JPH1022054A - スパークプラグ用電極の製造方法 - Google Patents

スパークプラグ用電極の製造方法

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JPH1022054A
JPH1022054A JP17770896A JP17770896A JPH1022054A JP H1022054 A JPH1022054 A JP H1022054A JP 17770896 A JP17770896 A JP 17770896A JP 17770896 A JP17770896 A JP 17770896A JP H1022054 A JPH1022054 A JP H1022054A
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JP
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cup
tip
noble metal
electrode
spark plug
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JP17770896A
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Inventor
Makoto Yamaguchi
誠 山口
Naoto Terada
尚斗 寺田
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接作業を行うこと無く、低コストで電極先
端に貴金属を付けることができる、耐消耗性に優れたス
パークプラグ用電極の製造方法の提供。 【解決手段】 平行型スパークプラグは、先端に径小部
505を有するカップ506を製造するカップ成形工程
(a、b)と、カップ506内側から径小部505にめ
くら穴507を開ける穴開け工程(c)と、カップ50
6内側からめくら穴507に貴金属合金508を挿入す
る貴金属挿入工程(c)と、カップ506内に芯材50
9を嵌め込んで複合体510を製造する嵌合工程(d、
e)と、複合体510を押し出し成形により伸長させ、
芯材先部に貴金属後部が接する押し出し成形体を製造す
る押し出し成形工程とからなるスパークプラグ用電極の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に装着す
るスパークプラグの、外側電極又は中心電極の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】スパークプラグの電極の耐消耗性を向上
させる為、従来より、以下の方法等によりスパークプラ
グの電極先端に貴金属(又は貴金属合金)を付ける技術
が知られている。耐熱金属製のカップを製造し、カップ
内に良熱伝導金属製の芯材を嵌め込んで複合体を製造
し、この複合体を押し出し成形により所望の形状に伸長
させ、この押し出し成形体の先端に抵抗溶接又はレーザ
ー溶接により貴金属を形成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術には、以下の課題がある。大掛かりな設備が必要であ
る。ピースタイムが遅い。稼働率が良くない。押し出し
成形体の先端には芯材が露出していないので、芯材に貴
金属を当接できず、熱引きが悪い。貴金属から放電する
ので高い放電電圧を印加する必要(鏡面作用による)が
ある。
【0004】本発明の第1の目的は、溶接作業を行うこ
と無く、低コストで電極先端に貴金属を付けることがで
きる、耐消耗性に優れたスパークプラグ用電極の製造方
法の提供にある。
【0005】本発明の第2の目的は、溶接作業を行うこ
と無く、低コストで電極先端に貴金属を付けることがで
きるとともに、電極の耐消耗性に優れ、放電要求電圧の
低下を図ったスパークプラグ用電極の製造方法の提供に
ある。
【0006】本発明の第3の目的は、溶接作業を行うこ
と無く、低コストで電極先端に貴金属を付けることがで
きるとともに、貴金属の脱落が起きない、電極の耐消耗
性に優れたスパークプラグ用電極の製造方法の提供にあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為、
本発明は、以下の構成を採用した。 (1)スパークプラグ用電極の製造方法は、耐熱金属製
のカップを製造するカップ成形工程と、カップ内底に径
小のめくら穴を穿設する穴明け工程と、前記めくら穴に
貴金属を配置する貴金属配置工程と、カップ内に良熱伝
導金属製の芯材を嵌め込んで複合体を製造する嵌合工程
と、前記複合体を押し出し成形により伸長させ、芯材先
部に貴金属後部が接する押し出し成形体を製造する押し
出し成形工程とからなる。
【0008】(2)スパークプラグ用電極の製造方法
は、先端に径小部を有する耐熱金属製のカップを製造す
るカップ成形工程と、前記径小部に連通穴を明ける穴明
け工程と、貴金属を前記連通穴に挿入する貴金属挿入工
程と、カップ内に良熱伝導金属製の芯材を嵌め込んで複
合体を製造する嵌合工程と、前記複合体を押し出し成形
により伸長させ、芯材先部に貴金属後部が接する押し出
し成形体を製造する押し出し成形工程とからなる。
【0009】(3)スパークプラグ用電極の製造方法
は、先端に径小部を有する耐熱金属製のカップを製造す
るカップ成形工程と、カップ内側から前記径小部にめく
ら穴を明ける穴明け工程と、カップ内側から前記めくら
穴に貴金属を挿入する貴金属挿入工程と、カップ内に良
熱伝導金属製の芯材を嵌め込んで複合体を製造する嵌合
工程と、前記複合体を押し出し成形により伸長させ、芯
材先部に貴金属後部が接する押し出し成形体を製造する
押し出し成形工程とからなる。
【0010】(4)スパークプラグ用電極の製造方法
は、上記(1) 乃至(3) の何れかの構成を有し、耐熱金属
を最大0.2mm残すか、又は貴金属が露出する様に前
記押し出し成形体の先端を切断する切断工程を加えた。
【0011】(5)スパークプラグ用電極の製造方法
は、上記(1) 乃至(4) の何れかの構成を有し、先端を切
断した前記押し出し成形体の先端を、先端に行くほど径
小になる様に成形する径小加工工程を加えた。
【0012】
【作用および発明の効果】
〔請求項1について〕耐熱金属製のカップのカップ内底
に径小のめくら穴を穿設し、該めくら穴に貴金属を配置
し、このカップ内に良熱伝導金属製の芯材を嵌め込み、
この複合体を押し出し成形により伸長させると、芯材先
部に貴金属後部が接し、貴金属先部が押し出し成形体の
先端面近傍に位置する押し出し成形体が製造される。
尚、押し出し成形体は、必要に応じ、先端を切断(貴金
属が非露出又は露出)したり、後端に鍔部を形成した
り、或いは、所定形状に曲げてスパークプラグの電極と
する。
【0013】溶接工程が不要となるのでコストダウンが
図れる。貴金属後部が芯材先部に接しているので熱引き
が良く、耐消耗性に優れる。貴金属以外からの放電によ
り放電要求電圧を低げることができる。押し出し成形体
内に貴金属が保持されているので使用中の脱落が防止で
きる。
【0014】〔請求項2について〕カップの径小部に連
通穴を開け、貴金属を連通穴に挿入し、カップ内に良熱
伝導金属製の芯材を嵌め込み、この複合体を押し出し成
形により伸長させると、芯材先部に貴金属後部が接し、
貴金属先部が押し出し成形体の先端面近傍に位置する
(又は先端面に位置する)押し出し成形体が製造され
る。尚、押し出し成形体は、必要に応じ、後端に鍔部を
形成したり、或いは、所定形状に曲げてスパークプラグ
の電極とする。また、貴金属の長さは連通穴と同一長、
又は連通穴より突出する長さでも良い。
【0015】溶接工程が不要となるのでコストダウンが
図れる。貴金属後部が芯材先部に接しているので熱引き
が良く、耐消耗性に優れる。貴金属以外からの放電によ
り放電要求電圧を低げることができる。貴金属は、押し
出し成形体(芯材)内に保持されているので使用中の脱
落が防止できる。貴金属は、連通穴より先端が突出する
場合には、更に消炎作用を低減でき、着火性を向上させ
ることができる。
【0016】〔請求項3について〕カップ内側からカッ
プの径小部にめくら穴を開け、カップ内側からめくら穴
に貴金属を挿入し、カップ内に良熱伝導金属製の芯材を
嵌め込み、この複合体を押し出し成形により伸長させる
と、芯材先部に貴金属後部が接し、貴金属先部が押し出
し成形体の先端面近傍に位置する押し出し成形体が製造
される。尚、押し出し成形体は、必要に応じ、先端を切
断(貴金属が非露出又は露出)したり、後端に鍔部を形
成したり、或いは、所定形状に曲げてスパークプラグの
電極とする。
【0017】溶接工程が不要となるのでコストダウンが
図れる。貴金属後部が芯材先部に接しているので熱引き
が良く、耐消耗性に優れる。貴金属以外からの放電によ
り放電要求電圧を低げることができる。押し出し成形体
内に貴金属が保持されているので使用中の脱落が防止で
きる。
【0018】〔請求項4について〕耐熱金属を残す場合
は、押し出し成形体の先端面と貴金属前部との距離が
0.2mm以下になる様に押し出し成形体の先端を切断
する。0.2mmを越えて残すと、電極の先端(先端
面)の消耗が進行して貴金属が露出する前に限界ギャッ
プになる為である。
【0019】切断工程(耐熱金属を最大0.2mm残す
か、又は貴金属が露出する様に押し出し成形体の先端を
切断する)により、貴金属先部が適切に位置決めされる
ので、貴金属により電極の耐消耗性を向上させることが
できる。
【0020】〔請求項5について〕先端を切断した押し
出し成形体の先端を、先端に行くほど径小になる様に成
形する。これにより、大部分の火花放電が電極先端面の
中央で行われ、貴金属による耐消耗性の向上効果を有効
に活用できる。又、電極の消炎作用を低減して着火性を
向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例(請求項3、
4、5に対応)を図1〜図3に基づいて説明する。平行
型スパークプラグAは、筒状の主体金具1と、主体金具
1内に嵌め込まれて固定される軸孔21付の絶縁碍子2
と、軸孔21内に固定される中心電極3と、金具先端面
11に突設される外側電極4とを備える。
【0022】主体金具1は、低炭素鋼で製造され、外側
電極4を金具先端面11に溶接している。又、主体金具
1の先端外周にはネジ12が螺刻され、ガスケット(図
示せず)を介して内燃機関のシリンダヘッド(図示せ
ず)に装着される。
【0023】絶縁碍子2は、アルミナを主体とするセラ
ミックで製造され、パッキン(図示せず)を介して座面
を主体金具1の段部に係止し、主体金具1の六角頭部
(図示せず)を加締めることにより、金具先端面11か
ら碍子先端部22が突出する様に主体金具1内に固定さ
れる。
【0024】中心電極3は、ニッケル合金材30(本実
施例では例えばインコネル600 )の内部に、良熱伝導性
の銅32と、該銅32の先端321に接する貴金属合金
33とを封入したものである。中心電極3は、先端31
が、碍子先端面20から数mm突き出る様に軸孔21内
に固定されている。
【0025】外側電極4は、軸方向断面が略L字状を呈
し、断面が矩形のニッケル合金材40(本実施例では例
えばインコネル600 )により形成されている。この外側
電極4の先端内面41は、中心電極3の貴金属合金33
の先端面331と平行に対向位置し、気中放電が行われ
る。
【0026】中心電極3は、以下の製造工程を経て製造
される(図2、図3参照)。 (1) カップ成形工程 円柱状のニッケル合金材を、ダイスD1、パンチP0、
P1からなる鍛造装置により冷間鍛造し、上面に浅い窪
み501、下面外周に丸み502を有する中間体503
を製造する{図2の(a) 参照}。更に、ダイスD2、パ
ンチP2、及び押し出しピンpからなる鍛造装置により
冷間鍛造する。これにより、深い凹部504と、中実の
径小部505(直径1.0mm〜直径1.5mm)を有
するカップ506が成形される{図2の(b) 参照}。
【0027】(2) 穴開け工程 カップ内側からドリルで径小部505にめくら穴507
を開ける{図2の(c)参照}。 (3) 貴金属挿入工程 カップ内側からめくら穴507と同容積の貴金属合金
(円柱状)508をめくら穴507に挿入する{図2の
(c) 、(d) 参照}。
【0028】(4) 嵌合工程 略砲弾形の芯材509をカップ506内に嵌め込み、ダ
イスD3、プランジャーP3、及び押し出しピンpから
なる嵌合装置のダイスD3内にこれを装着し、芯材50
9をプランジャーP3によりカップ506内に圧入して
複合体510を製造する{図2の(d) 、(e) 参照}。
【0029】(5) 押し出し成形工程 この複合体510を、小径穴を有するダイスD4とパン
チP4とを用いて押し出し成形し、径小化と伸長とを行
う{図3の(f) 参照}。尚、芯材先部に貴金属後部が接
する押し出し成形体511は、後端の未成形部512を
カットする{図3の(g) 参照}。
【0030】(6) 切断工程 貴金属合金508の先端が露出する様に押し出し成形体
511の先端を切断するとともに、後端を絶縁碍子2の
軸孔21内の段部に係止する鍔部513を形成する{図
3の(h) 参照}。 (7) テーパ切断工程 先端を切断した押し出し成形体511の先端角部をテー
パ状に切断する{図3の(i) 参照}。そして、この押し
出し成形体511を絶縁碍子2の軸孔21内に先端31
が突出する様に配し、公知のガラスシール材により加熱
封着して中心電極3となる。
【0031】つぎに、本実施例の利点を述べる。 〔ア〕平行型スパークプラグAは、上記(1) 〜(7) の工
程により中心電極3の先端に貴金属合金33を付けてい
る。この為、溶接作業(抵抗溶接やレーザー溶接)が不
要となるので、従来のスパークプラグに比べて製造コス
トを低減できる。
【0032】〔イ〕貴金属合金33の後端面332が銅
32の先端面321に接しているので中心電極3の熱引
きが良好である。この為、平行型スパークプラグAは、
従来の貴金属を配設したスパークプラグに比べて中心電
極3の耐消耗性に優れる。
【0033】〔ウ〕先端面331を除き、平行型スパー
クプラグAは、ニッケル合金材30内部に貴金属合金3
3を保持しているので使用中の貴金属合金33の脱落が
防止できる。
【0034】〔エ〕貴金属合金508の先端が露出する
様に先端を切断した押し出し成形体511の先端角部を
テーパ状に切断している。この為、大部分の火花放電が
貴金属合金33の先端面331で行われるので、貴金属
合金33による耐火花消耗性の向上効果を有効に活用で
きる。
【0035】つぎに、本発明の第2実施例(請求項3、
4、5に対応)を、図4及び図5に基づいて説明する。
平行型スパークプラグBは、以下の構成以外は、平行型
スパークプラグAに同様である。
【0036】中心電極3は、ニッケル合金材30(本実
施例では例えばインコネル600 )の内部に、良熱伝導性
の銅32と貴金属合金33とを封入している。尚、本実
施例では、貴金属合金33の先端面331と、先端面3
11との距離tは0.15mmに設定されている。
【0037】又、中心電極3の先端はテーパ状に加工さ
れ、先端面311と、外側電極4の先端内面41とが対
向位置する。そして、使用初期においては、中心電極3
の先端面311と、外側電極4の先端内面41との間で
気中放電が行われる。又、或る程度使用すると、貴金属
合金33の先端面331と、外側電極4の先端内面41
との間で気中放電が行われる様になる。
【0038】中心電極3は、以下の製造工程を経て製造
される(図2、図3参照)。尚、(1) 〜(5) までは、第
1実施例と同様である。 (1) カップ成形工程 (2) 穴開け工程 (3) 貴金属挿入工程 (4) 嵌合工程 (5) 押し出し成形工程
【0039】(6) 切断工程 貴金属合金33の先端面331と、ニッケル合金30の
先端面311との距離tが0.15mmになる様に押し
出し成形体511の先端を切断する{図5の(h’) 参
照}。 (7) テーパ切断工程 先端を切断した押し出し成形体511の先端角部をテー
パ状に切断する{図5の(i’) 参照}。そして、この先
端を切断した押し出し成形体511を絶縁碍子2の軸孔
21内に、先端31が突出する様に配し、公知のガラス
シール材により加熱封着して中心電極3となる。
【0040】本実施例の平行型スパークプラグBは、上
記〔ア〕、〔イ〕、〔ウ〕に準じた効果以外に、つぎの
利点を有する。 〔オ〕貴金属合金33の先端面331と、先端面311
との距離tは0.15mmに設定されている。そして、
使用初期において、火花放電が、中心電極3の先端面3
11と、外側電極4の先端内面41との間で1.1mm
ギャップの気中放電が行われる。先端面311がニッケ
ル合金であるので、従来の、貴金属を配設したスパーク
プラグに比べ、使用初期の放電電圧を下げることができ
る。尚、距離tの厚みは、要求電圧との関係から0.2
mm以下が望ましい。
【0041】本発明の第3実施例(請求項1、4、5に
対応)を図6〜図8に基づいて説明する。本実施例の平
行型スパークプラグCは、以下の構成以外は、平行型ス
パークプラグAに同様である。平行型スパークプラグC
の中心電極3は、図6に示す様に、ニッケル合金材30
(本実施例では例えばインコネル600 )の内部に、良熱
伝導性の銅32と貴金属合金33(先端に行くに従って
径小になる)とを封入している。
【0042】この中心電極3の先端はテーパ状に加工さ
れ、貴金属合金33の先端面331と、外側電極4の先
端内面41とが対向位置する。尚、貴金属合金33の先
端面331と、外側電極4の先端内面41との間で気中
放電が行われる。
【0043】中心電極3は、以下の製造工程を経て製造
される(図7、図8参照)。 (1) カップ成形工程 円柱状のニッケル合金材を、ダイスD1、パンチP0、
P1からなる鍛造装置により冷間鍛造し、上面に浅い窪
み501、下面外周に丸み502を有する中間体503
を製造する{図7の(a) 参照}。更に、ダイスD2、パ
ンチP2からなる鍛造装置により冷間鍛造する。これに
より、深い凹部504及び先端に径小の有底穴507を
有するカップ520が成形される{図7の(b) 参照}。
【0044】(2) 貴金属配置工程 カップ520の有底穴507に貴金属合金(円柱状或い
は円柱楔状)521を配置する{図7の(c) 参照}。 (3) 嵌合工程 略砲弾形の芯材509をカップ520内に嵌め込み、ダ
イスD31、パンチP31、及び押し出しピンpからな
る嵌合装置のダイスD31内にこれを装着し、芯材50
9をパンチP31によりパンチして複合体522を製造
する{図7の(c) 、(d) 参照}。
【0045】(4) 押し出し成形工程 この複合体522を、小径穴を有するダイスD4と、パ
ンチP4とを用いて押し出し成形し、径小化と伸長とを
行う{図8の(e) 参照}。尚、芯材先部に貴金属後部が
接する押し出し成形体523は、後端の未成形部512
をカットするとともに、先端側に絶縁碍子2の軸孔21
とのサーモポケット23を作るため径小部524を形成
する{図8の(f) 参照}。
【0046】(5) 切断工程 貴金属合金521の先端が露出する様に押し出し成形体
523の先端を切断する{図8の(g) 参照}。
【0047】(6) テーパ切断工程 先端を切断した押し出し成形体523の先端角部をテー
パ状に切断する{図8の(h) 参照}。そして、この先端
を切断した押し出し成形体523を絶縁碍子2の軸孔2
1内に固着して中心電極3となる。
【0048】本実施例の平行型スパークプラグCは、上
記〔ア〕、〔イ〕、〔ウ〕、〔エ〕に準じた効果以外
に、つぎの利点を有する。 〔カ〕カップ内底の有底穴507に貴金属合金521を
配置し{図7の(c) }、押し出し成形体523を製造す
る構成である{図8の(e) }。この為、カップ520の
先端に中空の径小部505を設ける必要が無いので更な
る製造コストの低減が図れる。
【0049】本発明の第4実施例(請求項2、4に対
応)を図9〜図11に基づいて説明する。二極スパーク
プラグDの外側電極4、4として使用するものであり、
外側電極4、4は、図9に示す様に軸方向断面が略L字
状を呈し、ニッケル合金材40(本実施例では例えばイ
ンコネル600 )の内部に、良熱伝導性の銅41と貴金属
合金42とを封入している。
【0050】本実施例の二極スパークプラグDは、以下
の構成以外は、二極スパークプラグAに同様である。外
側電極4の先端は平坦であり、貴金属合金42の先端面
421を含む先端面400と、中心電極3の先端31の
外周面312とが対向位置する。尚、外側電極4の先端
面400と、中心電極3の外周面312との間で気中放
電が行われる。
【0051】外側電極4は、以下の製造工程を経て製造
される(図10、図11参照)。 (1) カップ成形工程 円柱状のニッケル合金材を、ダイスD1、パンチP0、
P1からなる鍛造装置により冷間鍛造し、上面に浅い窪
み501、下面外周に丸み502を有する中間体503
を製造する{図10の(a) 参照}。更に、ダイスD2、
パンチP2、及び押し出しピンpからなる鍛造装置によ
り冷間鍛造する。これにより、深い凹部504と、中実
の径小部505(直径1.0mm〜直径1.5mm)を
有するカップ506が成形される{図10の(b) 参
照}。
【0052】(2) 穴開け工程 ドリルで径小部505に連通穴531を開ける{図10
の(c) 参照}。 (3) 貴金属挿入工程 連通穴531と同容積、同一寸法の貴金属合金(円柱
状)508を連通穴531に挿入する{図10の(d) 参
照}。
【0053】(4) 嵌合工程 略砲弾形の芯材509をカップ506内に嵌め込み、ダ
イスD3、プランジャーP3、及び押し出しピンpから
なる嵌合装置のダイスD3内にこれを装着し、芯材50
9をプランジャーP3によりカップ506内に圧入して
複合体510を製造する{図10の(d) 、(e) 参照}。
【0054】(5) 押し出し成形工程 この複合体510を、小径穴(矩形状又は円柱形状)を
有するダイスD4と、パンチP4とを用いて押し出し成
形し、径小化と伸長とを行う{図11の(f) 参照}。
尚、芯材先部に貴金属後部が接する押し出し成形体51
1は、後端の未成形部512をカットする{図11の
(g) 参照}。そして、この押し出し成形体511を金具
先端面11に溶接し、L字状に折り曲げて中心電極3の
外周面312と対向して、複数のスパークギャップを形
成する外側電極4、4となる。尚、中心電極3は、ニッ
ケル合金内部に、銅や銅合金等を封入した公知の複合電
極で形成され、必要に応じて外周面312に貴金属合金
を被覆する。
【0055】本実施例の二極スパークプラグDは、上記
〔ア〕、〔イ〕、〔ウ〕に準じた効果以外に、つぎの利
点を有する。 〔キ〕ドリルで径小部505に連通穴531を開け、連
通穴531と同容積、同一寸法の貴金属合金(円柱状)
508を連通穴531に挿入する構成である。この為、
貴金属合金508の先端が露出する様に押し出し成形体
511の先端を切断する工程を省くことができ、更なる
製造コストの低減が図れる。
【0056】〔ク〕更に、押し出し成形体511の先端
角部をテーパ状に切断する工程も省いているので製造コ
ストの低減が図れる。
【0057】本発明の第4実施例では、貴金属合金50
8の長さは連通穴531と同一長さのものを使用した
が、連通穴531より長く先端より突出するものも用い
ることができる。このように貴金属合金508が連通穴
531より突出するものを、外側電極4、4、或いは中
心電極3に用いることにより、電極の消炎作用をより低
減して着火性を向上し、電極消耗を防止して耐久性を向
上させることができる。
【0058】本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施
態様を含む。 a.連通穴や、めくら穴の形状、これら穴に入れる貴金
属の形状は任意である。 b.貴金属は、Pt- Ir合金、Pt- Ir- Ni合
金、Pt- Ni合金、Au- Pd合金、Ir、Ir- Y
2 3 合金等であっても良い。 c.第1実施例〜第3実施例に示すスパークプラグ用電
極の製造方法を中心電極の外周面と対向する外側電極に
適用しても良い。 d.外側電極の極数は、三極以上であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る平行型スパークプラ
グの部分断面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る平行型スパークプラ
グの中心電極の製造方法を示す工程図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る平行型スパークプラ
グの中心電極の製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る平行型スパークプラ
グの部分断面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る平行型スパークプラ
グの中心電極の製造方法を示す工程図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る平行型スパークプラ
グの部分断面図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る平行型スパークプラ
グの部分断面図である。
【図8】本発明の第3実施例に係る平行型スパークプラ
グの中心電極の製造方法を示す工程図である。
【図9】本発明の第4実施例に係る平行型スパークプラ
グの部分断面図である。
【図10】本発明の第4実施例に係る二極スパークプラ
グの外側電極の製造方法を示す工程図である。
【図11】本発明の第4実施例に係る二極スパークプラ
グの外側電極の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
331 先端面(芯材先部) 332 後端面(芯材後部) 505 径小部 506、520 カップ 507 めくら穴 508、521 貴金属合金(貴金属) 509 芯材 510 複合体 511、523 押し出し成形体 531 連通穴 4 外側電極(スパークプラグ用電極)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱金属製のカップを製造するカップ成
    形工程と、 カップ内底に径小のめくら穴を穿設する穴明け工程と、 前記めくら穴に貴金属を配置する貴金属配置工程と、 カップ内に良熱伝導金属製の芯材を嵌め込んで複合体を
    製造する嵌合工程と、 前記複合体を押し出し成形により伸長させ、芯材先部に
    貴金属後部が接する押し出し成形体を製造する押し出し
    成形工程とからなるスパークプラグ用電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 先端に径小部を有する耐熱金属製のカッ
    プを製造するカップ成形工程と、 前記径小部に連通穴を明ける穴明け工程と、 貴金属を前記連通穴に挿入する貴金属挿入工程と、 カップ内に良熱伝導金属製の芯材を嵌め込んで複合体を
    製造する嵌合工程と、 前記複合体を押し出し成形により伸長させ、芯材先部に
    貴金属後部が接する押し出し成形体を製造する押し出し
    成形工程とからなるスパークプラグ用電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 先端に径小部を有する耐熱金属製のカッ
    プを製造するカップ成形工程と、 カップ内側から前記径小部にめくら穴を明ける穴明け工
    程と、 カップ内側から前記めくら穴に貴金属を挿入する貴金属
    挿入工程と、 カップ内に良熱伝導金属製の芯材を嵌め込んで複合体を
    製造する嵌合工程と、 前記複合体を押し出し成形により伸長させ、芯材先部に
    貴金属後部が接する押し出し成形体を製造する押し出し
    成形工程とからなるスパークプラグ用電極の製造方法。
  4. 【請求項4】 耐熱金属を最大0.2mm残すか、又は
    貴金属が露出する様に前記押し出し成形体の先端を切断
    する切断工程を加えた請求項1乃至請求項3の何れかに
    記載のスパークプラグ用電極の製造方法。
  5. 【請求項5】 先端を切断した前記押し出し成形体の先
    端を、先端に行くほど径小になる様に成形する径小加工
    工程を加えた請求項4記載のスパークプラグ用電極の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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