JPH10218972A - 熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板

Info

Publication number
JPH10218972A
JPH10218972A JP2133597A JP2133597A JPH10218972A JP H10218972 A JPH10218972 A JP H10218972A JP 2133597 A JP2133597 A JP 2133597A JP 2133597 A JP2133597 A JP 2133597A JP H10218972 A JPH10218972 A JP H10218972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dihydroxy
resin composition
epoxy resin
butyl
thermosetting resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2133597A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Hayashi
利明 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2133597A priority Critical patent/JPH10218972A/ja
Publication of JPH10218972A publication Critical patent/JPH10218972A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】接着性等の一般物性を損なうことなく、耐熱
性、低誘電特性そして低吸水性に優れる熱硬化性樹脂組
成物およびこれらを用いた銅張り積層板を提供するこ
と。 【解決手段】(A)一般式(1) 【化1】 (R1〜R2はそれぞれ独立に炭素数1〜6の鎖状または
環状アルキル基、水素原子またはハロゲン原子を示す。
炭素−炭素二重結合に結合している二つのアリール基は
同じでも互いに異なっても良い。)で表されるスチルベ
ン系エポキシ樹脂の一種もしくは二種以上からなるエポ
キシ樹脂と、(B)難燃剤と、(C)エポキシ樹脂硬化
剤を必須成分とする熱硬化性樹脂組成物、およびこれを
用いて得られるプリプレグと銅箔とを加熱成形してなる
銅張り積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低誘電特性、耐熱
性、低吸水性および吸湿後の半田耐熱性に優れる熱硬化
性樹脂組成物およびこれらを用いた銅張り積層板に関す
る。本発明の熱硬化性樹脂組成物とこれらを用いた銅張
り積層板は、特に低誘電特性や低吸水性が必要とされる
プリント配線板として有用である。
【0002】
【従来の技術】電気・電子用途に用いられる熱硬化性樹
脂のうち、プリント配線基板である銅張り積層板の材料
としては、従来ビスフェノールA型エポキシ樹脂とジシ
アンジアミドの組み合わせが用いられている。また、耐
熱性を向上させるために、フェノールノボラック樹脂ま
たはクレゾールノボラック樹脂等のノボラック型エポキ
シ樹脂で一部変性されている。しかしながら、上記した
樹脂組成物ではTg、誘電率、誘電正接そして 吸水率
等の特性は満足されるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、接着
性等の一般物性を損なうことなく、耐熱性、低誘電特性
そして低吸水性に優れる熱硬化性樹脂組成物およびこれ
らを用いた銅張り積層板を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、樹脂組成
物ついて鋭意研究を続けた結果、特定の骨格構造を持つ
エポキシ樹脂を必須成分とする熱硬化性樹脂組成物が前
記目的を満足することを見いだし、本発明を完成させる
に至った。すなわち、本発明は、次のとおりである。 (1)(A)一般式(1)
【0005】
【化2】 (ここで、R1〜R2はそれぞれ独立に炭素数1〜6の鎖
状または環状アルキル基、水素原子またはハロゲン原子
を示す。炭素−炭素二重結合に結合している二つのアリ
ール基は同じでも互いに異なっても良い。)で表される
スチルベン系エポキシ樹脂の一種もしくは二種以上から
なるエポキシ樹脂と、(B)難燃剤と、(C)エポキシ
樹脂硬化剤を必須成分とする熱硬化性樹脂組成物。 (2)(A)成分の一般式(1)で表されるスチルベン
系エポキシ樹脂が、3−t−ブチル−2,4’−ジヒド
ロキシ−3’,5’,6−トリメチルスチルベンまたは
3−t−ブチル−4,4’−ジヒドロキシ−3’,
5’,6−トリメチルスチルベンのグリシジルエーテル
化物から選ばれるエポキシ樹脂と、4,4’−ジヒドロ
キシ−3,3’,5,5’−テトラメチルスチルベン、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−
6,6’−ジメチルスチルベン、2,2’−ジヒドロキ
シ−3,3’−ジ−t−ブチル−6,6’−ジメチルス
チルベンまたは2,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ
−t−ブチル−6,6’−ジメチルスチルベンのグリシ
ジルエーテル化物から選ばれるエポキシ樹脂との混合物
である(1)に記載の熱硬化性樹脂組成物。 (3)(B)成分がテトラブロモビスフェノールAのグ
リシジルエーテルまたはテトラブロモビスフェノールA
とビスフェノールAのグリシジルエーテルとを反応させ
て得られるブロモ含有エポキシ樹脂である(1)または
(2)に記載の熱硬化性樹脂組成物。 (4)(C)成分がフェノール変性ポリブタジエンであ
る(1)、(2)または(3)に記載の熱硬化性樹脂組
成物。 (5) (1)、(2)、(3)または(4)に記載の
熱硬化性樹脂組成物と、(D)硬化触媒を必須成分とす
る熱硬化性樹脂組成物。 (6) (1)、(2)、(3)、(4)または(5)
に記載の熱硬化性樹脂組成物を用いて得られるプリプレ
グと銅箔とを加熱成形してなる銅張り積層板。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる一般式(1)で表されるエポキシ樹
脂の置換基R1〜R8を具体的に例示すると、それぞれメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、
ヘキシル基、シクロヘキシル基(各異性体を含む)、塩
素原子および臭素原子等があげられる。中でも原料の入
手の容易さからメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基が好ましい。
【0007】本発明で用いられる一般式(1)で表され
るスチルベン骨格を持つエポキシ樹脂を合成するには公
知の方法が用いられる。例えば、合成法の一例を説明す
ると、一種もしくは二種類以上のフェノール類とクロロ
アセトアルデヒド類(クロロアセトアルデヒド、クロロ
アセトアルデヒド水溶液、クロロアセトアルデヒドのア
セタール類、クロロアセトアルデヒドのトリオキサン型
三量体等)とを酸性物質の存在下に反応させ、続いて脱
塩酸/転位反応を行うことによりスチルベン骨格を有す
るフェノール化合物を合成することができる。このフェ
ノール化合物を塩基性物質の存在下、エピハロヒドリン
と反応させることにより目的のエポキシ樹脂が得られ
る。
【0008】本発明で用いられる一般式(1)のエポキ
シ樹脂の原料となるスチルベン系フェノール類で、炭素
−炭素二重結合に結合している二つのアリール基が互い
に異なっている非対称構造を持つ化合物の具体例として
は、4,4’−ジヒドロキシ−3−メチルスチルベン、
4,4’−ジヒドロキシ−3−エチルスチルベン、4,
4’−ジヒドロキシ−3−プロピルスチルベン、4,
4’−ジヒドロキシ−3−アミルスチルベン、4,4’
−ジヒドロキシ−3−ヘキシルスチルベン、4,4’−
ジヒドロキシ−2,3−ジメチルスチルベン、4,4’
−ジヒドロキシ−2,6−ジメチルスチルベン、4,
4’−ジヒドロキシ−2,3’−ジメチルスチルベン、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5−トリメチルス
チルベン、4,4’−ジヒドロキシ−2’,3,5−ト
リメチルスチルベン、4,4’−ジヒドロキシ−2’,
3,3’,5−テトラメチルスチルベン、4,4’−ジ
ヒドロキシ−2’,3,5,6’−テトラメチルスチル
ベン、
【0009】3−t−ブチル−4,4’−ジヒドロキシ
−3’−メチルスチルベン、3−t−ブチル−4,4’
−ジヒドロキシ−5,3’−ジメチルスチルベン、3−
t−ブチル−4,4’−ジヒドロキシ−3’,6−ジメ
チルスチルベン、3−t−ブチル−4,4’−ジヒドロ
キシ−5−エチル−3’−メチルスチルベン、3−t−
ブチル−4,4’−ジヒドロキシ−3’−メチル−5−
プロピルスチルベン、3−t−ブチル−4,4’−ジヒ
ドロキシ−5−ブチル−3’−メチルスチルベン、3−
t−ブチル-4,4’−ジヒドロキシ−5−アミル−
3’−メチルスチルベン、3−t−ブチル−4,4’−
ジヒドロキシ−5−ヘキシル−3’−メチルスチルベ
ン、3−t−ブチル−4,4’−ジヒドロキシ−5−シ
クロヘキシル−3’−メチルスチルベン、3−t−ブチ
ル−4,4’−ジヒドロキシ−3’,5,5’−トリメ
チルスチルベン、3−t−ブチル−2,4’−ジヒドロ
キシ−3’,5’,6−トリメチルスチルベン、3−t
−ブチル−4,4’−ジヒドロキシ−3’,5’,6−
トリメチルスチルベン、3−t−ブチル−4,4’−ジ
ヒドロキシ−3’,5−ジメチル−5’−プロピルスチ
ルベン、3−t−ブチル−4,4’−ジヒドロキシ−
3’,6−ジメチル−5’−プロピルスチルベン等(置
換位置の異なる異性体を含む)が例示できるが、合成の
容易さ、性能、原料の価格の面から3−t−ブチル−
4,4’−ジヒドロキシ−3’,5,5’−トリメチル
スチルベン、3−t−ブチル−2,4’−ジヒドロキシ
−3’,5’,6−トリメチルスチルベン、3−t−ブ
チル−4,4’−ジヒドロキシ−3’,5’,6−トリ
メチルスチルベンが特に好ましい。
【0010】本発明で用いられる一般式(1)のエポキ
シ樹脂の原料となるスチルベン系フェノール類で、炭素
−炭素二重結合に結合している二つのアリール基が互い
に同じである対称構造を持つ化合物の具体例としては、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルスチルベ
ン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジヒドロキシスチ
ルベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジプロピ
ルスチルベン、3,3’−ジアミル−4,4’−ジヒド
ロキシスチルベン、3,3’−ジヘキシル−4,4’−
ジヒドロキシスチルベン、3,3’−ジシクロヘキシル
−4,4’−ジヒドロキシスチルベン、2,2’−ジヒ
ドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルスチルベ
ン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テ
トラメチルスチルベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,
3’−ジ−t−ブチルスチルベン、4,4’−ジヒドロ
キシ−3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメチル
スチルベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−
t−ブチル−6,6’−ジメチルスチルベン、2,2’
−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−6,6’
−ジメチルスチルベン、2,4’−ジヒドロキシ−3,
3’−ジ−t−ブチル−6,6’−ジメチルスチルベ
ン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テ
トラ−t−ブチルスチルベン等(置換位置の異なる異性
体を含む)が例示できるが、中でも合成の容易さ、性
能、原料の価格の面から2,2’−ジヒドロキシ−3,
3’,5,5’−テトラメチルスチルベン、4,4’−
ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルスチ
ルベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−
ブチル−5,5’−ジメチルスチルベン、4,4’−ジ
ヒドロキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−6,6’−ジ
メチルスチルベン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’
−ジ-t-ブチル−6,6’−ジメチルスチルベン、2,
4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−6,
6’−ジメチルスチルベンが特に好ましい。
【0011】本発明で用いられるエポキシ樹脂は、一般
式(1)のエポキシ樹脂一種のみ、または二種以上との
混合物である。二種以上との混合物として用いる場合、
始めから二種以上のフェノールを出発原料としてスチル
ベン骨格を有するフェノール化合物を合成し、その後エ
ピハロヒドリンと反応させることにより目的のエポキシ
樹脂を合成しても良いし、各成分をそれぞれ別に合成し
ておき、混合して使用しても良い。
【0012】本発明において用いられる(B)成分であ
る難燃剤は、有機化合物や無機化合物にかかわらず、公
知のものを任意に用いることができる。その中でも特に
入手の容易さ等から、テトラブロモビスフェノールAの
グリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAと
ビスフェノールAのグリシジルエーテルから誘導される
エポキシ樹脂、ブロモ含有フェノールノボラックのグリ
シジルエーテルが良いが、これらに限定されるものでは
ない。
【0013】これらの難燃剤は、任意の割合で樹脂組成
物中に配合することができるが、通常プリント配線板用
の樹脂組成物として用いる場合は、難燃性の指針である
UL規格V−0を達成できる程度まで加える。必要以上
に加えると吸水率が大きくなってしまう。
【0014】本発明において用いられる(C)成分であ
るエポキシ樹脂硬化剤は、種々のものを使用することが
できる。例えばジシアンジアミド、芳香族アミン類、ノ
ボラック型フェノール樹脂、酸無水物等の公知の硬化剤
を例示することができるがこれに限定されない。また、
エポキシ樹脂硬化剤は2種以上を併用してもよい。
【0015】これらのエポキシ樹脂硬化剤の中でも本目
的達成のためには、フェノール変性ポリブタジエンが良
い。
【0016】本発明において(D)成分である硬化触媒
は、エポキシ樹脂組成物に一般的に使用されるものが用
いられる。例えば、イミダゾール類、アミン類、BF3
アミン錯体類、トリフェニルホスフィン等が挙げられ
る。これら硬化触媒は、樹脂組成物中に任意の割合で加
えることができるが、通常、プリプレグの作製条件によ
って適宜その配合量が決定される。
【0017】なお、本発明の樹脂組成物には目的を損な
わない範囲で、他の熱硬化性樹脂を併用することができ
る。例示すれば、2、2−ビス(4−シアナートフェニ
ル)プロパンに代表されるシアン酸エステル樹脂、ビス
フェノールAおよびビスフェノールFのジグリシジルエ
ーテルに代表されるエポキシ樹脂;ビスマレイミド類ま
たはビスマレイミド類とジアミン化合物との付加重合
物;ビスフェノールAのビスビニルベンジルエーテル化
物、ジアミノジフェニルメタンのビニルベンジル化物に
代表されるアルケニルアリールエーテルまたはアミン樹
脂;ビスフェノールAのジプロパルギルエーテル、ジア
ミノジフェニルメタンのプロパルギル化物に代表される
アルキニルエーテルまたはアミン樹脂;その他、フェノ
ール樹脂、レゾール樹脂、アリルエーテル系化合物、ア
リルアミン系化合物、トリアリルイソシアヌレート、ト
リアリルシアヌレート、ビニル基含有ポリオレフィン化
合物等が挙げられるが、これらに限定されない。熱可塑
性樹脂も添加することが可能であり、例示すればポリフ
ェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ
ブタジエン、ポリイミド、ポリカーボネートおよびそれ
らの変性物が挙げられるがこれらに限定されない。これ
らの樹脂は本発明の樹脂組成物中に混合されていても良
いし、予め反応させておいて用いることもできる。
【0018】本発明では、使途により組成物中に離型
剤、表面処理剤、充填剤等の公知の添加剤を加えても良
い。離型剤としてはワックス類、ステアリン酸亜鉛等
を、表面処理剤としてはシランカップリング剤を挙げる
ことができる。充填剤としてはシリカ、アルミナ、タル
ク、クレー等を挙げることができる。
【0019】本発明の熱硬化性樹脂組成物を使用した銅
張り積層板は、耐熱性、低誘電特性そして低吸水性が必
要とされるプリント配線基板に用いられる。本発明の銅
張り積層板の製造は、いかなる方法を用いても行うこと
ができる。一般的な製法としては、熱硬化性樹脂組成物
を有機溶媒に溶解した溶液である樹脂ワニスを基材に含
浸させ、熱処理してプリプレグとした後に、プリプレグ
と銅箔とを積層、加熱成形して銅張り積層板とする方法
であるが、これに限定されるものではない。
【0020】使用される有機溶媒としては、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルジメチルエーテル、トルエン、キシレン、1,4-ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムア
ミド等の単独または二種以上の混合物があげられる。
【0021】樹脂ワニスを含浸させる基材としては、ガ
ラス繊維、アルミナ繊維、ポリエステル繊維、ポリアミ
ド繊維等の無機または有機繊維からなる織布、不織布、
マット、紙あるいはこれらの組み合わせがあげられる。
【0022】プリプレグの熱処理条件は、使用する溶
媒、添加触媒、その他の各種添加剤の種類や使用量に応
じて適宜選択されるが、通常100℃〜200℃の温度
で3分〜30分の条件で行われる。
【0023】プリプレグと銅箔との積層、加熱成形方法
としては、150℃〜300℃の温度で、10kg/c
2 〜100kg/cm2 の成形圧で、20分〜30
0分の時間で熱プレス成形する方法が例示される。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。例中、エポキシ当量と
は、エポキシ基1個あたりのエポキシ樹脂の分子量で定
義される。OH当量は、OH基1個あたりのOH化合物
の分子量で定義される。
【0025】合成例1(原料フェノール中間体の合成) 本合成例は、本発明で用いられるエポキシ樹脂の原料と
なる多価フェノール化合物の中間体の製法に関するもの
である。温度計、撹拌機、コンデンサーを備えた2リッ
トル四ツ口フラスコに2,6−キシレノール244.4
g(2.0mol)、クロロアセトアルデヒドジメチル
アセタール124.5g(1.0mol)および酢酸3
76gを仕込み、撹拌、溶解し、5℃まで冷却した。次
に、濃硫酸122g(1.2mol)を酢酸84gに混
合した溶液を10℃にて3時間かけて滴下、その後25
℃で6時間反応系を保温し、終夜室温で撹拌を続けた。
系の温度を5℃まで冷却し、析出した結晶を濾別した。
結晶を500gの水で6回洗浄し、その後40℃にて8
時間真空乾燥し、淡紫色結晶268gを得た。
【0026】合成例2( 原料フェノールの合成) 本合成例は、本発明で用いられるエポキシ樹脂の原料と
なる多価フェノール化合物の製法に関するものである。
温度計、撹拌機、コンデンサーの付いた2リットル四ツ
口フラスコに48.3%苛性ソーダ水溶液245.2g
とN−メチルピロリドン552gを仕込み、内部を窒素
で置換した。窒素シール下、溶液を140℃まで昇温し
た。合成例1で得られたフェノール中間体225.6g
及びN−メチルピロリドン676gの溶液を140℃×
1.5時間で滴下し、同温度で2時間保温した。その後
反応系を60℃まで冷却し、濃塩酸226gで中和し
た。減圧下に溶媒を回収してから、反応混合物をイオン
交換水1000gに排出し、析出した結晶を濾別した。
結晶をイオン交換水1000g×3回で洗浄後、80℃
で8時間真空乾燥を行い黄色結晶190gを得た。
【0027】合成例3(エポキシの合成) 合成例2で得られた原料フェノール100gを温度計、
撹拌機、滴下漏斗、分離管付きコンデンサーの付いた反
応容器に仕込、エピクロルヒドリン485.6g、ジメ
チルスルホキシド243.1gに溶解した。反応系内を
43torrに保ちながら、温度48℃で、48.3%
苛性ソーダ61.7gを5時間で連続的に滴下した。こ
の間、温度は48℃に保ちながら、共沸するエピクロル
ヒドリンと水を冷却液化し、有機層を反応系内に戻しな
がら反応させた。反応終了後に、未反応エピクロルヒド
リンを減圧濃縮により除去し、副生塩とジメチルスルホ
キシドを含むグリシジルエーテルをメチルイソブチルケ
トン644gに溶解させ、副生塩とジメチルスルホキシ
ドを水洗により除去した。 その後160℃、10to
rrにてメチルイソブチルケトンを減圧留去し4,4’
−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルス
チルベンのジグリシジルエーテルを得た。このものの融
点は151℃、エポキシ当量は198g/eqであっ
た。
【0028】合成例4(エポキシの合成) 合成例1の場合で2,6−キシレノール244.4g
(2.0mol)の代わりに2,6−キシレノール 2
81.6g(2.3mol)、2−tert−ブチル−
5−メチルフェノール 94.6g(0.575mo
l)を用いた他は同様の操作で中間体を得、合成例2の
場合と同様の操作で得られた原料フェノールを合成例3
の場合と同様にエポキシ化を行って4,4’−ジヒドロ
キシ−3,3’,5,5’−テトラメチルスチルベンの
グリシジルエーテルと3−t−ブチル−4,4’−ジヒ
ドロキシ−3’,5’,6−トリメチルスチルベンのグ
リシジルエーテルの混合物を得た。このものの融点は1
10〜130℃、エポキシ当量は208g/eqであっ
た。
【0029】実施例1〜4 本実施例は、本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いた硬化
物の作製例に関するものである。表1中に記載の配合割
合で配合した熱硬化性樹脂組成物を溶融混合し、170
℃で予備硬化を行った。予備硬化後の半硬化生成物を1
75℃/50kg/cm2の条件下で2時間熱プレスし、
目的の硬化物を得た。得られた硬化物の樹脂単独硬化物
物性を表1に示す。
【0030】実施例5〜8 本実施例は、本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いた銅張
り積層板の作製例に関するものである。表2中に記載の
配合割合で配合した熱硬化性樹脂組成物をMEKに溶解
して樹脂含有率60%の均一な樹脂ワニスとした。該ワ
ニスをガラスクロス(商品名KS−1600S962L
P、鐘紡(株)製)に含浸し、160℃の熱風乾燥器で
6分処理してプリプレグを得た。プリプレグ5枚と銅箔
(TSTO処理、35μm厚さ、古河サーキットホイル
(株)製)を重ね合わせ、175℃で2時間熱プレスを
行ない、1mm厚さの銅張り積層板を得た。得られた銅
張り積層板の物性を表2に示す。
【0031】比較例1 表1中に記載した樹脂組成物を使用し、実施例1と同様
の方法で硬化物を作製した。得られた硬化物の樹脂単独
硬化物物性を表1に示す。
【0032】比較例2 表2中に記載した樹脂組成物を使用し、実施例2と同様
の方法で銅張り積層板を作製した。得られた積層板の物
性を表2に示す。
【0033】なお、表1および表2において、物性は次
の方法で測定した。 ・ガラス転移温度:(株)島津製作所製熱機械分析装置
DT−30を用いて熱膨張曲線の変曲点から求めた。 ・誘電率、誘電正接:(株)日本ヒューレットパッカー
ド社製インピーダンスアナライザー4291Aを用いて
測定した。 ・吸湿後の半田耐熱性:サンプルをPCT(121℃/
100%)で所定時間吸湿させた後、260℃の半田浴
中に30秒間浸漬させ、目視でミーズリングやデラミネ
ーションが発生するまでのPCT吸湿時間を調べた。 ・吸水率:サンプルを煮沸水中に48時間浸漬させた
後、その重量変化から算出した。 ・銅箔剥離強度は、JIS−C−6481に準じて測定
した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂組成物を使用した
銅張り積層板は、耐熱性、低誘電特性そして低吸湿性が
優れており、これらの性能を必要とされるプリント配線
板として特に有用である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式(1) 【化1】 (ここで、R1〜R8はそれぞれ独立に炭素数1〜6の鎖
    状または環状アルキル基、水素原子またはハロゲン原子
    を示す。炭素−炭素二重結合に結合している二つのアリ
    ール基は同じでも互いに異なっても良い。)で表される
    スチルベン系エポキシ樹脂の一種もしくは二種以上から
    なるエポキシ樹脂と、(B)難燃剤と、(C)エポキシ
    樹脂硬化剤を必須成分とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)成分の一般式(1)で表されるスチ
    ルベン系エポキシ樹脂が、3−t−ブチル−2,4’−
    ジヒドロキシ−3’,5’,6−トリメチルスチルベン
    または3−t−ブチル−4,4’−ジヒドロキシ−
    3’,5’,6−トリメチルスチルベンのグリシジルエ
    ーテル化物から選ばれるエポキシ樹脂と、4,4’−ジ
    ヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルスチル
    ベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−ブ
    チル−6,6’−ジメチルスチルベン、2,2’−ジヒ
    ドロキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−6,6’−ジメ
    チルスチルベンまたは2,4’−ジヒドロキシ−3,
    3’−ジ−t−ブチル−6,6’−ジメチルスチルベン
    のグリシジルエーテル化物から選ばれるエポキシ樹脂と
    の混合物である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(B)成分がテトラブロモビスフェノール
    Aのグリシジルエーテルまたはテトラブロモビスフェノ
    ールAとビスフェノールAのグリシジルエーテルとを反
    応させて得られるブロモ含有エポキシ樹脂である請求項
    1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(C)成分がフェノール変性ポリブタジエ
    ンである請求項1、2または3に記載の熱硬化性樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3または4に記載の熱硬化
    性樹脂組成物と、(D)硬化触媒を必須成分とする熱硬
    化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4または5に記載の熱
    硬化性樹脂組成物を用いて得られるプリプレグと銅箔と
    を加熱成形してなる銅張り積層板。
JP2133597A 1997-02-04 1997-02-04 熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板 Pending JPH10218972A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2133597A JPH10218972A (ja) 1997-02-04 1997-02-04 熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2133597A JPH10218972A (ja) 1997-02-04 1997-02-04 熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10218972A true JPH10218972A (ja) 1998-08-18

Family

ID=12052265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2133597A Pending JPH10218972A (ja) 1997-02-04 1997-02-04 熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10218972A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090321117A1 (en) A curable epoxy resin composition having a mixed catalyst system and laminates made therefrom
US4529790A (en) Epoxy resin composition
JP2003231762A (ja) プリプレグ及び積層板
JP3230025B2 (ja) エピスルフィド化合物、それを含む熱硬化性樹脂組成物
JP3067384B2 (ja) エポキシ樹脂銅張り積層板
EP0556429A1 (en) Epoxy resin compositions
JPH11140275A (ja) 多官能シアン酸エステル樹脂組成物およびプリント配線板
JPH0834832A (ja) 熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板
JPH10218972A (ja) 熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板
EP0590463B1 (en) Halogen containing epoxy resin composition and copper-clad laminate
JP3178058B2 (ja) エポキシ化合物およびその組成物
JPH06246871A (ja) エポキシ樹脂銅張り積層板
JP3231808B2 (ja) 電気積層板用エポキシ樹脂組成物
JPH09278882A (ja) 難燃性シアン酸エステル樹脂組成物および銅張り積層板
US5364925A (en) Epoxy resin advanced with a dihydric phenol and further chain extended with an additional dihydric phenol for use in electrical laminates
JP3200124B2 (ja) 難燃性エポキシ樹脂組成物
JPH06145294A (ja) エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH107767A (ja) 熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板
JPH05125149A (ja) 積層板用エポキシ樹脂組成物
JPH06145297A (ja) エポキシ樹脂組成物及び硬化物
JP3147532B2 (ja) 難燃性エポキシ樹脂銅張り積層板
JP3647488B2 (ja) エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物
JP2702226B2 (ja) 耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物
JP3374317B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および銅張り積層板
JPH0641273A (ja) エポキシ樹脂組成物及びその硬化物