JPH10211562A - 鋼の連続鋳造用パウダー及び鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造用パウダー及び鋼の連続鋳造方法

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JPH10211562A
JPH10211562A JP1224797A JP1224797A JPH10211562A JP H10211562 A JPH10211562 A JP H10211562A JP 1224797 A JP1224797 A JP 1224797A JP 1224797 A JP1224797 A JP 1224797A JP H10211562 A JPH10211562 A JP H10211562A
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JP
Japan
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powder
continuous casting
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mold
cao
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JP1224797A
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Katsuhiro Sasai
勝浩 笹井
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速で鋳造する鋼の連続鋳造において、鋳型と
凝固シェルの間の潤滑不十分に起因するひきつれ疵の発
生や高速ブレークアイトの発生を防止すると共に鋳片の
縦割れ疵の発生を防止する事できる連続鋳造用パウダー
を提供する。 【構成】凝固温度が900〜1200℃でCaO/Si
2が0.9以下でありかつF含有量が14%以上であ
る鋼の連続鋳造用パウダー、及びこの連続鋳造用パウダ
ーを用いる連続鋳造方法。Fは市販の連続鋳造用パウダ
ーに弗化物を添加混合する事により14%以上とするこ
とができる。また連続鋳造に際し市販の連続鋳造用パウ
ダーの添加と共に弗化物を添加してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造用パ
ウダーと、連続鋳造用パウダーを用いる鋼の連続鋳造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】凝固温度が高温の連続鋳造用パウダーは
鋳片の表面に厚く付着するが、鋳片表面のこの厚いパウ
ダー層は鋳型と凝固シェル間の伝熱抑制媒体となって初
期の凝固シェルの生長を緩やかにし、鋳片表面の縦割れ
疵の発生を防止する。しかしこのパウダーは流動性が不
十分なために鋳型と凝固シェルの隙間への流入が不均一
となり易く特に高速鋳造の場合は鋳型と凝固シェル間の
不十分な潤滑に起因する引きつれ疵を発生させ易く、ま
た拘束性ブレークアウトが発生し易いという問題点があ
る。
【0003】特開昭60−33861号公報には、軟化
点が低温のパウダーを用いることにより鋳型と凝固シェ
ルの隙間に均一にパウダーを流入させて、鋳型と凝固シ
ェル間の潤滑を円滑にし、ブレークアウトを防止する事
が記載されている。しかしながら、このパウダーは付着
量が薄く伝熱抑制力が小さいために鋳片表面に縦割れ疵
が発生するという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】即ち、従来の連続鋳造
用パウダーは、縦割れ疵の発生を防止するものは引きつ
れ疵が発生し易く、引きつれ疵の発生を防止するものは
縦割れ疵が発生し易いという問題点がある。本発明は従
来の連続鋳造用パウダーにおけるこれ等の問題点を解決
するもので、即ち鋳型と凝固シェルの間の伝熱抑制力を
十分に有するために鋳片表面の縦割れ疵の発生を防止
し、かつ鋳型と凝固シェルの隙間に均一に流入するため
に、引きつれ疵や拘束性ブレークアウトの発生を防止す
ることができる、鋼の連続鋳造用パウダーと鋼の連続鋳
造方法の提供を課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)凝固温
度が900〜1200℃で、CaO/SiO2が0.9
以下でありかつF含有量が14重量%以上であることを
特徴とする鋼の連続鋳造用パウダーである。また(2)
事前に溶融しこれを粉砕する事により製造された市販の
連続鋳造用パウダーに弗化物を混合する事によりF含有
量を14重量%以上にした事を特徴とする、前記(1)
記載の鋼の連続鋳造用パウダーである。
【0006】また(3)前記(1)または(2)記載の
連続鋳造用パウダーを用いる事を特徴とする鋼の連続鋳
造方法である。また(4)鋳造の際に、事前に溶融しこ
れを粉砕する事により製造された市販の連続鋳造用パウ
ダーを添加するとともに、弗化物を、該連続鋳造用パウ
ダーと弗化物の常温における混合物が凝固温度が900
〜1200℃で、CaO/SiO2が0.9以下であり
かつF含有量が14重量%以上となる量添加することを
特徴とする鋼の連続鋳造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の連続鋳造用パウダーの凝
固温度は900〜1200℃で低温である。このために
本発明の連続鋳造用パウダーは低温度まで流動性を有
し、均一に鋳型と凝固シェルの隙間に流入し、鋳型と凝
固シェル間を円滑に潤滑する。このため引きつれ疵や拘
束性ブレークアウトの発生を有効に防止する。高速の連
続鋳造操業においては、鋳片と凝固シェルの隙間への溶
融した連続鋳造用パウダーの流入が不均一となり且つ不
十分となり易い。しかし連続鋳造用パウダーの凝固温度
は900℃以下に低減する事は不必要である。一方凝固
温度が1200℃超の連続鋳造用パウダーは、高速の連
続鋳造操業において鋳型と凝固シェルの間の潤滑が不十
分なために、引きつれ疵や拘束性ブレークアウトが発生
し易い。
【0008】このため本発明の連続鋳造用パウダーは凝
固温度を900〜1200℃とするが、これは連続鋳造
用パウダーの成分、例えばNa2O含有量を調整する事
によって、容易に達成する事ができる。
【0009】凝固温度が低温の連続鋳造用パウダーは、
既に述べた如く、鋳型と凝固シェルの間の潤滑を円滑に
し、引きつれ疵や拘束性ブレークアウトの発生を防止す
るが、しかし従来の凝固温度が低温の連続鋳造用パウダ
ーは流動性がよいために鋳片の表面への付着厚さが薄
く、このために伝熱抑制力が小さく、従って鋳片表面の
縦割れ疵が発生し易い。
【0010】本発明者等は、連続鋳造用パウダーの伝熱
抑制力を大きくする研究を行った結果、溶融した鋳片の
表面に付着し凝固する際に、多孔質となり伝熱抑制力が
顕著に大きくなる新たな連続鋳造用パウダーを発明し、
凝固温度が低温の従来の連続鋳造用パウダーのこの問題
点を解決し本発明をなすに至った。
【0011】即ち本発明は、CaO/SiO2が0.9
以下でありかつF含有量が14重量%以上である事を特
徴としている。表1は本発明者等が用いた試験用の連続
鋳造用パウダーの例である。市販の連続鋳造用パウダー
にはFを含有するものもあるが、その含有量は少ない。
従って本発明者等は市販の連続鋳造用パウダーにCaF
2の粉末を添加混合することにより、またCaO/Si
2との関係を調査するためにCaO粉末をあるいはS
iO2粉末を添加混合する事により、表1に示したCa
O/SiO2が0.7〜1.2、F含有量が6〜18%
の各種の試験用の連続鋳造用パウダーを作成した。
【0012】
【表1】
【0013】表1の試験用の各連続鋳造用パウダーはそ
れぞれ、坩堝に装入し1300℃に加熱溶融し、溶融物
は内孔が幅50mm、長さ70mm、深さ40mmの水
冷銅製の鋳型に鋳造して厚さが約2mmの凝固物にし
た。この凝固物の縦断面を調査したが、一部の凝固物に
は、銅製の鋳型との接触面の近傍に、多数の小気泡が観
察され、残部の凝固物には小気孔は観察されなかった。
表1の○は多数の小気泡が観察された多孔質状であり、
×は小気泡が観察されなかったものである。
【0014】表1にみられる如く、CaO/SiO2
0.9以下で、かつF含有量が14%以上の試験用の連
続鋳造用パウダーは、何れにも多数の小気泡が観察さ
れ、残部のものには小気泡は観察されない。本発明者等
は表1の○のものと×のものについて熱伝導率を調査し
たが、○のものは多孔質であるために×のものに比べて
熱伝導率が顕著に小さい事が判った。上記の如く、Ca
O/SiO2が0.9以下であり、かつF含有量が14
%以上の本発明の連続鋳造用パウダーは、凝固する際に
多数の小気泡を含有する多孔質状となり、このため熱伝
導率が顕著に小さくなり、伝熱抑制力が顕著に大きくな
る。
【0015】本発明の連続鋳造用パウダーはFを14%
以上含有し、且つCaO/SiO2を0.9以下にする
ため、溶融・凝固させる際に多孔質となる。その理由は
下記の如く想考される。即ち、Fが14%以上のこの混
合物を、溶融し凝固させると、溶融・凝固の過程でFは
過飽和となり過剰となる。この過飽和で過剰なFは、連
続鋳造用パウダー中のSiO2と反応してガス状のSi
nを形成し、このガス状のSiFnが気泡を形成して多
孔質となる。しかし、連続鋳造用パウダーのCaO/S
iO2が0.9を超えると、SiO2の活量(活性度)が
低下するため、過飽和で過剰なFが存在しても、このF
はSiO2と反応できず、ガス状のSiFnを生成しな
い。よって、ガス状のSiFnを生成するためには、連
続鋳造用パウダーのF含有率を14%以上にした上で、
さらに連続鋳造用パウダー中のSiO2の活量を高くす
るためにCaO/SiO2を0.9以下にする必要があ
る。尚混合する弗化物が、NaF、BFn等の他の弗化
物の場合もCaF2の場合と同様の効果がある。
【0016】既に述べたが、従来の市販の連続鋳造用パ
ウダーには10%以下の少量のFを含有するものはある
が、Fを14%以上含有するものはない。この理由は、
従来の市販の連続鋳造用パウダーは、均一な組成のパウ
ダーとするために、配合原料を混合した後予め溶融し、
この溶融物を冷却し粉砕して製造したものである。Fが
14%以上となる様に連続鋳造用パウダーの原料を配合
する事はできる。しかし従来の連続鋳造用パウダーは配
合物を溶融・冷却し粉砕して製造されている。この溶融
・冷却の際に過剰なFはガス状のSiFnとなって消失
する。従って溶融・冷却した後の連続鋳造用パウダーの
Fは10%以下になり、このため連続鋳造用パウダーに
はFは14%以上含有されることはないと想考される。
【0017】連続鋳造用パウダーを、その凝固に際して
多孔質にするためには、市販の連続鋳造用パウダーに弗
化物を添加混合してもよいが、連続鋳造の操業の際に、
市販の連続鋳造用パウダーを添加すると共に弗化物を添
加する事によっても達成できる。
【0018】
【実施例】本発明者等は、板厚250mm、板幅150
0mmで炭素含有量が0.10%の鋳片を2.0m/分
の高速度で製造する連続鋳造において、凝固温度が約1
000℃の従来の低凝固温度の連続鋳造用パウダーと、
凝固温度が約1300℃の従来の高凝固温度の連続鋳造
用パウダーと、本発明の連続鋳造用パウダーを用いて、
鋳造の途中で連続鋳造用パウダーを変更して鋳片を製造
した。
【0019】製造した鋳片の表面を観察したが、従来の
低凝固温度の連続鋳造用パウダーを用いた部分の鋳片の
表面にはひきつれ疵はないが縦割れ疵が発生していた。
また従来の高凝固温度の連続鋳造用パウダーを用いた部
分の鋳片の表面には縦割れ疵はなかったが引きつれ疵が
散在していた。一方本発明の連続鋳造用パウダーを用い
た部分の鋳片の表面にはひきつれ疵も縦割れ疵もなかっ
た。即ち本発明の連続鋳造用パウダーは、凝固温度が低
いために鋳型と凝固シェルの間の潤滑が円滑であり、こ
のためにひきつれ疵がなく、また不十分な潤滑に起因す
る拘束性ブレークアウトの防止にも有効である事が判っ
た。また本発明の連続鋳造用パウダーは熱伝導が小さく
伝熱抑制力が大きいために縦われ疵の防止にも極めて有
効である事がわかった。
【0020】
【発明の効果】本発明によると、鋼の通常の連続鋳造に
おいてもまた高速の連続鋳造においても、鋳片の表面の
ひきつれ疵の発生や拘束性ブレークアウトの発生を防止
するとともに、鋳片の表面の縦ワレ疵の発生を防止する
ことができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凝固温度が900〜1200℃で、CaO
    /SiO2が0.9以下でありかつF含有量が14重量
    %以上であることを特徴とする鋼の連続鋳造用パウダ
    ー。
  2. 【請求項2】事前に溶融しこれを粉砕する事により製造
    された市販の連続鋳造用パウダーに弗化物を混合する事
    によりF含有量を14重量%以上にした事を特徴とす
    る、請求項1記載の鋼の連続鋳造用パウダー。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の連続鋳造用パウダ
    ーを用いる事を特徴とする鋼の連続鋳造方法。
  4. 【請求項4】鋳造の際に、事前に溶融しこれを粉砕する
    事により製造された市販の連続鋳造用パウダーを添加す
    るとともに、弗化物を、該連続鋳造用パウダーと弗化物
    の常温における混合物が凝固温度が900〜1200℃
    で、CaO/SiO2が0.9以下でありかつF含有量が
    14%重量以上となる量添加することを特徴とする鋼の
    連続鋳造方法。
JP1224797A 1997-01-27 1997-01-27 鋼の連続鋳造用パウダー及び鋼の連続鋳造方法 Withdrawn JPH10211562A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101235534B1 (ko) 2006-03-27 2013-02-21 니찌아스 카부시키카이샤 저융점 금속 주조기용 내열재료

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Effective date: 20040406