JPH10213993A - 分離爪 - Google Patents

分離爪

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JPH10213993A
JPH10213993A JP18216697A JP18216697A JPH10213993A JP H10213993 A JPH10213993 A JP H10213993A JP 18216697 A JP18216697 A JP 18216697A JP 18216697 A JP18216697 A JP 18216697A JP H10213993 A JPH10213993 A JP H10213993A
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JP
Japan
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resin
separation
separation claw
whisker
polyphenylene sulfide
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Pending
Application number
JP18216697A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Tanaka
満 田中
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP18216697A priority Critical patent/JPH10213993A/ja
Publication of JPH10213993A publication Critical patent/JPH10213993A/ja
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  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 先鋭かつ精密なR形状に形成されている分離
爪の先端部分を、使用時の加熱やローラー面に対する繰
り返し衝突によっても変形し難いものとし、成形体表面
の潤滑性および非粘着性を長期間に亘って安定的に発揮
できる複写機用分離爪とすることである。 【解決手段】 315℃の溶融粘度3000ポイズ以上
のポリフェニレンスルフィド樹脂40〜70重量%、平
均粒径1〜5μmのポリテトラフルオロエチレン18〜
30重量%、比重0.942g/cm3 以上の高密度ポ
リエチレンなどのポリオレフィン2〜7重量%、および
ウィスカ等の繊維状補強材10〜40重量%を必須成分
とするポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の成形体か
らなる複写機用分離爪とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は複写機やプリンタ
等に使用される分離爪に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機やプリンタにおいては、
感光ドラムの表面に形成された静電荷潜像に粉体である
トナーを付着させ、このトナー像を紙面に転写する感光
装置と、紙面を加熱してトナーを融着する定着装置が設
けられている。
【0003】感光装置は、回転する感光ドラム上に原図
と同じ帯電画像を形成し、これを転写紙に転写する装置
であり、転写時に感光ドラムと転写紙が圧接し、さらに
これらは帯電時の静電気で密着するため、転写後の転写
紙を感光ドラムから剥離する分離爪を有している。
【0004】また、定着装置は、加熱ヒータを備えた定
着部ローラに加圧ローラを圧接させ、これらのローラの
間に未定着のトナー像を載せた転写紙等のシート部材を
通過させ、画像を定着した転写紙を定着部ローラや加圧
ローラから剥離する分離爪を有している。
【0005】図4および図5に示すように、電子写真複
写機やレーザプリンタ等の電子写真プロセスを利用した
画像形成装置は、電子写真プロセスにより感光体上に形
成した像を転写紙にトナー像として転写し、この像を転
写紙上に定着装置で定着した後、機外に排出する。
【0006】このような定着装置は、ヒータを内蔵する
定着ローラと、これに圧接する加圧ローラとからなり、
そのニップ部に定着トナー像を担持する転写紙を通紙
し、加熱と押圧によってトナーを転写紙に溶融し定着さ
せ、その後に転写紙を分離爪によって剥離し、排紙コロ
および排紙ローラ等により機外に排出する。
【0007】図4は、加熱ローラを有する定着装置の概
略構成例を示している。この定着装置Aは、ヒータ9を
内蔵する定着ローラ10に転写紙経路を挟んで従動回転
する加圧ローラ11を設けたものであり、図外の転写部
より搬送ベルト6により搬送されてきた未定着トナー像
を担持する転写紙7は、定着入口ガイド8に案内されて
定着ローラ10と加圧ローラ11とのニップ部に挿入さ
れ、対のローラ10、11に挟圧された際、トナー像が
定着されながら送り出される。定着後、転写紙7の先端
は、定着ローラ10のニップ部の下側に接する分離爪1
2の爪先によって定着ローラ10から剥離される。
【0008】定着ローラ10から剥離された用紙は、搬
送経路を通り、その際に回転駆動されている排紙ローラ
14とこれに圧接されて従動する排紙コロ13などの間
を通って機外に排出される。
【0009】また、図5に示すカラーレーザープリンタ
については、未定着トナー像を担持した転写紙がヒータ
内蔵の定着ローラ10と加圧ローラ11の対接部を通過
した後、分離爪12で定着ローラ10から引き剥がさ
れ、そのまま排紙コロ13と排紙ローラ14の対接部を
通って送り出され、さらに一対の中間ガイドコロ15の
間を通った後、回転駆動されている駆動ローラ16と蹴
り出し用コロ17の間を通って機外まで搬送される。
【0010】なお、図5中の符号12aは加圧ローラ1
1に接する分離爪、18はレーザーユニット、19はト
ナー収納部、20は未定着トナー像を形成するドラム、
21は転写装置、22は紙(シート)収納カセット、2
3は定着装置をそれぞれ示している。
【0011】分離爪は、爪先端部分を30°程度の鋭角
に形成されており、ローラ表面に摺接する幅が2〜5m
m(定着ローラ用)または3〜15mm(加圧ローラ用
または感光ドラム用)の薄肉の部品である。すなわち、
分離爪は先端部の鋭角を形成する2辺のうち、片方の辺
を定着部ローラの表面に所要の角度で圧接させ、他方の
辺で紙面をすくい上げると共に、転写紙を爪の後方に案
内し、これを円滑に剥離する機能があるものである。そ
して、分離爪にはそのような剥離機能を確実に発揮させ
るために、爪先端部分の曲率半径(R)を0.1mm以
下、好ましくは0.05mm以下という極めて鋭い鋭角
状の曲面に形成している。
【0012】このような分離爪には、少なくとも爪先端
部分にトナーが付着しないように非粘着性が要求され
る。なぜなら、トナーが爪先端に融着して固まりを形成
すると、爪先端部分の曲率半径が変化し、分離爪が転写
紙を確実に分離し難くなったり、転写紙に接触する面が
粗くなって、転写紙に融着したトナー像の一部を掻き取
って、画像定着後の紙面に白い筋(爪痕)を付けるとい
う問題を発生させるからである。
【0013】また、分離爪には爪先端ですくい上げた転
写紙を円滑に剥離して紙詰まりを起こさないようにする
ために、低摩擦係数である特性(自己潤滑性または固体
潤滑剤による潤滑性)も要求される。
【0014】また、複写機、ファクシミリ(Fax)、
レーザービームプリンター(LBP)等の画像形成装置
においては、処理時間短縮の要求が高まり、そのために
印刷機能を高速化し、定着温度を上昇(250℃付近)
させることが必要になった。例えば、このように高速化
された機器の定着周囲部分の通常の使用雰囲気温度は、
約150〜300℃であり、瞬間的には約250〜35
0℃に達する場合もある。
【0015】そして、このような分離爪は、ヒータの熱
が定着部ローラを介して伝わり、または定着部ローラお
よび加圧ローラを介して伝わるので、分離爪本体および
爪先端部分には少なくとも150℃以上、好ましくは2
00℃以上の高温で変形または変質しない耐熱性も必要
であり、耐熱性樹脂がその成形材料として採用されてい
る。
【0016】従来、非粘着性と低摩擦特性がある程度具
備された耐熱性樹脂からなる分離爪としては、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリアリーレンスルフィド、芳
香族ポリエーテルケトン、芳香族ポリサルホン、芳香族
ポリエーテルイミド、芳香族ポリアミド、芳香族ポリエ
ステルなどの耐熱性樹脂を主要成形材料とし、四フッ化
エチレン樹脂、またはグラファイトその他の固体潤滑剤
を混入した組成物からなるものがある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、固体潤滑剤を
混入した耐熱性樹脂製の分離爪先端は、先鋭かつ精密な
R形状に成形すること、特に射出成形によってそのよう
な精密な形状に効率よく成形することが容易にできない
という問題点がある。
【0018】また、そのようにして得られた精密な先鋭
形状の分離爪の先端部分は、使用時に加熱されかつロー
ラー面に繰り返し衝突することによって、変形し易く、
そのために定着ローラからの分離不良が発生するという
問題点もある。
【0019】なお、分離爪先端に成形体のフッ素樹脂な
どの非粘着性の被膜を形成し、分離爪の潤滑性と非粘着
性を向上させるようにする改善方法もあるが、前記被膜
が摩耗しやすいので、分離爪に長期間に亘って安定した
機能を発揮させることは困難であった。
【0020】そこで、この発明の第1の課題は、上記し
た問題点を解決して、先鋭かつ精密なR形状に形成され
ている分離爪の先端部分を、使用時の加熱やローラー面
に対する繰り返し衝突によっても変形し難いものとし
て、分離不良を防止し、かつ成形体表面の潤滑性および
非粘着性を、長期間に亘って安定的に発揮できる分離爪
を提供することである。
【0021】また、この発明の第2の課題は、上記した
課題を解決し、分離爪先端を射出成形によって先鋭かつ
精密なR形状に容易に成形できるようにすることであ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記した第1の課題を解
決するため、この発明においては、ポリフェニレンスル
フィド樹脂(以下、PPS樹脂と略記する。)40〜7
0重量%、平均粒径1〜5μmのポリテトラフルオロエ
チレン(以下、PTFEと略記する。)18〜30重量
%、ポリオレフィン樹脂2〜7重量%および繊維状補強
材10〜40重量%を必須成分とするポリフェニレンス
ルフィド樹脂組成物の成形体からなる分離爪としたので
ある。また、上記のポリフェニレンスルフィド樹脂組成
物の成形体が射出成形体であることを特徴とする分離爪
としたのである。
【0023】また、前記第1および第2の課題を解決す
るため、この発明においては、上記PPS樹脂が、31
5℃の溶融粘度3000ポイズ以上のPPS樹脂である
分離爪としたのである。
【0024】この発明の分離爪は、主要成分としてPP
S樹脂に所定量の繊維状補強材を配合したので、耐熱性
および爪先端部分の耐衝撃性が良好であり、かつPPS
樹脂本来の溶融成形性を有しており、特に射出成形によ
って効率よく成形できるものになる。
【0025】そして、PPS樹脂組成物に所定粒径のポ
リテトラフルオロエチレンおよびポリオレフィン樹脂を
所定の割合に配合したので、潤滑性および非粘着性が長
期間に亘って安定的に発揮され、しかもPPS樹脂本来
の成形性は損なわれない。
【0026】また、ポリオレフィン樹脂の溶融粘度は、
PPS樹脂やPTFEの溶融粘度より低いので、樹脂組
成物を射出成形して分離爪を形成する際に、溶融したポ
リオレフィン樹脂が表層に押し出されて分離爪の表面に
比較的多く(リッチに)存在するようになる。このよう
にして分離爪の表面にはポリオレフィン樹脂を比較的多
く含み、しかもPTFEを混在させた被膜状のものが形
成され、これにより分離爪の潤滑性およびトナーに対す
る非粘着性が顕著に高められる。
【0027】すなわち、上記した分離爪において、ポリ
フェニレンスルフィド樹脂組成物の成形体が射出成形体
であり、分離爪の表面における組成容量比(占有率)A
=(ポリオレフィン樹脂/ポリフェニレンスルフィド樹
脂)がA>1の分離爪とすることが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】この発明に用いるPPS樹脂は、
下記の化1に示される構成単位を70〜100モル%含
有しているものが好ましく、より好ましくは90〜10
0モル%含むものである。なぜなら、下記の化1に示さ
れる構成単位を所定モル%以上含むPPS樹脂は、高結
晶性の樹脂であり、そのために耐熱性、難燃性、機械的
強度、寸法安定性、摺動特性などにおいて好ましいから
である。このようなPPS樹脂は、最大結晶化度が少な
くとも30%以上のものが好ましく、より好ましくは5
0〜75%、特に好ましくは60〜65%である。ま
た、PPS樹脂の好ましい限界酸素指数は40〜60
%、より好ましくは44〜53%であり、また好ましい
難燃性の程度はUL94規格におけるV−0であり、好
ましい吸水率は0.5%以下であり、また寸法安定性に
優れているものが好ましい。
【0029】
【化1】
【0030】また、下記の化2で示される単位(m−フ
ェニレンスルフィド単位、O−フェニレンスルフィド単
位、フェニレンスルフィドスルホン単位、フェニレンス
ルフィドケトン単位、フェニレンスルフィドエーテル単
位、ジフェニレンスルフィド単位)または化3で示され
る単位(種々の官能基を有するフェニレンスルフィド単
位)に示すような種々の構成単位を含有しているものも
使用でき、そのような種々の構成単位(共重合単位とし
てもよい)の含有量は30モル%未満であり、より好ま
しくは10モル%未満である。なぜなら、そのような構
成単位を30モル%以上含有すると、化1式を主要成分
とするPPS樹脂の結晶化度が充分に上がらなかった
り、成形性が悪化したり、耐熱性が低下したり、またP
PS樹脂本来の組成の均質性などが損なわれるからであ
る。
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】(ただし式中Rは、アルキル基、フェニル
基、ニトロ基、カルボキシル基、ニトリル基、アミノ
基、アルコキシル基、ヒドロキシル基またはスルホン酸
基などである。) また、上記したようなPPS樹脂は、直鎖状の重合形態
のものを使用することもでき、酸素雰囲気中で加熱処理
または過酸化物などを添加した加熱処理によって硬化さ
せ、その重合度を上げたものであってもよい。さらにま
た、非酸化性不活性ガス中で加熱処理をしたものであっ
てもよく、以上述べたPPS樹脂の混合物であってもよ
い。PPS樹脂は、脱イオン処理(酸洗浄や熱水処理
等)を行なうことによって、イオンを低減したものでも
よい。
【0034】この発明に用いるPPS樹脂は、直鎖状の
分子構造のもの、架橋型のもの、半架橋型のもののいず
れであってもよく、特に重合形態を限定したものではな
い。
【0035】この発明に用いるPPS樹脂の溶融粘度
は、測定温度315℃、荷重10kgの条件下、直径1
mm、長さ2mmのダイスを用いて高化式フローテスタ
ーで測定した溶融粘度が3000ポイズ以上のものであ
る。この条件の溶融粘度が3000ポイズ未満では、射
出成形時にシリンダーから溶融樹脂が垂れるように流出
する現象(ドルーリング)が著しく起こるために好まし
くない。また、ドルーリングが起こらず、かつ射出成形
によって分離爪先端に精密なR形状を形成できるPPS
樹脂の溶融粘度は3000〜25000ポイズ、好まし
くは3000〜20000ポイズである。なお、溶融粘
度が必要以上に高すぎると、射出成形時に大きな抵抗と
なり、成形性が悪化し、成形体として成立しなくなるこ
ともある。このような傾向から、より好ましい溶融粘度
は、4000〜10000ポイズである。
【0036】この発明におけるPPS樹脂組成物の主成
分であるPPS樹脂の配合量は、40〜70重量%であ
り、好ましくは50〜70重量%である。PPS樹脂の
配合量が40重量%未満では、組成物の成形性が好まし
くなくなる。PPS樹脂の配合量が70重量%を越える
と、成形時にドルーリングが著しく起こるので好ましく
ない。配合量が50重量%未満では、分離爪の耐熱性お
よび衝撃強度が低下して好ましくない。配合量が50〜
60重量%の組成物は、優れた耐熱性、耐衝撃強度およ
び成形性を併有するため、特に好ましい。
【0037】この発明に用いるPTFEの粒径は、その
平均粒径が1〜5μmである。平均粒径が1μm未満ま
たは5μmを越えるPTFEでは、トナーに対する非粘
着性の改良効果が小さくて好ましくなく、平均粒径が2
〜4μmでは、非粘着性の改良効果が特に優れており好
ましい。
【0038】また、この発明においては、バージン材の
PTFEに代えて、上記した平均粒径の再生PTFEを
使用することにより、より好ましい結果が得られる。再
生PTFE粉末は、バージン材を一度焼成した後、粉砕
して得られる粉末であり、繊維状になり難い性質を有
し、バージン材のPTFE粉末を樹脂組成物に添加した
場合のように樹脂組成物の溶融粘度著しく上昇させるこ
とがなく、射出成形性を阻害しないものである。また、
再生PTFE粉末は、一度焼成されているので、これを
混合した樹脂成形品の寸法変化、形状変化またはクラッ
クの発生も起こさずに安定した成形品が得られる添加剤
である。
【0039】なお、完全に焼成された低分子量のPTF
E樹脂の微粉末は、球形に近い粒子形状であり、比表面
積が小さく、溶融樹脂組成物を増粘し難い特性を有する
ので、射出成形用添加剤として好適である。
【0040】再生PTFE粉末の市販品としては、例え
ば喜多村社製:KT300M、KT300H、KT40
0M、KT400H、KTL610、KTL8N等があ
る。
【0041】このようなPTFE粉末の配合量は、18
〜30重量%、好ましくは20〜25重量%である。配
合量が18重量%未満の少量では、非粘着性の改良効果
が小さいので好ましくなく、30重量%を越える多量で
は、耐熱性および衝撃強度が低下するので好ましくな
い。配合量を20〜25重量%とした組成物は、非粘着
性、耐熱性および衝撃強度が特に優れていて好ましい。
【0042】この発明に用いるポリオレフィン樹脂は、
熱可塑性樹脂として周知の重合体であり、低密度ポリエ
チレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなど
のポリエチレン類、ポリプロピレン等を挙げることがで
き、これらは単体でも混合物でもよく、さらには共重合
体や変性体であってもよい。
【0043】このようなポリオレフィン樹脂は、PTF
Eと共にPPS樹脂に均一に分散して非粘着性を高める
ものであって、PPS樹脂の成形性およびPPS樹脂へ
の分散性の良好なものはより好ましい。
【0044】この発明に使用されるポリオレフィン樹脂
の種類は、前述のように特定しなくてもよいが、その場
合でも比重が0.942g/cm3 以上の高密度ポリエ
チレンであることが好ましい。高密度ポリエチレンの比
重の上限値は、1g/cm3未満、厳密には0.98g
/cm3 以下である。なお、ポリオレフィン樹脂の数平
均分子量(Mn)は、3×104 〜5×106 、好まし
くは5×104 〜3×105 である。上記範囲のポリオ
レフィン樹脂であれば、PPS樹脂との相溶性、射出成
形性などに優れたものになる。
【0045】また、この発明に使用されるポリオレフィ
ン樹脂のメルトフローレイト(MFR)〔測定方法はA
STM D1238またはJIS K−6760(19
95年)に準拠〕は、0.1〜150g/10分である
ことが好ましい。なぜなら、メルトフローレイトが上記
範囲内であれば、ポリフェニレンスルフィド樹脂への分
散性、成形体表面(または表層)への集中性、出現性が
特に良好である。このような傾向からポリオレフィン樹
脂のより好ましいメルトフローレイトは、0.1〜50
g/10分であり、さらに好ましくは0.3〜30g/
10分である。
【0046】このようなポリオレフィン樹脂の配合割合
は、2〜7重量%、好ましくは3〜6重量%である。2
重量%未満の配合割合では、分離爪表面の非粘着性の改
良効果が充分に現れない。また、7重量%を越える多量
では、組成物の溶融成形性(特に射出成形性)を悪化さ
せるので好ましくない。配合量が3〜6重量%の組成物
は、非粘着性の改良効果および成形性が特に優れていて
好ましい。
【0047】このように所定の樹脂組成物からなる本願
の発明の分離爪は、その表面にフッ素重合体等の塗布・
焼付け被覆を必ずしも設ける必要はなく、それだけ生産
性に優れ、コスト的に優れた分離爪を提供することが可
能になる。しかし、複写機に使用するトナーの種類によ
っては必要に応じてフッ素重合体等の塗布、焼付けなど
の被覆処理を施してもよい。
【0048】この発明に用いる繊維状補強材は、分離爪
の剥離機能を阻害することなく、特に爪先端を補強する
ものであって、例えば無機繊維系の補強材を選択的に採
用できる。そのような繊維状無機補強材を例示すると、
炭素繊維、ガラス繊維、グラファイト繊維、ステンレス
繊維などの金属繊維、ケイ酸カルシウムウィスカ、炭酸
カルシウムウィスカ、硫酸カルシウムウィスカ、硫酸マ
グネシウムウィスカ、硝酸マグネシウムウィスカ、マグ
ネシア繊維、ホウ酸アルミニウムウィスカ、アルミナ繊
維、酸化チタンウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、炭化ケイ
素繊維、窒化ケイ素繊維、チタン酸カリウムウィスカ、
チラノ繊維、ジルコニア繊維、ゾノライト繊維、ウォラ
ストナイトウィスカなどであり、単独の繊維ばかりでな
く、複数種の繊維を混合して使用することもできる。
【0049】この発明で使用される繊維状補強材は、繊
維径0.05〜25μm、繊維長1〜5000μmのも
のが好ましく、特に繊維径0.1〜3μm、繊維長1〜
700μmのものが好ましい。なぜなら、繊維径および
繊維長が前記所定範囲より小さければPPS樹脂組成物
の耐摩耗性を改善できず、補強効果もない。また、前記
所定範囲を越える繊維径および繊維長では、表面粗さが
大きくなり、角形の端部を精密に形成できなくなるので
好ましくない。
【0050】また、無機質の繊維状補強材は、優れた難
燃性を示し、高温の使用条件にある分離爪の耐熱性や難
燃性を向上させるため、好ましいものである。
【0051】また、この発明に用いる繊維状補強材とし
ては、例えばpHが10以下、好ましくはpH4〜9、
より好ましくはpH5〜8のウィスカ等の繊維状補強材
を使用することも好ましい。pH10を越える極端なア
ルカリ性または極端な酸性を示すウィスカ等の繊維状補
強材では、PPS樹脂のスルフィド結合またはポリオレ
フィン系樹脂のオレフィン結合やC−H結合などに関わ
る結合基を破壊することがあり、そのためにPPS樹脂
やポリオレフィン系樹脂の物性や寸法精度を低下させる
からである。また、所定のpH値の範囲外のウィスカ等
が分離爪基材の表面に露出していると、その表面にトナ
ーが固着する等の悪影響が予想される。
【0052】因みに、ウィスカは、針状(髭状とも形容
される。)の単結晶体または多結晶体であり、好ましい
大きさは、平均繊維径0.1〜1μm、平均繊維長1〜
100μmである。このようなウィスカのアスペクト比
は、1〜200、一般的には10〜100である。
【0053】この発明に用いる繊維状無機補強材の一例
としてのガラス繊維は、SiO2 、B2 3 、Al2
3 、CaO、(Na2 O)、(K2 O)、(MgO)、
(Fe2 3 )などを成分とする無機ガラスから得られ
るものであり、無アルカリガラス(Eガラス、低アルカ
リガラスとも呼ばれる。)は好ましいが、この発明の効
果を阻害しない量で含アルカリガラス(Cガラス、Aガ
ラス)等を用いることもできる。無アルカリガラスは、
アルカリ成分がほとんど含有されていないので樹脂材へ
の影響が殆どなく、すなわち樹脂材の特性が変化し難い
ので好ましい。
【0054】無アルカリガラスは、例えばSiO2 が約
52〜56重量%、B2 3 が約8〜13重量%、Al
2 3 が約12〜16重量%、CaOが約15〜25重
量%を含有しているホウケイ酸ガラスであり、これにM
gOが約6重量%以下、Na2 OまたはK2 Oが約1重
量%以下の各々いずれか一種類以上を含有しているもの
であってもよい。また、その引張強さは、例えば約30
0〜400kgf/mm2 、平均して約350kgf/
mm2 であり、弾性率は、約7400〜7700kgf
/mm2 であり、引張強度、弾性率、量産性、価格等の
点で総合的に優れたものである。
【0055】この発明で無アルカリガラスを用いる場合
には、その平均繊維長が約10〜700μmのものが好
ましく、より好ましくは10〜300μmである。また
その平均繊維径は、約1〜15μmが好ましく、より好
ましくは約3〜8μmである。なぜなら、繊維径が約1
5μmを越える大径のもの、または繊維長が約700μ
mを越えるものを用いると、所定の組成物と混合する際
に均一分散させることが難しくなり、不均一分散の組成
物では射出成形も困難になるからである。繊維径が1μ
m未満であったり、繊維長が10μmより短いと、組成
物に所定の耐熱変形性等の機械的強度を期待できない。
【0056】この発明に用いる繊維状無機補強材の一例
であるチタン酸カリウムウィスカは、例えばK2 O・6
TiO2 、K2 O・6TiO2 ・1/2H2 Oや、K2
Ti2 5 、K2 Ti4 9 、K2 Ti6 13、K2
8 17などのように、一般式K2 O・nTiO2 (n
は1以上の整数または2以上の偶数)で表わされるチタ
ン酸カリウムウィスカが挙げられる。これらは真比重が
3.0〜3.6、好ましくは3.2〜3.3、融点13
00〜1400℃、モース硬度3.5〜4、pH7〜9
であり、フラックス法やメルト法などによって製造され
る。
【0057】フラックス法は、1100〜1200℃で
原料(TiO2 とK2 CO3 )とフラックスの混合物を
溶融し、それを徐冷してK2 Ti4 9 ウィスカ(1次
化合物)を合成する。そして、このウィスカを希酸水溶
液または沸騰水で処理して層間のKの一部を抽出して組
成変性し、それを約1000℃で熱処理してトンネル構
造を有するK2 Ti6 13ウィスカを2次化合物として
合成する。ウィスカの大きさは、通常、直径が0.1〜
0.5μm、長さが1〜50μm程度のものを使用でき
る。市販のチタン酸カリウムウィスカとしては大塚化学
社製ティスモN、ティスモL、テイスモD等が挙げられ
る。
【0058】メルト法は、原料をK2 Ti2 5 に相当
する化学量論組成比に混合し、1100〜1200℃で
溶融し、その融体を急冷固化して針状のK2 Ti2 5
を1次化合物として合成する。次にこのウィスカをK2
Ti4 9 と同様に組成・構造変換プロセスで処理し、
2次化合物としてK2 Ti6 13ウィスカを合成する。
ウィスカサイズは、フラックス法よりは太いのが特徴で
あり、直径が10〜50μm、長さが80〜500μm
のもの、または直径0.5〜10μm、長さ10〜50
μmのものが挙げらる。このようなウィスカの市販品と
しては、クボタ社製ティーザクスA、ティーザクスF
A、ティーザクスBなどが挙げられる。
【0059】ホウ酸アルミニウムウィスカは、化学式9
Al2 3 ・2B2 3 または2Al2 3 ・B2 3
で表わされる白色針状結晶であり、S(イオウ)を添加
して白色化したものであってもよい。ホウ酸アルミニウ
ムウィスカの寸法は、平均繊維径0.05〜5μm、平
均繊維長1〜100μmであり、その物性はモース硬度
7〜7.5、pH7〜8である。
【0060】9Al2 3 ・2B2 3 で表わされるホ
ウ酸アルミニウムウィスカは、真比重2.93〜2.9
5、融点1400〜1500℃であり、アルミニウム水
酸化物およびアルミニウム無機塩の少なくとも一種と、
ホウ素の酸化物、酸素酸およびアルカリ金属塩の少なく
とも一種をアルカリ金属の硫酸塩、塩化物および炭酸塩
の少なくとも一種からなる溶融剤の存在下900〜12
00℃に加熱して、反応、育成させることによって製造
する。
【0061】一方、2Al2 3 ・B2 3 で表わされ
るホウ酸アルミニウムウィスカは、真比重2.92〜
2.94、融点1000〜1100℃で、9Al2 3
・B23 を製造するのと同じ成分、溶融剤を用いて6
00〜1000℃に加熱して反応、育成することによっ
て製造できる。
【0062】好ましいホウ酸アルミニウムウィスカの市
販品としては、四国化成工業社製:アルボレックスY、
アルボレックスGなどがあり、その平均繊維径は、0.
5〜3μm、平均繊維長は1〜50μmである。
【0063】また、この発明に使用できるウィスカは、
上記したウィスカ以外にもPb、Cdなどの不純物を含
んで黄色や灰色のテトラポット状の酸化亜鉛ウィスカ
(ZnO)、もしくはこれらが折れて円錐状、テーパ状
になったもの、またはルチル型白色針状結晶体からなり
一般式TiO2 で示される酸化チタンウィスカ、または
炭酸カルシウムウィスカなどであってもよい。
【0064】前記した酸化亜鉛ウィスカは、周知の工業
的製法(乾式法または湿式法)により、金属亜鉛を蒸気
化してZnOを合成する過程で、1000℃以上、好ま
しくは1100℃以上の高温酸化および高Zn濃度(4
%以上)の条件でウィスカを気相酸化により成長させて
得られる。このようにして得られるウィスカは、c軸方
向に成長した4本のウィスカが一組になり、形状的には
正四面体の体心から4頂点に延びたテトラポット状を形
成している。
【0065】触媒を使用して効率よくテトラポット状Z
nOウィスカを製造する方法としては、金属Zn粉末
(1〜200μm)表面が酸化している金属Zn粉末
(15〜20%程度)の混合物に、触媒としてゼオライ
ト(53%以下)を混合し、これを900〜1000℃
のマッフル炉に挿入し、炉を密閉して空気を3.5リッ
トル/分の定速度で供給し、気相酸化によりウィスカを
成長させる方法がある。この方法では、表面が酸化した
金属Zn粉末を使用しているので、酸化反応が適当に制
御され、またゼオライト触媒は、板状晶の生成を防止
し、ウィスカの成長を促進している。
【0066】上記製法で得られたウィスカ(ZnO)の
融点は、加圧下で約2000℃であり、その長さは2〜
200μmであって平均長さは100μm程度であり、
テトラポット状ウィスカの全体の平均直径は0.2〜3
μm、ウィスカの中心部の平均直径は0.5〜10μm
である。このようなテトラポット状の酸化亜鉛ウィスカ
の市販品としては、松下電器産業社製:パナテトラなど
が挙げられる。
【0067】上述したような繊維状無機補強材を配合す
ることによる樹脂組成物の補強効果をさらに向上させる
ためには、繊維状無機補強材に対してカップリング剤に
よる表面処理をおこなってもよい。カップリング剤とし
ては、シラン系、シリコン系、チタン系、アルミニウム
系、ジルコニウム系、ジルコアルミニウム系、クロム
系、ボロン系、リン系、エポキシ系、アミノ酸系、変性
シリコーンオイル系等がある。
【0068】なお、樹脂組成物中のウィスカは、ペレッ
トの造粒時または成形時に折れて、その平均繊維長さが
10μm未満になり、種類によっては1〜5μmになる
と考えられる。このような寸法のウィスカは、射出成形
時の流動性を阻害することなく分離爪の表面は非常に滑
らかになり、非粘着性が向上し、寸法精度が向上し、成
形する際に先端部や角部にバリが形成され難くなる。
【0069】また、この発明に係る分離爪が、摺接相手
部材を損傷させないようにするためには、モース硬度1
〜10の繊維状無機補強材を採用することが好ましい。
モース硬度が所定範囲より低すぎる繊維状無機補強材で
は、補強性が不十分になり、高すぎると相手摺動部材の
損傷しやすくなる。このような傾向から、より好ましい
繊維状無機補強材のモース硬度は3〜9である。
【0070】因みに、モース硬度は、新モース硬度、旧
モース硬度のいずれの評価試験基準を採用してもよい
が、本願で説明するモース硬度については、旧モース硬
度を基準にした評価である。すなわち、旧モース硬度を
基準にし、モース硬度5を低硬度または高硬度の1つの
臨界点として繊維状補強材を暫定的に評価した。
【0071】このような硬度を有するウィスカとして
は、チタン酸カリウムウィスカ、炭酸カルシウムウィス
カ、ウォラストナイトウィスカ、硫酸マグネシウムウィ
スカ、ホウ酸アルミニウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ
などがあるが、繊維形状や機械的強度の点でチタン酸カ
リウムウィスカやホウ酸アルミニウムウィスカ、酸化亜
鉛ウィスカが特に好ましい。
【0072】この発明に用いる繊維状補強材の配合量
は、10〜40重量%、好ましくは15〜30重量%、
さらに好ましくは15〜25重量%である。配合割合が
10重量%未満の少量では、分離爪に所要の耐熱性およ
び衝撃強度が得られない。しかし、40重量%を越えて
多量を配合すると、成形品の表面が粗くなり、分離爪の
紙面の剥離機能または案内機能を損なうことになり、か
つ外観も悪くなって好ましくない。
【0073】なお、この発明の複写機用分離爪は、その
発明の目的を阻害しないならば、PPS樹脂以外の他の
耐熱性樹脂を添加した樹脂組成物からなる成形体であっ
てもよい。そのような樹脂は、熱可塑性樹脂または熱硬
化性樹脂のいずれであってもよいが、添加可能な樹脂を
例示すると、エポキシ樹脂、シアン酸エステル樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、ポ
リカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレ
ンスルフィドケトンなど、またはこのような樹脂の一種
以上の混合物であってもよい。
【0074】また、この発明のPPS樹脂組成物に対し
て、発明の目的を阻害しない配合量で、炭酸カルシウ
ム、マイカ、シリカ、タルク、硫酸カルシウム、カオリ
ン、クレー、ガラスビーズ、ガラスパウダーなどの粉末
状充填剤の一種以上を混合して使用することもできる。
【0075】さらにまた、この発明のPPS樹脂組成物
に対して、発明の目的を阻害しない配合量で添加可能な
各種の添加剤としては、離型剤、滑剤、熱安定剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、発泡剤、防錆剤、イ
オントラップ剤、難燃剤、難燃助剤、染料・顔料などの
着色剤、帯電防止剤などの一種以上のものが挙げられ
る。
【0076】ここで、前述のPPS樹脂組成物の燃焼性
を評価するUL規格、すなわちUL94に規定される燃
焼性試験法を説明すると、この試験法には水平燃焼性試
験94HBと、垂直燃焼性試験94Vの2つの試験方法
があり、一般に難燃性材料には94Vの評価方法が適用
され、UL94V−0(以下V−0と略記する。)は最
も厳しい認定基準である。因みに、この発明の分離爪を
形成する樹脂組成物は、V−0規格を満足する点で加熱
定着部の分離爪として安全性の高いものであるといえ
る。
【0077】上記したPPS樹脂組成物を用いて分離爪
を成形するには、PPS樹脂の一般的な溶融成形方法に
準拠して行えばよい。たとえば、原材料をV−ブレンダ
ー、ヘンシェルミキサーなどの各種ブレンダーで混合し
た後、ニーダー、ミル、一軸または二軸の押出機で、シ
リンダー温度をPPS樹脂の融点(280〜290℃)
以上、分解点(約400〜500℃)以下の温度下、ス
クリュー回転数30〜60rpmの条件下で加熱溶融し
てペレットを造粒し、射出成形機を用いて、射出圧力2
00〜1000kgf/cm2 、金型温度125〜15
0℃の温度条件の下で成形する方法が挙げられる。
【0078】また、射出成形後に、分離爪の耐熱性を向
上させるために、PPS樹脂のガラス転移点(80〜9
5℃)以上、融点(280〜290℃)未満、具体的に
は180〜260℃好ましくは200〜230℃で0.
5〜3時間加熱状態を保持し、全加熱時間で1〜24時
間、好ましくは3〜12時間程度の熱処理を施すことが
好ましい。
【0079】また、分離爪またはその射出成形金型のキ
ャビティ部、シート部材等との摺接面(具体的には通紙
面など)における凹凸形状や表面粗さは小さいほうが、
トナーが付着し難く(非粘着性)、シートが円滑に通過
し、または射出成形金型からの離型性が良い等の点にお
いて好ましい。
【0080】このような表面形状、粗さおよび形状粗さ
は、例えばRmax(最大粗さ)、Ra(算術平均粗
さ)、Rz(十点平均粗さ)等のJISで定義された評
価法によって測定されるが、その値は例えば算術平均粗
さ(Ra)の評価法にて25μm以下であり、10μm
以下が好ましく、3.2μm以下がより好ましい。なぜ
なら表面粗さが前記値を越えると、摺動面に傷が多く付
くようになり、これは摩耗の原因となると考えられる。
また、射出成形金型から分離爪の型離れ性が劣ることに
もなり、効率的でなく歩留りも低下する。
【0081】表面形状、粗さの下限値は、射出成形用金
型のキャビティ面や支持軸、また、分離爪の精密切削加
工時等の効率性も考慮して、0.1μm以上、または加
工性を考慮すると1μm以上であればよい。なお、射出
金型や通紙面の表面の仕上げ加工などの工程に長時間を
要するので、効率的でないことや樹脂材の転移膜の形成
に影響される可能性もあるため、摩耗に影響されないよ
うな仕様や条件であれば、前記各々の表面形状・粗さは
2〜8μm程度の範囲としても良いとも推定される。
【0082】また、分離爪の硬度は、たとえばロックウ
ェル硬さ(ASTM D785)にてR80以上、M1
30以下、好ましくはM50以上M110以下の硬度で
あることが好ましい。硬度が低すぎると分離爪が摺動し
て相手部材と接触する部分や、またOHP用転写部材、
転写紙等の接触や摺動により、転写紙が接触する部分が
摩耗する原因にもなると考えられ、高すぎると分離爪が
摺動して相手部材と接触する部分や、またPPC用紙を
始めOHP用転写部材等への損傷性を抑え難くなると考
えられる。このような硬度にするには、必要に応じて有
機系充填剤、無機系充填剤などの各種充填剤(りん片
状、球状などの粒状や、繊維状などの各種形状)を1〜
50重量%を混合すればよい。
【0083】分離爪の表面は、水滴の接触角を測定する
ことにより、表面の非粘着性を判断することができる。
例えば水滴の接触角は、80°以上であれば、この発明
において充分な非粘着性を有する樹脂成形体であるとみ
なされ、より好ましい接触角は90°以上である。
【0084】因みに、接触角の測定方法は、例えば協和
界面化学社製の自動接触角度計やエルマ光学社製のゴニ
オメータ式接触角試験機を用い、常温、常圧で0.01
〜0.1ミリリットルの液滴、好ましくは0.05ミリ
リットルの水滴を試験片の表面に滴下し、滴下直後から
1分間(30秒後および1分後)の接触角を測定する方
法が代表的であるが、このような測定方法に限らず、他
の測定方法であってもよいのは勿論である。
【0085】このような分離爪の先端Rは、複写用紙の
厚みの2/5〜4/5になるように形成する。具体的に
は、複写用紙の厚みが、約100μmまたは60〜75
μmであることを考慮すると、分離爪の先端Rは100
μm以下、または5〜60μm、好ましくは10〜50
μmである。
【0086】分離爪の先端Rが、用紙等のシート部材よ
りも大きい場合にはシート部材を良好に剥離し難くな
り、紙詰まり(ジャム)の原因にもなる。また、前記先
端Rが所定範囲より小さければ、分離爪の取扱い時に先
端部分の欠損発生の原因になる場合があると共に、その
ような先端Rとするためには製造工程で精密切削加工等
の加工が必要になって効率的に製造できなくなり、さら
には精密な先端R形状の精度を管理する(品質維持の)
ために多大な時間を要し、製造コストの低減を図り得な
くなる。
【0087】因みに、射出成形法では、上記した所定の
先端Rを精度よく効率よく形成できる。従来のPPS樹
脂を主成分とする分離爪では、精度のよい爪先端のR形
状を形成するために、射出成形後にタンブリング処理
(樽研磨処理)等を施して形状の精度を高めることが必
須工程であった。しかしながら、この発明の樹脂組成物
を用いることにより、射出工程後の研磨工程を省略する
ことも可能になり、それだけ低コストで効率よく分離爪
を製造することができる。但し、必要であればタンブリ
ング処理を施してもよい。
【0088】分離爪の先端部における角度、すなわち分
離爪先端の通紙面(またはシート接触面とも呼ばれ
る。)とローラ接触面で挟まれた角度は、10〜45
°、好ましくは15〜30°程度に設定し、ローラより
紙を良好に剥離できるようにしている。
【0089】なお、この発明における分離爪は、外部か
ら与えられた電気信号によって記録パターンを感光体等
の媒体上に形成し、この媒体上に形成された電気量のパ
ターンを可視的なパターンに変換する種々の方式を採用
したプリンタにも適用できることは勿論である。
【0090】そのようなプリンタの方式としては、電子
写真方式、インクジェット方式、感熱方式、光プリンタ
方式、電子記録方式などが挙げられる。前記した電子写
真方式の種類としては、カールソン法、光・電荷注入
法、光分極法、光起電力法、電荷移動法、電解電子写真
法、静電潜像写真法、光電気泳動法、サーモプラスチッ
ク法が挙げられる。また、前記した光プリンタとして
は、レーザプリンタ、LED(発光ダイオード)プリン
タ、液晶シャッタプリンタ、CRTプリンタが挙げられ
る。また、電子記録方式としては、静電記録方式、通電
記録方式、電解記録方式、放電記録方式が挙げられる。
【0091】具体的には、トナー像転写式の湿式静電複
写機や乾式静電複写機(PPC、図4)、レーザービー
ムプリンタ(LBP、図5)、液晶シャッタ(LCD)
プリンタ、ファクシミリ用プリンタなど、発光ダイオー
ド(LED)、銀塩写真方式によるプリンタ(CRT)
などのプリンタや印刷機といった画像形成装置の全般を
指す概念である。
【0092】また、この発明の複写機用分離爪は、給紙
部、感光部、定着部、排紙部その他の用途に限定使用さ
れるものではなく、優れた耐熱性樹脂を選択的に採用す
れば、定着ローラや加圧ローラを含む定着部ローラに有
効である。なかでもこの発明の複写機用分離爪は、熱的
条件の厳しい定着ローラに対して適しており、さらにま
た定着部の加圧ローラよりも高温状態で使用され、オイ
ル塗布によりトナーの付着を防止するような湿式静電複
写機よりもさらに厳しいトナーの非粘着性が要求される
乾式静電複写機の定着装置の定着部ローラの排紙側周辺
にも適用できるものである。
【0093】
【実施例】実施例および比較例に用いた成形用の耐熱性
樹脂等の材料を一括して以下に示す。 (1) ポリフェニレンスルフィド樹脂(東ソー・サスティ
ール社製:PPS、315℃での溶融粘度2000ポイ
ズ) (2) ポリフェニレンスルフィド樹脂(東ソー・サスティ
ール社製:PPS、315℃での溶融粘度5000ポイ
ズ) (3) ポリフェニレンスルフィド樹脂(東ソー・サスティ
ール社製:PPS、315℃での溶融粘度7000ポイ
ズ) (4) ポリフェニレンスルフィド樹脂(東ソー・サスティ
ール社製:PPS、315℃での溶融粘度24000ポ
イズ) (5) ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、平均粒径
3μm) (6) ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、平均粒径
7μm) (7) ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、平均粒径
0.3μm) (8) ポリオレフィン;高密度ポリエチレン(HDPE
、MFR=20g/10分、比重=0.954g/c
3 ) (9) ポリオレフィン;高密度ポリエチレン(HDPE
、MFR=0.35g/10分、比重=0.954g
/cm3 ) (10)ポリオレフィン;低密度ポリエチレン(LDPE
、MFR=0.3g/10分、比重=0.920g/
cm3 ) (11)ポリオレフィン;低密度ポリエチレン(LDPE
、MFR=100g/10分、比重=0.914) (12)ポリオレフィン;ポリプロピレン(PP、MFR=
5g/10分、比重=0.900) (13)ガラス繊維(GF、平均繊維径6.5μm、カッ
ト長3mmのチョップドストランド) (14)ガラス繊維(GF、平均繊維径13μm、カット
長3mmのチョップドストランド) (15)チタン酸カリウムウィスカ(ウィスカ、平均繊維
径0.2〜0.5μm、平均繊維長5〜25μm、モー
ス硬度3.5〜4、pH7〜9、大塚化学社製:ティス
モN) (16)ホウ酸アルミニウムウィスカ(ウィスカ、平均繊
維径1〜3μm、平均繊維長5〜35μm、モース硬度
7〜7.5、pH7〜8、四国化成社製:アルボレック
スY) (17)酸化亜鉛ウィスカ(ウィスカ、平均繊維径0.5
〜3.0μm、平均繊維長5〜150μm、pH7、松
下電器産業社製:パナテトラ) (18)酸化チタンウィスカ(ウィスカ、平均繊維径0.
1〜0.2μm、平均繊維長0.5〜3μm、モース硬
度7〜7.5、pH6〜8、石原産業社製:FTL10
0) (19)炭酸カルシウムウィスカ(ウィスカ、平均繊維径
0.5〜1.0μm、平均繊維長10〜30μm、モー
ス硬度3.5〜4、pH9.5、丸尾カルシウム社製:
ウィスカル) なお、上記のPTFEの平均粒径は、日機装社製:粒度
分析計;マイクロトラックHRA(レーザー解析法)を
使用し、50%粒径とした。
【0094】〔実施例1〜13、比較例1〜11〕表1
に示す配合量で成形材料を混合し、二軸押出機を用いて
シリンダー温度290〜320℃、スクリュー回転数5
0rpmの条件で溶融混練し、ペレットを製造した。こ
のペレットを射出成形機に供給し、シリンダー温度31
0〜340℃、射出圧力300〜800kgf/cm2
で調整し、金型温度130℃の条件で射出成形を行ない
富士ゼロックス社製の乾式静電複写機2700型の定着
装置用の分離爪と同一形状の試験片(厚さ幅3mm、先
端部曲率半径R=0.04mm、表面粗さ2〜3μmR
a)を製造した。試験片は、いずれも8〜10時間(2
30℃で2時間保持)の熱処理を施した。
【0095】得られた分離爪(試験片)の爪先端の耐熱
性(変形量)、爪先端の耐衝撃性および接触角を以下の
試験方法(a)〜(d)によって測定すると共に、射出
成形性を調べた。
【0096】(a)耐熱性 分離爪試験片1を爪先端熱変形試験機(図1に概略図を
示す。)のアーム2の自由端に装着し、爪先端荷重が2
0gとなるようにアーム2に錘3を取り付け、分離爪試
験片1の爪先端を接触角度(θ=100°)となるよう
にアルミニウム製のローラ4の表面に押し当て、ローラ
4は内装したヒータによってその表面を250℃に加熱
し、接触時間20秒の条件での爪先端の変形量(t、図
2)を測定した。この変形量(単位μm)は、試験個数
n=10の平均値とし(平均値が40μm以下であれば
良好であると評価する。)この結果を表2中に併記し
た。なお、アーム2は軸5で支持し垂直方向に揺動自在
とした。
【0097】(b)爪先端の耐衝撃性 図3に概略を示した爪先端衝撃試験機(構成は、図1の
爪先端熱変形試験機に同じであり、同一符号を付してそ
の説明を省略する。)に、分離爪試験片1を装着し、静
止水平状態(図3中に実線で示す)での爪先端荷重20
gの条件で、アーム角90°の状態(図3中に鎖線で示
す)から自由落下させ、ローラー4の表面に衝突させた
時の爪先端の破損の有無を調べた。評価は、10回の前
記衝撃を与えた後、爪先端を肉眼で観察して破損やクラ
ックが全くないものを○印、破損やクラックが発生した
ものを×印として、2段階に評価し、結果を表2中に併
記した。
【0098】(c)接触角度 分離爪試験片の表面をアセトンで洗浄した後、イオン交
換水の接触角(°)を自動接触角計(協和界面化学社
製)で測定し、結果を表2中に併記した。接触角が95
°以上であれば使用に適しており、95°未満であれば
不適合であると評価した。
【0099】(d)成形性 射出成形機により試験片を作成する際の状況を目視にて
観察し、射出成形時にシリンダーから溶融樹脂が垂れる
ように流出する現象(ドルーリング)が起こったもの
(×1 印)、表面の外観が不良のもの(×2 印)、その
他の異常がないもの(○印)を評価し、表2中に記号で
示した。
【0100】
【表1】
【0101】
【表2】
【0102】表1の組成と表2の結果からも明らかなよ
うに、PTFEを含有しないか、またはその配合量が過
少の比較例1、6は、非粘着性が劣り、PTFEの粒径
が過大でガラス繊維を含まない比較例2は、耐熱性およ
び耐衝撃性に劣ると共に非粘着性が悪かった。また、P
TFEの粒径が過大でポリオレフィン樹脂を含まない比
較例3は、非粘着性が劣っていた。
【0103】また、PPSの溶融粘度が所定範囲外の比
較例4、またはポリオレフィン樹脂を過剰に配合した比
較例9は、射出成形時にドルーリングを起こし、PPS
樹脂の配合割合が過少でPTFEの配合割合が過剰の比
較例5は、耐熱性および耐衝撃性が劣っていた。
【0104】また、PTFEの粒径が過大の比較例7、
10および同粒径が過小の比較例8は、非粘着性が悪か
った。PPS樹脂の配合割合が過少でPTFEの粒径が
過大の比較例11は、非粘着性が悪く、しかも分離爪の
表面外観が不良であった。
【0105】これらに対して全ての条件を備えた実施例
1〜13は、接触角が96°を越える良好な非粘着性を
有すると共に、成形性、爪先端の耐熱性および耐衝撃性
において優れた結果が得られた。
【0106】なお、実施例の分離爪を形成したものと同
じ組成物からなる試験片を作製し、難燃性試験(UL9
4)で評価したが、実施例はV−0規格相当を満足する
ものである。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、ポリフェニレンス
ルフィド樹脂に、所定量のポリオレフィン樹脂および繊
維状補強材、および粒径および所定量のポリテトラフル
オロエチレンを配合した組成物からなるこの発明の分離
爪は、先鋭かつ精密なR形状に形成されている先端部分
が、使用時の加熱やローラー面に対する繰り返し衝突に
よっても変形し難いものとなって、分離不良を防止で
き、また表面の潤滑性および非粘着性を長期間に亘って
安定的に発揮できる分離爪であるという利点がある。
【0108】また、特定の溶融粘度のポリフェニレンス
ルフィド樹脂を採用した分離爪に係る発明は、上記した
利点を具備すると共に、分離爪の先端が射出成形によっ
て先鋭かつ精密なR形状に成形できるという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】分離爪の爪先端熱変形試験機の概略側面図
【図2】分離爪の爪先端の変形量を示す分離爪の側面図
【図3】分離爪の爪先端衝撃試験機の概略側面図
【図4】定着装置の概略構成を説明する断面図
【図5】カラーレーザープリンタの定着装置の概略構成
を示す断面図
【符号の説明】
1 分離爪試験片 2 アーム 3 錘 4 ローラ 5 軸 6 搬送ベルト 7 転写紙 8 入口ガイド 9 ヒータ 10 定着ローラ 11 加圧ローラ 12 分離爪 13 排紙コロ 14 排紙ローラ 15 中間ガイドコロ 16 駆動ローラ 17 蹴り出しコロ 18 レーザーユニット 19 トナー収納部 20 ドラム 21 転写装置 22 紙収納カセット 23 定着装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08L 81/02 27:18 23:02) B29K 81:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェニレンスルフィド樹脂40〜7
    0重量%、平均粒径1〜5μmのポリテトラフルオロエ
    チレン18〜30重量%、ポリオレフィン樹脂2〜7重
    量%および繊維状補強材10〜40重量%を必須成分と
    するポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の成形体から
    なる分離爪。
  2. 【請求項2】 上記ポリフェニレンスルフィド樹脂が、
    315℃の溶融粘度3000ポイズ以上のポリフェニレ
    ンスルフィド樹脂である請求項1記載の分離爪。
  3. 【請求項3】 前記ポリオレフィン樹脂が、ポリエチレ
    ン樹脂またはポリプロピレン樹脂である請求項1記載の
    分離爪。
  4. 【請求項4】 前記繊維状補強材が、ガラス繊維、チタ
    ン酸カリウムウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカ、
    酸化亜鉛ウィスカ、酸化チタンウィスカおよび炭酸カル
    シウムウィスカからなる群から選ばれる一種以上の繊維
    状補強材である請求項1記載の分離爪。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の分離爪において、ポリフ
    ェニレンスルフィド樹脂組成物の成形体が射出成形体で
    あることを特徴とする分離爪。
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