JPH10217595A - 輪転謄写印刷機 - Google Patents

輪転謄写印刷機

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JPH10217595A
JPH10217595A JP2715597A JP2715597A JPH10217595A JP H10217595 A JPH10217595 A JP H10217595A JP 2715597 A JP2715597 A JP 2715597A JP 2715597 A JP2715597 A JP 2715597A JP H10217595 A JPH10217595 A JP H10217595A
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JP
Japan
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ink
printing
margin
printing paper
detecting
Prior art date
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Pending
Application number
JP2715597A
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English (en)
Inventor
Hisataka Yashima
央宗 八島
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷用紙の最初の1枚または複数枚を印刷す
るとき、印刷用紙の先端余白長さを天地中央位置よりも
自動的に長くするように、天地移動手段を内部制御で調
整することにより、印刷用紙の最初の1枚または複数枚
の先端部の印刷ドラム表面への貼り付き、およびこれに
よる印刷用紙の巻き上がりを防ぐ。 【解決手段】 印刷用紙62に対して印刷画像形成部分
の天地移動を可能とする天地移動手段2を具備する孔版
印刷装置において、原稿60の先端画像を読み取り原稿
60の先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段1
を有し、印刷用紙62の最初の1枚または複数枚を印刷
するとき、内部制御装置10は、原稿余白長さ検出手段
1により検出された原稿先端余白長さ信号に応じて、印
刷用紙62の先端余白長さを自動的に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輪転謄写印刷機に
関する。
【0002】
【従来の技術】マスタを巻装する印刷ドラムと、この印
刷ドラムから印刷済みの印刷用紙の先端部を剥す排紙爪
および/またはエアナイフ等の剥離手段と、印刷用紙に
対して印刷画像形成部分の天地移動を可能とする天地移
動手段とを具備する輪転謄写印刷機として、簡便な孔版
印刷装置が知られている(例えば、特開平5−3057
07号、特公平6−28959号、特開平7−2666
82号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の孔版
印刷装置では、印刷用紙の最初の1枚(「版付け印刷」
によるものを含み、印刷画像の形成位置を確認したり調
整したりする「試し刷り印刷」によるものを含まない)
または複数枚を印刷したとき、印刷ドラムから印刷済み
の印刷用紙の先端部を剥す際に、次のような印刷用紙の
剥離不具合が発生することがあった。
【0004】例えば、前の印刷で印刷ドラムに巻装され
ていた製版済マスタの先端部にベタ画像の多い部分があ
るような場合、それを知らないで印刷用紙の先端余白長
さを長くするように天地移動手段で天地位置調整するこ
となくそのままの状態で印刷を再開したり、あるいは前
版のマスタを排版した後、これから印刷に使用する製版
済マスタ先端部の画像位置の印刷用紙に対する位置がそ
の先端余白部分を少なくする(先端余白長さを短くす
る)ような場合であって、天地移動手段で天地位置調整
することなくそのままで印刷をしたりする場合はもとよ
り、これらに加えて「版付け印刷」として印刷用紙の最
初の1枚を印刷するとき等に、印刷ドラムを低速で回転
させたりして印刷ドラム表面にインキを過分に供給して
しまうため、印刷用紙の先端部が印刷ドラム表面に貼り
付いてしまうことがあった。そのため、排紙爪および/
またはエアナイフ等の剥離手段が印刷用紙の先端部分に
作用することができず、剥離手段により剥離された印刷
用紙を搬送するための排紙ユニットに印刷用紙の先端を
受け渡すことがうまくいかなくなり、印刷用紙が印刷ド
ラム表面に貼り付いたまま1回転してしまい、次の印刷
用紙の印刷動作に進めなくなってしまう問題点があっ
た。このように印刷用紙が印刷ドラム表面に貼り付いた
まま1回転してしまい、次の印刷用紙の印刷動作に進め
なくなってしまう不具合現象を、以下、単に「印刷用紙
の巻き上がり」というときがある。
【0005】本発明は、上述の問題点を解消するために
なされたものであって、請求項1記載の発明の目的は、
印刷用紙の最初の1枚または複数枚を印刷するとき、天
地中央位置に対応した印刷用紙の先端余白長さよりもそ
の先端余白長さを自動的に長くするように、または印刷
用紙の先端余白長さが前の印刷で少なくなっていた場
合、天地位置標準にもどすか印刷用紙の先端余白長さを
自動的に長くするように天地移動手段を内部制御で調整
することにより、印刷用紙の最初の1枚または複数枚の
先端部の印刷ドラム表面への貼り付き、およびこれによ
る印刷用紙の巻き上がりを防ぐことにある。
【0006】請求項2記載の発明の目的は、原稿の先端
画像を読み取りその原稿の先端余白長さを検出する原稿
余白長さ検出手段により検出された原稿先端余白長さ信
号に応じて、原稿の天地先端部にベタ埋まり部等が多い
か少ないかを内部判断して、印刷用紙の先端余白長さを
自動的に調整することにより、印刷用紙の巻き上がりを
防ぐことにある。
【0007】請求項3記載の発明の目的は、印刷ドラム
廻りのインキまたは雰囲気温度を検出する温度検出手段
により検出された温度検出信号に応じて、インキの粘度
変化に基づくインキの滲み出し量の多少を間接的に内部
判断して、印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整する
ことにより、印刷用紙の巻き上がりを防ぐことにある。
【0008】請求項4記載の発明の目的は、印刷用紙廻
りの湿度を検出する湿度検出手段により検出された湿度
検出信号に応じて、水分の吸収度合いによる印刷用紙の
腰の強さの強弱を内部判断して、印刷用紙の先端余白長
さを自動的に調整することにより、印刷用紙の巻き上が
りを防ぐことにある。
【0009】請求項5記載の発明の目的は、輪転謄写印
刷機の放置時間を計時する計時手段により計時された放
置時間計時信号に応じて、印刷ドラム表面のインキの分
離具合を内部判断して、印刷用紙の先端余白長さを自動
的に調整することにより、印刷用紙の巻き上がりを防ぐ
ことにある。
【0010】請求項6記載の発明の目的は、インキ供給
手段のインキ粘度を検出するインキ粘度検出手段により
検出されたインキ粘度検出信号に応じて、インキの粘度
変化に基づくインキの滲み出し量の多少を確実に内部判
断して、印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整するこ
とにより、印刷用紙の巻き上がりを防ぐことにある。
【0011】請求項7記載の発明の目的は、上記各発明
の目的に加えて、構成が簡単で、かつ、内部制御のしや
すい天地移動手段を得ることにある。
【0012】請求項8記載の発明の目的は、上記各発明
の目的に加えて、剥離手段により印刷用紙の先端を確実
に剥がすことができるように、上記各発明の構成により
自動的に調整される印刷用紙の先端余白長さを設定する
ことにある。
【0013】請求項9記載の発明の目的は、試し刷り印
刷は印刷用紙の印刷画像形成位置の確認をすることを目
的とするものであるから、印刷用紙の最初の1枚は、版
付け印刷によるものを含ませることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために、請求項1記載の発明は、印刷用紙に対
して印刷画像形成部分の天地移動を可能とする天地移動
手段を具備する輪転謄写印刷機において、印刷用紙の最
初の1枚または複数枚を印刷するとき、上記印刷用紙の
先端余白長さを自動的に長くするように上記天地移動手
段を調整する余白調整手段を有することを特徴とする。
【0015】ここでいう天地移動手段とは、印刷用紙に
対する印刷画像の形成位置を用紙搬送方向とこれに対す
る反対方向との両方向、すなわち天地方向に移動させ得
る手段であり、次の4方式等をあげることができる。す
なわち、マスタに形成される穿孔画像部分を副走査方向
に移動させる方式と、製版済マスタが巻装されている印
刷ドラムを天地方向に移動させる方式と、印刷ドラムと
プレスローラ等の押圧手段との間に印刷用紙を搬送する
用紙搬送タイミングを変える方式と、この用紙搬送タイ
ミングを変えずに印刷ドラムの回転タイミングを変える
方式と、あるいはこれらを適宜組合せた方式等がある。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の輪
転謄写印刷機において、原稿の先端画像を読み取りその
原稿の先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段を
有し、上記余白調整手段は、上記原稿余白長さ検出手段
により検出された原稿先端余白長さ信号に応じて、上記
先端余白長さを自動的に調整することを特徴とする。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1記載の輪
転謄写印刷機において、印刷ドラム廻りのインキまたは
雰囲気温度を検出する温度検出手段を有し、上記余白調
整手段は、上記温度検出手段により検出された温度検出
信号に応じて、上記先端余白長さを自動的に調整するこ
とを特徴とする。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1記載の輪
転謄写印刷機において、上記印刷用紙廻りの湿度を検出
する湿度検出手段を有し、上記余白調整手段は、上記湿
度検出手段により検出された湿度検出信号に応じて、上
記先端余白長さを自動的に調整することを特徴とする。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項1記載の輪
転謄写印刷機において、上記輪転謄写印刷機の放置時間
を計時する計時手段を有し、上記余白調整手段は、上記
計時手段により計時された放置時間計時信号に応じて、
上記先端余白長さを自動的に調整することを特徴とす
る。
【0020】請求項6記載の発明は、請求項1記載の輪
転謄写印刷機において、マスタを巻装する印刷ドラム上
の上記マスタにインキを供給するインキ供給手段と、該
インキ供給手段のインキ粘度を検出するインキ粘度検出
手段とを有し、上記余白調整手段は、上記インキ粘度検
出手段により検出されたインキ粘度検出信号に応じて、
上記先端余白長さを自動的に調整することを特徴とす
る。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一つに記載の輪転謄写印刷機において、上記印
刷用紙の先端を当接して搬送可能なレジストローラと、
このレジストローラを回転駆動する駆動手段とを備え、
上記天地移動手段は、上記レジストローラと上記駆動手
段とを有することを特徴とする。
【0022】なお、駆動手段は、レジストローラの回転
制御を安定的、かつ、精度高く確実に行う点から、ステ
ッピングモータを用いることが好ましい。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項1ないし7
の何れか一つに記載の輪転謄写印刷機において、マスタ
を巻装する印刷ドラムから印刷済みの印刷用紙の先端部
を剥す剥離手段を有し、上記余白調整手段により自動的
に調整される上記先端余白長さが、上記剥離手段により
剥がせる程度に設定されていることを特徴とする。
【0024】ここで、剥離手段としては、排紙爪および
/またはエアナイフ等が用いられる。これらの排紙爪の
先端および/またはエアナイフから吐出される空気流
は、印刷ドラムの外周面上にインキの付着力により貼り
付いている印刷用紙における印刷画像形成面側の先端部
であって、印刷ドラムの外周面から少し剥がれた先端余
白剥離部分に作用するように位置決め設定されている。
これらの剥離手段が印刷用紙の先端部における先端余白
剥離部分に確実に作用して剥がすためには、先端余白剥
離部分の形成寸法は、通常、印刷ドラムの半径方向にお
ける印刷ドラム外周面から5mm以上離れて剥がれた剥
離高さ状態となるように形成されている必要がある。
【0025】したがって、余白調整手段により自動的に
調整される印刷用紙の先端余白長さは、剥離手段により
剥がせる程度に設定されており、さらに具体的には先端
余白剥離部分の剥離高さが5mm以上20mm以内の状
態となるように、上記の諸パラメータ(原稿の先端余白
長さ、温・湿度等の環境条件、放置時間等の装置の使用
条件あるいはインキ粘度そのもの等)の何れか一つのパ
ラメータを単独で変化させることよる、またはこれらの
パラメータの適宜の組合わせでそれらのパラメータを変
化させることによる実験等によって予め決定される。
【0026】請求項9記載の発明は、請求項1ないし8
の何れか一つに記載の輪転謄写印刷機において、上記印
刷用紙の最初の1枚は、試し刷り印刷によるものを含ま
ず、版付け印刷によるものを含むことを特徴とする。
【0027】ここで、「版付け印刷」とは、製版された
製版済マスタまたは製版されていないマスタを巻装して
その各マスタに対して印刷用紙をプレスローラ等の押圧
手段で押し付けながら印刷ドラムの外周面にインキを十
分に供給して、インキの粘性による付着力により製版済
マスタまたは製版されていないマスタを印刷ドラムの外
周面に確実に密着・貼着し、印刷ドラムより印刷用紙へ
のインキの転移をより確実にするための最初の1枚の印
刷動作をいうが、本発明では前者の製版済マスタを巻装
して行う版付け印刷のみを対象としている。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明に係る輪転謄写印刷機は、
印刷用紙の巻き上がりを防止するために、印刷用紙に対
して印刷画像形成部分の天地移動を可能とする天地移動
手段を具備し、印刷用紙の最初の1枚または複数枚を印
刷するとき、印刷用紙の先端余白長さを自動的に長くす
るように天地移動手段を調整する余白調整手段を有する
ことを特徴とするものである。
【0029】そして、印刷用紙の巻き上がりの要因系の
中でも特にそれに対して影響度の高い原稿の先端余白長
さ、温・湿度等の環境条件、放置時間等の装置の使用条
件あるいはインキ粘度そのもの等の諸パラメータに着目
し、これらの諸パラメータの検出値に応じて、剥離手段
により剥がせる程度に印刷用紙の先端余白長さを自動的
に調整する新規な制御構成を有する。そのために、本発
明に係る輪転謄写印刷機は、上記課題を解決するための
手段に記載した諸制御構成を具備するものである。
【0030】また、実際の環境条件あるいは使用条件を
考慮して、その必要性および用途に応じてより木目細か
く印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整したいのであ
れば、上記の各パラメータを適宜組合わせ、各々のパラ
メータの検出信号に応じて、印刷用紙の先端余白長さを
自動的に調整する余白調整手段を有する制御構成を適宜
設定することが好ましい。これを例示すると、「印刷用
紙に対して印刷画像形成部分の天地移動を可能とする天
地移動手段を具備する輪転謄写印刷機において、印刷用
紙の最初の1枚または複数枚を印刷するとき、」を後述
する各制御構成の共通文章として、以下のとおりであ
る。
【0031】1.原稿の先端画像を読み取りその原稿の
先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、印刷
ドラム廻りのインキまたは雰囲気温度を検出する温度検
出手段と、上記原稿余白長さ検出手段により検出された
原稿先端余白長さ信号と上記温度検出手段により検出さ
れた温度検出信号とに応じて、印刷用紙の先端余白長さ
を自動的に調整する余白調整手段とを有する制御構成で
ある。
【0032】2.原稿の先端画像を読み取りその原稿の
先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、上記
印刷用紙廻りの湿度を検出する湿度検出手段と、上記原
稿余白長さ検出手段により検出された原稿先端余白長さ
信号と上記湿度検出手段により検出された湿度検出信号
とに応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整す
る余白調整手段とを有する制御構成である。
【0033】3.原稿の先端画像を読み取りその原稿の
先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、上記
輪転謄写印刷機の放置時間を計時する計時手段と、上記
原稿余白長さ検出手段により検出された原稿先端余白長
さ信号と上記計時手段により計時された放置時間計時信
号とに応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整
する余白調整手段とを有する制御構成である。
【0034】4.原稿の先端画像を読み取りその原稿の
先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、マス
タを巻装する印刷ドラム上の上記マスタにインキを供給
するインキ供給手段と、該インキ供給手段のインキ粘度
を検出するインキ粘度検出手段と、上記原稿余白長さ検
出手段により検出された原稿先端余白長さ信号と上記イ
ンキ粘度検出手段により検出されたインキ粘度検出信号
とに応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整す
る余白調整手段とを有する制御構成である。
【0035】5.原稿の先端画像を読み取りその原稿の
先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、印刷
ドラム廻りのインキまたは雰囲気温度を検出する温度検
出手段と、上記印刷用紙廻りの湿度を検出する湿度検出
手段と、上記原稿余白長さ検出手段により検出された原
稿先端余白長さ信号と上記温度検出手段により検出され
た温度検出信号と上記湿度検出手段により検出された湿
度検出信号とに応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動
的に調整する余白調整手段とを有する制御構成である。
【0036】6.原稿の先端画像を読み取りその原稿の
先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、印刷
ドラム廻りのインキまたは雰囲気温度を検出する温度検
出手段と、上記輪転謄写印刷機の放置時間を計時する計
時手段と、上記原稿余白長さ検出手段により検出された
原稿先端余白長さ信号と上記温度検出手段により検出さ
れた温度検出信号と上記計時手段により計時された放置
時間計時信号とに応じて、印刷用紙の先端余白長さを自
動的に調整する余白調整手段とを有する制御構成であ
る。
【0037】7.原稿の先端画像を読み取りその原稿の
先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、上記
印刷用紙廻りの湿度を検出する湿度検出手段と、上記輪
転謄写印刷機の放置時間を計時する計時手段と、上記原
稿余白長さ検出手段により検出された原稿先端余白長さ
信号と上記湿度検出手段により検出された湿度検出信号
と上記計時手段により計時された放置時間計時信号とに
応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整する余
白調整手段とを有する制御構成である。
【0038】8.原稿の先端画像を読み取りその原稿の
先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、上記
印刷用紙廻りの湿度を検出する湿度検出手段と、マスタ
を巻装する印刷ドラム上の上記マスタにインキを供給す
るインキ供給手段と、該インキ供給手段のインキ粘度を
検出するインキ粘度検出手段と、上記原稿余白長さ検出
手段により検出された原稿先端余白長さ信号と上記湿度
検出手段により検出された湿度検出信号と上記インキ粘
度検出手段により検出されたインキ粘度検出信号とに応
じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整する余白
調整手段とを有する制御構成である。
【0039】9.原稿の先端画像を読み取りその原稿の
先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、上記
輪転謄写印刷機の放置時間を計時する計時手段と、マス
タを巻装する印刷ドラム上の上記マスタにインキを供給
するインキ供給手段と、該インキ供給手段のインキ粘度
を検出するインキ粘度検出手段と、上記原稿余白長さ検
出手段により検出された原稿先端余白長さ信号と上記計
時手段により計時された放置時間計時信号と上記インキ
粘度検出手段により検出されたインキ粘度検出信号とに
応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整する余
白調整手段とを有する制御構成である。
【0040】10.原稿の先端画像を読み取りその原稿
の先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、印
刷ドラム廻りのインキまたは雰囲気温度を検出する温度
検出手段と、上記印刷用紙廻りの湿度を検出する湿度検
出手段と、上記輪転謄写印刷機の放置時間を計時する計
時手段と、上記原稿余白長さ検出手段により検出された
原稿先端余白長さ信号と上記温度検出手段により検出さ
れた温度検出信号と上記湿度検出手段により検出された
湿度検出信号と上記計時手段により計時された放置時間
計時信号とに応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的
に調整する余白調整手段とを有する制御構成である。
【0041】11.原稿の先端画像を読み取りその原稿
の先端余白長さを検出する原稿余白長さ検出手段と、上
記印刷用紙廻りの湿度を検出する湿度検出手段と、上記
輪転謄写印刷機の放置時間を計時する計時手段と、マス
タを巻装する印刷ドラム上の上記マスタにインキを供給
するインキ供給手段と、該インキ供給手段のインキ粘度
を検出するインキ粘度検出手段と、上記原稿余白長さ検
出手段により検出された原稿先端余白長さ信号と上記湿
度検出手段により検出された湿度検出信号と上記計時手
段により計時された放置時間計時信号と上記インキ粘度
検出手段により検出されたインキ粘度検出信号とに応じ
て、印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整する余白調
整手段とを有する制御構成である。
【0042】12.印刷ドラム廻りのインキまたは雰囲
気温度を検出する温度検出手段と、上記印刷用紙廻りの
湿度を検出する湿度検出手段と、上記温度検出手段によ
り検出された温度検出信号と上記湿度検出手段により検
出された湿度検出信号とに応じて、印刷用紙の先端余白
長さを自動的に調整する余白調整手段とを有する制御構
成である。
【0043】13.印刷ドラム廻りのインキまたは雰囲
気温度を検出する温度検出手段と、上記輪転謄写印刷機
の放置時間を計時する計時手段と、上記温度検出手段に
より検出された温度検出信号と上記計時手段により計時
された放置時間計時信号とに応じて、印刷用紙の先端余
白長さを自動的に調整する余白調整手段とを有する制御
構成である。
【0044】14.印刷ドラム廻りのインキまたは雰囲
気温度を検出する温度検出手段と、上記印刷用紙廻りの
湿度を検出する湿度検出手段と、上記輪転謄写印刷機の
放置時間を計時する計時手段と、上記温度検出手段によ
り検出された温度検出信号と上記湿度検出手段により検
出された湿度検出信号と上記計時手段により計時された
放置時間計時信号とに応じて、印刷用紙の先端余白長さ
を自動的に調整する余白調整手段とを有する制御構成で
ある。
【0045】15.上記印刷用紙廻りの湿度を検出する
湿度検出手段と、上記輪転謄写印刷機の放置時間を計時
する計時手段と、上記湿度検出手段により検出された湿
度検出信号と上記計時手段により計時された放置時間計
時信号とに応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的に
調整する余白調整手段とを有する制御構成である。
【0046】16.上記印刷用紙廻りの湿度を検出する
湿度検出手段と、マスタを巻装する印刷ドラム上の上記
マスタにインキを供給するインキ供給手段と、該インキ
供給手段のインキ粘度を検出するインキ粘度検出手段
と、上記湿度検出手段により検出された湿度検出信号と
上記インキ粘度検出手段により検出されたインキ粘度検
出信号とに応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的に
調整する余白調整手段とを有する制御構成である。
【0047】17.上記印刷用紙廻りの湿度を検出する
湿度検出手段と、上記輪転謄写印刷機の放置時間を計時
する計時手段と、マスタを巻装する印刷ドラム上の上記
マスタにインキを供給するインキ供給手段と、該インキ
供給手段のインキ粘度を検出するインキ粘度検出手段
と、上記湿度検出手段により検出された湿度検出信号と
上記計時手段により計時された放置時間計時信号と上記
インキ粘度検出手段により検出されたインキ粘度検出信
号とに応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整
する余白調整手段とを有する制御構成である。
【0048】18.上記輪転謄写印刷機の放置時間を計
時する計時手段と、マスタを巻装する印刷ドラム上の上
記マスタにインキを供給するインキ供給手段と、該イン
キ供給手段のインキ粘度を検出するインキ粘度検出手段
と、上記計時手段により計時された放置時間計時信号と
上記インキ粘度検出手段により検出されたインキ粘度検
出信号とに応じて、印刷用紙の先端余白長さを自動的に
調整する余白調整手段とを有する制御構成である。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照して詳細に
説明する。各実施例に亘り、同一の機能および形状等を
有する構成部品等については、同一符号を付すことによ
りその説明をできるだけ省略する。まず、図1を参照し
て、本発明が適用される輪転謄写印刷機としての感熱孔
版印刷装置の全体構成と孔版印刷プロセスについて説明
する。
【0050】図1において、符号100は感熱デジタル
製版式の孔版印刷装置を示し、符号50は孔版印刷装置
1の本体フレームを示す。この孔版印刷装置100にお
いては、本体フレーム50の上部にある、符号80で示
す部分は原稿読取部を構成し、その下方の符号90で示
す部分は製版給版部、その左側に符号21で示す部分は
多孔性円筒状の印刷ドラム、その左の符号70で示す部
分は排版部、製版給版部90の下方の符号30で示す部
分は給紙部、印刷ドラム21の下方の符号20で示す部
分は印刷部、本体フレーム50の左下方の符号40で示
す部分は排紙部を、それぞれ示している。
【0051】次に、この孔版印刷装置100の動作につ
いてその細部構成を含めて以下に説明する。先ず、原稿
読取部80の上部に配置された原稿載置台(図示せず)
に、印刷すべき画像を持った原稿60を載置し、図示し
ない製版スタートキーを押す。この製版スタートキーの
押下に伴い、先ず排版工程が実行される。すなわち、こ
の状態においては、印刷ドラム21の外周面に前回の印
刷で使用された使用済マスタ61bが装着されたまま残
っている。
【0052】印刷ドラム21が反時計回り方向に回転
し、印刷ドラム21外周面の使用済マスタ61bの後端
部が排版剥離ローラ対71a,71bに近づくと、同ロ
ーラ対71a,71bは回転しつつ一方の排版剥離ロー
ラ71bで使用済マスタ61bの後端部をすくい上げ、
これにより印刷ドラム21の外周面より剥離された使用
済マスタ61bは、排版剥離ローラ対71a,71bの
左方に配設された排版コロ対73a,73bと排版剥離
ローラ対71a,71bとの間に掛け渡された排版搬送
ベルト対72a,72bで矢印方向Y1へ搬送されつつ
排版ボックス74内へ排出され、使用済マスタ61bが
印刷ドラム21の外周面から完全に引き剥がされて排版
工程が終了する。このとき印刷ドラム21は反時計回り
方向への回転を続けている。剥離排出された使用済マス
タ61bは、その後、圧縮板75により排版ボックス7
4の内部で圧縮される。
【0053】排版工程と並行して、原稿読取部80が作
動して原稿読み取りが行われる。すなわち、図示しない
原稿載置台に載置された複数枚の原稿60は、その最下
位の原稿60が原稿繰り出しローラ81で繰り出され、
分離ローラ対82a,82bで1枚の原稿のみに分離さ
れ、前搬送ローラ対83a,83bおよび後搬送ローラ
対84a,84bのそれぞれの回転により矢印方向Y2
から矢印方向Y3に搬送されつつ画像読み取りに供され
る。
【0054】原稿60の画像読み取りは、原稿60がコ
ンタクトガラス85の定位置上を自動搬送されつつ、光
源86により照明された原稿60の表面からの反射光
を、走査ミラー87aおよび光路折り返しミラー87
b,87cで反射させ、結像レンズ88を通して、CC
D(電荷結合素子)から成る画像センサ89に入射させ
ることにより行なわれる。その画像が読み取られた原稿
60は原稿排紙台80A上に排出される。画像センサ8
9で光電変換された電気信号は、本体フレーム50内の
図示しないアナログ/デジタル(A/D)変換基板に入
力されてデジタル画像信号に変換され、さらに製版制御
装置(図示せず)により製版のための各種の制御処理が
なされる。
【0055】一方、この画像読み取り動作と並行して、
デジタル信号化された画像情報に基づき製版および給版
工程が行われる。すなわち、製版給版部90の所定部位
に感熱性孔版マスタ61(以下、単に「マスタ61」と
いう)が繰り出し可能にセットされたロール状のマスタ
ロール61Aから引き出され、サーマルヘッド91にマ
スタ61を介して押し付けられているプラテンローラ9
2の回転によりマスタ搬送路の下流側に搬送される。こ
のように搬送されるマスタ61に対して、サーマルヘッ
ド91にライン状に並んだ多数の微小な発熱素子が、上
記A/D変換基板および上記製版制御装置から送られて
くるデジタル画像信号に応じて各々選択的に発熱し、発
熱した発熱素子に接触しているマスタ61の熱可塑性樹
脂フィルムが溶融穿孔される。このように、画像情報に
応じたマスタ61の位置選択的な溶融穿孔により、画像
情報が穿孔パターンとして書き込まれる。
【0056】画像情報が書き込まれて製版された製版済
マスタ61aの先端は、送りローラ対93a,93bに
より印刷ドラム21の外周部側へ向かって送り出され、
図示しないガイド部材により進行方向を下方へ変えら
れ、図示されているように給版位置状態にある印刷ドラ
ム21の拡開したマスタクランパ22へ向かって垂れ下
がる。このとき印刷ドラム21は、上記した排版工程に
より使用済マスタ61bを既に除去されている。
【0057】そして、製版済マスタ61aの先端が、一
定のタイミングでマスタクランパ22によりクランプさ
れると、印刷ドラム21は時計回り方向に回転しつつ外
周面に製版済マスタ61aを徐々に巻きつけていく。一
版分の製版済マスタ61aの製版が終了したと上記製版
制御装置で判断されると、製版済マスタ61aの後端部
がカッタ95の作動により一定の長さに切断される。
【0058】一版分の製版済マスタ61aが印刷ドラム
21の外周面に巻装されると製版および給版工程が終了
し、印刷工程が開始される。先ず、給紙台51上に積載
された印刷用紙62の内の最上位の1枚が、給紙コロ3
1および分離コロ対32a,32bにより分離・搬送さ
れ、レジストローラ対33a,33b(以下、説明の簡
単化のため、単に「レジストローラ33」と言い替え
る)に向けて矢印方向Y4に送り出され、さらにレジス
トローラ33により印刷ドラム21の回転と同期した所
定のタイミングで印刷部20における印刷ドラム21と
プレスローラ23との間に送られる。送り出された印刷
用紙62が、印刷ドラム21とプレスローラ23との間
にくると、印刷ドラム21の外周面下方に離間していた
プレスローラ23が上方に移動されることにより、印刷
ドラム21の外周面に巻装された製版済マスタ61aに
押圧される。こうして、印刷ドラム21の多数の開孔部
から滲み出たインキの粘性による付着力によって、製版
済マスタ61aが印刷ドラム21の外周面上に密着する
と同時に、さらに製版済マスタ61aの穿孔部分からイ
ンキが滲み出し、この滲み出たインキが印刷用紙62の
表面に転移されて、印刷画像が形成される。
【0059】なお、印刷ドラム21の周速度は、レジス
トローラ33の周速度よりも少し速く設定されている。
このとき、印刷ドラム21の内周側では、インキ供給デ
ィストリビュータ28からインキローラ25とドクタロ
ーラ26との間に形成されたインキ溜り27にインキが
供給され、インキローラ25が、印刷ドラム21の回転
方向と同一方向に、かつ、印刷ドラム21の回転速度と
同期して回転しながら内周面に転接することにより、イ
ンキが印刷ドラム21の内周側に供給される。なお、イ
ンキとしては、黒色インキであって、W/O型のエマル
ジョンインキを用いている。
【0060】印刷部20において印刷画像が形成された
印刷用紙62は、排紙爪41の印刷用紙62の先端部へ
の接近・剥離動作およびエアナイフ47の作動により吹
き出される空気流によって、印刷ドラム21から剥がさ
れ、吸引用ファン45の作動により吸引されつつ、吸着
排紙入口ローラ42および吸着排紙出口ローラ43に掛
け渡された搬送ベルト44の反時計回り方向の回転によ
り、矢印方向Y5に排紙台52へ向かって搬送され、排
紙台52上に順次排出積載される。このようにしていわ
ゆる「版付け印刷」が終了する。
【0061】次に、図示しないテンキーで印刷枚数をセ
ットし、図示しない印刷スタートキーを押下すると上記
版付けと同様の工程で、給紙、印刷および排紙の各工程
がセットした印刷枚数分繰り返して行なわれ、孔版印刷
の全工程が終了する。
【0062】ここで、周知の構成ではあるが、本発明の
構成に係る剥離手段である上記した排紙爪41およびエ
アナイフ47ならびに給紙部30のレジストローラ33
廻りおよび天地移動手段等の構成内容について述べてお
く。排紙爪41およびエアナイフ47の構成としては、
例えば特開昭62−142677号公報の第1図等に記
載されているものと同様のものがそれぞれ用いられてい
る。なお、上記孔版印刷装置100においては、排紙爪
41およびエアナイフ47の両方を用いたが、これに限
らず、排紙爪41またはエアナイフ47の何れか一方を
用いた装置であっても勿論よい。
【0063】図1において、符号2は天地移動手段を示
す。天地移動手段2は、印刷用紙62に対して画像形成
部分の天地移動を可能とする機能を有し、具体的には印
刷ドラム21とプレスローラ23との間に印刷用紙62
を搬送する用紙搬送タイミングを変える方式を用いてい
る。天地移動手段2は、ドラム位置センサ3、レジスト
ローラ33およびレジスト駆動モータ34から主に構成
されている。
【0064】ドラム位置センサ3は、印刷ドラム21の
外周上方近傍の本体フレーム50に設けられている。ド
ラム位置センサ3は、例えば周知の透過形光学センサか
らなり、印刷ドラム21の外周側部に取付けられた遮光
片(図示せず)と選択的に係合することによりその回転
位置を検出するものである。
【0065】レジストローラ33は、上側のレジストロ
ーラ33aが動力伝達用の被動ギヤ(図示せず)が取付
けられた駆動ローラであり、下側のレジストローラ33
bが従動ローラである。レジストローラ33aの上記被
動ギヤは、これに噛合する駆動ギヤが取付けられた駆動
手段としてのレジスト駆動モータ34に連結されてい
て、レジスト駆動モータ34の回転駆動により回転され
る。レジスト駆動モータ34は、ステッピングモータか
らなる。
【0066】レジストローラ33aの上記被動ギヤとロ
ーラ軸(図示せず)との間には、ワンウェイクラッチが
介装されていて、レジスト駆動モータ34の所定時間の
回転駆動によりレジストローラ33が所定時間だけ回転
されることにより、印刷用紙62の先端が印刷ドラム2
1とプレスローラ23との間まで搬送されてくると、上
記したようにその周速度が少し速めに設定されている印
刷ドラム21の回転動作に引っ張られて搬送されるよう
になっている。それ故に、印刷用紙62の後端に至るま
で、レジスト駆動モータ34を回転駆動させることによ
りレジストローラ33を回転させる必要はない。
【0067】なお、上記したようにレジストローラ33
の回転タイミングを一定にして、印刷ドラム21の回転
タイミングを変更することにより、印刷用紙62に対す
る画像形成位置を調整することも勿論可能である。
【0068】用紙搬送タイミングを変える方式を用いた
天地移動手段2による用紙搬送過程において、印刷ドラ
ム21の回転と同期をとる場合の動作は、次のようであ
る。給紙コロ31および分離コロ対32a,32bの回
転により分離・搬送されてきた1枚の印刷用紙62の先
端は、停止状態にあるレジストローラ33に一度付き当
てられ、その後、レジスト駆動モータ34を回転駆動さ
せることによりレジストローラ33が回転され、印刷用
紙62先端があるタイミングで印刷ドラム21とプレス
ローラ23との間に搬送される。このあるタイミングに
より、印刷用紙62に対する画像形成位置を調整するこ
とができる。すなわち、レジストローラ33の回転タイ
ミングを速めれば、印刷用紙62の先端はそれだけ速く
印刷ドラム21とプレスローラ23との間に搬送される
ので、印刷用紙62に対する画像形成位置は相対的に天
地後方へ移動して、印刷用紙62の先端余白長さは長く
なる。これとは逆に、レジストローラ33の回転タイミ
ングを遅くすれば、印刷用紙62の先端はそれだけ遅く
印刷ドラム21とプレスローラ23との間に搬送される
ので、印刷用紙62に対する画像形成位置は相対的に天
地前方へ移動して、印刷用紙62の先端余白長さは短く
なる。
【0069】なお、レジストローラ33の駆動方式は、
上記方式に限らず、例えば特開平8−59031号公報
の図3等に記載されているように、印刷ドラム21に機
械的にカム、セクタギヤ等で連結・接続して、印刷ドラ
ム21を回転させるメインモータ等の駆動力で回転させ
てもよい。
【0070】また、天地移動手段としては、上記各方式
に限らず、製版済マスタが巻装されている印刷ドラムを
天地方向に移動させる方式を用いたものを用いてもよ
い。
【0071】(実施例1)次に、図1〜図3を参照し
て、本発明に係る実施例1について説明する。実施例1
は、図2に示すように、原稿60の先端画像を読み取り
その原稿60の先端余白長さを検出する原稿余白長さ検
出手段1と、この原稿余白長さ検出手段1により検出さ
れた原稿先端余白長さ信号に応じて、原稿60の先端余
白長さを自動的に調整する余白調整手段としての内部制
御装置10とを有し、これらの新規な制御構成を孔版印
刷装置100の上記構成に付加したものである。
【0072】原稿余白長さ検出手段1は、原稿60の画
像を読み取りその原稿60の画像情報を記憶するプレス
キャン用メモリ1Aを備えた周知の技術手段が用いられ
ている。この技術手段としては、例えば特開昭63−2
23975号公報に記載されている画像の輪郭抽出方式
に係る技術、あるいは特開昭63−224468号公報
に記載されているような領域指定シートを用いる技術が
利用される。すなわち、原稿60の画像を原稿読取部8
0でプレスキャンすることにより、原稿余白長さ検出手
段1のプレスキャン用メモリ1A(図2のみに示す)に
その画像情報を一時記憶し、その原稿60の先端余白長
さを検出するものである。
【0073】内部制御装置10は、CPU(中央演算処
理装置)11、図示しないI/O(入出力)ポート及び
ROM(読み出し専用記憶装置)12、RAM(読み書
き可能な記憶装置)13等を備え、それらが図示しない
信号バスによって接続された構成を有するマイクロコン
ピュータからなる。なお、図2に示されているブロック
図において、1点鎖線で囲んで示すサーミスタ5、2点
鎖線で囲んで示す湿度センサ7、破線で囲んで示すイン
キ粘度検出手段121,121A,121Bおよび内部
制御装置10に内蔵されているタイマ14の各制御構成
要素は、本実施例1では使用されないものを表す。
【0074】内部制御装置10のCPU11は、上記入
力ポートを介してドラム位置センサ3に電気的に接続さ
れていて、ドラム位置センサ3により検出されたドラム
回転位置信号を受信する。また、CPU11は、上記入
力ポートを介して原稿余白長さ検出手段1に電気的に接
続されていて、印刷用紙62の最初の1枚または複数枚
を印刷するとき、原稿余白長さ検出手段1により検出さ
れた原稿先端余白長さ信号を受信する。そして、内部制
御装置10のCPU11は、上記出力ポートを介してレ
ジスト駆動モータ34に電気的に接続されていて、印刷
用紙62の最初の1枚または複数枚を印刷するとき、原
稿余白長さ検出手段1により検出された原稿先端余白長
さ信号に応じて、印刷用紙62の先端余白長さを自動的
に長くするようにレジスト駆動モータ34を調整・制御
する指令信号を送信する。以下、説明の簡明化を図るた
め、内部制御装置10のCPU11を、単に内部制御装
置10というときがある。
【0075】内部制御装置10内のROM12には、前
もって実験等により求められた次に述べるようなデータ
マップ(図示せず)が予め記憶されている。このデータ
マップは、原稿余白長さ検出手段1により検出される原
稿60の原稿先端余白長さと、この原稿先端余白長さの
一々の数値に対応して、排紙爪41およびエアナイフ4
7からなる剥離手段により印刷用紙62の先端を剥がせ
る程度に設定された印刷用紙62の先端余白長さとの実
験データに基づいて、設定されたものである。さらに具
体的には、上記データマップは、原稿余白長さ検出手段
1により検出される原稿60の原稿先端余白長さの一々
の数値と、剥離手段により印刷用紙62の先端を剥がせ
る程度に設定すべき印刷用紙62の先端余白長さとなる
ようにレジスト駆動モータ34を起動させる回転起動タ
イミングとを定めたものである。
【0076】このデータマップは、この実施例1におい
ては、温・湿度等の環境条件、装置の放置時間等の使用
条件、プレスローラ23の押圧条件を一定とした条件で
あって、かつ、印刷ドラム21の回転速度を版付け印刷
時の超低速(例えば10rpm)とした条件の下で、原
稿60の原稿先端余白長さをパラメータとして取られて
いる。
【0077】例えば、原稿60における天地方向の先端
部にベタ埋まり部が多いような場合に、印刷用紙62の
天地方向の画像形成位置を何ら調整せず、そのままの状
態で印刷を行ったようなときには、版付け印刷等により
印刷用紙62の天地前方でもある印刷用紙62の先端部
にインキが過分に供給されて、上述したように印刷用紙
62の巻き上がりが発生しやすいものとなる。したがっ
てこのようなときには、内部制御装置10は、印刷用紙
62の先端余白長さを自動的に長くするようにレジスト
駆動モータ34の回転起動タイミングを調整・制御する
のであり、また、原稿60における天地方向の先端部に
ベタ埋まり部が無くて文字画像のみがあるような場合で
あっても、印刷用紙62の巻き上がり発生を防ぐべく、
あたかもベタ埋まり部があるかのように見なして安全サ
イドに、印刷用紙62の先端余白長さを自動的に長くす
るようにレジスト駆動モータ34の回転起動タイミング
を調整・制御する。
【0078】したがって、原稿60の原稿先端余白長さ
が、標準的な原稿60の原稿先端余白長さよりも短い場
合には、印刷用紙62の巻き上がりを防止するために設
定された、標準的な印刷用紙62の先端余白長さを与え
るべく設定された天地中央位置よりも印刷用紙62の先
端余白長さを長くするためのレジスト駆動モータ34の
回転起動タイミングが定められ、これとは逆に原稿60
における天地方向の先端部にベタ埋まり部等が無く原稿
60の原稿先端余白長さが、標準的な原稿60の原稿先
端余白長さよりも長い場合には、天地標準位置でもある
天地中央位置に対応した印刷用紙62の先端余白長さを
そのままとするためのレジスト駆動モータ34の回転起
動タイミングが定められており、これらの実験・関係デ
ータがデータマップとして予めROM12に記憶されて
いる。
【0079】内部制御装置10内のRAM13は、CP
U11での計算結果を一時記憶したり、ドラム位置セン
サ3からのドラム回転位置信号、および原稿余白長さ検
出手段1からの原稿先端余白長さ信号を随時記憶したり
してこれら信号の入出力を行う。
【0080】上述したように、印刷用紙62に対する画
像形成部分の天地方向への移動調整は、レジスト駆動モ
ータ34の回転起動タイミングを調整・制御することに
帰着され、レジストローラ33の回転起動タイミングを
調整し、もって印刷用紙62の先端余白長さを調整する
ものである。図3には、レジスト駆動モータ34の回転
起動タイミングの調整・制御によりレジストローラ33
の回転起動タイミングを調整する制御内容が示されてい
る。同図から分かるように、横軸に印刷ドラム21の1
回転を1サイクルとした時間軸を取り、縦軸に印刷ドラ
ム21の回転動作に対応してドラム位置センサ3により
検出される印刷ドラム21の回転位置に係る信号データ
タイミングを取り、これに対応して印刷用紙62の先端
余白長さを標準値とする場合に相当する天地中央位置と
するためのレジストローラ33の回転起動タイミング、
印刷用紙62の先端余白長さを標準値よりも長くする場
合に相当する先端余白大とするためのレジストローラ3
3の回転起動タイミング、印刷用紙62の先端余白長さ
を標準値よりも短くする場合に相当する先端余白小とす
るためのレジストローラ33の回転起動タイミングをそ
れぞれ取ってある。
【0081】内部制御装置10の内部制御により、レジ
スト駆動モータ34の回転起動タイミングを調整・制御
してレジストローラ33の回転タイミングを速めれば、
印刷用紙62の先端はそれだけ速く印刷ドラム21とプ
レスローラ23との間に搬送されるので、印刷用紙62
に対する画像形成位置は相対的に天地後方へ移動して、
印刷用紙62の先端余白長さは長くなる。これとは逆
に、レジストローラ33の回転タイミングを遅くすれ
ば、印刷用紙62の先端はそれだけ遅く印刷ドラム21
とプレスローラ23との間に搬送されるので、印刷用紙
62に対する画像形成位置は相対的に天地前方へ移動し
て、印刷用紙62の先端余白長さは短くなる。
【0082】すなわち、印刷ドラム21の回転位置をド
ラム位置センサ3で検出し、それに合わせて原稿余白長
さ検出手段1により検出された原稿先端余白長さ信号に
応じて、レジスト駆動モータ34のオン/オフ回転起動
タイミングの制御を内部制御装置10で行うことによ
り、レジストローラ33の回転起動タイミングを個々に
決めて、印刷用紙62の先端余白長さを自動的に調整す
るのである。
【0083】(実施例2)次に、図1〜図4を参照し
て、本発明に係る実施例2について説明する。実施例2
は、実施例1に対して、原稿余白長さ検出手段1に代え
て、図2および図4に示すように印刷ドラム21内部の
インキ溜り27の温度を検出する温度検出手段としての
サーミスタ5(図2では1点鎖線で囲んで示す)を有す
ること、および内部制御装置10に代えて、サーミスタ
5により検出された温度検出信号としてのインキ温度検
出信号に応じて、印刷用紙62の先端余白長さを自動的
に調整する内部制御装置10Aを有することのみ相違す
る。
【0084】内部制御装置10A内のROM12Aに
は、サーミスタ5により検出されたインキ温度検出信号
に応じて、印刷用紙62の先端余白長さを自動的に調整
するための関係データが、前もって実験等により求めら
れており、次に述べるようなデータマップ(図示せず)
として予め記憶されている。このデータマップは、サー
ミスタ5により検出されるインキ温度に対応して予め設
定されたインキ粘度と、排紙爪41およびエアナイフ4
7からなる剥離手段により印刷用紙62の先端を剥がせ
る程度に設定された印刷用紙62の先端余白長さとの実
験データに基づいて、設定されたものである。さらに具
体的には、上記データマップは、サーミスタ5により検
出されるインキ温度に対応して予め設定されたインキ粘
度の一々の数値と、剥離手段により印刷用紙62の先端
を剥がせる程度に設定すべき印刷用紙62の先端余白長
さとなるようにレジスト駆動モータ34を起動させる回
転起動タイミングとを定めたデータマップである。
【0085】このデータマップは、この実施例2におい
ては、インキ温度を除く湿度等の環境条件および装置の
放置時間等の使用条件ならびに原稿60の先端余白長さ
を略一定の条件とし、プレスローラ23の押圧を一定と
した条件であって、かつ、印刷ドラム21の回転速度を
版付け印刷時の超低速(例えば10rpm)とした条件
の下で、インキ温度をパラメータとして取られている。
【0086】例えば、インキ温度をパラメータとしてイ
ンキ粘度を比較した場合、そのインキ温度が相対的に高
い場合はインキ粘度が低く、インキが軟らかくて流動性
の高い状態にあるので、印刷ドラム21の開孔部および
製版済マスタ61aの穿孔部分から滲み出るインキの滲
み出し量が増大して、印刷用紙62の画像形成部分に対
するインキの付着力が増大する。これにより、印刷用紙
62の天地方向の画像形成位置を何ら調整せず、そのま
まの状態で印刷を行ったようなときには、版付け印刷等
により印刷用紙62の天地前方でもある印刷用紙62の
先端部にインキが過分に供給されてしまい、上述したよ
うな印刷用紙62の巻き上がりが発生しやすいものとな
る。
【0087】逆に、そのインキ温度が相対的に低い場合
はインキ粘度が高く、インキが硬くて流動性の低い状態
にあるので、印刷ドラム21の開孔部および製版済マス
タ61aの穿孔部分から滲み出るインキの滲み出し量が
減少して、印刷用紙62の画像形成部分に対するインキ
の付着力が減少するため、印刷用紙62の天地方向の画
像形成位置を何ら調整せず、そのままの状態で印刷を行
ったようなときでも、版付け印刷等により印刷用紙62
の天地前方でもある印刷用紙62の先端部にインキが過
分に供給されてしまうことが減少して、上述したような
印刷用紙62の巻き上がりが発生しにくいものとなる。
【0088】実施例2は、このようにインキ温度を検出
することにより、間接的にインキ粘度の高低が印刷用紙
62の付着力に与える影響度合いを考慮して、内部制御
装置10Aが、サーミスタ5により検出されたインキ温
度検出信号に応じて、印刷用紙62の先端余白長さを自
動的に調整するものである。レジスト駆動モータ34の
回転起動タイミングの調整・制御によりレジストローラ
33の回転起動タイミングを調整する動作内容は、図3
を参照して説明したとおりであり、重複説明を避けるた
めその説明を省略する。
【0089】なお、インキ温度検出に代えて、雰囲気温
度を検出してもよい。 (実施例3)次に、図1〜図3および図5を参照して、
本発明に係る実施例3について説明する。実施例3は、
実施例1に対して、原稿余白長さ検出手段1に代えて、
図2および図5に示すように、給紙部30における印刷
用紙62廻りの湿度を検出する湿度検出手段としての湿
度センサ7(図2では2点鎖線で囲んで示す)を有する
こと、および内部制御装置10に代えて、湿度センサ7
により検出された湿度検出信号に応じて、印刷用紙62
の先端余白長さを自動的に調整する内部制御装置10B
を有することのみ相違する。
【0090】湿度センサ7は、給紙部30に載置されて
いる印刷用紙62廻りの湿度を検知することにより、さ
らに詳細には給紙台51上に積載された印刷用紙62の
水分吸収度合いに基づく印刷用紙62の腰の強さを間接
的に検知するために、給紙台51近傍に配置されてい
る。湿度センサ7は、周知の高分子抵抗式からなるもの
が用いられている。
【0091】内部制御装置10B内のROM12Bに
は、湿度センサ7により検出された給紙部30における
印刷用紙62廻りの湿度検出信号に応じて、印刷用紙6
2の先端余白長さを自動的に調整するための関係データ
が前もって実験等により求められていて、次に述べるよ
うなデータマップ(図示せず)として予め記憶されてい
る。このデータマップは、湿度センサ7により検出され
る湿度検出値と、排紙爪41およびエアナイフ47から
なる剥離手段により印刷用紙62の先端を剥がせる程度
に設定すべき印刷用紙62の先端余白長さとなるように
レジスト駆動モータ34を起動させる回転起動タイミン
グとを定めたものである。
【0092】このデータマップは、この実施例3におい
ては、上記湿度を除く温度等の環境条件および装置の放
置時間等の使用条件ならびに原稿60の先端余白長さを
略一定の条件とし、プレスローラ23の押圧を一定とし
た条件であって、かつ、印刷ドラム21の回転速度を版
付け印刷時の超低速(例えば10rpm)とした条件の
下で、インキ温度をパラメータとして取られている。
【0093】湿度の高低度合いは、給紙台51上に積載
された印刷用紙62の水分吸収度合いと略比例的関係に
あり、その印刷用紙62の水分吸収度合いは、印刷用紙
62の腰の強さの強弱と相関関係のあることが実験的に
データとして裏付けられている。例えば、給紙台51上
に積載された印刷用紙62廻りの湿度をパラメータとし
て印刷用紙62の腰の強さを比較した場合、その湿度が
相対的に高い場合は印刷用紙62の水分吸収度合いが多
くなることで、印刷用紙62の腰の強さが弱くなるの
で、印刷ドラム21の開孔部および製版済マスタ61a
の穿孔部分から滲み出るインキの付着力に対する抵抗が
小さくなる。これにより、印刷用紙62の天地方向の画
像形成位置を何ら調整せず、そのままの状態で印刷を行
ったようなときには、版付け印刷等により印刷用紙62
の先端部にインキが過分に供給されてしまうことと相ま
って、上述したような印刷用紙62の巻き上がりが発生
しやすいものとなる。
【0094】逆に、その湿度が相対的に低い場合は印刷
用紙62の水分吸収度合いが少なくなることで、印刷用
紙62の腰の強さが強くなるので、印刷ドラム21の開
孔部および製版済マスタ61aの穿孔部分から滲み出る
インキの付着力に対抗する抵抗が強くなり、上述したよ
うな印刷用紙62の巻き上がりが発生しにくいものとな
る。
【0095】実施例3は、このように給紙部30におけ
る印刷用紙62廻りの湿度を検出することにより、間接
的に印刷用紙62の腰の強さの強弱に与える影響度合い
を考慮して、内部制御装置10Bが、湿度センサ7によ
り検出された湿度検出信号に応じて、印刷用紙62の先
端余白長さを自動的に調整するものである。レジスト駆
動モータ34の回転起動タイミングの調整・制御により
レジストローラ33の回転起動タイミングを調整する動
作内容は、図3を参照して説明したとおりであり、重複
説明を避けるためその説明を省略する。
【0096】(実施例4)次に、図1〜図3を参照し
て、本発明に係る実施例3について説明する。実施例4
は、実施例1に対して、原稿余白長さ検出手段1に代え
て、図2に示すように孔版印刷装置100の放置時間を
計時する計時手段としてのタイマ14を有すること、お
よび内部制御装置10に代えて、タイマ14により計時
された放置時間計時信号に応じて、印刷用紙62の先端
余白長さを自動的に調整する内部制御装置10Cを有す
ることのみ相違する。
【0097】タイマ14は、内部制御装置10C内に内
蔵されている周知の構成のものであり、この実施例4で
は孔版印刷装置100のメイン電源のオフから次にオン
稼働されるまでの孔版印刷装置100の非作動時間でも
ある放置時間を計時する機能を有し、内部制御装置10
Cの指令により駆動される。
【0098】内部制御装置10C内のROM12Cに
は、タイマ14により計時された放置時間計時信号に応
じて、印刷用紙62の先端余白長さを自動的に調整する
ための関係データが前もって実験等により求められてい
て、次に述べるようなデータマップ(図示せず)として
予め記憶されている。このデータマップは、タイマ14
により検出される放置時間値と、排紙爪41およびエア
ナイフ47からなる剥離手段により印刷用紙62の先端
を剥がせる程度に設定すべき印刷用紙62の先端余白長
さとなるようにレジスト駆動モータ34を起動させる回
転起動タイミングとを定めたデータマップである。
【0099】このデータマップは、この実施例4におい
ては、温・湿度等の環境条件および原稿60の先端余白
長さを略一定の条件とし、プレスローラ23の押圧を一
定とした条件であって、かつ、印刷ドラム21の回転速
度を版付け印刷時の超低速(例えば10rpm)とした
条件の下で、孔版印刷装置100の放置時間をパラメー
タとして取られている。
【0100】孔版印刷装置100の放置時間の長短は、
印刷ドラム21の外周表面部位のインキの分離具合(い
わゆるインキの緩みであって、W/O型エマルジョンイ
ンキが水とその他顔料および結着剤等との成分に分離さ
れる現象)の大小による見かけ上のインキ流動性の増
減、および印刷用紙62への水分浸透による腰の強さの
強弱と相関関係がある。例えば、孔版印刷装置100の
放置時間をパラメータとして、インキの分離による見か
け上のインキの流動性の高低および印刷用紙62への水
分浸透による腰の強さの強弱を比較した場合、その放置
時間が日数を単位として相対的に長い場合(但し、1日
〜5日程度の範囲であり、これ以上長く放置された時に
は、今度はインキ成分中の水分の蒸発によりインキの流
動性が逆に低く、インキ粘度が高くなってしまう)に
は、見かけ上のインキ流動性の増大および印刷用紙62
への水分浸透による腰の強さの低下を招く。これによ
り、印刷用紙62の天地方向の画像形成位置を何ら調整
せず、そのままの状態で印刷を行ったようなときには、
版付け印刷等により印刷用紙62の先端部にインキが過
分に供給されてしまうこととも相まって、上述したよう
な印刷用紙62の巻き上がりが発生しやすいものとな
る。
【0101】逆に、その放置時間が日数を単位として相
対的に短い場合には、見かけ上のインキ流動性が低くお
よび印刷用紙62への水分浸透による腰の強さの低下が
抑えられるので、上述したような印刷用紙62の巻き上
がりが発生しにくいものとなる。
【0102】実施例4は、このように孔版印刷装置10
0の放置時間を計時することにより、間接的にインキの
分離による見かけ上のインキの流動性の高低および印刷
用紙62への水分浸透による腰の強さの強弱に与える影
響度合いを考慮して、内部制御装置10Cが、タイマ1
4により計時された放置時間計時信号に応じて、印刷用
紙62の先端余白長さを自動的に調整するものである。
レジスト駆動モータ34の回転起動タイミングの調整・
制御によりレジストローラ33の回転起動タイミングを
調整する動作内容は、図3を参照して説明したとおりで
あり、重複説明を避けるためその説明を省略する。
【0103】(実施例5)次に、図1〜図3および図6
〜図9を参照して、本発明に係る実施例5について説明
する。実施例5は、実施例2に対して、印刷ドラム21
内部のインキ溜り27の温度を検出するサーミスタ5に
代えて、図6〜図9に示すように印刷ドラム21内部に
おけるインキ供給手段19のインキ粘度を検出するイン
キ粘度検出手段121(図2では破線で囲んで示す)を
有すること、および内部制御装置10Aに代えて、イン
キ粘度検出手段121により検出されたインキ粘度検出
信号に応じて、印刷用紙62の先端余白長さを自動的に
調整する内部制御装置10Dを有することのみ相違す
る。
【0104】インキ粘度検出手段121は、この構成自
体が新規な技術を含んでいるため、以下、詳細にその内
容を説明する。インキ粘度検出手段121は、図6〜図
8に示すように、インキ供給手段19のドクタローラ2
6下方におけるインキローラ25のインキ塗布面にイン
キ層を介して接触するインキ粘度検出ローラ116と、
インキ粘度検出ローラ116を一定の回転速度で回転す
るローラ駆動手段としてのインキ粘度検出モータ117
と、インキ粘度検出モータ117に電力を供給する電源
としての駆動電源119と、駆動電源119からインキ
粘度検出モータ117に供給される電流値Iを検出する
電流値検出手段125とから主に構成される。
【0105】この実施例5におけるインキ粘度検出手段
121は、図7に示すように、駆動電源119からイン
キ粘度検出モータ117に供給される電流値Iの変化を
検出することによってインキの粘度を検出することを特
徴とするものである。
【0106】インキ供給手段19は、図1を参照してそ
の構成の一部を孔版印刷装置100の動作とともに説明
したが、図6を参照して詳しく述べると、印刷ドラム2
1の内周面にインキを供給するインキローラ25と、こ
のインキローラ25と微小間隙をあけて平行に配置さ
れ、インキローラ25との間に断面楔形状のインキ溜り
27を形成するドクタローラ26と、インキ溜り27へ
インキを供給するインキ供給ディストリビュータ28と
から構成される。符号29は、インキ溜り27のインキ
量を検知するインキ量検知センサの一部を示しており、
インキ量検知センサ29は、インキ溜り27のインキに
インキ検知針部を浸漬して静電容量式にそのインキ量を
検知する周知のものである。上記各図において、インキ
溜り27を梨地模様で示す。
【0107】インキ供給手段19廻りの構成は、例えば
特開平5−229243号公報の図2および図7に記載
されているものと略同様であって、インキローラ25お
よびドクタローラ26は、支軸24の左右両端部に垂下
された一対のインキローラ側板にそれぞれ回転可能に支
持されている。インキは、色によってもそのインキの含
有成分である顔料等の組成およびその量により各々の流
動性、換言すれば各々のインキの粘度が異なるが、以下
の説明を簡明にする点から、上記した黒色インキについ
てのみ説明することとする。
【0108】インキ粘度検出ローラ116は、その外周
部がアルミニウムやステンレススチール等の合金ででき
ていて、その軸線方向に亘る全外周面が所定範囲内の表
面粗さとなるように均一に仕上げられている。インキ粘
度検出ローラ116は、さらに詳しく述べると、インキ
ローラ25とドクタローラ26との近接部におけるイン
キローラ25の回転方向下流側の上記インキ塗布面に上
記インキ層を介して接触すべく配置されている。インキ
粘度検出ローラ116は、インキローラ25の軸線方向
と平行に、かつ、インキローラ25の長さ方向に延在し
て設けられている。インキ粘度検出ローラ116の一端
は、軸を介してインキ粘度検出モータ117の出力軸1
17a端に連結されていて、出力軸117aは左側の上
記インキローラ側板に軸受(図示せず)を介して回動自
在に支持されている。インキ粘度検出ローラ116の他
端は、軸を介して、右側の上記インキローラ側板に軸受
(図示せず)を介して回動自在に支持されている。イン
キ粘度検出ローラ116は、インキ粘度検出モータ11
7によって、ドクタローラ26の回転方向と同じ回転方
向に回転される。
【0109】インキ粘度検出モータ117は、DCモー
タでなり、左側の上記インキローラ側板の外側壁に固設
されている。駆動電源119としては、直流電源を用い
ている。
【0110】駆動電源119からインキ粘度検出モータ
117に供給される電流値Iの変化を検出する方式とし
ては、図7に示すように、駆動電源119およびインキ
粘度検出モータ117に加えて、一定値の電気抵抗を有
する電圧値変換手段126としての基準抵抗Rを設けて
閉回路とすることにより、駆動電源119、インキ粘度
検出モータ117および基準抵抗Rからなる一つの直流
回路が形成されている。この一つの直流回路の全体構成
が、駆動電源119からインキ粘度検出モータ117に
供給される電流値Iを計測する一つの計測器としての機
能を有しており、いわば電流値検出手段125として機
能する。
【0111】基準抵抗Rの両端子間には、インキ粘度検
出モータ117に供給される電流値Iが基準抵抗Rを流
れるときに発生する電圧値(V=IR)を測定する電圧
検出器127が設けられている。この電圧検出器127
により、インキ粘度検出モータ117に供給される電流
値Iが基準抵抗Rを流れるときに発生する電圧値(V=
IR)を測定することで、電流値Iの変化が電圧値とし
て読み取られる。この電圧検出器127には、アナログ
量としての電圧値をデジタル量としての電圧値に変換す
るA/Dコンバータ128が接続されていて、A/Dコ
ンバータ128により上記電圧値がデジタル信号に変換
されインキ粘度検出信号となる。このA/Dコンバータ
128は、内部制御装置10DのCPU11に接続され
ていて、デジタル信号に変換されたインキ粘度検出信号
がCPU11内に取り込まれるようになっている。
【0112】なお、図7に示した直流回路は、インキ粘
度検出モータ117を駆動する駆動回路の一部を構成し
ているが、CPU11による指令信号に基づいて、駆動
電源119からインキ粘度検出モータ117へ供給する
電流をオン/オフ制御するサイリスタ等の半導体スイッ
チング素子(図示せず)が設けられていることはいうま
でもない。
【0113】インキ粘度検出ローラ116を一定の回転
速度で回転させるインキ粘度検出モータ117の回転速
度制御の構成は、図8に示すように、インキ粘度検出モ
ータ117の回転速度ムラを検出するための、インキ粘
度検出モータ117の出力軸117aに設けられたエン
コーダ117Eと、エンコーダ117Eにより検出され
た上記回転速度ムラに係る検出値に応じて、インキ粘度
検出モータ117をしてインキ粘度検出ローラ116を
一定の回転速度で回転させるように駆動電源119の出
力電流値を制御する定速制御回路123とから主に構成
されている。エンコーダ117Eは、磁気式のロータリ
エンコーダからなり、インキ粘度検出モータ117に内
蔵されているものである。
【0114】この回転速度制御の動作は、以下のように
なる。インキ粘度検出モータ117の回転速度ムラ(イ
ンキ粘度検出ローラ116の一定の回転速度からのズレ
量をいう)がエンコーダ117Eで検出されると、その
検出値に応じて定速制御回路123により、インキ粘度
検出モータ117をしてインキ粘度検出ローラ116を
一定の回転速度で回転させるように駆動電源119の出
力電流値が制御され、インキ粘度検出モータ117に随
時フィードバックされるようになっている。この一連の
フィードバック制御回路により、インキ粘度検出モータ
117をしてインキ粘度検出ローラ116を一定の回転
速度で回転させることが可能となる。
【0115】すなわち、インキの粘度が低い場合には、
インキローラ25のインキ塗布面に上記インキ層を介し
て接触しているインキ粘度検出ローラ116の回転負荷
トルクが小さくなり、これによりインキ粘度検出モータ
117の回転速度が速くなるので、これを補償するため
に駆動電源119からの出力電流(電圧)値が減少す
る。これと反対に、インキの粘度が高い場合には、イン
キ粘度検出ローラ116の回転負荷トルクが大きくな
り、これによりインキ粘度検出モータ117の回転速度
が遅くなるので、これを補償すべく駆動電源119から
の出力電流(電圧)値が増加する。したがって、この電
流(電圧)値の変化を検出することで、インキ粘度の変
化を捕えることができる。
【0116】なお、エンコーダ117Eは、上記のもの
に限らず、図10を借りて示すような、スリット円板を
有するフォトロータリエンコーダからなる回転数検出セ
ンサ170および上記スリット円板を挾み付けるパルス
検知センサ171からなる周知のものであってもよい。
この場合のインキ粘度検出モータ117の定回転速度制
御は、回転数検出センサ170およびパルス検知センサ
171の協働により検出されたインキ粘度検出モータ1
17の回転数を、内部制御装置10DのCPU11に随
時フィードバックしつつ、インキ粘度検出モータ117
の回転速度を定速度制御するものである。
【0117】また、インキ粘度検出モータ117の定回
転速度制御は、上記した定回転速度制御による各利点を
望まなくてよいのであれば上記のものに限らず、周知の
電子ガバナー方式によるものや、あるいはタコジェネレ
ータを用いた周知の速度制御回路方式によるもの等であ
ってもよいことはいうまでもない。
【0118】上述した内容に着目して、黒色インキにつ
いて実験したところ、図9に示すようなインキ粘度とイ
ンキ粘度検出モータ出力電圧とに係る相関データを得
た。インキ粘度検出モータ出力電圧は、図2に示すブロ
ック図の信号としてはインキ粘度検出信号として総括的
に表されている。図9において、横軸には電圧検出器1
27で検出されるインキ粘度検出モータ出力電圧V
[V]が、縦軸にはインキ粘度η[Pa・s]がそれぞ
れとられている。
【0119】インキ粘度は、コーンプレート型粘度計
(HAAKE社製)を用いて、ずり速度100[l/
s]で測定している。なお、このときのずり速度の値
は、孔版印刷装置内のインキ粘度検出手段の構成に合わ
せて、最適な値を実験にて求めればよい。このようにし
て例えば、あるインキの環境温度23℃、相対湿度65
%でのインキ粘度とインキ粘度検出モータ出力電圧とに
係る相関データを得る場合には、まず、コーンプレート
型粘度計にて粘度を測定し、測定後、このインキ粘度が
既知のインキサンプルを同環境状態にて本実施例5の構
造を有する孔版印刷装置100に入れて、孔版印刷装置
100を動作させると共にインキ粘度検出モータ117
を作動させ、そのときに電圧検出器127で検出された
インキ粘度検出信号としてのインキ粘度検出モータ出力
電圧V[V]を測定し、グラフにプロットする。このよ
うにして、各インキごとに環境や使用状態等で変化した
インキの粘度を測定していき、対応するインキ粘度検出
モータ出力電圧V[V]を、順次測定しプロットしたと
ころ、図9に示すようなインキ粘度とインキ粘度検出モ
ータ出力電圧値との相関データが得られた。この相関デ
ータからも分かるように、インキ粘度η[Pa・s]と
インキ粘度検出モータ出力電圧V[V]とは、略比例的
関係にあるといえる。
【0120】なお、実際の孔版印刷装置で、一定量のイ
ンキをインキ溜り27に常に確保することは、現在の技
術では困難であると予想されるため、本実施例5におい
ては、インキがドクタローラ26によりインキローラ2
5外周面上で一定の厚みのインキ層に計量された後に、
インキ粘度検出ローラ116により印刷ドラム21内周
面にできるだけ近い部分のインキであるインキローラ2
5外周面上のインキ層のインキの粘度を検出する構成と
した。
【0121】次に、インキ粘度検出手段121を内蔵し
た孔版印刷装置100の動作について、簡単に説明す
る。まず、オペレータが印刷スタートキー(図示せず)
を押下することにより、印刷スタート信号が送信され、
印刷ドラム21が時計回り方向に回転される。この印刷
ドラム21の回転と同時に、インキローラ25も同方向
に同期して回転され、インキ量検知センサ29の作動に
よりインキ溜り27のインキ量が検知されることで、イ
ンキ供給ポンプが作動され、インキ供給ディストリビュ
ータ28から所定量に達するまでインキの供給が行われ
る。そして、インキ量検知センサ29によりインキ溜り
27のインキが所定量になったことが検知されると、イ
ンキ粘度検出モータ117が上述したように一定の回転
速度でドクタローラ26の回転方向と同じ回転方向に回
転駆動される。
【0122】図7および図8を参照して述べたように、
インキの粘度が低い場合には、インキローラ25のイン
キ塗布面にインキ層を介して接触しているインキ粘度検
出ローラ116の回転負荷トルクが小さくなり、これに
よりインキ粘度検出モータ117の回転速度が速くなる
ので、これを補償するために駆動電源119からインキ
粘度検出モータ117に流れ込む電流値Iが減少する。
これとは逆に、インキの粘度が高い場合には、インキ粘
度検出ローラ116の回転負荷トルクが大きくなり、こ
れによりインキ粘度検出モータ117の回転速度が遅く
なるので、これを補償すべく駆動電源119からインキ
粘度検出モータ117に流れ込む電流値Iが増加する。
この電流値Iは、電流値検出手段125の電圧値変換手
段126で電圧値に変換され、この電圧値は電圧検出器
127で検出され、A/Dコンバータ128によりデジ
タル信号に変換されインキ粘度検出信号として、内部制
御装置10DのCPU11に上記入力ポートを介して入
力・取り込まれる。
【0123】したがって、このインキ粘度検出手段12
1によれば、上記構成により、電流値の変化を検出する
ことによってインキの粘度を検出するので、印刷直前に
おけるインキの粘度を検出することができる。加えて、
インキの粘度を、直接測定せずに電流値検出手段による
電流値の変化を検出することで簡単に検出・測定するこ
とができる利点もある。
【0124】内部制御装置10D内のROM12Dに
は、インキ粘度検出手段121により検出されたインキ
粘度検出信号に応じて、印刷用紙62の先端余白長さを
自動的に調整するための関係データが、前もって実験等
により求められており、次に述べるようなデータマップ
(図示せず)として予め記憶されている。このデータマ
ップは、インキ粘度検出手段121により検出されたイ
ンキ粘度と、排紙爪41およびエアナイフ47からなる
剥離手段により印刷用紙62の先端を剥がせる程度に設
定された印刷用紙62の先端余白長さとの実験データに
基づいて、設定されたものである。さらに具体的には、
上記データマップは、インキ粘度検出手段121により
検出されるインキ粘度の一々の数値と、剥離手段により
印刷用紙62の先端を剥がせる程度に設定すべき印刷用
紙62の先端余白長さとなるようにレジスト駆動モータ
34を起動させる回転起動タイミングとの関係を定めた
ものである。
【0125】このデータマップは、この実施例5におい
ては、温・湿度等の環境条件および装置の放置時間等の
使用条件にかかわらず、原稿60の先端余白長さを一定
の値に設定し、プレスローラ23の押圧を一定とした条
件であって、かつ、印刷ドラム21の回転速度を版付け
印刷時の超低速(例えば10rpm)とした条件の下
で、インキ粘度をパラメータとして取られている。
【0126】例えば、インキ粘度そのものをパラメータ
としてインキ粘度を比較した場合、実施例2でも触れた
ようにそのインキ粘度が低い場合には、インキが軟らか
くて流動性の高い状態にあるので、印刷ドラム21の開
孔部および製版済マスタ61aの穿孔部分から滲み出る
インキの滲み出し量が増大して、印刷用紙62の画像形
成部分に対するインキの付着力が増大する。これによ
り、印刷用紙62の天地方向の画像形成位置を何ら調整
せず、そのままの状態で印刷を行ったようなときには、
版付け印刷等により印刷用紙62の天地前方でもある印
刷用紙62の先端部にインキが過分に供給されてしま
い、上述したような印刷用紙62の巻き上がりが発生し
やすいものとなる。
【0127】逆に、そのインキ粘度が高い場合には、イ
ンキが硬くて流動性の低い状態にあるので、印刷ドラム
21の開孔部および製版済マスタ61aの穿孔部分から
滲み出るインキの滲み出し量が減少して、印刷用紙62
の画像形成部分に対するインキの付着力が減少するた
め、印刷用紙62の天地方向の画像形成位置を何ら調整
せず、そのままの状態で印刷を行ったようなときでも、
版付け印刷等により印刷用紙62の天地前方でもある印
刷用紙62の先端部にインキが過分に供給されてしまう
ことも減少して、上述したような印刷用紙62の巻き上
がりが発生しにくいものとなる。
【0128】実施例5は、このように印刷直前における
インキ粘度そのものを検出することにより、インキ粘度
の高低が印刷用紙62の付着力に与える影響度合いを考
慮して、内部制御装置10Dが、インキ粘度検出手段1
21により検出されたインキ粘度検出信号に応じて、印
刷用紙62の先端余白長さを自動的に調整するものであ
る。レジスト駆動モータ34の回転起動タイミングの調
整・制御によりレジストローラ33の回転起動タイミン
グを調整する動作内容は、図3を参照して説明したとお
りであり、重複説明を避けるためその説明を省略する。
【0129】(変形例1)図6、図11および図12を
参照して、実施例5の変形例1について簡単に述べる。
この変形例1は、上記実施例5に対して、インキ粘度検
出手段121に代えてインキ粘度検出手段121Aを有
することのみ相違する。インキ粘度検出手段121A
は、インキ粘度検出手段121に対して、図6、図11
および図12に示すように、駆動電源119からインキ
粘度検出モータ117に供給される電流値を検出する電
流値検出手段125を除去したことおよび駆動電源11
9の電圧を検出する電圧値検出手段127Aを設けた構
成であることのみ相違する。なお、図11において、符
号rは駆動電源119の内部抵抗を示す。
【0130】したがって、この変形例1におけるインキ
粘度検出手段121Aは、駆動電源119によりインキ
粘度検出モータ117に加えられる電圧値Vの変化を検
出することによってインキの粘度を検出することを特徴
とするものであり、実施例5と実質的な構成が略同一で
あって自明であるため、重複説明を避ける上からその詳
細な説明を省略する。
【0131】変形例1によれば、インキ供給手段19の
ドクタローラ26下方におけるインキローラ25のイン
キ塗布面にインキ層を介して接触するインキ粘度検出ロ
ーラ116と、インキ粘度検出ローラ116を一定の回
転速度で回転するローラ駆動手段としてのインキ粘度検
出モータ117と、インキ粘度検出モータ117に電力
を供給する電源としての駆動電源119と、この駆動電
源119によりインキ粘度検出モータ117に加えられ
る電圧値を検出する電圧値検出手段127Aを有するイ
ンキ粘度検出手段121Aにより、電圧値の変化を検出
することによってインキの粘度を検出するので、印刷直
前におけるインキの粘度を検出することができる。加え
て、インキの粘度を、直接測定せずに電圧値検出手段に
よる電圧値の変化を検出することで簡単に検出・測定す
ることができる利点もある。
【0132】(変形例2)図6、図10および図13を
参照して、本発明の変形例2について述べる。この変形
例2は、上記実施例5に対して、インキ粘度検出手段1
21に代えてインキ粘度検出手段121Bを有すること
のみ相違する。インキ粘度検出手段121Bは、インキ
粘度検出手段121に対して、図7に示す制御構成から
電流値検出手段125、A/Dコンバータ128および
駆動電源119を除去すると共に、図10に示すよう
に、回転数検出センサ170(以下、単に「エンコーダ
170」というときがある)、パルス検知センサ171
および駆動電源119に代えて定電流駆動電源(図示せ
ず)を付加したことのみ相違する。
【0133】すなわち、インキ粘度検出手段121B
は、インキ供給手段19のドクタローラ26下方におけ
るインキローラ25のインキ塗布面にインキ層を介して
接触するインキ粘度検出ローラ116と、このインキ粘
度検出ローラ116を一定のトルクで回転するローラ駆
動手段としてのインキ粘度検出モータ117と、このイ
ンキ粘度検出モータ117をして一定の上記トルクで回
転駆動させる定電流を供給する定電流電源としての定電
流駆動電源(図示せず)と、インキ粘度検出ローラ11
6の回転速度を検出するローラ速度検出手段としてのエ
ンコーダ170およびパルス検知センサ171とから主
に構成される。
【0134】本変形例2におけるインキ粘度検出手段1
21Bは、インキ粘度検出ローラ116の回転速度の変
化を検出することによってインキの粘度を検出すること
を特徴とするものである。
【0135】エンコーダ170は、インキ粘度検出ロー
ラ116の同軸である出力軸117aに固設された、ス
リット円板を有する光学式ロータリエンコーダである。
パルス検知センサ171は、エンコーダ170と協働し
てパルスを発生するための、エンコーダ170の上記ス
リット円板を所定の間隔をもって挾み付けるフォトイン
タラプタ形の光学センサであり、パルス発生器としての
機能を有する。そして、CPU11は、パルス検知セン
サ171から発生するパルスの変化、すなわち上記実施
例5におけるインキ粘度検出信号よりも高い精度を有す
るパルス数信号に基づいてインキの粘度を検出する。
【0136】次に、実施例5と相違する点を中心に動作
を簡明に述べる。定電流駆動電源から常時一定の電流
が、インキ粘度検出モータ117に供給されるので、イ
ンキ粘度検出モータ117は一定のトルク(回転力)で
回転される。インキ粘度検出モータ117の回転速度
は、インキの粘度の相違による負荷によって変化し、こ
の回転速度の変化が、エンコーダ170とパルス検知セ
ンサ171との協働で発生するパルス数の変化によって
捕えられる。換言すれば、インキの粘度の相違による負
荷により、インキ粘度検出モータ117の回転速度が変
化すると、エンコーダ170とパルス検知センサ171
との協働で発生するパルス幅(周波数)が変化するた
め、これによりインキの粘度の変化を捕えることがで
き、パルス数信号としてCPU11に出力される。
【0137】この場合の、インキ粘度に対する上記パル
ス数との相関データとしては、図9に示す相関データに
おいて横軸にとられたインキ粘度検出モータ出力電圧V
[V]に代えて、図13に示すようにパルス数(周波
数)を示すインキ粘度検出モータ出力パルス値PM[p
ps]のデータを横軸にとって対応させればよい。
【0138】したがって、この変形例2のインキの粘度
検出方式によれば、印刷直前におけるインキの粘度を検
出することができる。加えて、インキの粘度を、直接測
定せずにインキ粘度検出ローラ116の回転速度の変化
を検出することによってインキの粘度を検出するので、
より細かなインキ粘度の変化を検出でき、印刷中であっ
てもその検出がより高い精度で可能となる。さらに、実
施例5や変形例1等のように電流値Iや電圧値Vのよう
なアナログ信号を検出する場合に比べて、電気的ノイズ
の発生等がなく、検出時間が早く精度も高い利点もあ
る。
【0139】インキ粘度検出モータ117は、コスト
面、大きさおよび重量面等から並びに騒音の減少化およ
びコンパクト化を図るために、DCモータが望ましい
が、これに限らず、ステッピングモータ、ACサーボモ
ータ等が使用可能であれば、より高精度のインキの粘度
検出が可能となる。
【0140】ここで、実施例5、変形例1および2の利
点について述べておく。インキ粘度検出ローラ116が
図6や図10等に示されている部位、すなわちインキロ
ーラ25とドクタローラ26との近接部におけるインキ
ローラ25の回転方向下流側の上記インキ塗布面に上記
インキ層を介して接触すべく配置されていることによ
り、次の利点がある。インキ粘度検出ローラは、そのロ
ーラの回転によってインキの粘度の相違による負荷を検
知するため、測定対象(インキ層)は常に一定条件であ
ることが望ましい。そこで、インキ粘度検出ローラを図
6や図10等に示されている部位に設置すれば、ドクタ
ローラ26によって膜厚が一定のインキ層を測定できる
ため、検出精度がより高くなるとともに、インキローラ
25とドクタローラ26との協働により計量されインキ
ローラ25に付与されるインキ供給に影響を与えること
がない利点もある。インキ粘度検出ローラ116が、イ
ンキローラ25におけるインキ塗布面にインキ層を介し
て接触すべく配置されているので、上記各利点に加え
て、印刷部位により近い部位のインキの粘度を検出する
ことができる。
【0141】インキ粘度検出ローラの配設部位は、図6
や図10に実線および破線で示されているインキ粘度検
出ローラ116に限らず、印刷ドラム21の端縁部の非
印刷部位に対応したインキローラ25の範囲内におけ
る、インキローラ25とドクタローラ26との近接部に
おけるインキローラ25の回転方向下流側の上記インキ
塗布面の上記インキ層にインキが十分に確保されている
ような装置にあっては、例えば図10を借りて同図に仮
想線で併記したような部位に配設したインキ粘度検出ロ
ーラ116Xであってもよい。その符号に括弧を付した
インキ粘度検出ローラ116Xは、インキ粘度検出ロー
ラ116に対して長さが短くかつコンパクトに構成され
ている。インキ粘度検出ローラ116Xは、印刷ドラム
21の端縁部の非印刷部位に対応したインキローラ25
とドクタローラ26との近接部におけるインキローラ2
5の回転方向下流側の上記インキ塗布面に上記インキ層
を介して接触すべく配置されている。インキ粘度検出ロ
ーラ116Xの一端は、軸を介してインキ粘度検出モー
タ117の出力軸117a端に連結されていて、出力軸
117aは左側の上記インキローラ側板に軸受(図示せ
ず)を介して回動自在に支持されている。
【0142】本発明に係るインキ粘度検出手段は、上記
実施例5および変形例1および2等のインキ粘度検出手
段121,121A,121Bに限らず、インキ粘度検
出ローラを図6や図10等に示されている部位に設置し
たことによる上記利点を望まなくてもよいのであれば、
以下のような構成のものであってもよい。すなわち、上
記実施例5および変形例1および2等の各インキ粘度検
出手段121,121A,121Bの構成からインキ粘
度検出ローラ116,116Xを除去すると共に、イン
キ供給手段19のドクタローラ26に、インキ粘度検出
ローラ116の機能を付与したもの、換言すればインキ
供給手段19のドクタローラ26が、インキ粘度検出ロ
ーラ116を兼ねているものであってもよい。これによ
り、独自にインキ粘度検出ローラを設ける必要がないの
で、上記各利点に加えて装置の部品点数を減らして装置
を簡素化することができる利点もある。
【0143】本発明の粘度検出手段は、上記実施例5お
よび上記各変形例等における各インキ粘度検出手段12
1,121A,121Bのインキ粘度検出ローラ11
6,116X、あるいはドクタローラ26が、インキ粘
度検出ローラ116を兼ねているものを用いるものに限
らず、インキ供給ポンプの負荷変動を検出したり、ある
いはインキ供給ポンプを駆動するインキポンプ駆動用モ
ータへの電流値の変化や電圧値の変化等を検出すること
によるものであってもよい。
【0144】また、本発明のインキ供給手段は、上記し
たインキ供給手段19に限定されず、例えば特開平7−
17013号公報に示されているような印刷ドラムの外
側からインキを供給する構成の印刷装置にも適用するこ
とができることはいうまでもない。
【0145】また、本発明に係るインキ粘度検出手段
は、上記実施例および変形例等に限定されず、インキの
粘度の検出精度がそれほど要求されないのであれば、イ
ンキ粘度検出ローラ116に代えて、インキ溜り27の
インキ内に浸漬する非常に小さな回転ローラ、あるいは
インキ溜り27のインキ内に浸漬する非常に小さなスク
リュウで構成されたインキ粘度検出部材であってもよ
い。
【0146】また、実際の環境条件あるいは使用条件を
考慮してより木目細かく印刷用紙の先端余白長さを自動
的に調整したいのであれば、上記発明の実施の形態に述
べた制御構成における各パラメータの組合わせにより、
あるいは上記実施例1〜5のパラメータを適宜組合わせ
た組合わせパラメータ(原稿60の先端余白長さ、イン
キ温度、給紙部30廻りの印刷用紙62の湿度、孔版印
刷装置100の放置時間、インキ粘度等を適宜組合わせ
たパラメータ)に基づいて実際の装置の環境・使用条件
に近い状態で、木目の細かい関係データを実験等により
求めておいて、内部制御装置のROMに予めデータマッ
プとして記憶させたり、あるいはROMチップの交換等
によって適宜与えたりすることにより実施できることは
言うまでもない(発明の実施の形態参照)。
【0147】また、本発明の実施例は、上述したものに
限らず、例えば、印刷用紙の先端余白が前の印刷で少な
くなっていたような場合、余白調整手段が、天地位置標
準にもどすか印刷用紙の先端余白長さを自動的に長くす
るように天地移動手段を調整する構成のものであっても
よい。
【0148】以上述べたとおり、本発明を特定の発明の
実施の形態や実施例等について説明したが、本発明の構
成は、上述した発明の実施の形態および実施例等に限定
されるものではなく、これらを適宜組合わせて構成して
もよく、本発明の範囲内において、その必要性および目
的・用途等に応じて種々の発明の実施の形態や実施例を
構成し得ることは当業者ならば明らかである。
【0149】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、印刷用紙の最初の1枚または複数枚を印刷す
るとき、余白調整手段が、印刷用紙の先端余白長さを天
地中央位置よりも自動的に長くするように、または印刷
用紙の先端余白が前の印刷で少なくなっていた場合、天
地位置標準にもどすか印刷用紙の先端余白長さを自動的
に長くするように天地移動手段を調整することにより、
印刷用紙の最初の1枚または複数枚の先端部の印刷ドラ
ム表面への貼り付き、およびこれによる印刷用紙の巻き
上がりを防ぐことができる。
【0150】請求項2記載の発明によれば、余白調整手
段が、原稿の先端画像を読み取りその原稿の先端余白長
さを検出する原稿余白長さ検出手段により検出された原
稿先端余白長さ信号に応じて、原稿の天地先端部にベタ
埋まり部が多いか少ないか等を内部判断して、印刷用紙
の先端余白長さを自動的に調整することにより、印刷用
紙の巻き上がりを防ぐことができる。
【0151】請求項3記載の発明によれば、余白調整手
段が、印刷ドラム廻りのインキの温度または雰囲気温度
を検出する温度検出手段により検出された温度検出信号
に応じて、インキの粘度変化を間接的に内部判断して、
印刷用紙の先端余白長さを自動的に調整することによ
り、印刷用紙の巻き上がりを防ぐことができる。
【0152】請求項4記載の発明によれば、余白調整手
段が、印刷用紙廻りの湿度を検出する湿度検出手段によ
り検出された湿度検出信号に応じて、水分の吸収度合い
による印刷用紙の腰の強さの強弱を内部判断して、印刷
用紙の先端余白長さを自動的に調整することにより、印
刷用紙の巻き上がりを防ぐことができる。
【0153】請求項5記載の発明によれば、余白調整手
段が、輪転謄写印刷機の放置時間を計時する計時手段に
より計時された放置時間計時信号に応じて、印刷ドラム
表面のインキの分離具合を内部判断して、印刷用紙の先
端余白長さを自動的に調整することにより、印刷用紙の
巻き上がりを防ぐことができる。
【0154】請求項6記載の発明によれば、余白調整手
段が、インキ供給手段のインキ粘度を検出するインキ粘
度検出手段により検出されたインキ粘度検出信号に応じ
て、温・湿度等の環境条件や装置の放置時間等による使
用条件の如何にかかわらず、インキの粘度変化そのもの
に基づいて内部判断して、印刷用紙の先端余白長さを自
動的に調整することにより、印刷用紙の巻き上がりをよ
り確実に防ぐことができる。
【0155】請求項7記載の発明によれば、上記各発明
の効果に加えて、構成が簡単で、かつ、内部制御のしや
すい天地移動手段を得ることができる。
【0156】請求項8記載の発明によれば、上記各発明
の効果に加えて、剥離手段により印刷用紙の先端部を確
実に剥がすことができるように、上記各発明の構成によ
り自動的に調整される印刷用紙の先端余白長さを設定す
ることができる。
【0157】請求項9記載の発明によれば、試し刷り印
刷は印刷用紙の印刷画像形成位置の確認をすることを目
的とするものであるから、印刷用紙の最初の1枚は、版
付け印刷によるものを含ませるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される孔版印刷装置の全体構成を
示す構成図である。
【図2】各実施例の制御構成を示すブロック図である。
【図3】印刷用紙の先端余白長さを調整するためのレジ
スト駆動モータの回転タイミングを表すタイミングチャ
ートである。
【図4】実施例2におけるサーミスタ配置廻りを示す要
部の正面図である。
【図5】実施例3における湿度センサ配置廻りを示す要
部の正面図である。
【図6】実施例5におけるインキ粘度検出手段の構成を
示す要部の斜視図である。
【図7】実施例5におけるインキ粘度検出手段の一部を
示すブロック図である。
【図8】実施例5におけるインキ粘度検出モータの定回
転速度制御を表すブロック図である。
【図9】実施例5におけるインキ粘度とインキ粘度検出
モータ出力電圧との相関を示すグラフである。
【図10】実施例5の変形例2におけるインキ粘度検出
手段の構成を示す要部の斜視図である。
【図11】実施例5の変形例1におけるインキ粘度検出
手段の一部を示すブロック図である。
【図12】実施例5の変形例1におけるインキ粘度検出
モータの定回転速度制御を表すブロック図である。
【図13】実施例5の変形例2におけるインキ粘度とイ
ンキ粘度検出モータ出力パルス値との相関を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 原稿余白長さ検出手段 1A 原稿余白長さ検出手段を構成するプレスキャ
ン用メモリ 2 天地移動手段 3 ドラム位置センサ 5 温度検出手段としてのサーミスタ 7 湿度検出手段としての湿度センサ 14 計時手段としてのタイマ 10,10A,10B,10C,10D 余白調整手
段としての内部制御装置 19 インキ供給手段 21 印刷ドラム 30 給紙部 33 レジストローラ 34 駆動手段としてのレジスト駆動モータ 41 剥離手段としての排紙爪 47 剥離手段としてのエアナイフ 61 マスタ 62 印刷用紙 100 輪転謄写印刷機としての孔版印刷装置 116,116X インキ粘度検出手段を構成するイン
キ粘度検出ローラ 117 インキ粘度検出手段を構成するロー
ラ駆動手段としてのインキ粘度検出モータ 119 インキ粘度検出手段を構成する電源
としての駆動電源 121,121A,121B インキ粘度検出手段 125 電流値検出手段 127A 電圧値検出手段 170 ローラ速度検出手段を構成するエンコーダ 171 ローラ速度検出手段を構成するパルス発生器
としてのパルス検知センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41L 13/16 B41L 13/16 B

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷用紙に対して印刷画像形成部分の天地
    移動を可能とする天地移動手段を具備する輪転謄写印刷
    機において、 印刷用紙の最初の1枚または複数枚を印刷するとき、上
    記印刷用紙の先端余白長さを自動的に長くするように上
    記天地移動手段を調整する余白調整手段を有することを
    特徴とする輪転謄写印刷機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の輪転謄写印刷機において、 原稿の先端画像を読み取りその原稿の先端余白長さを検
    出する原稿余白長さ検出手段を有し、 上記余白調整手段は、上記原稿余白長さ検出手段により
    検出された原稿先端余白長さ信号に応じて、上記先端余
    白長さを自動的に調整することを特徴とする輪転謄写印
    刷機。
  3. 【請求項3】請求項1記載の輪転謄写印刷機において、 印刷ドラム廻りのインキの温度または雰囲気温度を検出
    する温度検出手段を有し、 上記余白調整手段は、上記温度検出手段により検出され
    た温度検出信号に応じて、上記先端余白長さを自動的に
    調整することを特徴とする輪転謄写印刷機。
  4. 【請求項4】請求項1記載の輪転謄写印刷機において、 上記印刷用紙廻りの湿度を検出する湿度検出手段を有
    し、 上記余白調整手段は、上記湿度検出手段により検出され
    た湿度検出信号に応じて、上記先端余白長さを自動的に
    調整することを特徴とする輪転謄写印刷機。
  5. 【請求項5】請求項1記載の輪転謄写印刷機において、 上記輪転謄写印刷機の放置時間を計時する計時手段を有
    し、 上記余白調整手段は、上記計時手段により計時された放
    置時間計時信号に応じて、上記先端余白長さを自動的に
    調整することを特徴とする輪転謄写印刷機。
  6. 【請求項6】請求項1記載の輪転謄写印刷機において、 マスタを巻装する印刷ドラム上の上記マスタにインキを
    供給するインキ供給手段と、該インキ供給手段のインキ
    粘度を検出するインキ粘度検出手段とを有し、 上記余白調整手段は、上記インキ粘度検出手段により検
    出されたインキ粘度検出信号に応じて、上記先端余白長
    さを自動的に調整することを特徴とする輪転謄写印刷
    機。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6の何れか一つに記載の輪
    転謄写印刷機において、 上記印刷用紙の先端を当接して給送可能なレジストロー
    ラと、このレジストローラを回転駆動する駆動手段とを
    備え、 上記天地移動手段は、上記レジストローラと上記駆動手
    段とを有することを特徴とする輪転謄写印刷機。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7の何れか一つに記載の輪
    転謄写印刷機において、 マスタを巻装する印刷ドラムから印刷済みの印刷用紙の
    先端部を剥す剥離手段を有し、 上記余白調整手段により自動的に調整される上記先端余
    白長さが、上記剥離手段により剥がせる程度に設定され
    ていることを特徴とする輪転謄写印刷機。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8の何れか一つに記載の輪
    転謄写印刷機において、 上記印刷用紙の最初の1枚は、試し刷り印刷によるもの
    を含まず、版付け印刷によるものを含むことを特徴とす
    る輪転謄写印刷機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6293190B1 (en) 1999-05-18 2001-09-25 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Stencil printer
JP2008142958A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷方法および両面印刷装置
JP2009190201A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置

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