JPH10219463A - ミラープレートの製造方法 - Google Patents

ミラープレートの製造方法

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JPH10219463A
JPH10219463A JP5382297A JP5382297A JPH10219463A JP H10219463 A JPH10219463 A JP H10219463A JP 5382297 A JP5382297 A JP 5382297A JP 5382297 A JP5382297 A JP 5382297A JP H10219463 A JPH10219463 A JP H10219463A
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transparent
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ink
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curing
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Hideo Toyama
秀男 戸山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミラープレートを製造するにあたり、透明板
に印刷された透明紫外線硬化インキの硬化表面に効率よ
くしわを発生せしめたのちメタライジング加工を施し、
意匠性の高いミラープレートを製造する方法を提供する
ことである。 【構成】 透明紫外線硬化インキを硬化するにあたり、
波長254nmをピークに持つ遠紫外線を照射し、次い
で高圧紫外線照射をすることによって硬化させた後、印
刷面をメタライジング加工を行なうミラープレートの製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明板に透明紫外線硬
化インキを印刷し、しわ模様を生ぜしめることによって
意匠性の高いミラープレートを製造する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来からミラープレートは車両用リフレ
クターや鏡として日常に使用されているばかりかインテ
リア材料や建材等においても使用されている。しかし、
その外観は意匠性と言う点では他の材料に比べ見劣りす
る。リフレクターのように光を反射させることを目的と
したミラー面はその機能のみが追求されてあくまで平滑
で耐久性の優れたものが求められている。それ故、ミラ
ープレートをディスプレーやインテリア材料、建材等に
適用しようとした場合、表面に印刷して意匠性を上げる
手段としてミラー面に文字や柄の従来印刷を施して差別
化するような試みがあるが、印刷された部分はミラー感
を損なったものである。又、透明感のあるインキを用い
た場合は金、銅等の文字や柄の入ったミラー表現は出来
るが深みもなくメタリック感も損なわれた意匠性の低い
外観である。また、従来インキをミラー面に印刷した場
合、その乾燥工程を自然乾燥を用いる従来印刷方法では
生産性は低く高コストとなる。紫外線硬化型インキを用
いる方法もあるがプラスチック材料を用いたほとんどの
ミラー面は紫外線硬化型のハードコートが施されインキ
の密着性が低く問題がある。梨地様の外観をミラー面に
印刷をして意匠性を高める方法として以下がある。 (イ)ビーズ状顔料を大量に含有したクリヤーインキを
用いてミラー面に文字や柄の印刷を施して自然乾燥をさ
せる。 (ロ)紫外線硬化クリヤーインキを用いてミラー面に文
字や柄の印刷を施して窒素気流中で紫外線照射を行なっ
てしわを生ぜしめる。(イ)の方法で得られた印刷ミラ
ーは梨地の文字や柄があり前記の従来方法に比べ意匠性
は高いがインキの不透明さによりメタリック感が不足し
ている。生産性も低く高コストである。(ロ)の方法で
得られた印刷ミラーは梨地より若干大きなしわ模様の文
字や柄があり前記の従来方法に比べ意匠性は高く、
(イ)の方法に比べメタリック感はあるものの印刷イン
キのみの硬化に窒素気流中で紫外線照射を行なわねばな
らず装置やランニングコストが高く高コストとなる。ま
た、特定のインキを使用せねばならないばかりか生ずる
しわが小さく一定しない欠陥がある。
【0003】このようにディスプレーやインテリア材
料、建材等に適用できる意匠性が高く低コストで生産性
の高いミラープレートは差別化せねば採用されぬ昨今の
市場において強く要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ミラー面を
損なわず従来の印刷法では表現し得ない意匠性の高い印
刷ミラープレートの製造方法を提供することを目的とす
る。しかも意匠性を施す工程に常用の紫外線照射を適用
させることによって、紫外線硬化をその生産手段として
いる従来のメタライジング加工品工程の中に組み込むこ
とが可能であると考えた。発明者はディスプレーやイン
テリア材料、建材等に適用可能な従来技術にはない高付
加価値品の提供を低コストで再現性のある生産性の高い
方法にするべく鋭意検討をした。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわ右本発明は、透明
板に透明紫外線硬化インキを印刷し硬化するにあたり、
波長254nmをピークに持つ遠紫外線を照射し、次い
で高圧紫外線照射をして該インキを硬化する。次いで該
透明印刷板の印刷面をメタライジング加工することを特
徴とするミラープレートの製造方法に関する。前記の紫
外線硬化方法によりしわ模様を生ぜしめることが特徴で
ある。すなわち本発明者が出願した紫外線硬化方法(特
願平7−92944)を応用することで可能となった。
【0006】更に従来のメタライジング加工品はガラス
鏡以外は素材を表面に出さずメタライジング層にハード
コートの施されたミラー面が表面になっていたが、本発
明に関わるミラープレートは透明素材が表面となり透明
素材とメタライジング層に挟まれた透明しわ模様印刷層
で従来にない意匠性の高い外観が得られることがもう一
つの特徴である。この逆転の発想により印刷層に深みの
あるメタリック感を出せることが分かり本発明を完成さ
せた。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
いて使用される素材としては、透明であれば通常のメタ
ライジング加工や鏡に使用される素材が特に制限なく適
用可能である。ガラスや各種のプラスチック素材、例え
ばアクリル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニール、ポ
リエステル、ABS、AS、HIPS、ポリプロプレ
ン、ナイロン、ユリア等があげられる。これら素材は必
要に応じて、通常メタライジング加工を施す為に行なう
化成処理やベースコート処理を、素材表面にハードコー
ト処理を施したものでもよい。また、より意匠性を高め
るためにあらかじめ通常の印刷が施された印刷透明板で
もよい。
【0008】本発明において使用される透明紫外線硬化
インキは紫外線重合性化合物、光重合開始剤を必須成分
とし、さらに必要に応じ非反応性樹脂、着色顔料、体質
顔料、溶剤、添加剤等を配合せしめたものである。さら
に詳しく説明すると、前記紫外線重合性化合物として
は、分子内にラジカル重合可能な不飽和二重結合を有す
る化合物が用いられる。具体的には不飽和ポリエステル
樹脂、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、
ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート
等のオリゴマー及びスチレン、酢酸ビニル、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、1.6ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、Nビニル2ピロリドン等の反応
性希釈剤の単独又は混合物が代表的なものとして挙げら
れる。
【0009】また紫外線重合性化合物としてカチオン開
環重合型の脂環式エポキシ、グリシジルエーテル型エポ
キシ、エポキシ(メタ)アクリレート、ビニルエーテル
化合物等のオリゴマー及びエポキシモノマー、ビニルエ
ーテル、環状エーテル等の反応性希釈剤の単独又は混合
物が代表的なものとして挙げられる。
【0010】ラジカル重合の光重合開始剤としては、ベ
ンゾフェノン、ベンゾインあるいはそれ等のエステル等
のカルボニル化合物、2−クロロチオキサントン等のチ
オキサントン系化合物、1−ヒドロキシジメチルフェニ
ルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モリホル
ノプロピオフェノン等のアセトフェノン系化合物、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオ
キサイド等の単独又は混合物が代表的なものとして挙げ
られる。カチオン開環重合型の光重合開始剤としては、
アリルジアゾニウム塩、トリアリルスルホニウム塩、ス
ルホン酸エステルの単独又は混合物が代表的なものとし
て挙げられる。
【0011】光重合開始剤の選択において、その光吸収
特性は硬化表面に効率的にしわを発生せしめる為に、重
要な因子を持っている。光硬化反応は膜の表面から硬化
反応が開始する点と、波長によって膜の透過深度が異な
ることが本発明の方法を構成する重要な因子となってい
る。波長による透過深度はより短波長であれば浅くなる
のは公知である。しかし、膜表層のみを選択的に硬化さ
せ、しわを生ぜしめるための波長は特定されていない。
すなわち、透明紫外線硬化インキを硬化するにあたり、
波長254nmをピークに持つ遠紫外線を照射すること
によって膜表層のみを選択的に硬化させることができる
ことを実験により確認した。光重合開始剤の選択は、こ
の波長域の吸収を持つことは必須であるが、大部分の市
販の光重合開始剤は大小はあるが、この波長域の吸収を
持っている。膜内部の未硬化部分に生ずる対流現象がし
わを発生させる。加熱工程を加えることによって積極的
に対流を生ぜしめることは発生するしわを安定させるこ
とが実験で分かったが特に限定するものではない。次い
で高圧紫外線照射をすることにより生じたしわの固定化
と膜の完全硬化をさせる。膜内部を硬化するにあたり、
あらかじめ膜表面が既に硬化されているため硬化ひずみ
は通常の紫外線硬化に比べ大きく、素材への密着性は阻
害されることが分かった。硬化ひずみを緩和し実用に耐
える密着性を付与させるためには、透過深度のある長波
長の近紫外光や一部の可視光の波長域の吸収を持つメタ
ルハライドランプは、実験の結果、密着性を付与するの
に有効であることが分かった。また透明紫外線硬化イン
キの光重合開始剤の最大吸収波長が300nm以上の近
紫外の波長域に吸収を持つものが好ましいことが分かっ
た。これらの事実はインキの密着性を向上させより耐久
性を与えるためのもので特に限定するものではない。
【0012】非反応性樹脂は紫外線硬化反応には寄与し
ないが硬化収縮を抑えることによる密着力の向上やコス
ト低下のために有効である。例えばエポキシ樹脂、アク
リル樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
エーテル樹脂、アミノ樹脂等が使用できる。本発明のよ
うに高硬度や耐久性を要求されない場合は密着性主体の
設計として非反応性樹脂を多量に使用できるケースがあ
る。特に固形エポキシ樹脂が優れていることが実験で分
かった。インキの密着性を向上させより耐久性を与える
ためのもので特に限定するものではない。
【0013】また、一般のメタライジング層はシルバー
色のため印刷部分に金や銅等のカラー表現をするために
メタリック感を損なわない程度の染顔料を添加すること
は有効である。使用する染顔料は透明度の高い物が好ま
しい。例えばカーボンブラック、酸化鉄、弁柄、フタロ
シアニンやキノクリドン、ジアゾニューム等の有機染顔
料が使用できる。必要に応じメタリック感を損なわない
程度の体質顔料を添加することもできる。体質顔料とし
ては、珪砂、珪酸塩、粉末状のガラス、ポリウレタン、
ポリエステル等の樹脂粉末等が代表的なものとして挙げ
られる。
【0014】さらに溶剤としては、トルエン、キシレ
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等が代表的なもの
として挙げられる。これら溶剤は、膜に残留すると密着
力の低下や白化することがあるので、本発明の方法を実
施する場合は、蒸発させて除くのが好ましい。添加剤と
しては、消泡、レベリング、表面滑性等を紫外線硬化イ
ンキに付与するために、常用市販の各種添加剤が使用で
きる。
【0015】本発明において透明紫外線硬化インキを印
刷する方法は、常用の印刷方法が適用できる。スクリー
ン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、ジェットプリン
ト等が適応できる。印刷ばかりでなく部分的に模様状に
塗装するために、ロールコーター塗装、フローコーター
塗装、スプレー塗装等が適用できる。しわの大きさは膜
厚と比例関係にあり、膜厚を変えることでテクスチャー
を任意に選択することが出来る。膜厚を比較的簡単に選
択できるスクリーン印刷は生産性、意匠性、コストを考
えた場合、本発明の実施に適している。
【0016】膜表層のみを皮張り状態にしてしわを生ぜ
しむる原理は前述の紫外線硬化方法(特願平7−929
44)の
【従来の技術】に詳述したように公知公用の技術である
が、空気中で光照射することによって膜表層のみを選択
的に硬化させるのは波長254nmをピークに持つ遠紫
外線のみであることを、鋭意検討の結果知りえたことに
よって前述の発明を完成させた。特定波長の光照射で皮
張り状態にしてしわを生ぜしむる方法は、まったく新規
な方法であり思想である。本発明において使用される遠
紫外線の波長域の光源としては、殺菌や光洗浄、素材の
表面改質として公知公用の殺菌灯、低圧水銀ランプや高
出力低圧水銀ランプが使用できる。低圧水銀ランプや高
出力低圧水銀ランプの発光波長のうち特に表面改質を目
的としたより高エネルギーの185nmの波長はしわの
発生を遅らせることで好ましくないことが実験の結果分
かったが特に限定するものではない。また高圧水銀ラン
プに254nmをピークに持つ遠紫外線のみを透過する
干渉フィルターを組み合わせ、光源としたものが使用で
きる。効果やコストを配慮して低圧水銀ランプを光源と
したものが最も好ましいことを実験で確認した。
【0017】本発明において発生するしわは、所望の遠
紫外線で皮張り状態にされた膜内部の未硬化部分の対流
現象によって発生することが分かった。所望の遠紫外線
照射後、数秒から数分のセッティング中にしわが発生す
る。しわの発生状況は、透明紫外線硬化インキの液温、
外気温度、コンベアーの熱などに影響を受けることや、
ライン中に数分のセッティングゾーンを設けることは装
置のコンパクト化や、安定なしわの発生と言う点から好
ましくない。発明者はこの点を鑑み、積極的に対流現象
を生ぜしめるために、所望の遠紫外線照射後に膜表面を
加熱することにより、速やかにしわが発生することを実
験によって確認した。この方法で発生させたしわは秒単
位以内に生ずるばかりでなく、部分的なばらつきがなく
均一な外観となり商品価値が高まった。本発明に使用で
きる加熱方法は、常用の方法がすべて適用できる。具体
的には、温風を膜表面に吹きつける方法、赤外線ランプ
や遠赤外線(FIR)ランプ照射が適用できる。温風加
熱はしわ表面が乱れる場合があり、赤外線ランプと同
様、熱効率が劣る。遠赤外線ランプ照射は熱効率も高
く、短時間照射でしわが発生するのでより好ましい。遠
赤外線ランプのエネルギー源は電気、ガス、スチーム等
を用い、ランプの形状はチューブタイプやパネルタイプ
等、ラインの設置条件で選択できる。
【0018】本発明において、所望の遠紫外線照射し加
熱後に、生ぜしめたしわの定着と、透明紫外線硬化イン
キの未硬化部分の硬化を目的として、高圧紫外線照射を
施す。高圧紫外線照射光源としては、特に限定はなく常
用の物が使用できる。具体的には出力30W/cmから
120W/cmの高圧水銀ランプや80W/cmから1
20W/cmのメタルハライドランプを光源として使用
した高圧紫外線照射装置が適用できる。前述のごとく、
あらかじめ膜表面が既に硬化されているため硬化ひずみ
は通常の紫外線硬化に比べ大きく素材への密着性は阻害
されることが分かった。硬化ひずみを緩和し実用に耐え
る密着性を付与させるためには、透過深度のある長波長
の近紫外光や一部の可視光の波長域の吸収を持つメタル
ハライドランプは、実験の結果、密着性を付与するのに
有効であることが分かったが特に限定するものではな
い。反射板はアルミニューム製でも良いが、素材やコン
ベアーの昇温の少ないコールドミラーが好ましいが特に
限定するものではない。
【0019】本発明は、透明紫外線硬化インキを紫外線
照射することによってしわを生ぜしめメタライジング加
工する方法であることより、インキのしわ発生、硬化の
工程は生産効率からも連続ラインが好ましい。前述のよ
うに、しわは膜内部の未硬化部分の対流現象によって発
生することより、連続ラインにする場合は、その搬送系
についてその点を配慮する必要がある。すなわち対流現
象をより効率良く生ぜしめるために、遠紫外線照射して
膜表面を硬化させるまでの工程において、素材や透明紫
外線硬化インキの未硬化部分の昇温を抑えることが好ま
しい。特に限定するものではないが、しわをより大き
く、均一に生ぜしめることは商品外観をより高める。本
発明の方法によると、しわを効率良く発生させるために
加熱装置を設置した場合や、最終工程が高圧紫外線照射
による等、コンベアー表面が比較的加熱されやすい工程
が入る。本発明者は実験の結果、全工程をつなぐ連続コ
ンベアーの場合は、コンベアーの冷却や素材の接触面積
が小さいピン状の支持部分を持つピンコンベアーが好ま
しいことが分かった。また、所望の遠紫外線照射工程と
セッティングゾーン又は加熱工程と高圧紫外線照射工程
の搬送系を独立させる等も有効である。これ等は、製品
の外観を均一に仕上げ、商品価値を高めるためであり、
特に限定するものではない。
【0020】メタライジング加工方法としては化学、電
気メッキに代表される湿式メッキ法と真空蒸着、スパッ
タリング、イオンプレーティング等の真空中で物理的に
行なう乾式メッキなど素材や目的に合わせて使用するこ
とが出来る。メタライジング加工後メタライジング層の
保護のために常用の紫外線硬化型ハードコートや溶剤型
のラッカーやエポキシ系タイプの保護コートを施せば耐
久性は向上する。本発明の印刷ミラープレートのメタラ
イジング層は製品裏面となるため通常のメタライジング
加工品に比べ高い耐久性は必要としていない。
【0021】本発明で得られた印刷ミラープレートの意
匠性や適用分野の拡大のためにメタライジング層の一部
分をエッチングしたり、更にエッチング部分に通常の印
刷を施したり前述の紫外線硬化方法(特願平7−929
44)に係わるしわ模様を印刷することが可能である。
また、本発明で得られた印刷ミラープレートを成型する
ことで今までにはない意匠性の高いメタライジング部品
が得られる。これら後加工はプラスチック製品では常用
の方法で特に限定するものではない。
【0022】
【発明の効果】本発明により得られるミラープレートは
印刷部分のしわ模様が梨地やエッチング処理を施した深
みのあるメタリック加工物となる。部分的なばらつきの
ない均一な透明しわ模様は比較的深く大きなしわが生ず
るため、表面の透明板の厚みと裏面のメタライジング処
理によって薄膜にもかかわらず反射光により立体感に富
んでいる。印刷されていないミラー部分とのコントラス
トがはっきりして意匠的にもより優れたものであった。
カラーイングすることによって異種金属の組み合わせの
外観は彫金手法では得られないテクスチャーのメタリッ
ク加工物外観となった。また本発明は、紫外線照射を用
いているため、秒単位の処理で目的を達成でき、優れた
生産性と装置のコンパクト化による省スペース化が達成
できる。また、電気エネルギー使用によるので、クリー
ンで省エネルギーな装置設計が可能である。特にプラス
チックのメタライジング加工工程に低コストで搭載する
ことも可能でありメタライジング加工分野に新たな需要
を喚起することができる。
【0023】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるわけではな
い。
【0024】 透明紫外線硬化インキAの調整(重量比) ウレタンアクリレートオリゴマー 70部 (アートレジンUN−1255 根上工業(株)製) 1・6−ヘキサンジオール ジアクリレート 30部 (カヤラッドHDDA 日本化薬製) 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 3部 (イルガキュアー184 チバガイギー社製) 消泡剤 1部 (ポリフローAC303 共栄社化学(株)製) 上記配合を攪拌により均一にする。 透明紫外線硬化インキBの調整(重量比) 透明紫外線硬化インキA 100部 紫外線硬化インキ用着色剤 プロセスレッド 0.4部 (SOXインキ セイコーアドバンス(株)製) 紫外線硬化インキ用着色剤 プロセスイエロー 1部 (SOXインキ セイコーアドバンス(株)製) 上記配合を攪拌により均一にする。
【0025】(実施例1)2mm厚の透明なアクリル板
に透明紫外線硬化インキAを100Mの花柄を抜いた全
面ベタのデザインを有するスクリーン版で印刷し(膜厚
約100μm)、低圧水銀ランプ(セン特殊光源製ラン
プ UVL/SUV90S 100V ピーク波長25
4nm 高さ50mm 1灯)を光源とした照射装置で
コンベアースピード5m/分で照射し約2分のセッティ
ングで印刷部にしわが発生した。次いで高圧紫外線ラン
プ(日本電池製ランプ Hgランプ 出力80W/cm
高さ100mm 1灯)を光源として装備した照射装
置でコンベアースピード5m/分の条件で硬化させた。
次いで真空蒸着法(東品真空工業有限公司製真空蒸着器
蒸着金属 アルミニューム 溶融温度700℃ 真空
度 10−5mmHg蒸着時間40秒 蒸着厚さ2μ
m)によりメタライジング層を形成させた。アクリル板
表面のポリマスキングシートを剥離すると印刷された部
分がエッチングされたように見え、非印刷部分の花柄が
鏡面となりテクスチャーのコントラストで立体感に富み
深みのある彫刻調シルバープレートができた。インテリ
アとして従来にない意匠性の高い外観であった。1ケ月
間の常温水浸漬で外観異常はなかった。セロテープ密着
テストでメタライジング層の一部剥離が認められた。
【0026】(実施例2)実施例1において使用される
低圧水銀ランプにおいて波長195nmを除いたオゾン
レス低圧水銀ランプ(セン特殊光源製ランプ UVL/
SUV90L 100V ピーク波長254nm 高さ
50mm 1灯)に入れ替えた以外は実施例1とすべて
同様に印刷、硬化、メタライジング加工を行なった。し
わは約30秒のセッティング後に実施例1と同様の大き
さとなった。外観や性能は実施例1と同様で優れたもの
であった。
【0027】(実施例3)実施例1と同様な印刷を施し
実施例2で使用したオゾンレス低圧水銀ランプとFIR
ランプ(東芝製ランプ 100V 高さ50mm 3
灯)を実施例1で使用した高圧紫外線照射装置の高圧紫
外線ランプの手前のコンベアー上に搭載した連続照射装
置で印刷物を照射、硬化を行なった。次いで実施例1と
同様なメタライジング加工を行なった。しわ模様の出方
は実施例1や2に比べより均一で再現性や外観、生産性
の向上が認められた。性能は実施例1と同様で優れたも
のであった。
【0028】(実施例4)実施例3において使用するス
クリーン版を200Mに入れ替えた以外は実施例3と全
て同様に印刷、硬化、メタライジング加工を行なった。
印刷膜厚は約50μmであった。アクリル板表面のポリ
マスキングシートを剥離すると印刷された部分が梨地加
工されたように見え、非印刷部分の花柄が鏡面となり双
方のコントラストで立体感に富み上品な彫刻調シルバー
プレートができた。インテリアとして従来にない意匠性
の高い外観であった。1ケ月間の常温水浸漬で外観異常
はなかった。セロテープ密着テストでメタライジング層
の一部剥離が認められた。
【0029】(実施例5)実施例3において使用するイ
ンキを透明紫外線硬化インキBに入れ替えた以外は実施
例3と全て同様に印刷、硬化、メタライジング加工を行
なった。アクリル板表面のポリマスキングシートを剥離
すると印刷された部分が金色に輝きエッチングされたよ
うに見え、非印刷部分の花柄がシルバー鏡面となり色と
テクスチャー双方のコントラストで実施例3より立体感
に富み深みのある彫刻調シルバープレートができた。彫
金手法を用いても実現しえない外観はインテリアとして
従来にない意匠性の高い外観であった。1ケ月間の常温
水浸漬で外観異常はなかった。セロテープ密着テストで
メタライジング層の一部剥離が認められた。
【0030】(実施例6)実施例1においてメタライジ
ング層の保護のために常用のエポキシ系グレーインキを
250Mのベタスクリーン版でメタライジング膜全面を
印刷、室温24時間の乾燥をした。印刷ミラープレート
の外観は実施例1と同様優れたものだった。1ケ月間の
常温水浸漬で外観異常はなかった。セロテープ密着テス
トでメタライジング層の剥離は認められなかった。
【0031】(実施例7)実施例1においてメタライジ
ング層の部分エッチング処理のために常用のエポキシ系
グレーインキを250Mの実施例1に使用した同じデザ
インのスクリーン版でメタライジング膜上に印刷、室温
24時間の乾燥をした。次いで5%苛性ソーダー水溶液
に2分浸漬し花柄部分のメタライジング層を洗い流し水
洗後室温乾燥させた。印刷ミラープレートの外観は花柄
部分が透明で実施例1とは異なった意匠性の優れたもの
だった。
【0032】(比較例1)実施例1において低圧水銀ラ
ンプを照射する工程を省いた以外は実施例1と全て同様
に印刷、硬化、メタライジング加工を行なった。アクリ
ル板表面のポリマスキングシートを剥離すると印刷され
た部分はほとんど分からぬ変哲もないミラープレートで
あった。
【0033】(比較例2)実施例3において使用したF
IRランプをオフの状態にして加熱工程を省く以外は実
施例3と全て同様に印刷、硬化、メタライジング加工を
行なった。アクリル板表面のポリマスキングシートを剥
離すると印刷された部分にわずかにしわが発生している
が小さく不揃いな状態であった。外観は実施例3に比べ
意匠性の劣るミラープレートであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法で作成されるミラープレートの模式
構成図の一例である。
【符号の説明】
a・・透明板 b・・透明紫外線硬化インキ層 c・・メタライジング加工層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明板に透明紫外線硬化インキを印刷し
    硬化するにあたり、波長254nmをピークに持つ遠紫
    外線を照射し、次いで高圧紫外線照射をして該インキを
    硬化する。次いで該透明印刷板の印刷面をメタライジン
    グ加工することを特徴とするミラープレートの製造方法
  2. 【請求項2】 遠紫外線照射と高圧紫外線照射工程の間
    に加熱工程を加えることを特徴とする請求項1のミラー
    プレートの製造方法
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