JPH10218986A - 作動液組成物 - Google Patents

作動液組成物

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JPH10218986A
JPH10218986A JP2166897A JP2166897A JPH10218986A JP H10218986 A JPH10218986 A JP H10218986A JP 2166897 A JP2166897 A JP 2166897A JP 2166897 A JP2166897 A JP 2166897A JP H10218986 A JPH10218986 A JP H10218986A
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JP
Japan
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polyether polyol
oxide
cesium
parts
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JP2166897A
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Satoshi Yamazaki
聡 山崎
Satoshi Tamura
智 田村
Tsukuru Izukawa
作 伊豆川
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プロピレンオキサイド重合工程での副生モノオ
ール量が少なく、かつエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド、ブチレンオキサイドから選ばれる少なくと
も2種類のアルキレンオキサイドとの共重合により得ら
れたポリエーテルポリオールを用いる作動液組成物を提
供する。 【解決手段】活性水素を有する活性水素化合物にアルキ
レンオキサイドを付加重合する際、全金属成分に占める
セシウムとルビジウムの和が90重量%以上、99.9
9重量%以下、かつセシウムとルビジウムの和に占める
セシウムの比率が80モル%以上、99.99モル%以
下の条件を満たすアルカリ金属触媒を用いてアルキレン
オキサイドを付加重合して得られた数平均分子量が4,
000〜40,000であるポリエーテルポリオール
を、作動液組成物100重量部あたり、5〜30重量部
用いることを特徴とする作動液組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工作機械に使用され
る作動液組成物に関する。詳しくは本発明は、セシウ
ム、ルビジウム化合物を触媒とし、活性水素化合物にプ
ロピレンオキサイド、エチレンオキサイドならびにブチ
レンオキサイドから選ばれるアルキレンオキサイドを付
加重合して得られたポリエーテルポリオールを用いる作
動液組成物に関する。ポリエーテルポリオールは軟質お
よび硬質ポリウレタンフォームやエラストマー、塗料、
シーリング材、床材、接着剤等のポリウレタン樹脂の原
料の他に、焼き入れ油、機械油、作動液、脱墨剤、界面
活性剤などの原料として広く用いられる。
【0002】
【従来の技術】プレス機械における油圧装置は、通常油
圧ポンプにより50〜300kgf/cm2 Gの圧力が
かけられるため、油圧ポンプおよび油圧シリンダー部で
作動液の漏れが生じ、油圧ポンプの摺動面では摩擦が起
こる。これを防止するために、作動液には適度な粘度と
潤滑性が必要であり、これらの分野では水とグリコール
類を主体とした作動液組成物が使用されている。さら
に、面材との摩擦係数を低下させるため、アルコール類
にエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを付加重
合したポリエーテルポリオールが用いられている。これ
らの作動液組成物は水を多く含んでいるため、難燃性タ
イプに分類される。従来、これらの作動液に用いられる
ポリエーテルポリオールは水酸化カリウム、水酸化ナト
リウムなどを触媒としたアルキレンオキサイドの付加重
合により製造されているが、プロピレンオキサイドの付
加重合時にその一部が異性化反応し、分子片末端にアリ
ル基を有するモノオールが副生する。作動液として用い
られるポリエーテルポリオールは面材との摩擦係数を低
減するため、その分子量、粘度の高いものが要求されて
いる。ポリエーテルポリオールの分子量を増加させよう
とすると重合開始剤へのアルキレンオキサイドの付加と
ともに、不飽和基を有した低分子量のモノオールも副生
するため、作動液としての好ましい粘度をもったポリエ
ーテルポリオールの重合が困難であった。
【0003】ポリエーテルポリオールの高分子量化にお
いて副生する不飽和モノオールを低減するために、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム以外の触媒を用いる方法
が提案されている。特開平3−50230号公報では、
一般的にアルカリ触媒以外のジエチル亜鉛、塩化鉄、金
属ポルフィリン、複金属シアン化物錯体等を触媒とし
て、特に複金属シアン化物錯体の使用により良好なポリ
エーテルポリオールが得られることが記載されている。
複金属シアン化物錯体はアルキレンオキサイドのなかで
もプロピレンオキサイドの付加重合には優れているが、
該触媒ではエチレンオキサイドとの共重合化は不可能で
ある。実施例においても、アルカリ触媒(カリウムアル
コラート)存在下でエチレンオキサイドの付加重合を行
っている(ポリオールC)。
【0004】特開平4−214722号公報では、複金
属シアン化物錯体を用いて合成されたポリエーテル類か
ら複金属シアン化物錯体を除去する方法ならびに触媒を
失活させた後、アルカリ金属を用いてエチレンオキサイ
ドの重合を行う方法が教示されている。特開平4−21
4722号公報には、複金属シアン化物錯体を用いてエ
チレンオキサイドと他のエポキサイドを共重合させるこ
とや、複金属シアン化物を触媒に用いて得られたポリエ
ーテル類に引き続きエチレンオキサイドを反応させて1
級水酸基の割合の高いポリエーテル類を得ることは困難
であることが記載されている(5頁 第7欄 14行か
ら19行)。つまり、複金属シアン化物錯体ではエチレ
ンオキサイドを付加重合するには、一端、該触媒を失活
させて次いでアルカリ金属により重合をおこなわなけれ
ばならないため、操作が煩雑で、しかもエチレンオキサ
イドブロック共重合体のポリエーテルしか得られない。
【0005】難燃性作動液組成物は水を多く使用するた
め、親水基であるオキシエチレン基を有したポリエーテ
ルポリオールが必要である。本発明者らが調べた範囲で
は、特開平4−214722号公報の方法により複金属
シアン化物錯体を用いてエチレンオキサイドの付加重合
を行ったが、その使用量が多くなるとエチレンオキサイ
ドのホモポリマーが副生することがわかった。また、オ
キシエチレン基のブロック共重合ポリエーテルポリオー
ルでは多量の水を使用する作動液組成において、一部該
ポリオールと水との水素結合によるゲル化物が生成する
ため、オキシエチレン基をランダムに共重合する必要が
ある。作動液の高品質化のため、プロピレンオキサイド
重合時の副生モノオールが少なく、かつエチレンオキサ
イドがランダムに共重合されたポリエーテルポリオール
が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プロ
ピレンオキサイド重合工程での副生モノオール量が少な
く、かつエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、
ブチレンオキサイドから選ばれる少なくとも2種類のア
ルキレンオキサイドとの共重合より得られたポリエーテ
ルポリオールを用いる作動液組成物を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、セシウムとルビジ
ウムの混合物からなるアルカリ金属触媒を用いて活性水
素化合物にアルキレンオキサイドの付加重合を行うこと
により目的を達成できることを見い出した。
【0008】即ち本発明の要旨は、活性水素を有する活
性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加重合する
際、全金属成分に占めるセシウムとルビジウムの和が9
0重量%以上、99.99重量%以下、かつセシウムと
ルビジウムの和に占めるセシウムの比率が80モル%以
上、99.99モル%以下の条件を満たすアルカリ金属
触媒を用いてアルキレンオキサイドを付加重合して得ら
れた数平均分子量が4,000〜40,000であるポ
リエーテルポリオールを、作動液組成物100重量部あ
たり、5〜30重量部用いることを特徴とする作動液組
成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリエーテルポリオール
を用いた作動液は水を多く用いる難燃性作動液に分類さ
れる。一般的な組成はポリエーテルポリオールが10〜
20重量部、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコールなどのグリコール類が35〜
45重量部、水が35〜50重量部である。必要に応じ
て作動液に防かび剤、消泡剤などの添加剤を用いる(参
考文献 アルキレンオキシド重合体 柴田 満太ら共編
海文堂)。作動液組成物中のポリエーテルポリオール
の使用量は少ないが、作動液に求められる粘度指数ある
いは面材との摩擦低減効果のためポリエーテルポリオー
ルは不可欠である。
【0010】本発明のアルカリ金属触媒は全金属成分に
占めるセシウムとルビジウムの和が90重量%以上、9
9.99重量%以下、かつセシウムとルビジウムの和に
占めるセシウムの比率が80モル%以上、99.99モ
ル%以下の条件を満たす。その化合物としては水酸化
物、あるいはヨウ化物、塩素化物などのハロゲン化物、
あるいは炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩などの無機塩類、
もしくは酢酸塩、蟻酸塩、シュウ酸塩などの有機酸塩、
メトキサイド、エトキサイドのようなアルカリ金属アル
コキサイドなどが挙げられる。特に好ましくは水酸化物
である。
【0011】全金属成分に占めるセシウムとルビジウム
の和が90重量%より少ないとプロピレンオキサイド付
加重合時に副生モノオールが多くなる。また、セシウム
とルビジウムの和に占めるセシウムの比率は80モル%
以上、99.99モル%以下が好適であり、好ましくは
85〜99.99モル%、最も好ましくは95〜99.
99モル%である。この比率が80モル%より少なくな
ると副生モノオールの増加が認められ本発明の目的を達
成しない。99.99モル%を越えると精製に要するコ
スト増加のため触媒価格が高くなり好ましくない。
【0012】活性水素化合物とは、例えばメタノール、
エタノール、イソプロパノール、ブタノール類などの1
価アルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール等の2価アルコール類、グ
リセリン、アルカノールアミン類、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類、ソ
ルビトール、蔗糖、メチルグルコシド等の糖類、エチレ
ンジアミン等の脂肪酸アミン類、トルイレンジアミン、
ジフェニルメタンジアミン等の芳香族アミン類、トリエ
タノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノール
アミン類、ビスフェノールA、ノボラック等のフェノー
ル類、水等が挙げられる。また、これらの活性水素化合
物にアルキレンオキサイドを公知の技術で付加重合した
ポリオールも使用できる。1価アルコール類、2価アル
コール類、3価アルコール類が好ましく用いられ、特に
メタノール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、グリセリンが好ましい。
【0013】本発明におけるアルキレンオキサイドと
は、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイドおよび
ブチレンオキサイドから選ばれる少なくとも2種類の混
合アルキレンオキサイドである。その中でもプロピレン
オキサイド、エチレンオキサイドは必須なアルキレンオ
キサイドである。
【0014】アルキレンオキサイドの反応温度は60〜
120℃が好適で、好ましくは70〜110℃、さらに
好ましくは80〜100℃である。反応温度が60℃よ
り低いと反応に要する時間が長くなりポリエーテルポリ
オールの生産性が低下するので好ましくない。また、1
20℃より高いとアルキレンオキサイドのうち、プロピ
レンオキサイド付加重合時に副生モノオール量が増加す
るため本発明の目的を達成しない。
【0015】アルキレンオキサイドの反応時の圧力は最
大5kgf/cm2 G(591kPa)以下が好適であ
る。特に高沸点化合物をポリエーテルポリオールの重合
開始剤に用いるときは減圧状態からアルキレンオキサイ
ドの反応を行うのが好ましい。アルキレンオキサイドの
反応最大圧力が5kgf/cm2 G(591kPa)を
越えるとプロピレンオキサイド反応時に副生モノオール
量が増加するため本発明の目的を達成しない。
【0016】本発明で用いられる触媒濃度の使用範囲
は、活性水素化合物1モルに対して0.05〜0.55
モルである。0.05モルより低いと反応時間が長くな
り、0.55モルより多くなると副生モノオールが増加
し好ましくない。
【0017】ポリエーテルポリオールの数平均分子量は
4,000〜40,000が好ましい。特に好ましくは
8,000〜35,000で最も好ましくは10,00
0〜25,000である。ポリエーテルポリオールの数
平均分子量が4,000より低いときは面材との摩擦低
減効果が少なくなる。40,000より大きくなるとポ
リエーテルポリオールの水への溶解度が極端に低下する
ため好ましくない。
【0018】このようにして得られたポリエーテルポリ
オール中からアルカリ金属触媒を除去しなければならな
い。そのような方法として、リン酸、塩酸、硫酸などの
無機酸水溶液あるいはシュウ酸、蟻酸、フタル酸などの
有機酸水溶液による酸中和後、吸着剤によりポリエーテ
ルポリオールを回収する方法やイオン交換樹脂によるア
ルカリ金属の吸着による除去法、ポリエーテルポリオー
ルに対して不活性な有機溶剤と水による水洗方法などが
挙げられる。金属分、あるいは塩などの析出により面材
を傷つけないためにもポリエーテルポリオール中の金属
濃度は5ppm以下、好ましくは0ppm(測定装置の
検出限界以下)が良い。これらの金属分の分析は、イオ
ンクロマトグラフ法、原子吸光分析、IPC法等の従来
公知の方法でなされる。
【0019】作動液組成物100重量部あたり、本発明
のポリエーテルポリオールの使用量は5〜30重量部が
好適で、好ましくは8〜25重量部、さらに好ましくは
10〜20重量部である。5重量部より少ないと作動液
として要求される粘度指数が低くなる。また、30重量
部より多くなると作動液組成物の粘度が増加するので流
動性が低下し好ましくない。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明の態様
を明らかにするが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。アルキレンオキサイドとしてプロピレン
オキサイドとエチレンオキサイド(以上、三井東圧化学
(株)製)を使用した。水酸化セシウムはケメタル社の
製品を用いた。その形態は50%の水溶液である。製品
純度は両者とも99.96重量%、ルビジウム純度は
0.05重量%(以下、水酸化セシウムと略称する)で
ある。比較例に用いた水酸化カリウム(日本曹達(株)
製)の組成は水酸化カリウム純度96.0重量%のもの
である。複金属シアン化物錯体(Zn3[Co(CN)6]
2 ・2.48DME・4.65H2 O・0.94ZnC
2 )はUSP4,477,589号に従って調整し
た。触媒を除去した後の精製ポリオキシアルキレンポリ
オールの数平均分子量はゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)により測定を行った。ポリオキシ
アルキレンポリオールの数平均分子量はGPC用ポリエ
チレングリコールを用いた検量線により求めた。以下に
分析条件を記す。 測定装置:島津製作所製LC−6Aシステム 検出器 :島津製作所製RID−6A 示差屈折計 分離カラム:昭和電工(株)製Shodex GPC
KFシリーズ KF−801,802,802.5,803の4本直列 溶離液 :液体クロマトグラム用テトラヒドロフラン 液流量 :0.8ml/min. カラム温度:40℃
【0021】実施例1 ポリエーテルポリオールA グリセリン1モルに対して0.25モルの水酸化セシウ
ムを加え、105℃、7mmHgabs.以下で5時間
減圧脱水した(水分が0.05重量%以下)。この触媒
液を温度計、圧力計ならびに攪拌機が装着してあるオー
トクレーブに仕込み、窒素置換後、10mmHgab
s.の減圧状態から最大圧力4kg/cm 2 G(490
kPa)、反応温度80〜95℃の条件でプロピレンオ
キサイドとエチレンオキサイドの混合アルキレンオキサ
イドの反応を行った。その時のプロピレンオキサイドと
エチレンオキサイドの混合比は重量比で35/65であ
る。予め、耐圧用計量槽(日東高圧(株)製)に窒素雰
囲気下でエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを
計量し、窒素バブリングによりアルキレンオキサイドの
混合を行い、窒素圧によりオートクレーブへ送液した。
グリセリン1モルに対してプロピレンオキサイドを99
モル、エチレンオキサイドを242モル量装入し、反応
させた。オートクレーブの内圧が1.5kg/cm2
以下になった時点で窒素により3.0kg/cm2 Gま
で加圧した。内圧の降下が認められなくなった時点で、
減圧下で未反応モノマーを除去した後、粗製ポリオキシ
アルキレンポリオールを得た。該粗製ポリエーテルポリ
オール中の水酸化セシウム濃度の1.4モル倍のリン酸
(75.1重量%のリン酸水溶液)ならびに粗製ポリエ
ーテルポリオール100重量部に対して30重量部のイ
オン交換水を装入し、90℃、2時間の条件で中和反応
を行った。その後、酸化防止剤であるt−ブチルヒドロ
キシトルエン(BHT)を500ppmならびに吸着剤
KW−700SN(協和化学工業(株)製)を5000
ppm添加し、減圧下、水を留去しながら最終的に10
5℃、10mmHgabs.で3時間減圧脱水を行っ
た。ろ過によりポリエーテルポリオールを回収し、その
数平均分子量を測定した結果、14900であった。
【0022】実施例2 ポリエーテルポリオールB グリセリン1モルに対して0.35モルの水酸化セシウ
ムを加え、105℃、7mmHgabs.以下で5時間
減圧脱水した(水分が0.05重量%以下)。この触媒
液を温度計、圧力計ならびに攪拌機が装着してあるオー
トクレーブに仕込み、窒素置換後、10mmHgab
s.の減圧状態から最大圧力4kg/cm 2 G(490
kPa)、反応温度80〜95℃の条件でプロピレンオ
キサイドとエチレンオキサイドの混合アルキレンオキサ
イドの反応を行った。その時のプロピレンオキサイドと
エチレンオキサイドの混合比は重量比で30/70であ
る。予め、耐圧用計量槽(日東高圧(株)製)に窒素雰
囲気下でエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを
計量し、窒素バブリングによりアルキレンオキサイドの
混合を行い、窒素圧によりオートクレーブへ送液した。
グリセリン1モルに対してプロピレンオキサイドを13
0.3モル、エチレンオキサイドを400.8モル量装
入し、反応させた。オートクレーブの内圧が1.5kg
/cm2 G以下になった時点で窒素により3.0kg/
cm2 Gまで加圧した。内圧の降下が認められなくなっ
た時点で、減圧下で未反応モノマーを除去した後、粗製
ポリエーテルポリオールを得た。該粗製ポリエーテルポ
リオール中の水酸化セシウム濃度の1.5モル倍のリン
酸(75.1重量%のリン酸水溶液)ならびに粗製ポリ
エーテルポリオール100重量部に対して30重量部の
イオン交換水を装入し、90℃、2時間の条件で中和反
応を行った。その後、酸化防止剤であるt−ブチルヒド
ロキシトルエン(BHT)を500ppmならびに吸着
剤KW−700SN(協和化学工業(株)製)を800
0ppm添加し、減圧下、水を留去しながら最終的に1
05℃、10mmHgabs.で3時間減圧脱水を行っ
た。ろ過によりポリエーテルポリオールを回収し、その
数平均分子量を測定した結果、19800であった。
【0023】比較例1 ポリエーテルポリオールC グリセリンにプロピレンオキサイドを付加したポリエー
テルポリオールMN1000(三井東圧化学(株)製)
100重量部に対して0.05重量部の複金属シアン化
物錯体(Zn3[Co(CN)6]2 ・2.48DME・
4.65H2 O・0.94ZnCl2 )を添加し、10
5℃、10mmHgabs.以下で3時間の減圧脱水を
行った。次いで、圧力計ならびに攪拌機が装着してある
オートクレーブに該化合物を仕込み、反応温度95℃、
最大反応圧力4kg/cm2 G(490kPa)でプロ
ピレンオキサイドの反応を行った。プロピレンオキサイ
ドはMN1000 1モルあたり90モル量使用した。
未反応プロピレンオキサイドを減圧条件下で回収し、複
金属シアン化物錯体を含有している粗製ポリエーテルポ
リオールを得た。該ポリエーテルポリオール100重量
部に対して2.22重量部の30重量%のカリウムメチ
ラートのメタノール溶液を添加し、脱メタノール反応を
90℃、20mmHgabs.で2時間行った。その
後、水を3重量部とAD−600NS(富田製薬(株)
製)を5重量部加え、90℃、窒素雰囲気下で2時間撹
拌し、その後、アドバンテック東洋株式会社製5Cろ紙
(保持粒径1μ)を用いて減圧ろ過を行った。ろ過後、
120℃、10mmHgabs.以下で2時間減圧脱水
を行い、複金属シアン化物錯体の除去処理を行った。エ
チレンオキサイドの付加重合を行うため、複金属シアン
化物錯体除去後のポリエーテルポリオール100重量部
に2.5重量部の30重量%のカリウムメチラートのメ
タノール溶液を添加し、脱メタノール反応を100℃、
10mmHgabs.以下で3時間行った。上述したオ
ートクレーブに該化合物を仕込み、窒素置換後、数平均
分子量が15,000になるようなエチレンオキサイド
量を装入し、反応させた。反応後、減圧処理を行い、粗
製ポリエーテルポリオールを得た。この時のプロピレン
オキサイドとエチレンオキサイドの仕込み比は重量比で
35/65である。粗製ポリエーテルポリオール中のカ
リウム濃度の1.5モル倍のリン酸(75.1重量%の
リン酸水溶液)ならびに粗製ポリエーテルポリオール1
00重量部に対して30重量部のイオン交換水を装入
し、90℃、2時間の条件で中和反応を行った。その
後、酸化防止剤であるt−ブチルヒドロキシトルエン
(BHT)を500ppmならびに吸着剤KW−700
SN(協和化学工業(株)製)を8000ppm添加
し、減圧下、水を留去しながら最終的に105℃、10
mmHgabs.で3時間減圧脱水を行った。ろ過によ
りポリエーテルポリオールを回収し、その数平均分子量
を測定した結果、14400であった。
【0024】比較例2 ポリエーテルポリオールD グリセリン1モルに対して0.35モルの水酸化カリウ
ムを加え、105℃、7mmHgabs.以下で5時間
減圧脱水した(水分が0.05重量%以下)。この触媒
液を温度計、圧力計ならびに攪拌機が装着してあるオー
トクレーブに仕込み、窒素置換後、10mmHgab
s.の減圧状態から最大圧力4kg/cm 2 G(490
kPa)、反応温度80〜95℃の条件でプロピレンオ
キサイドとエチレンオキサイドの混合アルキレンオキサ
イドの反応を行った。その時のプロピレンオキサイドと
エチレンオキサイドの混合比は重量比で35/65であ
る。予め、耐圧用計量槽(日東高圧(株)製)に窒素雰
囲気下でエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを
計量し、窒素バブリングによりアルキレンオキサイドの
混合を行い、窒素圧によりオートクレーブへ送液した。
グリセリン1モルに対してプロピレンオキサイドを10
3.5モル、エチレンオキサイドを250モル量装入
し、反応させた。オートクレーブの内圧が1.5kg/
cm2 G以下になった時点で窒素により3.0kg/c
2 Gまで加圧した。内圧の降下が認められなくなった
時点で、減圧下で未反応モノマーを除去した後、粗製ポ
リエーテルポリオールを得た。該粗製ポリエーテルポリ
オール中の水酸化カリウム濃度の1.5モル倍のリン酸
(75.1重量%のリン酸水溶液)ならびに粗製ポリエ
ーテルポリオール100重量部に対して35重量部のイ
オン交換水を装入し、90℃、2時間の条件で中和反応
を行った。その後、酸化防止剤であるt−ブチルヒドロ
キシトルエン(BHT)を500ppmならびに吸着剤
KW−700SN(協和化学工業(株)製)を9000
ppm添加し、減圧下、水を留去しながら最終的に10
5℃、10mmHgabs.で3時間減圧脱水を行っ
た。ろ過によりポリエーテルポリオールを回収し、その
数平均分子量を測定した結果、13800であった。
【0025】実施例、比較例で得られたポリエーテルポ
リオールを以下に示す作動液組成に調整し、外観、動粘
度および摩擦係数の測定を行った。ポリエーテルポリオ
ールの重合触媒は水酸化セシウムをCsOH、水酸化カ
リウムをKOH、複金属シアン化物錯体はDMCと略す
る。作動液組成物の外観評価は目視により行った。均一
状態では○、ゲル化物が浮遊し不均一状態では×として
評価を行った。動粘度の測定はJIS K 2283に
準じて測定を行った。摩擦係数はレオメトリックス社製
の粘弾性測定装置RMS−800を用いて測定を行っ
た。測定条件は25℃で、ずり速度は20s-1である。
【0026】作動液組成 イオン交換水 40重量部 エチレングリコール 45重量部 ポリエーテルポリオール 15重量部 エチレングリコールは三井東圧化学(株)製を使用し
た。表1に測定結果を示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明者らが調べ
た範囲では、全金属成分に占めるセシウムとルビジウム
の和が90重量%以上、99.99重量%以下、かつセ
シウムとルビジウムの和に占めるセシウムの比率が80
モル%以上、99.99モル%以下の条件を満たすアル
カリ金属触媒を用いてアルキレンオキサイドを付加重合
したポリエーテルポリオールを作動液に用いることによ
り、多量の水を含む組成においても外観に優れ、かつ動
粘度も高く、摩擦係数の大きなものが得られることがわ
かった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性水素を有する活性水素化合物にアル
    キレンオキサイドを付加重合する際、全金属成分に占め
    るセシウムとルビジウムの和が90重量%以上、99.
    99重量%以下、かつセシウムとルビジウムの和に占め
    るセシウムの比率が80モル%以上、99.99モル%
    以下の条件を満たすアルカリ金属触媒を用いてアルキレ
    ンオキサイドを付加重合して得られた数平均分子量が
    4,000〜40,000であるポリエーテルポリオー
    ルを、作動液組成物100重量部あたり、5〜30重量
    部用いることを特徴とする作動液組成物。
  2. 【請求項2】 ポリエーテルポリオールとして、プロピ
    レンオキサイド、エチレンオキサイドおよびブチレンオ
    キサイドから選ばれる少なくとも2種類の混合アルキレ
    ンオキサイドを付加重合したポリエーテルポリオールを
    用いることを特徴とする請求項1記載の作動液組成物。
JP2166897A 1997-02-04 1997-02-04 作動液組成物 Pending JPH10218986A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007056223A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Nippon Shokubai Co Ltd ポリオキシアルキレン付加物の製造方法及びポリオキシアルキレン付加物

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JP2007056223A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Nippon Shokubai Co Ltd ポリオキシアルキレン付加物の製造方法及びポリオキシアルキレン付加物

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