を収容するための
極く小さな凹部が設けられているのみなので、従来の構
造によるサセプタ(図5)の場合と比較して、ウエーハ
の裏面側に回り込む反応ガスの量を大幅に減少させるこ
とができる。この結果、ウエーハの温度の均一性が改善
され、気相成長により形成される膜厚分布の均一性が向
上する。また、同時に、ウエーハの裏面側での気相成長
層の形成を防止することができる。
【0023】気相成長のプロセスが終了した後、再び、
搬送ヘッド11をウエーハ1の上方へ移動し、昇降体1
3を下降させ、アーム18で突き上げピン4の後端部を
押し下げて突き上げピン4の先端部を押し上げ、これに
よりウエーハ1をサセプタ2の表面から持ち上げる。こ
の状態で、チャック16を閉じて昇降体13を上昇させ
る。これにより、ウエーハ1は突き上げピン4の先端部
からチャックの爪17の上に移載される。次いで、搬送
ヘッド11を移動して、ウエーハ1を搬送台まで送る。
搬送台に乗せられたウエーハはロボットアームによって
カセットの中に戻される。
【0024】
【発明の効果】CVD装置を用いて気相成長層の形成を
行う際に、本発明に基づくサセプタを使用すれば、気相
成長のプロセスの間でのウエーハの温度の均一性を改善
し、気相成長層の膜厚分布の均一性を向上させることが
できる。また、本発明に基づくサセプタを使用すれば、
ウエーハの裏面側での気相成長層の形成を防止すること
ができるので、エピタキシャル・ウエーハを製品として
製造する場合、その外観を清浄に保ち、商品価値を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく半導体製造装置用のサセプタの
一例の概要を示す図。
【図2】本発明に基づくサセプタにおいて、突き上げピ
ンの取り付け部分の詳細を示す拡大断面図。
【図3】本発明に基づくサセプタにおいて、突き上げピ
ンの動きを示す拡大断面図。
【図4】本発明に基づくサセプタを使用する、ウエーハ
の自動移載装置の構成の一例を示す図。
【図5】従来のサセプタの構造、及び従来のサセプタに
対してウエーハを着脱する方法を示す図。
【符号の説明】
1・・・ウエーハ、2・・・サセプタ、3・・・凹部、
4・・・突き上げピン、5・・・支点、6・・・ストッ
パ(突起部)、9・・・溝部、11・・・搬送ヘッド、
12・・・昇降ガイド、13・・・昇降体、14・・・
水平ガイド、15・・・スライダ、16・・・チャッ
ク、17・・・チャックの爪、18・・・アーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯村 住夫 静岡県沼津市大岡2068の3 東芝機械株式 会社沼津事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体製造装置において半導体のウエー
    ハが搭載されるサセプタであって、 ウエーハの外周部に沿って、表面の少なくとも三箇所に
    凹部を備え、 この凹部の中に、中間に支点を有し、先端部がウエーハ
    の周縁部の下側に位置し、後端部がウエーハの外周の外
    側に位置し、前記支点の回りで上下方向の傾動が可能な
    突き上げピンが配置されていることを特徴とする半導体
    製造装置用のサセプタ。
  2. 【請求項2】 前記突き上げピンは、その上面の、ウエ
    ーハの外周部に隣接する部分にウエーハの面方向の移動
    を拘束するための突起部を備えたことを特徴とする請求
    項1に記載の半導体製造装置用のサセプタ。
  3. 【請求項3】 半導体製造装置において、ウエーハ搬送
    装置を用いてサセプタに対してウエーハを着脱する方法
    であって、 ウエーハの外周部に沿って、サセプタの表面の少なくと
    も三箇所に凹部を設けるとともに、この凹部に、中間に
    支点を有し、先端部がウエーハの周縁部の下側に位置
    し、後端部がウエーハの外周の外側に位置し、前記支点
    の回りで上下方向の傾動が可能な突き上げピンを配置
    し、 サセプタ上にウエーハを置くときは、前記突き上げピン
    の後端部を押し下げることによって前記突き上げピンの
    先端部を押し上げ、この状態でウエーハ搬送装置のチャ
    ックの爪の上から前記突き上げピンの先端部にウエーハ
    を移載し、次いで前記突き上げピンの先端部を下げてウ
    エーハをサセプタ上に降ろし、 一方、サセプタ上からウエーハを取り出すときは、前記
    突き上げピンの後端部を押し下げることによって前記突
    き上げピンの先端部を押し上げ、これによりウエーハを
    サセプタの表面から持ち上げた状態で、前記突き上げピ
    ンの先端部からウエーハ搬送装置のチャックの爪の上に
    ウエーハを移載することを特徴とする半導体製造装置に
    おけるウエーハ着脱方法。
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