JPH10216738A - 有機廃水の処理法 - Google Patents
有機廃水の処理法Info
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- JPH10216738A JPH10216738A JP3558397A JP3558397A JPH10216738A JP H10216738 A JPH10216738 A JP H10216738A JP 3558397 A JP3558397 A JP 3558397A JP 3558397 A JP3558397 A JP 3558397A JP H10216738 A JPH10216738 A JP H10216738A
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Abstract
為の簡便で経済的な方法を提供すること。 【解決手段】 下記の(a)〜(c)の工程よりなる高
濃度有機廃水の処理方法。 (a)処理廃水に水溶性のフミン酸類を添加混合する工
程、(b)水溶性多価金属塩を添加混合する工程、
(c)高分子凝集剤を添加混合する工程。
Description
理方法に関する。具体的はCOD(化学的酸素要求量)
100ppm以上の高濃度の油分を含有する廃水、水溶
性有機物を含有する廃水のCOD、BOD(生物的酸素
要求量)を除去するのに特に適した廃水処理法に関する
ものである。
性多価金属塩乃至高分子凝集剤と水溶性多価金属塩の併
用で凝集沈殿することは広く行われている。しかし、こ
の方法では懸濁物に由来するCOD、BODを除去する
ことは可能であるが、水溶性のCOD、BODを除去す
ることは困難であった。水溶性のCOD、BODを除去
する技術としては活性炭処理が知られており、効果もあ
るが、高濃度のCOD、BOD含有廃水を処理する為に
はコストが高くかかり、実際的でない。
してメラミン・ホルムアルデヒド酸コロイドを添加する
方法や(特開昭60−129184)、縮合型植物性タ
ンニンまたはその誘導体を水溶性多価金属塩と併用する
方法が提案されているが(特開昭51−87347)、
実際の廃水で確認したところ、その効果は必ずしも十分
とはいい難かった。。また、特定の含油廃水に対し特定
の条件で水溶性のフミン酸を添加する方法が提案されて
いるが(特開平2−268893)、この方法では適用
範囲が限られ、処理後の凝集沈降にも非常に長時間かか
る為、実際的でない。
度有機廃水、特にCOD100ppm以上の高濃度の、
油分を含有する廃水、水溶性有機物を含有する廃水等の
COD、BODを除去する為の簡便で経済的な方法を提
供することある。
術を再検討する過程で、種々の処理法の組み合わせを検
討し、その中で特定の条件を組み合わせたときに非常に
効率よく廃水のCOD、BODを除去できることを見い
だし、本発明に到達した。すなわち、本発明は下記の
(a)〜(c)の工程で有機廃水中の懸濁物及び有機物
を凝集沈殿させることを特徴とする高濃度有機廃水の処
理方法である。 (a)処理廃水に水溶性のフミン酸またはフミン酸塩の
1種または2種以上を添加混合する工程、(b)水溶性
多価金属塩を金属イオン換算で、添加フミン酸およびフ
ミン酸塩の合計に対して1.5〜70重量%、好ましく
は3〜40重量%添加混合する工程、(c)極限粘度
(1N−NaNO3、30℃)が10以上、好ましくは
15以上である高分子凝集剤を添加混合する工程。
る。本発明で対象とする廃水としては特にCOD(マン
ガン)の値で100ppm以上のものが好適であり、高
濃度の油分を含有するエマルション廃水、水溶性有機物
を含有する高COD、BOD廃水、ノニオン・タイプ界
面活性剤含有廃水等、従来の凝集沈殿処理では処理が困
難であった廃水が好ましく例示できる。
炭、泥炭のような炭化度の低い石炭あるいは土壌からア
ルカリ溶液で抽出したり、硝酸で酸化分解して得られ
る。フミン酸塩はこうして得られたフミン酸を中和して
得られる。実際に使用されるのは市販のフミン酸、フミ
ン酸塩またはそれらの混合物等が用いられ、市販のフミ
ン酸ナトリウム及びその含有物が好ましい。フミン酸
(塩)は廃液に粉末で添加してもよいが、攪拌混合の効
率から言えば水溶液にして添加混合するのが望ましい。
水溶液濃度はフミン酸(塩)が溶解でき、混合できれば
特に制限はないが、通常5〜25重量%、好ましくは1
0〜20重量%である。なお、本発明者は(a)工程で
使用するものとしてフミン酸(塩)以外に、従来の技術
である水溶性無機多価金属塩、タンニン酸及び市販の処
理剤を検討したが、COD分の除去率はフミン酸(塩)
に比べて劣る。
の濃度や水溶性やエマルションというような存在形態に
よっても異なるが、通常廃水に対して50〜10000
ppm、好ましくは100〜4000ppmが望まし
い。COD分が100ppm未満の低い廃水の場合、フ
ミン酸(塩)の添加量を低くすると、CODの除去率が
低くなり好ましくない。フミン酸(塩)の添加量を増や
せばCODの除去効率は改良するが、単位除去COD分
当たりの処理費が高くなり経済的でない。また高濃度有
機物の処理のためにフミン酸(塩)の添加量が1000
0ppmを越えると、析出したフミン酸(塩)の嵩が多
くなり高分子凝集剤を用いても効率的に沈降分離できな
くなる。
塩としては塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化第
一鉄等の二価金属塩、塩化アルミニウム、硫酸アルミニ
ウム、塩化第二鉄等の三価金属塩、ポリ塩化アルミニウ
ム、ポリ硫酸鉄等の三価金属塩の多核体等が挙げられ
る。実際的には液状品として市販されている硫酸アルミ
ニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩
化第二鉄、ポリ硫酸鉄等を使用することが便利であり望
ましい。
加するフミン酸類の添加量によって最適量が決まり、金
属イオン重量換算で、添加フミン酸(塩)に対して1.
5〜70重量%、好ましくは3〜40重量%である。そ
れ未満であるとフミン酸の析出が不十分であり、除去効
果が劣る。また、あまりフミン酸(塩)に対して水溶性
高金属塩の添加量が多すぎても薬品費用のみ増え実用的
でない。
添加と(b)工程の水溶性多価金属塩の添加の順序は通
常はこの順番であるが、添加順序を逆にしても同様な効
果が得られる。但し、廃水のCOD等の変動に対応する
にはフミン酸(塩)の添加量のコントロールが基準とな
るため、(a)−(b)の順番に行う方が簡単である。
了後、廃水のpHを調整する方法と、調整せずにそのま
ま高分子凝集剤を添加する方法がある。廃水のpHは水
溶性多価金属塩の添加により低下する。通常フミン酸は
酸性側で不溶解となるために酸性側で処理するのが通常
となっている。文献(現代化学1995年7月47頁)
によればフミン酸はpH2〜3以下で沈殿するという記
載がある。従来技術(特開平2−26893)でも塩化
第二鉄を使用してpH4.98にしている。しかし、本
発明者らが鋭意検討したところ、水溶性多価金属塩を加
えた場合はpHをそれほど下げなくてもフミン酸は十分
析出できることが分かった。従って、(a)、(b)工
程終了後そのままのpHで高分子凝集剤を添加しても良
好な凝集沈殿が得られるが、pHをアルカリ性物質で5
から8程度に中和した後高分子凝集剤を添加してもよ
く、この方がCODの除去率は良好である。ただし、水
溶性多価金属塩を相当量廃水に添加しても廃水のpHが
5以上である場合はアルカリ性物質の添加は必要ない。
pH調整に使用されるアルカリ性物質は一般に廃水処理
に使用されるアルカリ性物質であれば制限はなく、苛性
ソーダ、苛性カリ、消石灰、生石灰、塩化マグネシウム
等があげられるが、市販の苛性ソーダ、消石灰等が望ま
しい。又、その形態としては粉状物でもよいが、混合攪
拌のためには水溶液等の液状物が望ましい。
その分子量が通常の凝集沈殿で使用される範囲のものが
使用可能であるが、あえて規定すれば極限粘度(1N−
NaNO3、30℃)が10以上、好ましくは15以
上、30以下のものがよい。化学構造としては下記
(1)式で示されるものが好ましい。
独立にH,NaまたはKを示す。x,y,zは繰り返し
ユニットのモル%を示し、x+y+z=100であ
る。)
な点である。(b)工程の水溶性多価金属塩の添加後p
H調整を行いpH5以上にする場合またはpH調整を行
わなくてもpH5以上である場合は、上記高分子凝集剤
のアニオン性は3〜60mol%程度((1)式で60
≧y+z≧3)、好ましくは4〜35mol%であり、
廃水がH5未満の場合は5mol%以下((1)式で5
≧y+z)のものが良好である。
が、通常は廃水に対して0.2〜20ppm、好ましく
は0.5〜10ppmである。上記(a)から(b)の
工程だけでも沈殿の析出が起こり、COD分の低下は実
現できるが、上記高分子凝集剤を添加しなければ、沈殿
の沈降速度は遅く、実用的でない。
があり、(a)〜(c)の工程において廃水に添加物を
完全に攪拌混合できるものは全て使用できる。例えばラ
イン・ミキサー、スタティック・ミキサー、小さな混合
槽等でよい。また、pHを一定値以下に抑えるため、p
H検出計を(c)工程の前に設置し、アルカリ性物質の
添加量をコントロールすると、人手がかからず、良好な
処理が実現できる。また、(c)の工程は凝集沈降を行
うため通常の凝集沈降槽と同等の滞留時間、上昇速度を
一定値以下に抑えるための槽径を有する槽が必要であ
る。
ン920/花王製エマルゲン120=1/1)6000
ppm、シルト分10,000ppmを含む廃水500
mlに20%フミン酸ナトリウム水溶液12.5グラム
(5000ppm)添加攪拌し、その後硫酸バンド(A
l2O3相当換算で8%製品)を2.5グラム(5000
ppm)添加混合するとpHが3.9となった。これに
20%苛性ソーダを攪拌混合しながら加えpH=6.0
にした。
したアニオン性高分子凝集剤;AP1(式(1)で
R1,R2=H、M1=Na、x=83、y=17、z=
0、極限粘度=22のもの)を2ml(4ppm)加え
て、最初の30秒急速攪拌を行い、それから1分間緩速
攪拌を行った。大きな暗褐色のフロックが生成し、攪拌
を止めると、フロックは直ぐ沈降した。攪拌停止後、2
分間経過した後上澄みを採取し、原水と両方のCOD値
を測定すると原水は6530ppmであり、上澄み水は
750ppmであった。
ミン酸水溶液を7.5グラム(3000ppm)添加攪
拌し、その後硫酸バンドに替えてポリ硫酸鉄(日本鉱業
製)を1グラム(2000ppm)添加混合する以外は
同様な操作を行い、良好な沈殿凝集ができた。上澄み水
のCODは2100ppmであった。
以外は同様な操作を行ったところ、高分子凝集剤を加え
ても上澄みは分離せず、黒色の上部液のCODを測定し
たところ、6100ppmであった。
に市販の縮合型タンニン酸(川道製薬製TS−1)20
%溶液を12.5グラム添加する以外は同様な操作を行
ったところ、薄茶色のフロックが生成し、上澄み液は採
取できたが、CODを測定すると6020ppmであっ
た。
に0.1%に溶解したノニオン性高分子凝集剤NP1
(式(1)でR1,R2=H、M1=Na、x=98、y
=2、z=0、極限粘度=18のもの)を使用する以外
は同様の操作を行ったところ、フロックが生成しなかっ
た。NP1を2.5倍量の5ml(10ppm)添加す
ると暗褐色のフロックが生成した。2分間静置後上澄み
を採取しCODを測定したら2400ppmであった。
00ppm市水溶液(CODマンガン1050ppm)
500mlに20%フミン酸水溶液1.25グラム(5
00ppm)加え攪拌混合した後、ポリ塩化アルミニウ
ム(10%Al2O3相当)を0.7グラム(1400p
pm)攪拌混合するとpHが4.8となった。これに2
0%水酸化カルシウムを攪拌混合しながら加えpH=
6.5にした。
したアニオン性高分子凝集剤;AP2(式(1)で
R1,R2,R3=H、M1,M2=Na、x=70、y=
25、z=5、極限粘度=17のもの)を1ml(2p
pm)加えて、最初の30秒急速攪拌を行い、それから
1分間緩速攪拌を行った。大きな暗褐色のフロックが生
成し、攪拌を止めると、フロックは直ぐ沈降した。攪拌
停止後、2分間経過した上澄みを採取し、COD値を測
定すると上澄み水は430ppmであった。
ム(1000ppm)にし、ポリ塩化アルミニウムを
0.5グラム(1000ppm)とし、アニオン性高分
子AP2の添加量を1.5ml(3ppm)にする以外
は同様の操作を行ったところ、大きな暗褐色のフロック
が生成し、攪拌を止めると、フロックは直ぐ沈降した。
攪拌停止後、2分間経過した上澄みを採取し、COD値
を測定すると上澄み水は250ppmであった。
eとして11%)を0.5グラム(1000ppm)添
加するとpHが4.4となった。これに20%水酸化カ
ルシウムを添加混合しながら加えpH=6.5にした。
これに、アニオン性高分子AP2を1.5 ml(3p
pm)を添加すると、大きな暗褐色のフロックが生成
し、攪拌を止めると、フロックは沈降した。上澄みの
COD値を測定すると950ppmであった。
ム(100ppm)加える以外は同様な操作を行ったと
ころ、良好な凝集沈殿は得られず上面の水のCODも9
20ppmであった。
4頁左上欄に記載された方法で酸コロイド液の製造を行
ない、有効成分約10%の酸コロイド塩酸塩水溶液を得
た。実施例4においてフミン酸を添加する代わりに、上
記コロイド液5.0グラム(有効酸コロイド成分100
0ppm)を添加する以外は同様な操作を行ったとこ
ろ、凝集沈殿は生じたが、上澄みのCOD値は790p
pmであった。
な高濃度水溶性有機物、親水性界面活性剤やエマルショ
ン廃水の処理が非常に効率よく行えるようになった。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の(a)〜(c)の工程で有機廃水
中の懸濁物及び有機物を凝集沈殿させることを特徴とす
る高濃度有機廃水の処理方法。(a)処理廃水に水溶性
のフミン酸またはフミン酸塩の1種または2種以上を添
加混合する工程、(b)水溶性多価金属塩を金属イオン
換算で、添加フミン酸およびフミン酸塩の合計に対して
1.5〜70重量%添加混合する工程、(c)極限粘度
(1N−NaNO3、30℃)が10以上である高分子
凝集剤を添加混合する工程。 - 【請求項2】 水溶性多価金属塩が硫酸アルミニウム、
塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二
鉄、ポリ硫酸鉄から選ばれた1種または2種以上である
請求項1の高濃度廃水の処理方法。 - 【請求項3】 (c)工程の高分子凝集剤を添加する前
の廃水のpHが5未満の場合はpHが5以上になるよう
にアルカリ性物質を添加混合後、(c)工程の高分子凝
集剤を添加混合することを特徴とする請求項1の高濃度
廃水の処理方法。 - 【請求項4】 高分子凝集剤が、下記(1)式で表され
ることを特徴とする請求項1の高濃度廃水の処理方法。 【化1】 (R1,R2,R3は独立にHまたはCH3を、M1,M2は
独立にH,NaまたはKを示す。x,y,zは繰り返し
ユニットのモル%を示し、x+y+z=100で60≧
y+z≧3である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3558397A JPH10216738A (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | 有機廃水の処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3558397A JPH10216738A (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | 有機廃水の処理法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10216738A true JPH10216738A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12445801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3558397A Pending JPH10216738A (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | 有機廃水の処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10216738A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102745789A (zh) * | 2012-07-27 | 2012-10-24 | 安洁士石油技术(上海)有限公司 | 一种油田废水用耐盐可生化功能型絮凝剂及其制备方法 |
WO2013031689A1 (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-07 | 東レ株式会社 | 放射性物質および/または重金属含有水の浄化方法および浄化装置 |
KR101371405B1 (ko) * | 2013-08-02 | 2014-03-12 | 정순우 | 조류수거방법 |
-
1997
- 1997-02-04 JP JP3558397A patent/JPH10216738A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013031689A1 (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-07 | 東レ株式会社 | 放射性物質および/または重金属含有水の浄化方法および浄化装置 |
CN102745789A (zh) * | 2012-07-27 | 2012-10-24 | 安洁士石油技术(上海)有限公司 | 一种油田废水用耐盐可生化功能型絮凝剂及其制备方法 |
KR101371405B1 (ko) * | 2013-08-02 | 2014-03-12 | 정순우 | 조류수거방법 |
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