JPH10218871A - 新規蛍光ラベル化剤4−〔(ω−アミノアルキル)ア ミノ〕−7−N,N−ジメチルアミノスルホニル−2, 1,3−ベンゾオキサジアゾール - Google Patents

新規蛍光ラベル化剤4−〔(ω−アミノアルキル)ア ミノ〕−7−N,N−ジメチルアミノスルホニル−2, 1,3−ベンゾオキサジアゾール

Info

Publication number
JPH10218871A
JPH10218871A JP6163097A JP6163097A JPH10218871A JP H10218871 A JPH10218871 A JP H10218871A JP 6163097 A JP6163097 A JP 6163097A JP 6163097 A JP6163097 A JP 6163097A JP H10218871 A JPH10218871 A JP H10218871A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
benzoxadiazole
dimethylaminosulfonyl
amino
fluorescent
aminoalkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6163097A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Imai
一洋 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Kasei Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Kasei Kogyo Co Ltd filed Critical Tokyo Kasei Kogyo Co Ltd
Priority to JP6163097A priority Critical patent/JPH10218871A/ja
Publication of JPH10218871A publication Critical patent/JPH10218871A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は,医学,薬学,農学,臨床化学
の属する分野,および他の分野で要求されているカルボ
ン酸類の高感度検出に供することにある。 【構成】本発明化合物4−〔(ω−アミノアルキル)ア
ミノ〕−7−N,N−ジメチルアミノスルホニル−2,
1,3−ベンゾオキサジアゾールは,カルボキシル基と
温和な条件下で反応するためのアミノ基,および励起波
長,蛍光波長とも長波長の強い蛍光を有する2,1,3
−ベンゾオキサジアゾール骨格を有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,カルボキシル基と定量
的に反応する4−〔(ω−アミノアルキル)アミノ〕−
7−N,N−ジメチルアミノスルホニル−2,1,3−
ベンゾオキサジアゾールに関するものであって,医学,
薬学,農学,臨床化学の属する分野,および他の分野で
要求されているカルボン酸類の高感度検出に供するもの
である。
【0002】
【従来の技術】脂肪酸,胆汁酸,プロスタグランジンな
どカルボキシル基を有する生理活性物質やカルボキシル
基を有する医薬品などは,生体内で重要な役割を演じて
おり,その存在量を正確に把握することが,医学,薬
学,農学,臨床化学の属する分野および他の分野で要求
されている。プロスタグランジン,医薬品などは極少量
で強い生理作用を示すものが多く,生体内での存在量は
極わずかである。したがって,高感度な定量法が望まれ
ている。
【0003】近年,微量成分を検出,定量する手段とし
て,高い感度と選択性を有する蛍光検出−液体クロマト
グラフィー(以下,HPLC)が多用されている。そし
て,より高い感度と選択性を得るために分析対象物質を
蛍光標識することが行われており,いくつかの優れた蛍
光標識試薬が報告されている。例えば,温和な条件下,
カルボキシル基と反応するヒドラジノホルミル基を有す
る蛍光標識試薬として2−(4−ヒドラジノカルボニル
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール(以下,
HCPI)[J.Chromatogr.,619,1
(1993)],6,7−ジメトキシ−1−メチル−2
(1H)−キノキザリノン−3−プロピオニルカルボン
酸ヒドラジド(以下,DMEQ−ヒドラジド)[Ana
lyst,115,1363(1990)],4−
(5,6−ジメトキシ−2−ベンゾイミダゾイル)ベン
ゾヒドラジド(以下,DMBI−ヒドラジド)[Ana
l.Sci.,,889(1992)]などが報告さ
れている。これら試薬はいずれも高感度でカルボン酸類
を検出,定量することができる。しかしながら,蛍光標
識体の励起,蛍光波長は,それぞれλex335nm,
λem455nm(HCPI),λex360nm,λ
em435nm(DMEQ−ヒドラジド),λex34
7nm,λem498nm(DMBI−ヒドラジド)と
比較的短波長である。そのため,カルボン酸の定量にあ
たり,夾雑物の影響を受け易いという問題点を有してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで,発明者は上記
問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果,本発明化合
物がHPLCによるカルボン酸類を分離,定量するため
の優れた蛍光標識試薬であることを見出し,本発明を完
成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は,下記
構造式(1)
【0006】
【化2】 (式中のnは1以上の整数を表す)で表される4−
〔(ω−アミノアルキル)アミノ〕−7−N,N−ジメ
チルアミノスルホニル−2,1,3−ベンゾオキサジア
ゾールに関するものである。
【0007】本発明に係る上記構造式(1)で表される
化合物は文献未載の新規化合物であり,その製造法とし
ては例えば下記反応式に従って,4−クロロ−7−N,
N−ジメチルアミノスルホニル−2,1,3−ベンゾオ
キサジアゾール(以下,DBD−Cl)とα,ω−ジア
ミノアルカンとから容易に製造することができる。
【0008】
【化3】
【0009】上記反応式において使用しうる溶媒の例と
しては,アセトニトリル,テトラヒドロフラン,ジオキ
サン,酢酸エチル,ベンゼン,トルエン等のごとき有機
溶媒,あるいはそれらの混合溶媒が挙げられる。この反
応は通常−50〜100℃の範囲内で行うことができる
が,好ましくは0〜50℃である。反応に要する時間
は,反応温度,溶媒,使用する原料のα,ω−ジアミノ
アルカンによって異なるが,通常1〜72時間,好まし
くは2〜48時間の範囲内で適宜選択される。反応混合
物からの目的物の単離,精製は,有機溶媒,酸での抽出
など常法に従って容易に行うことができる。
【0010】
【作用】本発明化合物は縮合剤の存在下,カルボキシル
基と穏やかに反応結合するためのアミノ基,および励
起,蛍光波長とも長波長の強い蛍光を持つ2,1,3−
ベンゾオキサジアゾール骨格を有している。また,カル
ボン酸類との反応生成物はHPLCにて良好な分離を示
す。例として,本発明化合物のひとつであり,下記構造
式(2)
【0011】
【化4】 で表される4−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−7−
N,N−ジメチルアミノスルホニル−2,1,3−ベン
ゾオキサジアゾール(以下,DBD−ED)を蛍光標識
試薬として用いた時の6種不飽和高級脂肪酸,および3
種非ステロイド性抗炎症薬のクロマトグラムをそれぞれ
以下に示し,本発明化合物の蛍光標識試薬としての有用
性を明らかにする。
【0012】
【表1】
【0013】上記クロマトグラムは,n−カプリル酸
(1),n−カプリン酸(2),ラウリン酸(3),ミ
リスチン酸(4),パルミチン酸(5),アラキジン酸
(6)のエチルエーテル溶液50μlに,DBD−ED
のアセトニトリル溶液50μl,トリフェニルホスフィ
ンのアセトニトリル溶液50μl,2,2’−ジピリジ
ルジスルフィドのアセトニトリル溶液50μlを混合
し,室温暗所で24時間放置後100倍希釈し,その1
0μlをHPLCに注入した時に得られたものである。
この時のHPLC条件は次の通りである。 ポンプ :日本分光;ジャスコ880−PUポンプ カラム :GLサイエンス;イナートシルODS−2(150×4.6 mm,i.d.5μm) カラムオーブン:日本分光;ジャスコ860−CO,40℃ 溶出液 :A液;アセトニトリル B液;蒸留水 グラジェント溶離(0〜55分);A70%→A96% 流速 :毎分1.0ml 注入量 :10μl 蛍光検出器 :日本分光;ジャスコFP−210 検出波長 :励起波長450nm,蛍光波長560nm
【0014】
【表2】
【0015】上記クロマトグラムは,ケトプロフェン
(1),フルルビプロフェン(2),イブプロフェン
(3)のアセトニトリル溶液50μlに,DBD−ED
のアセトニトリル溶液50μl,トリフェニルホスフィ
ンのアセトニトリル溶液50μl,2,2’−ジピリジ
ルジスルフィドのアセトニトリル溶液50μlを混合
し,室温暗所で24時間放置後100倍希釈し,その1
0μlをHPLCに注入した時に得られたものである。
この時のHPLC条件は次の通りである。 ポンプ :日本分光;ジャスコ880−PUポンプ カラム :東ソー;TSKゲルODS−80Ts(150×4.6mm,i .d.5μm) 溶出液 :0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル−蒸留水溶液 (60:40,v/v) イソクラティック溶離(10分間) 流速 :毎分1.0ml 注入量 :10μl 蛍光検出器 :日本分光;ジャスコFP−210 検出波長 :励起波長450nm,蛍光波長560nm
【0016】上記それぞれのクロマトグラムのごとく,
n−カプリル酸,ケトプロフェンの蛍光標識体のピーク
はそれぞれ,DBD−EDや反応溶媒に起因する妨害ピ
ークから充分に分離しており,比較的炭素数の少ない脂
肪酸や分子量の小さい薬物も再現性良く検出,定量でき
る。なお,本発明化合物DBD−EDは,カルボニル基
とも反応結合し,強い蛍光性の標識体を生成する。した
がって,カルボン酸類のみならずアルデヒド,ケトン類
の蛍光標識試薬としても有用である。
【0017】
【実施例】以下に本発明の好ましい実施例を記載する
が,これは例示の目的であり,本発明を制限するもので
はない。本発明の範囲内で変形が可能なことは当業者に
は明らかであろう。
【0018】実施例1DBD−EDの合成 アセトニトリル20mlにDBD−Cl1.0gを溶解
させる。この溶液をエチレンジアミン0.6mlを含む
アセトニトリル溶液30mlに加える。この混合溶液を
30分間撹拌,室温で2日間放置した後,減圧下で反応
溶媒を留去する。残渣をジクロロメタンに溶解させ,蒸
留水で3回洗浄,2N塩酸で3回抽出した後,5%炭酸
ナトリウムで抽出液のpHを中性に調節する。このpH
調整液をジクロロメタンで4回抽出後,減圧下でジクロ
ロメタンを留去し,DBD−EDの橙色結晶0.62g
(収率56.8%)を得た。
【0019】DBD−EDの主な物性値は次の通りであ
る。融点133〜134℃;H−NMR(重クロロホ
ルム):δ2.87(6H,s),3.12(2H,
m),3.43(2H,m),6.14(1H,d,J
=8.1Hz),6.33(1H,bs),7.89
(1H,d,J=8.1Hz)ppm;元素分析値:C
42.32,H5.24,N24.38,S10.66
%(C1015Sの理論値:C42.10,
H5.30,N24.55,S11.24%)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造式 【化1】 (式中のnは1以上の整数を表す)で示される新規蛍光
    ラベル化剤4−〔(ω−アミノアルキル)アミノ〕−7
    −N,N−ジメチルアミノスルホニル−2,1,3−ベ
    ンゾオキサジアゾール。
JP6163097A 1997-02-10 1997-02-10 新規蛍光ラベル化剤4−〔(ω−アミノアルキル)ア ミノ〕−7−N,N−ジメチルアミノスルホニル−2, 1,3−ベンゾオキサジアゾール Withdrawn JPH10218871A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6163097A JPH10218871A (ja) 1997-02-10 1997-02-10 新規蛍光ラベル化剤4−〔(ω−アミノアルキル)ア ミノ〕−7−N,N−ジメチルアミノスルホニル−2, 1,3−ベンゾオキサジアゾール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6163097A JPH10218871A (ja) 1997-02-10 1997-02-10 新規蛍光ラベル化剤4−〔(ω−アミノアルキル)ア ミノ〕−7−N,N−ジメチルアミノスルホニル−2, 1,3−ベンゾオキサジアゾール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10218871A true JPH10218871A (ja) 1998-08-18

Family

ID=13176715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6163097A Withdrawn JPH10218871A (ja) 1997-02-10 1997-02-10 新規蛍光ラベル化剤4−〔(ω−アミノアルキル)ア ミノ〕−7−N,N−ジメチルアミノスルホニル−2, 1,3−ベンゾオキサジアゾール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10218871A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015038114A (ja) * 2007-07-26 2015-02-26 ピエール、ファーブル、メディカマン ポリアミンの新規な蛍光誘導体、その製造方法、および癌性腫瘍の治療における診断手段としてのその使用

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015038114A (ja) * 2007-07-26 2015-02-26 ピエール、ファーブル、メディカマン ポリアミンの新規な蛍光誘導体、その製造方法、および癌性腫瘍の治療における診断手段としてのその使用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108069966B (zh) 用于snap蛋白标记的小分子荧光探针及其合成方法与应用
FR2500165A1 (fr) Procede et reactifs d'immunodetermination par polarisation de fluorescence utilisant des carboxyfluoresceines
JPH05222033A (ja) 新規の活性化カルバメートの製造及び使用
JP5733760B2 (ja) 蛍光発生分子および標的核酸検出方法
CN112142639B (zh) 一种基于醛基的手性氨基酸识别探针及其制备方法和应用
JPWO2007026808A1 (ja) 新規な蛍光標識化合物
JP4068137B2 (ja) ビオチニル化した化学発光性標識、結合体、測定法及び測定法キット
CN110117229A (zh) 一类荧光探针及其制备方法与应用
Czejka et al. Determination of thalidomide and its major metabolites by high-performance liquid chromatography
Yasaka et al. Labeling of free carboxyl groups
JPH10306075A (ja) 新規カルバミン酸スクシンイミジル及びアミノ酸の分析方法
JPH10218871A (ja) 新規蛍光ラベル化剤4−〔(ω−アミノアルキル)ア ミノ〕−7−N,N−ジメチルアミノスルホニル−2, 1,3−ベンゾオキサジアゾール
CN116375692A (zh) 一种用于检测半胱氨酸的近红外荧光分子探针及其制备方法和试剂盒
Staffeldt et al. Determination of S-carboxymethyl-l-cysteine and some of its metabolites in urine and serum by high-performance liquid chromatography using fluorescent pre-column labelling
JP2001081082A (ja) 新規蛍光標識試薬4−アシルアミノ−7−メルカプト−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール
JPS6392647A (ja) 新規なチロニン誘導体
CN111087362B (zh) 一种高选择性检测甲醛的荧光探针及其合成方法与应用
Todoroki et al. A fluorous tag-bound fluorescence derivatization reagent, F-trap pyrene, for reagent peak-free HPLC analysis of aliphatic amines
JPH09278766A (ja) 新規蛍光ラベル化剤4−(n−ヒドラジノホルミルメチ ル−n−メチル)アミノ−7−n,n−ジメチルアミノ スルホニル−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール
BE1011206A4 (fr) Derives chimioluminescents heterocycliques.
CN106770838B (zh) 氨基官能团手性化合物拆分标记带荧光衍生化试剂
Zander et al. Polystyrylsulfonyl-3-nitro-1H-1, 2, 4-triazolide-resin: a new solid-supported reagent for the esterification of amino acids
JPH10104230A (ja) 核酸等の検出方法,並びに標識物質及び検出物質
JP2006070007A (ja) 新規キラルランタニドnmrシフト試薬
JP7418788B2 (ja) グルカゴン認識ペプチド並びにグルカゴン検出法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040511