JPH10212153A - 窯 炉 - Google Patents

窯 炉

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JPH10212153A
JPH10212153A JP1108597A JP1108597A JPH10212153A JP H10212153 A JPH10212153 A JP H10212153A JP 1108597 A JP1108597 A JP 1108597A JP 1108597 A JP1108597 A JP 1108597A JP H10212153 A JPH10212153 A JP H10212153A
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kiln
burning
burner
firewood
wood
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JP1108597A
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Yasunosuke Nishio
靖之輔 西尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薪材の燃焼が促進され、灰等を任意に供給す
ることができて、灰かぶりの陶磁器を効率よく製造する
ことのできる窯炉提供すること。 【解決手段】 耐火部材から成る窯炉11内に、流体燃
料をバーナー10により燃焼させる流体燃料燃焼部12
と、薪材を燃焼させる薪材燃焼部14と、両燃焼部から
の熱により焼成される被焼成品17を載置する被焼成品
載置部16が配置された薪・流体燃料併用窯11におい
て、前記流体燃料を燃焼させるバーナー10が窯炉の一
方の壁側底部に、該バーナー10から生ずる火炎流が内
壁を伝わって上昇するように配設されるとともに、廃棄
ガス及び火炎流が窯炉の他方の壁の底部側に設けられた
排気孔18から排出されるように構成したことにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窯炉に関し、より詳
しくは、中・大型の薪材及び流体燃料併用窯炉に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、薪材窯は、
いわゆる灰かぶりや火だすき等といわれる独特の表面を
有する陶磁器を焼くことができるため、陶芸作家や陶芸
愛好家をはじめとして多くの人々から好まれてきた窯炉
である。しかし、薪材は燃焼による発熱量が低いため
に、陶磁器を焼き上げるまでの時間が長くかかり、しか
も薪材が大量に要るという問題があった。薪材窯の中で
も、のぼり窯は独特の趣のある陶器を焼成することがで
きるが、こののぼり窯は一度に大量の成形品を焼成する
のに適していて、小ロット且つ短サイクルで焼成を繰り
返すのは不向きである。
【0003】これに対し、他の高発熱量の燃料を薪材と
併用して、薪材の利点を活かせつつ焼成時間を短縮しよ
うとする提案がある。その例として、石油バーナーを併
用する薪・石油併用炉とすれば、焼成時間を約半分程度
に短縮させることが可能である。例えば図7及び図8
は、平地窯の薪・石油併用炉1を示すものであり、この
薪・石油併用炉1の内部は被焼成品載置部2と燃焼部3
とに分けられ、この被焼成品載置部2には焼成される成
形品4が複数段にわたって積み上げられ、また燃焼部3
の側壁5の上部には薪材の焚口6が設けられ、その下に
は石油のロータリーバーナー7が設けられている。そし
て更に、この薪・石油併用炉1における被焼成品載置部
2に対して燃焼部3とは反対側の側壁5には複数の排気
孔8が設けられ、またこれらの排気孔8を通った排気ガ
スを外部に排出するための煙道9が設けられている。
【0004】この薪・石油併用炉1によれば、火だすき
等の薪材の利点を活かせつつ焼成時間を短縮することが
できる。しかしながら、薪材を使用することによって得
られる独特の利点である灰かぶりについては、従来の薪
・石油併用炉1では充分ではなかった。特に、窯炉が比
較的大きくなると、窯炉内での薪材の燃焼状態にバラツ
キが生じて、温度分布に高低が生じ、灰かぶりの製品の
仕上がりに不満足な結果をもたらすことがあった。
【0005】この薪・石油併用炉1のサイズを大きくし
ていくと、バーナー3及び薪材による炉内の加熱が不均
一であることが顕在化するという問題があった。しか
も、薪材を完全燃焼させるのに必要なだけの空気の供給
が困難になって、薪材が燃え切らないという問題があっ
た。そこで、薪材を完全燃焼させるために、空気の取り
入れ口を大きくすると、更に炉内の温度分布が不均一に
なったり、炉内の温度が低下するという問題等が発生し
た。
【0006】また、窯炉の開き戸に孔を開けて空気の取
入口を設けることが試みられたが、開き戸に近い場所で
は比較的よく燃えるが、開き戸から離れた所には空気が
十分届かないため燃焼が不十分となり、満足する解決策
にはならなかった。さらに、石油バーナーの上部に空気
取入口を設ける提案もあったが、吸気された空気が石油
バーナーから生じる上昇火炎流と合流して薪材の燃焼場
所にたどり着く前に排気されてしまい、薪材の燃焼を助
長することはできなかった。
【0007】このため、薪材を均一に且つより完全に燃
焼させることと併せて、のぼり窯によって焼成したのと
ほぼ同様の焼成品を得ることができように、灰等の表面
処理用粉末を任意に供給できて、陶器の表面状態を制御
することのできる装置の開発が望まれていた。
【0008】本発明者は上述の問題点をかんがみ、いわ
ゆる灰かぶりの陶磁器を効率よく製造するために、薪材
の燃焼を促進し、灰等の表面処理用粉末を任意に供給す
ることのできる窯炉について鋭意検討を重ねた結果、本
発明に至ったのである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため次の手段を取るものである。すなわち、本
発明に係る窯炉の要旨とするところは、耐火部材から成
る窯炉内に、流体燃料をバーナーにより燃焼させる流体
燃料燃焼部と、薪材を燃焼させる薪材燃焼部と、両燃焼
部からの熱により焼成される被焼成品を載置する被焼成
品載置部が配置された薪・流体燃料併用窯において、前
記流体燃料を燃焼させるバーナーが窯炉の一方の壁側底
部に、該バーナーから生ずる火炎流が内壁を伝わって上
昇するように配設されるとともに、廃棄ガス及び火炎流
が窯炉の他方の壁の底部側に設けられた排気孔から排出
されるように構成したことにある。
【0010】また、かかる窯炉において、前記バーナー
の配設位置に隣接する窯炉の側壁に、薪材燃焼部におけ
る薪材の燃焼を促進するための空気の取入口が、該バー
ナーから生じる上昇火炎流を避ける位置に設けられ、且
つ該取入口と相対峙して所定の間隔を開けた窯炉の内側
に隔壁が設けられ、取入口から流入する空気が薪材燃焼
部に直接吹き込まないように構成したことにある。
【0011】次に、本発明に係る窯炉の他の要旨とする
ところは、バーナーと、陶磁器の表面処理用粉末を投入
するための粉末投入口とを備えた窯炉において、該バー
ナーの上部に粉末投入口が設けられ、該粉末投入口から
投入された粉末が、前記バーナーから生じる上昇火炎流
に乗って窯炉の中に拡がるようにしたことにある。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る窯炉の実施の
形態を図面に基づいて詳しく説明する。
【0013】図1及び図2は本発明に係る窯炉の一例を
示すものであり、4個の石油バーナー10からなる石油
燃焼場所(流体燃料燃焼部)12に隣接して、薪材燃焼
場所(薪材燃焼部)14と被焼成品置場(被焼成品載置
部)16が順に並んで設けられるように床面積が設定さ
れて構成されている。本例の窯炉11はいわゆる倒炎式
の窯炉であり、図2に示すように、略半円筒状に耐火部
材で形成された炉壁13の一端側に配設された石油バー
ナー10から発生させられた火炎流が、同図中に矢印で
示すように、その炉壁13に沿って円滑に炉の天井まで
上昇してから下降に転じ、被焼成品置場16に置かれた
被焼成品17の間を通り抜けて、炉壁13の他端側の炉
床面側に形成された排気孔18を通り、排気出口20か
ら排出されるように構成されている。
【0014】ここで、石油バーナー10は通常用いられ
るもので特に限定されない。石油は気化させられて空気
と混合され燃焼させられる。バーナー10によって石油
が燃焼させられる4か所の石油燃焼場所12は、図1及
び図3に示すように、それぞれ炉壁13と他の3方が隔
壁22によって囲まれ、バーナー10から噴出させられ
る火炎流が薪材燃焼場所14の方向へ大きく広がって薪
材と直接接触しないように、また、天井に向かって上昇
するように工夫されている。隔壁22はいわゆる火橋の
役目と、火炎流が炉内壁に沿って側方に大きく拡散する
のを防止して、隣接する石油燃焼場所12のバーナー1
0から噴出させられる火炎流と火炎流とが合わさって、
ほぼ均等な温度分布を備えた火炎流となって上昇するよ
うに制御する役目とを担うものである。
【0015】薪材は薪材燃焼場所14に焼成の経過に応
じて、例えば炉内の温度が700〜800℃程度に上昇
したときに、窯炉の前後2箇所に設けられた薪材投入口
24から投入される。薪材の投入は薪材燃焼場所14に
おける薪材の燃焼状態に対応して、火力の衰えた箇所へ
目がけて薪材投入口24から薪材が適切な本数だけ投入
される。薪材投入口24を通して薪材燃焼場所14にお
ける燃焼状態がほぼ均一になっているのを確認した後
は、その薪材投入口24は耐火煉瓦などによって封がな
される。この薪材燃焼場所14から立ち上がる火炎は石
油燃焼場所12からの火炎流と一体となって、被焼成品
置場16の被焼成品17を焼成することになる。
【0016】また、被焼成品置場16には焼成される成
形品(被焼成品)17が多段に並べられ、炎が通りやす
いように並べるのがよい。成形品17は炉壁13の一部
に設けられた扉30を開けて順番に並べられ、その配置
は長年の経験などに基づいて、適切に行われる。
【0017】更に、排気孔18は火炎の流れを考慮し
て、炉内がほぼ均一に加熱されるように、配置や大きさ
が決められる。例えば、中央部の排気孔18は火炎や煙
の流れがスムーズであるため、小さめの孔が形成され、
他方、両端部側の火炎や煙の流れが悪い箇所には、大き
めの孔が形成されるのが好ましい。
【0018】薪材の燃焼を促進するための空気の取入口
26は、図1に示すように、4機の石油バーナー10の
それぞれの間に3個と、バーナー10と炉壁13とのそ
れぞれの間に2個が設けられている。これらの取入口2
6は、炉床面と同じ高さに設けてあり、石油燃焼場所1
2とは隔壁22によって隔離されているので、吸入され
た空気は石油バーナー10から生じる火炎流に巻き込ま
れないで薪材燃焼場所14に効率よく吹き込まれる。
【0019】この石油バーナー10と石油バーナー10
との間に設けられた取入口26における取入口26と薪
材燃焼場所14との間には、図1、図4及び図5に示す
ように、隔壁28が設けられており、吸入された冷たい
空気は薪材燃焼場所14の薪材に直接当たらず、いった
ん隔壁28に当てて勢いを弱めた後、隔壁28の側方か
ら迂回して吹き込まれる。このとき、窯炉内の火炎によ
って隔壁28は加熱されているため、取入口26から吹
き込まれた空気は暖められることになる。そのため、全
体的に均等に空気の供給を行うことができると共に、取
入口26近傍の薪材が吸入された空気により急激に冷や
されて燃焼温度が不均一になることがなく、全体的に均
一な温度分布で燃焼させることができる。
【0020】他方、バーナー10と炉壁13との間に設
けられた取入口26には、隔壁は配設されず、空気が直
接に薪材燃焼場所14に流入するように構成されてい
る。薪材燃焼場所14における炉壁13側は、空気の流
通が悪いため、一般に薪材が燃え残ったり、不完全燃焼
したりすることが多いことから、この端部側の取入口2
6は中央部の取入口26の大きさよりほぼ倍程度の大き
さに形成されるのが好ましい。なお、取入口26から空
気が自然に流入するように構成するのが好ましいが、強
制的に送風するように構成することも可能であり、特に
限定されない。
【0021】以上の構成に係る本例の窯炉11における
成形品の焼成作業は次のように行われる。すなわち、扉
30を開いて、被焼成品置場16に成形品17を並べ、
扉30を閉める。次に石油バーナー10を点火して、焼
成を始めるが、やがて、炉内温度が上昇した段階で、成
形品17の焼成の様子や火力を薪材投入口24等から観
察しながら、石油バーナー10の燃焼を調節したり、薪
材投入口24から薪材の投入を行ったり、さらに、空気
の取入口26の開閉を行ったりして焼成過程をコントロ
ールする。焼成終了後、冷却時間を待って製品の取り出
しを行う。
【0022】本例の窯炉11において、石油バーナー1
0から鉛直上方に向かって発生させられた火炎流は半円
筒状の炉壁13の内面に沿って天井に達した後、下降に
転ずる。一方、薪材燃焼場所14において燃焼させられ
た薪材から発生する火炎は、隣接する被焼成品置場16
の被焼成品17を加熱しつつ、窯炉11の天井に立ち上
がり、石油バーナー10の火炎流と一体となって下降に
転じ、炉壁13の底部側に設けられた排気孔18から排
出されることになる。被焼成品置場16の被焼成品17
は薪材燃焼場所14からの火炎で加熱されるだけでな
く、ほぼ一定の火炎の流れによって高温に加熱されるこ
とになり、ほぼ登り窯と同様の加熱状態が得られる。ま
た、適宜薪材が薪材投入口24から投入されることによ
り、灰や火の粉等が薪材燃焼場所14から立ち上がり、
被焼成品17に降り注ぐことになり、従来の登り窯とほ
ぼ同様の焼き上がりが得られる。
【0023】次に、前述の図2及び図3に示すように、
石油燃焼場所12の上部に粉末投入口32を設け、通常
は耐火レンガ等で蓋をしておき、粉末を投入する時だけ
開けられるように構成するのが好ましい。この粉末投入
口32は石油燃焼場所12の上部の適切な複数箇所に分
散させて設けられ、そこから投入された灰等の表面処理
用粉末が石油バーナー10から生じる火炎流に乗って窯
炉内に拡がるように位置が定められる。粉末投入口32
から投入された灰等の表面処理用粉末は高温の火炎によ
って溶け、火炎流に対向する位置の被焼成品17の表面
に付着して、いわゆる灰かぶりといわれる陶磁器が確実
に焼成されることになる。このように、バーナーからの
上昇火炎流に乗せて表面処理用粉末を粉末投入口32か
ら投入拡散させることができるが、表面処理用粉末を複
数の粉末投入口32から順次投入したり、あるいは同時
に一斉に投入したりすることができ、投入方法は特に限
定されない。ここで、表面処理用粉末としては、木灰や
各種の粉末釉薬を用いることができる。
【0024】以上、本発明に係る窯炉の代表的な実施の
形態を説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れるものではない。
【0025】例えば図6に示すように、薪材燃焼場所1
4に空気を供給するための取入口26に相対峙して配設
される隔壁38を複数の部材によって構成することも可
能である。このように構成することにより、取入口26
から取り入れられた空気は複数の隔壁38によって方向
が変換されつつ、暖められる。その結果、薪材燃焼場所
14に到達した空気は温風となり、燃焼する薪材40の
温度を低下させることがなくなる。また、図示を省略す
るが、取入口26から取り入れられる空気を排気出口2
0又は煙道等で予め直接又は間接に加熱するように構成
することも可能である。空気を予熱することにより、隔
壁をなくすことができる。
【0026】また、本発明に用いられる窯炉の形状は特
に限定されるものではない。更に、灯油その他の石油バ
ーナーの他に、重油などの液体燃料を燃焼させるバーナ
ー、あるいはプロパンガス、都市ガス等々の気体燃料を
燃焼させるバーナーなど、流体燃料を燃焼させる装置を
備えた倒炎式窯炉であればよい。
【0027】その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範
囲内で、窯炉の形状、取入口の位置や形状、粉末投入口
の位置や形状等々に付き、当業者の知識に基づき種々な
る改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものであ
る。
【0028】本発明の実施例を、以下に詳しく説明す
る。
【0029】第1の実施例 図1、図2に示されるのと同様の窯炉を製作した。炉内
部は1.5m×2.4m、高さ1.3mであり、天井は
アーチ形であった。炉の長辺側に石油バーナー10を6
0cmピッチで4機並べて設けた。バーナーの燃焼口
は、炉床面より低い位置になるようにし、炉床面から上
部を正面側の高さ32cm、側面側の高さ23cmの隔
壁22で囲んで、石油バーナー10からの火炎流が天井
に向かって上昇するようにした。
【0030】空気の取入口26は石油バーナー10の
間、炉床面と同じ高さに設けた。取入口26の大きさは
7cm×11cmであり、隣接する隔壁22間の間隙2
7cmの間に開口している。取入口26に対応して設け
られた隔壁28の大きさは、幅12cm×高さ27cm
であった。取入口26は通常、レンガで蓋して閉じてお
いた。
【0031】本実施例の窯炉を用いて灰かぶり陶器の製
作を行った。焼成品置場16に成形品を3段の棚に並べ
た後、扉30を閉め、石油バーナー10により焼成を開
始した。炉内の温度が約700℃以上になったとき、薪
材投入口24から薪材を薪材燃焼場所14に万遍なく投
入したところ、薪材は自然発火した。その後、炉内の状
況を観察しながら、薪材を適宜投入した。さらに焼成の
過程で、薪材の燃焼が不十分と観察された時に、燃焼不
十分な場所に近い取入口26を開き空気を供給すること
により、炉内の全ての薪材を完全に燃焼させることがで
きた。得られた陶器の品質は良好であり、炉内の場所に
よるバラツキは見られなかった。また、灰かぶりの状態
も良好であった。
【0032】第1の比較例 取入口26を閉じたままにして空気の供給を行わなかっ
た他は、上述の実施例と同様にして陶器の製作を行っ
た。炉内の中心部に置かれて焼成された陶器は、比較的
強度が小さく灰かぶりの状態も良くなくて、満足できる
製品にはならなかった。
【0033】第2の実施例 粉末投入口32より灰の投入を行った他は、上述の実施
例と同様にして陶器の製作を行った。粉末投入口32
は、開口部大きさが7cm×9cmであり、各石油バー
ナー10の真上、炉床面より高さ60cmの位置に4個
設けた。
【0034】本実施例の窯炉を用いて灰かぶり陶器の製
作を行った。焼成状態を観察しながら、適当な時期に粉
末投入口32から木灰を投入したところ、投入された灰
は石油バーナー10からの火炎流に乗って炉内に拡が
り、焼成品置場16に置かれた焼成品のほとんどを、妙
味ある灰かぶり陶器に焼成することができた。
【0035】
【発明の効果】本発明の窯炉によれば、薪材燃焼場所に
近接した取入口から均等に空気の供給を受けることがで
きるので、比較的大型の薪材・流体燃料併用炉でも、薪
材を完全に燃焼させることができる。また、外部の冷た
い空気が薪材に直接供給されないため、薪材の燃焼温度
の低下や温度分布の不均一を防止することができる。
【0036】また、粉末投入口から投入された灰等の陶
磁器表面処理用粉末は、流体燃料バーナーからの上昇火
炎流に乗って炉内に拡がるので、炉内のどこででも、美
しく表面処理された陶磁器を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる窯炉の一例を模式的に説明する
平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1に示す窯炉の要部斜視図である。
【図4】図1に示す窯炉の要部斜視図である。
【図5】図1に示す窯炉の要部断面図である。
【図6】本発明に係わる窯炉の取入口に相対峙して配設
される隔壁の他の実施の形態を示す要部断面図である。
【図7】従来の薪・石油併用炉の一例を模式的に説明す
る平面図である。
【図8】図7の側面図である。
【符号の説明】
10:石油バーナー(バーナー) 12:石油燃焼場所(流体燃料燃焼部) 14: 薪材燃焼場所(薪材燃焼部) 16:被焼成品置場(被焼成品載置部) 18:排気孔 20:排気出口 22、28:隔壁 24:薪材投入口 26:取入口 30:扉 32:粉末投入口 34:焚口 36:ロータリーバーナー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐火部材から成る窯炉内に、流体燃料を
    バーナーにより燃焼させる流体燃料燃焼部と、薪材を燃
    焼させる薪材燃焼部と、両燃焼部からの熱により焼成さ
    れる被焼成品を載置する被焼成品載置部が配置された薪
    ・流体燃料併用窯において、前記流体燃料を燃焼させる
    バーナーが窯炉の一方の壁側底部に、該バーナーから生
    ずる火炎流が内壁を伝わって上昇するように配設される
    とともに、廃棄ガス及び火炎流が窯炉の他方の壁の底部
    側に設けられた排気孔から排出されるように構成したこ
    とを特徴とする窯炉。
  2. 【請求項2】 前記バーナーの配設位置に隣接する窯炉
    の側壁に、薪材燃焼部における薪材の燃焼を促進するた
    めの空気の取入口が、該バーナーから生じる上昇火炎流
    を避ける位置に設けられ、且つ該取入口と相対峙して所
    定の間隔を開けた窯炉の内側に隔壁が設けられ、取入口
    から流入する空気が薪材燃焼部に直接吹き込まないよう
    に構成したことを特徴とする請求項1に記載する窯炉。
  3. 【請求項3】 バーナーと、陶磁器の表面処理用粉末を
    投入するための粉末投入口とを備えた窯炉において、該
    バーナーの上部に粉末投入口が設けられ、該粉末投入口
    から投入された粉末が、前記バーナーから生じる上昇火
    炎流に乗って窯炉の中に拡がることを特徴とする窯炉。
JP1108597A 1997-01-24 1997-01-24 窯 炉 Withdrawn JPH10212153A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100392990B1 (ko) * 2000-12-29 2003-07-31 김정홍 이중 도자기 가마
KR100919335B1 (ko) 2008-03-06 2009-09-25 구성회 도자조형물 소성가열용 가마
CN110683865A (zh) * 2019-09-29 2020-01-14 佛山科学技术学院 一种龙窑柴烧上色方法

Cited By (4)

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