JPH10220533A - 可撓性長尺物の保護装置 - Google Patents

可撓性長尺物の保護装置

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JPH10220533A
JPH10220533A JP2913197A JP2913197A JPH10220533A JP H10220533 A JPH10220533 A JP H10220533A JP 2913197 A JP2913197 A JP 2913197A JP 2913197 A JP2913197 A JP 2913197A JP H10220533 A JPH10220533 A JP H10220533A
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chain
moving
wheel
support
protection device
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JP2913197A
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Rikio Hino
力夫 日野
Yasuo Hiraishi
保雄 平石
Hideki Ueda
英樹 上田
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Fuji Engineering Co Ltd
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Fuji Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チェーンが移動端と固定端との間の屈曲部で
縦方向に曲げ返されている可撓性長尺物の保護装置にお
いて、屈曲部上端の上下動に起因する振動を抑えること
によってチェーンの構成部品にかかる荷重を軽減し、チ
ェーンの軽量化及び低コスト化を図ること。 【解決手段】 チェーン4の屈曲部20と移動端との間
でチェーン4下面を所定高さに支持するとともに前記チ
ェーン4下面に転がり接触する上部車輪32と、前記チ
ェーン4下面と対向するチェーン4上面に転がり接触す
る下部車輪33,34と、上部車輪32の回転を下部車
輪33に伝達する伝動チェーン38とを備えてなる移動
支持体30を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チェーンを用いて
ケーブルやホース等の可撓性長尺物の屈曲半径を一定以
上に規制する可撓性長尺物の保護装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ケーブルやホースは一定半径以下の曲げ
を与えると損傷したり所期の機能が発揮できなくなった
りすることがある。そこで、ケーブル,ホース等の可撓
性長尺物を機械装置等の固定部と可動部との間に設置す
る場合には、可撓性長尺物の許容屈曲半径以下までは屈
曲しないチェーンを用いた保護装置によって可撓性長尺
物を保護することが従来一般的である(実公昭55−5
3810号公報、実公昭61−23959号公報等参
照)。
【0003】この種の保護装置は、例えば図10〜図1
2のようなものである。すなわち、図10において符号
100は可撓性長尺物の保護装置を全体的に示してお
り、符号2は床面を、3は床面2の上を矢印方向に往復
移動する機械可動部を、4は一端(移動端5)が機械可
動部3に固定され他端(固定端6)が床面2に固定され
た保護装置100のチェーンを、それぞれ示している。
【0004】図11に示すように、チェーン4を構成す
る多数のリンク7には、枢支ピン8を挿通するための孔
9,10と、角度規制ピン11を挿通するための各一対
の孔12及び長孔13とが形成されている。一対の長孔
13は孔10を中心とする角度θの円弧状になってい
る。また、リンク7の一端側には、別のリンク7の他端
部を挿入するための隙間14が形成されている。そし
て、一つのリンク7の隙間14に別のリンク7の他端部
を挿入し、孔9と孔10、孔12と長孔13が重なる状
態で枢支ピン8及び角度規制ピン11をそれぞれ挿通
し、各ピンの両端に止め輪15を嵌めることで、各リン
ク7が相互に連結されている。
【0005】したがって、図12に示すように、隣接す
るリンク7は伸長状態から一方向にのみ角度θだけ回動
できるので、チェーン4は枢支ピン8のピッチ(チェー
ンピッチ)と角度θとから決定される半径で一方向にの
み屈曲できるが、逆方向には直線状態を保つ。このよう
なチェーン4が、図11に示すように2列並行して配置
されるとともに、対向するリンク7間に介装された保持
部材16によって相互に連結されている。保持部材16
にはケーブル,ホース等の可撓性長尺物を挿通して保持
するための複数の孔17が形成されている。
【0006】また、図10に示すように、保護装置10
0には固定支持ローラ18,19が設けられている。固
定支持ローラ18は移動端5の移動ストロークSの中央
(すなわち固定端6の上方)に配され、他方、固定支持
ローラ19は固定支持ローラ18と移動ストロークSの
端部との中間に配されている。これらの固定支持ローラ
18,19はそれぞれ床面2に固設されたスタンド(不
図示)上に回動自在に枢支されている。
【0007】また、保持部材16によって連結された2
列のチェーン4は移動端5と固定端6との間で縦方向に
曲げ返されるとともに、この曲げ返される屈曲部20と
移動端5との間の下面が固定支持ローラ18,19に支
持されるようになっている。なお、図10の符号Kは、
チェーン4の屈曲部20が固定支持ローラ18に乗り上
げるのを防止するために設定された「余裕長さ」を示し
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の保
護装置100には以下のような問題があった。すなわ
ち、図13に示すように、屈曲部20でのチェーン4の
屈曲半径Rは常に一定であるが、機械可動部3及び移動
端5の移動に伴いチェーン4のリンク7が順次転回して
屈曲部20が移動する際、チェーン4は多角形が転動す
るような運動をするために、屈曲部20上端(の枢支ピ
ン8)の位置が、図13(a)のように低くなったり、
図13(b)のように高くなったりして、h1 で示す範
囲の上下動が生じた。
【0009】この上下動のために、屈曲部20上端とこ
れに隣接する支点(移動端5の位置によって、固定支持
ローラ18の場合と移動端5の場合とがある)との間に
支持されるチェーン4の直線部21(図10参照)が強
制的に振動させられた。特に屈曲部20上端から隣接す
る支点までの距離(支持スパン)に応じて変化する直線
部21の固有振動数が前記上下動の振動数と一致した時
には、直線部21に上下方向の激しい共振が生じること
になった。
【0010】そして、以上のようなチェーン4の振動に
よって、リンク7の長孔13の両端部や角度規制ピン1
1にかかる荷重が大きくなり、特に屈曲部20のリンク
7には直線部21の重量も加わるため、直線部21の約
2倍の荷重がかかることになり、このような荷重に耐え
られるようにする必要から、従来はチェーン4のリンク
7や角度規制ピン11といった構成部品の強度を高くせ
ざるを得ず、そのためにチェーン4の軽量化及び低コス
ト化が困難になっていた。
【0011】また、図10で移動ストロークSの中央よ
りも左側でのチェーン4の支持スパンは固定支持ローラ
を増設すれば任意に短縮できるが、移動ストロークSの
中央よりも屈曲部20側(図10の右側)には固定支持
ローラを設けることができないため、屈曲部20上端と
これに隣接する支点との間の支持スパン(移動端5が固
定支持ローラ18と重なった時に(S/4)+Kと最も
長くなる)を短縮することはできなかった。したがっ
て、移動ストロークSが長くなるほど最長支持スパンも
長くなるのでチェーン4の強度を高くせざるを得ず、反
対にチェーン4の強度が一定であれば許容される最長支
持スパンの関係から移動ストロークSを一定以上に延長
することができなかった。
【0012】さらに、機械可動部3との衝突を避けるた
め、図14に示すように、固定支持ローラ18,19を
機械可動部3の移動領域3Aの外に設けなければなら
ず、このため保護装置100の全体を移動領域3A外に
設置せざるを得ないことになって、専用の設置スペース
を要するという問題もあった。
【0013】本発明は以上のような問題に鑑みてなされ
たものであって、屈曲部上端の上下動に起因する振動を
抑えることによってチェーンの構成部品にかかる荷重を
軽減でき、チェーンの軽量化及び低コスト化を図れる可
撓性長尺物の保護装置の提供を目的とするものである。
【0014】また、前記目的に加えて、チェーンの最長
支持スパンを従来よりも短縮することが可能で、また、
最長支持スパンが同じであれば移動端の移動ストローク
を従来よりも延長することが可能で、しかも、機械可動
部の移動領域内に設置できて省スペース化を図ることも
可能な可撓性長尺物の保護装置の提供を目的とするもの
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、チェーンを用いて可撓性長尺物の屈曲半
径を一定以上に規制する保護装置であって、前記チェー
ンが移動端と固定端との間で縦方向に曲げ返されている
ものにおいて、縦方向に曲げ返されるチェーンの屈曲部
と移動端との間でチェーン下面を所定高さに支持すると
ともに、移動端の移動に伴い前記チェーン下面とこれに
対向する固定面とに転がり接触しながら移動端の移動方
向に移動する移動支持体を備えた構成としたものであ
る。
【0016】また、前記構成において、移動支持体は、
屈曲部と移動端との間のチェーン下面に転がり接触する
上部車輪と、固定面に転がり接触する下部車輪と、上部
車輪の回転を下部車輪に伝達する伝動機構とを備えた構
成としたものである。
【0017】また、前記構成において、チェーンの屈曲
部と移動端との間に複数の移動支持体が配備されるとと
もに、移動端寄りの移動支持体ほど移動時の下部車輪の
周速が速くなるように伝動機構の伝達比率が設定された
構成としたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る可撓性長尺物
の保護装置を図面に基づいて説明する。図1〜図3は、
本発明の一実施形態を示しており、図1に符号1Aで全
体的に示される可撓性長尺物の保護装置は、前記従来例
における保護装置100の構成に加えて、チェーン4の
屈曲部20の内側近傍に配された移動支持体30を備え
ている。なお、チェーン4,保持部材16,固定支持ロ
ーラ18,19等の移動支持体30以外の構成は前記保
護装置100とほぼ同様であるので、同一の符号を付し
て説明を省略する。
【0019】移動支持体30は、図2及び図3に示すよ
うに、略直方体の箱状に形成されたフレーム31と、そ
れぞれ左右一対ずつの上部車輪32,下部車輪33,及
び下部車輪34とを備えている。各車輪32,33,3
4は、フレーム31にピロー形軸受35を介して回動自
在に枢支された車軸32a,33a,34aの両端にそ
れぞれ固設されている。
【0020】上部車輪32の車軸32aにはスプロケッ
ト36が設けられ、下部車輪33の車軸33aにはスプ
ロケット37が設けられ、スプロケット36とスプロケ
ット37との間に環状の伝動チェーン38が掛け渡され
ている。上部車輪32と下部車輪33との直径は等し
く、かつ、スプロケット36とスプロケット37との歯
数も等しく設定され、上部車輪32が回転すると、下部
車輪33も上部車輪32と等しい周速で回転するように
なっている。
【0021】また、下部車輪33,34の下端から上部
車輪32の上端までの高さは、チェーン4を所定の屈曲
半径Rで自然に屈曲させた場合の、図13(b)に示し
たように屈曲部20上端が最も高くなった状態におけ
る、固定端6側のチェーン4上面から移動端5側のチェ
ーン4下面までの高さよりも、僅かに高く設定されてい
る。
【0022】この移動支持体30が、屈曲部20よりも
移動端5側の直線部21におけるチェーン4下面に上部
車輪32が接触するとともに、この上部車輪32が接触
するチェーン4下面と対向する屈曲部20よりも固定端
6側のチェーン4上面(固定面の一例)に下部車輪3
3,34が接触する状態に設けられているので、上部車
輪32が接触する位置でのチェーン4下面は、前記図1
3(b)の状態からさらに図2にh2 で示した高さだけ
上方に持ち上げられた状態で支持されることになってい
る。また、これによって、屈曲部20におけるチェーン
4は、自然状態での屈曲半径Rよりも僅かに大きい屈曲
半径R’で屈曲することになっている。
【0023】なお、前記h2 の高さは限定されないが、
実際上は例えば数ミリメートルから数センチメートルと
いった高さが好ましい。また、図1の符号K’は、上部
車輪32が固定支持ローラ18に衝突するのを防ぐため
に設定された「余裕長さ」を示しており、図3の符号3
9は、チェーン4からの脱輪を防止するために各車輪3
2,33,34の両側に設けられたフランジを示してい
る。
【0024】以上のように構成されているので、機械可
動部3及び移動端5が移動すると移動支持体30は、上
部車輪32が直線部21におけるチェーン4下面を転動
するとともに、この上部車輪32の回転が下部車輪33
に伝えられて、下部車輪33及び下部車輪34が屈曲部
20と固定端6との間のチェーン4上面を転動する。そ
して、この際の上部車輪32と下部車輪33との周速が
等しいために、移動支持体30は移動端5の移動速度の
1/2の速度、すなわち屈曲部20の移動速度と等しい
速度で、移動端5の移動方向と同じ方向に移動する。
【0025】したがって、図1に示すように、移動端5
の位置にかかわらず移動支持体30は屈曲部20近傍の
位置でチェーン4下面を持ち上げた状態に支持するた
め、屈曲部20が移動しても従来のようにその上端が上
下動することはなく、そのため直線部21が振動したり
共振を起こしたりすることもない。よって、リンク7に
かかる荷重が小さくなり、かつ、直線部21の重量は上
部車輪32に受け止められて屈曲部20のリンク7には
かからないので、リンク7や角度規制ピン11といった
構成部品の強度が従来よりも低くて済み、そのぶんチェ
ーン4の軽量化及び低コスト化が図れる。
【0026】なお、上部車輪32よりも移動端5側の直
線部21は、その自重のために僅かに下向きに撓み、極
端に示すと図4のような状態となって、上部車輪32,
下部車輪33とチェーン4との間にスリップがあると移
動支持体30が次第に屈曲部20に近寄ってくる場合が
ある。このような場合には、図4のように屈曲部20の
内側に当接する適宜な形状の当接部材40を移動支持体
30のフレーム31に取り付けることにより、下部車輪
34が屈曲部20に乗り上げるのを防止することができ
る。
【0027】また、図5に示すように、移動支持体30
の各車輪が接触するリンク7の一方の側面にラック41
を形成するとともに、上部車輪32及び下部車輪33
(不図示)の周面にラック41と噛み合うピニオン状の
歯42を形成したり、上部車輪32及び下部車輪33の
周面に滑り止め用のゴム(不図示)を巻き付けたりする
ことにより、上部車輪32及び下部車輪33とチェーン
4との間のスリップを防止し、これにより移動支持体3
0を位置決めして、下部車輪34の屈曲部20への乗り
上げを防止することも考えられる。さらに、チェーン4
に所定間隔で配設されている保持部材16と噛み合う突
起(不図示)を上部車輪32及び下部車輪33の周面に
形成し、これにより移動支持体30を位置決めすること
も考えられる。
【0028】また、以上では下部車輪33,34の転が
り接触する固定面がチェーン4上面である場合を示した
が、本発明にいう固定面はチェーン4上面に限られず、
例えば下部車輪33,34が固定端6から屈曲部20ま
でのチェーン4を跨ぐ状態で床面2(固定面)に転がり
接触する実施形態や、固定端6から屈曲部20までのチ
ェーン4の両側に並行に設けられた一対のレール(不図
示)の上面(固定面)に転がり接触するような実施形態
も考えられる。
【0029】さらに、以上では上部車輪32の回転を下
部車輪33に伝達する伝動機構が伝動チェーン38及び
スプロケット36,37からなる場合を示したが、伝動
機構はこれに限られず、例えばVベルトとプーリとから
なるものでもよく、互いに噛み合う複数の歯車からなる
ものでもよい。
【0030】さらにまた、以上では移動支持体30が上
部車輪32と下部車輪33,34とを備えた場合を示し
たが、図6に示した可撓性長尺物の保護装置1Bのよう
に、互いに対向するチェーン4の上面と下面とに転がり
接触する直径の大きなローラからなる移動支持体43を
設け、これによってチェーン4下面を所定高さに支持す
ることも考えられる。
【0031】図7は、本発明に係る可撓性長尺物の保護
装置1Cの概略構成を示している。この保護装置1Cで
は、チェーン4の屈曲部20と移動端5との間に3台の
移動支持体30A,30B,30Cが配備されている。
また、チェーン4の固定端6から先には、チェーン4と
ほぼ同じ断面形状の2列のレール44が敷設され、チェ
ーン4の上面を固定端6に向かって移動してきた移動支
持体30A等が固定端6を乗り越えて、レール44の上
面(固定面)をさらに移動できるように構成されてい
る。
【0032】なお、移動支持体30A,30B,30C
は、伝動機構の伝達比率が相互に異なっていること以外
は、前記実施形態における移動支持体30と同様に構成
されている。すなわち、図8に示すように、上部車輪3
2側のスプロケット36の半径r1 と、下部車輪33側
のスプロケット37の半径r2 との比率が、最も移動端
5寄りの移動支持体30Aではr1 /r2 =5、中間の
移動支持体30Bではr1 /r2 =2、最も屈曲部20
寄りの移動支持体30Cではr1 /r2 =1に設定され
ている。また、上部車輪32の直径と下部車輪33の直
径とは全ての移動支持体とも等しくなっている。したが
って、上部車輪32が回転すると下部車輪33は、移動
支持体30Aでは上部車輪32の5倍の周速で、移動支
持体30Bでは上部車輪32の2倍の周速で、移動支持
体30Cでは上部車輪32と等しい周速で、それぞれ回
転する。
【0033】ここで、上部車輪32及び下部車輪33と
チェーン4との間にスリップがなければ、移動端5の移
動距離をV0 、上部車輪32のチェーン4下面に対する
転動距離をV1 、下部車輪33のチェーン4上面に対す
る転動距離をV2 とすると、いずれの移動支持体につい
ても、V0 =V1 +V2 の式が成り立つ。
【0034】また、V1 とV2 との比率は上部車輪32
との下部車輪33との周速の比率に等しいので、移動支
持体30AではV1 :V2 =1:5、移動支持体30B
ではV1 :V2 =1:2、移動支持体30CではV1
2 =1:1となる。
【0035】したがって、図7に実線で示すように移動
端5が移動ストロークSの一端にあって、移動端5から
移動支持体30Aの上部車輪32までの距離がK’、移
動支持体30A,30B,30Cの各上部車輪32の間
隔がLである状態から、移動端5が移動ストロークSの
他端に向かって移動してゆくと、移動支持体30A,3
0B,30Cはともに移動端5と同じ方向に移動しなが
ら、各移動支持体相互の間隔は次第に広がってゆく。
【0036】そして、図7に一点鎖線で示すように移動
端5が移動ストロークSの他端に到達した時(すなわち
S=V0 =V1 +V2 となった時)には、移動支持体3
0AにおいてはV1 =S/6、V2 =(5/6)Sとな
って、移動支持体30Aは元の位置から移動端5の移動
方向に(5/6)Sだけ離れた位置に到達することにな
る。また、これと同様に、移動支持体30Bは元の位置
から(2/3)Sだけ離れた位置に到達し、移動支持体
30Cは元の位置からS/2だけ離れた位置に到達する
ことになる。
【0037】図10に示した従来の保護装置100で
は、前記のようにチェーン4の最長支持スパンが(S/
4)+Kとなり、移動ストロークSが長くなるほど最長
支持スパンも長くなるためにチェーン4の強度を高くせ
ざるを得ず、反対にチェーン4の強度が一定であれば移
動ストロークSを一定以上に延長することができなかっ
た。また、図1に示した保護装置1Aでは、前記のよう
に屈曲部20上端の上下動に起因する振動を抑えてチェ
ーン4にかかる荷重を軽減できるものの、最長支持スパ
ンは(S/4)+K’で従来とほぼ同様であった。
【0038】これに対し、この実施形態の保護装置1C
では、前記保護装置1Aと同様に屈曲部20上端の上下
動に起因する振動を抑えてチェーン4にかかる荷重を軽
減できるのに加えて、チェーン4の支点間の支持スパン
が最長でも(S/6)+K’もしくは(S/6)+Lに
なって、保護装置1Aの場合の約2/3に短縮できるの
でチェーン4の構成部品の強度がさらに低くて済み、チ
ェーン4のより一層の軽量化及び低コスト化が図れる。
また、同じ強度のチェーン4を使用し、最長支持スパン
も同じにするという条件では、移動端5の移動ストロー
クSを保護装置1Aの場合の約1.5倍に延長できる。
【0039】さらに、図14に示したように、固定支持
ローラ18,19を備えた従来の保護装置100ではそ
の全体を機械可動部3の移動領域3A外に設置せざるを
得なかったが、この実施形態の保護装置1Cでは固定支
持ローラが無いために、図9に示すように保護装置1C
の全体を機械可動部3の移動領域3A内に設置すること
ができ、専用の設置スペースを必要としないので、省ス
ペース化が図れる。
【0040】なお、この実施形態では3台の移動支持体
を配備したが、移動ストロークSの長さ及び許容される
最長支持スパンの長さに応じて、移動支持体を2台もし
くは4台以上配備してもよく、この場合、移動支持体の
数を多くするほど最長支持スパンを短縮できることは勿
論のことである。また、伝動機構の伝達比率もこの実施
形態での設定に限定されず任意である。
【0041】さらに、この実施形態では各移動支持体の
スプロケット36,37の半径の比率を異ならせ、上部
車輪32と下部車輪33との直径の比率は同一とした
が、本発明にいう伝動機構は、例えば上部車輪側のスプ
ロケットと下部車輪側のスプロケットとの半径(歯数)
の比率は一定とし、上部車輪と下部車輪との直径の比率
に差を設けることにより、複数の移動支持体間で移動時
の下部車輪の周速に差が生じるように構成されていても
よい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る可撓
性長尺物の保護装置によれば、移動支持体がチェーンの
屈曲部と移動端との間でチェーン下面を所定高さに支持
しながら移動端の移動方向に移動するので、屈曲部上端
の上下動に起因するチェーンの振動を抑えることができ
てチェーンの構成部品にかかる荷重を軽減でき、チェー
ンの軽量化及び低コスト化を図ることが可能となる。
【0043】また、チェーンの屈曲部と移動端との間に
複数の移動支持体が配備されるとともに、移動端寄りの
移動支持体ほど移動時の下部車輪の周速が速くなるよう
に伝動機構の伝達比率が設定されたものでは、複数の移
動支持体によって屈曲部から移動端までのチェーン下面
を常にほぼ等しい比率の支持スパンで支持することがで
きるので、チェーンの最長支持スパンを短縮してチェー
ンの構成部品にかかる荷重をさらに軽減することによ
り、チェーンのより一層の軽量化及び低コスト化を図る
ことが可能となり、また、最長支持スパンを同じにして
移動端の移動ストロークを延長することも可能となり、
しかも、従来設けられていた固定支持ローラを無くせる
ので、保護装置の全体を機械可動部等の移動領域内に設
置できることになって、省スペース化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る可撓性長尺物の保護
装置の概略側面図である。
【図2】図1の保護装置の要部拡大側面図である。
【図3】図2のA−A線拡大断面図である。
【図4】当接部材を備えた移動支持体の側面図である。
【図5】ラックを設けたリンクと上部車輪とを示す概略
側面図である。
【図6】本発明の別の実施形態に係る可撓性長尺物の保
護装置の要部側面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施形態に係る可撓性長尺
物の保護装置の概略構成図である。
【図8】図7の保護装置における移動支持体の側面図で
ある。
【図9】図7の保護装置の概略平面図である。
【図10】従来例に係る可撓性長尺物の保護装置の概略
側面図である。
【図11】チェーンのリンクと保持部材とを示す一部分
解斜視図である。
【図12】チェーンの要部側面図である。
【図13】チェーンの上下動を説明する説明図である。
【図14】図10の保護装置の概略平面図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C 保護装置 4 チェーン 5 移動端 6 固定端 20 屈曲部 30,30A,30B,30C,43 移動支持体 32 上部車輪 33 下部車輪 36,37 スプロケット(伝動機構の一部) 38 伝動チェーン(伝動機構の一部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チェーンを用いて可撓性長尺物の屈曲半
    径を一定以上に規制する保護装置であって、前記チェー
    ンが移動端と固定端との間で縦方向に曲げ返されている
    ものにおいて、 縦方向に曲げ返されるチェーンの屈曲部と移動端との間
    でチェーン下面を所定高さに支持するとともに、移動端
    の移動に伴い前記チェーン下面とこれに対向する固定面
    とに転がり接触しながら移動端の移動方向に移動する移
    動支持体を備えたことを特徴とする可撓性長尺物の保護
    装置。
  2. 【請求項2】 移動支持体は、屈曲部と移動端との間の
    チェーン下面に転がり接触する上部車輪と、固定面に転
    がり接触する下部車輪と、上部車輪の回転を下部車輪に
    伝達する伝動機構とを備えてなる請求項1に記載の可撓
    性長尺物の保護装置。
  3. 【請求項3】 チェーンの屈曲部と移動端との間に複数
    の移動支持体が配備されるとともに、移動端寄りの移動
    支持体ほど移動時の下部車輪の周速が速くなるように伝
    動機構の伝達比率が設定されている請求項2に記載の可
    撓性長尺物の保護装置。
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