JPH083238A - コーティング用組成物の製造方法 - Google Patents

コーティング用組成物の製造方法

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JPH083238A
JPH083238A JP16281194A JP16281194A JPH083238A JP H083238 A JPH083238 A JP H083238A JP 16281194 A JP16281194 A JP 16281194A JP 16281194 A JP16281194 A JP 16281194A JP H083238 A JPH083238 A JP H083238A
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JP
Japan
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meth
weight
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acrylic acid
silicate oligomer
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JP16281194A
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English (en)
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Susumu Shimojo
條 進 下
Akinao Ooshita
下 彰 尚 大
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Mitsubishi Chemical Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は接着性、硬度、耐沸水性、透明性、保
存性に優れたコーティング用組成物を提供する。 【構成】有機溶媒中で下記一般式[I]で示されるシリ
ケートオリゴマーの存在下に、(メタ)アクリル酸アル
キルエステルとヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸
エステル及びカルボキシル基含有不飽和単量体とを共重
合することを特徴とする、コーティング用組成物の製造
方法。 【化1】 (式中、nは1〜20の整数、Rは水素又は炭素数1〜
4のアルキル基、フェニル基を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコーティング用組成物の
製法に関する。更に詳しくは鉄等の金属、プラスチッ
ク、木材、コンクリート等の表面に耐擦傷性、透明性、
耐沸水性、耐熱性、耐候性、密着性に優れた塗膜を形成
できるコーティング用組成物の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、耐擦傷性の改良を目的として
種々のシリコン化合物含有のコーティング用組成物が検
討されている。例えば、アルコキシシラン加水分解物を
用いた方法として、特開昭53−2565、特開昭56
−22365、特開昭61−166824号公報等があ
る。またオルガノアルコキシシランとコロイド状のシリ
カまたはコロイド状のアルミナを主成分とするコーティ
ング用組成物として特公昭52−39691、特公昭5
3−5042、特開昭54−87736、特開昭55−
94971、特開昭56−99236、特開昭59−6
8377号公報等に提案されている。更には、アルコキ
シシリル基を含有したアクリル系共重合体を使用したコ
ーティング用組成物が特開平3−47871、特開平3
−54278号公報等に提案されている。更に両者の特
徴をそれぞれ発揮させるため上記のアルコキシシランの
加水分解物とアクリル系共重合体を混合した組成物をコ
ーティング用途に用いることも注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
混合物よりなるコーティング用組成物では、得られる塗
膜の透明性や耐沸水性に改善の余地がある。本発明の目
的は、鉄等の金属、プラスチック、木材、コンクリ−ト
等の表面に透明性や耐沸水性の良好な塗膜を形成させる
ことが出来、更に該組成物が本来有している耐擦傷性、
耐熱性、耐候性、密着性も兼ね備えたコーティング用組
成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、鋭意検討した結果、アクリル系共重合体の共重合
時に特定のシリケートオリゴマーを共存させることによ
り塗膜の物性を改良できることを見出し、本発明に到達
した。即ち、本発明は、有機溶媒中で下記一般式[I]
で示されるシリケートオリゴマーの存在下に、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルとヒドロキシル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル及びカルボキシル基含有不飽和
単量体とを共重合することを特徴とする、コーティング
用組成物の製造方法にある。
【化1】 (式中、nは1〜20の整数、Rは水素又は炭素数1〜
4のアルキル基、フェニル基を示す)
【0005】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明で使用するシリケートオリゴマーとしては下記一般式
〔I〕で示されるものであれば、特に限定されない。
【化1】 (式中、nは1〜20の整数、Rは水素又は炭素数1〜
4のアルキル基、フェニル基を示す)
【0006】該シリケートオリゴマーは例えば、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロピ
オキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコ
キシシラン又はテトラフェノキシシランを加水分解する
ことにより得られる。nはこの場合の加水分解率を制御
することにより調整できる。
【0007】加水分解反応自体は、公知の方法によるこ
とができ、例えば、上記テトラアルコキシシランに所定
量の水を加えて酸触媒の存在下に、副生するアルコール
を留去しながら通常、室温程度〜100℃で反応させ
る。この反応によりアルコキシシランは加水分解し、さ
らに縮合反応によりヒドロキシル基を2以上有する液状
のシリケートオリゴマー(通常平均重合度2〜8程度、
好ましくは3〜6)が加水分解物として得られる。加水
分解の程度は、使用する水の量により適宜調節すること
ができるが、コーティング用組成物の物性あるいは塗膜
の硬化を考慮すると、本発明においては通常40〜90
%程度、好適には60〜80%程度から選ばれる。上記
範囲以上の場合は接着性が低下しそれ以下の場合はnが
0のものが含まれ、硬度の低下のために好ましくない。
【0008】こうして得られたテトラアルコキシシリケ
ートオリゴマーにはモノマーが通常2〜10%程度含有
されている。このモノマーが含有されているとコート用
組成物の貯蔵安定性が欠け、保存中に増粘し、薄膜形成
が困難となるので、モノマー含有量が1%以下、好まし
くは0.3%以下になるように、このモノマー除去をフ
ラシュ蒸留、真空蒸留で行う。
【0009】シリケートオリゴマーの使用量は重合され
る単量体100重量部に対して5〜500重量部、好ま
しくは10〜400重量部、特に好ましくは10〜30
0重量部である。これ未満では塗膜の硬度が著しく低下
し、これを越えると基材との接着性が著しく低下する。
尚、上記範囲内でアクリル系共重合体含有量が多いと耐
アルカリ性及び保存安定性が向上し、シリケートオリゴ
マーの含有量が多いと硬度、耐溶剤性、耐候性、密着性
が向上する傾向にある。
【0010】本発明で用いる(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルのアルキル基の炭素数は、特に制限はなく1
〜20程度の任意のものが使用できるが、アルキル基の
炭素数が1〜3の物と、アルキル基の炭素数が4以上の
物との組合わせでの使用が、塗膜物性のバランスの点で
好ましい。 (a)アルキル基の炭素数1〜3の(メタ)アクリル酸
アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピルなどが挙げら
れ、単独又は2種以上併用される。
【0011】(b)アルキル基の炭素数が4以上の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)ア
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メ
タ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t
−ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリ
ル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)
アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘ
キシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル
酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げ
られ、単独又は2種以上併用される。
【0012】ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エ
ステルとしては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシルプロピル、(メ
タ)アクリル酸4−ヒドロキシルブチルなどが例示され
る。カルボキシル基含有不飽和単量体としては、(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸、(無水)マレイン酸、フ
マル酸、(無水)イタコン酸、(無水)フタル酸等のモ
ノ又はジカルボン酸あるいはこれらの金属塩、アンモニ
ウム塩、部分アルキルエステルが挙げられる。更に2−
(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステ
ル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸モ
ノエステル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−
2−ヒドロキシエチルフタル酸モノエステル、2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピ
ルフタル酸モノエステル、2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等の使用
も可能である。必要に応じてスチレン、ビニルトルエン
等の芳香族モノマー、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル
などのビニル化合物、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリル酸エステル、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リル酸エステルなどのジアルキルアミノエチル(メタ)
アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジル、
(メタ)アリルグリシジルエーテル、モノ[2−(メ
タ)アクリロイルオキシ]アシツドフォスフェートの一
種又は二種以上が併用される。
【0013】(メタ)アクリル酸アルキルエステルとヒ
ドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル及びカル
ボキシル基含有不飽和単量体の共重合割合は、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルが50〜99.0重量%、
好ましくは70〜97.5重量%、ヒドロキシル基含有
(メタ)アクリル酸エステルが0.5〜50重量%、好
ましくは2.5〜30重量%、カルボキシル基含有不飽
和単量体が0.5〜30重量%、好ましくは1.0〜2
5重量%である。又、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル中におけるアルキル基の炭素数1〜3の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル(a)とアルキル基の炭素数
4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)と
の割合は(a)/(b)が重量基準で2/8〜8/2、
好ましくは3/7〜7/3が望ましい。
【0014】ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エ
ステルを用いることにより、シリケートオリゴマーとの
架橋性が改善され、カルボキシル基含有不飽和単量体の
存在によりその効果が更に飛躍する。また塗膜を硬化さ
せる際に収縮して、内部応力が生じて、ひび割れ等の問
題が起きる可能性があるが、これを回避するには、上記
アクリル系共重合体の組成比により、ガラス転移点を低
く設定することが好ましい。好適なガラス転移点の具体
的な温度範囲は−20〜60℃である。
【0015】本発明の特徴は有機溶媒中で前記シリケー
トオリゴマーの存在下に単量体を共存重合する点であ
る。かかる共存重合の方法としては、特に限定されない
が、例えば、各成分を混合して、通常のラジカル重合法
により製造できる。本発明に使用される有機溶剤として
は特に限定されず、単量体及び共重合体とシリケートオ
リゴマーを溶解するものが使用でき、コーティング対象
となる基材あるいは塗布方法により適宜選定が可能であ
る。使用できる有機溶剤を具体的に示すと、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアル
コール、n−ブタノール、オクタノール等のアルコール
やエチレングリコール、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモノn−プロピルエーテル、エチレン
グリコールモノn−ブチルエーテル等のグリコール誘導
体やベンゼン、ケロシン、トルエン、キシレン等の炭化
水素や酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢
酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類やアセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ア
セチルアセトン等のケトン類やエチルエーテル、ブチル
エーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジオ
キサン、フラン、テトラヒドロフラン等のエーテル類が
挙げられる。これら有機溶剤は単独でも複数を組合わせ
ても使用可能である。
【0016】また、溶媒の使用量は、単量体及びシリケ
ートオリゴマーの合計量100重量部に対して20〜2
00重量部の範囲で可能である。この組成比は使用目的
に応じて適宜選択できる。
【0017】重合触媒としては、公知のラジカル重合触
媒、例えばアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパ
ーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイドなどが用いられる。重合
時の温度は60〜150℃が適当であり、又重合時間は
6〜20時間程度が実用的である。本発明の組成物は、
前記の如く重合時に用いた有機溶剤がそのまま溶剤とな
った状態で、コーティング用として実用に供せられる
が、必要であれば、それを任意の溶剤に置換して用いて
も差し支えない。
【0018】更にかくして得られる本発明のコーティン
グ用組成物には硬化触媒を使用することが望ましい。該
硬化触媒は、使用時に添加して使用すること(2液型)
も可能であり、最初から添加した状態(1液型)でも保
存は可能である。硬化触媒の具体例としては塩酸、硝
酸、リン酸、硼酸等の無機酸類、酢酸、ギ酸、マレイン
酸、フタル酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸等の
有機酸類、ジブチルスズラウリレート、ジブチルスズオ
クチエート、ジブチルスズアセテート、ジオクチルスズ
ラウレート等の有機スズ化合物類、テトラブチルチタネ
ート、テトラプロピルチタネート、テトラブトキシチタ
ネート等の有機チタン化合物類、モノメチルホスフェー
ト、モノエチルホスフェート等のリン酸エステル類、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノ
エチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のシランカップ
リング剤類がある。
【0019】その他トリス(アセチルアセトナート)ア
ルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミ
ニウム等の有機アルミニウム化合物類、テトラブチルジ
ルコネート、ブトキシトリス(アセチルアセトナート)ジ
ルコニウム等の有機ジルコニウム類、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、ピペラジン、メタフェニレ
ンジアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ化合物、エポキシ化合物等が挙げられるが、
特に無機酸、有機スズ化合物、有機酸、有機アルミニウ
ム化合物が好ましい。これら触媒の使用量は触媒により
異なるが、例えば塩酸を使用する場合はシリケートオリ
ゴマー100重量部に対して0.1〜2重量部程度が好
ましい。
【0020】本発明の組成物の使用方法につき、より具
体的に説明する。上記共存重合した(メタ)アクリル系
共重合体組成物を通常濃度調整し、次に硬化触媒を添加
してその後基材に塗布を行い加熱乾燥を行う。シリケー
トオリゴマーのRがアルキル基やフェニル基である場
合、必要に応じて加水分解しておくことも可能である。
この場合の基材としては鉄、ステンレス、アルミニウ
ム、その他の金属、合金、プラスチック、木材、セメン
ト、コンクリート等に適用できる。また、塗布の方法と
しては刷毛塗り、スピンコート、スプレーコート、デッ
ピング、ロールコート、グラビア印刷法等の通常の塗布
方法が挙げられる。この時の皮膜の膜厚は0.1〜20
0μmが好ましく、より好ましくは1〜100μmであ
る。本発明の組成物は塗膜の厚膜化に特に有効で、従来
のものは50μmを越えるとクラック等の発生する可能
性が高かったが、本発明ではより厚膜化が可能となっ
た。上記範囲より薄い場合には十分な耐擦傷性を得るこ
とが難しく、また、上記範囲より厚い場合はクラック等
の発生する可能性があるため好ましくない。
【0021】また、本発明の組成物を使用して塗料を調
製する時には必要に応じて、塗料の安定性を考慮して脱
水剤やアルキル基の炭素数1〜10のアルキルアルコー
ルを添加することもできる。この場合の脱水剤として
は、オルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、オ
ルトギ酸トリプロピル、オルト酢酸トリメチル、オルト
酢酸トリエチル、オルト酢酸トリプロピル、オルトプロ
ピオン酸トリメチル、オルトプロピオン酸トリエチル、
オルトイソプロピオン酸トリメチル、オルトイソプロピ
オン酸トリエチル、オルト酪酸トリメチル、オルト酪酸
トリエチル、オルトイソ酪酸トリメチル、オルトイソ酪
酸トリエチル等のオルトカルボン酸エステルが用いら
れ、その添加量としては、(メタ)アクリル系共重合体
100重量部に対して0〜30重量部、好ましくは0.
5〜30重量部、特に好ましくは5〜25重量部であ
る。
【0022】更に、塗料に使用する顔料としては、酸化
チタン、炭酸カルシウム、タルク、リトボン、硫酸バリ
ウム、硫酸カルシウム、アルミナ、クレーなどの白顔
料、カーボンブラック、鉄黒などの黒顔料、フタロシア
ニンブルー、紺青、群青などの青顔料、レーキイエロ
ー、黄鉛、オーカイエロー、ハンザイエローなどの黄顔
料、ベンガラ、レーキレッドなどの赤顔料、クロムバー
ミリオンなどの橙顔料、フタロシアニングリーン、酸化
クロムなどの緑顔料などが挙げられる。
【0023】また、本発明の組成物には発明の硬化を損
なわない範囲において、他の樹脂用添加剤を加えること
ができる。例えば、紫外線安定剤、酸化防止剤、帯電防
止剤、導電性付与剤、耐擦傷性付与剤、相溶化剤、接着
性付与剤、着色剤、流動性改善剤、可塑剤、タレ防止
剤、沈殿防止剤、消泡剤等が挙げられる。塗料の調製に
は通常使用されるサンドミル、ディスパー、ボールミル
など使用される。この塗料は、コンクリート、モルタル
建築物、瓦、サイデングボードなどの外装材の上塗り塗
料として、更に建築物の内装、床用の塗料として用いる
ことができ、特に、外装用途では、耐候性に優れた塗料
として利用することができる。
【0024】
【作用】本発明においては耐擦傷性、透明性、耐沸水
性、保存安定性に優れた塗膜を与えるコ−ティング用組
成物が得られる。
【0025】
【実施例】次に実施例および比較例に基づいて、本発明
を更に詳細に説明をするがその要旨を越えない限り以下
の実施例に限定されるものではない。尚、塗膜の評価は
下記の方法で行った。 (1)セロテープ剥離:塗膜の接着強度を評価するた
め、塗膜面の中央に直交する縦横11本ずつの平行線を
1mmの間隔で基材面に達するまで引いて1cm2の中に1
00個のます目ができるように碁盤目をつけた。セロハ
ン粘着テープ(商品名:“セロテープ”ニチバン製)を
碁盤目上に強くはりつけ、90度方向に急速に剥がした
時の、剥離しないます目の数を測定した。
【0026】(2)鉛筆硬度:傷付度合いをJIS K
5400に従った鉛筆硬度試験により評価した。 (3)塗膜の耐沸水性:100℃の熱水に基材とともに
5時間浸漬し、塗膜の艶びけやクラック発生の状態を目
視により観察した。塗膜の艶びけやクラック発生の状態
がないものを○、やや艶びけの認められるものを△とし
た。 (4)透明性(ヘーズ):JIS K−7105に準拠
して測定した。
【0027】〔シリケートオリゴマーの調製〕 シリケートオリゴマーA 撹拌機と還流用コンデンサー及び温度計を付けた500
mlの3つ口丸底フラスコに、テトラメトキシシラン2
34gとメタノール74gを加えて混合した後、0.0
5%塩酸22.2gを加え、内温度65℃、2時間加水
分解反応を行った。次いでコンデンサーを抽出管に取り
替え、内温度が150℃になるまで昇温し、メタノール
で抽出させ更に150℃、3時間加熱し縮合して加水分
解物を得た。重合度は3〜6でヒドロキシル基10以上
であった。テトラメトキシシランオリゴマー中のモノマ
ー量は5%であった。
【0028】シリケートオリゴマーB 上記に引き続き100〜150℃に加熱したジャケット
でテトラメトキシシランオリゴマーを煮沸させて、気化
したモノマーを不活性ガスと共に系外に排出する。こう
して得られたテトラメトキシシランオリゴマー中のモノ
マー量は0.2%であった。 シリケートオリゴマーC 前記のテトラメトキシシランに代えてテトラエトキシシ
ランを使用してオリゴマー中のモノマー量が0.3%以
下のテトラエトキシシランオリゴマー(重合度3〜6)
を得た。
【0029】実施例1〜3 窒素導入管、還流冷却器、温度計及び撹拌装置を備えた
フラスコにメタクリル酸メチル 400重量部、アクリ
ル酸n−ブチル 500重量部、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチル 50重量部、アクリル酸 50重量部、
シリケートオリゴマーA〜Cをそれぞれ500重量部
(純分換算)及びキシレン420重量部、イソプロピル
アルコール80重量部、ベンゾイルパーオキサイド2重
量部を仕込み、90℃に加温して重合を開始した。重合
開始2時間後にキシレン30重量部にベンゾイルパーオ
キサイド8重量部を溶解した溶液を添加しながら10時
間重合を続けた。樹脂分74重量%、粘度2000cp
s(25℃)の共存重合品を得た。Tgは1℃であっ
た。上記共存重合品にキシレン600重量部を加え樹脂
分を57重量%とした。この溶液に1N塩酸0.95g
を加え65℃で30分撹拌する。この溶液をガラス板
(70mm×150mm×0.5mm)にアプリケーターを用
いて塗布後、110℃で30分間熱処理を行った。この
塗膜(100μ)の物性を前記の方法により評価し、そ
の結果を表1に示した。
【0030】実施例4〜5 実施例2における単量体の組成においてメタクリル酸メ
チルを300重量部、アクリル酸n−ブチルを350重
量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを100重量
部、アクリル酸2−エチルヘキシルを200重量部、2
−メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステルを
50重量部に(実施例4)、またメタクリル酸メチル
を400重量部、アクリル酸n−ブチルを100重量
部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを 100重量
部、アクリル酸2−エチルヘキシルを150重量部、ス
チレンを150重量部、2−メタクリロイルオキシエチ
ルフタル酸モノエステルを 100重量部に(実施例
5)にそれぞれ変更した。Tgは実施例4が18℃、実
施例5が41℃であった。結果を表1に示した。 実施例6〜7 実施例2において、シリケートオリゴマーの使用量を1
000重量部、(実施例6)及び1500重量部に(実
施例7)に変更した。結果を表1に示した。 実施例8 塩酸に代えてジブチルスズジラウレートを使用した以外
は実施例2と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
【0031】実施例9 塩酸に代えてトリス(アセチルアセテート)アルミニウ
ムを使用した以外は実施例2と同様の操作を行った。結
果を表1に示す。 対照例1 実施例2において共重合時にシリケートオリゴマーの使
用を省略し、重合後にシリケートオリゴマーを混合し
た。その結果も表1に示した。尚、ヘーズは混合物を製
造した直後に測定した。
【0032】
【表1】 オリゴマー セロテープ剥離 鉛筆硬度 耐沸水性 透明性(ヘーズ) 実施例1 A 100/100 HB ○ 0.2 〃 2 B 100/100 HB ○ 0.2 〃 3 C 100/100 HB ○ 0.2 〃 4 B 100/100 H ○ 0.2 〃 5 B 100/100 2H ○ 0.2 〃 6 B 100/100 3H ○ 0.2 〃 7 B 100/100 4H ○ 0.2 〃 8 B 100/100 HB ○ 0.2 〃 9 B 100/100 HB ○ 0.2 対照例1 B 100/100 HB △ 30.3
【0033】
【発明の効果】本発明のコーティング用組成物は各基材
との接着性が高く、硬度が十分であり、耐沸水性も良
く、透明性にも優れた塗膜を形成できる。また、保存安
定性、塗布性能も良く、極めて取り扱いの容易なコーテ
ィング用組成物である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶媒中で下記一般式[I]で示され
    るシリケートオリゴマーの存在下に、(メタ)アクリル
    酸アルキルエステルとヒドロキシル基含有(メタ)アク
    リル酸エステル及びカルボキシル基含有不飽和単量体と
    を共重合することを特徴とする、コーティング用組成物
    の製造方法。 【化1】 (式中、nは1〜20の整数、Rは水素又は炭素数1〜
    4のアルキル基、フェニル基を示す)
  2. 【請求項2】 (メタ)アクリル酸アルキルエステルと
    ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル及びカ
    ルボキシル基含有不飽和単量体の合計量100重量部に
    対して、シリケートオリゴマーを5〜500重量部の割
    合で使用することを特徴とする請求項1記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 (メタ)アクリル酸アルキルエステルと
    ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル及びカ
    ルボキシル基含有不飽和単量体の合計量100重量部に
    対して、シリケートオリゴマーを10〜400重量部の
    割合で使用することを特徴とする請求項1記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 (メタ)アクリル酸アルキルエステルと
    ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル及びカ
    ルボキシル基含有不飽和単量体の合計量100重量部中
    における(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合が
    50〜99.0重量%、ヒドロキシル基含有(メタ)ア
    クリル酸エステルの割合が0.5〜50重量%、カルボ
    キシル基含有不飽和単量体の割合が0.5〜30重量%
    であることを特徴とする請求項2又は3記載の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 シリケートオリゴマーとしてテトラメト
    キシシラン部分加水分解物を使用することを特徴とする
    請求項2又は3記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 シリケートオリゴマーとしてテトラメト
    キシシラン部分加水分解物であって、モノマー量が1重
    量%以下の物を使用することを特徴とする請求項2又は
    3記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001172340A (ja) * 1999-12-17 2001-06-26 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 樹脂組成物及びその用途

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