JPH10218141A - 自動開袋機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、粉体等を詰めた袋の側面を切り開
いて、粉体等を取り出すようにした自動開袋機を提供す
るものである。 【構成】 載置回動台７、８の上に袋を載置し、供給シ
リンダ及び固定シリンダを駆動して袋にエア供給ピン及
び固定ピンを刺し、切開刃を載置回動台７、８の一端７
ｃ、８ｃの間で通過させて袋の側面を切開した後、載置
回動台７、８を回動モータ１６で回動するとともに、エ
ア供給ピンよりエアを供給することにより、袋を載置回
動台７、８に載置した状態で、載置回動台の一端の間隔
が狭い時に、袋を切開する。従って、切開時に袋から粉
体が飛び散ることがなく、又、載置回動台７、８を回動
し、載置回動台の傾斜角が浅いときに一時停止して袋を
ある程度排出することにより、急激に粉体が飛び散るこ
とがなく、さらに、袋もずれ落ちず、切開刃の移動速度
を切り始めと切り終わりに遅く設定し、中間速度を速く
することにより、種々の種類の袋の切開に対応すること
ができ、紙片がでないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、粉体等を詰めた袋の側
面を切り開いて、粉体を取り出すようにした自動開袋機
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の開袋機として、袋の底部
を切り開き、袋の上部に刺し入れた差し込み棒からエア
を供給して粉体を取り出すようにしたものが提案されて
おり（特開平６−４０４４１号公報参照）、又、他の開
袋機としては、回動台の上に袋を載置して、回動台の下
から突出する固定ピンで袋を回動台の上に固定し、回動
台を回動して、袋を二つに折り曲げてから袋の側部を切
り開くようにしたものが提案されており（特開平６−１
５６４６０号公報参照）、又、他の従来の自動開袋機の
切開方法は、袋を立てて片側をナイフでカッティングす
るか、回転式カッターで袋をカッティングする方法があ
った。。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
最初に記載した開袋機では、袋の底部を切り開き、エア
を袋の上部から供給しているが、袋が長いため、粉体を
取り出すのに時間がかかるとして欠点があり、又、次の
開袋機では、袋を折り曲げてから袋の側部を切り開くた
め、最初に切り開いた状態で粉体の圧力により粉体が飛
び散るという欠点があり、さらに、切開刃を走行するこ
とにより粉体が飛び散るという欠点があり、又、袋を立
ててカッティングを方法では、粉体を出すために時間が
かかり、さらに、回転式カッターを用いる方法では、粉
体が飛び散り、紙片が発生するという欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、粉体等の袋が
載置され、対向する一端の近傍の側壁にそれぞれ回動軸
が装着されて他端が互いに対向する方向に上方に回動す
る２つの載置回動台と、該載置回動台の他端近傍の下面
に装着されて前記袋に刺してエアを供給するエア供給ピ
ンと及び前記袋に刺して固定する固定ピンをそれぞれ駆
動する供給シリンダ及び固定シリンダと、前記載置回動
台の前記回動軸に固定された回動ギアに係合するウォー
ムギアを回転軸に固定した回動モータと、前記載置回動
台の前記対向する一端の間を通過することにより前記袋
の側面を切開する切開刃を駆動する切開刃モータと、前
記載置回動台に載置された袋にエア供給ピン及び固定ピ
ンを刺すための前記供給シリンダ及び固定シリンダを駆
動し、前記袋の側部を切り開く前記切開刃を移動する前
記切開刃モータを駆動し、前記袋の中央部を折り曲げる
ために前記載置回動台を回動するように前記回動モータ
を駆動し、前記袋の両端から前記エア供給ピンよりエア
を供給するためにバルブを駆動する制御装置とからな
り、前記袋を切開した後、前記載置回動台の傾斜角が浅
いときに前記載置回動台一時停止し、前記袋の粉体の７
〜８割を排出した後、前記載置回動台を傾斜することに
より、粉体が飛び散らないようにすると共に、前記エア
供給ピンと前記固定ピンの穴ずれを防止し、前記袋の切
れ端を出さないようにするものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明では、載置回動台の上に袋
を載置し、供給シリンダ及び固定シリンダを駆動して袋
にエア供給ピン及び固定ピンを刺し、切開刃を載置回動
台の一端の間で通過させて袋の側面を切開した後、載置
回動台を回動して傾斜角が浅いときに一時停止して粉体
をある程度排出することにより、急激に粉体が飛び散る
こともなく、又、載置回動台を大きく傾斜したときも粉
体が飛び散らず、又、袋もずれ落ちず、切開刃の移動速
度を切り始めと切り終わりに遅く設定し、中間速度を速
くすることにより、種々の種類の袋の切開に対応するこ
とができ、紙片がでないようにする。

【０００６】

【実施例】図１は本発明の１実施例の自動開袋機の平面
図、図２は図１の自動開袋機の正面図、図３は図１の回
動ギア部分を示す一部を削除した平面図、図４は図３の
回動ギア部分の背面図、図５は図１の載置回動台及び回
動ギア部分の側面図で、枠台１の上部の支持台２に回動
軸３、４がベアリング５、６によって支持され、これら
の回動軸３、４はそれぞれ載置回動台７、８の側壁７
ａ、８ａに固定され、これらの回動軸３、４と同心状に
側壁７ａ、８ａと対向する側壁７ｂ、８ｂに回動軸９、
１０が固着され、又、載置回動台７、８の一端７ｃ、８
ｃは微小間隔を開けて設けられ、他端７ｄ、８ｄは上方
に移動するように構成され、さらに、これらの回動軸
９、１０は、図３、図４及び図５に示すように支持台１
１に装着されたベアリング１２、１３でそれぞれ回動自
在に支持され、これらの回動軸９、１０に回動ギア１
４、１５が固定され、又、回動ギア１４、１５は、回動
モータ１６の回転軸１６ａに固着されたウォームギア１
７、１８に係合されている。

【０００７】さらに、図６及び図７に示すように、載置
回動台７、８にそれぞれ支持部材１９、２０、２１が固
着され、これらの支持部材２０にそれぞれ供給シリンダ
２２が固着され、さらに、支持部材１９、２１に固定シ
リンダ２３、２４が固定され、供給シリンダ２２の駆動
軸に固着されたアーム２２ａの両端にエア供給ピン２２
ｂが固着され、又、固着シリンダ２３、２４の駆動軸に
固着されたアーム２３ａ、２４ａに固定ピン２３ｂ、２
４ｂが固定され、エア供給ピン２２ｂは載置回動台７、
８の下側にそれぞれ固着された挿入孔２２ｃに挿入さ
れ、さらに、固定ピン２３ｂ、２４ｂは載置回動台７、
８の下側にそれぞれ固着された挿入孔２３ｃ、２４ｃに
それぞれ挿入されている。

【０００８】又、図７、図８、図９に示すように、載置
固定台８に装着された支持台２５に切開刃モータ２６が
固着され、又、支持台２５は載置固定台８の幅方向に装
着されて、支持台２５の内部の両側に摺動軸２７ａ、２
７ｂの両端がそれぞれ固着されて、摺動軸２７は載置固
定台８の一端８ｃとほぼ平行に装着され、又、これらの
摺動軸２７に摺動部材２８が摺動自在に装着され、この
摺動部材２８の一端の突出部２８ａは、図８に示すよう
に、支持台２５の長さ方向に設けられた切欠部に設けた
弾性開閉部材３０を通して突出され、この突出された固
定部２８ａに蝶ねじ２８ｂにより切開刃２９が固着さ
れ、この切開刃２９は載置回動台７、８の一端７ｃ、８
ｃの間から突出される。

【０００９】この摺動部材２８の両側にベルト３１の両
端が固着され、このベルト３１は支持台２５の両側に装
着されたプーリー３２、３３及び切開刃モータ２６の両
側の支持台２５に装着されたプーリー３４、３５及び切
開刃モータ２６の回転軸に固着されたプーリー３６に掛
けられ、又、プーリー３５は支持台２５に装着された摺
動軸３５ａに装着され、この摺動軸３５ａはねじ３５ｂ
によって長さが調節され、それによってベルト３１が緩
まないように構成されている。

【００１０】図１０は本発明の自動開袋機を動作する制
御装置のブロック図で、ＣＰＵ（中央処理装置）からな
る制御装置４０の入力端子に設定装置４１が接続され、
又、制御装置４０に回動モータ１６、供給シリンダ２
２、固定シリンダ２３、２４、切開刃モータ２６、バイ
ブレータ３９、エア供給ピン２２ｂにエアを供給するバ
ルブ４２が接続され、さらに、制御装置４０の入力端子
に切開刃２９の原点を検出する原点センサ４３が接続さ
れている。

【００１１】このように構成された本実施例の自動開袋
機の動作を図１１のフローチャートにより説明すると、
まず、装置をスタートして、設定装置４１により回動モ
ータ１６の正逆転回数を設定し、又、切開刃モータ２６
の速度を切り始めと切り終わを遅く設定し、中間の速度
を速く設定する（ステップ１）。

【００１２】そして、装置の側部に装着したリフタ（図
示せず）で袋３７を載置回動台７、８の上に載置する
（ステップ２）と、供給シリンダ２２及び固定シリンダ
２３、２４を駆動して、アーム２２ａ及びアーム２３
ａ、２４ａを駆動し、これらのアーム２２ａ、２３ａ、
２４ａに固定された供給ピン２２ｂ及び固定ピン２３
ｂ、２４ｂを挿入孔２２ｃ、２３ｃ、２４ｃを通して袋
３７の下面に刺し通し（ステップ３）、袋３７を載置固
定台７、８の上に固定する。

【００１３】次に、切開刃モータ２６を駆動するととも
に、タイマーを動作すると（ステップ４）、ベルト３１
によって摺動部材２８を載置回動台７、８の一端７ｃ、
８ｃと平行に移動するが、この時、設定装置４１で設定
したように、切開刃モータ２６の速度が切り始めと切り
終わりを遅く、中間の速度を速くなるように制御する
と、摺動部材２８の突出部２８ａに固定された切開刃２
９で袋３７の下面を切開し、切開刃２９が種々の袋（例
えば、クラフト紙、ビニール、又はこれらの組み合わ
せ）を無理なくカットすることができ、カットによる紙
片がでないようにすることができる。

【００１４】そして、制御装置４０はタイマーが作動し
ている間に切開刃２９が走行して原点に戻ったかどうか
を原点センサ４３の出力で判断し（ステップ５）、原点
センサが出力を出していなければ、原点センサ４３が出
力を出すまで待機し、タイマーの作動中に切開刃２９の
走行して戻ったことを原点センサ４３で検出しなけれ
ば、故障と判断して警報音を発生し、又、タイマーの作
動中に切開刃２９が走行して戻ったことを原点センサ４
３で検出すると、回動モータ１６を駆動して、ウォーム
ギア１７、１８を回転し、回動ギア１４、１５を回転し
て、載置回動台７、８の他端７ｄ、８ｄが上方に上昇す
るように回動して所望の角度で一時停止し、（ステップ
６）それにより、図２に示した枠体１の内部に設けた収
納口３８を通して袋３７の切開された部分から粉体が下
方に落下し、粉体が７〜８割排出されると、さらに、バ
ルブ４２を駆動して、ブロー装置（図示せず）から供給
されたエアがエア供給ピン２２ｂから袋３７内に供給さ
れることにより（ステップ７）、粉体をより迅速に落下
させることができる。

【００１５】そして、設定装置４１で設定した回数だけ
回動モータ１６を正逆転することにより、載置回動台
７、８を上下に振動させ、載置回動台７、８の側壁７
ｂ、８ｂのねじ状の突起７ｅ、８ｅを衝突させ、袋３７
内の粉体の落下を促進させることができ、さらに、載置
回動台７、８の下面にそれぞれバイブレータ３９を固着
し、これらのバイブレータ３９にブロー装置からエアを
供給することにより載置回動台７、８を振動させること
により、袋３７内の粉体をより速やかに落下させること
ができ（ステップ８）、又、制御装置４０は回動モータ
１６の正逆転回数をカウントし（ステップ９）、設定し
た回数が完了しなければ、さらに、回動モータ１６の正
逆転を繰り返し、設定した回数が完了すれば、ステップ
２に戻って同じ動作を繰り返す。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動開袋
機では、袋を載置回動台に載置した状態で、載置回動台
の一端の間隔が狭い時に、袋を切開するので、切開時に
袋から粉体が飛び散ることがなく、又、載置回動台を回
動して傾斜角が浅いときに一時停止して粉体をある程度
排出することにより、急激に粉体が飛び散ることもな
く、又、載置回動台を大きく傾斜したときも粉体が飛び
散らず、又、袋もずれ落ちないという利点があり、さら
に、切開刃の移動速度を切り始めと切り終わりに遅く設
定し、中間速度を速くすることにより、種々の種類の袋
の切開に対応することができ、紙片がでないようにする
ことができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例の自動開袋機の平面図であ
る。

【図２】図１の正面図である。

【図３】図１の回動ギア部分を示した平面図である。

【図４】図３の回動ギア部分の背面図である。

【図５】図３の側面図である。

【図６】載置固定台にエア供給ピン及び固定ピンを装着
した状態を示した図である。

【図７】図３の背面図である。

【図８】切開刃駆動部分の平面図である。

【図９】切開刃駆動部分の側面図である。

【図１０】本発明の自動開袋機を制御する制御装置のブ
ロック図である。

【図１１】本発明の自動開袋機の動作を説明するフロー
チャートである。

【符号の説明】

１ 枠体 ２ 支持台 ３、４ 回動軸 ５、６ ベアリング ７、８ 載置回動台 ９、１０ 回動軸 １１ 支持台 １２、１３ ベアリング １４、１５ 回動ギア １６ 回動モータ １７、１８ ウォームギア １９、２０、２１ 支持部材 ２２ 供給シリンダ ２２ａ アーム ２２ｂ エア供給ピン ２２ｃ 挿入孔 ２３、２４ 固定シリンダ ２３ａ、２４ｂ アーム ２３ｂ、２４ｂ 固定ピン ２３ｃ、２４ｃ 挿入孔 ２５ 支持台 ２６ 切開刃モータ ２７ 摺動軸 ２８ 摺動部材 ２９ 切開刃 ３０ 弾性開閉部材 ３１ ベルト ３２、３３、３４、３５ プーリー ３６ プーリー ３７ 袋 ３８ 収納口 ３９ バイブレータ ４０ 制御装置 ４１ 設定装置 ４２ バルブ ４３ センサ

フロントページの続き (72)発明者 井村 聡太郎 神奈川県川崎市川崎区鈴木町１−１ 味の 素株式会社生産技術研究所内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 粉体等の袋が載置され、対向する一端の
   近傍の側壁にそれぞれ回動軸が装着されて他端が互いに
   対向する方向に上方に回動する２つの載置回動台と、該
   載置回動台の他端近傍の下面に装着されて前記袋に刺し
   てエアを供給するエア供給ピンと及び前記袋に刺して固
   定する固定ピンをそれぞれ駆動する供給シリンダ及び固
   定シリンダと、前記載置回動台の前記回動軸に固定され
   た回動ギアに係合するウォームギアを回転軸に固定した
   回動モータと、前記載置回動台の前記対向する一端の間
   を通過することにより前記袋の側面を切開する切開刃を
   駆動する切開刃モータと、前記載置回動台に載置された
   袋にエア供給ピン及び固定ピンを刺すための前記供給シ
   リンダ及び固定シリンダを駆動し、前記袋の側部を切り
   開く前記切開刃を移動する前記切開刃モータを駆動し、
   前記袋の中央部を折り曲げるために前記載置回動台を回
   動するように前記回動モータを駆動し、前記袋の両端か
   ら前記エア供給ピンよりエアを供給するためにバルブを
   駆動する制御装置とからなり、前記袋を切開した後、前
   記載置回動台の傾斜角が浅いときに前記載置回動台一時
   停止し、前記袋の粉体の７〜８割を排出した後、前記載
   置回動台を傾斜することにより、粉体が飛び散らないよ
   うにすると共に、前記エア供給ピンと前記固定ピンの穴
   ずれを防止し、前記袋の切れ端を出さないようにするこ
   とを特徴とする自動開袋機。
2. 【請求項２】 前記載置回動台の下面にエアを供給して
   振動させるバイブレータを装着し、前記制御装置により
   前記バイブレータを駆動して前記袋の粉体の完全排出を
   促進することを特徴とする請求項１記載の自動開袋機。
3. 【請求項３】 前記袋の粉体を完全排出のため、前記載
   置回動台の突起を衝突させるように前記回動モータの正
   逆転を繰り返す手段を前記制御装置に装着することを特
   徴とする請求項１記載の自動開袋機。
4. 【請求項４】 前記切開刃モータによって切開刃の移動
   速度を変え、前記袋の切り始めと切り終わりに前記切開
   刃の速度を遅くし、中間の速度を速くする手段を前記制
   御装置を設けたことを特徴とする請求項１記載の自動開
   袋機。