JPH10218048A - クローラ装置 - Google Patents

クローラ装置

Info

Publication number
JPH10218048A
JPH10218048A JP4156997A JP4156997A JPH10218048A JP H10218048 A JPH10218048 A JP H10218048A JP 4156997 A JP4156997 A JP 4156997A JP 4156997 A JP4156997 A JP 4156997A JP H10218048 A JPH10218048 A JP H10218048A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
shoe
crawler device
crawler
shoe member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4156997A
Other languages
English (en)
Inventor
Masami Morooka
正美 諸岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MOROOKA KK
Original Assignee
MOROOKA KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MOROOKA KK filed Critical MOROOKA KK
Priority to JP4156997A priority Critical patent/JPH10218048A/ja
Publication of JPH10218048A publication Critical patent/JPH10218048A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不整地走行用に使用する作業車両において、
走行部に配置するクローラ装置の構造を簡素化して軽量
化するとともに、メンテナンスを容易に行い得るように
する。 【解決手段】 一般の作業車両に用いられるクローラ装
置と同様に、ベルト状無端帯の表面にラグ状の突起を一
定の間隔で突出させて構成しているもので、クローラ装
置20には、一定の間隔で配置するシュー部材21……
を、ベルト単位体を接続したベルト部材30に取付けて
無端状のものとして構成する。前記ベルト部材に対し
て、シュー部材21……をそれぞれ取付けボルト32を
用いて取付けており、シュー部材の単位体と、ベルト単
位体との各々の構成部材の破損等に対して、それ等の部
材を容易に交換できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトラクタや農業用作
業装置の走行部に用いるゴムクローラ状のクローラ装置
に関し、特に、短いベルト単位体を直列に接続してベル
ト部材を構成し、前記ベルト部材に対して一定の間隔で
シュー部材を固着して無端状に構成したクローラ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】土木工事や、農業用作業装置には、ゴム
タイヤを用いた走行部を構成することの他に、クローラ
装置を用いた走行部を構成することが多くあり、前記ク
ローラ装置においては、鉄製のクローラを用いることに
代えて、ゴムクローラを用いることが知られている。前
記ゴムクローラを用いた走行装置は、例えば、特開平3
−235765号公報等に示されるように、ゴムで構成
するクローラ本体の内部に、タイヤコードのような補強
部材を配置して無端状のベルトを構成し、前記ベルトの
表面に所定の間隔でラグを突出させて設けている。そし
て、前記ラグとベルトとをゴムで構成することにより、
舗装道路の路面を痛めることなしに走行を可能にすると
ともに、荒れ地等での高速走行を可能にし、運搬車、シ
ョベル装置等の作業車両や、農業用トラクタ等の走行装
置として多く用いられている。
【0003】前記ゴムクローラ装置を用いた作業車両
は、前記従来例の公報に開示されているが、一般の鉄製
のクローラを装備した車両と同様に、任意の作業機に装
備することができるもので、図12に示すような作業車
両に装備可能である。前記作業車両1は、エンジン2と
操作部3および、車体の前後に作業機の支持装置4、4
aとを有するもので、エンジン2の出力を油圧に変換し
て、走行と作業機の駆動とを行い得る装置として構成さ
れる。前記作業装置1の走行装置6は、フレーム5に支
持される駆動スプロケット10と従動スプロケット13
に対してゴム製のクローラ7を支持させており、支持枠
19に支持される中間ローラ15……を所定の間隔で配
置し、前記支持枠19を緩衝部材19aを介してフレー
ム5に支持させている。
【0004】そして、前記ゴムクローラを装備した作業
車両では、荒れ地等のような不整地での高速走行を可能
にしているものであり、鉄クローラのように地面の凹凸
の影響を大きく受けないことから、運転が容易であると
いう特徴を発揮できる。さらに、前記ゴムクローラを装
備した車両を運搬車両や雪上車等として構成する場合に
も、基本的な構造を変更せずに、ゴムクローラを構成す
ることが可能であり、前記クローラが切断される等の重
大な損傷を受けない限りは、クローラを交換する必要が
なく、長期間の使用が可能であるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記図12
に示されるように、全体をゴムで構成したクローラ装置
は、作業機に要求されるサイズに対応させた長さと巾等
を有するものとして、無端状に一体成型されているもの
で、車両の型式等が異なる場合には、車両に対応させた
大きさのものとして別個に製造されるために、コストを
引き下げることができないという問題がある。また、前
記ゴムクローラ装置は、例えば、数千Kmの走行に耐える
強度と耐久性を有するものであるが、そのベルト部材の
一部が何等かの理由により破損した場合には、その破損
箇所を修理することができないために、クローラ全部を
交換する必要があり、メンテナンスのコストが高くなる
という問題もある。
【0006】一般の鉄クローラを装備した作業車両で
は、走行速度が比較的低速に設定されているものであ
り、作業現場での移動等の回数が少なく、自走して移動
する距離も短いものであるために、クローラの損傷は比
較的少ないものであり、クローラの一部が損傷し他場合
にも、その部品を交換することが可能であるという特徴
がある。これに対して、ゴムクローラの場合には、全体
が一体成形されていることから、前述したようなメンテ
ナンスの問題があることの他に、車両を高速で走行させ
得るために、クローラに与えられる衝撃等が大きくなる
場合が多くあり、車両の使用条件によっては、クローラ
の損傷頻度が多くなるという問題が残っている。そこ
で、従来のゴムクローラにおいては、予測される過酷な
使用条件にも対処が可能なように、非常に強固な構造の
ものとしているために、ゴムベルト部分の厚さ等も厚い
ものとして構成している。したがって、クローラ自体の
重量が非常に重く、実際に要求される強度を大きく越え
るものとして構成されている。
【0007】本発明は、前述したような従来のゴムクロ
ーラの問題を解消するもので、クローラ装置の構造を簡
素化して軽量化するとともに、一部が破損した場合に
も、その破損部分を容易に修復可能にし、メンテナンス
の容易なクローラ装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のクローラ装置は、一定の間隔で配置し、ベルト部材に
取付けるための接続手段を設けたシュー部材と、短いベ
ルト単位体を前記シュー部材を介して接続して構成する
無端状のベルト部材と、を用い、前記ベルト部材を2条
平行に配置し、前記シュー部材をベルト部材に対して一
定の間隔で取付けて構成している。本発明の請求項2に
おいて、前記シュー部材は、金属製の本体に対して走行
面に当接する面に配置する弾性体と、前記シュー本体の
上部の中央部に突出させる一対の上面突起部材と、前記
上面突起部材の両側に配置するベルト部材との接続用の
係合孔とを有するものである。
【0009】本発明の請求項3においては、前記シュー
部材に設けるベルト部材との接続用の係合孔を、前記シ
ュー部材の巾方向に2列に設け、直列に接続する2本の
ベルト単位体の端部を前記シュー部材を介して固定し、
ベルトの接続を行うようにしている。請求項4において
は、前記ベルト部材を構成するベルト単位体は、ゴム層
の内部に巾方向に平行な補強部材を配置し、前記ベルト
単位体の中間部に設けるシュー部材との接続部および両
端部には、前記シュー部材をベルト部材に固定するため
の接続手段を設けている。本発明の請求項5において
は、前記ベルト単位体の両端部に配置するシュー部材と
の接続手段には、固定板部材と座金部材とを重ねて配置
し、前記接続手段と内部補強部材とをゴム層の内部に埋
設して固定するとともに、前記接続手段には、ベルト部
材を厚さ方向に貫通し、シュー部材の係合孔に連通する
孔を設けている。
【0010】本発明のクローラ装置は、前述したように
構成しているものであるから、短いベルト単位体を接続
して無端状のベルト部材を作成し、前記ベルト部材にシ
ュー部材を一定の間隔で固定することにより、従来のゴ
ムクローラと同様な走行部を構成することができる。そ
して、前記シュー部材は、ベルト部材に対して固定ボル
ト等を用いて取付けることができるものであるから、シ
ュー部材をベルト部材に対して容易に装着することがで
きるとともに、ベルト単位体をシュー部材を介して容易
に接続することができる。したがって、前記シュー部材
やベルト単位体に不都合が生じた場合にも、容易に交換
することができるので、クローラ装置の一部の破損等に
は容易に補修を行うことが可能となり、メンテナンスの
コストを軽減することが可能である。さらに、本発明に
おいては、ベルト部材およびシュー部材の強度を任意に
設定が可能であり、クローラ装置の構成部材の単体の構
造をその車両に合わせて設定が可能であるから、車両の
使用目的に対応させたクローラ装置を容易に作成可能で
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】図示される例にしたがって、本発
明のクローラ装置を説明する。図1に示す例は、本発明
のクローラ装置20の構成を示しているもので、多数個
のシュー部材21……を所定の間隔を持たせて平行に配
置し、ベルト部材30、30に対して取付けボルト32
……を用いて取り付けている。そして、前記ベルト部材
30を無端状に接続して、その表面にシュー部材21…
…を一定の間隔で突出させ、従来のゴムクローラの場合
と同様な走行性と耐久性とを有するクローラ装置として
構成している。
【0012】前記クローラ装置20に設けるシュー部材
21は、図2〜4に示すように構成されるもので、鉄ま
たはその他の金属材料を用いて構成されるシュー本体2
2の上部に、シュー部材の長さ方向(クローラ装置の巾
方向)の中央部から、一定の間隔を持って一対の上面突
起23、23aを突出させて設け、前記上面突起をクロ
ーラ装置の走行の案内部材として構成する。また、前記
シュー本体22には、ベルト部材に接続するための係合
孔としてのネジ孔26……を複数設けており、取付けボ
ルト等を用いてベルト部材に対してシュー部材を取付け
るようにする。さらに、シュー部材21のシュー本体2
2の前後の部分には、前側突出板24と後側突出板25
とを各々対にして設けており、前後に組み合わせられる
前側突出板、後側突出板の部分にベルト部材30を配置
して、ベルト部材と前側突出板および後側突出板とが重
なる状態で、中間ローラに対する案内面を構成する。
【0013】前記シュー部材21は、図4に示されるよ
うに、鉄等で構成したシュー本体22の表面全体、また
は地面に接する側の面にゴムライニング27を所定の厚
さで被覆して、緩衝材を一体に設けたものとして構成す
ることができる。また、図5に示すように、上面突起と
ネジ孔とを設け、任意の形状に作成した芯金28に対し
て、地面に接する側に厚い弾性体29を一体に設けたシ
ュー部材21aとして構成することができる。前記シュ
ー部材21または21aにおいては、芯金部材を鍛造ま
たは鋳造により作成することができるものであり、その
表面に一体に設ける弾性体は、例えば、ゴム板やブロッ
ク状のものを焼き付けて構成することが可能である。
【0014】前記シュー部材のシュー本体から前後に突
出させて設ける前側突出板と後側突出板は、シュー本体
と一体に成形するものであり、ベルト部材にシュー部材
を取付けた状態で、前後のシュー部材の突出板等の間に
大きな隙間等が生じない間隔に突出させて設けるように
する。そして、車両を走行させる際に、中間ローラが突
出板の接合部に段差が生じないことから、車両の重量を
支持する中間ローラを介して車両に衝撃を与えたりする
ことを少なくでき、車両の乗り心地を良好なものとする
ことが可能になる。
【0015】前記シュー部材を接続するベルト部材30
は、図6、7に示すように構成することができるもの
で、この実施例では、一定の長さのベルト単位体を接続
して無端状のベルト部材として構成する場合を示してお
り、前記ベルト部材の単位体には、ゴム層の中にタイヤ
コードのような長さ方向の補強部材35と、必要に応じ
て巾方向の補強部材とを埋設して設けている。また、前
記ベルト部材30には、シュー部材を取付けるための取
付け補助手段を設けることが必要とされるものであるか
ら、この実施例においては、ベルト部材の端部には端部
固定板40を、中間部にはシュー部材の配置間隔に対応
させたピッチで中間固定板45……を配置している。そ
して、前記端部固定板40と中間固定板45とを内部補
強部材35を介して相互に位置決めする状態で、ゴム層
の中に埋設させて一体のものとして構成している。な
お、ベルト単位体の内部に埋設して設ける補強部材は、
タイヤコードのような線状のものと、織物とを組み合わ
せて用いることができるものであり、その他に、任意の
材料を用いて構成することも可能である。
【0016】前記ベルト単位体の端部に配置する端部固
定板40は、ベルト部材の巾よりも少しだけ小さい長さ
の板状部材として構成されており、シュー部材を取付け
るためのボルト挿入孔41を貫通させて設け、端部には
内部補強部材を取付けるためのワイヤ挿入孔43を列状
に設けている。また、前記端部固定板40の上には、ネ
ジ孔に連通させた座金部材42を配置するが、それ等の
端部固定板と座金部材とは、ベルト単位体を製造する際
にゴム層の中に埋設されて、ゴムを加硫することにより
一体化されるようにしている。なお、前記端部固定板4
0は、ベルト単位体を構成するベルト単位体の両端部に
埋設される状態に配置されているもので、後述するよう
に、接続部に配置されるシュー部材を介して2つのベル
ト単位体を突き合わせる状態で接続する際に、前記ベル
ト単位体の端部がシュー部材に対して取付けボルトによ
り固定され、ベルト単位体の多数本を直列に接続するこ
とによって、無端状のベルト部材30を構成できるよう
にする。
【0017】前記ベルト単位体の中間部に一定の間隔で
配置される中間固定板45は、前記端部固定板よりも巾
が広いものとして構成されるが、実際にはシュー部材の
巾と略同一の巾を有するものとして形成される板状のも
のである。前記中間固定板45には、その両端部付近に
2列ずつのネジ孔46……を配置して、シュー部材に設
けたネジ孔26に対応させており、図示される例では、
その中間固定板の厚さ方向に2層に形成される内部補強
部材35の間に入り込むように設定される。また、ベル
ト単位体の内部に埋設される内部補強部材35に対し
て、中間固定板45を固定させるためには、中間固定板
45の上に内部補強部材を挟む状態で上板部材47を配
置し、その上板部材の上に座金部材48を配置し、それ
等の各部材をゴム層の中に加硫接着させて一体化させて
いる。
【0018】前述したようにして、ゴム層の中に端部固
定板40と中間固定板45および、それ等の付属部材を
埋設するとともに、内部補強部材35をゴムと一体化さ
せて設ける場合には一般のゴム成型体の製造の場合と同
様に、型部材を用いて製造することができる。例えば、
ベルト単位体の長さと巾に対応させて構成する型の中
に、最初に下層38のゴム層を配置し、その上に内部補
強部材を介して相互に接続した端部固定板と中間固定板
とを配置し、前記端部固定板と中間固定板とを内部補強
部材に張力を付与した状態で位置決めする。さらに、前
記内部補強部材の層の間には中間層37のゴム層を配置
し、上面には上層36のゴム層をそれぞれ重ねて配置
し、各ゴム層として、生ゴムと加硫材やその他のゴムに
対する混合材料を混合して構成する。そして、各ゴム層
の間と、金属部材とゴム層の間には接着作用を発揮する
材料を塗布する等の処理を行ってから、前記型に収容し
た材料を加圧しながら熱を加えて、全体を加硫して金属
部材をゴム層に一体化させるように加硫接着してベルト
単位体を形成することができる。
【0019】前記ベルト単位体に配置するシュー部材と
の取付け部材としては、実施例に示したような板状の部
材を用いることに代えて、任意のネジ接続部材を配置し
て、ゴム層の中に埋設することができる。また、前記ベ
ルト単位体に対して、上下に貫通する状態で配置するボ
ルト挿入孔は、ゴムの加硫に際して孔を保持させるため
に、あらかじめボルトのような部材を挿入しておき、ゴ
ムの加硫成型後にそのボルトを除去するような方法を用
いること等により、前記ネジ孔の形成を容易に行うこと
ができる。しかし、ベルト部材に対する任意のシュー部
材接続手段を用いる場合でも、ベルト部材に取付けたシ
ュー部材を強固に接続できるような手段を用いることが
必要である。例えば、ベルト部材のゴム層の中に、一定
の間隔でナット状の部材や座金部材のみを埋設して設け
る場合でも、座金部材がゴム層の中から抜け出すような
ことがないように、補助的な支持手段を付属させて設け
ること等も必要とされる。
【0020】前記内部補強部材35と端部固定板40、
中間固定板45の相互の固定手段を用いる場合には、ピ
アノ線等で構成される内部補強部材に対して、金属製の
端部固定板や中間固定板をそれぞれ溶接固定することも
できる。例えば、ベルト部材の製造に際しての作業性等
の点からは、端部固定板40に設けたワイヤ挿入孔と中
間固定板45に組み合わせる上板部材を用いると、ベル
ト単位体の製造工程を簡素化できるものとなる。また、
中間固定板45を内部補強部材に対して固定しなくと
も、中間固定板の位置決めを容易に行い得て、中間固定
板を介してのシュー部材の保持を良好に行い得る手段と
しては、それ等の条件に対応する位置決め固定手段を用
いても良い。そして、前述したようにして構成したベル
ト単位体においては、ベルト単位体同士を直接に接続せ
ずに、ベルト単位体の端部に配置した端部固定板をシュ
ー部材に対して各々固定することにより、シュー部材を
介して接続した無端状のベルト部材を構成できるように
する。
【0021】前述したような構成を有するベルト部材と
シュー部材とを組み合わせて構成するクローラ装置20
は、前記図1に示すように構成されるが、前記クローラ
装置は、図8に具体的に説明される。前記図8に示され
るクローラ装置20では、一定の間隔で配置したシュー
部材21、21a、21b……の各々を、ベルト部材3
0に接続して構成するもので、前記シュー部材の上に突
出させて設けている突出部材23、23aの両側に、取
付けボルトを平行に配置している。また、前記ベルト部
材30においては、ベルト単位体31、31aの端部を
1つのシュー部材を介して接続しているので、クローラ
装置の長さ方向にシュー部材の両側に設けたネジ孔を介
して装着される取付けボルト32、32……により、シ
ュー部材をベルト部材と一体に取付ける。さらに、シュ
ー部材の両側に配置するベルト部材においては、2本の
ベルト単位体の接続部39を異なるシュー部材に対して
配置し、接続部の位相を代えて形成することにより、無
端状のベルト部材の接続状態を良好に設定できる。
【0022】前述したようにして構成されるクローラ装
置を用いて、作業車両の走行部を構成する場合には、図
9に示されるような車両の走行部が構成される。前記図
9に示される走行部において、駆動スプロケット10に
クローラ装置を巻き掛ける部分では、前記スプロケット
10の表面に沿ってベルト部材が案内されるが、シュー
部材21……の前後に突出されている前側突出板と後側
突出板とは、ベルト部材の回転の際に形成される円弧面
から外側に若干突出する状態で案内される。また、中間
ローラ15が押圧する部分は、クローラ装置が直線状に
なっている部分であるから、シュー部材の前後に突出さ
れている板部材24、25とベルト部材とが重なる状態
となり、ローラ15の走行部分に段部を形成することが
ないために、ローラの回転に際して衝撃や騒音が生じる
ことはない。
【0023】前記クローラ装置20においては、シュー
部材の一定数に対応する長さLにベルト単位体31、3
1a……を形成しておき、前記一定の長さのベルト単位
体を直列状に接続することにより、無端状のベルト部材
を形成している。なお、本実施例においては、ベルト単
位体の整数倍の長さにベルト部材を構成しているもので
あり、シュー部材を介して接続するベルト単位体の接続
部の位置を変える場合でも、ベルト単位体の本数が異な
るものとはならない。また、本実施例で示されるクロー
ラ装置において、任意のシュー部材が破損した場合に
は、その破損したシュー部材をベルト部材から取り外
し、新たなシュー部材を取付けボルトにより固定して取
付けることにより、シュー部材の交換を容易に行うこと
ができる。さらに、ベルト部材が破損した場合には、そ
の破損したベルト単位体を取り外し、使用可能なシュー
部材を新しいベルト単位体に装着し直し、前後のベルト
単位体に接続することによって、ベルト部材の修理を行
うことも可能になる。
【0024】前記図9に示されたように、クローラ装置
20を駆動スプロケット10と中間ローラ15に案内さ
せる場合には、図10、11に示されるような案内関係
を設定することができる。図10に示される例は、駆動
スプロケット10とクローラ装置との関係を示すもの
で、シュー部材の中央部に位置されるスプロケット10
は、表面部11がシュー部材の上面を案内し、シュー部
材の間の隙間に駆動歯12が入り込むようにされ、シュ
ー部材の上に突出して配置されている左右の突起部材2
3、23aの間にスプロケットが入り込むために、クロ
ーラ装置からスプロケットが外れることがない状態での
案内が行われる。そして、前記駆動歯12がシュー部材
の背後から押す状態で、クローラ装置に対する駆動の作
用を行い、その駆動力はベルト部材30を介してクロー
ラ装置全体に伝達される。さらに、前記駆動スプロケッ
ト10には多数の歯12、12……が一定の間隔で配置
されていることから、特定のシュー部材に対してのみ、
特に大きな駆動力が作用されることはなく、ベルト部材
を介して平均化された引っ張り力が作用される状態とな
る。
【0025】図11に示される例は、クローラ装置を中
間ローラ15により案内する状態を示しているもので、
前記中間ローラ15は、軸18に対して一定の間隔をお
いて2つのローラ部材15a、15bを配置して構成し
ている。前記2つのローラ部材の間には、上面突起2
3、23aが入り込む状態とされ、ローラ部材の外表面
16がベルト部材を介してシュー部材本体と前後の突出
板24、25に対応し、ローラ部材の内側に形成した傾
斜面17、17が上面突起23、23aの外側斜面部に
位置する状態で、クローラ装置の案内を行うようにす
る。したがって、前記クローラ装置の直線状の部分に配
置する中間ローラに対して、図9のダンパ部材19aに
より支持枠19を介して加えられるフレームの重量また
は車体の重量は、クローラ装置に対して均一に付与され
る状態となり、図12示されたように走行部を構成する
場合でも、特定の中間ローラに対して大きな値の荷重が
作用することはない。さらに、本実施例に示されるよう
に、クローラ装置に配置するシュー部材のそれぞれに
は、走行部の内面に上面突起が突出配置されており、前
記上面突起を介して中間ローラと駆動スプロケットとを
位置させていることから、車両が直線状の走行を行う場
合はもとより、曲線状に走行する場合でも、クローラ装
置が中間ローラやスプロケットから外れたりすることが
ない。
【0026】前述したような構成を有する本発明のクロ
ーラ装置において、シュー部材をベルト部材に対して個
別に接続して構成することにより、従来の一体化して構
成したゴムクローラに比較して、接続ベルト部分の強度
が小さくなることは避けられない場合が発生する。そこ
で、前述したような強度の問題を解消するためには、前
記図12のような車両の走行部に配置する駆動スプロケ
ットと、従動スプロケットとをそれぞれ駆動源に接続し
て、駆動スプロケットとして構成することも有効であ
る。そして、走行部の両端部での2つのスプロケットに
よる駆動が行われる場合には、ベルト部材に対して特に
大きな張力が作用しないことになり、クローラ装置の耐
久性と信頼性が向上する。また、本実施例に示されるク
ローラ装置は、比較的小型の作業車両に適用することが
できるもので、例えば、主として平地での作業を行うよ
うな小型のトラクタや、農業用作業車両等に使用する場
合には、クローラ装置に対して過酷な条件を強いること
がないので、非常に有効に適用が可能となる。
【0027】
【発明の効果】本発明のクローラ装置は、前述したよう
に構成しているものであるから、短いベルト単位体を接
続して無端状のベルト部材を作成し、前記ベルト部材に
シュー部材を一定の間隔で固定して、従来のゴムクロー
ラと同様な走行部を構成することができる。そして、前
記シュー部材は、ベルト部材に対して固定ボルト等を用
いて取付けることができるものであるから、シュー部材
をベルト部材に対して容易に装着することができるとと
もに、ベルト単位体をシュー部材を介して容易に接続す
ることができる。したがって、前記シュー部材やベルト
単位体に不都合が生じた場合にも、容易に交換すること
ができるので、クローラ装置の一部の破損等には容易に
補修を行うことが可能となり、メンテナンスのコストを
軽減することが可能である。さらに、本発明において
は、ベルト部材およびシュー部材の強度を任意に設定が
可能であり、クローラ装置の構成部材の単体の構造をそ
の車両に合わせて設定が可能であるから、車両の使用目
的に対応させたクローラ装置を容易に作成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のクローラ装置の斜視図である。
【図2】 クローラ装置に用いるシュー部材の平面図で
ある。
【図3】 シュー部材の側面図である。
【図4】 シュー部材の正面図である。
【図5】 シュー部材の別の実施例の正面図である。
【図6】 クローラ装置に用いるベルト部材の端部の構
成を示す説明図である。
【図7】 図6のベルト部材の平面図である。
【図8】 クローラ装置の平面図である。
【図9】 クローラ装置を配置する走行部の説明図であ
る。
【図10】 駆動スプロケットとクローラ装置の関係の
説明図である。
【図11】 中間ローラとクローラ装置の関係の説明図
である。
【図12】 一般的な作業車両の説明図である。
【符号の説明】
1 作業車両、6 走行装置、 10 駆動スプ
ロケット、13 従動スプロケット、 15 中間
ローラ、20 クローラ装置、 21 シュー部
材、 23 上面突起、24 前側突出板、 25
後側突出板、 30 ベルト部材、31 ベル
ト単位体、 35 内部補強部材、40 端部固定
板、 45 中間固定板。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の間隔で配置し、ベルト部材に取付
    けるための接続手段を設けたシュー部材と、 短いベルト単位体を前記シュー部材を介して接続して構
    成する無端状のベルト部材と、を用い、 前記ベルト部材を2条平行に配置し、前記シュー部材を
    ベルト部材に対して一定の間隔で取付けて構成すること
    を特徴とするクローラ装置。
  2. 【請求項2】 前記シュー部材は、金属製の本体に対し
    て走行面に当接する面に配置する弾性体と、 前記シュー本体の上部の中央部に突出させる一対の上面
    突起部材と、 前記上面突起部材の両側に配置するベルト部材との接続
    用の係合孔と、 を、有することを特徴とする請求項1に記載のクローラ
    装置。
  3. 【請求項3】 前記シュー部材に設けるベルト部材との
    接続用の係合孔を、前記シュー部材の巾方向に2列に設
    け、 直列に接続する2本のベルト単位体の端部を前記シュー
    部材を介して固定し、ベルトの接続を行うことを特徴と
    する請求項1に記載のクローラ装置。
  4. 【請求項4】 前記ベルト部材を構成するベルト単位体
    は、ゴム層の内部に巾方向に平行な補強部材を配置し、 前記ベルト単位体の中間部に設けるシュー部材との接続
    部および両端部には、前記シュー部材をベルト部材に固
    定するための接続手段を設けることを特徴とする請求項
    1に記載のクローラ装置。
  5. 【請求項5】 前記ベルト単位体の両端部に配置するシ
    ュー部材との接続手段には、固定板部材と座金部材とを
    重ねて配置し、 前記接続手段と内部補強部材とをゴム層の内部に埋設し
    て固定するとともに、 前記接続手段には、ベルト部材を厚さ方向に貫通し、シ
    ュー部材の係合孔に連通する孔を設けることを特徴とす
    る請求項1または4に記載のクローラ装置。
JP4156997A 1997-02-10 1997-02-10 クローラ装置 Pending JPH10218048A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4156997A JPH10218048A (ja) 1997-02-10 1997-02-10 クローラ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4156997A JPH10218048A (ja) 1997-02-10 1997-02-10 クローラ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10218048A true JPH10218048A (ja) 1998-08-18

Family

ID=12612086

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4156997A Pending JPH10218048A (ja) 1997-02-10 1997-02-10 クローラ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10218048A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4687261A (en) Tracks for track-laying vehicles
US6932442B2 (en) Elastic-bodied crawler
JP4828059B2 (ja) 弾性クローラ
US5362142A (en) Combination linkage type rubber crawler
WO2003000537A1 (fr) Vehicule a chenilles detachables
JP4567145B2 (ja) ゴムクローラ
DE60202762D1 (de) Raupenband für Kraftfahrzeuge
JPH10218048A (ja) クローラ装置
US2338819A (en) Separable track for self-laying track type vehicles
KR100592846B1 (ko) 전차의 분리형 고무트랙
US1100148A (en) Traction-engine.
JPH0612278U (ja) 弾性クローラ
JP2852798B2 (ja) ゴムクローラ装置
JPH04133878A (ja) 装軌車両のゴム履帯
JP2001063643A (ja) 建設機械の履帯構造
JP2508820Y2 (ja) ゴムクロ―ラベルト
JPH04345583A (ja) 装軌式車輌の履帯
JP3322375B2 (ja) 連結リンク式履帯ゴムシュー
JP4412786B2 (ja) 低騒音型鋼鉄履帯
JPS5936547Y2 (ja) 無限軌道帯構成ユニット
JPH09207836A (ja) リンク式ゴムクロ−ラ走行装置
JP4488575B2 (ja) 弾性クローラ
US2761744A (en) Self-laying vehicle track
JP6137946B2 (ja) クローラ走行装置
KR200343351Y1 (ko) 휠 굴삭기용 트랙체인