JPH10218997A - 有機ケイ素高分子とその製造方法 - Google Patents

有機ケイ素高分子とその製造方法

Info

Publication number
JPH10218997A
JPH10218997A JP2519597A JP2519597A JPH10218997A JP H10218997 A JPH10218997 A JP H10218997A JP 2519597 A JP2519597 A JP 2519597A JP 2519597 A JP2519597 A JP 2519597A JP H10218997 A JPH10218997 A JP H10218997A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
organosilicon polymer
groups
magnesium
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2519597A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3425318B2 (ja
Inventor
Yoshihiko Nakano
義彦 中野
Sawako Fujioka
佐和子 藤岡
Rikako Kawada
利佳子 川田
Shuji Hayase
修二 早瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP02519597A priority Critical patent/JP3425318B2/ja
Publication of JPH10218997A publication Critical patent/JPH10218997A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3425318B2 publication Critical patent/JP3425318B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】発光材料、光電導性材料、フォトレジスト、光
情報記録材料等としての機能を有する有用な新規有機ケ
イ素高分子及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】上記課題は、下式で表される繰り返し単位
を有する重量平均分子量が500から1×107 である
有機ケイ素高分子により解決される。また、本発明の化
合物(1)は、(a)アントラセン又はその誘導体をマ
グネシウムと反応し、マグネシウム錯体を得、次いで
(b)前記工程(a)で得られたマグネシウム錯体とシ
ラン化合物を非プロトン性溶媒中、不活性雰囲気下で縮
重合することによって合成することができる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機ケイ素高分子
及びその製造方法に関する。特に本発明は、発光材料、
光電導性材料、フォトレジスト、光情報記録材料等とし
ての機能を有する有用な新規有機ケイ素高分子及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機ケイ素高分子の一つであるポリカル
ボシランは、Si−C結合を主鎖骨格とする高分子であ
り、近年、耐熱材料やセラミックの前駆体として盛んに
研究されている。
【0003】ポリカルボシランの一般的な合成法として
は、以下の方法が知られている。 (i)ポリシランの熱分解(S. Yajima 等、Chem. Let
t., 931 (1975) )。 (ii)4員環のような歪みのかかったケイ素を含有する
環状化合物の熱又は触媒開環重合(N. S. Nametkin等、
Dokl. Akad. Nauk., SSSR, 162, 824 (1965 ))。
【0004】(iii )−SiClと−CH2 Cl部位を
持つモノマーのアルカリ金属による縮重合(W. A. Krin
er, J. Org. Chem., 29, 1601 (1964))。 (iv)トリアルキルビニルシランのアニオン転移重合
(J. Oku等、Polym. J.,23, 1377 (1991))。
【0005】(v)アセチレン化合物とジシリル化合物
との脱水素ダブルシリル化重合(P.J. Brandl等、日本
化学会第63春季年会4C212、1992年) (vi)不飽和基へのヒドロシリル化反応(J. W. Curry,
J. Org. Chem., 26,1308 (1961) )。
【0006】上記方法において、(i)及び(iii )の
方法は、金属ナトリウムによる縮重合を行うため、側鎖
の置換基がアルキル基やアリル基などの特定の基に限ら
れており、汎用性に欠けるという問題点を有している。
また、これらの方法は金属ナトリウムを使用するため危
険性が高く、工業的生産には不向きである。一方、上記
合成方法のうち、(ii)、(iv)、(v)及び(vi)の
方法は、合成に使用するモノマーの反応性が高く、試薬
の扱いに配慮する必要があった。また、モノマーの合成
も複雑なため、モノマーの入手が困難であるという問題
も有していた。更に、これらの方法で合成されたポリカ
ルボシランは、セラミックの合成が目的であるため、主
鎖の炭素部位、側鎖の置換基等が単純なもの(例えば、
主鎖炭素部位ではアルキニレン基やフェニレン基など、
側鎖置換基では、メチル基、フェニル基など)に限られ
ていた。
【0007】また、ポリカルボシランの機能、特性等の
研究もなされている。例えば、感光性に関しては、主鎖
骨格中にSi−Si結合を含むポリマーがあり、下式に
示すポリジシレンフェニレン(5)(特開平6−978
6)、アントニレン基を含有するポリシラン(6)(特
開平7−309952)等が知られている。しかし、こ
れらの化合物は、ポリマーの光感度、現像性がよくな
く、ガラス転移温度Tgが低いなどの問題点があった。
【0008】
【化7】
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題を解決し、新規な有機ケイ素高分子を提供すると供
に、該有機ケイ素高分子を安全かつ容易に製造する方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第一
の発明は、下式で表される繰り返し単位を有する有機ケ
イ素高分子を提供する。
【0011】
【化8】
【0012】但し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、及びR12基はそれ
ぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、シアノ基、有機
基、及び有機シリル基を表し、R3 からR10基は、隣り
合った基と一緒になって環を形成していてもよく、xは
1から10の整数である。
【0013】また、第二の発明は、下記(a)及び
(b)を具備する、第一の発明の有機ケイ素高分子
(1)の製造方法を提供する。 (a)下記反応式で示されるようにアントラセン又はそ
の誘導体(2)を非プロトン性溶媒中、不活性ガス雰囲
気下でマグネシウムと反応し、マグネシウム錯体(3)
を得る工程。
【0014】
【化9】
【0015】但し、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R
8 、R9 、R10、R11、及びR12基は先に定義したとお
りである。 (b)前記工程(a)で得られたマグネシウム錯体
(3)とシラン化合物(4)を非プロトン性溶媒中、不
活性雰囲気下で縮重合する工程。
【0016】
【化10】
【0017】但し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12、及びxは先
に定義したとおりであり、A及びBはハロゲン原子、ア
ルコキシ基、又はアセトキシ基を表す。
【0018】更に、第三の発明は、下記反応式で示され
るようにマグネシウム錯体(3)と、下式で表されるシ
ラン化合物(4)を非プロトン性溶媒中、不活性雰囲気
下で縮重合することを具備する前記第一の発明の有機ケ
イ素高分子の製造方法を提供する。
【0019】
【化11】 但し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R
8 、R9 、R10、R11、R12基、x、A及びBは先に定
義したとおりである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
第一の発明は、下記構造を繰り返し単位に有する有機ケ
イ素高分子である。
【0021】
【化12】
【0022】但し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、及びR12基はそれ
ぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、シアノ基、有機
基、及び有機シリル基を表す。R3 からR10基は、隣り
合った基と一緒になって環を形成していてもよい。ま
た、xは1から10の整数である。
【0023】第一の発明において、化合物(1)は、5
00から1×107 、好ましくは1000から1×10
7 の重量平均分子量を有する。上記化合物は、特に主鎖
骨格中に9,10−ジヒドロアントラニレン基とSi原
子との結合を有することが特徴である。
【0024】本発明の化合物(1)は、種々の置換基、
1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R
9 、R10、R11、及びR12基を有しうる。これらの基
は、それぞれ、水素、ヒドロキシル基、シアノ基、有機
基、及び有機シリル基を表す。
【0025】本発明において、有機基は、炭化水素基、
O、N及びSから選択される少なくとも1つのヘテロ原
子を含有する有機基であり、特に、脂肪族炭化水素基、
脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、O、N及びSか
ら選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する脂
肪族炭化水素基、O、N及びSから選択される少なくと
も1つのヘテロ原子を含有する脂環式炭化水素基、ヘテ
ロ芳香族基等を表す。具体的には、以下の基を表すが、
これらに限定されない。
【0026】C1 −C10アルキル基、C1 −C10アルケ
ニル基、C7 −C20アラルキル基、C6 −C20アリール
基、C3 −C12シクロアルキル基、C3 −C12シクロア
ルケニル基、C1 −C10アルコキシ基、C7 −C20アラ
ルキルオキシ、C6 −C20アリールオキシ基、C1 −C
10アルキルチオ基、C6 −C20アリールチオ基、C7
20アラルキルチオ、無置換若しくは置換アミノ基(例
えば、C1 −C20のモノ若しくはジアルキルアミノ、C
6 −C20のモノ若しくはジアリールアミノ、C7 −C20
のモノ若しくはジアラルキルアミノ、C1 −C20アルキ
ルアリールアミノ等)、C1 −C10アルキルカルボニル
基、C6 −C20アリールカルボニル基、炭素鎖にO、N
及びSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含
有するC2 −C20アルキル基(例えば、C2 −C20アル
キルオキシアルキル基、C2 −C20アリールオキシアル
キル基、C2 −C20アルキルチオアルキル基、C2 −C
20のモノ若しくはジアルキルアミノアルキル基、C2
10アリールアミノアルキル基等)、C2 −C20アルキ
ルチオアリール基、C12−C20アリールオキシアリール
基、C12−C20アリールチオアリール基、C7 −C20
ノ若しくはジアルキルアミノアリール基、C12−C10
ノ若しくはジアリールアミノアリール基、O、N及びS
から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を環内に含
有するC2 −C10脂環式炭化水素基、C5 −C12ヘテロ
芳香族基である。本発明において、脂環式炭化水素、
O、N及びSから選択される少なくとも1つのヘテロ原
子を含有する脂環式炭化水素基は、単環、多環式若しく
は複数の単環が、スピロ結合又は単結合、二重結合等に
より結合したものでありうる。また、芳香族炭化水素
基、ヘテロ芳香族基は、O、N及びSから選択される少
なくとも1つのヘテロ原子を含有する単環、縮合環若し
くは複数の単環系ヘテロ芳香族環が結合したものであり
うる。有機シリル基は、トリアルキルシリル基、ジアル
キルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、
トリアリールシリル基等である。
【0027】更に、前記アルキル、アルコキシ、アルキ
ルチオ、アルキルカルボニル、モノ若しくはジアルキル
アミノ等のアルキル部分は、直鎖、分岐鎖の何れの形態
であってもよい。また、該アルキルヘハロゲン、芳香族
炭化水素基、ヘテロ芳香族基等のような置換基が置換さ
れていてもよい。前記芳香族炭化水素基、ヘテロ芳香族
基、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールチ
オ、アラルキルチオ、アリールアミノ、アラルキルアミ
ノ等の芳香族部分は、無置換であっても、またハロゲ
ン、ヒドロキシ、シアノ、アルキル、アルコキシ等の置
換基を有していてもよい。アラルキルのアルキル部分
は、上述のアルキル部分と同様である。
【0028】本発明における上記基の具体例としては、
以下の基を挙げることができるが、これらに限定されな
い。例えば、アルキル基では、メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、
tert−ブチル、n−ヘキシル、トリフルオロメチ
ル、トリフルオロプロピル等がある。
【0029】アルキレン基では、ビニル、アリル、ブテ
ニル、ヘキセニル等がある。アラルキル基の例として
は、ベンジル、2−フェニルエチル等がある。アルコキ
シ基では、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、シクロプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブ
トキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、シ
クロペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、シクロヘシ
ルオキシ、n−ヘプチルオキシ、メトキシエトキシ等を
挙げることができる。
【0030】アラルキルオキシ基の例としては、ベンジ
ルオキシ、2−フェニルエトキシ等がある。アリールオ
キシ基の例としては、フェノキシ、4−メチルフェノキ
シ、ナフチルオキシ等がある。
【0031】アルキルチオ基の例としては、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ヘキシル
チオ、シクロヘキシルチオ等がある。アリールチオ基の
例としては、フェニルチオ、4−メチルフェニルチオ、
ナフチルチオ等がある。
【0032】アミノ基としては、メチルアミノ、ジメチ
ルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチ
ルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、シク
ロプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、シクロヘキ
シルアミノ等、アラルキルアミノの例としては、ベンジ
ルアミノ、2−フェニルエチルアミノ等、アリールアミ
ノの例としては、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、
4−メチルフェニルアミノ等を挙げることができる。
【0033】アルキルカルボニル基及びアリールカルボ
ニル基としては、アセチル、プロピオニル、ピバロイ
ル、シクロヘキシルカルボニル、ベンゾイル、トルオイ
ル等を上げることができる。
【0034】O、N及びSから選択される少なくとも1
つのヘテロ原子を含有する脂肪族炭化水素基は、メトキ
シメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メチルチ
オメチル、メチルチオエチル、エチルチオエチル等を挙
げることができる。
【0035】O、N及びSから選択される少なくとも1
つのヘテロ原子を含有する脂環式炭化水素基の例として
は、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、
ピロリジニル等を挙げることができる。
【0036】芳香族炭化水素基の例としては、フェニ
ル、トリル、キシリル、ナフチル等を挙げることができ
る。ヘテロ芳香族基の例としては、ピリジル、ピロー
ル、フラニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニ
ル、イミダゾリル、チアゾリル等を挙げることができ
る。
【0037】有機シリル基の例としては、トリメチルシ
リル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、ジ
フェニルメチルシリル、トリフェニルシリル、ペンタメ
チルジシリル等を挙げることができる。
【0038】また、上記R3 からR10基は、隣り合った
基と一緒になってシクロヘキシル、シクロペンチル、シ
クロプロピル等の脂肪族環、フェニル、トリル等の芳香
族環、ピリジル、ピペリジニル等の複素環を形成してい
てもよい。
【0039】本発明の有機ケイ素高分子(1)の具体例
として、以下に示す化合物を挙げることができる。下記
化合物において、nは各化合物の重量平均分子量が50
0から1×107 となるように選択される整数である。
【0040】
【化13】
【0041】
【化14】
【0042】
【化15】
【0043】
【化16】
【0044】
【化17】
【0045】
【化18】
【0046】次に、第二の発明について説明する。第二
の発明は、上記化合物の合成方法である。以下に各工程
に沿って詳細に説明する。
【0047】第二の発明の工程(a)はアントラセン及
びその誘導体(2)とマグネシウムを反応し、マグネシ
ウム錯体を得る工程である。反応は、化合物(2)及び
マグネシウムを非プロトン性極性溶媒、又は極性溶媒と
非プロトン性極性溶媒との混合物中で加熱撹拌すること
で行う。マグネシウムは化合物(2)を基準として1モ
ル等量から1.5モル等量、好ましくは1から1.2モ
ル等量使用する。非プロトン性極性溶媒としてはテトラ
ヒドロフラン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサ
ン、2−メトキシエチルエーテルのようなエーテル系溶
媒を挙げることができるが、これらに限定されない。非
極性溶媒は、ヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水
素系溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。工程
(a)では、化合物(2)とマグネシウムの反応を開始
させるための触媒、又はこれらの化合物の反応を促進す
るための促進剤を添加することが好ましい。本発明で使
用しうる触媒は、ヨウ素、1,2−ジブロモエタン等で
ある。また、促進剤としては、クラウンエーテル、アザ
クラウンエーテル、クリプタントのような相関移動触媒
を使用することができる。これら触媒の使用量は、マグ
ネシウムに対して0.01〜30モル%が好適である。
更に、反応は、室温から使用する溶媒の還流温度、好ま
しくは50〜150℃の温度で行う。反応時間は、後述
する工程(b)の反応が迅速に行われるように長い方が
好ましいが、1から240時間が好ましく、1から30
時間がより好ましい。
【0048】工程(b)は、工程(a)で調製したマグ
ネシウム錯体(3)をシラン化合物(4)と縮重合し、
目的の有機ケイ素高分子(1)を合成する工程である。
反応は、マグネシウム錯体(3)とシラン化合物(4)
を非プロトン性極性溶媒、又は極性溶媒と非プロトン性
極性溶媒との混合物中で加熱撹拌することで行う。シラ
ン化合物は、市販品として入手可能であるか、文献によ
り公知の方法を応用して調製することができる。例え
ば、1,2−ジクロロテトラメチルシランは、ヘキサメ
チルジシランと塩化アセチルを無水塩化アルミニウム触
媒の存在下で合成することができる(H. Sakurai等、Te
trahedron Lett., 5493 (1966))。また、1,6−ジク
ロロドデカメチルシランは、ドデカメチルヘキサシラン
と五塩化リンとの反応で合成することができる(H. Gil
man 等、J. Org. Chem., 29, 3418(1964))。シラン化
合物(4)は、上記工程(a)で使用した化合物(2)
と等モル量使用する。反応は、−78℃から溶媒の還流
温度、好ましくは室温〜150℃の温度で行う。反応時
間は2から10時間、好ましくは2から5時間である。
得られた有機ケイ素高分子は、末端にハロゲン等の活性
基が残存している場合がある。従って、シラン化合物
(4)を基準として0.2〜0.5モル等量のトリメチ
ルシリルクロライド、ジメチルフェニルシリルクロライ
ド等のようなトリオルガノシリルハライドを加えて反応
し、これらの活性基をシリル基で置換することが好まし
い。トリオルガノシリルハライドとの反応は、50℃〜
溶媒の還流温度、好ましくは50〜150℃の温度で1
から5時間、好ましくは1から3時間行う。非プロトン
性極性溶媒、非極性溶媒等のその他の条件は、上記工程
(a)で説明したとおりである。
【0049】また、本発明では、上記工程(a)及び
(b)をアルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気
下で行うことが好ましい。本発明の上記有機ケイ素高分
子の合成法では、マグネシウム錯体(3)は、安定に単
離することが可能である。従って、工程(a)でマグネ
シウム錯体(3)を単離精製し、次の工程(b)を行う
ことができる。本発明では、マグネシウム錯体(3)を
単離することなく、in situ で工程(b)を行ってもよ
い。
【0050】更に、本発明では、工程(a)及び(b)
の区別をすることなく、始めから化合物(2)、マグネ
シウム、シラン化合物(4)を、必要に応じて触媒若し
くは促進剤の存在下、非プロトン性極性溶媒、又は非プ
ロトン性極性溶媒と非極性溶媒の混合溶媒中で直接反応
することも可能である。このような一段階の反応におい
ても、反応条件は上述の合成法と同様であるが、反応時
間は、2〜50時間であることが好ましい。
【0051】次に第三の発明について説明する。第三の
発明は、上記有機ケイ素高分子(1)の合成方法であ
る。第三の発明においては、アントラセン又はその誘導
体のマグネシウム錯体(3)を出発原料とする。マグネ
シウム錯体(3)は、例えばR3 からR12が全てHであ
る化合物の場合、市販品として入手可能である。その他
のマグネシウム錯体は、上記第二の発明の工程(a)と
同様にして調製することができる。この場合の反応条件
等は、先に説明したとおりである。
【0052】マグネシウム錯体(3)とシラン化合物
(4)の反応は、上記工程(b)と同様に行うことがで
きる。本発明においても反応条件は上記工程(b)で説
明した条件と同様である。
【0053】上記方法で得られる有機ケイ素高分子
(1)の重量平均分子量は、500から1,000,0
00であることが好ましいく、1,000から1,00
0,000がより好ましい。これは、重量平均分子量が
500未満であると溶剤に溶かし、例えばシリコンウェ
ハに塗布した際に良好な膜が得られないためである。ま
た、1,000,000を越えると溶剤に対する溶解性
が低下してしまい、良好な塗布が行えなくなり好ましく
ない。
【0054】
【実施例】以下に実施例に従い本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 アルゴンガス雰囲気下、無水テトラヒドロフラン(40
ml)中にマグネシウム粉末5.8g(0.24mol )を
加え、更に無水テトラヒドロフラン(10ml)に溶解し
た1,2−ジブロモエタンを加えた。1,2−ジブロモ
エタンとマグネシウムが反応したことを確認した後、ア
ントラセン35.66g(0.200mol )と無水テト
ラヒドロフラン(50ml)を加え、溶媒の還流温度で2
時間反応させた。反応混合物に、メチルジクロロシラン
23.09g(0.200mol )を無水テトラヒドロフ
ラン(20ml)に溶かした溶液を滴下し、還流温度で更
に3時間反応させた。次に、この反応混合物にトリメチ
ルクロロシラン4.50g(0.041mol )を加え、
2時間反応させた後、室温まで冷却した。この溶液に、
トルエン(500ml)を加え、沈殿物を濾過し、濾液を
約200mlまで濃縮した。残渣を飽和塩化アンモニウム
水溶液、次いでイオン交換水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。乾燥剤を除去した後、溶媒を減圧下
に除去した。残渣をトルエン(100ml)に溶解し、こ
の溶液をエタノール1000ml中に滴下して生成物を沈
殿させた。沈殿物を濾過し、真空乾燥して有機ケイ素高
分子(1)を20.6g得た。
【0055】1 H−NMR δ:-0.80 〜0.30 (br, 3
H, SiMe), 3.3〜4.5 (br, 3H, CH, SiH), 5.8〜7.8 (b
r, 8H, 芳香族プロトン)。13 C−NMR δ:-5.28, 35.55, 125.33, 126.14, 12
7.74, 128.23, 128.46, 129.09。
【0056】IR(KBr):3050, 3000, 2950, 289
5, 2860, 2130, 1600, 1475, 1440,1250, 1100, 875, 8
35, 815, 745。 GPC(THF):Mw=3100。
【0057】実施例2 アルゴンガス雰囲気下、無水テトラヒドロフラン(40
ml)中にマグネシウム粉末5.8g(0.24mol )を
加え、更に無水テトラヒドロフラン(10ml)に溶解し
た1,2−ジブロモエタンを加えた。1,2−ジブロモ
エタンとマグネシウムが反応したことを確認した後、ア
ントラセン35.66g(0.200mol )と無水テト
ラヒドロフラン(50ml)を加え、溶媒の還流温度で2
時間反応させた。反応混合物に、フェニルジクロロシラ
ン35.42g(0.200mol)を無水テトラヒドロ
フラン(20ml)に溶かした溶液を滴下し、還流温度で
更に3時間反応させた。次に、この反応混合物にトリメ
チルクロロシラン4.50g(0.041mol )を加
え、2時間反応させた後、室温まで冷却した。この溶液
に、トルエン(500ml)を加え、沈殿物を濾過し、濾
液を約200mlまで濃縮した。残渣を飽和塩化アンモニ
ウム水溶液、次いでイオン交換水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。乾燥剤を除去した後、溶媒を減
圧下に除去した。残渣をトルエン(100ml)に溶解
し、この溶液をエタノール1000ml中に滴下して生成
物を沈殿させた。沈殿物を濾過し、真空乾燥して有機ケ
イ素高分子(1)を34.45g得た。
【0058】1 H−NMR(CDCl3 ) δ:3.2 〜
4.9 (br, 3H, CH, SiH), 6.0〜7.8(br, 8H, 芳香族プ
ロトン)。13 C−NMR δ:36.02, 125.31, 127.56, 127.91, 1
28.17, 128.24, 129.30, 132.13, 134.73, 135.93, 13
6.71, 137.87 。
【0059】IR(KBr):3045, 3000, 2920, 287
2, 2850, 2130, 1595, 1470, 1440,1420, 1280, 1100,
825, 795, 730, 695。 GPC(THF):Mw=3000。
【0060】実施例3 アルゴンガス雰囲気下、無水テトラヒドロフラン(40
ml)中にマグネシウム粉末5.8g(0.24mol )を
加え、更に無水テトラヒドロフラン(10ml)に溶解し
た1,2−ジブロモエタンを加えた。1,2−ジブロモ
エタンとマグネシウムが反応したことを確認した後、ア
ントラセン35.66g(0.200mol )と無水テト
ラヒドロフラン(50ml)を加え、溶媒の還流温度で2
時間反応させた。反応混合物に、ジメチルジクロロシラ
ン25.81g(0.200mol)を無水テトラヒドロ
フラン(20ml)に溶かした溶液を滴下し、還流温度で
更に3時間反応させた。次に、この反応混合物にトリメ
チルクロロシラン4.50g(0.041mol )を加
え、2時間反応させた後、室温まで冷却した。この溶液
に、トルエン(500ml)を加え、沈殿物を濾過し、濾
液を約200mlまで濃縮した。残渣を飽和塩化アンモニ
ウム水溶液、次いでイオン交換水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。乾燥剤を除去した後、溶媒を減
圧下に除去した。残渣をトルエン(100ml)に溶解
し、この溶液をエタノール1000ml中に滴下して生成
物を沈殿させた。沈殿物を濾過し、真空乾燥して有機ケ
イ素高分子(1)を8.86g得た。
【0061】1 H−NMR δ:-0.80 〜0.65 (br, 6
H, SiMe), 3.2〜4.5 (br, 2H, CH),6.0 〜7.8 (br, 8H,
芳香族プロトン)。13 C−NMR δ:-2.38, 36.57, 124.76, 125.34, 12
6.11, 127.6, 128.15,128.14, 134.23 。
【0062】IR(KBr):3040, 3000, 2940, 288
0, 2850, 1595, 1472, 1440, 1245,1090, 890, 875, 83
0, 755。 GPC(THF):Mw=6200。
【0063】実施例4 アルゴンガス雰囲気下、無水テトラヒドロフラン(40
ml)中にマグネシウム粉末5.8g(0.24mol )を
加え、更に無水テトラヒドロフラン(10ml)に溶解し
た1,2−ジブロモエタンを加えた。1,2−ジブロモ
エタンとマグネシウムが反応したことを確認した後、ア
ントラセン35.66g(0.200mol )と無水テト
ラヒドロフラン(50ml)を加え、溶媒の還流温度で2
時間反応させた。反応混合物に、フェニルメチルジクロ
ロシラン38.24g(0.200mol )を無水テトラ
ヒドロフラン(20ml)に溶かした溶液を滴下し、還流
温度で更に3時間反応させた。次に、この反応混合物に
トリメチルクロロシラン4.50g(0.041mol )
を加え、2時間反応させた後、室温まで冷却した。この
溶液に、トルエン(500ml)を加え、沈殿物を濾過
し、濾液を約200mlまで濃縮した。残渣を飽和塩化ア
ンモニウム水溶液、次いでイオン交換水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を除去した後、溶
媒を減圧下に除去した。残渣をトルエン(100ml)に
溶解し、この溶液をエタノール1000ml中に滴下して
生成物を沈殿させた。沈殿物を濾過し、真空乾燥して有
機ケイ素高分子(1)を16.8g得た。
【0064】1 H−NMR δ:-0.80 〜0.80 (br, 3
H, SiMe), 3.0〜4.8 (br, 2H, CH),5.9 〜8.0 (br, 13
H, 芳香族プロトン)。13 C−NMR δ:-3.08, 36.08, 41.01, 124.96, 12
5.67, 127.12, 127.71,129.03, 129.47, 134.70, 135.0
0, 135.98, 137.46 。
【0065】IR(KBr):3040, 3000, 2950, 289
0, 1595, 1475, 1445, 1420, 1250,1155, 1100, 880, 8
20, 785, 755, 735, 695。 GPC(THF):Mw=2400。
【0066】
【発明の効果】本発明の有機ケイ素高分子は、光、電子
線、X線等の高エネルギー線により分解する。この性質
を利用してレジスト材料として使用することができる。
その際、照射する高エネルギー線の種類と有機ケイ素高
分子の置換基の組合せにより、ポジ型、ネガ型両方のパ
ターン形成が可能である。これは、高エネルギー線の照
射により有機ケイ素高分子が低分子量化し、現像液に対
して溶解性が高くなる場合と、高エネルギー線の照射に
より発生した活性種が更に反応して高分子量化し、現像
液に対して溶解性が低くなる場合とがあるためである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早瀬 修二 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式で表される繰り返し単位を有する有
    機ケイ素高分子。 【化1】 但し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R
    8 、R9 、R10、R11、及びR12基はそれぞれ独立に、
    水素、ヒドロキシル基、シアノ基、有機基、及び有機シ
    リル基を表し、R3 からR10基は、隣り合った基と一緒
    になって環を形成していてもよく、xは1から10の整
    数である。
  2. 【請求項2】 下式で表される繰り返し単位を有する有
    機ケイ素高分子(1)の製造方法であって、 【化2】 但し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R
    8 、R9 、R10、R11、及びR12基はそれぞれ独立に、
    水素、ヒドロキシル基、シアノ基、有機基、及び有機シ
    リル基を表し、R3 からR10基は、隣り合った基と一緒
    になって環を形成していてもよく、xは1から10の整
    数である。 (a)下記反応式で示されるようにアントラセン又はそ
    の誘導体(2)を非プロトン性溶媒中、不活性ガス雰囲
    気下でマグネシウムと反応し、マグネシウム錯体(3)
    を得る工程と、 【化3】 但し、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R
    10、R11、及びR12は先に定義したとおりである。 (b)前記工程(a)で得られたマグネシウム錯体
    (3)とシラン化合物(4)を非プロトン性溶媒中、不
    活性雰囲気下で縮重合する工程 【化4】 但し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R
    8 、R9 、R10、R11、R12、及びxは先に定義したと
    おりであり、A及びBはハロゲン原子、アルコキシ基、
    又はアセトキシ基を表す。とを具備する有機ケイ素高分
    子の製造方法。
  3. 【請求項3】 下式で表される繰り返し単位を有する有
    機ケイ素高分子の製造方法であって、 【化5】 但し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R
    8 、R9 、R10、R11、及びR12基はそれぞれ独立に、
    水素、ヒドロキシル基、シアノ基、有機基、及び有機シ
    リル基を表し、R3 からR10基は、隣り合った基と一緒
    になって環を形成していてもよく、xは1から10の整
    数である。下記反応式で示されるようにマグネシウム錯
    体(3)と、下式で表されるシラン化合物(4)を非プ
    ロトン性溶媒中、不活性雰囲気下で縮重合することを具
    備した有機ケイ素高分子の製造方法。 【化6】 但し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R
    8 、R9 、R10、R11、R12及び、xは先に定義したと
    おりであり、A及びBはハロゲン原子、アルコキシ基、
    又はアセトキシ基を表す。
JP02519597A 1997-02-07 1997-02-07 有機ケイ素高分子とその製造方法 Expired - Fee Related JP3425318B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02519597A JP3425318B2 (ja) 1997-02-07 1997-02-07 有機ケイ素高分子とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02519597A JP3425318B2 (ja) 1997-02-07 1997-02-07 有機ケイ素高分子とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10218997A true JPH10218997A (ja) 1998-08-18
JP3425318B2 JP3425318B2 (ja) 2003-07-14

Family

ID=12159189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02519597A Expired - Fee Related JP3425318B2 (ja) 1997-02-07 1997-02-07 有機ケイ素高分子とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3425318B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009280822A (ja) * 2009-07-03 2009-12-03 Honeywell Internatl Inc フォトリソグラフィ用のスピンオングラス反射防止性コーティング

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009280822A (ja) * 2009-07-03 2009-12-03 Honeywell Internatl Inc フォトリソグラフィ用のスピンオングラス反射防止性コーティング

Also Published As

Publication number Publication date
JP3425318B2 (ja) 2003-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4719273A (en) Method for forming new preceramic polymers containing silicon
JP2507714B2 (ja) 新規ポリチタノシラザン及びその製造方法
US4667046A (en) Method for preparing organopolysilanes and their uses
US4841083A (en) Ladder polysilanes
JP3560992B2 (ja) フラーレン誘導体およびその製造方法
US5229481A (en) High-molecular weight, silicon-containing polymers and methods for the preparation and use thereof
JP3002044B2 (ja) 官能性シラザンポリマーの製造方法
JPH10218997A (ja) 有機ケイ素高分子とその製造方法
JP2722916B2 (ja) 両末端反応性ポリシラン及びその製造方法
JP2718620B2 (ja) ポリオルガノシランの製造方法
JPH06145361A (ja) エチニルヒドリドシランからのポリ(シリレン)ビニレン
JPH05310942A (ja) シルセスキオキサンラダーポリマー及びその製造方法
US6020447A (en) Sonichemical synthesis of silicon carbide precursors and methods for preparation thereof
JP2800699B2 (ja) 新規な分岐ポリシランおよびその製造方法
JPH0786117B2 (ja) アルコキシシラン
US5286891A (en) Hydroxy-terminated polysilane and process for making
JP2791397B2 (ja) 新規な有機ハロシラン化合物
US5233068A (en) Organic silicon compounds and method for making
JP3211255B2 (ja) シラン誘導体、ポリシラン化合物、その製造方法および用途
JP2707764B2 (ja) ポリシラン化合物、その製造方法および用途
JP2650524B2 (ja) ポリシラン類及びその製造方法
JP2760554B2 (ja) 新規ポリメタロシラザン及びその製造方法
JPS59213728A (ja) シリコ−ン化合物の製造法
JPH0676495B2 (ja) シリル置換ポリシラン
JP2914221B2 (ja) 新規な有機ハロシラン化合物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees