JP2760554B2 - 新規ポリメタロシラザン及びその製造方法 - Google Patents

新規ポリメタロシラザン及びその製造方法

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JP2760554B2 JP1069168A JP6916889A JP2760554B2 JP 2760554 B2 JP2760554 B2 JP 2760554B2 JP 1069168 A JP1069168 A JP 1069168A JP 6916889 A JP6916889 A JP 6916889A JP 2760554 B2 JP2760554 B2 JP 2760554B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規ポリメタロシラザン及びその製造方法に
係る。このポリメタロシラザンを前駆体として得られる
ケイ素−メタル−窒素−酸素系またはケイ素−メタル−
窒素−酸素−炭素系セラミックスは耐熱・高硬度材料あ
るいは複合材料の強化材として有用であり、化学・金
属、航空・宇宙、機械・精密、自動車産業での広範な利
用が期待される。
〔従来の技術〕
分子内にケイ素−酸素−メタル結合を有し、かつ/ま
たは窒素原子とメタルアルコキシドが縮合したポリメタ
ロシラザンについては、従来知られていない。
類似の化合物としては、ポリカルボシランにチタンア
ルコキシドを反応させて製造したポリチタンカルボシラ
ン、およびポリカルボシランに有機ジルコニウム化合物
を反応させて製造したポリジルコノカルボシランが知ら
れている(特開昭56−74126号公報および同56−92923号
公報)。
また、ポリシラザンについては、ハロシランとアンモ
ニアを反応させて製造したペルヒドロポリシラザンある
いはポリオルガノ(ヒドロ)シラザンなどが種々報告さ
れている(特開昭60−145903号公報、D.Seyferthら“A
Liquid Silazane Precursor To Silicon Nitride",Comm
unications of Ame.Cer.Soc.,1983年1月、特開昭60−2
26890号、特開昭61−89230号公報など)。
〔発明が解決しようとする課題〕
ポリチタノカルボシラン、あるいはポリジルコノカル
ボシランを前駆体として得られるSi−M−C−O系(M
はTi又はZr)セラミックスは、遊離炭素を含有する。こ
れは、アルミニウムなどの溶融金属との反応性が高く、
強度劣化を起こすため、金属との複合材料を製造する
際、必ずしも十分な特性が得られないという問題があ
る。
また、ポリシラザンを前駆体として得られる窒化ケイ
素系セラミックスを金属との複合材料として利用する場
合、金属との親和性が十分でないという問題がある。
以上の点が改善できれば、耐熱・高硬度材料や複合材
料としての有用性が著しく高められる。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、以上のような課題を新規なポリメタロシラ
ザン及びその製造方法を提供することによって解決す
る。
本発明によれば、主として一般式(I): (R1,R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、アルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ま
たはこれらの基以外で該式中のケイ素又は窒素に直結す
る部分が炭素である基、アルキルシリル基、アルキルア
ミノ基、アルコキシ基を表わす。但し、R1,R2,R3の少
なくとも1個は水素原子である。) で表わされる単位からなる主骨格を有する数平均分子量
が約100〜5万のポリシラザンと、一般式(II): M(OR4)n (II) (式中、MはZr、Hf又はYを表し;R4は、同一でも異
なっていてもよく、水素原子、炭素原子数1〜20個を有
するアルキル基またはアリール基を表わし、少なくとも
1個のR4は上記アルキル基またはアリール基であり;nは
Mの原子価である。) で表わされるメタルアルコキシドを反応させて得られ
る、前記主骨格を有し且つ、前記主骨格を構成するケイ
素の一部及び/又は窒素の一部に上記一般式(II)のM
及び/又はOが直結することによりSi−O−M結合及び
/又はN−O−M結合若しくはN−M結合が形成されて
おり、メタル/ケイ素原子比が0.001〜3(好ましくは
0.001〜2.5、より好ましくは0.01〜2.0)の範囲内かつ
数平均分子量が約200〜50万(好ましくは400〜30万)の
新規ポリメタロシラザンが提供される。
本発明によって提供される新規なポリメタロシラザン
は、ポリシラザンの主骨格中の少なくとも一部のケイ素
原子に結合した水素原子および/または窒素原子に結合
した水素原子とメタルアルコキシドとが反応して、その
ケイ素原子および/または窒素原子がメタルアルコキシ
ドと縮合した側鎖基あるいは、環状、架橋構造を有する
ことを特徴とする化合物である。
ポリシラザンのSi−H結合とメタルアルコキシドとの
反応では、メタルアルコキシド(M(OR4)n)の有機基(R
4)が、Si−H結合の水素原子を引き抜いてR4Hを生じて
脱離することにより、Si−O−M結合が形成される。
一方、ポリシラザンのN−H結合と、メタルアルコキ
シドとの反応ではメタルアルコキシドにより、N−H結
合の水素原子が引き抜かれ、下記のようにN−O−M結
合又はN−M結合(以下、これらをN−Y−M結合とし
て表わす)が形成される。
メタルアルコキシドは最大n官能性であることができ
るので、出発メタルアルコキシドの種類あるいは反応条
件に応じて、生成するポリメタロシラザンはメタルに関
して1〜n官能性の重合体であることができる。1官能
性重合体はポリシラザンの主鎖のSiおよび/またはNに
ペンダント基が導入された下記構造を有する。
2〜n官能性重合体ではポリシラザン骨格にM原子を
介して環状、架橋構造が形成される。環状構造はメタル
アルコキシド1分子内の2個の官能基が、ポリシラザン
の隣り合うケイ素原子及び窒素原子と縮合した構造が含
まれる。架橋構造はメタルアルコキシドの2個以上の官
能基が、2分子以上のポリシラザンと縮合した場合に生
じる。
また、3〜n官能性重合体の中には上記の環状構造と
架橋構造を同時に有するものもある。通常、ポリシラザ
ンとメタルアルコキシドとの反応により、(III)又は
(IV)で示した重合体が得られる。
以上の様にポリシラザンからポリメタロシラザンへの
構造上の変化は、ポリシラザンの骨格を基本に新たにペ
ンダント基、あるいは環状、架橋構造が形成されること
である。
本発明者らは、先に、本発明と同様の目的の下で本発
明のポリメタロシラザンと同様の構造を有するポリチタ
ノシラザン及びポリアルミノシラザンを開示したが(特
願昭61−223790号及び同61−236270号明細書)、さらに
研究を進めたところ、上記の構造を有するポリメタロシ
ラザンが一般的に製造可能であることを突きとめ、本発
明を完成するに至った。こうして、本発明で提供される
ポリメタロシラザンのメタルとしては元素長周期律表第
2A族から第5A族まで及び第3B族から第5B族までの金属か
らなり、但しチタンとアルミニウムは除かれる。具体的
にはBe,Mg,Ca,Sr,Ba(以上第2A族);Sc,Y、ランタノイ
ド元素、アクチノイド元素(以上第3A族);Zr,Hf(以上
第4A族);V,Nb,Ta(以上第5A族);B,Ga,In,Tl(以上第3
B族);Si,Ge,Sn,Pb(以上第4B族);As,Sb,Bi(以上第5B
族)である。これらの金属のアルコキシドは殆んど上市
されているが、上市されていないものでも上市のものと
同様の方法で製造可能である。好ましい金属は元素周期
律表第3族および第4族の金属であり、とくにTi,Al,Z
r,B,Yが好ましい。
本発明で用いるポリシラザンは、分子内に少なくとも
Si−H結合、あるいはN−H結合を有するポリシラザン
であればよく、ポリシラザン単独は勿論のこと、ポリシ
ラザンと他のポリマーとの共重合体やポリシラザンと他
の化合物との混合物でも利用できる。
本発明で用いるポリシラザンには、鎖状、環状、ある
いは架橋構造を有するもの、あるいは分子内にこれら複
数の構造を同時に有するものがあり、これら単独でもあ
るいは混合物でも利用できる。
本発明で用いるポリシラザンの代表例としては下記の
ようなものがあるが、これらに限定されるものではな
い。
一般的には、一般式(I)のR1,R2及びR3は水素、炭
素原子数1〜5個のアルキル基、炭素原子数2〜6個の
アルケニル基、炭素原子数5〜7個のシクロアルキル
基、アリール基、またはこれらの基以外で一般式(I)
中のケイ素又は窒素に直結する部分が炭素である基
(例、−CN、−COOH)、炭素原子数1〜4個のアルキル
シリル基、炭素原子数1〜5個のアルキルアミノ基、炭
素原子数1〜5個のアルコキシ基からなる群から選ばれ
ることが立体障害が小さいので好ましく、より好ましく
は水素原子、メチル基、エチル基、ビニル基、アリル
基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、メトキシ基及び
エトキシ基から選ばれる。
一般式(I)でR1,R2、及びR3に水素原子を有するも
のは、ペルヒドロポリシラザンであり、その製造法は例
えば特開昭60−145903号公報、D.SeyferthらCommunicat
ion of Am.Cer.Soc.,C−13,January 1983.に報告されて
いる。これらの方法で得られるものは、種々の構造を有
するポリマーの混合物であるが、基本的には分子内に鎖
状部分と環状部分を含み、 の化学式で表わすことができる。ペルヒドロポリシラザ
ンの構造の一例を示すと下記の如くである。
一般式(I)でR1及びR2に水素原子、R3にメチル基を
有するポリシラザンの製造法は、D.SeyferthらPolym.Pr
epr.,Am.Chem.Soc.,Div.Polym.Chem.,25,10(1984)に
報告されている。この方法により得られるポリシラザン
は、繰り返し単位がSiH2NCH3の鎖状ポリマーと環状
ポリマーであり、いずれも架橋構造をもたない。
一般式(I)でR1及びR3に水素原子、R2に有機基を有
するポリオルガノ(ヒドロ)シラザンの製造法は、D.Se
yferthらPolym.Prepr.,Am.Chem.Soc.,Div.Polym.Chem.,
25,10(1984)、特開昭61−89230号公報に報告されてい
る。これらの方法により得られるポリシラザンには、
R2SiHNHを繰り返し単位として、主として重合度が3
〜5の環状構造を有するものや (R2SiHNH)x〔(R2SiH)1.5N〕1-x(0.4<x<1)の化学
式で示せる分子内に鎖状構造と環状構造を同時に有する
ものがある。
一般式(I)でR1に水素原子、R2及びR3に有機基を有
するポリシラザン、またR1及びR2に有機基、R3に水素原
子を有するものは R1R2SiNR3を繰り返し単位として、主に重合度が3
〜5の環状構造を有している。
次に本発明で用いるポリシラザンの内、一般式(I)
以外のものの代表例をあげる。
ポリオルガノ(ヒドロ)シラザンの中には、D.Seyfer
thらCommunication of Am.Cer.Soc.,C−132,July 1984.
が報告している様な分子内に架橋構造を有するものもあ
る。一例を示すと下記の如くである。
また、特開昭49−69717号公報に報告されている様なR
1SiX3(X:ハロゲン)のアンモニア分解によって得られ
る架橋構造を有するポリシラザン(R1Si(NH)x)、ある
いはR1SiX3及び▲R2 2SiX2▼の共アンモニア分解によっ
て得られる下記の構造を有するポリシラザンも本発明の
出発原料として用い ることができる。
本発明で用いるポリシラザンは、下記の如く一般式
(I)で表わされる単位からなる主鎖骨格を有するが、
一般式(I)で表わされる単位は、上記にも明らかな如
く環状化することがあり、その場合にはその環状部分が
末端基となり、このように環状化されない場合には、主
鎖骨格の末端はR1,R2,R3と同様の基又は水素であるこ
とができる。ポリシラザンには、以上の如く有機溶媒に
可溶なもののほか、例えば下図に示すものの様に有機溶
媒に不溶なものも原料として利用できるが、これらはメ
タルアルコキシドとの反応生成物も有機溶媒に不溶であ
るため、応用面での制限を受けることになる。
本発明の新規ポリメタロシラザンの数平均分子量は20
0〜50万、好ましくは400〜30万の範囲内である。
また、本発明は、上記の新規ポリメタロシラザンの製
造方法にも係り、この方法は、主として一般式(I): (R1,R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、アルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ま
たはこれらの基以外で該式中のケイ素又は窒素に直結す
る部分が炭素である基、アルキルシリル基、アルキルア
ミノ基、アルコキシ基を表わす。但し、R1,R2,R3の少
なくとも1個は水素原子である。) で表わされる単位からなる主骨格を有する数平均分子量
が約100〜5万のポリシラザンと、一般式(II): M(OR4)n (II) (式中、MはZr、Hf又はYを表し;R4は、同一でも異
なっていてもよく、水素原子、炭素原子数1〜20個を有
するアルキル基またはアリール基を表わし、少なくとも
1個のR4は上記アルキル基またはアリール基であり;nは
Mの原子価である。) で表わされるメタルアルコキシドを反応させて、メタル
/ケイ素原子比が0.001〜3の範囲内かつ数平均分子量
が約200〜50万の新規ポリメタロシラザンを得ることを
特徴とする。
本発明に用いるポリシラザンの分子量に特に制約はな
く、入手可能なものを用いることができるが、メタルア
ルコキシドとの反応性の点で、式(I)におけるR1
R2、及びR3は立体障害の小さい基が好ましい。即ち、
R1,R2及びR3としては水素原子及びC1〜5のアルキル
基が好ましく、水素原子及びC1〜2のアルキル基がさ
らに好ましい。
本発明で用いるメタルアルコキシドに特に制約はない
が、反応生の点で、式(I)におけるR4はC1〜20のア
ルキル基が好ましく、C1〜10のアルキル基がさらに好
ましく、C1〜4のアルキル基が最も好ましい。一般的
には、式(I)のR4は水素原子、炭素原子数1〜10個の
アルキル基、炭素原子数1〜10個のアリール基から選ば
れることが好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、
t−ブチル基、フェニル基、ベンジル基及びトリル基か
ら選ばれることがより好ましい。ポリシラザンとメタル
アルコキシドとの混合比は、M/Si原子比が0.001から60
になるように、好ましくは0.01から5になるように、さ
らに好ましくは0.05から2.5になる様に加える。メタル
アルコキシドの添加量をこれより増やすとポリシラザン
との反応性を高めることなく、単にメタルアルコキシド
が未反応のまま回収され、また、少ないと顕著な高分子
量化が起こらない。
反応は、無溶媒で行なうこともできるが、有機溶媒を
使用する時に比べて反応制御が難しく、ゲル状物質が生
成する場合もあるので、一般に有機溶媒を用いた方が良
い。溶媒としては、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、
脂環式炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素、
脂肪族エーテル、脂環式エーテル類が使用できる。好ま
しい溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、塩化メチレン、クロロホルム、エチルエーテル、テ
トラヒドロフラン等があげられる。
反応温度は反応系が液体系である範囲にするのが好ま
しい。ポリメタロシラザンの高分子量化をさらに進める
には溶媒の沸点以上で反応させることもできるが、ポリ
メタロシラザンの熱分解によるゲル化を防ぐため、一般
に400℃以下にするのが好ましい。
圧力は常圧が好ましい。加圧にすることには特に制約
はないが、減圧下では、低沸点成分が留去され、収率が
低下するので好ましくない。反応時間は、一般に30分間
から1日程度であるが、ポリメタロシラザンの高分子量
化をさらに進めるには、反応時間を延長することが好ま
しい。
また、反応雰囲気としては原料のメタルアルコキシド
及びポリシラザンあるいは生成物のポリメタロシラザン
の酸化や加水分解を防ぐため、乾燥させた不活性雰囲
気、例えば乾燥窒素、乾燥アルゴン等が好ましい。
生成物のポリメタロシラザンと出発原料のメタルアル
コキシドとは、メタルアルコキシドの減圧留去あるいは
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、高速液体ク
ロマトグラフィーによって分離することができる。
本発明の方法で得られる新規ポリメタロシラザンは、
ポリシラザンの一部のケイ素−水素結合がメタルアルコ
キシドの有機基と縮合し、新たにケイ素−酸素−メタル
結合を形成し、かつ/または、ポリシラザンの一部の窒
素−水素結合もメタルアルコキシドと縮合した構造を有
する重合体である。この数平均分子量は200〜50万であ
り、有機溶媒に可溶である。
本発明のポリメタロシラザンは、雰囲気ガス下、ある
いは真空中で焼成することにより、セラミックスに変換
される。雰囲気ガスとしては窒素が好都合であるが、ア
ルゴン、アンモニアを用いることもできる。また、窒
素、アンモニア、アルゴン、水素等の混合ガスを利用す
ることもできる。
焼成温度は、一般には、700〜1900℃の範囲内とす
る。焼成温度が低すぎると焼成に長時間を要し、またあ
まり高くしてもエネルギーコスト的に不利である。
〔実施例〕
以下実施例について説明する。
参考例1〔原料ペルヒドロポリシラザンの製造〕 内容積1の四つ口フラスコにガス吹き込み管メカニ
カルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置した。反
応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四つ口フ
ラスコに脱気した乾燥ピリジン490mlを入れ、これを氷
冷した。次にジクロロシラン51.6gを加えると白色固体
状のアダクト(SiH2Cl・2C5H5N)が生成した。反応混合
物を氷冷し、攪拌しながら、水酸化ナトリウム管及び活
性炭管を通して精製したアンモニア51.0gを吹き込んだ
後、90℃で加熱した。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ピリジン
を用いて洗浄した後、更に窒素雰囲気下でろ過してろ液
850mlを得た。ろ液5mlから溶媒を減圧留去すると樹脂状
固体ペルヒドロポリシラザン0.1gが得られた。
得られたポリマーの数平均分子量は、凝固点降下法
(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ、1080で
あった。IR(赤外吸収)スペクトル(溶媒:乾燥o−キ
シレン;ペルヒドロポリシラザンの濃度:14.5g/l)は、
第1図に示す様に波数(cm-1)3340(見かけの吸光係数
ε=0.694lg-1cm-1)、及び1175のNHに基づく吸収;2160
(ε=3.38)のSiHに基づく吸収;1020〜820のSiH及びSi
NSiに基づく吸収を示している。
参考例2〔ポリメチル(ヒドロ)シラザンの製造〕 内容積500mlの四つ口フラスコにガス吹込管、温度
計、メカニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装
置した。反応系内を窒素ガスで置換した後、四つ口フラ
スコにメチルジクロロシラン(CH3SiHCl2,24.3g,0.211m
ol)と乾燥ジクロロメタン300mlを入れた。これを氷冷
し、攪拌しなから、乾燥アンモニア20.5g(1.20mol)を
窒素ガスとともに吹き込んでアンモニア分解を行なっ
た。
反応終了後、反応混合物を遠心分離した後、濾過し
た。濾液から溶媒を減圧除去し、ポリメチル(ヒドロ)
シラザンを無色の液体として8.79g得た。生成物の数平
均分子量を凝固点降下法により測定したところ、310で
あった。
参考例3〔ポリメチル(ヒドロ)シラザンの製造〕 内容積100mlの四つ口フラスコにガス導入管、温度
計、コンデンサー及び滴下ロートを装着し、反応系内を
アルゴンガスで置換した。四つ口フラスコに乾燥テトラ
ヒドロフラン12ml、及び水素化カリウム0.189g(4.71mm
ol)を入れ、磁気攪拌を開始した。滴下ロートに参考例
2合成品5.00g及び乾燥テトラヒドロフラン50mlを入
れ、これを水素化カリウムに滴下した。室温で1時間反
応させた後、滴下ロートにヨウ化メタン1.60g、(11.3m
mol)、及び乾燥テトラヒドロフラン1mlを入れ、これを
反応溶液に滴下した。室温で3時間反応させた後、反応
混合物の溶媒を減圧留去し、乾燥n−ヘキサン40mlを加
えて遠心分離し、濾過した。濾液の溶媒を減圧留去する
と、ポリメチル(ヒドロ)シラザンが白色粉末として4.
85g得られた。生成物の数平均分子量は、凝固点降下法
により測定したところ、1060であった。IRスペクトル
(乾燥o−キシレン;ポリメチル(ヒドロ)シラザンの
濃度:43.2g/l)は第2図に示す様に3380cm-1(見かけの
吸光係数ε=0.249lg-1cm-1)、及び1160cm-1のNHに基
づ吸収;2120cm-1(ε0.822)のSiHに基づく吸収;1255cm
-1のSiCH3に基づく吸収を示している。
実施例1〔ポリジルコノシラザンの製造例(1)〕 参考例1で得られたペルヒドロポリシラザンの乾燥o
−キシレン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度28.94g
/l)5.00mlに窒素雰囲気下でジルコニウムイソプロポキ
シド0.2152g(0.6569mmol)と乾燥o−キシレン3.5mlと
の混合物を加えた。この混合溶液を窒素雰囲気下90℃で
攪拌しながら反応させると淡黄色溶液が得られた。反応
溶液を室温まで冷却させた後、10mlメスフラスコに移
し、標線まで乾燥o−キシレンを加えて希釈した。
この反応溶液のIRスペクトル(乾燥o−キシレン)を
第3図に示す。3350cm-1の見かけの吸光係数ε(lg-1cm
-1)は、0.419に減少した。先に作成したおいたペルヒ
ドロポリシラザンの検量線との比較により、NHに基づく
吸収(3350cm-1)に対する濃度は8.73g/l、に相当して
いた。即ち、ジルコニウムテトライソプロポキシドとの
反応により、ペルヒドロポリシラザン中のN−H結合が
約40%消失していることが確認された。
3350、及び2170cm-1の吸収以外に、1365及び1335(δ(C
H3)2CH−);1170,(ν(C−O)Zr);930(νSiOTi,ν
(C−O)Zr)の吸収が観測された。
実施例2〔ポリジルコノシラザンの製造例(2)〕 内容積100mlの四つ口フラスコにコンデンサー、シー
ラムキャップ、温度計、及びマグネティックスターラー
を装置した。反応器内部を乾燥窒素で置換した後、四つ
口フラスコに参考例1で得られたペルヒドロポリシラザ
ンのベンゼン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度:4.4
5重量%)63.4gを入れ、攪拌しながらジルコニウムテト
ライソプロポキシド4.00g(12.2mmol)を乾燥ベンゼン
6.0mlに溶解させたものを注射器を用いて加え還流させ
ながら、反応させた。
反応終了後、反応溶液をGPC分取すると、ポリヒドロ
ジルコノシラザンが淡黄色固体として得られた。
生成したポリマーの数平均分子量は、凝固点降下法
(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ2100であ
った。元素分析の結果、同ポリマーはSi:34.0,Zr:18.6,
N:13.0,O:13.2,C:14.4およびH:5.1(各重量%)の組成
を有していた。
IRスペクトル(乾燥ベンゼン)については実施例1に
おける生成物と同様のスペクトルが観測された。
ここで得られたポリマーを窒素雰囲気下、1350℃で焼
成すると黒色固体が78重量%の収率で得られた。この物
質のX線粉末回折測定を行なったところ、第4図に示す
様に、非晶質ZrO2相の回折線が観測された。ペルヒドロ
ポリシラザンを同一条件で焼成するとX線的に結晶質の
窒化珪素の生成が確認されているが、ポリヒドロジルコ
ノシラザンを前駆体とすると、非晶質ZrO2相の生成によ
り、窒化珪素の非晶質状態がより高温まで保持されてい
る。
実施例3〔ポリジルコノシラザンの製造例(3)〕 内容積50mlの四つ口フラスコにコンデンサー、シーラ
ムキャップ、温度計、及びマグネティックスターラーを
装置した。反応器内部を乾燥窒素で置換した後、参考例
3で合成したポリメチル(ヒドロ)シラザン0.733g、及
び乾燥o−キシレン25mlを入れ、攪拌しながらジルコニ
ウムテトライソプロポキシド1.14g(3.47mmol)を加え
た。これを130℃から135℃で反応させた。反応終了後、
反応溶液を室温まで冷却させた後、窒素雰囲気下で25ml
メスフラスコに移し、標線まで乾燥o−キシレンを加え
て、攪拌し、IRスペクトルを測定した。
第5図に示す様に3380及び2120cm-1の見かけの吸光係
数ε(lg-1cm-1)は、それぞれ0.193、及び0.654に減少
した。先に作成しておいたポリメチル(ヒドロ)シラザ
ン(参考例3の合成品)の検量線との比較により、NHに
基づく吸収(3380cm-1)に対する濃度は22.7g/l、一方S
iHに基づく吸収(2120cm-1)に対する濃度は23.3g/lに
相当していた。即ち、ジルコニウムテトライソプロポキ
シドとの反応により、ポリメチル(ヒドロ)シラザン中
のN−H結合が22%、またSi−H結合が20%消失してい
ることが確認された。3380、及び2120cm-1の吸収以外
に、1360及び1340cm-1(δ(CH3)2CH−);1170、及び100
0cm-1(ν(C−O)Zr)の吸収が観測された。
反応溶液をGPC分取することにより淡黄色固体が得ら
れた。
生成したポリメチルジルコノシラザンの数平均分子量
は凝固点降下法により測定したところ1750であった。
元素分析の結果、同ポリマーはSi:28.0,Zr:14.6,N:1
3.5,O:9.0,C:27.5およびH:5.4(各重量%)の組成を有
していた。
参考例4〔ポリチタノシラザンの製造例(1)〕 参考例1とほぼ同様にして得られたペルヒドロポリシ
ラザン(IRスペクトル3350cm-1(ε=0.557lg-1cm-1),
2170(ε=3.14);数平均分子量1120)の乾燥o−キシ
レン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度8.30g/l)10.
0mlに窒素雰囲気下でチタンテトライソプロポキシド0.2
34g(0.823mmol)を加え、激しく攪拌すると、反応溶液
は無色から黒色に変化した。
この反応溶液のIRスペクトル(乾燥o−キシレン)を
第6図に示す。3350及び2170cm-1の見かけの吸収係数ε
(lg-1cm-1)は、それぞれ0.356及び2.34に減少した。
先に作成したおいたペルヒドロポリシラザンの検量線と
の比較により、NHに基づく吸収(3350cm-1)に対する濃
度は5.20g/l、一方SiHに基づく吸収(2170cm-1)に対す
る濃度は、5.90g/lに相当していた。即ち、チタンテト
ライソプロポキシドとの反応により、ペルヒドロポリシ
ラザン中のSi−H結合が約29%、またN−H結合が約37
%消失していることが確認された。3350、及び2170cm-1
の吸収以外に、1365及び1335(δ(CH3)2CH−);1160,11
25、及び1000(ν(C−O)Ti);950(νSiOTi,ν(C
−O)Ti);615(νTi−O)の吸収が観測された。
参考例5〔ポリチタノシラザンの製造例(2)〕 内容積200mlの四つ口フラスコにコンデンサー、シー
ラムキャップ、温度計、及びマグネティックスターラー
を装置した。反応器内部を乾燥窒素で置換した後、四つ
口フラスコに参考例4で用いたペルヒドロポリシラザン
のベンゼン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度:4.57
重量%)110gを入れ、攪拌しながらチタンテトライソプ
ロポキシド6.30g(22.2mmol)を乾燥ベンゼン6.5mlに溶
解させたものを注射器を用いて加えた。反応溶液は無色
から淡褐色、紫色、黒色へと変化した。反応終了後、溶
媒を減圧留去すると、ポリヒドロチタノシラザンが暗褐
色固体として得られた。収率は84.0重量%であった。
生成したポリマーの数平均分子量は、凝固点降下法
(溶媒:乾燥ベンゼン)より測定したところ1840であっ
た。ここで得られたポリマーは、ペルヒドロポリシラザ
ンとチタンアルコキシドが単に混合されたものではな
く、両物質の縮合反応により高分子量化したものであ
る。
IRスペクトル(乾燥ベンゼン)を第7図に示す、参考
例4における生成物(第6図参照)とほぼ同様のスペク
トルが観測された。
得られたポリマーの元素分析の結果、同ポリマーはS
i:33.0,Ti:9.8,N:14.0,O:11.8,C:23.4およびH:6.6(各
重量%)の組成を有していた。
この得られたポリマーを窒素雰囲気下、1350℃で1時
間焼成すると黒色固体が72重量%の収率で得られた。こ
の物質のX線粉末回折測定を行なったところ、第8図に
示す様に、非晶質TiN相の回折線のみが観測された。ペ
ルヒドロポリシラザンを同一条件で焼成するとX線的に
結晶質の窒素珪素の生成が確認されているが、ポリヒド
ロチタノシラザンを前駆体とすると、非晶質TiN相の生
成により、窒化珪素の非晶質状態がより高温まで保持さ
れている。
得られたセラミックスの元素分析結果(重量%)はS
i:41.3,Ti:12.9,N:20.5,O:19.9,C:4.5であった。
参考例6〔ポリチタノシラザンの製造例(3)〕 内容積50mlの四つ口フラスコにコンデンサー、シーラ
ムキャップ、温度計、及びマグネティックスターラーを
装置した。反応器内部を乾燥窒素で置換した後、参考例
3で合成したポリメチル(ヒドロ)シラザン0.733g、及
び乾燥o−キシレン20mlを入れ、攪拌しながらチタンテ
トライソプロポキシド0.846g(2.98mmol)を加えた。こ
れを130℃から135℃で反応させると、溶液は無色から黄
色に変化した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却さ
せた後、窒素雰囲気下で25mlメスフラスコに移し、標線
まで乾燥o−キシレンを加えて、攪拌し、IRスペクトル
を測定した。
第9図に示す様に3380及び2120cm-1の見かけの吸光係
数ε(lg-1cm-1)は、それぞれ0.193、及び0.669に減少
した。先に作成しておいたポリメチル(ヒドロ)シラザ
ン(参考例3の合成品)の検量線との比較により、NHに
基づく吸収(3380cm-1)に対する濃度は22.7g/l、一方S
iHに基づく吸収(2120cm-1)に対する濃度は23.9g/lに
相当していた。即ち、チタンテトライソプロポキシドと
の反応により、ポリメチル(ヒドロ)シラザン中のN−
H結合が22%、またSi−H結合が19%消失していること
が確認された。3380、及び2120cm-1の吸収以外に、1360
及び1330cm-1(δ(CH3)2CH−);1160,1120、及び995cm
-1(ν(C−O)Ti);615cm-1(νTi−O)の吸収が観
測された。
反応溶液の溶媒を減圧留去すると青色固体、0.972gが
得られた。収率は61.6重量%であった。
生成したポリメチルチタノシラザンの数平均分子量は
凝固点降下法により測定したところ1510であった。
元素分析の結果、同ポリマーはSi:36.4,Ti:5.3,N:17.
8,O:6.6,C:27.1およびH:5.9(各重量%)の組成を有し
ていた。
なお、乾燥o−キシレン中のポリメチル(ヒドロ)シ
ラザン(参考例3の合成品)をチタンテトライソプロポ
キシドを用いない他は参考例5と同一条件で熱処理し
た。生成物のIRスペクトルは出発物質と同一であり、ポ
リメチル(ヒドロ)シラザンのN−H結合、及びSi−H
結合は未反応であることから、参考例5の加熱処理だけ
ではポリメチル(ヒドロ)シラザンは変化しないことが
確認された。
参考例7〔ポリアルミノシラザンの製造例(1)〕 参考例4で用いたペルヒドロポリシラザンの乾燥o−
キシレン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度8.14g/
l)60.0mlに窒素雰囲気下でアルミニウムトリイソプロ
ポキシド0.4473g(2.19mmol)を加えて、均一相からな
る混合溶液とした。このときの の構造単位の全数に対するAl−Oの構造単位の全数
の比率は約3:2であった。この混合溶液を窒素雰囲気下
で、130℃で2時間攪拌しながら還流反応を行なった。
反応溶液は無色から淡黄色に変化した。
この反応溶液のIRスペクトル(乾燥o−キシレン)を
第10図に示す。3350及び2170cm-1の見かけの吸光係数ε
(lg-1cm-1)は、それぞれ0.184及び2.14に減少した。
先に作成したおいたペルヒドロポリシラザンの検量線と
の比較により、NHに基づく吸収(3350cm-1)に対する濃
度は、2.5g/l、一方、SiHに基づく吸収(2170cm-1)に
対する濃度は、5.2g/lに相当していた。即ち、アルミニ
ウムトリイソプロポキシドとの反応により、ペルヒドロ
ポリシラザン中のSi−H結合が約36%、またN−H結合
が約69%消失していることが確認された。
参考例8(ポリアルミノシラザンの製造例(2)〕 内容積200mlの四つ口フラスコにコンデンサー、シー
ラムキャップ、及びマグネチックスターラーを装置し
た。反応器内部を乾燥アルゴンで置換した後、四つ口フ
ラスコにアルミニウムトリイソプロポキシド1.50g(7.3
4mmol)を入れ、参考例4で用いたペルヒドロポリシラ
ザンのベンゼン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度:4
0.72g/l)83mlを注射器を用いて攪拌しながら加え、均
一相からなる混合溶液とした。この溶液をアルゴン雰囲
気下で80℃で2時間攪拌しながら還流反応を行なった。
反応溶液は無色からの淡黄色へと変化した。
生成したポリマーの数平均分子量は、凝固点降下法
(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ1710であ
った。ここで得られたポリマーは、ペルヒドロポリシラ
ザンとアルミニウムトリイソプロポキシドが単に混合さ
れたものではなく、核両物質が反応した重合体である。
この重合体のIRスペクトル(乾燥ベンゼン)を第11図
に示す、参考例7における生成物(第10図参照)とほぼ
同様のスペクトルが観測された。
還流反応終了後、溶媒を減圧留去するとポリアルミノ
シラザンが淡黄色樹脂状固体として得られた。収率は89
重量%であった。得られたポリマーの元素分析の結果、
同ポリマーはSi:45.6%,Al:4.4%,N:23.9%,O:8.88%,
C:12.8%およびH:5.05%(各重量%)の組成を有してい
た。
この得られたポリマーを窒素雰囲気中、1350℃まで10
℃/分で加熱し、1350℃で1時間焼成すると黒色固体が
83重量%の収率で得られた。この物質の粉末X線回折測
定を行なったところ、第12図に示すごとく、非晶質の回
折線のみが観測された。例えば、ペルヒドロポリシラザ
ンを同一条件で焼成すると結晶質の窒化珪素の生成が確
認されているが、ポリアルミノシラザンを前駆体とする
と、窒化珪素の非晶質状態がより高温まで保持されてい
る。
得られたセラミックスの元素分析結果(重量%)は、 Si:53.7%,Al:4.86%,O:8.9%,N:24.4%,C:6.14%、 であった。
得られたポリアルミノシラザンをアンモニア雰囲気中
で1000℃まで10℃/分で加熱し、1000℃で1時間焼成し
て黒色固体を89重量%の収率で得た。得られたセラミッ
クスの元素分析結果は(重量%) Si:46.3%,Al:4.32%,O:14.1%,N:28.8%,C:2.24%、 であった。この固体をさらに窒素雰囲気中で1700℃まで
100℃/分で加熱し、1700℃で1時間焼成して灰白色の
固体を得た。この物質の粉末X線回折測定を行なったと
ころ、第13図に示すごとく、2θ=13.4°にβ−Si3N4
の(100)回折線、2θ=23.4°にβ−Si3N4の(110)
回折線、2θ=27.0°にβ−Si3N4の(200)回折線、2
θ=33.6°にβ−Si3N4の(101)回折線、2θ=36.0°
にβ−Si3N4の(210)回折線、2θ=41.1°にβ−Si3N
4の(201)回折線、2θ=47.7°にβ−Si3N4の(220)
回折線および2θ=49.8°にβ−Si3N4の(310)回折線
がまた2θ=20.5°にα−Si3N4の(101)回折線、2θ
=22.9°にα−Si3N4の(110)回折線、2θ=30.9°に
α−Si3N4の(201)回折線、2θ=34.4°にα−Si3N4
の(102)回折線、2θ=35.2°にα−Si3N4の(210)
回折線、2θ=38.8°にα−Si3N4の(211)回折線およ
び2θ=43.4°にα−Si3N4の(301)回折線が認められ
た。2θ=35.6°にSiC(4H)の(002)回折線および2
θ=38.1°にSiC(4H)の(101)回折線が認められた。
β−Si3N4の回折線はいずれも低角側にシフトしてお
り、例えば(301)回折線は低角側へ2θ=0.12°シフ
トしている。従来のβ−Si3N4と格子定数が異なること
から、得られた物質は主として、β−Si3N4,α−Si
3N4,SiC(4H)およびβ−sialonよりなる複合セラミッ
クスであると推定される。
参考例9(ポリアルミノシラザンの製造例(3)〕 内容積200mlの四つ口フラスコにコンデンサー、シー
ラムキャップ及びマグネチックスターラーを装置した。
反応器内部を乾燥窒素で置換した後、四つ口フラスコに
アルミニウムトリイソプロポキシド0.45g(2.203mmol)
を入れ、参考例3で得られたポリメチル(ヒドロ)シラ
ザンのo−キシレン溶液(ポリメチル(ヒドロ)シラザ
ンの濃度:20.4g/l)30mlを注射器を用いて攪拌しながら
加え、窒素雰囲気下で130℃で48時間還流反応を行なっ
た。反応溶液は、無色から淡黄色に変化した。
この反応溶液のIRスペクトル(乾燥o−キシレン)を
測定したところ(第14図)、ポリメチル(ヒドロ)シラ
ザン中のSi−H結合が約5%、またN−H結合が約25%
消失していることが確認された。元素分析の結果、同ポ
リマーはSi:35.8,Al:4.61,N:17.5,O:8.7,C:26.6及びH:
6.1(各重量%)の組成を有していた。溶媒を減圧留去
して得られたポリマーを窒素雰囲気中、1000℃まで10℃
/分で加熱し、1000℃で1時間焼成すると黒色固体が62
重量%の収率で得られた。
参考例10(ペルヒドロポリシラザンの製造例) 内容積1の四つ口フラスコにガス吹きこみ管、メカ
ニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置した。
反応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四つ口
フラスコに脱気した乾燥ピリジン490mlを入れ、これを
氷冷した。次にジクロロシラン51.6gを加えると白色固
体状のアダクト(SiH2Cl2・2C5H5N)が生成した。反応
混合物を氷冷し、攪拌しながら、水酸化ナトリウム管及
び活性炭管を通して精製したアンモニア51.0gを吹き込
んだ。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ピリジン
を用いて洗浄した後、更に窒素雰囲気下でろ過し、ろ液
850mlを得た。濾液5mlから溶媒を減圧留去すると樹脂固
体ペルヒドロポリシラザン0.102gが得られた。
得られたポリマーの数平均分子量はGPCにより測定し
たところ、980であった。また、このポリマーのIR(赤
外吸収)スペクトル(溶媒:乾燥o−キシレン;ペルヒ
ドロポリシラザンの濃度:10.2g/l)を検討すると、波数
(cm-1)3350(見かけの吸光係数ε=0.557lg-1cm-1
及び1175のNHに基づく吸収;2170(ε=3.14)のSiHに基
づく吸収;1020〜820のSiH及びSiNSiに基づく吸収を示す
ことが確認された。またこのポリマーの1HNMR(プロト
ン核磁気共鳴)スペクトル(60MHz溶媒CDCl3/基準物質
TMS)を検討すると、いずれも幅広い吸収を示している
ことが確認された。即ちδ4.8及び4.4(br,SiH);1.5
(br,NH)の吸収が確認された。
参考例11(メチル(ヒドロ)シラザンの製造例) 内容積1の四つ口フラスコにガス吹きこみ管、メカ
ニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置した。
反応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四つ口
フラスコに乾燥ジクロロメタン300mlおよびメチルジク
ロロシラン24.3g(0.211mol)を入れ、氷冷した。攪拌
しながら、水酸化ナトリウム管および活性炭管を通して
精製したアンモニア18.1g(1.06mol)を吹き込んだ。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ジクロロ
メタンを用いて洗浄後、更に窒素雰囲気下でろ過した。
ろ液から溶媒を減圧留去すると無色透明のメチル(ヒド
ロ)シラザンを8.81g得た。この生成物の数平均分子量
はGPCにより測定したところ、380であった。
参考例12(ポリボロシラザンの製造例) 参考例10で得られたペルヒドロポリシラザンのピリジ
ン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度;5.10重量%)1
00mlを内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、トリメチル
ボレート4.0cc(0.035mol)を加え密閉系で160℃で3時
間攪拌しながら反応を行なった。反応前後で圧力は1.0k
g/cm2上昇した。発生した気体はガスクロマトグラフィ
ー(GC)測定により、水素およびメタンであった。室温
に冷却後、乾燥φ−キシレン100mlを加え、圧力3〜5mm
Hg、温度50〜70℃で溶媒を除いたところ、5.45gの白色
粉末が得られた。この粉末は、トルエン、テトラヒドロ
フラン、クロロホルムおよびその他の有機溶媒に可溶で
あった。
前記重合体粉末の数平均分子量は、GPCにより測定し
たところ、2100であった。また、そのIRスペクトルの分
析の結果、波数(cm-1)3350および1175のNHに基づく吸
収;2170のSiHに基づく吸収;1020〜820のSiHおよびSiNSi
に基づく吸収;2960,2940,2840のCHに基づく吸収;1090の
SiOに基づく吸収;1550〜1300のBOに基づく吸収を示すこ
とが確認された。さらに前記重合体粉末の1HNMRスペク
トル(CDCl3,TMS)を分析した結果、δ4.8(br,Si
H2)、δ4.7(br,OSiH2),δ4.4(br,SiH3)、δ3.6
(br,CH3O)、δ1.4(Br,NH)の吸収が観測された。ま
た、前記重合体の元素分析結果は、重量基準で Si:42.4%、N:25.9%、C:8.8%、 O :12.7%、B:7.0%、H:3.8% であった。
実施例1で得られたポリボロシラザンをアンモニア中
で1000℃まで昇温速度3℃/分で加熱し、熱分解するこ
とで白色固体を88.0重量%の収率で得た。得られたセラ
ミックスの粉末X線回折測定を行なったところ、非晶質
であることが確認された。この固体の元素分析結果は、
重量基準で、 Si:40.7%、N:33.5%、C:1.57%、 O :12.0%、B:7.00% であった。
次に、固体をさらに窒素中で1700℃まで、昇温速度10
℃/分で加熱焼成して灰色固体を得た。この物質の粉末
X線回折測定を行なったところ、第15図に示す如く、非
晶質状態を保っていることが確認された。
参考例13 参考例3で得られたN−メチルシラザンのγ−ピコリ
ン溶液(N−メチルシラザンの濃度;4.95重量%)100ml
を内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、トリブチルボレ
ート4.0cc(0.0148mol)を加え、密閉系で120℃で3時
間攪拌しながら反応を行なった。反応前後で圧力は0.8k
g/cm2上昇した。室温に冷却後、実施例1と同様に溶媒
を減圧留去すると、淡黄色ゴム状固体が5.03g得られ
た。この物質の数平均分子量は、GPCにより測定したと
ころ1880であった。
〔発明の効果〕
本発明によって新規に提供されるポリメタロシラザン
は、有機溶媒に可溶であり、焼成後Si−M−N−O系ま
たはSi−M−O−N−C系セラミックスに変換されるた
め、高性能の複合セラミックス成形体を得ることができ
る。即ち、高温機械強度が高く、耐熱性、耐食性、耐熱
衝撃性に優れた高硬度の連続繊維、フィルム、被覆膜、
粉末、発泡体等を得ることができ、また焼結用結合剤、
含浸剤等として利用することも可能である。
特に、本発明の新規なポリメタロシラザンは次のよう
な効果あるいは利点がある。
(1)ポリメタロシラザンを高温焼成すると、非晶質相
が生成するため、例えばペルヒドロポリシラザン繊維を
高温焼成した時に観測される結晶性のα型やβ型窒化珪
素の生成を抑制させることができるので、セラミックス
繊維の機械的強度が向上する。
(2)ポリメタロシラザンは、原料のポリシラザンに比
べて架橋構造及び、分子量が増加するため、賦形後の乾
燥工程における凝固性が向上する。
(3)ポリメタロシラザンの焼成で得られるSi−M−N
−O系又はSi−M−N−O−C系セラミックスには、メ
タル原子が含有されているため、複合材料として利用す
る際、金属との適合性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は参考例1で作成したペルヒドロポリシラザンの
IRスペクトル、第2図は参考例3で作成したポリメチル
(ヒドロ)シラザンのIRスペクトル図、第3図は実施例
1で作成したポリジルコノシラザンのIRスペクトル図、
第4図は実施例2のポリジルコノシラザンを焼成したセ
ラミックスの粉末X線回折図、第5図は実施例3のポリ
ジルコノシラザンのIRスペクトル図、第6図は参考例4
で作成したポリチタノシラザンのIRスペクトル図、第7
図は参考例5で作成したポリチタノシラザンのそれぞれ
IRスペクトル図、第8図は参考例5のポリチタノシラザ
ンを焼成したセラミックスのX線粉末回折図、第9図は
参考例6で作成したポリチタノシラザンのIRスペクトル
図、第10図は参考例7のポリアルミノシラザンのIRスペ
クトル図、第11図は参考例8のポリアルミノシラザンの
IRスペクトル図、第12図は参考例8のポリアルミノシラ
ザンを焼成したセラミックスの粉末X線回折図、第13図
は参考例8の第12図同様の粉末X線回折図、第14図は参
考例9のポリアルミノシラザンのIRスペクトル図、第15
図は参考例12のポリボロシラザンを、焼成したセラミッ
クスの粉末X線回折図である。
フロントページの続き (72)発明者 田代 裕治 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (72)発明者 礒田 武志 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (56)参考文献 特開 昭53−50299(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 77/62

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として一般式(I): (R1,R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、
    アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、または
    これらの基以外で該式中のケイ素又は窒素に直結する部
    分が炭素である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ
    基、アルコキシ基を表す。但し、R1,R2,R3の少なくと
    も1個は水素原子である。) で表される単位からなる主骨格を有する数平均分子量が
    100〜5万のポリシラザンと、一般式(II): M(OR4)n (II) (式中、MはZr、Hf又はYを表し;R4は、同一でも異な
    ってもよく、水素原子、炭素原子数1〜20個を有するア
    ルキル基またはアリール基を表し、少なくとも1個のR4
    は上記アルキル基又はアリール基であり;nはMの原子価
    である。) で表されるメタルアルコキシドを反応させて得られる、
    前記主骨格を有し且つ、前記主骨格を構成するケイ素の
    一部及び/又は窒素の一部に上記一般式(II)のM及び
    /又はOが直結することによりSi−O−M結合及び/又
    はN−O−M結合若しくはN−M結合が形成されてお
    り、メタル/ケイ素原子比が0.001〜3の範囲内かつ数
    平均分子量が200〜50万であることを特徴とするポリメ
    タロシラザン。
  2. 【請求項2】主として一般式(I): (R1,R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、
    アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、または
    これらの基以外で該式中のケイ素又は窒素に直結する部
    分が炭素である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ
    基、アルコキシ基を表す。但し、R1,R2,R3の少なくと
    も1個は水素原子である。) で表される単位からなる主骨格を有する数平均分子量が
    100〜5万のポリシラザンと、一般式(II): M(OR4)n (II) (式中、MはZr、Hf又はYを表し;R4は、同一でも異な
    ってもよく、水素原子、炭素原子数1〜20個を有するア
    ルキル基またはアリール基を表し、少なくとも1個のR4
    は上記アルキル基又はアリール基であり;nはMの原子価
    である。) で表されるメタルアルコキシドを反応させて、メタル/
    ケイ素原子比が0.001〜3の範囲内かつ数平均分子量が2
    00〜50万のポリメタロシラザンを得ることを特徴とする
    ポリメタロシラザンの製造方法。
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