JPH10212446A - 被覆用組成物 - Google Patents

被覆用組成物

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JPH10212446A
JPH10212446A JP1824297A JP1824297A JPH10212446A JP H10212446 A JPH10212446 A JP H10212446A JP 1824297 A JP1824297 A JP 1824297A JP 1824297 A JP1824297 A JP 1824297A JP H10212446 A JPH10212446 A JP H10212446A
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JP
Japan
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meth
acrylic copolymer
weight
acrylate
coating
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Application number
JP1824297A
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English (en)
Inventor
Susumu Shimojo
進 下條
Akinao Ooshita
彰尚 大下
Tomohisa Okuda
智久 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温で焼き付け被覆する使い方をしても、焼
き付け操作中の白煙の発生がないか許容範囲に抑制さ
れ、また得られた塗膜の硬度および耐クラック性が良好
な主として焼き付け被覆用組成物を提供することを目的
とする。 【解決手段】 特定のシリケートオリゴマー(A) とアク
リル共重合体(B) とからなる主として焼き付け被覆用の
組成物である。シリケートオリゴマー(A) として、n=
0〜2である一〜三量体の含有量が26重量%以下であ
り、かつ重量平均分子量MW が900〜5000である
オリゴマーを用いる。アクリル共重合体(B) は、分子内
にアルコキシシリル基または/およびヒドロシキル基を
有するアクリル共重合体であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定のシリケート
オリゴマーとアクリル共重合体とからなる主として焼き
付け被覆用の組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】耐擦傷性などの性質の改善の観点から、
シリケートオリゴマーとアクリル共重合体とからなる組
成物を使用した被覆用組成物について、いくつかの提案
がなされている。
【0003】たとえば特開平6−145453号公報に
は、アルコキシシリル基含有アクリル共重合体(X) と、
テトラアルキルシリケートまたはその縮合物(Y) と、硬
化触媒(Z) とからなる親水性硬化性組成物が示されてい
る。そしてその実施例においては、テトラアルキルシリ
ケートまたはその縮合物(Y) として、コルコート株式会
社製の「MSI51」、「ESI40」を使用し、組成
物をアルミ板に塗装後、23℃×7日間の条件で養生す
るか、140℃×20分の条件で焼き付けを行って、硬
化させている。
【0004】本出願人の出願にかかる特開平8−600
75号公報には、有機溶媒中でシリケートオリゴマーの
存在下に(メタ)アクリレートとヒドロキシル基含有
(メタ)アクリレートとを共重合して得られる共存重合
物(X) と、アクリル樹脂(Y) とを混合してなるコーティ
ング組成物が示されている。
【0005】同じく本出願人の出願にかかる特開平7−
331162号公報には、有機溶媒中で、シリケートオ
リゴマー5〜500重量部の存在下に、アルコキシシリ
ル基含有エチレン性不飽和モノマー100重量部を重合
するコーティング用組成物の製造方法が示されている。
【0006】これらの特開平8−60075号公報およ
び特開平7−331162号公報には、得られた重合度
3〜8のシリケートオリゴマーをフラッシュ蒸留または
真空蒸留して、モノマー(一量体)の含有量が1重量%
以下、好ましくは 0.3重量%以下になるようにすること
が好ましい旨の記載がある。そしてこれら両公報の発明
の実施例においては、重合度3〜6のシリケートオリゴ
マーを製造した後、それを100〜150℃に加熱した
ジャケットで煮沸気化させることにより一量体を 0.3重
量%以下または 0.2重量%以下にまで除去し、ついでそ
のシリケートオリゴマーを用いた組成物を対象物に塗布
後、110℃で30分間熱処理し、塗膜を得ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開平6−145453号公報、特開平8−60075
号公報、特開平7−331162号公報に開示の組成物
は、常温放置により硬化させたり、比較的低温で焼き付
けるときには満足のいく結果が得られるものの、この組
成物をたとえば150℃以上というような高温での焼き
付け被覆に用いる場合、焼き付け操作中に白煙がたちこ
めて作業環境が悪化したり、得られた塗膜の硬度や耐ク
ラック性が低下したりすることがあった。なお白煙は一
量体または低重合度のオリゴマーの揮散によるものであ
るので、原料が無駄に浪費されることにもなる。
【0008】本発明は、このような背景下において、高
温で焼き付け被覆する使い方をしても、焼き付け操作中
の白煙の発生がないか許容範囲に抑制され、また得られ
た塗膜の硬度および耐クラック性が良好な主として焼き
付け被覆用組成物を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の被覆用組成物
は、下記の式(i) で示されるシリケートオリゴマー(A)
とアクリル共重合体(B) とからなる組成物であって、前
記シリケートオリゴマー(A) として、n=0〜2である
一〜三量体の含有量が26重量%以下であり、かつ重量
平均分子量MW が900〜5000であるオリゴマーを
用いたことを特徴とするものである。
【0010】
【化2】
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0012】〈基本組成〉本発明の被覆用組成物は、基
本的には、上記の式(i) で示されるシリケートオリゴマ
ー(A) とアクリル共重合体(B) との組成物からなる。
【0013】〈シリケートオリゴマー(A) 〉シリケート
オリゴマー(A) としては、上記の式(i) で示されるもの
が用いられる。式(i) に付記されているように、Rは
H、炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基であ
り、nは0〜20の整数である。シリケートオリゴマー
(A) の具体例は、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ランなどのテトラアルコキシシランまたはテトラフェノ
キシシランを加水分解することにより得たものである。
nは、加水分解時の加水分解率を制御することにより調
整される。
【0014】加水分解反応は、たとえば、テトラアルコ
キシシランまたはテトラフェノキシシランに所定量の水
を加えて、触媒(酸触媒を用いることが多い)の存在下
に、副生するアルコールまたはフェノールを留去しなが
ら室温ないし100℃で反応させることにより行われ
る。この反応により、テトラアルコキシシラン、または
テトラフェノキシシランは加水分解され、さらに縮合反
応によりヒドロキシル基を2以上有する液状のシリケー
トオリゴマーが加水分解物として得られる。加水分解の
程度は、使用する水の量によって適宜調節することがで
きるが、本発明の焼き付け被覆用組成物の用途には、通
常は40〜90%、好ましくは60〜80%とするのが
適当である。
【0015】シリケートオリゴマー(A) は、上述のよう
に加水分解反応および縮合反応により得られる。ところ
で、従来の技術の項で述べた特開平8−60075号公
報および特開平7−331162号公報においては、平
均重合度が2〜8程度、殊に3〜6のものを得ており、
その際にモノマーである一量体も2〜10%程度含まれ
るが、この一量体についてはその含有量が1重量%以
下、好ましくは 0.3重量%以下になるまで、フラッシュ
蒸留や真空蒸留により除去している。従来の技術の項で
述べた特開平6−145453号公報の実施例で用いて
いるコルコート株式会社製の「MSI51」、「ESI
40」も、平均重合度は2〜8程度である。
【0016】しかしながら、平均重合度が2〜8程度で
は、本発明の目的に適したシリケートオリゴマー(A) を
取得できないので、縮合反応をさらに進めることによ
り、式(i) においてnが3以上である四量体以上の割合
が多くなるようにする。もし反応物中に一量体が残ると
きは、それをフラッシュ蒸留や真空蒸留により除くこと
ができる。
【0017】このようにして、シリケートオリゴマー
(A) として、 n=0〜2である一〜三量体の含有量が26重量%
以下(好ましくは20重量%以下)、 重量平均分子量MW が900〜5000(好ましく
は1000〜3000)、であるものを得る。この場
合、 n=0である一量体の含有量が1重量%以下(好ま
しくは 0.5重量%以下)、 n=1である二量体の含有量が5重量%以下(好ま
しくは3重量%以下)、 n=2である三量体の含有量が20重量%以下(好
ましくは17重量%以下)、であることが特に好まし
い。
【0018】の条件が満たされないときには、高温で
の焼き付け被覆に用いる場合、白煙がたちこめたり、塗
膜の硬度や耐クラック性が低下したりするおそれがあ
る。またの条件が満たされているときでも、さらに
の条件が満たされていないときは、重量平均分子量MW
が900未満では耐クラック性が不足し、重量平均分子
量MW が5000を越えるときにはアクリル共重合体
(B) との相溶性が不足し、きれいな塗膜が得られがたく
なる。〜の条件が全て満たされるときは、特に好ま
しい結果が得られる。
【0019】〈アクリル共重合体(B) 〉アクリル共重合
体(B) としては、(メタ)アクリレート(b1)を主成分と
し、好ましくはアルコキシシリル基含有(メタ)アクリ
レート(b2)を含み、さらには必要に応じヒドロキシル基
含有(メタ)アクリレート(b3)を含み、また必要に応じ
これら以外のコモノマー(b4)を含むものが好適に用いら
れる。
【0020】(メタ)アクリレート(b1)としては、ま
ず、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブ
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
ラウリルアクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレートなどの炭素数2〜12
程度のアクリレート;ブチルメタクリレート、イソブチ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレートなどの炭素数4〜1
2程度のアクリレート;があげられる。これらはガラス
転移点の低いポリマーを与えるソフトセグメントであ
る。(メタ)アクリレートとしては、また、メチルアク
リレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレ
ートなど、ガラス転移点の高いポリマーを与えるハード
セグメントがあげられる。
【0021】(メタ)アクリレート(b1)は、ソフトセグ
メントを与える(メタ)アクリレートとハードセグメン
トを与える(メタ)アクリレートとを、重量基準で、
2:8〜9:2、殊に3:7〜7:3に比率で用いるこ
とが望ましい。このうち後者のハードセグメントを与え
る(メタ)アクリレートの少なくとも一部は、後述のそ
の他のモノマーのうち、スチレンや酢酸ビニルなどの硬
質成分で置き換えることができる。
【0022】アルコキシシリル基含有(メタ)アクリレ
ート(b2)としては、γ−(メタ)アクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシジメ
チルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシトリ
メトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシトリエトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロ
ポキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニル
トリ(エトキシメトキシ)シラン、アリルトリメトキシ
シラン、p−ビニルフェニルトリメトキシシランなどが
あげられる。これらの中では、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シランなどが好適である。
【0023】ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート
(b3)としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレートなどがあげられる。
【0024】これら以外のコモノマー(b4)としては、グ
リシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メ
タ)アクリレート;アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸等の不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;これら不飽和
ジカルボン酸の無水物;マレイン酸やイタコン酸のハー
フエステル;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリロニトリル;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート;スチレ
ン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトル
エン等のスチレン系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、飽和分岐脂肪酸ビニル等のビニルエステル;
アリルグリシジルエーテル;アセトアセチル化(メタ)
アクリレート;アルキル基のHのうちの少なくとも一部
がFで置換されたフルオロアルキル(メタ)アクリレー
ト;などがあげられる。
【0025】アクリル共重合体(B) を構成する各成分の
割合は、(メタ)アクリレート(b1)が99〜10重量%
(殊に90〜20重量%)、アルコキシシリル基含有
(メタ)アクリレート(b2)が0〜20重量%(殊に1〜
20重量%)、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレー
ト(b3)が0〜20重量%(殊に1〜20重量%)、これ
ら以外のコモノマー(b4)が0〜60重量%(殊に0〜4
0重量%)であることが好ましく、このような量的範囲
においてバランスがとられる。
【0026】上記のアクリル共重合体(B) は、通常は炭
化水素、エステル、エーテル、ケトン、アルコール、グ
リコール、グリコールエーテルなどの溶媒の存在下に、
各モノマー成分を常法に従ってラジカル重合することに
より得られる。重合触媒としては、アゾビスイソブチロ
ニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチ
ルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドをは
じめとする種々の触媒が用いられる。重合温度は、60
〜150℃程度が適当である。
【0027】重合は、先に述べたシリケートオリゴマー
(A) の共存下に行うこともできる。共存重合は、保存安
定性などの点で好ましい。共存重合の場合は、モノマー
成分の一部として、アルコキシシリル基含有(メタ)ア
クリレート(b2)、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレ
ート(b3)、またはこれら以外のコモノマー(b4)のうちの
エポキシ基含有(メタ)アクリレートを適当量用いるこ
とが好ましい。シリケートオリゴマー(A) との架橋性が
確保され、物性的にプラスとなるからである。シリケー
トオリゴマー(A) の共存下にモノマーを重合すると、溶
媒の不存在下または少量の溶媒の存在下に重合を行うこ
とが可能となるという利点もある。
【0028】〈被覆用組成物〉本発明の被覆用組成物
は、上記のシリケートオリゴマー(A) とアクリル共重合
体(B) とを混合した組成物からなる。
【0029】アクリル共重合体(B) 100重量部に対す
るシリケートオリゴマー(A) の配合割合は、3〜200
重量部、好ましくは5〜180重量部、さらに好ましく
は10〜150重量部とすることが望ましい。このよう
な範囲に設定することにより、対象物に対する密着力、
光沢、表面硬度などの点でバランスのとれた好ましい特
性を与える被覆層が得られる。
【0030】かくして得られる組成物には、硬化触媒を
添加するのが通常である。硬化触媒は、使用時に添加し
てもよく、予め組成物中に添加しておいてもよい。
【0031】硬化触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、リ
ン酸、ホウ酸等の無機酸;ギ酸、マレイン酸、フタル
酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸;ジ
ブチルスズラウレート、ジブチルスズオクテート、ジブ
チルスズアセテート、ジオクリルスズラウレート等の有
機スズ化合物;テトラプロピルチタネート、テトラブト
キシチタネート等の有機チタン化合物;モノメチルホス
フェート、モノエチルホスフェート等のリン酸エステ
ル;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−
アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のシラ
ンカップリング剤;トリス(アセチルアセトナート)ア
ルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミ
ニウム等の有機アルミニウム化合物;テトラブチルジル
コネート、ブトキシトリス(アセチルアセトナート)ジ
ルコニウム等の有機ジルコニウム化合物;エチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、ピペラジン、メタフェニ
レンジアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等のアミン;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ化合物;エポキシ化合物;などが例示でき
る。これらの中では、無機酸、有機酸、有機スズ化合
物、有機アルミニウム化合物が好ましい。
【0032】硬化触媒の使用量は、その種類により異な
るので一概には決められないが、通常はたとえば塩酸を
使用する場合で、シリケートオリゴマー(A) 成分100
重量部に対し 0.1〜10重量部程度とすることが多い。
【0033】上記の被覆用組成物には、必要に応じて脱
水剤や炭素数1〜10のアルコールを適当量配合するこ
ともできる。前者の脱水剤としては、たとえば、オルト
ギ酸トリアルキル、オルト酢酸トリアルキル、オルトプ
ロピオン酸トリアルキル、オルトイソプロピオン酸トリ
アルキル、オルト酪酸トリアルキル、オルトイソ酪酸ト
リアルキルなどのオルトカルボン酸トリアルキルがあげ
られる。
【0034】また上記の被覆用組成物には、必要に応
じ、各種のフィラーや顔料を適当量配合することができ
る。また必要に応じ、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電
防止剤、導電性付与剤、耐擦傷性付与剤、相溶化剤、接
着性付与剤、流動性改善剤、可塑剤、レオロジー改善
剤、沈降防止剤、消泡剤などを配合することができる。
【0035】本発明の被覆用組成物は任意の対象物に適
用できるが、特に金属、窯業製品、フィルム、シート、
コンクリート、木材、紙などに適用する場合が重要であ
る。適用方法としては、ハケ塗り、ロールコート、スプ
レーコート、ディッピング、スピンコート、印刷法など
があげられる。被覆厚みは任意であるが、2〜100μ
m 程度とすることが多い。
【0036】本発明の被覆用組成物は焼き付け被覆用の
組成物として特に有用であるが、常温硬化させる使い方
をすることもできる。焼き付け被覆するときの焼き付け
条件は、たとえば、80〜240℃で 0.5〜60分間程
度とすることが多い。
【0037】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。以下、「部」、「%」とあるのは重量基準で表わし
たものである。
【0038】実施例1〜4、比較例1〜2 〈シリケートオリゴマー(A) の製造〉撹拌機、還流冷却
器および温度計を備えた3つ口丸底フラスコに、テトラ
メトキシシラン234部とメタノール74部とを加えて
混合した後、0.05%塩酸22.2部を加え、内温度65℃に
て2時間加水分解反応を行った。ついで還流冷却器を抽
出管に取り替え、内温度が150℃になるまで昇温し、
メタノールで抽出を行い、さらに加熱して縮合させ、加
水分解物を得た。ついでこれを100〜150℃に加熱
したジャケットで煮沸して気化したモノマーを不活性ガ
スと共に系外に排出し、モノマー量が 0.2%以下になる
ようにした。
【0039】これにより、下記の3種のシリケートオリ
ゴマー(A) (テトラメトキシシランオリゴマー)を得
た。得られたシリケートオリゴマー(A) のGPCチャー
トを図1、図2、図3に示す。図中、MN とあるのは数
平均分子量、MW とあるのは重量平均分子量である。
【0040】 ・(A-0) : 一量体含有量 0.3%以下、二量体含有量18
%、三量体含有量25.6%、一〜三量体含有量43.6%、重
量平均分子量MW 536。 ・(A-1) : 一量体含有量 0.2%以下、二量体含有量3
%、三量体含有量16%、一〜三量体含有量19%、重
量平均分子量MW 1024。 ・(A-2) : 一量体含有量 0.2%以下、二量体含有量2
%、三量体含有量11%、一〜三量体含有量13%、重
量平均分子量MW 1815。
【0041】〈アクリル共重合体(B) の製造〉窒素導入
管、還流冷却器、温度計および撹拌機を備えたフラスコ
に、n−ブチルメタクリレート35部、メチルメタクリ
レート55部、γ−メタクリロキシトリメトキシシラン
(信越化学株式会社製の「信越シリコーンKBM−50
3」)10部、キシレン68部、イソプロパノール12
部およびアゾビスイソブチロニトリル1部を仕込み、9
0℃にて12時間重合を行った。これにより、樹脂分5
5%のアクリル共重合体(B-1) 溶液が得られた。アクリ
ル共重合体(B-1) の重量平均分子量は60000であっ
た。
【0042】〈焼き付け被覆用組成物の調製と焼き付け
操作〉得られたアクリル共重合体(B-1) 溶液100部に
キシレンおよびイソプロパノールを加えて樹脂分35%
に濃度調節した後、上記のシリケートオリゴマー(A-0)
、(A-1) または(A-2) を後述の表1の割合で加え、さ
らに硬化触媒としてジブチルスズラウレート1部を加え
て良く混合してから、亜鉛板上にアプリケーターを用い
て塗工し、220℃×1分の条件で焼き付けを行い、厚
み20μm の被覆層を形成させた。
【0043】実施例5 窒素導入管、還流冷却器、温度計および撹拌機を備えた
フラスコに、実施例1のシリケートオリゴマー(A-1) 1
00部、n−ブチルメタクリレート30部、メチルメタ
クリレート50部、γ−メタクリロキシトリメトキシシ
ラン(信越シリコーン株式会社製の「信越シリコーンK
BM−503」)10部、2−ヒドロキシエチルヘキシ
ルメタクリレート10部、キシレン68部、イソプロパ
ノール12部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.04
部を仕込み、90℃にて12時間重合を行った。これに
より、シリケートオリゴマー(A-2) とアクリル共重合体
(B-2) との割合が重量比で100:100の共存重合品
からなる組成物溶液が得られた。
【0044】得られた組成物にキシレンおよびイソプロ
パノールを加えて樹脂分35%に濃度調節した後、さら
に硬化触媒としてジブチルスズラウレート1部を加えて
良く混合してから、亜鉛板上にアプリケーターを用いて
塗工し、温度220℃×1分の条件で焼き付けを行い、
厚み20μm の被覆層を形成させた。
【0045】《条件および結果》上記実施例1〜5およ
び比較例1〜2の条件および結果を表1に示す。評価方
法は次の通りである。なお密着力はいずれの場合も良好
であったので、表1にはあげていない。
【0046】・白煙の有無は、焼き付け操作時に目視観
察し、白煙が認められない場合を○、わずかに認められ
る場合を△、明らかに認められる場合を×と評価した。 ・表面硬度は、JISK5400の鉛筆引っかき値。 ・耐クラック性は、温度150℃で168時間放置した
ときの状態で判断し、良好である場合を○、やや劣る場
合を△、劣る場合を×と評価した。
【0047】
【表1】 実 施 例 比較例 1 2 3 4 5 1 2 シリケートオリゴマー(A) 種類 A-1 A-1 A-2 A-2 A-1 A-0 A-0 使用量(部) 40 25 25 10 100 50 10 一〜三量体含有量(%) 19 19 13 13 19 43.6 43.6 重量平均分子量MW 1024 1024 1815 1815 1024 536 536 アクリル共重合体(B) 種類 B-1 B-1 B-1 B-1 B-2 B-1 B-1 使用量(部) 100 100 100 100 100 100 100 白煙の有無 ○ ○ ○ ○ ○ × △ 表面硬度 4H 3H 3H 2H F 4H F 耐クラック性 ○ ○ ○ ○ ○ × ○
【0048】
【発明の効果】本発明の被覆用組成物は、高温で焼き付
け被覆する使い方をしても、焼き付け操作中の白煙の発
生がないか許容範囲に抑制され、また得られた塗膜の硬
度および耐クラック性が良好である。従って、作業環境
の悪化、原料の浪費を防ぐことができる上、信頼性ある
被覆層が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いたシリケートオリゴマー(A-0) の
GPCチャートである。
【図2】実施例で用いたシリケートオリゴマー(A-1) の
GPCチャートである。
【図3】実施例で用いたシリケートオリゴマー(A-2) の
GPCチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大下 彰尚 大阪府茨木市室山2丁目13番1号 日本合 成化学工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 奥田 智久 大阪府茨木市室山2丁目13番1号 日本合 成化学工業株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式(i) で示されるシリケートオリゴ
    マー(A) とアクリル共重合体(B) とからなる組成物であ
    って、前記シリケートオリゴマー(A) として、n=0〜
    2である一〜三量体の含有量が26重量%以下であり、
    かつ重量平均分子量MW が900〜5000であるオリ
    ゴマーを用いたことを特徴とする被覆用組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】アクリル共重合体(B) が、分子内にアルコ
    キシシリル基または/およびヒドロシキル基を有するア
    クリル共重合体である請求項1記載の被覆用組成物。
  3. 【請求項3】アクリル共重合体(B) 100重量部に対す
    るシリケートオリゴマー(A) の配合割合が3〜200重
    量部である請求項1または2記載の被覆用組成物。
  4. 【請求項4】焼き付け被覆用の組成物である請求項1〜
    3のいずれかに記載の被覆用組成物。
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