JPH10211564A - 高速度工具鋼ビレットの連続鋳造方法及びその装置 - Google Patents
高速度工具鋼ビレットの連続鋳造方法及びその装置Info
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- JPH10211564A JPH10211564A JP2730897A JP2730897A JPH10211564A JP H10211564 A JPH10211564 A JP H10211564A JP 2730897 A JP2730897 A JP 2730897A JP 2730897 A JP2730897 A JP 2730897A JP H10211564 A JPH10211564 A JP H10211564A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 矯正中に折損または矯正不良が発生すること
がなく、またこれらが発生しないようにするために、鋳
造速度を正確にコントロールする必要がない高速度工具
鋼ビレットの連続鋳造方法及びその装置を提供するこ
と。 【解決手段】 湾曲型連続鋳造装置１の矯正機８入側近
傍に鋳片の全体を加熱する鋳片再加熱装置１２を設置
し、連続鋳造中に鋳片を所望の温度に加熱した後、該鋳
片を矯正すること。
がなく、またこれらが発生しないようにするために、鋳
造速度を正確にコントロールする必要がない高速度工具
鋼ビレットの連続鋳造方法及びその装置を提供するこ
と。 【解決手段】 湾曲型連続鋳造装置１の矯正機８入側近
傍に鋳片の全体を加熱する鋳片再加熱装置１２を設置
し、連続鋳造中に鋳片を所望の温度に加熱した後、該鋳
片を矯正すること。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速度工具鋼ビレ
ットの連続鋳造方法及びその装置、詳細には鋳片の矯正
中に折損または矯正不良を発生することがない高速度工
具鋼ビレットの連続鋳造方法及びその装置に関する。
ットの連続鋳造方法及びその装置、詳細には鋳片の矯正
中に折損または矯正不良を発生することがない高速度工
具鋼ビレットの連続鋳造方法及びその装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】高速度工具鋼は、Ｃｒ、Ｍｏ、Ｖなどの
炭化物形成元素を多量に含み、顕著な二次硬化性を有す
る耐熱、耐摩耗性に優れた工具鋼で、切削工具、金型、
各種刃物などに多く使用されているものである。この切
削工具などに用いる高速度工具鋼材は、炭化物の均一
化、偏析の低減および清浄度を向上するため、高速度工
具鋼のビレットを電極としてエレクトロスラグリメルテ
ィング法（ＥＳＲ）によって再溶解・鋳造してインゴッ
トにし、このインゴットを熱間鍛造して製造しているも
のである。従来、このＥＳＲの電極として用いる高速度
工具鋼のビレットは、横注ぎ鋳造法によって製造されて
いたが、横注ぎ鋳造法は製品の歩留りが低いなどで製造
コストが高く、また作業環境が悪いなどの欠点がある。
炭化物形成元素を多量に含み、顕著な二次硬化性を有す
る耐熱、耐摩耗性に優れた工具鋼で、切削工具、金型、
各種刃物などに多く使用されているものである。この切
削工具などに用いる高速度工具鋼材は、炭化物の均一
化、偏析の低減および清浄度を向上するため、高速度工
具鋼のビレットを電極としてエレクトロスラグリメルテ
ィング法（ＥＳＲ）によって再溶解・鋳造してインゴッ
トにし、このインゴットを熱間鍛造して製造しているも
のである。従来、このＥＳＲの電極として用いる高速度
工具鋼のビレットは、横注ぎ鋳造法によって製造されて
いたが、横注ぎ鋳造法は製品の歩留りが低いなどで製造
コストが高く、また作業環境が悪いなどの欠点がある。
【０００３】そこで、この高速度工具鋼のビレットを、
普通鋼などにおいて普通に使用されており、歩留りが高
く、また作業環境が比較的よい連続鋳造法で製造するこ
とが考えられるが、高速度工具鋼は自硬性が高く、また
低靱性であるため、湾曲型連続鋳造装置を用いて連続鋳
造すると、鋳造速度によっては鋳片の矯正中に折損また
は矯正不良が発生するので、鋳造速度を正確にコントロ
ールする必要があるため、連続鋳造法で折損または矯正
不良がない高速度工具鋼のビレットを製造するのは困難
であった。
普通鋼などにおいて普通に使用されており、歩留りが高
く、また作業環境が比較的よい連続鋳造法で製造するこ
とが考えられるが、高速度工具鋼は自硬性が高く、また
低靱性であるため、湾曲型連続鋳造装置を用いて連続鋳
造すると、鋳造速度によっては鋳片の矯正中に折損また
は矯正不良が発生するので、鋳造速度を正確にコントロ
ールする必要があるため、連続鋳造法で折損または矯正
不良がない高速度工具鋼のビレットを製造するのは困難
であった。
【０００４】また、湾曲型連続鋳造装置を用いて連続鋳
造した鋳片を矯正するときに鋳片の偶角部もしくは表面
に発生する表面欠陥を防止するため、該鋳片の偶角部及
び表面を加熱する誘導加熱用インダクターもしくはコイ
ルを矯正機入側近傍の鋳片通過相当域に用い、連続鋳造
中鋳片の表面もしくは偶角部を適宜温度に加熱したの
ち、該鋳片の矯正を行う連続鋳造方法及び装置が特開昭
５５─４２１０９号公報に開示されている。しかし、こ
の方法及び装置は、鋳片の偶角部及び偶角部近くの表面
を加熱するために誘導加熱用インダクターもしくはコイ
ルを用いているもので、鋳片全体（全周）を加熱するも
のではないので、硬度が低く、靱性が高い普通鋼、低合
金鋼などに用いることができるが、自硬性が高く、また
靱性が低い高速度工具鋼には用いることができなかっ
た。
造した鋳片を矯正するときに鋳片の偶角部もしくは表面
に発生する表面欠陥を防止するため、該鋳片の偶角部及
び表面を加熱する誘導加熱用インダクターもしくはコイ
ルを矯正機入側近傍の鋳片通過相当域に用い、連続鋳造
中鋳片の表面もしくは偶角部を適宜温度に加熱したの
ち、該鋳片の矯正を行う連続鋳造方法及び装置が特開昭
５５─４２１０９号公報に開示されている。しかし、こ
の方法及び装置は、鋳片の偶角部及び偶角部近くの表面
を加熱するために誘導加熱用インダクターもしくはコイ
ルを用いているもので、鋳片全体（全周）を加熱するも
のではないので、硬度が低く、靱性が高い普通鋼、低合
金鋼などに用いることができるが、自硬性が高く、また
靱性が低い高速度工具鋼には用いることができなかっ
た。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、矯正中に折
損または矯正不良が発生することがなく、またこれらが
発生しないようにするため、鋳造速度を正確にコントロ
ールする必要がない高速度工具鋼ビレットの連続鋳造方
法及びそのための装置を提供することを目的としてい
る。
損または矯正不良が発生することがなく、またこれらが
発生しないようにするため、鋳造速度を正確にコントロ
ールする必要がない高速度工具鋼ビレットの連続鋳造方
法及びそのための装置を提供することを目的としてい
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者は、ＥＳＲ電極用の高速度工具鋼のビレッ
トを、湾曲型連続鋳造装置を用いて鋳造した連続鋳造鋳
片、すなわち高速度工具鋼ビレットの矯正中に折損また
は矯正不良が発生するのを防止する方法及びそのための
装置について種々検討したところ、湾曲型連続鋳造装置
の矯正機入側近傍に鋳片再加熱装置を設置し、連続鋳造
中に鋳片を所望の温度に加熱した後、該鋳片の矯正をす
ると、鋳造速度を正確にコントロールしなくても矯正中
に折損または矯正不良が発生しないという知見を得て本
発明をなしたものである。
め、本発明者は、ＥＳＲ電極用の高速度工具鋼のビレッ
トを、湾曲型連続鋳造装置を用いて鋳造した連続鋳造鋳
片、すなわち高速度工具鋼ビレットの矯正中に折損また
は矯正不良が発生するのを防止する方法及びそのための
装置について種々検討したところ、湾曲型連続鋳造装置
の矯正機入側近傍に鋳片再加熱装置を設置し、連続鋳造
中に鋳片を所望の温度に加熱した後、該鋳片の矯正をす
ると、鋳造速度を正確にコントロールしなくても矯正中
に折損または矯正不良が発生しないという知見を得て本
発明をなしたものである。
【０００７】すなわち、上記目的を達成するため、本発
明の湾曲型連続鋳造装置を用いる高速度工具鋼ビレット
の連続鋳造方法においては、湾曲型連続鋳造装置の矯正
機入側近傍に鋳片の全体（全周）、すなわちコーナー部
及びその近傍の平面のみでなく、コーナー部及び全平面
を加熱する誘導加熱装置などの鋳片再加熱装置を設置
し、連続鋳造中に鋳片を所望の温度に加熱した後、該鋳
片の矯正を行うことである。また、上記目的を達成する
ため、本発明の湾曲型連続鋳造装置においては、湾曲型
連続鋳造装置の矯正機入側近傍に鋳片の全体（全周）を
加熱する誘導加熱装置などの鋳片再加熱装置を設置する
ことである。
明の湾曲型連続鋳造装置を用いる高速度工具鋼ビレット
の連続鋳造方法においては、湾曲型連続鋳造装置の矯正
機入側近傍に鋳片の全体（全周）、すなわちコーナー部
及びその近傍の平面のみでなく、コーナー部及び全平面
を加熱する誘導加熱装置などの鋳片再加熱装置を設置
し、連続鋳造中に鋳片を所望の温度に加熱した後、該鋳
片の矯正を行うことである。また、上記目的を達成する
ため、本発明の湾曲型連続鋳造装置においては、湾曲型
連続鋳造装置の矯正機入側近傍に鋳片の全体（全周）を
加熱する誘導加熱装置などの鋳片再加熱装置を設置する
ことである。
【０００８】
【発明の実施の形態】まず、高速度工具鋼ビレットの連
続鋳造方法について説明する。本発明の湾曲型連続鋳造
装置を用いる高速度工具鋼ビレットの連続鋳造方法は、
湾曲型連続鋳造装置の矯正機入側近傍に鋳片再加熱装置
を設置し、連続鋳造中に鋳片を所望の温度に加熱した
後、該鋳片の矯正を行うことであるが、鋳片再加熱装置
によって鋳片を所望の温度に加熱しないと、図４にOper
ation area（オペレーション エリア）として示したよ
うに折損または矯正不良を発生することなく矯正できる
鋳造速度の範囲は非常に狭い。
続鋳造方法について説明する。本発明の湾曲型連続鋳造
装置を用いる高速度工具鋼ビレットの連続鋳造方法は、
湾曲型連続鋳造装置の矯正機入側近傍に鋳片再加熱装置
を設置し、連続鋳造中に鋳片を所望の温度に加熱した
後、該鋳片の矯正を行うことであるが、鋳片再加熱装置
によって鋳片を所望の温度に加熱しないと、図４にOper
ation area（オペレーション エリア）として示したよ
うに折損または矯正不良を発生することなく矯正できる
鋳造速度の範囲は非常に狭い。
【０００９】すなわち、図４に示したようにＣ：０．９
％、Ｓｉ：０．４％、Ｍｎ：０．３％、Ｃｒ：４．５
％、Ｍｏ：５．５％、Ｗ：６．７％、Ｖ：１．９％残部
Ｆｅからなる高速度工具鋼であるＭＨ５１を、２次冷却
の水量０．３５リットル／ｋｇで１ゾーン（鋳型下から
０．８ｍまで）に２５％噴霧、２ゾーン（０．８ｍ〜
２．８ｍ）に５０％噴霧、３ゾーン（２．８ｍ〜５．８
ｍ）に２５％噴霧し、１．０ｍ／ｍｉｎの速度で鋳造す
ると、タンデッシュの中の溶鋼の温度が融点より３０〜
７０℃高くても鋳片を矯正することができるが、１．１
ｍ／ｍｉｎの速度で鋳造すると、タンデッシュの中の溶
鋼の温度が融点より３０〜５０℃高い場合にのみ矯正す
ることができ、更に１．２ｍ／ｍｉｎの速度で鋳造する
と、タンデッシュの中の溶鋼の温度が融点より３０℃高
い場合にのみ矯正することができるので、矯正できる鋳
造速度の範囲は非常に狭く、鋳造速度を正確にコントロ
ールする必要があるために鋳造が困難であった。なお、
図４中のBreak out(ブレイクアウト) は、矯正機に到達
する前に鋳片がブレイクアウトすることを示している。
また、表面温度のＰ／Ｒ（℃）は、矯正機による矯正時
の鋳片温度のことである。
％、Ｓｉ：０．４％、Ｍｎ：０．３％、Ｃｒ：４．５
％、Ｍｏ：５．５％、Ｗ：６．７％、Ｖ：１．９％残部
Ｆｅからなる高速度工具鋼であるＭＨ５１を、２次冷却
の水量０．３５リットル／ｋｇで１ゾーン（鋳型下から
０．８ｍまで）に２５％噴霧、２ゾーン（０．８ｍ〜
２．８ｍ）に５０％噴霧、３ゾーン（２．８ｍ〜５．８
ｍ）に２５％噴霧し、１．０ｍ／ｍｉｎの速度で鋳造す
ると、タンデッシュの中の溶鋼の温度が融点より３０〜
７０℃高くても鋳片を矯正することができるが、１．１
ｍ／ｍｉｎの速度で鋳造すると、タンデッシュの中の溶
鋼の温度が融点より３０〜５０℃高い場合にのみ矯正す
ることができ、更に１．２ｍ／ｍｉｎの速度で鋳造する
と、タンデッシュの中の溶鋼の温度が融点より３０℃高
い場合にのみ矯正することができるので、矯正できる鋳
造速度の範囲は非常に狭く、鋳造速度を正確にコントロ
ールする必要があるために鋳造が困難であった。なお、
図４中のBreak out(ブレイクアウト) は、矯正機に到達
する前に鋳片がブレイクアウトすることを示している。
また、表面温度のＰ／Ｒ（℃）は、矯正機による矯正時
の鋳片温度のことである。
【００１０】一方、本発明の方法のように鋳片再加熱装
置によって鋳片を約１８０℃に加熱すると、図３にStab
le Operation area （ステイブル オペレーション エ
リア）として示しているように折損または矯正不良を発
生することなく矯正できる鋳造速度の範囲は非常に広く
なっている。すなわち、鋳片再加熱装置によって鋳片を
加熱してその温度を約１８０℃高くすると、図３に示し
たように加熱しない場合には破損または矯正不良になっ
ていた範囲（図４のBrokenと記載された範囲）が、加熱
することにより鋳片の温度が上昇して折損または矯正不
良を発生することなく矯正できる範囲になり、またこの
範囲に加熱しない場合でも破損または矯正不良を発生す
ることく矯正することができる範囲が加わることにな
り、矯正できる鋳造速度の範囲は非常に広くなるため、
鋳造速度をある程度の範囲内にあるようにコントロール
すればよいので、鋳造が容易になる。
置によって鋳片を約１８０℃に加熱すると、図３にStab
le Operation area （ステイブル オペレーション エ
リア）として示しているように折損または矯正不良を発
生することなく矯正できる鋳造速度の範囲は非常に広く
なっている。すなわち、鋳片再加熱装置によって鋳片を
加熱してその温度を約１８０℃高くすると、図３に示し
たように加熱しない場合には破損または矯正不良になっ
ていた範囲（図４のBrokenと記載された範囲）が、加熱
することにより鋳片の温度が上昇して折損または矯正不
良を発生することなく矯正できる範囲になり、またこの
範囲に加熱しない場合でも破損または矯正不良を発生す
ることく矯正することができる範囲が加わることにな
り、矯正できる鋳造速度の範囲は非常に広くなるため、
鋳造速度をある程度の範囲内にあるようにコントロール
すればよいので、鋳造が容易になる。
【００１１】加熱する温度は、鋳造される材質、矯正す
る時点での鋳片の温度によって異なるが、５０〜２５０
℃程度昇温して、９００〜１０５０℃にするのが好まし
い。
る時点での鋳片の温度によって異なるが、５０〜２５０
℃程度昇温して、９００〜１０５０℃にするのが好まし
い。
【００１２】次に、本発明の湾曲型連続鋳造装置につい
て説明する。本発明の湾曲型連続鋳造装置は、矯正機入
側近傍に鋳片再加熱装置を設置したものであるが、本発
明の湾曲型連続鋳造装置の鋳片再加熱装置を除いた部分
は、湾曲型連続鋳造装置であれば如何なる形式のもので
もよい。また本発明の湾曲型連続鋳造装置の鋳片再加熱
装置は、鋳片の全周を所望の温度に加熱することができ
るような加熱装置であれば如何なる形式のものでもよ
い。以下、その一例を図１及び図２を用いて説明する。
図１は、本発明の湾曲型連続鋳造装置の一実施の形態の
概略側面図、図２は、本発明の湾曲型連続鋳造装置の鋳
片再加熱装置の一実施の形態の斜視図である。
て説明する。本発明の湾曲型連続鋳造装置は、矯正機入
側近傍に鋳片再加熱装置を設置したものであるが、本発
明の湾曲型連続鋳造装置の鋳片再加熱装置を除いた部分
は、湾曲型連続鋳造装置であれば如何なる形式のもので
もよい。また本発明の湾曲型連続鋳造装置の鋳片再加熱
装置は、鋳片の全周を所望の温度に加熱することができ
るような加熱装置であれば如何なる形式のものでもよ
い。以下、その一例を図１及び図２を用いて説明する。
図１は、本発明の湾曲型連続鋳造装置の一実施の形態の
概略側面図、図２は、本発明の湾曲型連続鋳造装置の鋳
片再加熱装置の一実施の形態の斜視図である。
【００１３】本発明の一実施の形態の湾曲型連続鋳造装
置は、図１に示すように取鍋２と、取鍋２の下に設けら
れ、取鍋２から流出した溶鋼を受けるタンディッシュ３
と、タンディッシュ３の下に設けられ、タンディッシュ
３から注入された溶鋼を受け、この溶鋼の周囲を凝固さ
せるる鋳型４と、鋳型４の横に設けられ、鋳型４を振動
する鋳型振動装置５と、鋳型の下に設けられ、鋳片を案
内するガイドローラ群６と、鋳型の下に設けられ、鋳片
を２次冷却する２次冷却装置７と、湾曲した鋳片を水平
に矯正する矯正ローラ９などからなる矯正機８と、矯正
機８の後方に設けられ、鋳片を引っ張るピンチローラ10
と、鋳片を切断する切断装置11とからなる普通の湾曲型
連続鋳造装置の矯正機８の矯正ローラ９の前に設けた鋳
片再加熱装置12からなるものである。なお、本発明の湾
曲型連続鋳造装置の鋳片再加熱装置12と切断機11の間に
ある３対のローラの全てをピンチローラということもあ
るが、本発明においては、３対のローラのうちの前のほ
うにある２対のローラを矯正ローラ９とし、その後にあ
る１対のローラをピンチローラ10とした。
置は、図１に示すように取鍋２と、取鍋２の下に設けら
れ、取鍋２から流出した溶鋼を受けるタンディッシュ３
と、タンディッシュ３の下に設けられ、タンディッシュ
３から注入された溶鋼を受け、この溶鋼の周囲を凝固さ
せるる鋳型４と、鋳型４の横に設けられ、鋳型４を振動
する鋳型振動装置５と、鋳型の下に設けられ、鋳片を案
内するガイドローラ群６と、鋳型の下に設けられ、鋳片
を２次冷却する２次冷却装置７と、湾曲した鋳片を水平
に矯正する矯正ローラ９などからなる矯正機８と、矯正
機８の後方に設けられ、鋳片を引っ張るピンチローラ10
と、鋳片を切断する切断装置11とからなる普通の湾曲型
連続鋳造装置の矯正機８の矯正ローラ９の前に設けた鋳
片再加熱装置12からなるものである。なお、本発明の湾
曲型連続鋳造装置の鋳片再加熱装置12と切断機11の間に
ある３対のローラの全てをピンチローラということもあ
るが、本発明においては、３対のローラのうちの前のほ
うにある２対のローラを矯正ローラ９とし、その後にあ
る１対のローラをピンチローラ10とした。
【００１４】この湾曲型連続鋳造装置の鋳片再加熱装置
12は、高周波誘導加熱方式のもので、図４に示したよう
に鋳片Ｓの外周を巻いた誘導加熱用コイル13と図示して
ない高周波発生装置などからなるものである。この誘導
加熱用コイル13のコイル端子14、15に図示してない高周
波発生装置から高周波電流を流すと、鋳片Ｓ全体に誘起
々電力を生じ、鋳片Ｓの全体が加熱されるようになるも
のである。この鋳片再加熱装置は、高周波誘導加熱方式
のものであるが、高周波以外の誘導加熱方式のものを用
いることもできるし、ガスなどの燃料を燃焼して加熱す
る装置を用いることもできる。またこの鋳片再加熱装置
は、鋳片Ｓの外周を巻いた誘導加熱用コイルを用いるも
のであるが、鋳片の角部を加熱する誘導加熱用コイル
と、平面部を加熱する誘導加熱用コイルを組み合わせた
ものを用いることもできる。
12は、高周波誘導加熱方式のもので、図４に示したよう
に鋳片Ｓの外周を巻いた誘導加熱用コイル13と図示して
ない高周波発生装置などからなるものである。この誘導
加熱用コイル13のコイル端子14、15に図示してない高周
波発生装置から高周波電流を流すと、鋳片Ｓ全体に誘起
々電力を生じ、鋳片Ｓの全体が加熱されるようになるも
のである。この鋳片再加熱装置は、高周波誘導加熱方式
のものであるが、高周波以外の誘導加熱方式のものを用
いることもできるし、ガスなどの燃料を燃焼して加熱す
る装置を用いることもできる。またこの鋳片再加熱装置
は、鋳片Ｓの外周を巻いた誘導加熱用コイルを用いるも
のであるが、鋳片の角部を加熱する誘導加熱用コイル
と、平面部を加熱する誘導加熱用コイルを組み合わせた
ものを用いることもできる。
【００１５】
【発明の効果】本発明は、上記構成にしたことにより、
湾曲した鋳片を矯正することができる鋳造速度の範囲を
非常に広くすることができるため、鋳造速度をある程度
の範囲内あるようにコントロールすればよいので、鋳造
が容易になるという優れた効果を奏する。
湾曲した鋳片を矯正することができる鋳造速度の範囲を
非常に広くすることができるため、鋳造速度をある程度
の範囲内あるようにコントロールすればよいので、鋳造
が容易になるという優れた効果を奏する。
【図１】本発明の湾曲型連続鋳造装置の一実施の形態の
概略側面図である。
概略側面図である。
【図２】本発明の湾曲型連続鋳造装置の鋳片再加熱装置
の一実施の形態の１部の斜視図である。
の一実施の形態の１部の斜視図である。
【図３】本発明の連続鋳造方法及び湾曲型連続鋳造装置
を用いて高速度工具鋼を鋳造した場合に実施できる鋳造
速度を説明するための図である。
を用いて高速度工具鋼を鋳造した場合に実施できる鋳造
速度を説明するための図である。
【図４】従来の連続鋳造方法及び湾曲型連続鋳造装置を
用いて高速度工具鋼を鋳造した場合に実施できる鋳造速
度を説明するための図である。
用いて高速度工具鋼を鋳造した場合に実施できる鋳造速
度を説明するための図である。
１ 湾曲型連続鋳造装置 ２ 取鍋 ３ タンディッシュ ４ 鋳型 ５ 鋳型振動装置 ６ ガイドローラ群 ７ ２次冷却装置 ８ 矯正機 ９ 矯正ローラ 10 ピンチローラ 11 切断装置 12 鋳片再加熱装置 13 誘導加熱用コイル
Claims (2)
- 【請求項１】 湾曲型連続鋳造装置の矯正機入側近傍に
鋳片の全体を加熱する鋳片再加熱装置を設置し、連続鋳
造中に鋳片を所望の温度に加熱した後、該鋳片の矯正を
行うことを特徴とする湾曲型連続鋳造装置を用いる高速
度工具鋼ビレットの連続鋳造方法。 - 【請求項２】 湾曲型連続鋳造装置の矯正機入側近傍に
鋳片全体を加熱する鋳片再加熱装置を設置することを特
徴とする湾曲型連続鋳造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2730897A JPH10211564A (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 高速度工具鋼ビレットの連続鋳造方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2730897A JPH10211564A (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 高速度工具鋼ビレットの連続鋳造方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10211564A true JPH10211564A (ja) | 1998-08-11 |
Family
ID=12217467
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2730897A Pending JPH10211564A (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 高速度工具鋼ビレットの連続鋳造方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10211564A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007160341A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Jfe Steel Kk | 鋼の連続鋳造設備及び連続鋳造方法 |
| JP2008100249A (ja) * | 2006-10-18 | 2008-05-01 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法及び連続鋳造設備 |
| JP2012528720A (ja) * | 2009-06-03 | 2012-11-15 | エスエムエス・コンキャスト・アーゲー | 大きなサイズの円形型材用連続鋳造設備内において、鋼片を案内して方向付けるための方法および装置 |
| CN109093087A (zh) * | 2018-09-29 | 2018-12-28 | 东北大学 | 一种铸坯角部加热方法 |
| CN111069553A (zh) * | 2019-12-16 | 2020-04-28 | 武汉科技大学 | 一种连铸坯的质量改进方法 |
-
1997
- 1997-01-28 JP JP2730897A patent/JPH10211564A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
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