JPH1021511A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘッド

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JPH1021511A
JPH1021511A JP17001496A JP17001496A JPH1021511A JP H1021511 A JPH1021511 A JP H1021511A JP 17001496 A JP17001496 A JP 17001496A JP 17001496 A JP17001496 A JP 17001496A JP H1021511 A JPH1021511 A JP H1021511A
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JP
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film
head
magnetic
magnetoresistive
electrode
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JP17001496A
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Mizuki Togashi
みづき 冨樫
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気抵抗効果膜の磁気的な安定性を維持する
ことを可能とする磁気抵抗効果型磁気ヘッドの提供を目
的とする。 【解決手段】 磁気抵抗効果型磁気ヘッド1は、非磁性
膜を介して一対の磁気抵抗効果膜が厚み方向に重ね合わ
され、一端面を磁気記録媒体摺動面となす磁気抵抗効果
素子4と、この磁気抵抗効果素子4の厚み方向と平行な
面側に配された非磁性絶縁層13と、この磁気抵抗効果
素子4の厚み方向に垂直な側面で、この磁気抵抗効果素
子4の磁気記録媒体摺動面側とは反対側の端部に配設さ
れ、一方の磁気抵抗効果膜と電気的に接続する電極5,
6とを備える。この磁気抵抗効果型磁気ヘッド1では、
電極5,6が略平板状に形成され、一方の磁気抵抗効果
膜に対して面接触で電気的に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク装
置等に好適な、磁気抵抗効果によって再生信号を検出す
る磁気抵抗効果型磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク装置等の磁気記録装置に
おいては、大容量化を図るために、更なる高密度記録が
求められている。そこで、近年、高密度記録を進めるた
めに、狭トラック化に適した磁気ヘッドである磁気抵抗
効果型薄膜磁気ヘッド(以下、MRヘッドという。)が
採用されるようになってきている。
【0003】このMRヘッドには、図18に示すよう
に、2層型の磁気抵抗効果素子(以下、MR素子とい
う。)を用いたMRヘッド100がある。このMRヘッ
ド100は、第1の磁気抵抗効果膜101(以下、第1
のMR膜101という。)と第2の磁気抵抗効果膜10
2(以下、第2のMR膜102という。)とが非磁性絶
縁膜103を介して積層されてなるMR素子104を備
える。また、このMRヘッド100は、このMR素子1
04の長手方向の先端部104Aに電気的に接続される
先端部電極105と、後端部104Bに電気的に接続さ
れる後端部電極106とを備える。さらに、MRヘッド
100は、MR素子104上に保護層107が配設さ
れ、MR素子104の上方にMR素子104を横切るよ
うにバイアス導体層108が配設されてなる。さらにま
た、MRヘッド100は、その最上層に上層シールド1
09が配設され、MR素子104の下層側に下部ギャッ
プ110を介して下層シールド111が配設されてな
る。
【0004】以上のように構成された従来のMRヘッド
100において、第2のMR膜102は、磁気記録媒体
に記録された磁気信号から発生する磁界に応じて抵抗値
が変化する。そして、磁気記録媒体の磁気信号を再生す
る際、第2のMR膜102に対して後端部電極106か
ら所定のセンス電流が供給される。これにより、MRヘ
ッド100は、第2のMR膜102の抵抗変化を電圧変
化として出力する。
【0005】このとき、第1のMR膜101は、センス
電流が供給されず、第2のMR膜102の磁気的な安定
化に寄与する。すなわち、第1のMR膜101は、第2
のMR膜102と静磁結合することにより第2のMR膜
102を磁気的に安定化するように作用する。
【0006】一方、上述したようなMRヘッド100
は、スパッタリング等の薄膜形成法やエッチング等の手
法を用いて形成される。このとき、MRヘッド100で
は、図19に示すように、周囲を非磁性絶縁層112に
より埋め込まれたMR素子104に対して、図20に示
すように、その非磁性絶縁層112に開口部113を形
成し、この開口部113に後端部電極106を形成す
る。
【0007】この後端部電極106を形成する工程は、
先ず、図20に示すように、エッチングによりMR素子
104の後端部側104Bに開口部113を穿設する。
この開口部113は、その深さが第1のMR膜101に
達するまでとされる。次に、図21に示すように、この
開口部113内にTa/Cu等の導電材料が埋め込まれ
る。そして、この導電材料は、図示しない電源部と接続
されるように引き出されることにより後端部電極106
となる。
【0008】このように形成された後端部電極106
は、非磁性絶縁体により埋め込まれる。そして、詳細は
省略するが、バイアス導体層108、先端部電極105
及び上層シールド109がそれぞれ形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したM
Rヘッド100において、後端部電極106を形成する
エッチングの際には、先ず、非磁性絶縁層112をエッ
チングし、次に、非磁性絶縁層112をエッチングした
後に露出する保護層107をエッチングすることとな
る。この非磁性絶縁層112のエッチング際には、目視
することによって、エッチングの終了が決定されてい
た。また、その後、保護層107のエッチングの際に
は、保護層107を構成する材料に固有のエッチングレ
ートより算出された時間によって、エッチングの終了が
決定されていた。
【0010】このように、従来のMRヘッド100で
は、各層のエッチングの終了が正確に判定し難く、正確
に深さ寸法を制御して開口部113を穿設することが困
難であった。すなわち、従来のMRヘッド100におい
て、特に、保護層107をエッチングする際にエッチン
グの終了を正確に判定できないと、図22に示すよう
に、開口部113が第1のMR膜101に達するまで穿
設されてしまう。そして、このMRヘッド100では、
この開口部113に導電材料が埋め込まれて後端部電極
106を形成すると、第1のMR膜101と後端部電極
106とが電気的に接続されてしまう。これにより、こ
のMRヘッド100では、第1のMR膜101と第2の
MR膜102とに対してセンス電流がそれぞれ供給され
てしまうこととなる。
【0011】従来のMRヘッド100では、上述したよ
うに、第2のMR膜102に対してセンス電流が供給さ
れることによって、第1のMR膜101を磁気的に安定
化するといった第2のMR膜102の特性が発現されな
いといった問題点があった。
【0012】そこで、本発明は、上述のような問題点に
鑑みてなされたものであり、電極を一対の磁気抵抗効果
膜のうちで上方に配される磁気抵抗効果膜にのみ接続さ
せるとともに、下方に配される磁気抵抗効果膜の絶縁状
態を維持することによって、通電される磁気抵抗効果膜
の磁気的な安定性を維持することを可能とする磁気抵抗
効果型磁気ヘッドの提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成した
本発明に係る磁気抵抗効果型磁気ヘッドは、非磁性膜を
介して一対の磁気抵抗効果膜が厚み方向に重ね合わさ
れ、一端面を磁気記録媒体摺動面となす磁気抵抗効果素
子と、この磁気抵抗効果素子の厚み方向と平行な面側に
配された非磁性絶縁層と、この磁気抵抗効果素子の厚み
方向に垂直な側面で、この磁気抵抗効果素子の磁気記録
媒体摺動面側とは反対側の端部に配設され、一方の磁気
抵抗効果膜と電気的に接続する電極とを備える。この磁
気抵抗効果型磁気ヘッドでは、電極が略平板状に形成さ
れ、一方の磁気抵抗効果膜に対して面接触で電気的に接
続される。
【0014】以上のように構成された本発明に係る磁気
抵抗効果型磁気ヘッドでは、電極が平板状に形成され、
磁気抵抗効果素子の上方に配される磁気抵抗効果膜に対
して下面で電気的に接続される。これにより、一対の磁
気抵抗効果素子は、上方に積層された磁気抵抗効果膜に
のみ電流が供給される。また、下方に配された磁気抵抗
効果膜は、電極と接触することがなく、絶縁状態が維持
されることとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気抵抗効果
型磁気ヘッド(以下、MRヘッドという。)の好適な実
施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】本実施の形態に係るMRヘッド1は、図1
に示すように、下層シールド2と、この下層シールド2
上に積層された下部ギャップ3と、この下部ギャップ3
上に積層された磁気抵抗効果素子4(以下、MR素子4
という。)と、このMR素子4に電気的に接続された先
端部電極5と後端部電極6とからなる一対の電極と、先
端部電極5上に積層された上層シールド7とを備える。
また、このMRヘッド1には、MR素子4の上方にバイ
アス磁界を発生させるバイアス磁界導体層8が設けられ
ている。
【0017】そして、このMRヘッド1は、磁気記録媒
体に記録された磁気信号を再生するものである。このM
Rヘッド1では、図1中矢印Aで示す側面に磁気記録媒
体が摺動し、磁気記録媒体に記録された信号磁界が入力
する。このとき、MRヘッド1では、MR素子4がこの
信号磁界の感磁部となる。
【0018】また、MRヘッド1において、下層シール
ド2と上層シールド7は磁性材料からなり、下部ギャッ
プ層3は非磁性絶縁材料からなり、後端部電極6は電気
的に良導体である非磁性材料からなる。そして、下層シ
ールド2、上層シールド7、下部ギャップ層3及び先端
部電極5は、磁気記録媒体からの信号磁界のうち、再生
対象外の磁界がMR素子4に引き込まれないように機能
する。すなわち、このMRヘッド1では、下部ギャップ
層3及び先端部電極5がMR素子4の上下方向に配され
ているため、磁気記録媒体からの信号磁界のうち、再生
対象外の磁界は下層シールド2及び上層シールド7に導
かれる。これにより、MR素子4は、再生対象の磁界だ
けを引き込むことができる。
【0019】このMRヘッド1では、図1のB−B線に
おける断面図である図2に示すように、略矩形に形成さ
れた2層型のMR素子4を備える。この2層型のMR素
子4は、第1の磁気抵抗効果膜10(以下、第1のMR
膜10という。)と、この第1のMR膜10に積層され
た非磁性絶縁層11と、この非磁性絶縁層11を介して
第1のMR膜10に積層された第2の磁気抵抗効果膜1
2(以下、第2のMR膜12という。)とからなる。
【0020】ここで、第2のMR膜12は、磁気抵抗効
果を有する磁気抵抗効果膜を含んでいればよく、例え
ば、NiFe等からなる磁気抵抗効果膜だけからなるも
のであっても、あるいは、Ta等からなる下地膜上にN
iFe等からなる磁気抵抗効果膜が成膜されたものであ
ってもよい。Ta等からなる下地膜上にNiFe等から
なる磁気抵抗効果膜を成膜した場合には、磁気抵抗効果
膜を(111)配向させることができ、これにより磁気
抵抗効果膜の比抵抗を下げることができる。そして、磁
気抵抗効果膜の比抵抗の低下は、上述したように磁気抵
抗効果膜のインピーダンスの低下となるため、このよう
に下地膜を設けることにより、MRヘッド1の再生出力
を向上することができる。
【0021】そして、第1のMR膜10は、第2のMR
膜12の磁気的安定性を向上させるために配される層で
あり、第2のMR膜12と静磁結合が生じるものであれ
ばよく、例えば、CoPt、CoPtCr又はCoNi
等からなる硬磁性膜だけからなるものとしてもよいし、
あるいは、CoPt、CoPtCr又はCoNi等から
なる硬磁性膜と、NiFe又はNiFe−X(ここでX
はTa,Cr,Nb等である。)等からなる軟磁性膜と
を積層したものとしてもよいし、あるいは、FeMn又
はNiO等からなる反強磁性膜と、Co、NiFe又は
NiFe−X(ここでXはTa,Cr,Nb等であ
る。)等からなる磁性膜とを積層したものとしてもよ
い。
【0022】そして、MR素子4は、MRヘッド1に磁
気記録媒体が対接した状態で、その長手方向が磁気記録
媒体に垂直となるように配されている。このMR素子4
は、非磁性絶縁体13により埋め込まれたような状態で
構成されている。また、MRヘッド1では、このMR素
子4に対してその長手方向の両端部に先端部電極5と後
端部電極6とからなる一対の電極が配されている。この
一対の電極は、磁気記録媒体摺動面側の先端部4Aを先
端部電極5とし、その反対側の後端部4Bを後端部電極
6とする。
【0023】また、このMR素子4では、これら一対の
電極が第2のMR膜12にのみ接続されている。そし
て、このMRヘッド1では、後端部電極6がこの第2の
MR膜12に対して面接触するように形成されている。
【0024】このように構成されたMR素子4では、そ
の両側面側を非磁性絶縁体13により埋め込まれ、一対
の電極が第2のMR膜12にのみ接続されており、第1
のMR膜10と第2のMR膜12とが非磁性絶縁層11
を介して積層されているために、後端部電極6より供給
される電流は、第2のMR膜12にのみ通電されること
となる。
【0025】このMRヘッド1では、磁気記録媒体から
の信号磁界が印加されると、MR素子4が感磁部とな
る。このとき、第2のMR膜12は、信号磁界に対して
抵抗値が変化する、いわゆる磁気抵抗効果を発生する。
したがって、第2のMR膜12は、後端部電極6より一
定電流のセンス電流が供給されることによって、信号磁
界による抵抗値の変化を示す。これにより、このMRヘ
ッド1では、第2のMR膜12が信号磁界による抵抗値
の変化を電圧変化として出力することとなる。
【0026】一方、このとき、第1のMR膜10は、周
囲を非磁性絶縁材料13により囲まれているために、セ
ンス電流が供給されることはない。この第1のMR膜1
0は、一定方向に磁化されており、第2のMR膜12と
静磁結合することによって、第2のMR膜12の磁気的
な安定化に寄与する。これにより、第2のMR膜12で
は、バルクハウゼンノイズの発生が防止される。
【0027】また、MR素子4上を横切るように非磁性
絶縁層13内に形成されたバイアス磁界導体層8は、M
R素子4にバイアス磁界を印加するためものである。す
なわち、MRヘッド1では、磁気記録媒体から信号磁界
を検出する際に、このバイアス磁界導体層8に電流を流
すことにより、より高い磁気抵抗効果が得られるよう
に、磁気抵抗効果素子3にバイアス磁界が印加される。
【0028】つぎに、以上のようなMRヘッド1の製造
方法について詳細に説明する。
【0029】上述したようなMRヘッド1を製造する際
は、先ず、図3に示すように、磁性体からなる下層シー
ルド2上に、Al23等のような非磁性絶縁体からなる
下部ギャップ層3を形成する。ここで、下部ギャップ層
3は、後工程で形成するMR素子4の下部を電気的に絶
縁するとともに、MR素子4の下部に磁気的ギャップを
形成するものである。
【0030】次に、図4に示すように、下部ギャップ層
3上に第1のMR膜10、非磁性絶縁膜11及び第2の
MR膜12を順次成膜し、薄膜層20を形成する。ここ
で、薄膜層20は、後工程でエッチングされてMR素子
4となるものであり、上述したような材料を用いて形成
される。
【0031】次に、薄膜層20を所定の形状のMR素子
4とするために、図5に示すように、所定の形状にパタ
ーニングされたフォトレジスト21を形成した後、図6
に示すように、薄膜層20をエッチングして、所定の形
状のMR素子4を形成する。
【0032】このように、予め第1のMR膜10及び第
2のMR膜12を含む薄膜層20を形成しておき、後か
らエッチングして所定の形状のMR素子4を形成するこ
とにより、第1のMR膜10と第2のMR膜12との相
対的な位置が正確に一致する。したがって、このような
MR素子4では、第1のMR膜10と第2のMR膜12
との間に理想的な静磁結合が生じる。
【0033】次に、図7に示すように、フォトレジスト
21を残したまま、フォトレジスト21、MR素子4を
覆うように非磁性絶縁層13を形成し、その後、フォト
レジスト21をその上面に形成された非磁性絶縁層13
と共に剥離して除去する。そして、フォトレジスト21
をその上面に形成された非磁性絶縁層13と共に剥離し
て除去した後、非磁性絶縁層13及びMR素子4の表面
を研磨して平坦化する。これにより、図8及び図8のA
−A線における断面図である図9に示すように、MR素
子4が非磁性絶縁層13に埋め込まれたような状態とな
る。
【0034】このようにフォトレジスト21をその上面
に形成された非磁性絶縁層13と共に剥離して除去す
る、いわゆるリフトオフ法によれば、非常に容易に、M
R素子4を非磁性絶縁層13に埋め込まれたような状態
とすることができる。ただし、このようなリフトオフ法
では、フォトレジスト21を剥離したときにエッジの部
分にバリ等が生じて表面粗度が悪くなり、MR素子4の
磁気特性や絶縁性等に悪影響を及ぼしたり、後工程で形
成される先端部電極5等の形状を悪化させることがあ
る。そこで、フォトレジスト21を剥離した後は、非磁
性絶縁層13及びMR素子4の表面を研磨して表面性を
向上させた方がよい。
【0035】そして、このように非磁性絶縁層13及び
MR素子4の表面を研磨することにより、MR素子4の
磁気特性や絶縁性等が向上するとともに、後工程で形成
される先端部電極5等の形状が理想的なものとなり、M
Rヘッド1の周波数特性等が向上する。
【0036】そして、次に、図10及び図10のA−A
線における断面図である図11に示すように、研磨加工
された表面に対して、導体材料からなる導体層22を形
成する。この導体層22は、後工程でエッチングされて
後端部電極6となるものであり、例えば、Taからな
る。
【0037】次に、図12及び図13に示すように、導
体層22を所定の形状の後端部電極6とするために、所
定の形状にパターニングされたフォトレジスト23を形
成する。このフォトレジスト23は、導体層22上に形
成され、導体層22の下層に形成されたMR素子4の後
端部4Bに掛かり、MR素子4の幅よりもやや大の幅寸
法を有するように形成される。
【0038】次に、図14及び図14のA−A線におけ
る断面図である図15に示すように、フォトレジスト2
3が形成された部分以外の導体層22をエッチングし、
その後、フォトレジスト22を剥離する。これにより、
MR素子4の後端部4BにMR素子4の幅よりもやや大
の幅寸法を有する後端部電極6が形成される。
【0039】このとき、導体層22においてその材料が
Taからなる場合、導体層22のエッチングレートが外
方に露出している第2のMR膜12のエッチングレート
と比較して、非常に大とされる。したがって、このMR
ヘッド1では、Taからなる導体層22をエッチングす
るのに充分なエッチングレートでエッチングすることに
より、外方に露出している第2のMR膜12を傷つける
ことなく導体層22がエッチングされる。
【0040】次に、図16に示すように、MR素子4及
び後端部電極6が露出した面に対して新たな非磁性絶縁
層24を形成する。そして、この非磁性絶縁層24上に
バイアス磁界導体層8が形成される。このバイアス磁界
導体層8は、MR素子4の長手方向に対して略垂直方向
となるように非磁性絶縁層24上に形成される。さら
に、バイアス磁界導体層8が形成された後にこのバイア
ス磁界導体層8を埋め込むように新たに非磁性絶縁層2
5を形成する。これにより、バイアス磁界導体層8と後
端部電極6とは、電気的に絶縁された状態とされる。
【0041】その後、図17に示すように、MR素子4
の先端部4A上に形成された非磁性絶縁層24,25を
テーパ状にエッチングする。これにより、MR素子4の
先端部4A側は、外方に露出される。そして、この外方
に露出したMR素子4の先端部4Aに対して、導体から
なる先端部電極5が形成される。そして、この先端部電
極5上に、磁性体からなる上層シールド7が形成され
る。
【0042】上述したようなMRヘッド1の製造工程で
は、MR素子4上に保護層を形成しておらず、MR素子
4上に直接、後端部電極6を形成している。これによ
り、本発明に係るMRヘッド1では、後端部電極6と第
2のMR膜12とを電気的に接続するための開口部を設
ける必要がない。したがって、このMRヘッド1では、
上述した製造方法を用いることによって、MR素子4が
エッチングにより損傷を受けることなく形成される。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明に係
る磁気抵抗効果型磁気ヘッドでは、2層の磁気抵抗効果
膜からなる磁気抵抗効果素子のうち一方の磁気抵抗効果
膜に対してのみ電極が接続されており、他方の磁気抵抗
効果膜に対して電流が供給されることがないために、電
流が供給されない磁気抵抗効果膜が電流が供給される磁
気抵抗効果膜を磁気的に安定化させることができる。
【0044】また、本発明に係る磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッドでは、電極が接続されない磁気抵抗効果膜が電気的
な絶縁状態を確実に維持することが可能となる。これに
より、本発明に係る磁気抵抗効果型磁気ヘッドは、磁気
記録媒体からの信号磁界を常に安定的に検出し再生する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気抵抗効果型磁気ヘッドの要部
断面図である。
【図2】図1に示すMRヘッドのB−B線における要部
断面図である。
【図3】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明するた
めの要部断面図である。
【図4】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明するた
めの要部断面図である。
【図5】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明するた
めの要部断面斜視図である。
【図6】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明するた
めの要部断面斜視図である。
【図7】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明するた
めの要部断面斜視図である。
【図8】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明するた
めの要部断面斜視図である。
【図9】図8のA−A線における要部断面図である。
【図10】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明する
ための要部断面斜視図である。
【図11】図10のA−A線における要部断面図であ
る。
【図12】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明する
ための要部断面斜視図である。
【図13】図12のA−A線における要部断面図であ
る。
【図14】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明する
ための要部断面斜視図である。
【図15】図14のA−A線における要部断面図であ
る。
【図16】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明する
ための要部断面図である。
【図17】図1に示すMRヘッドの製造工程を説明する
ための要部断面図である。
【図18】従来のMRヘッドの要部断面図である。
【図19】従来のMRヘッドの製造工程を示す要部断面
図である。
【図20】従来のMRヘッドの製造工程を示す要部断面
図である。
【図21】従来のMRヘッドの製造工程を示す要部断面
図である。
【図22】従来のMRヘッドにおいて、第1のMR膜と
後端部電極とが接触した状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 磁気抵抗効果型磁気ヘッド、4 磁気抵抗効果素
子、5 先端部電極、6後端部電極、10 第1の磁気
抵抗効果膜、11 非磁性絶縁層、12 第2の磁気抵
抗効果膜、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性膜を介して一対の磁気抵抗効果膜
    が厚み方向に重ね合わされ、一端面を磁気記録媒体摺動
    面となす磁気抵抗効果素子と、 上記磁気抵抗効果素子の厚み方向と平行な面側に配され
    た非磁性絶縁層と、 上記磁気抵抗効果素子の厚み方向に垂直な側面で、上記
    磁気抵抗効果素子の磁気記録媒体摺動面とは反対側の端
    部に配設され、一方の磁気抵抗効果膜と電気的に接続す
    る電極とを備え、 上記電極は、略平板上に形成され、一方の磁気抵抗効果
    膜に対して面接触で電気的に接続されることを特徴とす
    る磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記電極は、Taを材料とすることを特
    徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
JP17001496A 1996-06-28 1996-06-28 磁気抵抗効果型磁気ヘッド Withdrawn JPH1021511A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7950135B2 (en) 2006-06-16 2011-05-31 Tdk Corporation Manufacturing method of magnetoresistive effect element

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US7950135B2 (en) 2006-06-16 2011-05-31 Tdk Corporation Manufacturing method of magnetoresistive effect element

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