JPH102092A - 建材用シート - Google Patents

建材用シート

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JPH102092A
JPH102092A JP8200064A JP20006496A JPH102092A JP H102092 A JPH102092 A JP H102092A JP 8200064 A JP8200064 A JP 8200064A JP 20006496 A JP20006496 A JP 20006496A JP H102092 A JPH102092 A JP H102092A
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primer layer
sheet
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resin film
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐候性、耐溶剤性
に優れたポリプロピレン製建材用シートを提供する。 【構成】ポリプロピレンシート1の表面にアクリル樹脂
フィルム2を貼着してなる建材用シートである。ポリプ
ロピレンシート1とアクリル樹脂フィルム2との間にポ
リウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プライマ
ー層3を介在させる。またこれらのプライマー層の上
に、アクリル系樹脂プライマー層4や印刷インキ層5、
或いは該印刷インキ層5の上に更にアクリル系樹脂プラ
イマー層4を設けてからアクリル樹脂フィルム2を貼着
してもよい。アクリル樹脂フィルムの表面にアクリル系
樹脂の塗膜層6を形成してもよい。また裏面に接着用プ
ライマー層7を設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合板、鋼板、合成樹脂
板等の表面に貼着して、家屋の壁、天井、或いは家具な
どの表装材として用いる建材用シートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
合成樹脂、紙、織布などのシートを、合板、鋼板、合成
樹脂板等の表面に貼着し、家屋の壁、天井、或いは家具
などの表装材に用いる技術は慣用されている。そして、
合板、鋼板、合成樹脂板等の表面に貼着するシートに
は、そのシートの表面に必要に応じ印刷を施して使用し
ている。また、上記のシート類を壁紙などの化粧材に使
用することも慣用されている。本発明では、この合板、
鋼板、合成樹脂板等の表面に貼着するためのシート、化
粧材に使用するシートを建材用シートと言う。
【0003】ポリプロピレンは優れた物理的、化学的特
性を有し、そのため建材用シートとして適すると考えら
れ、ポリプロピレンシートを建材用シートに使用するこ
とが試みられているが、その耐摩耗性、耐スクラッチ
性、耐候性が建材用シートとしては十分とはいえない問
題点がある。本発明は、耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐
候性を改良したポリプロピレンシートを基材とする建材
用シートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、建材用シ
ートに適するポリプロピレンシートについて種々検討し
た結果、ポリプロピレンシートの表面にアクリル樹脂フ
ィルムを貼着すると両者の特性が相俟って建材用シート
として優れたものになることを知見し、本発明を完成し
た。
【0005】すなわち本発明は、ポリプロピレンシート
の表面にアクリル樹脂フィルムを貼着したことを特徴と
する建材用シートである。また本発明は、ポリプロピレ
ンシートの表面にポリウレタン系プライマー層又はエポ
キシ系樹脂プライマー層を介してアクリル樹脂フィルム
を貼着したことを特徴とする建材用シートである。また
本発明は、上記の建材用シートのポリウレタン系プライ
マー層又はエポキシ系樹脂プライマー層とアクリル樹脂
フィルムとの間に、印刷インキ層及び/又はアクリル系
樹脂プライマー層を設けたことを特徴とする建材用シー
トである。更に本発明は上記した各建材用シートのアク
リル樹脂フィルムの表面にアクリル系樹脂プライマーを
用いて塗膜層を設けたことを特徴とする建材用シートで
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いるポリプロピレン
は、特に限定されるものではなく、例えばポリプロピレ
ンのホモ重合体、ポリプロピレンとポリエチレンとのラ
ンダム又はブロック共重合体、ポリプロピレンとEPD
Mとの混合物、ポリプロピレンとエチレン−プロピレン
ラバー共重合体との混合物、リアクターTPOなどの重
合体である。またポリプロピレンのホモ重合体としては
アイソタクチック構造のもの、シンジオタクチック構造
のもの或いはこれらの混合物が用いられる。ポリプロピ
レンシートは上記の重合体又は重合体混合物を押出成型
機又はカレンダーで、厚さ0.05〜0.5mmに成形
したシートである。
【0007】本発明で用いられるアクリル樹脂フィルム
は、アクリル酸或いはメタクリル酸又はこれらの誘導体
を単独で或いは主成分として重合させた重合体をフィル
ムにしたものである。特にアクリル酸又はメタクリル酸
のメチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキルエ
ステルの重合体が好ましく用いられ、ポリメチルメタク
リレートが耐候性の点から特に好ましい。フィルムの厚
さは25〜50μmが好ましい。なお、建材用シートの
表面に使用できる物性をもつものとしてポリビニリデン
フルオライド(PVDF)等のフッ素系フィルムが考え
られるがコストが高い。
【0008】ポリプロピレンシートの表面にアクリル樹
脂フィルムを貼着すると両者の特性が相俟って建材用シ
ートとして優れたものになるが、ポリプロピレンはその
分子構造上アクリル樹脂フィルムとの親和性が乏しく、
その表面にアクリル樹脂フィルムを接着させるには、適
切な接着用のプライマー層を形成させる必要がある。本
発明では、この接着用のプライマー層として、ポリウレ
タン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プライマー層を
形成させる。かかる特定のプライマー層を形成させるこ
とによって、ポリプロピレンシートにアクリル樹脂フィ
ルムを強固に且つ耐久性よく貼着できる。また、ポリプ
ロピレンシートの表面に上記の接着用プライマー層を設
けるには、予め該シートにコロナ放電処理を施してお
き、その後接着用プライマーを塗布して、プライマー層
を形成するのが好ましい。コロナ放電処理を施すことに
よって接着用プライマーのシートへの結合性を高めるこ
とができる。図1はこの態様の建材用シートの一例の正
面図で、1はポリプロピレンシート、2はアクリル樹脂
フィルム、3はポリウレタン系プライマー層又はエポキ
シ系樹脂プライマー層である。
【0009】上記のポリウレタン系プライマー層のポリ
ウレタンとしては、ポリエステル系ポリウレタンが好ま
しい。すなわち、アジピン酸、フタル酸等の二塩基酸
と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール等の
グリコールやトリメチロールプロパン等のトリオールと
の縮合反応によって得られる縮合系ポリエステルポリオ
ールとトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、トリジンジイソシアネート等の硬化剤
とを原料に用いたポリウレタンが好ましい。
【0010】また、上記のエポキシ系樹脂プライマー層
のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、その水
素化又は臭素化物、ビスフェノールF型、ビフェニール
型などのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂等のグリシジルエステル型
エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミニジフェニルメ
タン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂などが用いら
れる。また、硬化剤としてはジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジアミノ
ジフェニルメタンなどのアミン類、これらアミンをダイ
マー酸で変性したポリアミドなどのアミン変性物、ドデ
セニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などの
酸無水物類、トリレンジイソシアネート、イソシアネー
トプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのジイ
ソシアネート類が用いられる。
【0011】そして、上記のエポキシ樹脂に、ヘキサメ
チレングリコールとアジピン酸とフタル酸との反応生成
物を配合し、硬化剤にトリレンジイソシアネートを用い
たプライマーは、耐熱性があり、また耐寒性にも優れて
いるので特に好ましい。ヘキサメチレングリコールとア
ジピン酸とフタル酸との反応生成物において、アジピン
酸とフタル酸との重量割合は1:1が好ましい。この反
応物は、ポリヘキサメチレンアジペートとポリヘキサメ
チレンフタレートとの混合物の形態でも、ヘキサメチレ
ンアジペートとヘキサメチレンフタレートの共縮合の形
態でもよい。
【0012】本発明は、上記したとおり、ポリプロピレ
ンシートの表面にポリウレタン系プライマー層又はエポ
キシ系樹脂プライマー層を設けてアクリル樹脂フィルム
を貼着する技術を一態様とするものであるが、この態様
において、ポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系
樹脂プライマー層の上に更にアクリル系樹脂プライマー
層を設けてからアクリル樹脂フィルムを貼着すると、ア
クリル樹脂フィルムをより一層強固に且つ耐久性よく接
着することができる。上記のアクリル系樹脂プライマー
層の形成に用いるアクリル系樹脂としては、アクリル重
合体に水酸基を導入したアクリルポリオール、例えばア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどと、ヒド
ロキシメチルメタクリレート、スチレン、アクリル酸な
どとの共重合体とイソシアネートの反応物が好適に用い
られる。図2はこの態様の建材用シートの一例を示す正
面図で、1はポリプロピレンシート、2はアクリル樹脂
フィルム、3はポリウレタン系プライマー層又はエポキ
シ系樹脂プライマー層、4はアクリル系樹脂プライマー
層である。
【0013】また、接着用プライマーとして、側鎖にカ
ルボキシル基、4級アンモニュウム塩基、ヒドロキシル
基を有する架橋性共重合体の如き帯電防止性を有する樹
脂を用いてもよい。この架橋性共重合体は、例えば、
(メタ)アクリル酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、アクロイルオキシエチル琥珀酸のようなカルボキシ
ル基を有する単量体と、ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレートの4級化物のような4級アンモニュウム塩
基を有する単量体と、グリセリンジグリシジールエーテ
ル、トリメチロールプロパントリアジリジエーテルのよ
うなヒドロキシル基を有する単量体と、アルキル(メ
タ)アクリレート、スチレン、エチレン、塩化ビニルな
どの他の単量体とを適宜に組み合わせて共重合させた共
重合体である。帯電防止性のある接着用プライマーを用
いることにより、建材シートに帯電防止性が付与され、
静電気発生に基づく塵埃の建材表面への付着を防止する
ことができる。この帯電防止性を有する接着用プライマ
ーは、ポリプロピレンシートとアクリル樹脂フィルムと
の間に介在させるが、その介在位置は適宜であり、特に
ポリウレタン系又はエポキシ樹脂系接着用プライマー層
とアクリル系樹脂プライマー層との間に設けるのが好ま
しい。
【0014】また、建材用シートには、その表面に装飾
用の印刷を施すことが多い。本発明では、この印刷はア
クリル樹脂フィルムを貼着する前に施しておく。特に前
記エポキシ系樹脂プライマー層を形成させたポリプロピ
レンシートはいわゆる印刷特性がよく、印刷し易い。印
刷はそれ自体既知の種々の方法で行う。印刷用のインキ
としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリウレ
タン、酢酸セルロース、アクリル系樹脂等を固形バイン
ダーに用いたインキが用いられ、この印刷インキ層はア
クリル樹脂フィルムとの接着性が良いものが好ましい。
図3はこの態様の建材用シートの一例を示す正面図で、
1はポリプロピレンシート、2はアクリル樹脂フィル
ム、3はポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹
脂プライマー層、5は印刷インキ層である。
【0015】また本発明は、上記ポリウレタン系プライ
マー層又はエポキシ系樹脂プライマー層の上に印刷イン
キ層を設ける態様において、この印刷インキ層の上に更
にアクリル系樹脂プライマー層を設けてからアクリル樹
脂フィルムを貼着してもよい。この態様をとると、アク
リル樹脂フィルムをより一層強固に且つ耐久性よく接着
することができる。このアクリル系樹脂プライマー層の
形成に用いるアクリル系樹脂としては、アクリル重合体
に水酸基を導入したアクリルポリオール、例えばアクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステルなどと、ヒドロキ
シメチルメタクリレート、スチレン、アクリル酸などと
の共重合体とイソシアネートの反応物が好適に用いられ
る。図4はこの態様の建材用シートの一例を示す正面図
で、1はポリプロピレンシート、2はアクリル樹脂フィ
ルム、3はポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系
樹脂プライマー層、5は印刷インキ層、4はアクリル系
樹脂プライマー層である。
【0016】接着用プライマー層を形成させたポリプロ
ピレンシートとアクリル樹脂フィルムとの接着は次のよ
うにして行う。すなわち、ポリプロピレンシート及びア
クリル樹脂フィルムを、ポリプロピレンシートの接着用
プライマー層がアクリル樹脂フィルムと接するように重
ね合わせ、この重ね合わせたものをロール温度100〜
190℃のヒーター付き加熱ロールを通した後、両者を
圧着ロールで圧着させ、冷却して巻き取る。その際、必
要に応じ圧着ロールとしてエンボスロールを使用し凹凸
模様を付けたり、艶を調整してもよい。
【0017】また、本発明においては、建材用シートの
表面のアクリル樹脂フィルム層の上に更にアクリル系樹
脂塗膜層を設けてもよい。このアクリル系樹脂塗膜層の
形成には上記したアクリル系樹脂プライマーが使用でき
る。このアクリル系樹脂塗膜層を設けることによって耐
溶剤性が改善される。また、このアクリル系樹脂プライ
マーに光沢調整剤(例えばシリカ粉末)を配合して塗布
してもよく、これによってアクリル系樹脂塗膜の光沢を
調整することができ、したがって建材用シート表面の光
沢を調節できる。同様にアクリル系樹脂プライマーに抗
菌剤を配合して抗菌剤を付与したり、帯電防止剤を配合
して帯電防止性を付与したりしてもよい。図5はこの態
様の建材用シートの一例を示す正面図で、1はポリプロ
ピレンシート、2はアクリル樹脂フィルム、3はポリウ
レタン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プライマー
層、6はアクリル系樹脂塗膜層である。
【0018】本発明の建材用シートの裏面に接着用プラ
イマー層を設けると、建材シートの合板、鋼板、合成樹
脂板等への接着性が向上する。接着用プライマー層は、
ポリプロピレンシートの裏面にコロナ放電処理を施し、
その上に設けるのが好ましい。接着用プライマー層とし
ては前述したポリウレタン系プライマーが好ましく用い
られる。またこの接着用プライマー層にシリカ粉末を混
入しておくと、ロールに巻き取って製品にしたときにシ
ート表面と裏面のプライマー層とがくっつくという支障
を生じることがない。このシリカ粉末の粒径は、10〜
70nmである。シリカ粉末は接着用プライマーの固形
分に対し10〜70重量%配合する。10%重量以下で
はこの付着防止効果がなく、また70%重量以上ではプ
ライマー層が脆弱になり、膜強度が低下するので好まし
くない。図6はこの態様の建材用シートの一例を示す正
面図で、1はポリプロピレンシート、2はアクリル樹脂
フィルム、3はポリウレタン系プライマー層又はエポキ
シ系樹脂プライマー層、4はアクリル系樹脂プライマー
層、5は印刷インキ層、6はアクリル系樹脂塗膜層、7
は接着用プライマー層である。
【0019】
【実施例】次に実施例をもって本発明を更に具体的に説
明する。 実施例1 溶融粘度2.0、結晶化温度123℃のポリプロピレン
ホモ重合体100重量部にカルシウムステアレート0.
03重量部及びりん酸エステル0.1重量部を添加し、
コニーダーで混練し、175℃〜200℃に加熱したカ
レンダーにてカレンダー加工して厚さ0.15mmのシ
ートを製造した。このポリプロピレンホモ重合体シート
の表面をコロナ放電処理し、その面に、アジピン酸とエ
チレングリコールとを反応させて得たポリエステルポリ
オールにトリレンジイソシアネートを硬化剤として添加
したものを塗布し、乾燥して2.0g/m2のポリウレ
タンプライマー層を形成した。
【0020】アクリル樹脂フィルムとしてアクリプレン
フィルム(ポリメチルメタクリレート:三菱レイヨン株
式会社製)を用いた。その厚さは25μであった。上記
のポリプロピレンシートとアクリル樹脂フィルムを、そ
れぞれロール温度50℃の予熱ロールを通して予熱す
る。この予熱したポリプロピレンシートとアクリル樹脂
フィルムとを、ポリプロピレンシートの接着用プライマ
ー層がアクリル樹脂フィルムと接するように重ね合わ
せ、この重ね合わせたものを加熱ロールを通し、次いで
圧着ロールとしてエンボスロールを用いて圧着し、更に
テイクアップロール、アニーリングロール及びクーリン
グロールを順次通過させて巻き取った。剛性、耐熱性等
の機械的もしくは物理的性質に優れ、且つ表面の耐摩耗
性、耐スクラッチ性、耐候性が良好な建材用シートが得
られた。
【0021】実施例2 実施例1における接着用ポリウレタンプライマー層に代
えて、エポキシ樹脂にポリヘキサメチレングリコールと
アジピン酸とフタル酸(アジピン酸とフタル酸との重量
比1:1)との反応物を配合し、更にトリメチレンイソ
シアネートを添加した組成物のメチルエチルケトン溶液
を塗布し、乾燥して1.8g/m2のエポキシ系樹脂プ
ライマー層を形成した。次いで、実施例1と同様にして
アクリプレンフィルムを貼着し、建材用シートを製造し
た。剛性、耐熱性等の機械的もしくは物理的性質に優
れ、且つ表面の耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐候性が良
好な建材用シートが得られた。
【0022】実施例3 実施例1、実施例2において、各プライマー層を形成さ
せた後、その上にアクリル酸メチル−ヒドロキシエチル
メタクリレート共重合体とイソシアネートとの反応物を
塗布し、乾燥して、2.5g/m2のアクリル系樹脂プ
ライマー層を形成した。次いで、実施例1と同様にして
アクリプレンフィルムを貼着し、建材用シートを製造し
た。剛性、耐熱性等の機械的、物理的性質に優れ、且つ
表面の耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐候性が良好な建材
用シートが得られた。
【0023】実施例4 実施例1、実施例2において、各プライマー層を形成さ
せた後、その上にグラビア印刷により多色刷りを施し
た。次いで、実施例1と同様にしてアクリプレンフィル
ムを貼着し、建材用シートを製造した。剛性、耐熱性等
の機械的、物理的性質に優れ、且つ表面の耐摩耗性、耐
スクラッチ性、耐候性が良好な印刷された建材用シート
が得られた。
【0024】実施例5 実施例1に示したポリプロピレンホモ重合体シートの表
裏両面にコロナ放電処理を施した。その表面に、アジピ
ン酸とエチレングリコールとを反応させて得たポリエス
テルポリオールにトリレンジイソシアネートを硬化剤と
して添加したものを塗布し、乾燥して、2.5g/m2
のポリウレタンプライマー層を形成した。次に該ポリウ
レタンプライマー層の上にグラビア印刷により多色刷り
を施した。更にその上にアクリル酸メチル−ヒドロキシ
エチルメタクリレート共重合体とイソシアネートとの反
応物を塗布し、乾燥して3.0g/m2のアクリル系樹
脂プライマー層を形成させた。その後、該アクリル系樹
脂プライマー層の上に厚さ25μのアクリプレンフィル
ムを実施例1と同様な操作で貼着した。最後に、コロナ
放電処理した裏面に上記のポリエステルポリオールとト
リレンジイソシアネートの混合物を塗布し、乾燥し2.
4g/m2のポリウレタンプライマー層を形成して巻き
取った。剛性、耐熱性等の機械的もしくは物理的性質に
極めて優れ、且つ表面の耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐
候性が良好な、印刷模様を有する建材用シートが得られ
た。また、この建材用シートは裏面に接着用ポリウレタ
ンプライマー層を設けたため、合板、鋼板、合成樹脂板
等への接着性が優れていた。更に、裏面に設けるポリウ
レタンプライマー層に平均粒径50nmのシリカ20重
量%添加したところ、巻き取ったとき、シート表面と裏
面のプライマー層の接着が緩和された。
【0025】実施例6 実施例1で得た建材用シートのアクリル樹脂フィルムの
表面に、アクリル酸メチル−ヒドロキシエチルメタクリ
レート共重合体とイソシアネートとの反応物であるアク
リル系樹脂プライマーを塗布し、乾燥して4.0g/m
2のアクリル系樹脂塗膜層を形成した。剛性、耐熱性等
の機械的もしくは物理的性質に優れ、且つ表面の耐摩耗
性、耐スクラッチ性、耐候性、耐溶剤性に優れた建材用
シートが得られた。また、上記のアクリル系樹脂プライ
マーに平均粒径20nmのシリカ10重量%配合し同様
にして塗布してアクリル系樹脂塗膜層を形成した。つや
消し表面を有する建材用シートが得られた。
【0026】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン製の建材用シー
トは、その表面にアクリル樹脂フィルムを貼着したの
で、耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐候性が優れ、ポリプ
ロピレンシートとアクリル樹脂フィルムとの両者の特性
が相俟った優れた建材用シートである。また、ポリプロ
ピレンシートにポリウレタン系プライマー層又はエポキ
シ系樹脂プライマー層を形成させることによって、ポリ
プロピレンシートにアクリル樹脂フィルムを強固に且つ
耐久性よく貼着できる。更に、これらのプライマー層の
上や印刷インキ層の上に更にアクリル系樹脂プライマー
層を設けることによって、アクリル樹脂フィルムを一層
堅固に且つ耐久性よく貼着できる。更に、上記の建材用
シートのアクリル樹脂フィルムの表面にアクリル系樹脂
プライマーを塗布して塗膜を形成させることによって、
表面の耐溶剤性が改善できる。また、アクリル系樹脂プ
ライマーに粉末シリカなどのツヤ調整剤を配合すること
によって、建材用シートの光沢を調節できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建材用シートの一例を示す正面図
【図2】本発明の建材用シートの他の示す正面図
【図3】本発明の建材用シートの印刷インキ層を設けた
一例を示す正面図
【図4】本発明の建材用シートの印刷インキ層を設けた
他の例を示す正面図
【図5】本発明の建材用シートの表面に塗膜を設けた一
例を示す正面図
【図6】本発明の建材用シートの裏面に接着用プライマ
ー層を設けた一例を示す正面図
【符号の説明】
1 ポリプロピレンシート、2 アクリル樹脂フィル
ム、3 ポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹
脂プライマー層、4 アクリル系樹脂プライマー層、5
印刷インキ層、6 アクリル系樹脂塗膜層、7 接着
用プライマー層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレンシートの表面にアクリル樹
    脂フィルムを貼着したことを特徴とする建材用シート。
  2. 【請求項2】ポリプロピレンシートの表面にポリウレタ
    ン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プライマー層を介
    してアクリル樹脂フィルムを貼着したことを特徴とする
    建材用シート。
  3. 【請求項3】請求項2記載の建材用シートにおいて、ポ
    リウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プライマ
    ー層とアクリル樹脂フィルムの間にアクリル系樹脂プラ
    イマー層を設けたことを特徴とする建材用シート。
  4. 【請求項4】請求項2記載の建材用シートにおいて、ポ
    リウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プライマ
    ー層とアクリル樹脂フィルムとの間に印刷インキ層を設
    けたことを特徴とする建材用シート。
  5. 【請求項5】印刷インキ層とアクリル樹脂フィルムの間
    にアクリル系樹脂プライマー層を設けたことを特徴とす
    る請求項4記載の建材用シート。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5のいずれかに記載の建
    材シートのアクリル樹脂フィルムの表面にアクリル系樹
    脂塗膜層を設けたことを特徴とする建材用シート。
  7. 【請求項7】アクリル系樹脂塗膜層が、ツヤ調整剤を含
    む請求項6記載の建材用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102912891A (zh) * 2012-11-15 2013-02-06 丹阳云海仿生温控技术有限公司 一种新型节能建筑墙体结构
CN103628590A (zh) * 2012-08-27 2014-03-12 昆山开思拓节能技术有限公司 一种新型建筑节能墙体结构

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