JPH10221132A - 渦流量計 - Google Patents

渦流量計

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JPH10221132A
JPH10221132A JP2779997A JP2779997A JPH10221132A JP H10221132 A JPH10221132 A JP H10221132A JP 2779997 A JP2779997 A JP 2779997A JP 2779997 A JP2779997 A JP 2779997A JP H10221132 A JPH10221132 A JP H10221132A
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Seiichiro Takahashi
誠一郎 高橋
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 様々なノイズを効果的に除去し、安定した流
量検出を確保できる渦流量計を実現する。 【解決手段】 (1)渦流量信号に帯域分割フィルタを
通過させる。帯域分割フィルタは周波数成分を抽出す
る。(2)再構成回路は、等しいサンプリング周波数で
抽出した信号どうしを加算し、加算を行う毎にサンプリ
ング周期を2倍ずつしていき、分割して抽出した信号を
もとの信号に再現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルマン渦により
発生する交番信号を検出し、この交番信号にフィルタを
通過させアナログ/デジタル変換器でアナログ/デジタ
ル変換して得た渦流量信号をマイクロプロセッサを用い
て信号処理し、測定流体の流量を測定する渦流量計に関
するものである。更に詳しくは、安定した流量検出を確
保するための改良を施した渦流量計に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】渦流量計は、測定流体中に配設された渦
発生体の後方に発生するカルマン渦の発生周波数が流速
に比例することを利用したものであり、構造が簡単で、
測定可能範囲が広く、測定精度が高いことから各種流体
の流量測定に広く用いられている。
【0003】図4は従来における渦流量計の構成例を示
した図である。図4において、1,2は測定流体中に発
生するカルマン渦を微弱な交流電荷として検出するセン
サ、3,4はセンサ1,2から出力された微弱な交流電
荷信号を交流電圧信号に変換する電荷電圧変換回路、5
はノイズバランス回路、6はノイズバランス回路5を経
た電荷電圧変換回路3の出力と電荷電圧変換回路4の出
力を加算増幅する加算回路である。カルマン渦により2
つのセンサ1,2にかかる応力は異なる。このため、2
つのセンサ1,2の出力に含まれるノイズ信号のレベル
は異なる。電荷電圧変換回路3と4の出力をそのまま加
算したのでは加算信号にノイズ成分が残ってしまう。ノ
イズバランス回路5は、2つのセンサ1,2の出力に含
まれるノイズ信号のレベル比に相当する係数を電荷電圧
変換回路3の出力に掛けてから電荷電圧変換回路4の出
力と加算し、これによってノイズ成分を除去する。7は
加算回路6の出力のノイズを除去するアクティブフィル
タ、8はアクティブフィルタ7の出力を渦周波数に応じ
たパルス信号に変換するシュミットトリガ回路である。
【0004】9はマイクロプロセッサで、周波数/デジ
タル変換器、メモリ等を有していて、シュミットトリガ
回路8のパルス出力を周波数/デジタル変換器によりデ
ジタル信号に変換し、このデジタル信号を用いてメモリ
に格納された流量演算に必要な定数及び演算プログラム
により流量を算出する。算出値はパルス信号として出力
される。10はマイクロプロセッサ9が出力したパルス
信号を絶縁伝送するトランス、11は絶縁伝送したパル
ス信号を電圧信号に変換するF/V変換器、12は変換
した電圧信号を例えば4〜20mAの電流信号に変換す
るV/I変換器である。V/I変換器11で変換された
電流信号は2本の伝送線を介して負荷に伝送される。
【0005】13はマイクロプロセッサ9の制御信号に
基づいてアクティブフィルタ7のコーナー周波数を変え
る高周波減衰回路、14は加算回路6の出力に含まれた
ノイズ成分を判別するノイズ判別回路、15はノイズ判
別回路14の判別結果を示す電圧信号を周波数信号に変
換してマイクロプロセッサ9に入力するV/F変換回路
である。
【0006】図4の渦流量計では、渦の信号成分に重畳
するノイズ成分として次のものがある。 配管の振動によるノイズ ビート状ノイズのような低周波ノイズ 渦発生体の共振等による高周波ノイズ スパイク状ノイズ これらのノイズはアクティブフィルタ7によってかなり
低減することができるが、なお低減されずに残っている
ノイズ成分が信号成分に対して悪影響を及ぼす。このた
め、シュミットトリガ回路8でノイズ成分を信号成分と
してパルス化してしまったり、信号成分をパルス化する
のを見落としたりすることがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した問題
点を解決するためになされたものであり、ノイズが重畳
した渦信号に帯域を分割したフィルタを通過させること
によって、様々なノイズを効果的に除去し、安定した流
量検出を確保できる渦流量計を実現することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は次のとおりの構
成になった渦流量計である。 (1)カルマン渦により発生する交番信号を検出し、こ
の交番信号にフィルタを通過させアナログ/デジタル変
換器でアナログ/デジタル変換して得た渦流量信号をマ
イクロプロセッサを用いて信号処理し、測定流体の流量
を測定する渦流量計において、コーナー周波数がf
m(fmは渦流量信号の最大周波数)の前段ローパスフィ
ルタと、0〜fmの帯域を1/2ずつに区切り、上半分
の帯域の周波数成分をハイパスフィルタ、下半分の帯域
の周波数成分をローパスフィルタでそれぞれ抽出し、さ
らに0〜fm/2の帯域を1/2ずつに区切り、上半分
の帯域の周波数成分をハイパスフィルタ、下半分の帯域
の周波数成分をローパスフィルタでそれぞれ抽出し、以
下同様に帯域を1/2ずつ細分化していき周波数成分を
抽出するとともに、0〜fmの帯域を1/2ずつに区切
って抽出した周波数成分はサンプリング周波数fs/2
(fsは前記アナログ/デジタル変換器の変換周波数)
でサンプリングし、0〜fm/2の帯域を1/2ずつに
区切って抽出した周波数成分はサンプリング周波数fs
/4でサンプリングし、以下同様に帯域を1/2ずつ細
分化する毎にサンプリング周波数を1/2倍にしていく
帯域分解回路を有する帯域分割フィルタと、前記帯域分
解回路で抽出した信号の中で信号強度が最大の成分を信
号成分とし、この信号成分をもとに流量を算出する演算
手段と、を具備したことを特徴とする渦流量計。 (2)前記帯域分割フィルタは、等しいサンプリング周
波数で抽出した信号どうしを加算し、加算を行う毎にサ
ンプリング周期を2倍ずつしていき、前記帯域分解回路
で分割して抽出した信号をもとの信号に再現する再構成
回路を有することを特徴とする(1)記載の渦流量計。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を説明
する。図1は本発明の一実施例を示した構成図である。
図1で図4と同一のものは同一符号を付ける。図1では
センサが1個である場合を例示しているが、センサを2
個用いる渦流量計にも図1の実施例は適用可能である。
図1で、20は電荷電圧変換回路3の出力が通過するア
ンチエイリアシングフィルタ、21はフィルタ20を通
過後の信号をアナログ/デジタル変換するアナログ/デ
ジタル変換器(A/D変換器)、22はアナログ/デジ
タル変換器21の出力(渦流量信号)の高周波成分を除
去するローパスフィルタ(ローパスフィルタをLPFと
する)である。請求範囲でいう前段フィルタはLPF2
2である。LPF22のコーナー周波数は渦流量信号の
最大周波数fmに設定されている。
【0010】23はデジタルフィルタで構成された帯域
分割フィルタで、通過帯域が異なるフィルタを組み合わ
せて構築され、各フイルタで帯域を分割して周波数成分
を抽出する。24はマイクロプロセッサ、241はマイ
クロプロセッサ24に設けられた演算手段で、帯域分割
フィルタ23を通過後のデジタル信号を用いてROM2
5やRAM26に格納された流量演算に必要な定数及び
演算プログラムにより流量を算出する。算出値はデジタ
ル信号として出力される。27はマイクロプロセッサ2
4が出力したデジタル信号をアナログ信号に変換するデ
ジタル/アナログ変換器(D/A変換器)、28はD/
A変換器27の変換信号を所定の形式の信号、例えば4
〜20mAの電流信号に変換して出力する出力段回路で
ある。変換された信号は負荷に伝送される。
【0011】図2は帯域分割フィルタ23の具体的構成
例を示した図である。図2に示すように帯域分割フィル
タ23は帯域分割回路231と再構成回路232とから
なる。帯域分割回路231で、A1及びB1はLPF2
2の出力段に接続されたLPF及びハイパスフィルタ
(ハイパスフィルタをHPFとする)、S1及びS2は
LPFA1及びHPFB1の出力段にそれぞれ接続され
たサンプリング回路である。LPFA1のコーナー周波
数はfm/2である。HPFB1の通過帯域はfm/2〜
mである。サンプリング回路S1とS2のサンプリン
グ周波数はfs/2(fsはA/D変換器21の変換周波
数)である。LPFA1、HPFB1及びサンプリング
回路S1,S2で分割段を構成している。図1では分割
段が4段設けられている。A/D変換器21は変換周波
数fsで変換を行うため、LPF22からは周波数fs
変換データが出力され、この出力がLPFA1とHPF
B1に与えられる。サンプリング回路S1とS2は、L
PFA1とHPFB1の出力をサンプリング周波数fs
/2でサンプリングを行う。これにより、サンプリング
回路S1とS2ではサンプリングするデータが1/2に
間引かれている。これをダウンサンプリングとする。周
波数を1/2に落とすダウンサンプリングは、サンプリ
ング回路S1とS2から出力されるデータの中で、奇数
番目のデータまたは偶数番目のデータをサンプリングす
ることによって実現できる。図1ではダウンサンプリン
グを下向きの矢印で表す。
【0012】A2及びB2はサンプリング回路S1に接
続されたLPF及びHPF、S3及びS4はLPFA2
及びHPFB2にそれぞれ接続されたサンプリング回路
である。LPFA2のコーナー周波数はfm/4であ
る。HPFB2の通過帯域はfm/4〜fm/2である。
サンプリング回路S3とS4のサンプリング周波数はf
s/4である。
【0013】以下、分割段が後段へいくに従ってLPF
とHPFで周波数成分を抽出する帯域を低周期側に1/
2ずつ細分化していくとともに、サンプリング周波数を
1/2倍ずつしていく。LPFA3のコーナー周波数は
m/8、HPFB3の通過帯域はfm/8〜f m/4で
ある。サンプリング回路S3とS4のサンプリング周波
数はfs/8である。LPFA4のコーナー周波数はfm
/16、HPFB3の通過帯域はfm/16〜fm/8で
ある。サンプリング回路S3とS4のサンプリング周波
数はfs/16である。
【0014】N段目の分割段では、LPFのコーナー周
波数はfm/2N、HPFの通過帯域はfm/2N〜fm
N-1である。サンプリング回路S3とS4のサンプリ
ング周波数はfs/2Nである。
【0015】再構成回路232で、E7及びE8はサン
プリング回路S7及びS8に接続されたサンプリング回
路である。サンプリング回路E7及びE8は、サンプリ
ング周波数fs/8でサンプリングを行う。サンプリン
グ回路S7及びS8からサンプリング回路E7及びE8
に至るときにサンプリング周波数fs/16からfs/8
へと高められる。これをアップサンプリングとする。図
1ではアップサンプリングを上向きの矢印で表す。LP
FC4はLPFA4と同一の周波数特性で、HPFD4
はHPFB4と同一の周波数特性になっている。F4は
HPFD4とHPFB4の出力を加算する加算回路であ
る。LPFC3、HPFD4、サンプリング回路E7,
E8及び加算回路F4で再構成段を構成している。図1
では再構成段が4段設けられている。LPFC1、LP
FC2、LPFC3はLPFA1、LPFA2、LPF
A3とそれぞれ同一の周波数特性になっている。HPF
D1、HPFD2、HPFD3はHPFB1、HPFB
2、HPFB3とそれぞれ同一の周波数特性になってい
る。サンプリング回路E5,E6のサンプリング周波数
はfs/4、サンプリング回路E3,E4のサンプリン
グ周波数はfs/2、サンプリング回路E1,E2のサ
ンプリング周波数はfsである。
【0016】再構成回路232は、各再構成段で2倍ず
つアップサンプリングし、サンプル数の等しいLPFと
HPFの出力を加算することにより、帯域分解回路23
1で分割して抽出した信号を再現する。
【0017】図1の渦流量計が信号成分を検出する動作
を説明する。図3は各フィルタの周波数特性を示した図
である。図3(a)はLPF22の周波数特性を示した
図である。LPF22のコーナー周波数fmは、配管の
口径、流体密度、最大流量等によって決められる最大渦
周波数に設定される。これによって、最大渦周波数以上
の周波数成分のノイズが除去される。A/D変換器21
が変換周波数fsで変換する変換データがLPF22に
与えられる。LPF22の出力にHPFB1とLPFA
1を通過させると、周波数帯域は図3(b)のW1とW
2に制限される。帯域W1はfm/2〜fmで、帯域W2
は0〜fm/2である。LPFA1とHPFB1の通過
信号をサンプリング周波数fs/2でサンプリングす
る。
【0018】以下、同様にして帯域を1/2ずつ細分化
していき、サンプリング周波数を1/2倍ずつして周波
数成分を抽出する。図3のW3,W4,W5,W6,W
7,W8は、それぞれHPF2,LPF2,HPF3,
LPF3,HPF4,LPF4の周波数特性を示してい
る。これによって、W0,W1,W3,W5,W7の5
つの帯域に分割して周波数成分を抽出する。
【0019】マイクロプロセッサ24は、帯域を分割し
て抽出した周波数成分の中で信号強度が最大の周波数成
分を渦周波数成分とし、これを演算手段241で演算
し、流量を算出する。
【0020】スパイク状のノイズに対しては、移動平均
をとり、演算周期毎の各帯域の信号強度を測定すること
によって、定常的な信号でないことを判別できる。
【0021】図1の例では分割段が4段設けられている
が、分割段数はこれ以外でもよい。一般に、分割段がN
段のときは、N+1個の帯域に分割して周波数成分を抽
出する。
【0022】流量を算出するだけであれば、上述した帯
域を分割して周波数成分を抽出する処理だけでよい。信
号波形を確認したいときは、帯域を分割して周波数成分
を抽出する処理と逆の処理が必要である。このために、
再構成回路232でサンプル数の等しいLPFとHPF
の信号どうしを加算し、2倍にアップサンプリングし、
この処理をLPFC1とHPFD1の出力を加算するま
で繰り返すことにより信号を再現する。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ノイズが重畳した渦信
号を帯域分割フィルタで帯域を分割して周波数成分を抽
出している。これによって、様々なノイズを効果的に除
去し、安定した流量検出を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示した構成図である。
【図2】帯域分割フィルタの具体的構成例を示した図で
ある。
【図3】分割帯域フィルタを構成する各フィルタの周波
数特性を示した図である。
【図4】従来における渦流量計の構成例を示した図であ
る。
【符号の説明】
1 センサ 3 電荷電圧変換回路 22 LPF 23 帯域分割フィルタ 231 帯域分割回路 232 再構成回路 24 マイクロプロセッサ 241 演算手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルマン渦により発生する交番信号を検
    出し、この交番信号にフィルタを通過させアナログ/デ
    ジタル変換器でアナログ/デジタル変換して得た渦流量
    信号をマイクロプロセッサを用いて信号処理し、測定流
    体の流量を測定する渦流量計において、 コーナー周波数がfm(fmは渦流量信号の最大周波数)
    の前段ローパスフィルタと、 0〜fmの帯域を1/2ずつに区切り、上半分の帯域の
    周波数成分をハイパスフィルタ、下半分の帯域の周波数
    成分をローパスフィルタでそれぞれ抽出し、さらに0〜
    m/2の帯域を1/2ずつに区切り、上半分の帯域の
    周波数成分をハイパスフィルタ、下半分の帯域の周波数
    成分をローパスフィルタでそれぞれ抽出し、以下同様に
    帯域を1/2ずつ細分化していき周波数成分を抽出する
    とともに、0〜fmの帯域を1/2ずつに区切って抽出
    した周波数成分はサンプリング周波数fs/2(fsは前
    記アナログ/デジタル変換器の変換周波数)でサンプリ
    ングし、0〜fm/2の帯域を1/2ずつに区切って抽
    出した周波数成分はサンプリング周波数fs/4でサン
    プリングし、以下同様に帯域を1/2ずつ細分化する毎
    にサンプリング周波数を1/2倍にしていく帯域分解回
    路を有する帯域分割フィルタと、 前記帯域分解回路で抽出した信号の中で信号強度が最大
    の成分を信号成分とし、この信号成分をもとに流量を測
    定する演算手段と、を具備したことを特徴とする渦流量
    計。
  2. 【請求項2】 前記帯域分割フィルタは、等しいサンプ
    リング周波数で抽出した信号どうしを加算し、加算を行
    う毎にサンプリング周期を2倍ずつしていき、前記帯域
    分解回路で分割して抽出した信号をもとの信号に再現す
    る再構成回路を有することを特徴とする請求項1記載の
    渦流量計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3222976A1 (en) 2016-03-22 2017-09-27 Yokogawa Electric Corporation Field device and detector
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