JPH10215142A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH10215142A
JPH10215142A JP1644597A JP1644597A JPH10215142A JP H10215142 A JPH10215142 A JP H10215142A JP 1644597 A JP1644597 A JP 1644597A JP 1644597 A JP1644597 A JP 1644597A JP H10215142 A JPH10215142 A JP H10215142A
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JP
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substrate
saw
piezoelectric substrate
conductive pattern
electrodes
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JP1644597A
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Atsuhiro Iioka
淳弘 飯岡
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】SAWの振動空間への絶縁性樹脂等の入り込み
を完全に阻止でき、ワイヤ接続を不要として特性劣化が
なく、また薄型化及び小型軽量化されるようにする。 【解決手段】絶縁性基板7の一主面に凹部領域11及び
その周縁の枠領域9を形成し、凹部領域11内に導電パ
ターン4及びそれに連なって外部に延出したリードパタ
ーン8を設け、圧電基板の一主面に少なくとも一対のI
DT電極5を設け、圧電基板のIDT電極5を絶縁性基
板7の凹部領域11側に対面させて、圧電基板を凹部領
域11内に設置し又は圧電基板の周辺部を枠領域9上面
に当接若しくは接着することにより、圧電基板を絶縁性
基板7に取付けるとともに、IDT電極5の入出力電極
と導電パターン4を接続体3を介して電気的に導通し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車電話及び携
帯電話等の移動体無線機器等に内蔵される共振器及び周
波数帯域フィルタ用の弾性表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の弾性表面波(Surface Acoustic W
ave 、以下SAWと略す)装置S1 ,S2 の断面図を図
11,図12に示す。図11において、21はSAW素
子、22は入出力電極のパッド、23はパッケージ表面
に形成され外部の駆動回路、共振回路、接地回路等に接
続される導電パターンのパッド、24はSAW素子21
用の圧電基板上に形成された櫛歯状電極のIDT(Inte
r Digital Transducer)電極、25〜27はセラミッ
ク,樹脂等の絶縁性材料からなるパッケージ、28はセ
ラミック,金属(Al,Cu)等からなる蓋体である。
29はパッド22,23を接続するワイヤである。同図
の構成では、パッケージ25〜27の内部にSAW素子
21を接着剤により載置固定し、パッド22,23をA
l,Au等のワイヤ29により電気的に接続し、さらに
蓋体28をはんだ,接着剤等によりパッケージ27上か
ら接着して気密を保持していた。
【0003】図12において、31はSAW素子、32
は入出力電極のパッド、33はパッド32とパッド34
を電気的に接続するバンプ(略半球状、略半楕円球状あ
るいは略円柱状等の凸部)等の接続体、34は基板37
表面に形成され外部の駆動回路、共振回路、接地回路等
に接続される導電パターンのパッド、35はSAW素子
用の圧電基板上に形成された櫛歯状電極のIDT電極、
36はSAW装置S2全体にモールドされ保護膜として
の絶縁性樹脂、37はセラミック,樹脂等の絶縁性材料
からなる基板である。同図の構成は、IDT電極35が
設けられた機能面が基板37に対面したフェースダウン
構成であり、機能面が存在するSAWの振動空間にまで
絶縁性樹脂36が入り込んでくる。
【0004】図12の接続体33は、Au,Al等の金
属のワイヤをボールボンディング法によりバンプとなる
よう形成するか、Au,はんだ等からなるバンプを蒸着
法、印刷法、転写法、無電解メッキ法又は電解メッキ法
等により、パッド32上に形成して得られる。そして、
接続体33を設けた圧電基板を、接続体33とパッド3
4とを位置合わせして、導電性接着剤の塗布やはんだの
リフロー溶融法により接続し、基板37上に固定する。
【0005】また、他の従来例として、図12と同様の
構成で、絶縁性樹脂が振動空間(IDT電極が存在する
空間)に入り込まないように、SAW素子用の圧電基板
又は絶縁性基板の接続体の振動空間側に、ダムを設けた
ものが知られている(特開平5−55303号参照)。
さらに、他の従来例として、パッケージの内部底面に、
圧電素子の励振電極の電極パッド上に形成したバンプと
高さがほぼ同じ台座を、その端部が圧電素子の外周部と
重なるように配設し、バンプをパッケージ内部底面に設
けた導電部にフリップチッップ法により接続したものが
提案されている(特開平7−212181号参照)。
【0006】さらに、他の従来例として、一方の主面に
櫛歯状電極と、それに導通しかつ該主面をパッケージ基
板の対向面に接触させない程度の高さを有するバンプと
が形成されたSAW素子の他方の面を、接着剤により封
止部材に接着するとともに、封止部材を、バンプとパッ
ケージ基板のパッケージ端子とが当接し、かつ、封止部
材とパッケージ基板とから形成される空間が封止される
ようにパッケージ基板に取付け、SAW素子をパッケー
ジ内に封止したものが知られている(特開平6−617
78号参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
11の従来例においては、ワイヤ29を使用しているた
め、ワイヤ29が存在する横方向と高さ方向の距離の分
だけSAW装置S1 の体積が大きくなり、小型軽量化、
薄型化に不利である。また、ワイヤボンディング装置に
よりワイヤを1本ずつ接続しているので、製造工程が煩
雑になり、製造コストも大きくなる。更に、ワイヤ29
が存在することにより、不要なインダクタンス成分を付
加することになり、SAW装置S1 の周波数特性が変化
し、設計上それを考慮する手間が生じるという問題点が
あった。
【0008】上記図12の従来例では、絶縁性樹脂36
が振動空間(IDT電極25が存在する空間)に入り込
み、IDT電極35が形成されている機能面に接してい
るため、SAWの伝搬を阻害しており、SAW装置S2
としての所望の特性を得るのが困難である。また、絶縁
性樹脂36が振動空間に入り込まないように、ダムを設
けたり、SAW伝搬路を囲むように機能面にシリコーン
樹脂等からなる環状部材を設ける方法もあるが、絶縁性
樹脂36の入り込みを完全に阻止するには不十分であっ
た。また、前記環状部材を設ける場合には、振動空間を
均一な高さ、幅で正確に形成するのが困難であった。
【0009】また、上記従来例のように、パッケージの
内部底面に、圧電素子に形成したバンプと高さがほぼ同
じ台座を、その端部が圧電素子の外周部と重なるように
配設し、バンプをパッケージ内部底面に設けた導電部に
フリップチッップ法により接続するものの場合、蓋体に
より封止する構造であるため、圧電素子と蓋体との空間
が生じて高くなり、更に蓋体の分だけ高くなるという問
題点があった。
【0010】更には、上記他の従来例のように、一方の
主面に櫛歯状電極と、該主面をパッケージ基板の対向面
に接触させない程度の高さのバンプとが形成されたSA
W素子の他方の面を、接着剤により封止部材に接着し、
バンプとパッケージ端子とが当接し封止部材とパッケー
ジ基板とで形成される空間が封止されるように封止部材
をパッケージ基板に取付けたものの場合、封止部材が蓋
体となる構造であり、蓋体の分だけ高くなるという問題
点があった。
【0011】従って、本発明は上記事情に鑑みて完成さ
れたものであり、その目的はSAWの振動空間への絶縁
性樹脂の入り込みを完全に阻止でき、振動空間を均一な
高さ、幅で正確に形成し、その結果、SAW装置の特性
劣化がなく、また別個の蓋体をまったく使用しないので
きわめて薄型化及び小型軽量化され、更には低コストで
製造可能なものとすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の弾性表面波装置
は、絶縁性基板の一主面に凹部領域及びその周縁に枠領
域を形成し、前記凹部領域内に導電パターン及びそれに
連なって外部に延出したリードパターンを設け、圧電基
板の一主面に少なくとも一対の櫛歯状電極を設け、前記
圧電基板の櫛歯状電極側を絶縁性基板の凹部領域側に対
向させて、該圧電基板を前記枠領域の上面若しくは内側
に固定するとともに、前記櫛歯状電極の入出力電極と前
記導電パターンを接続体を介して電気的に導通したこと
を特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明を図1〜図10により説明
する。図1〜図10はSAW装置Sの各実施形態の断面
図である。
【0014】図1〜図10において、1はSAW素子、
2は入出力電極のパッド、3はバンプ等の電気的な接続
体、4は絶縁性基板7の凹部領域11内に設けられ外部
に導通され、前記接続体3に接続される導電パターン、
5はIDT電極、6は接着剤及び保護膜としての絶縁性
樹脂、7はセラミック,樹脂等からなる絶縁性基板、8
は外部の駆動回路、共振回路、接地回路等に接続され、
絶縁性基板7に設けられたリードパターンである。ま
た、9は凹部領域11の周縁に形成された突出部として
の枠領域、10はSAW素子1用の圧電基板の機能面
(IDT電極5が形成されている面)の周辺部で、枠領
域9上面と当接している当接部、11は凹部領域であ
る。尚、図1〜図10で、同じ部分には同一の符号を付
している。
【0015】前記SAW素子1は、互いに噛み合うよう
に形成された少なくとも一対の櫛歯状電極のIDT電極
5を設けることにより作製する。前記IDT電極5は、
所望の特性を得るために、複数対の櫛歯状電極を、直列
接続、並列接続、従続接続等の方式で接続して構成して
もよい。
【0016】上記凹部領域11は、例えばセラミック基
板と枠状セラミック基板とを積層することにより作製す
るか、又は樹脂,ガラス等の基板の一主面を、エッチン
グ法、フォトリソグラフィ法とエッチング法、機械的研
削法又はレーザ加工法等により加工して、容易に形成で
きる。IDT電極5は蒸着法、スパッタリング法又はC
VD法等の薄膜形成法により形成する。凹部領域11の
深さは、10〜200μmとするのが、前記深さを接続
体3の高さLB にほぼ合致するよう容易に調整できる点
で好適である。また、接続体3は、Au,Al等の金属
のワイヤをボールボンディング法によりバンプとなるよ
う形成するか、Au,はんだ等からなるバンプを蒸着
法、印刷法、転写法、無電解メッキ法又は電解メッキ法
等により、入出力電極のパッド2上に形成することによ
って得られる。
【0017】そして、SAW素子1のIDT電極5が設
けられた主面(機能面)側が凹部領域11側に対向する
フェースダウン構成として、接続体3を導電パターン4
に導電性接着剤、はんだ等により電気的に導通させて接
続し、SAW素子1を絶縁性基板7上に載置するか、更
に接着剤等により接着して固定する。このとき、接続体
3を導電パターン4に当接させただけの状態で、絶縁性
樹脂6により固定するようにしても構わない。
【0018】その後、SAW素子1の固定とIDT電極
5が存在する振動空間の気密を確実にするために、絶縁
性樹脂6をSAW素子1の外周面の少なくとも一部及び
/又はSAW素子1の上面を覆うように、塗布モールド
し硬化させ、SAW装置Sを完成する。このとき、必ず
しも絶縁性樹脂6をモールドする必要はないが、SAW
素子1の固定と振動空間の気密を確実にし、また、圧電
基板を保護し、損傷、汚れの付着によるSAW特性劣化
を防止するうえで、モールドする方が好ましい。
【0019】また、絶縁性樹脂6の材料としては、熱硬
化性のエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹
脂、ポリイミド樹脂、低融点ガラス(ガラスフリット)
及び熱可塑性ポリフェニレンサルファイド等が好適であ
るが、接着性、低吸湿性、電気絶縁性、機械的強度、耐
薬品性、耐熱性等の点でエポキシ樹脂がより好ましい。
【0020】図1〜図10の絶縁性基板7の裏面(下
面)に設けられ、ビアホールの導電性材料を介して導電
パターン4に連なったリードパターン8は、絶縁性基板
7の裏面に延出して設けられており、SAW装置Sを他
の回路基板上に表面実装することができるが、必ずしも
そのように構成せずともよく、リードパターン8を絶縁
性基板7の上面に設けてもよい。
【0021】以下、各図の構成について説明する。図1
〜10はいずれもセラミックの絶縁性基板7に枠状のセ
ラミック基板を1層又は2層積層して、凹部領域11の
周縁に枠領域9を形成したものである。図1〜図6は、
SAW素子S用の圧電基板の機能面(IDT電極5が形
成されている面)の周辺部が、枠領域9と当接している
当接部10が存在する構成であり、図1はその最も基本
的なものである。同図において、hは凹部領域11に対
する枠領域9の高さ、換言すれば凹部領域11の深さで
あり、LS は圧電基板の厚み、LB は接続体3の高さで
hにほぼ等しいかhよりわずかに短い。同図の場合、h
はLB にほぼ等しく、SAW素子1を絶縁性基板7上に
載置するだけで接続体3が導電パターン4に当接し導電
接続可能とされている。そして、絶縁性樹脂6をSAW
素子1の全外周面及び上面を覆うように、モールドす
る。
【0022】図2は、絶縁性樹脂6をSAW素子1の外
周面にのみモールドしたものであり、他の構成は図1と
同様である。この場合、SAW装置S全体がさらに薄型
化され、小型軽量なものとなる。
【0023】図3は、枠領域9を2段構成にしたもの
で、上側の2段目にSAW素子1が丁度嵌まり込むよう
に構成したもので、1段目の高さをh1 ,2段目の高さ
をh2とすると、h1 ≒LB ,h2 <LS である。絶縁
性樹脂6はSAW素子1の全外周面及び上面を覆うよう
にモールドした。この場合、SAW素子1を凹部領域1
1に嵌め込むだけで位置合わせされ、セルフアライメン
トできるうえ、絶縁性樹脂6及びほこり等が振動空間内
に入り込まず、より確実な気密構造となる。
【0024】図4〜図6は図3の応用例であり、図4
は、絶縁性樹脂6をSAW素子1の外周面にのみモール
ドして薄型化したものである。図5は、h2 ≒LS とし
て絶縁性樹脂6をSAW素子1及び枠領域9の上面にモ
ールドしたもので、図6は、h2 >LS として絶縁性樹
脂6をSAW素子1及び枠領域9の上面にモールドした
ものである。いずれも、絶縁性樹脂6及びほこり等が振
動空間内にまったく入り込むことがなく、更に確実な気
密構造となる。
【0025】尚、図1〜図6において、当接部10を接
着剤により接着し、気密をより確実にしてもよい。その
とき、前記接着剤は絶縁性樹脂6と同様のものか、又は
より速乾性のものでもよい。また、当接部10におい
て、圧電基板に凸部又は凹部を形成し、絶縁性基板7の
前記凸部又は凹部に対応する位置にそれに嵌合する凹部
又は凸部を形成して、嵌合させることによりアライメン
ト及び気密を確実にしてもよい。
【0026】図7〜図10は、当接部10がなく、SA
W素子1が1段の枠領域9の内側にに丁度嵌まり込んで
固定されるように構成したものである。図7はh≒LB
+LS として絶縁性樹脂6をSAW素子1及び枠領域9
の上面にモールドしたもの、図8はLB <h<LB +L
S として絶縁性樹脂6をSAW素子1の外周面にのみモ
ールドしたもの、図9は図8と同様の構成で絶縁性樹脂
6をSAW素子1の外周面及び上面にモールドしたも
の、図10はLB +LS <hとして絶縁性樹脂6をSA
W素子1及び枠領域9の上面にモールドしたものであ
る。いずれも、SAW素子1を凹部領域11に落とし込
み嵌め込むだけでセルフアライメントでき、絶縁性樹脂
6及びほこり等の侵入を防止する気密構造となる。
【0027】本発明において、振動空間内に低湿度(室
温(20〜30℃)で相対湿度50%以下)の空気を封
入し密閉することにより、IDT電極5の酸化による劣
化を抑制でき好ましい。また、低湿度の空気の代わり
に、窒素ガス,アルゴンガス等の不活性ガス等を封入し
密閉しても、同様の効果が得られる。
【0028】本発明において、IDT電極5はAlある
いはAl合金(Al−Cu系,Al−Ti系等)からな
り、特にAlが励振効率が高く、材料コストが低いため
好ましい。また、IDT電極5の形状は、互いに噛み合
うように形成された櫛歯状であるが、複数の電極指を平
行に配列した反射器のようなスリット型のものにも適用
でき、それらを併用したタイプであってもよい。
【0029】そして、IDT電極5の対数は50〜20
0程度、電極指の幅は0.1〜10.0μm程度、電極
指の間隔は0.1〜10.0μm程度、電極指の交差幅
は10〜80μm程度、IDT電極5の厚みは0.2〜
0.4μm程度とすることが、共振器あるいはフィルタ
としての所期の特性を得るうえで好適である。また、I
DT電極5のSAWの伝搬路の両端に、SAWを反射し
効率よく共振させるための反射器を設けてもよく、更に
は、電極指間にZnO,AlO等の圧電材料を成膜すれ
ば、SAWの共振効率が向上し好適である。
【0030】SAW素子1用の圧電基板としては、36
°Yカット−X伝搬のLiTaO3結晶、64°Yカッ
ト−X伝搬のLiNbO3 結晶、45°Xカット−Z伝
搬のLiB4 7 結晶等が、電気機械結合係数が大きく
且つ群遅延時間温度係数が小さいため好ましい。圧電基
板の厚みは0.3〜0.5mm程度がよく、0.3mm
未満では圧電基板が脆くなり、0.5mm超では材料コ
ストが大きくなる。
【0031】かくして、本発明は、SAWの振動空間へ
の絶縁性樹脂及び外部のほこり等の入り込みを完全に阻
止でき、振動空間を均一な高さ、幅で正確に形成し、そ
の結果、SAW装置の特性劣化がなく、また薄型化及び
小型軽量化され、更には低コストで製造可能となるとい
う作用効果を有する。
【0032】なお、本発明は上記の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種
々の変更は何等差し支えない。
【0033】
【実施例】本発明の実施例を以下に説明する。SAW素
子1用の圧電基板として36°Yカット−X伝搬のLi
TaO3 結晶を用い、そのチップサイズを1.1mm×
1.5mm,厚さ約400μmとし、実装基板の絶縁性
基板7として3.0mm×3.0mm,厚さ約500μ
mのアルミナ基板を用い、図1のSAW装置Sを作製し
た。アルミナ基板には、導電パターン4及びリードパタ
ーン8用のAu膜を、電解メッキ法により約1μmの厚
みで形成した。接続体3は、Auのワイヤーをボールボ
ンディング法により、バンプとなるよう形成し、バンプ
径は90μm、高さは50μmであった。
【0034】バンプと導電パターン4との接続は、Ag
−Pd合金を含む熱硬化性エポキシ系導電性接着剤をバ
ンプに転写塗布し、SAW素子1をアルミナ基板にフェ
ースダウン構成でアライメントした後、約100℃で加
熱接着した。その後、SAW素子1の固定とIDT電極
5が存在する振動空間の気密を確実にするために、絶縁
性樹脂6としての熱硬化性エポキシ系接着剤をSAW素
子1の外周面及び上面に塗布モールドし、約130℃で
加熱硬化した。
【0035】このようにして作製したSAW装置Sの高
さは約1.0mmであり、高さ1.0mm以下のものが
容易に作製可能となった。例えば、図2,図4,図8の
ものの場合、確実に高さ1.0mm未満とでき、薄型化
及び小型軽量化することができる。また、製造に際して
ワイヤーボンディング工程が不要となり、製造工程が簡
略化され低コストのSAW装置Sとなった。
【0036】また、RF−SAWフィルター用のSAW
素子1を従来のセラミックパッケージに実装すると、パ
ッケージ及びワイヤーのインダクタンス成分の影響で、
ベアチップ素子に比較して高周波側の減衰量が著しく劣
化し、また、通過帯域内の低周波側の減衰特性が仕様に
よっては劣化することがあったが、本発明のようなフリ
ップチップ実装を適用することにより、ベアチップ素子
に近い良好な周波数特性が得られた。
【0037】
【発明の効果】本発明は、絶縁性基板の一主面に凹部領
域及びその周縁の枠領域を形成し、圧電基板の櫛歯状電
極を絶縁性基板の凹部領域側に対面させて、圧電基板を
凹部領域内に設置し又は圧電基板の周辺部を枠領域上面
に当接若しくは接着することにより、圧電基板を絶縁性
基板に取付け、櫛歯状電極の入出力電極と凹部領域内の
導電パターンを接続体を介して導通することにより、S
AWの振動空間の気密を確実にし、振動空間を均一な高
さ、幅で正確に形成するので、振動空間への絶縁性樹
脂、ほこり等の入り込みを完全に阻止し、また、ワイヤ
による駆動信号の入出力を不要としたので、ワイヤのイ
ンダクタンス成分によるSAW装置の特性劣化を防止で
きる。また、SAW素子自体がSAW装置の蓋体として
機能するため、さらなる薄型化及び小型軽量化が達成さ
れ、また構成が簡略化されるので低コストで製造可能と
なるという作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるSAW装置Sの一実施形態の断面
図である。
【図2】SAW装置Sの他の実施形態の断面図である。
【図3】SAW装置Sの他の実施形態の断面図である。
【図4】SAW装置Sの他の実施形態の断面図である。
【図5】SAW装置Sの他の実施形態の断面図である。
【図6】SAW装置Sの他の実施形態の断面図である。
【図7】SAW装置Sの他の実施形態の断面図である。
【図8】SAW装置Sの他の実施形態の断面図である。
【図9】SAW装置Sの他の実施形態の断面図である。
【図10】SAW装置Sの他の実施形態の断面図であ
る。
【図11】従来のSAW装置S1 の断面図である。
【図12】従来の他のSAW装置S2 の断面図である。
【符号の説明】
1:SAW素子 2:入出力電極のパッド 3:接続体 4:導電パターン 5:IDT電極 6:絶縁性樹脂 7:絶縁性基板 8:リードパターン 9:枠領域 10:当接部 11:凹部領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板の一主面に凹部領域及びその周
    縁に枠領域を形成し、前記凹部領域内に導電パターン及
    びそれに連なって外部に延出したリードパターンを設
    け、圧電基板の一主面に少なくとも一対の櫛歯状電極を
    設け、前記圧電基板の櫛歯状電極側を絶縁性基板の凹部
    領域側に対向させて、該圧電基板を前記枠領域の上面若
    しくは内側に固定するとともに、前記櫛歯状電極の入出
    力電極と前記導電パターンを接続体を介して電気的に導
    通したことを特徴とする弾性表面波装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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