JPH10198355A - 周波数検出装置 - Google Patents

周波数検出装置

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JPH10198355A
JPH10198355A JP8358796A JP35879696A JPH10198355A JP H10198355 A JPH10198355 A JP H10198355A JP 8358796 A JP8358796 A JP 8358796A JP 35879696 A JP35879696 A JP 35879696A JP H10198355 A JPH10198355 A JP H10198355A
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signal
frequency
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digital signal
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JP8358796A
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Shinji Tsuge
紳二 柘植
Kotoe Yasuhara
琴江 安原
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Roland Corp
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Roland Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】全ての可聴周波数帯域において、瞬時に精度の
高い周波数検出を簡便で小規模な構成で行う。 【解決手段】入力波形信号をデジタル信号に変換するA
/D変換器と、A/D変換器により変換されたデジタル
信号から周波数検出に不要な成分を除去する第1の処理
を行うものであり、入力波形信号の性質に応じて第1の
処理の処理内容を変更するデジタル信号処理手段と、デ
ジタル信号処理手段によって不要な成分を除去されたデ
ジタル信号を、連続的なアナログ信号に変換する第1の
D/A変換器と、第1のD/A変換器によって変換され
たアナログ信号の所定のポイント間の時間間隔を計数す
る計数手段と、計数手段による計数結果に基づいて、入
力波形信号の周波数を決定する周波数決定手段とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周波数検出装置に
関し、さらに詳細には、ハーモニー効果付加装置におけ
る周波数の検出、または音響フィードバックや定常ノイ
ズ除去装置における周波数の検出、あるいは、所謂、ギ
ター・シンセサイザーのように入力波形信号の周波数に
より波形生成を制御する波形生成装置における周波数の
検出などのように、リアルタイムで瞬時に入力波形信号
の基本周波数を検出する際に用いて好適な周波数検出装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、リアルタイムで瞬時に入力波
形信号の周波数を検出する周波数検出装置としては、入
力波形信号をA/D(アナログ/デジタル)変換器によ
り一旦A/D変換した後に、デジタル信号処理用の集積
回路たるDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)に
よって、入力波形信号に含まれるノイズや倍音といった
周波数の測定に不要な成分をLPF(ロー・パス・フィ
ルター)により低減させて波形整形する処理を行うとと
もに、さらに波形整形された信号のレベルが所定の閾値
より大きいか否かの論理変化の時間間隔をカウンター
(計数手段)によりカウント(計数)し、そのカウント
値に基づいて周波数を算出して、入力波形信号の周波数
を得るようにした周波数検出装置が知られている。
【0003】しかしながら、こうした従来の周波数検出
装置にあっては、入力波形信号のレベルが所定の閾値よ
り大きいか否かの論理変化の時間間隔をカウントする時
間単位が、A/D変換の際のサンプリング周期であるた
めに、特に高い周波数においては、高い精度が得られな
いという問題点があった。
【0004】具体的に説明すると、例えば、従来の周波
数検出装置において、図1(a)に示すように、周波数
が5kHzの入力波形信号(アナログ信号)Aをサンプ
リング周期tでサンプリングしてA/D変換によりデジ
タル信号Bに変換し、極性が負から正に変わるゼロクロ
スの間隔を計数するものとする。ここで、サンプリング
周波数を48kHz、即ち、サンプリング周期tを2
0.833μsecとしてカウントした場合には、読み
出されるカウント数は9または10となり、図2(a)
に示されているように、測定分解能は10%程度となっ
て高い精度が得られないものであった。
【0005】即ち、従来の周波数検出装置においては、
サンプリング周期に基づきカウンタのカウント値を読み
出すものであるため、測定分解能がサンプリング周期に
縛られることになり、特に高い周波数においては、高い
精度が得られないこととなっていた。
【0006】こうした問題点を解決するためには、サン
プリング周期を短くすればよいが、A/D変換を行うA
/D変換器とDSPとの処理速度を鑑みると、サンプリ
ング周期を短くするというのは現実的な解決方法ではな
く、また、補間演算処理を施す方法も提案されるが、演
算処理の規模が大きくなり有効な解決方法ではないとい
う新たな問題点が指摘されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
の有する上記したような種々の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、全ての可聴周波
数帯域(およそ20Hz〜20kHz)において、瞬時
に精度の高い周波数検出を簡便で小規模な構成で行うよ
うにした周波数検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、入力波形信
号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、上記A/
D変換器により変換されたデジタル信号から周波数検出
に不要な成分を除去する第1の処理を行うものであり、
上記入力波形信号の性質に応じて上記第1の処理の処理
内容を変更するデジタル信号処理手段と、上記デジタル
信号処理手段によって不要な成分を除去されたデジタル
信号を、連続的なアナログ信号に変換する第1のD/A
変換器と、上記第1のD/A変換器によって変換された
アナログ信号の所定のポイント間の時間間隔を計数する
計数手段と、上記計数手段による計数結果に基づいて、
上記入力波形信号の周波数を決定する周波数決定手段と
を有するようにしたものである。
【0009】従って、請求項1に記載の発明によれば、
入力波形信号をA/D変換器により一旦デジタル信号に
変換し、A/D変換器により変換されたデジタル信号か
らノイズや倍音といった周波数検出に不要な成分を除去
して波形整形する第1の処理をデジタル信号処理手段で
行い、デジタル信号処理手段によって不要な成分を除去
されたデジタル信号を第1のD/A変換器によりアナロ
グ信号に変換し、所定のポイント間の時間間隔を計数手
段により計数(カウント)し、この計数結果に基づいて
周波数決定手段により入力波形信号の周波数を決定する
ので、ノイズや倍音といった周波数検出に不要な成分を
入力波形信号から除去する処理をデジタルで行う有利性
を保持しながら、サンプリング周波数に縛られない高い
精度で計数手段により計数を行って周波数を検出するこ
とができる。
【0010】なお、デジタル信号処理手段による第1の
処理の処理内容は、入力波形信号の性質に応じて変更さ
れる。
【0011】ここで、例えば、請求項2に記載の発明の
ように、上記デジタル信号処理手段は、中心周波数の異
なる複数のバンド・パス・フィルターを有し、上記第1
の処理は、上記A/D変換器により変換されたデジタル
信号を上記中心周波数の異なる複数のバンド・パス・フ
ィルターに入力し、上記中心周波数の異なる複数のバン
ド・パス・フィルターを通過するレベルが最大となる信
号を出力する処理としてもよい。
【0012】また、請求項1または請求項2に記載の周
波数検出装置において、例えば、請求項3に記載の発明
のように、上記デジタル信号処理手段は、上記A/D変
換器により変換されたデジタル信号に対して、上記第1
の処理とは別に、上記周波数決定手段によって決定され
た上記入力波形信号の周波数に基づく第2の処理を行う
ものであり、さらに、上記デジタル信号処理手段によっ
て上記第2の処理を施されたデジタル信号を、連続的な
アナログ信号に変換する第2のD/A変換器を有し、上
記第2のD/A変換器によって変換されたアナログ信号
を楽音信号として出力するようにしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明による周波数検出装置の実施の形態の一例を
詳細に説明する。
【0014】図3には、本発明による周波数検出装置を
実施した定常ノイズ除去装置のブロック構成図が示され
ている。
【0015】ここで、定常ノイズ除去装置とは、所定の
機器の後段に接続して、当該機器から出力された音声信
号と定常ノイズとの混合信号を入力し、その混合信号か
ら定常ノイズだけを除去して、クリアな音声信号のみを
出力する装置である。
【0016】なお、定常ノイズとは、電源から誘導され
るハム、マイクやギターで拾うハム、ハウリングと呼ば
れる不所望の音響フィードバックなど、ランダムではな
い定常的なノイズのことをいう。
【0017】定常ノイズ除去装置は、入力された信号を
A/D(アナログ/デジタル)変換によりデジタル信号
に変換して出力するA/D(アナログ/デジタル)変換
器10と、A/D変換器10により変換されたデジタル
信号を処理するデジタル信号処理手段としてのDSP
(デジタル・シグナル・プロセッサ)12とを有してい
る。
【0018】ここで、図4に示すDSP12の内部構成
を示すブロック構成図を参照しながらDSP12を詳細
に説明すると、DSP12は、直流成分をカットするD
C(直流)カット・フィルター14と、定常ノイズの除
去処理を行うメイン・プロセス部16と、n(「n」は
「2」以上の正の整数である。)個のBPF(バンド・
パス・フィルター)18−1〜18−nと、n個のレベ
ル検出部20−1〜20−nと、出力選択スイッチ部2
2と、LPF(ロー・パス・フィルター)やBPF(バ
ンド・パス・フィルター)などよりなる補助的不要成分
除去部24と、ゲイン調整部26とを備えている。
【0019】定常ノイズ除去装置は、さらに、DSP1
2から出力されるデジタル信号たる後述する出力AをD
/A変換(デジタル/アナログ)によりアナログ信号に
変換して出力する第1D/A(デジタル/アナログ)変
換器28と、DSP12から出力されるデジタル信号た
る後述する出力BをD/A変換(デジタル/アナログ)
によりアナログ信号に変換して出力する第2D/A(デ
ジタル/アナログ)変換器30と、第2D/A変換器3
0から出力されたアナログ信号を二値化する二値化処理
装置32と、周波数決定処理などの全体の動作の制御を
行う中央処理装置(CPU)34と計数手段としてのカ
ウンター36とを備えたCPUユニット38と、A/D
変換器10とDSP12と第1D/A変換器28と第2
D/A変換器30とに対してサンプリング周期を規定す
るクロックを発生して出力する第1クロック発生器40
と、CPUユニット38に対してシステム・クロックを
発生して出力する第2クロック発生器42とを有してい
る。
【0020】なお、第1クロック発生器40により発生
されて出力されるクロックの周波数としては、例えば、
12.288MHzといった周波数が使用される。A/
D変換器10、第1D/A変換器28、第2D/A変換
器30は、第1クロック発生器40から与えられたクロ
ックを適宜分周してサンプリング周波数とし、サンプリ
ング周波数としては、例えば、48kHzや44.1k
Hzといった周波数が用いられる。
【0021】ここで、サンプリング周波数としては48
kHzを用いる場合には、第1クロック発生器40から
与えられるクロックの周波数が12.288MHzであ
るならば、これを1/256に分周して、48kHzの
サンプリング周波数を得るようにすればよい。
【0022】また、第2クロック発生器42により発生
されて出力されるCPUユニット38のシステム・クロ
ックの周波数としては、例えば、16MHzといった周
波数が使用される。CPU34は、第2クロック発生器
42から与えられたシステム・クロックを適宜分周して
カウンター36に与え、カウンター36はCPU34か
ら与えられたクロックをカウント・クロックとして計数
処理を行う。
【0023】ここで、カウント・クロックとして1MH
zを用いる場合には、第2クロック発生器42から与え
られるシステム・クロックが16MHzであるならば、
これを1/16に分周して、1MHzのカウント・クロ
ックを得るようにすればよい。
【0024】上記した実施の形態における定常ノイズ除
去装置においては、装置本来の働きである定常ノイズ除
去を行う第1のモードと、定常ノイズ除去を行う前段階
としての定常ノイズに対するピッチ検出および回路特性
の調整を行う第2のモードとがあり、適宜選択して使用
できるものとする。なお、第2のモードにおいて定常ノ
イズに対するピッチ検出および回路特性の調整が完了す
ると、自動的に第1のモードに移行し、定常ノイズ除去
を行うようにしてもよい。
【0025】後述するように、定常ノイズ除去を行う第
1のモードにおいては、音声信号と定常ノイズとの混合
信号を入力すると、定常ノイズだけが除去されて、クリ
アな音声信号が出力として得られるものである。一方、
定常ノイズに対するピッチ検出および回路特性の調整を
行う第2のモードにおいては、定常ノイズのみを入力す
る。これは、定常ノイズの特性を正確に分析し、上記し
た第1のモードにおいて定常ノイズのみを効果的に除去
するためである。
【0026】以上の構成において、入力された信号(第
1のモード時は音声信号と定常ノイズとの混合信号であ
り、第2のモード時は定常ノイズのみである。)は、A
/D変換器10によってA/D変換されてデジタル信号
に変換され、その後にDSP12へ入力される。
【0027】DSP12へ入力されたデジタル信号は、
DCカット・フィルター14により直流成分をカットさ
れた後に、選択されているモードに応じて、メイン・プ
ロセス部16へ入力するか(第1のモード時)、あるい
はBPF18−1〜18−nへ入力する(第2のモード
時)。
【0028】即ち、第1のモードが選択されている場合
には、直流成分をカットされたデジタル信号は、メイン
・プロセス部16で装置本来の定常ノイズの除去処理を
施されて出力Aとして第1D/A変換器28に入力さ
れ、アナログ信号に変換された後に出力される。ただ
し、この第1のモードにおいて定常ノイズの除去処理を
行う場合には、それに先だって、後述する第2のモード
において定常ノイズのピッチ検出および回路特性の調整
を行う必要がある。
【0029】即ち、第2のモードが選択されている場合
には、直流成分をカットされたデジタル信号は、BPF
18−1〜18−nへ入力されて帯域分割される。こう
して帯域分割された各信号のレベルが、レベル検出部2
0−1〜20−nでそれぞれ検出され、レベル検出部2
0−1〜20−nで検出された最もレベルの高い信号
が、出力選択スイッチ部22の切り換えにより選択され
て補助的不要成分除去部24へ入力される。
【0030】ここで、BPF18−1〜18−nは、そ
れぞれ中心周波数が異なるように設定されているもので
ある。
【0031】上記したように、第2モード時には、定常
ノイズのみを入力しているが、定常ノイズはランダムな
ノイズと異なり、所定の基本周波数を有している。BP
F18−1〜18−nにより帯域分割された各信号の中
で、レベル検出部20−1〜20−nにより検出された
レベルが最も高い信号を出力選択スイッチ部22の切り
換えにより選択すると、その選択した信号は、入力した
定常ノイズから、ピッチ検出に障害となる不要なランダ
ム・ノイズや倍音成分などが除去された基本周波数を備
えた信号となる。
【0032】補助的不要成分除去部24は、入力された
信号に応じて動作させるものである。即ち、入力された
信号が歪みの少ない信号である場合には、補助的不要成
分除去部24を動作させる必要はなく、その場合には処
理速度を速めることができる。一方、入力された信号が
歪みの大きい信号である場合には、補助的不要成分除去
部24を動作させ、適宜の周波数特性を備えたLPFを
構成したり、補助的不要成分除去部24に入力された信
号を出力するBPF18−1〜18−nの何れかよりも
中心周波数が同一でより狭帯域のBPFを構成したりし
て、選択した信号からさらにピッチ検出に障害となる不
要なランダム・ノイズや倍音成分を除去する。
【0033】この補助的不要成分除去部24を動作させ
るか否かについては、例えば、後述するようにCPU3
4の処理によりカウント値を複数回読み出した場合に、
所定の許容範囲以上のばらつきがあると動作させるもの
としてもよい。
【0034】補助的不要成分除去部24から出力された
信号はゲイン調整部26へ入力され、ゲイン調整部26
により適宜のゲイン調整を施された後に、出力Bとして
第2D/A変換器30へ入力される。
【0035】第2D/A変換器30においては、入力さ
れた信号がアナログ信号に変換されるとともに、その後
に内蔵のLPF(ロー・パス・フィルター)により滑ら
かな信号となるように波形整形を施される。このLPF
はサンプリング周波数の1/2より高い周波数を除去す
る、所謂、アンチ・エリアシング・フィルターの特性を
持つものである。
【0036】そして、第2D/A変換器30から出力さ
れたアナログ信号は二値化処理装置32に入力され、二
値化処理装置32においてゼロクロス点やピーク点を検
出するなどして二値化処理を行う。
【0037】二値化処理装置32から出力された二値信
号はカウンター36に入力され、二値信号の論理変化の
時間間隔がカウントされ、そのカウントの結果により得
られたカウント値により入力された信号(この第2モー
ド時には定常ノイズ)の周波数を算出することになる。
【0038】ここで、CPU34は、本発明の実施に関
連しては、カウンター36のカウント値の読み出しの処
理と、カウント値により入力された音声信号の基本周波
数を算出する処理と、DSP12内部におけるデータの
読み出し処理および処理の計数の決定ならびに設定処理
を行うものである。
【0039】即ち、CPU34は、まず、DSP12か
らレベル検出部20−1〜20−nの信号のレベルを読
み出し、BPF18−1〜18−nにより帯域分割され
た各信号の中で最大のレベルとなる帯域の信号を、出力
選択スイッチ部22を制御して選択する。
【0040】次に、選択した帯域の信号に対して、補助
的不要成分除去部24を必要に応じて動作させてから、
ゲイン調整部26によりゲイン調整を行う。このゲイン
調整については、選択した帯域の信号を二値化するのに
十分な振幅が得られる程度にゲインを設定する。
【0041】そして、ゲイン調整部26から出力Bとし
て出力された選択した帯域の信号は、上記したように、
D/A変換器30においてアナログ信号に変換された後
に内蔵のLPFにより滑らかな信号となるように波形整
形を施され、さらに二値化処理装置32により二値化処
理されて、二値化処理された二値信号がカウンター36
に入力される。
【0042】そうすると、CPU34は、二値信号によ
るカウント動作に必要な時間の経過後に、CPU34の
システム・クロックの周波数を分周した周波数(以下、
「カウント周波数」と称す。)を持つクロックをカウン
ト・クロックとして用いてカウンター36からカウント
値を読み出し、下記の式(1)を用いて入力された音声
信号の基本周波数を算出する。
【0043】音声信号の基本周波数=カウント周波数/
カウント値 ・・・ 式(1)ここで、例えば、周波数
が5kHzの音声信号(アナログ信号)が入力され、第
2D/A変換器32から図1(b)に示す波形信号が出
力されるものとする。ここで、カウント周波数を1MH
z、即ち、カウント周期を1μsecとしてカウントし
た場合には、読み出されるカウント数は200前後とな
り、図2(b)の図表に示されているように、測定分解
能は0.4%程度となって高い精度が得られる。
【0044】上記したように、カウント周期が数μse
c以下となるようなカウント・クロックを用いれば、可
聴帯域の周波数測定には十分な精度が得られる。
【0045】そして、この定常ノイズ除去装置において
は、第2のモードにおいて上記のようにして得られた入
力信号(第2のモード時は定常ノイズ)の基本周波数を
中心周波数として、DSP12のメイン・プロセス部1
6のバンド・カット・フィルターの特性を決定する。こ
れにより第1のモードに移行して、音声信号と定常ノイ
ズとの混合信号を入力すると、メイン・プロセス部16
において上記のように特性が設定されたバンド・カット
・フィルターによって定常ノイズのみがカットされ、ク
リアな音声信号のみが出力として得られることになる。
【0046】なお、CPU34によりカウンター36か
らカウント値を読み出す際に、カウント値の読み出しを
複数回繰り返して行い、カウント値の平均を取り、この
平均値をカウント値として式(1)に用いてもよい。こ
のようにすると、処理速度点では不利であるが、より安
定して正確な周波数を算出することができる。
【0047】また、カウント値の読み出しを複数回繰り
返して行う際に、ノイズや倍音の影響を強く受けて読み
出したカウント値にばらつきがある場合には、上記した
ように補助的不要成分除去部24を動作させてもよい。
【0048】また、第1D/A変換器28と第2D/A
変換器30とを構成するにあたっては、ステレオ再生用
のD/A変換器は信号経路が2チャンネル設けられてい
るので、この2チャンネルを第1D/A変換器28と第
2D/A変換器30とにそれぞれ用いることにより容易
に構成することができる。
【0049】また、一般に電子楽器は、CPUにより楽
音の発生の制御や操作子の読み込みの制御などを行って
いるものであるので、本発明を電子楽器に実施する際に
も本発明のために当該電子楽器に新たにCPUを搭載す
る必要はなく、従来より存在するCPUを利用すること
ができる。これにより、電子楽器に従来より搭載されて
いるCPUの有効利用を図ることができるとともに、装
置の全体構成が大規模化するのを防止することができ
る。
【0050】
【発明の効果】以上において説明したように、本発明に
よる周波数検出装置によれば、全ての可聴周波数帯域に
おいて、瞬時に精度の高い周波数検出を簡便で小規模な
構成で行うことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】周波数検出を説明するための説明図であり、
(a)は従来のサンプリング周期のカウントによる測定
に基づく周波数検出を説明するための説明図であり、
(b)は本発明による測定に基づく周波数検出を説明す
るための説明図である。
【図2】信号周波数が5kHzの場合における測定分解
能を説明するための説明図であり、(a)は従来のサン
プリング周期でカウントした場合の説明図であり、
(b)は本発明により1MHzでカウントした場合の説
明図である。
【図3】本発明による周波数検出装置を実施した定常ノ
イズ除去装置のブロック構成図である。
【図4】DSPの内部構成を示すブロック構成図であ
る。
【符号の説明】
10 A/D変換器 12 DSP 14 DCカット・フィルター 16 メイン・プロセス部 18−1〜18−n BPF 20−1〜20−n レベル検出部 22 出力選択スイッチ部 24 補助的不要成分除去部 26 ゲイン調整部 28 第1D/A変換器 30 第2D/A変換器 32 二値化処理装置 34 CPU 36 カウンター 38 CPUユニット 40 第1クロック発生器 42 第2クロック発生器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力波形信号をデジタル信号に変換する
    A/D変換器と、 前記A/D変換器により変換されたデジタル信号から周
    波数検出に不要な成分を除去する第1の処理を行うもの
    であり、前記入力波形信号の性質に応じて前記第1の処
    理の処理内容を変更するデジタル信号処理手段と、 前記デジタル信号処理手段によって不要な成分を除去さ
    れたデジタル信号を、連続的なアナログ信号に変換する
    第1のD/A変換器と、 前記第1のD/A変換器によって変換されたアナログ信
    号の所定のポイント間の時間間隔を計数する計数手段
    と、 前記計数手段による計数結果に基づいて、前記入力波形
    信号の周波数を決定する周波数決定手段とを有すること
    を特徴とする周波数検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の周波数検出装置におい
    て、 前記デジタル信号処理手段は、中心周波数の異なる複数
    のバンド・パス・フィルターを有し、 前記第1の処理は、前記A/D変換器により変換された
    デジタル信号を前記中心周波数の異なる複数のバンド・
    パス・フィルターに入力し、前記中心周波数の異なる複
    数のバンド・パス・フィルターを通過するレベルが最大
    となる信号を出力する処理であることを特徴とする周波
    数検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれか1項
    に記載の周波数検出装置において、 前記デジタル信号処理手段は、前記A/D変換器により
    変換されたデジタル信号に対して、前記第1の処理とは
    別に、前記周波数決定手段によって決定された前記入力
    波形信号の周波数に基づく第2の処理を行うものであ
    り、 さらに、前記デジタル信号処理手段によって前記第2の
    処理を施されたデジタル信号を、連続的なアナログ信号
    に変換する第2のD/A変換器を有し、 前記第2のD/A変換器によって変換されたアナログ信
    号を楽音信号として出力することを特徴とする周波数検
    出装置。
JP8358796A 1996-12-27 1996-12-27 周波数検出装置 Pending JPH10198355A (ja)

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JP8358796A JPH10198355A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 周波数検出装置

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